
モジョ ミキボー
イマシバシノアヤウサ
シアタートラム(東京都)
2019/12/14 (土) ~ 2019/12/21 (土)公演終了
満足度★★★★
ロンドンで、何気なく入ったフリンジの小屋で、いいものを見たなぁと感じるような小気味のいい舞台だ。文学座の独立ユニットの公演で、新劇の実力を遺憾なく発揮した小股の切れ上がった社会劇だ。
天井の高い舞台を生かして中央に奥行きを見せ、左右の袖に労働者の家のDKの小道具があり、周囲には、細かく描かれた無数のイギリスの家のミニチュアが飾ってある。70年代、分離闘争が続く北アイルランドのベルファーストの二つの労働者家庭の少年、モジョとミキボーの物語だ。対立によって荒廃した町で過ごす少年とその周囲の人々の生活と心情が描かれる。
この舞台は二つの仕掛けがある。一つは、二人の俳優で、少年だけでなく周囲の人間も全部演じてしまうというアクロバチックな構成だ。男女、老若の十五役を演じるだけでなく、道具の出し入れまである。非常にテンポが速い。
今一つは、二人の少年がたまたま映画館で見た「明日に向かって撃て」にならって、この出口の見えない内乱の国を国を脱出しよう国境にかかる橋に向かうという筋立てだ。
浅野雅博(モジョ)も 石橋徹郎(ミキボー)もすでに50歳近く、文学座の中でもスター役者の座にはつかなかった俳優たちだが、このふたりが1時間20分、語り続け、動き続けベルファーストの労働者社会を演じ切る。鵜山仁の演出も的確で隙がない。二つのファンタジックな趣向が、切実な社会の現状から全く浮いていない。リアリズムの芝居になっている。
この芝居は十年前にロングランを目指して、下北沢の小劇場でスタートして、これで三演目。小屋も今回は前の劇場に比べればかなり広いが、すこしもだれたところがない。そういう新しい演劇上演を目指した目的も十分に叶えている(もっともロンドンなら、一年でも二年でも続演するだろうが、こういう再演も悪くない。)
折しも、イギリスのEU
離脱の時期と重なり、ヨーロッパに生きるイギリスの人々の複雑な背景の理解にもいささかは助けになる。そんな演劇の社会的な役割もさることながら、この芝居を続けた役者と演出に大きな拍手を送りたい。これは地の塩になる公演だ。

HELP
劇団PingPongDASH
難波サザンシアター(大阪府)
2019/12/14 (土) ~ 2019/12/15 (日)公演終了

時代絵巻AsH 其ノ拾伍 『赤心〜せきしん〜』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2019/12/11 (水) ~ 2019/12/16 (月)公演終了
満足度★★★★★
ここ最近は続けて観劇。親子、家臣等の情、絆をいつもながら見事に描いて、あっという間の110分でした。いつも通り、演者の皆さんの熱い演技はもちろん、殺陣も素晴らしかったです。
今回も胸が熱くなるお芝居を堪能しました。次回も期待です

彗星はいつも一人
ことのはbox
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2019/12/12 (木) ~ 2019/12/15 (日)公演終了

365度人生
張ち切れパンダ
小劇場B1(東京都)
2019/12/07 (土) ~ 2019/12/15 (日)公演終了

グッドバイ,グッドボーイ
劇団ミックスドッグス
東京アポロシアター(東京都)
2019/12/12 (木) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/15 (日)
大千穐楽の15日17時開演回(100分)を拝見。
先週の金曜日(13日)、別の団体さんで『彗星はいつも一人』を観たばかりだということもあってか、SF的な斬新な設定、駆け抜けるようなテンポ…キャラメルボックスさんみたいな、あらゆる層の観客が愉しめる舞台だったなぁ、というのが第一印象。
その「駆け抜けるようなテンポ」に関してだが、本来、バックステージで行うはずの早着替えの様子を客席から可視化させたのは、まさしくナイスアイデア!
「舞台」上から役者がハケても、作品全体を貫く進行のテンポが途切れずに済んだのは、『グッドバイグッドボーイ』の世界観の創造に大いに貢献していた。
さて、今回、もう一つの工夫⁈が、一人二役どころかマルチタスクな配役。
1人で複数の役柄をこなすのは小劇場演劇ではよくあることとはいえ、それが3役、4役、5役ともなると…私個人は、顔と名前が一致する役者さんが4人(幾世さん、伊藤さん、沼田さん、見米さん)いたおかげで、大した混乱もなく終演まで過ごせたが、もし、劇団ミックスドッグス・初観劇のお客様がおられたらどうだっただろうか?と少し心配したことも付記しておきたい。

死と其前後
ずるむけ般若
遊空間がざびぃ(東京都)
2019/12/14 (土) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/12/14 (土) 14:00
有島の生きたある日へ、思念の中へ導かれるような舞台だった。原作を読んでの想像では思い至るはずもない仕上がりでした。
喜びや怒りでいちいち波立つ日常、もう一度思い出される切実で清らかな思い、動かない死。
人ごとのようだが、同じ構図で自分も生きているのだろうと思った。
演者さん方は、美しく圧倒的な力量。

餌
TinT!
新宿スターフィールド(東京都)
2019/12/11 (水) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
佐川和正さん出演作なので拝見。解離性同一性障害を持つ犯罪者を演じる。行動、発言の根拠をしっかり持っていれば、外見が全く変わらなくても演じ分けは可能なのだなと再確認。

五稜郭残党伝
温泉ドラゴン
サンモールスタジオ(東京都)
2019/12/11 (水) ~ 2019/12/19 (木)公演終了
約2時間強。函館から北に逃れる旧幕府軍残党とそれを追う新政府軍。カットアウトの暗転で素早く展開。シンプルな抽象空間に凝った衣装が嬉しい。居場所のないはぐれ者が弱者を助ける真っ当な物語に真っ直ぐな芝居。大人数出演。小劇場観劇の贅沢。

モジョ ミキボー
イマシバシノアヤウサ
シアタートラム(東京都)
2019/12/14 (土) ~ 2019/12/21 (土)公演終了

死に際を見極めろ!Final
ライオン・パーマ
駅前劇場(東京都)
2019/12/11 (水) ~ 2019/12/15 (日)公演終了

動くな点P!
劇団 ユニットWOW!!
天満天六・音太小屋(大阪府)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★
よく考えられたサービス精神いっぱいの脚本です。コメディを前面に出し、退屈なんか絶対しない演劇づくりを目指しているかのような、ほんわかコメディで、90分があっと終わる。
終わったかなと思ったら、本当の終わりがまた待ち受けていて、かなり観客を受けを考えている演劇だと思う。その努力を買います。

冬物語
自由劇場
神戸大学・出光佐三記念六甲台講堂(兵庫県)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★
長台詞に、熱量ある芝居、心身ともにお疲れ様でした。終演後いつもの『一点目ー』が無いのは少し寂しかった。ジゲキも変わって行くのかな。
卒業公演も楽しみです。

みんなの仇討
StageClimbers
上野ストアハウス(東京都)
2019/12/12 (木) ~ 2019/12/15 (日)公演終了

グッドバイ,グッドボーイ
劇団ミックスドッグス
東京アポロシアター(東京都)
2019/12/12 (木) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/12/15 (日) 13:00
座席1階1列
価格2,800円
今年期待していた劇団のうちのひとつ。今作品は期待以上でした。これは「とても面白い」。
主催の奥田さんがSFがお好きと聞きましたが、それをここまで表現できて飽きさせない完成度。
幾世さん見米さんの早着替えのシーン。あそこは印象に残っているお客様も多いはず。
このスピード感にミクドクを感じ、CGにすればもっとリアル!いやこのどこまで行ってもアナログこそ演劇!と感じたお客様も多いはず。
これをメンバーだけで演じ、何か一つ上の自信を掴んだのでは。
伊藤さんの演技がとても良かった。後日ご本人に伝えることができてよかった。
次回公演は津山さんも加えてフルメンバーの予定。待ち遠しい。

撃鉄の子守唄
関西大学劇団万絵巻
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
時間は長かったが、良かった。演技は一回生とは思えない演技の女優もいた。今後も楽しみです。内容も良かった。少し泣けました。今後も期待しています。

メガネニカナウ5
メガネニカナウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2019/12/10 (火) ~ 2019/12/16 (月)公演終了
満足度★★★★★
いやはや今回もたまらない3本否6本立てであった。
観ておいて損は無い関西小劇場のお祭り感たっぷりの公演である。
バンタムクラスステージ主宰細川さんの新作、期待通りだった。
大人の男が若者の幸せを祈ってしてやれること。
観客の観たいものを観させてくれた。

終わらない世界
ジェットラグ
博品館劇場(東京都)
2019/12/11 (水) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★
緒月さんや十碧さん、宝塚出身の女優さんが出演されているのでとても華やかで華のある舞台でしたが私にはこの物語の面白さがわかりませんでした。コミカルなシーンもそれほど笑えないし。役者さんは皆うまかったんですけどそれぞれのキャラクターを作りすぎているような感じもして。なんだか合わなかったです。

百年目に咲く花のように~彼と彼女の物語~
東京カンカンブラザーズ
ザ・ポケット(東京都)
2019/12/11 (水) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白かったです!ヒロインの優しさと意地っぱりさが特に印象に残ります。
全体的に役者さんのレベルも高く、脚本演出、舞台も良かったです!

365度人生
張ち切れパンダ
小劇場B1(東京都)
2019/12/07 (土) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
まだ3かいめだが、観ていてこれだけ心地いい劇団は久しぶりです。一番の理由は主人公が良くも悪くも魅力的なのです。今回の七子もそう。後半そこまでするか、という展開も彼女の人物像を作り上げるためには必要だったのかと思う。また毎回謎めいたタイトルの解答を明快に(劇中の伏線の張り方が実に巧い)示してくれること。これは物語を味わう観客の醍醐味になっていると思う。今回は場面転換の速さも光っていたし、日常のクスッと笑える場面をうまくとらえたシーンが随所にちりばめられていて楽しめる、など理由は挙げればキリがない。これからも末永く楽しませてください。