最新の観てきた!クチコミ一覧

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かがやく都市

かがやく都市

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2026/01/24 (土) ~ 2026/01/31 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初演も見たんですが、改めて見て、昔よりずっと密度があって、複雑なのかなという気がしてきました。ゴドーや岸田國士を思い浮かべました。宇宙人出てるのに。

うまく言えませんが、強いて言うなら凄く1995年的です。爽やかな不穏さへの憧憬にも見えます。エヴァからアリ・アスターあたりへの不穏さのエンタメ化の流れからすると、そこまで逃げ道ないほどではないが、爽やかに不穏、というかメインはそこではない感じというのか。

世界終末前日の夕暮れが永遠に続くようです。

世界終末まえの最後の夕暮れを、ゴドーのように、ミルクのまえで、ふてぶてしい猫がミルク頂きマンボしに来るのを待っているようにも見えます。

これが最後のチャンス。世界が滅亡する前に、いつもミルクを知らないうちに頂きマンボして、可愛さを私たちに分け与えてくれない消費されない可愛いさをもつであろうふてぶてしい猫をみるのは。

たぶんこれ以上ない世界最後の時間の使い方ですよ、ふんとに。
世界が終わる前にミルク泥棒(可愛いさを分け与えることなしに消えるという意味で)の姿を待つのは。普通に歌になりそうです。おしゃれ泥棒や花泥棒捕まえるのに近いですね(違うか)

あと、女の子の必死な『こっち向いてビーム』みたいなのを、消費させない、守るみたいなロックな宇宙人的像(ただし社会性なし)を遠くから観る感じとも言うのか。僕はいつも鼻くそほじくっていたので、そんなビームを受けた記憶はないが、そんなビーム出して無力な妹いたら兄本当に大変だよね…。この宇宙人兄は、自分の宇宙人っぷりは消費されても関係ないのに、マジメそうな妹の可愛さが消費されるのは黙ってらんない感が良いッスね(笑 宇宙人設定あんまし核には関わってない感じが逆に作品の核心にも見えますね。

バブル以降のマンガアニメーションの構造化言語化が進んだ今、この戯曲を分析するなら、凄いマンガアニメーション的な感じの心象風景にも見えます…。意外と似た戯曲はないですよね。皆無?…逆に本家のマンガアニメーションでは、これだけノスタルジックな世界前日の夕暮れは現在では珍しいのかもしれません。なんか。でも世界が終わりそうなのかどうかすら、僕には…わからない。世界は揺らぎの世界を抜けて、日本の法治は洗練され、かつての揺らぎはそこまででもなくなってしまったようにも見える…。

かつての揺らぎの煙漂う夕暮れの世界。いまもあるのか?年取った僕にいま見えるのか?

…いや、でも小難しいこと少し言いましたが、難しくないです。全然素敵です。たぶん若い人のほうがすぐ飲み込めるかも。そうであってほしいですね。

たぶんイスタンブールとか尾道みたいな、汚くて綺麗で、猫と坂がたくさんあって、海が近くにある街とは別の忘れられた街が、あるんだなって。このまちに欠けているものがあるのが、かがやく都市のようにも見えます。

もうちょい細かく書ければ。今日はとりあえずここまで。

エーアイのおかげでこの百倍くらい作ってピックアップできるから便利です…なんだかんだ言って技術の進歩は偉大…

ネタバレBOX

タイトルはル・コルビュジエの輝く都市から来たらしい。

ル・コルビュジエの輝く都市…なぜか日本では邦訳が最近まで全然出ていないのに、ニュータウン開発などの聖典にされて開発業者が科学的の名のもとに権威ビンタの便利な道具にした感のある謎の書…ほとんど誰も通して読んでないのに…。本人にしてみたら『ちゃんと読めよ、温帯で風向きが複雑に変わる日本で全く同じことをやれなんてひと言も書いてないよ』と言いそうな…。

そして、その真実?は…となると、ル・コルビュジエがフランスでこの本を書いたのは1930年代。ナチスドイツがヨーロッパを飲み込もうとしている時期だった。

ユダヤ人やコミュニストを地球上から殲滅するぞとかいう、ほとんど精神疾患に近い倫理崩壊した総督に、隣国ドイツが率いられ…フランスはもうダメかもしれない…そんな時代だった。

フランスの文化人たちも『もうヨーロッパはダメだ。チリかサハラ砂漠に極限都市を作って、ナチスが滅びるまで1000年でも2000年でも待ち続けよう…』そんな悲壮感が漂っていた、らしい。

ちなみにヨーロッパの歴史はそもそも敗者の歴史で、大航海時代のポルトガル、産業革命イングランド、ナポレオンのフランス、ユーラシアのアメリカであるロシアと、どん底の国が発展して脱出して巻き返すことで時代の最先端を更新してきた。

ル・コルビュジエもその文脈のなかで考えるとよくわかる。

ル・コルビュジエの輝く都市は文明が妄想的な戦争で消滅しつつあった時代に緊急避難的に『もう時間がない。このままじゃ生まれつつあったクリエイティブな文明社会は滅んで、パラノイアのような指導者の率いるナチスとソ連に全てが飲み込まれるかも…!』という悲壮な声をあげながら天才が思考実験した精華の極限都市で、そんな切迫感が歴史上なかった日本にそのままの形で置くと、息苦しいのは当たり前…だって平安時代なんて寝殿造みたいな謎のアウトドア建築を編み出すほどのナチュラリスト日本で、ル・コルビュジエいる?みたいになるのは当然…ただ中東のドバイなどの砂漠都市では猛烈に役立っている…そんなことを踏まえると、なんか作品に対する見方が変わってくる気もする。

これは本当に地球なのか?地球の取り残されたまちなのか?宇宙を彷徨う脱出シェルターか何かなのではないのか?ということで。もちろん、戯曲にはそんなこと全く書いてない。タイトルからそういう見方もできるのかもしれないな、というあくまで想像。

そもそもル・コルビュジエの輝く都市の都市はvilleで、メトロポリスではない。どちらかというと文脈からするとhabitantに近い、気がする。そういうのも脱出シェルター説に与する理由もある。

そこで、ウェルズの宇宙戦争の本を布教する謎のおばさんの存在。

これは、こっそり地球にやってきた宇宙人のウイルスや最近によって、宇宙人も地球人もほとんどいなくなって彷徨う都市…まちではないのかな?とか思う。いつか誰かが迎えに来てくれたら、とか祈りながらの。

ここまでで結構重層的にも見える。ほかの作品タイトルが出てくると、短くてもきちんと分析して、試しにいくつか構造化してみて、作品に合うかどうかを見極めないとなな感。

最初ル・コルビュジエの存在をどこまで解釈するのか悩んだ。というのも日本人は都合の良いところだけ切り取って解釈して、ル・コルビュジエの輝く都市を書いたときの文明が世界から消えるかもしれないという強烈な焦りや哲学、そもそも砂漠や高地などの極限状態で文明が必要最低限の資源で生き延びるには、なんて考えたこともないなかでアイデアだけ、哲学正反対のバウハウスと一緒くたに形だけ導入した経緯があるから。

でも見てて、これは普通の建築家よりずっと文明論的にきちんとル・コルビュジエを解釈しているのではないかという結論に勝手に達したため、このように書いております…。

すみません、前置きばかり長くなって、あとで書き出せれば…
マシンオイル

マシンオイル

伊藤えん魔プロデュース

AI・HALL(兵庫県)

2026/01/23 (金) ~ 2026/01/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千秋楽拝見
30年前の作品とは思えない出来
フォースコールのスタンディングオベーション
大満足です!次回にも期待

さらば曽古野遊園地

さらば曽古野遊園地

アガリスクエンターテイメント

すみだパークシアター倉(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/01/25 (日) 17:00

どのオムニバスも面白かったです。
従業員のキャラクターが際立っていて、シリーズ化が楽しみになります。

MOTHER

MOTHER

Kingfisher

ザ・ポケット(東京都)

2026/01/21 (水) ~ 2026/01/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

誰かの死などをきっかけに親族・関係者だけでなく無関係な人まで集まってきてそこで過去の真実の暴露やら現在のゴタゴタの発展と解決やらがいろいろ目まぐるしく起こる、というよくあるパターンの芝居だが、うまく面白く作られている。チーム太陽で観たが、各俳優たちが適材適所という感じでよく填まっており、リアルさがあった。

インターネ島エクスプローラー

インターネ島エクスプローラー

ヨーロッパ企画

本多劇場(東京都)

2026/01/07 (水) ~ 2026/01/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/01/24 (土) 13:00

楽しいコメディでおもしろかった!
最初、場面の切り替えが同じパターンでだるく見えたんだけど、途中から面白くなって、また来たー!って言うところが良かった。

土砂降りの太陽

土砂降りの太陽

24/7lavo

RAFT(東京都)

2026/01/23 (金) ~ 2026/01/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

工事現場の詰所を舞台にした会話劇、おおっと、きますね。今や内部告発当たり前の時代、スキャンダルは隠せない。シリアスな社会派とエンタメが実に良くブレンドされています。しょうもないオヤジギャグも笑える。業界は違えど、自分の職場でも、本音と建前に揺れながら、人命第一、コンプランス遵守でやってます。

ママごと

ママごと

ONEOR8

紀伊國屋ホール(東京都)

2026/01/21 (水) ~ 2026/01/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観てきました☆ やっぱりこの劇団さんは良いですね☆ 次回作も楽しみです☆

ピアフ

ピアフ

東宝

シアタークリエ(東京都)

2011/10/13 (木) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度

鑑賞日18:00

まず、下品。
この芝居をありがたがる人達の見識を疑うほどに。
そして、すべてのエピソードが薄い。
ピアフの人生を軽く予習していったものの、
あまりにも駆け足すぎて、彼女の慟哭に全く共感できない。
彼女が薬に逃げる件や最後の結婚相手とのエピソード等、きちんと描いて欲しい。
やたらと出てくる下品な性描写を省けば、3時間でもうすこし感動的な物語に仕上げられたはず。
これはすべて、台本と演出のしくじりだと思います。
映画『国宝』のときも思ったけれど、3時間かけての走馬灯のような駆け足あらすじ芝居が流行ってるの??

大竹しのぶは、稀有な天才女優だと思いますが、
歌姫、としてはどうなんでしょうね。
ラストの『愛の讃歌』はよかったけれど、それ以外はがなる感じの発声が聞き苦しい。
男性キャストの歌が素晴らしいだけに、果てしなく見劣りする。

ちゃんと歌えるひとをキャスティングして(松たか子がいいけれど、小柄であることも含めて趣里とか?)、
作演出を替えて、
ピアフの慟哭を主軸にした舞台にして欲しい。

まあ、なんていうか、いわゆる「赤毛もの」の駄作の見本ですね。

ママごと

ママごと

ONEOR8

紀伊國屋ホール(東京都)

2026/01/21 (水) ~ 2026/01/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

秀逸な作品。
今年最高の作品がもう決まったかも。

ネタバレBOX

舞台は両家顔合わせ。
不倫の発覚、実母が家を出た理由、継母の思い、元彼の登場など非常に多い情報量の中でもコメディがうまくミックスされ、物語としての程よい重厚感を生んでいる。
さらば曽古野遊園地

さらば曽古野遊園地

アガリスクエンターテイメント

すみだパークシアター倉(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今回は遊園地ということだが、5つの話が流れるように進みどれも面白い。
ちょっとしたことなのに面白くできるなんて。続きが見たくなる話でした。
昨年から売り切れで何度も買えなかったTシャツも買えて大満足です。
しかし劇場について詞花集さんが書いてくれたことにものすごく同意!綺麗な劇場なのに勿体ないです。

ネタバレBOX

宙刷りな未来が自分の予想を超えた内容で面白かったです。
聖母像の見た夢

聖母像の見た夢

劇団B♭

座・高円寺2(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/24 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

原爆を耐え抜いた聖母の願いは何だったのでしょうか。

ネタバレBOX

シリアスな内容でした。戦争の残酷さを考えさせられる内容でした。
さらば曽古野遊園地

さらば曽古野遊園地

アガリスクエンターテイメント

すみだパークシアター倉(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

145分は長いけど、これは絶対に休憩入れちゃダメ。休憩を入れると醒めちゃうから。遊園地に行って、いったん外に出てまた戻ったりしないでしょ。同じこと。舞台は良かったの。でもカラダが痛い。終演後、隣のお客さんが「年々、小劇場がキツくなっていく・・・」と言いながら立ち上がりました。年々太ってきたという意味ではないと思います。固いところにキツキツと詰めて座る観劇体験がつらくなってきたという意味なら同感です。「すみだパークシアター倉」。今回はじめて行ったこの劇場に少々注文があります。劇場を作って運営するというそのスピリットにはまず感謝だし、周辺環境もよい。でも、比較的新しいはずの劇場なのに、「何だ~、このベニサン・ピットみたいな金属のシートは!」と思って、後で調べたらホントにベニサン・ピットの座席を使っていて。リサイクルする精神は良い。でも、すべての座面&背もたれにクッションかお座布団がある劇場になりましょう! 下北沢B1でさえも1個1個のイスに薄いクッションを置いています。クッションの費用がかかるなら、クラウドファンディングで集めましょう! 出資してくれた人に報いるために、その人が観劇に来ているときは、上演前にそのことを紹介しましょう。その日に出ている劇団の前説が客席に語りかける。「みなさま、今みなさまのお尻の下に何がありますか。そうクッションです。これ実は以前はありませんでした。でもクラウドファンディングで実現したんです。その費用を出してくださった方が本日、ここにいらっしゃいます。お名前をご紹介する許可を得ていますので、紹介いたします。〇〇さん、××さんです。劇場オーナーに代わって心より御礼申し上げます。ありがとうございます!」そう聞けばお客さんはみんな拍手するでしょ。イスのすわり心地は座面のみが決めるものではなく、イスの脚とその下の床も大事。だけどせめてクッションを! あるいは、このベニサン・イス群は、どこか、どうせ開演中はスタンディングになるから、開場から上演開始までしかすわらないよ、というライブを行う会場に移してあげて。そして注文、もうひとつ、トイレ! 男女兼用1,女性用1、いくらなんでも少ないです。隣のカフェのほうにはあるのかな? 劇場に入場してしまったら、そのトイレしかないので、要注意。
いろいろ書きましたが、本当に楽しく集中できる時間でした。あとでカラダが痛くなるような体験をすると、劇場から足が遠のいてしまいます。中身も大事、器も大事。よろしくお願いします。 

ネタバレBOX

①次回作で、みやこさんの曽古野遊園地への過剰とも思える思い入れの背景に一体何があるのかがもっと出てくるのかな。②シンタニの高校時代の恋心が昇華される日は来るのかな。③SPEEDのWhite Loveを久々に聴きたくなりました。④観覧車の内容が和柄、すごくいいと思います。全部じゃなくて1個だけそういう映えを意識したカゴにして、そこにあたるとラッキーみたいなストーリーを作って都市伝説みたいに広げて、曽古野遊園地の集客アップ、って、何でおはなしのなかの遊園地の集客アイデア考えちゃうんだろう・・・。
令和8年1月上方演芸特選会

令和8年1月上方演芸特選会

国立劇場

国立文楽劇場・小ホール(大阪府)

2026/01/21 (水) ~ 2026/01/24 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

落語では桂小梅さん♪漫才の立川センターオーバーさんが面白かった🎵

クワイエットルームにようこそ The Musical

クワイエットルームにようこそ The Musical

Bunkamura

THEATER MILANO-Za(東京都)

2026/01/12 (月) ~ 2026/02/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/01/24 (土) 17:30

素晴らしい歌唱力のキャストの皆様が、笑わせる歌詞の曲を歌っているのが面白かった。
ダンスも綺麗で良かったです。

さらば曽古野遊園地

さらば曽古野遊園地

アガリスクエンターテイメント

すみだパークシアター倉(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/25 (日)公演終了

実演鑑賞

アガリスク観劇2度目。(といっても一度目は「ナイゲン」初演版リーディング、という変則であったので本ちゃん舞台は初見である。)
面白みの随所にある脚本でありステージであったが、こういう考えオチを狙うタイプの芝居は、リアルを貫徹する濃密な演劇に及ばない、という考えがもたげてしまう。最後に限らず各所で「落とし」が仕込まれるが、その細工のためにリアルを僅かずつ犠牲になり・・否、私の見立てでは「落とし」の使命を果たす「だけ」に集中して人物の深まり(全行動・全存在の一貫性による)を俳優の第一義使命としておらず、それがために演劇の快楽の重要な半分をみすみす逃しているのではないか、と・・。人物の「らしさ」の表現こそ演劇の快楽であるところ、それを目指した部分が無い訳では無いのだが、ヒューチャリング度の小さな役でも「らしさ」で一瞬でも強い光を放つ事もある、そこである。
ただし舞台となる遊園地に「密命」を受けて送られた者が、どうそれを遂げて行くのか・・という構図を下敷にして、描かれる各エピソードのバリエーション、入射角度、多様な笑いと盛り上がりの仕込みは業師のそれである。自分の中では「素」になったかのような笑い(役者力を試す笑いと言える)を佐藤B作を絡ませた格好で試みた場面に好感であった(スマートさを追求する向きには冗長な時間だったかも?と思わなくないが...そういうのをどんどんやってくれとは私の願望)。
という訳で、リアル志向の自分的には「勿体ない」と感じる所は大であるが、公言している今回の試みも含めてとにかく挑んで行ってほしい。そう言えば20周年を刻んだというが、見た所まだ全然若い。しかもこの人数の劇団員が健在というのが驚きである(そこかい)。

聖母像の見た夢

聖母像の見た夢

劇団B♭

座・高円寺2(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/24 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

人の生きる拠り所のような場所、それを2つの時を隔てて紡いだ物語。1つは明和9年2月29日に起きた江戸の大火、もう1つは昭和20年8月9日に投下された原爆、何方もその出来事を忘れないために遺しておきたい象徴的なもの。その在り様を硬軟取り混ぜて描く。重たい内容であることから、敢えて笑わせることによって観せる工夫をしたのであろうか。

物語は2つの時代を交互に描き 交わることはなく、ラストになって ようやく(輪廻)転生を思わせる奇跡のような繋がり。先に記した江戸の大火で焼け残った一本の銀杏の木と原爆で焼け残った浦上天主堂の遺壁(悲しみの聖母像)の存否への思いが肝。銀杏の木は、大火によって新芽が出ないため奉行所が伐採すると決めた にも関わらず残り、東京大空襲を経て今もある。一方、浦上天主堂の遺壁は市議会で保存が可決されていた にも関わらず、取り壊された。その違いは何か を問うているよう。伐採や破壊をすれば 二度と戻らない、そのことをしっかり認識しておくことが大切。

当日パンフに「第二回にして、役者の平均年齢が半分以下になった・・・役者が若返ったのではなく若い人が増えただけ」とあるが、それだけに演技力に差が観えたのが惜しい。これは場数の問題でもあるから劇団としての伸び代。ちなみに若手は「劇団綺畸」(⇦如月小春らが結成した劇団)から出演している。
(上演時間2時間10分 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は中央に山(三角オブジェ)を模し、その後ろの上手/下手に等間隔に木平板が立っている。ほぼシンメトリーだが、下手の上にステンドグラスの窓があるのが唯一の違い。山と記したが、劇中では主に江戸時代の火消し<纏>が屋根に上っている様子。また 木平板は卒塔婆を連想した。舞台セットは作り込んでいないが、それは2つの時代を交互に描くため場景(情景)を固定させないためだろう。

物語は、江戸の町火消(を)組の纏持 七五郎が或る火事で屋根から落ちて、高い所が怖くなって火事場で冷静な判断が出来なくなった。周りは皆 知っているが、本人はどうしてもそれを明かすことが出来ない。を組の娘(養女) 安寿と結婚したが、彼女は幼い頃 母を火事で亡くし、銀杏が母の代わりとなって彼女を守ってくれた。それが浅草寺の御神木。纏持として安寿の心の支えになりたいと…。

一方、長崎への原爆投下によって街は壊滅し死者が、そんな中 七瀬は幼い娘から母が火傷で水を欲しがっている旨懇願される。しかし どうすることも出来ずその場を立ち去った。そのことを悔い苦しみ 修道院の懺悔する。聞いていたシスター杏珠は記憶の底から或ることを想い出す。この場面が涙を誘う。一刻も早く 焼失した浦上天主堂の跡地に新たな天主堂を建設したい。そのためには「悲しみの聖母像」を壊さなければ…。

それぞれの話が交互に描かれ交わらない。その観せ方は、重いテーマでありながら 敢えて笑いを挿入し気が滅入らないよう工夫している。漢字は違うが、江戸時代の火消し夫婦は七五郎と安寿、昭和時代は七瀬とシスター杏珠、時代を超えて2組が輪廻再生し想いを果たす奇跡のような物語。残したい想い、それは戦禍を忘れないという”象徴”となる「悲しみの聖母像」ではなかったのか。なぜ移設出来なかったのか、そんなことを考えさせる好公演。
次回公演も楽しみにしております。
土砂降りの太陽

土砂降りの太陽

24/7lavo

RAFT(東京都)

2026/01/23 (金) ~ 2026/01/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

本音と建前。正義は一つではない。ちょっと、ダルカラの福島三部作っぽさがあるね。

聖母像の見た夢

聖母像の見た夢

劇団B♭

座・高円寺2(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/24 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです。

聖母像の見た夢

聖母像の見た夢

劇団B♭

座・高円寺2(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/24 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

江戸の火消しと、被爆後の長崎の修道院という二つの物語が交互に描かれる構成が印象的でした。
終盤重いテーマに触れる場面もありますが、適度に笑いをいれており、重くなり過ぎない点もよかったです。
命や悔い、祈りといったものを丁寧に描こうとしている点に、真摯さを感じました。
観る側にそれぞれの受け取り方を委ねる、穏やかな余韻の残る舞台だったと思います。

ネタバレBOX

物語のつながりは終盤で明かされる形となります(登場人物の名前から予想できる部分もありますが)。
個人的には、もう少し伏線が多く張られていると、終盤の展開をより深く味わえたのではないかとも感じました。
さらば曽古野遊園地

さらば曽古野遊園地

アガリスクエンターテイメント

すみだパークシアター倉(東京都)

2026/01/22 (木) ~ 2026/01/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

遊園地を舞台にした5話の短編集だが、連続ドラマを観ているような満足感。
各話きちんと起承転結があり、基本はコメディながら、ふとホロッとさせられる瞬間もあって、さすが冨坂さんの脚本だなと感じました。
どのエピソードも見応えがあり、最終話(第5話)のラストは「次も観たい」と素直に思わせる終わり方。
曽古野遊園地シリーズの“これから”が楽しみになる、素敵な第一歩でした。

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