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喜劇王暗殺

喜劇王暗殺

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ニアミスの史実から、こんな話が作れるとはイイですね。いかにもトツゲキらしい舞台、大いに楽しめました。劇団員さん達のアフタートークも参考になりました。

MOON 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

MOON 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

KUROGOKU

シアターシャイン(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ここまで面白い不条理コメディは久しぶりです。確かにバブリーな時代の雰囲気がありますね。色々考えさせられて、いい時間を過ごせました。

喜劇 芝居で見せる あづま通り物語

喜劇 芝居で見せる あづま通り物語

演劇なかま高円寺

座・高円寺2(東京都)

2025/11/15 (土) ~ 2025/11/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

地元密着といいますか、手作り感がいいですね!

全校ワックス

全校ワックス

システマ・アンジェリカ

早稲田大学学生会館B202(東京都)

2025/11/20 (木) ~ 2025/11/22 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/11/21 (金) 13:00

主宰/作/演出の鈴木浩祐さんは吹奏楽部の2年の時、演劇部が上演していた『全校ワックス』(中村勉作)を見られて大学では演劇をやると決め、今、学生になり演劇をしていて、そしてその『全校ワックス』を演出し、上演されたのだ。

二つの versionが在るとのことでその二つを混ぜ、後半を潤色されたと伺った。

これまで中村勉先生の作品は多く拝見して来ているけど、全校ワックスは拝見してなかったので、楽しみにしていた。

少し陰/毒を含んだ、でも、高校生達がそこに居る作品だった。

神戸で育ったので、学校は上履きの無い、自分の靴で動いていた。ワックスは年に何度か業者が引いていた。結構匂いがきつかった。

この 6人の高校は生徒にやらせるんだ。そこに日常が、平常に、少しだけ陰や僅かに毒を含んだドラマが生まれる。いや皆、十分明るいのだけど。面白かった。女子生徒はベースを固め、江川役の彼がユニークさを担っていた。

MOON 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

MOON 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

KUROGOKU

シアターシャイン(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前公演に続いての如月小春 作品、面白い。
初演は バブル経済全盛期の1989(平成元)年、自分は未見。タイトルが「MOON」であるが、劇中では別の形でも表現される。詩的な印象であるが、内容は極めて私的であり人の心情をクッキリ表している。そして時代背景から長時間 過密労働という社会問題や疎外感といった事象が垣間見えてくる。労働者の代替など何人もおり、馘になっても無関心・無関係を装う。公演は 時代感覚/状況も大切にしており、携帯電話もパソコンも出てこない。

荒唐無稽のような展開に思えるが、それは比喩を紡ぎ人の心の空虚さ…「私はとても素敵なトースターを持っています・・・朝、夫がでかけたあと、私は一日中トースターを抱いています」を表している。そして物語の舞台となる夫婦の住居(マンション)も老朽化すれば取り壊し、新たな建物へ。人もモノも古く使い物にならなくなれば捨て 壊してしまう。今の時代に この演目を上演するのは、何となくコロナ禍を経て不寛容で無関心といった風潮に似ているような気がしてならない。勿論 労働環境(事情)は異なるが…。

少しネタバレするが、物語の中心になる夫婦の夫 ウエシタコーゾが、事件の概要を独白するところから始まる。夫が主人公で その観点で展開していくのかと思っていたが、いつの間にか 妻 のの が主役に代わっている。その視点こそが物語の芯であろう。
(上演時間1時間45分 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は 中央に階段を設え、上部にカラフルな箱馬が5つ。左右にはビルを模った張り板。下手には屋外ゴミ箱。劇中、中央正面に大きな丸い照明、それが「月」であり「穴」を表す暗喩。この舞台美術と舞台空間の作り方が巧い。

物語は、平凡なサラリーマン夫婦の生活を風刺した喜劇。いつもと同じ光景、朝 夫を送り出し 帰宅を待ちわびて暮らす妻 のの。その孤独に いつの間にか見知らぬ男が入りこみ、夫になり変わって一緒に暮らす。さらに男は職場で夫の地位も奪う。地方から出てきた夫の母親も 粗大(可燃)ゴミとして捨てられる。 やがて 夫と男は銃で決闘することになるが、夫の不倫相手のOLララが妻に対して という三つ巴の決闘。なんとも荒唐無稽な展開。

見知らぬ男が夫になり変わるが、真に自分が夫であることをどう証明するか。妻は闖入してきた男を夫と言い、マンションの住人(管理組合)は夫を見たことがないと。家庭の中に”MOON”のような丸い穴がだんだん大きくなる、それは夫婦間(心)の溝の深まりの比喩のよう。それを埋めるように男が闖入してくる。何となく安部公房の「友達」を連想させるが、それとは別の怖ろしさ。妻の視点へ変わり、寂しさ虚しさに忍び寄る孤独、それを癒すかのような偽りの愛に縋る。

「日々の生活の中で見失われつつあった自己のアイデンティティ、社会に翻弄される人々を痛烈な風刺を込めて描いた不条理コメディ」。今の時代、さらに 他人に対して無関心であり不寛容、近所の人の顔さえ知らず 挨拶もしない。同時にバブル期における交換可能な人間の空しさ、しかし 今は機械(AI等)が代替する非情さも。初演当時とは別の意味で 観応えある作品になったよう。
結末は、夫が妻を後ろから抱きしめるシーンで終わる。虚無の象徴だった月は、2人を見守る優しさの表象へ。
次回公演も楽しみにしております。
どん底

どん底

PRAY▶︎

浅草九劇(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

どう考えても這いあがれない状況、なじり合い、容赦ない言葉の応酬に下手すればゲンナリしそうなものだけれど、何だろう、このふてぶてしいくらいの生命力
思わず圧倒され見入ってしまい、死にゆく女性の情念に息を呑む
Vの字に突き出た舞台演出で更に迫力がドーン!

ロシアの古典作品であり名前も出てくる地名もそのままロシアなのに、違和感無く日本各地の方言が飛び交って、すんなり馴染めてしまうのも良かったです

THIS HOUSE

THIS HOUSE

JACROW

新宿シアタートップス(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/25 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

T.REXの「Get It On」の合唱からスタート。
Get it on, bang a gong, get it on
ヤろうぜ、ゴングを鳴らせ、ヤろうぜ。

よっぽどグラム・ロックが好きなんだな、と思っていたがデヴィッド・ボウイの「Rock ‘n’ Roll Suicide」も「Five Years」も戯曲の指定だそうだ。

1974年2月イギリス総選挙にて労働党が政権を握る。全635議席(過半数318議席)中、労働党301議席、保守党297議席、その他36議席。法案を通すには常に少数政党の協力を仰がねばならないギリギリの事態。院内幹事=執行部はあの手この手で政権の維持を図る。

谷仲恵輔氏から幹事長の後継者に指名された熊野善啓氏は労働党政権を維持する為に試行錯誤し苦しみ抜く。自分の器に余りある仕事、だが泣き言を言っても誰も助けてはくれない。次から次へと造反、スキャンダル、病気···、トラブルの雨あられ。

保守党(俗称・トーリー党)、党のカラーは青。中流階級出身が多数。
佐藤貴也氏、今里真氏、小平伸一郎氏。

労働党、党のカラーは赤。労働者階級、労働組合出身が大多数。
谷仲恵輔氏、狩野和馬氏、熊野善啓氏、芦原健介氏、福田真夕さん。

ユージュアル・チャネル(Usual channels)=「通常の経路」と隠語で呼ばれる非公式の取り引き。与党と野党の院内幹事が議会前にするオフレコの打ち合わせ。これがあることで最低限の信頼関係が得られた。

ペアリング(Pairing)=重要な採決に参加出来ない議員がいた場合、ユージュアル・チャネルで互いの欠員数を揃えるように調整する非公式の取り引き。

奇矯な発言と突飛な行動で世間を混乱させる三原一太氏。山里亮太や鈴木もぐらっぽいか。
病身を押し老体に鞭打ち、党に身を捧げる大竹周作氏は大泉滉や本田博太郎っぽい。

どこの国でもやってることは一緒。所詮人間。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

1979年5月の総選挙でマーガレット・サッチャー率いる保守党が政権奪取、初の女性首相に。1990年11月まで11年君臨した。

「Rock ‘n’ Roll Suicide」
Rock ‘n’ Rollの美しい高揚は現実生活との折り合いが付かず自死へと向かう。惨めでナルシシスティックな自己完結。だがボウイはこの歌で必死にそれを阻止しようとする。  

聞いてくれ、苦しんでいるのはお前だけじゃない
お前がどう生きて、何処の誰であって
どんな人生を経てきようがそんなの構わない
この世の全てのナイフにズタズタに切り裂かれる痛み
それは俺も同じなんだ、痛みなら分かち合える
それはお前だけじゃないんだ 

「Five Years」
滅亡まであと5年と宣告された地球。ニュースでそれを知らされた者達が町中でそれぞれの反応を示す。泣いても笑ってもあと5年。5年経ったら皆消えて失くなってしまう。

これを谷仲恵輔氏が真っ赤なスーツで熱唱、美声で聴かせる。イギリスの政権の最長任期が5年である為、解散総選挙さえ阻止すれば5年間政府を維持出来る。労働党の院内幹事達の意地でも5年乗り切ってやる、という歌になっている。

ブルーハーツの「イメージ」のイントロみたいな曲は何だろう?モット・ザ・フープルか?

※イギリスは二院制を採用しているが庶民院(下院)が貴族院(上院)よりも優位とされている。庶民院は選挙で選ばれるが貴族院は貴族の中からの任命制である。

※The Who「無法の世界」
MOON 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

MOON 全公演終了しました、ご来場ありがとうございました!

KUROGOKU

シアターシャイン(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 素直に観るとタイトルから想像されるような詩的作品という解釈が成り立ちそれはそれで極めて印象的な作品である。先ずはこの自然に導かれる解釈からゆく。

ネタバレBOX


 板上のレイアウトは板中央に2段の階段、2段目を上がった処は踊り場になっている。踊り場には4つ箱馬が点在し、この階段を挟み込むようにハの字型に衝立が置かれている。階段1段目下手に木製の塵箱、その下手に箱馬2つ。上手の階段1段目横にも箱馬1つ。因みに踊り場スペースは基本的に主人公及び妻の暮らすマンションの1室として機能する。
 物語はある事件が起こったことを主人公が説明するシーンから始まるが、内容的には要を得ない。無論、態と焦点をぼかした説明をしている訳だ。この辺りはリアルタイムで理解できる創りだし、流石如月小春の脚本ということができる。無論、このある種の怠さを抱えたシナリオは観客の集中を途切れさせ易い。その辺りの事情は如月自身よく分かっていたのは確実だから可成り多くのブラックユーモアが埋め込まれ香辛料が気付け役を果たすように機能している。
 ところで、この作品の特徴である焦点をぼかす手法即ち曖昧化は物語が終盤に入っても未だ続く。無論、伏線は巧みに織り込まれている。夫の母が居候を始めていたのだがその母が妻の不可解な行動について次のような証言をしていたのだ。愛しい夫を会社に送り出す前、トースターで焼くパンにさえ心情を転移している妻が不可解にも新たな男を“夫”と呼び生活し始め、遂には居候していた母を可燃ゴミとして廃棄した後、元々の夫であった息子に発見され助け出された際に述べた台詞である。妻が“夫”を送り出した後一日中トースターを抱いている時、不思議な穴が開いていた、と証言していたのがそれである。今作は、終盤のラスト2~3分で総ての要素が収斂してゆき、その収斂の様が余りに見事で感激の頂点に達するが、オープニングで語られた台詞の中で語られていたキノコ雲の話と総てが収斂するラストの話はそのまま連続していない。時空の歪が介在してくるからである。これを解決する為には、今作を不条理劇として解釈するのではなくSFとして解釈すべきなのである。そうすれば今作の捻れが解けると思われる。如月小春はこの辺りまで考慮していたのだとすれば? そんなことまで考えさせる作品だ。役者陣の演技は、皆さんしっかりしている、演出も良いし舞台美術の勘所を捉えてグー。お勧めである。それにしてもラストシーンで妻の抱えていたトースターから妻が取り出したモノは衝撃!
再生ミセスフィクションズ3

再生ミセスフィクションズ3

Mrs.fictions

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2025/11/13 (木) ~ 2025/11/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

どのお話も面白かったです。前説の時にいた怪人には笑わせていただきました。何だったんだ…バックに流れていた曲も気になりました(笑)

喜劇王暗殺

喜劇王暗殺

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ラストがとても安心感に包まれるお話しで素敵です!

【急募】20 代⼥性限定/短時間⾼収⼊/髪⾊ネイル⾃由/未経験可/容姿端麗な⽅歓迎/誰にでもできる簡単なお仕事です

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人間嫌い

Paperback Studio(東京都)

2025/11/14 (金) ~ 2025/11/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても見た感じ可愛らしくて共感を覚えるお話しでした!

星の流れに

星の流れに

羽原組

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

観てきました。戦時中のもっと重たい内容と思ったのですが、歌ありダンスありの楽しい舞台でした。

喜劇王暗殺

喜劇王暗殺

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

実際の史実と想像を織り交ぜた舞台。五・一五事件の前日から当日を、ひとつのカフェを中心に描き、当時の人々のさまざまな想いが絡み合っていきます。時代背景はシリアスでありながら、随所にユーモアもあり、見応えがあって楽しめました。
最後が、この劇団らしい前向きな終わり方だったのも良かったです。

ネタバレBOX

チャップリン暗殺未遂事件の史実は知っていたので、「あ、ここに繋がるのか」と思いながら観ていましたが、知らずに観たほうが先行きの読めなさをより楽しめたかもしれません(笑)

そしてアフタートークで語られていた「喜劇王、暗殺」なのか「喜劇、王暗殺」なのかという言葉の二重性には思わず感嘆。この作品の「笑い」と「時代の闇」の両方を凝縮しているようで、タイトルの奥深さを改めて感じました。
Too Young

Too Young

ワタナベエンターテインメント

紀伊國屋ホール(東京都)

2025/11/13 (木) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

実演鑑賞

 心に何かしら屈折したものを抱え身動き出来ずにいた登場人物たちが
調査に関わっていくことをきっかけに自分の内面を掘り起こし向き合うことで
前向きに一歩を踏み出し始める物語。

 終盤、短時間ながら、90度程回転し横顔を覗かせ、存在感と象徴性で
観る者に訴えかけてくる廻り舞台のセットも効果的で秀逸。

星の流れに

星の流れに

羽原組

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

PINK THUNDER

PINK THUNDER

Superb Sick Squad

萬劇場(東京都)

2025/11/19 (水) ~ 2025/11/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

昨年の公演が面白く、そのときに出ていたご贔屓の役者が今回も出演するというので拝見。昨年以上に踊りまくるエネルギッシュな舞台。

星の流れに

星の流れに

羽原組

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

太平洋戦争後の昭和23年の東京上野での物語
底辺から成り上がり 自分の夢を掴もうとして
もがき這い上がろうとする話でありました
レトロな昭和歌謡と当時に合わせた衣装で
レビューをするミュージカル調の芝居で
ありながらも 戦争の悲惨さも
とても伝わってくる話となっていた
2時間の長尺ながらも
その長さを感じ取らせない 熱量があった♫

ネタバレBOX

舞台は基本素舞台でライトと効果音 等で
情景等うまく出しており
服装は その当時を再現していたかしら
服飾歴史はあまり詳しくないですので
レトロな感じが
また目に新鮮に感じられました

レビューから始まって
そのセンターの女性が自分がどうして
この場で歌やダンスを披露しているのか
ここに至るまでの経緯
3年前からの物語を語って
回想を語っていくという話である
その話の主人公は
プロローグで語った女性の姉で
戦争で父が戦地で死亡し
母が 東京大空襲で亡くなり
食べていくため 東京に出てくるも
仕事も無くて 自らの体を
切り売りするしかなかったという
底辺の生活から
妹の目指していたキャバレーをやろうと
夢見るも結局はうまくいかず
姉の夢は叶わなかったが
姉が妹のために という気持ちは
妹に伝わり 妹は 戦後 舞台に立ち
歌を披露できるほどになったと
エピローグで綺麗に歌ってくれるのでした
その姉は自らの希望であった
教師になれたようで
教壇から生徒の出席を取るシーンで
終演となります

舞台の最後は撮影 OK なタイムがあり
なかなかゴージャスなシーンが撮れました

回想の主人公である姉が語る
東京大空襲での母との別れや
妹の世話になってるドクターの語る
戦争の悲惨さはなかなか胸にくるものがあり8月の終戦記念日とかに合わせていたら
なんか 周囲 的にも
もっと盛り上がったかなー とか思いました
メアリーという名の姉

メアリーという名の姉

劇団かに座

横浜関内ホール(神奈川県)

2025/11/15 (土) ~ 2025/11/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

舞台設定は 昭和55年であり
黒電話など小道具も配して
舞台セットも木の柱に土壁の居間を
再現してました
とても丁寧に作り込まれていた
そして説明からも分かる通り
昭和の人情物であり
家族間の確執や思いやり等
様々な感情の方向を上手に
舞台上で見せていました
休憩を含めて2時間10分の長作品で
見応えありました

ネタバレBOX

父親の葬儀にも帰国しなかった長女が
その父の13回忌に28年ぶりに来日し
テキサスの大牧場の奥様ということで
お金持ちというので
饅頭屋の長男も借金を立て替えてもらおうと長女の財産をあてにすることにしたり
家族が姉をいいように
使おうとするのを厭い
それを知った弟が姉に忠告し
姉は実は借金を抱えているということにし
反省を促すも
結局姉は長男の借金を立て替えてくれて
家族が姉に感謝し丸く納まります

舞台上では直に飲み食いが
リアルにされており
お饅頭がとても美味しそうでありました

勘の良い母に言われた 姉が
自身の体調の不備を知り
日本の家族の会いたかったという
望郷の念からの帰郷であった
そして姉も米国に帰り
しばらくして その姉の息子からの
エアメールが 饅頭屋に届く
その内容は姉が癌で亡くなったという話で
姉の本当の帰国目的が
自分が死ぬ前にもう一度家族に
会ってみたかったという事が分かるのでした

まぁ脚本的に落涙誘導された感があるが
なかなか琴線に触れた物語であり
淡々とした演技といい
リアルなセット といい
良い作品に仕上がっておりました
星の流れに

星の流れに

羽原組

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
1948(昭和23)年の東京 上野を舞台にした群像劇。公演の魅力は、表層的には 戦争による荒廃とそこから立ち上がろうとする人々の姿を 昭和歌謡とダンスで観(魅)せる。その奥には戦争という最悪の不条理が描かれている。登場する人物の1人ひとりに戦争がもたらした精神・肉体などの苦悩や痛みを点描させ、劇中の言葉にある「戦争は理不尽な怪物」を表していく。

説明にある「この焼け跡にアタシらの為のアタシらの国、独立国を作ろう!」と、そこには国の言うことを信じてばかりではダメ。物語の核心でもある自主/自立の精神が芽生え、戦後の混乱期を生き抜いてやろうという気概が立ち上がる。歌とダンスシーンを支えているのが音響/音楽と照明効果で、素舞台にも関わらずエンターテインメントの魅力を存分に発揮している。重厚な内容を軽妙な展開で という不思議なアンバランスが見所の1つ。
(上演時間2時間 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台奥に集合写真を撮るような平行3段。舞台前方は、群舞を観(魅)せるため広いスペースを確保している。物語は昭和23年であり、モガ風の衣裳で軽快に踊るところから始まる。物語は、惣田紗莉渚さんと伊藤わこ さん演じる姉妹が中心で、2人は戦災孤児。そして何故か 惣田さんには亡き母が見えてしまう。そこに彼女の悲しみが秘められている。母の口癖「ズルしても幸せにはなれない」は、物語の底流にある思い。

戦時中 軍需工場で知り合った仲間とダンスホールを開く、そこが自分たちの独立国。惣田さんは工場で班長をしており、今もその通称で呼ばれている。GHQの倉庫から武器を盗み転売して資金調達をしようと企む。その直前になって 仲間が脱落していく。その1人ひとりの事情ー出征した夫の安否確認、広島原爆の二次被爆による破談等ーが戦争の傷跡そのもの。そして妹 伊藤わこ さんも浅草の歌舞団で踊っていたが、戦時中の慰問公演に自分の代わりに行った友人が爆死。いわゆるサバイバーズ・ギルトのようで、罪滅ぼしのように診療所で働いている。また 医師も特攻隊員へヒロポンを注射していたことへの罪悪感に苦しんでいた。そこに通院している外科患者、コメディ・リリーフのようだが、上野という場所や白地の衣裳を考えると傷痍軍人を現しているよう。

惣田さんは、東京大空襲の時 母と一諸に逃げたが母が瓦礫の下敷きになり助けることが出来なかった。その時のことが悔やまれ、今でも亡き母が見える。姉妹は戦災孤児になり親戚に身を寄せたが居心地が悪い。1人上京し上野で佇んでいたが…。強がりな言葉は、自分自身を奮い立たせ、仲間を心配させない虚勢のようでもある。この1人ひとりの戦災事情を描くことによって、戦争の愚かさを浮き彫りにしていく。同時に社会(国)に対峙する見方も考えさせる。ちなみに、刑事の「文句があるならマッカーサーに言ってくれ」は 当時の統治能力の無さを皮肉った台詞。

群舞で華やかさを演出するが、その魅せる世界の裏に潜む悲惨な世界 その落差が物語を牽引していく。ダンスは情景や状況が変化するといった場転換を表す。また多彩で強烈な照明も場転換を促す。
タイトル「星の流れに」は 戦後の流行歌…焼け野原で家族もすべて失われたため、「娼婦」として生きるしかないわが身を嘆いた。戦争への怒りや、遣る瀬無い気持ち、そして こみ上げてくる憤りを叩きつけた哀歌。その思いは時間で断つ事はできない。暗転/明転ではなく、別の方法を用いているのは、時間の断絶を防ぐためであろうか。
次回公演も楽しみにしております。
星の流れに

星の流れに

羽原組

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/11/18 (火) ~ 2025/11/24 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても感銘しました。すばらしい劇でした。

ネタバレBOX

戦争中、戦後の生々しい苦悩には、衝撃ですが、過去は変えられない、前を向いて未来をしっかりと生きていくことが大切である旨のメッセージが胸に響きました。ダンスがいいタイミングでありましたね。役者の迫真の演技で、緊張感が漂っていたように感じ、ぐいぐいと引き込まれました。

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