
『夜鷹と夜警』(よだかとやけい)
東京No.1親子
ザ・スズナリ(東京都)
2020/09/11 (金) ~ 2020/09/22 (火)公演終了

心の嘘
劇団俳優座
俳優座スタジオ(東京都)
2020/09/04 (金) ~ 2020/09/20 (日)公演終了
満足度★★★
9月の8本目。
「これって面白いんですか?」と観客の皆さんに聞いて回りたいくらい見どころが分からなかった。
家族を思い、ぶつかり、すれ違う。そういう物語ではあるのだが「それがどうしたの?」と聞きたくなる。大げさな演技、思わせぶりな言葉はたっぷりあるが実質の中身がない。どうも私はアメリカの現代劇との相性が悪いみたいだ。
年配の俳優さんの演技が的確なことには感心した。

ゲルニカ
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2020/09/04 (金) ~ 2020/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
リニューアル前も足を踏み入れた事のないPARCO劇場を見たさに、とはこじつけで、専ら長田女史のこの題材は必見と大枚はたいて観劇した。
序盤にも関わらず俳優の台詞に宿る感情、というか、それらで構成される場面が細密で、栗山演出の力量だな、と感じ入る。
盆を使った装置転換と照明を使った心理的な場面転換、殆ど前面に出ないが深層に響くような音楽、俳優はその上に配されている印象だ。
氏がよく使う象徴的な大型装置は、今回バトンで吊られる赤い布。近い質感の、古紙を模したような大型パネルも転換時に舞台上に躍動する。肌合いはバスクの村の家々の土壁にも通じていそう。冒頭舞台奥に横一列並んだ俳優たちのシルエットに浮かんだ衣裳からして濃厚に「異国」が香り、かの地での物語が始まる。
布はある場面で意外な使途で登場し、ここでも栗山演出の存在感を見せるが、私の中では他ならぬ「スペイン」を意識させる音楽に琴線を弾かれた。
やがて来る無差別爆撃までの村の時間は、長崎の原爆投下までの「無辜の人々の日常」を描いた『明日』とは異なり、ゲルニカの村もスペイン内戦を闘う当事者である(戦争当時の日本人を全くの無辜と言い切れるかは議論がありそうだが)。とは言っても、「その瞬間」の到来を予め知っている観客(ほぼそうだろう)が見ているのは、内戦中でも確かにあった人々の日々の営みである。上白石演じる主人公=平等社会の理想に開眼した領主の娘は、男らが戦闘に身を投じていくのと対照的に、生きる日々の選択に真剣である。
脚本には長田女史の劇作家の円熟が随所に光る。創作としては爆撃の日までの道程に盛り込んだゲルニカ領主(今は亡き元領主の未亡人)のエピソードが効いている。ゲルニカの良心たらんとする領主の選択と変節の場面(詳述せず)。
冒頭の横一列の村人の姿は冒頭含め3度見られるが、正面に向かい前進しながら歌う歌は、ジプシーが育んだフラメンコを彷彿させる節である。拍子は鼓動、絞り出す声は心臓の吼え声。生きる事が常にレジスタンスであった民族の歌は惨劇にまみれた人類史を「生きる」我々を鼓舞する。俳優諸氏の歌唱の流儀は異なったが「地」の声が聞こえ、私はこのラフ感が気に入った。
ピンポイントで登場した映像も大きな効果を上げていた。
(語り足りぬ諸々はまたいずれ。)

薄ら氷
Queens of the Hill Company
名古屋能シアター久田館(愛知県)
2020/03/28 (土) ~ 2020/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
千穐楽お邪魔してきました。
会場から物語の世界観を作っています。
高さ・奥行きともにある能舞台、立ちこめる香の香り、お琴の生演奏。とても贅沢な空間でしたし、カーペットの床と布張りの椅子も快適です。
今回は余白のある美しさを感じる舞台でした。ワンシーンごとに絵巻のように美しかったですし、セリフの随所の「間」からも、それぞれの苦悩や切ない想いを感じ取れます。
キャストは4人と決して多くありませんが、冒頭の舞のシーン、会場の明かりがつくととっても華やかで驚きました。一気に平安の華やかな宮中行事へ。
そしてQueensさんの舞台は、舞台上すべての人の表情・目線に注目です。セリフはなくともその人物の心情を読み取ることができ、そこも楽しみの一つ。
冒頭の舞を見る茨と帝それぞれの表情からも、関係性が見えてきます。
今回は特に指先の所作が繊細で美しく、そこから苦悩や切ない心情が伝わってきました。
そして照明も美しい世界観を作っていた一つ。人物の影を表すような今回の照明のセンス、好きです。
また、それぞれの衣装もキャラクターにぴったりのカラーで役者さんにもとても似合っていて素敵。
劇中にいくつか和歌が出てきますが、次のセリフでさりげなく意味を教えてくれるのでありがたかったです(笑)
脚本・演出のLisaさん作の暁怜と茨の和歌は、それぞれの心情が苦しいほど伝わってくる素敵な歌です。
物語が進むごとに、不思議と香の香りもいっそう強く、濃く立ち込めていくように感じました。
フライヤーの寄り添う2人を見ると涙が出ます。全員の幸せをひたすら願うけれど、ままならない辛さ。暁怜の願いが果たされることを強く願う。
また次があるのなら駆けつけたい、そんな劇団さんです。

『劇団乱れ桜 × 空宙空地』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2020/09/15 (火) ~ 2020/09/15 (火)公演終了
満足度★★★★★
また好きになってしまう 二つの劇団。
劇団乱れ桜オムニバス短編集『ルーズリーフ』
「いつも通りの女」「クソリプ列車」「アロンの願い」 短編集を読んでるみたい ウフフな笑いと最後にファンタジー。
空宙空地「たりない二人」 違うから 嫌いな所もあるから 分かり合う 最後に分かり合う心 聞いてほしい気持ち 水だけで太る ポテチ 面白いニョロ!!

風吹く街の短篇集 第二章
グッドディスタンス
「劇」小劇場(東京都)
2020/08/26 (水) ~ 2020/08/30 (日)公演終了
満足度★★★★
配信にて2作品「隣人のおっちゃん。と、」「水の孤独2020」を鑑賞。
前者は張ち切れパンダ・薩川女史と怪優有薗氏の二人芝居で、ほぼ「無縁」な者同士であった50歳以上のおっちゃんと30代女性が、男が泥酔状態で間違って隣の部屋のドア前に陣取ってしまう出来事によって遭遇し、「異性」を相手に感じる要素ゼロでも続く会話の果てに一瞬心が触れ合うようなそんな話。
後者は池田ヒトシ&松岡洋子による、震災(津波)で夫を失った妻が夫の霊と9年ぶりに遭遇する話。津波にまつわる数ある(に違いない)エピソードの一つを描き、シンプルな台本ながら「2020版」として書き加えたらしい一節が9年前の惨事と「今」を見通す視線を与え、コロナの喧噪にかき消されがちな「命」のありかを感じさせる(思いの外)良質な作品であった。

ツバメの幸福
ツツシニウム
キーノートシアター(東京都)
2020/09/09 (水) ~ 2020/09/13 (日)公演終了

ツバメの幸福
ツツシニウム
キーノートシアター(東京都)
2020/09/09 (水) ~ 2020/09/13 (日)公演終了
劇場に入ると目に入ってきたのは一面のビニールハウス。シュールな光景でした。
なるほど感染対策をそうしてきたかあ。
これでは見えにくいのでないかと思いましたが、始まってみるとほぼ問題なく見られました。

無畏
劇団チョコレートケーキ
駅前劇場(東京都)
2020/07/31 (金) ~ 2020/08/10 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/07/31 (金)
久しぶりの観劇に震える。戦争で生まれるものは…。あ~いつの時代も…。これからどのような世の中になっていくのだろうか、と考えがぐるぐると渦巻いた。配信も見ました。が、やっぱり家では集中できない。

ベイジルタウンの女神
キューブ
世田谷パブリックシアター(東京都)
2020/09/13 (日) ~ 2020/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/09/14 (月)
とってもとっても心が温かくなりました。でてくるすべての人が愛おしい。時間も忘れ集中できました。楽しかったです。

心の嘘
劇団俳優座
俳優座スタジオ(東京都)
2020/09/04 (金) ~ 2020/09/20 (日)公演終了
満足度★★★★
家族内ハラスメントや暴力満載の殆ど狂気の世界。ヘヴィーな内容に圧倒されますね。深刻な話なのに笑いも多くて、見入ってしまいました。

心の嘘
劇団俳優座
俳優座スタジオ(東京都)
2020/09/04 (金) ~ 2020/09/20 (日)公演終了
満足度★★★★
ひさしぶりに新劇らしい翻訳劇を見た。それも、アメリカンドリームの妄執の中に生きる人々群像の生粋のアメリカ演劇。1985年の作品というから、今のアメリカではないが、ギスギスが極まり始めたころの二組のホーム・ドラマが舞台で交錯する。トランプ社会の原点を見る感じがする。筋を追っても仕方がないところもあるので、感想を列記すると、
40年近く前といっても、アメリカの妄執のドライぶりは半端ない。下流社会で生きているだけのような人生に時代を重ねる物語だ。しかし、それを、日本語で日本の役者がやると、湿気が多くなってしまう。親子兄弟夫婦という日本的関係が抜きがたい。それが悪いか、と言うとそんなことはない。芝居は、そこで生きている役者しか登場できないし、差配する演出者も同じ環境にあるわけだから、もととは違うことを承知の上で見なければなるまい。それでもアメリカが透けて見えるし、翻ってわが姿も見える。痛烈な時代批評である。こういう芝居は公共劇場でやると、昨年の新国立の「1984」みたいに、文部省への恐れながらやらせていただきます的な過剰なヒラメの配慮が出て惨憺たることになるから、劇団主催のよさが出た。翻訳も演出もテンポがいい。
二つ目。俳優座は役者の層も厚いし、皆上手いという事がよく分かった。。
主演の志村史人も、飯見沙織も知らなかった。斎藤深雪は、地味な脇役で目立たない人だったのに、なんと、ものすごくうまいではないか。役の難しい安藤みどり。演出者が注文したことをちゃんと演じていることが分かる。
ことにみなセリフがいい。上手下手を言う前に、とにかくはっきり聞こえ、ニュアンスが受け取れるセリフになっている。
三つ目。自粛劇場警察も後二週間。あのイヤーな雰囲気は早く払しょくして芝居を観たい。「心の嘘」のような芝居は自粛劇場で公演成果50%引き。客も席を減らしてもいっぱいではなかった。しかし、苦しいのはわかるが、だからと言って来た客に寄付せよ、というのは観客の共感を呼ばないだろう。客はタニマチじゃない。
最後に、俳優座もようやく上演作品が意欲的になって文学座の後ろ姿が見えてきた。あと奮起を望むのはいつまでも低調の民藝。三劇団でなければ見られない芝居はあるのだから。

ツバメの幸福
ツツシニウム
キーノートシアター(東京都)
2020/09/09 (水) ~ 2020/09/13 (日)公演終了
満足度★★★★
幸福な王子をもとにした作品だったが、幸福な王子をざっくりとしか知らなかったので、より楽しめた気がする。
王子役の人が9割以上ずっと同じ場所での立ちっぱなしに役者魂を感じました!
コロナ対策で見づらい感じでしたが、作品はとても面白かったです。

光陰矢の如し、浮かべよ少年2020
劇団 ユニットWOW!!
天満天六・音太小屋(大阪府)
2020/09/11 (金) ~ 2020/09/14 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ほんわかとしたココロ温まる作品
出てくる人はみんなおとぼけな感じのいい人たちばかり⁈笑
ストーリーは段々と本質が明らかになっていく展開だったので最後まで楽しめるドタバタ劇♪
演技に関しては台詞がすらすらと出ないところや噛んでしまうところも見受けられてハラハラしながら観ていましたが
お芝居に対する役者さんの熱意はヒシヒシと伝わってくるお芝居!
新型コロナウィルスに対する配慮も感じられました。

わたしの耳
シス・カンパニー
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2020/09/09 (水) ~ 2020/09/18 (金)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2020/09/11 (金) 19:00
『わたしの耳』を観た。興味深いけど、ちょっと難しい芝居だった。翻訳劇ならではの問題点もあったかと思う。
ピーター・シェーファー1962年の作品。ロンドンに住む内気な青年ボブ(ウェンツ)はコンサートで隣に座ったドーリーン(趣里)が気に入り家の誘ったものの、どんな対応をしてよいか分からず職場の先輩テッド(岩崎う大)に手伝ってもらうが…という展開。英国留学帰り初舞台のウェンツが内気だが実はプライドの高い青年を好演。テッドやドーリーンとのズレが、イライラさせられるくらいのレベルである。
だが、本作は実は英国の階級制度をテーマにしたものではないかと思える。ボブは落ちぶれているが中産階級の出で、ドーリーンとテッドが労働者階級だと考えると、ズレや擦れ違いが理解されやすいように感じ。翻訳劇での「背景への理解」が必要な戯曲に思えた。加えてエンディングは、現代でレコードが衰退した現状を思うと、「耳」の力を前提とできないのではないかとも感じた。
客入れの曲は60年代のイギリスで聞かれていただろう曲を集めて雰囲気を作るのに役立っていたし、細かいところまで気を使った好演だったとは思う。

囚われし女たち
劇団太陽族
AI・HALL(兵庫県)
2020/09/11 (金) ~ 2020/09/13 (日)公演終了
満足度★★★★
ハズレない劇団さん。今回もグッときました。所長さんの対応や、女優さんの演技も非常に上手い。
また見たくなります。次回も楽しみにしています。

世にも怪奇な夢物語(雪女 宇宙人大阪に現る 人間椅子)
劇団時乃旅人
STAGE+PLUS(大阪府)
2020/09/12 (土) ~ 2020/09/13 (日)公演終了

ツバメの幸福
ツツシニウム
キーノートシアター(東京都)
2020/09/09 (水) ~ 2020/09/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/09/11 (金) 14:00
オスカー·ワイルド作の「幸福の王子」を参考にした『ツバメの幸福』という劇を観ました。
ほとんど原作通りなのですが、ところどころ違うところがあって、例えばそれぞれのキャラが凄く個性的に演じられていたり、幸福の王子像よりもツバメがむしろ主人公にされていたり、ツバメの葛藤や本当は幸福の王子に言われて立ち回った事なのに、自分はツバメなので、人に自分の言葉が上手く伝わらず、何か責任を感じたりする人間の様な、いやそれ以上の思いやりや切なる願いだったり、温かい心などを持っていることを劇中では強調しているところ。
自己犠牲の物語ですが、舞台ではそこの部分はそんなに大袈裟には強調されておらず、むしろツバメの心理描写や物語に出てくる他の人たちの一つ一つの小さなドラマの部分がかなり強調されていて、幸福の王子が強調されないことによって、神秘性や浮世離れした感じが薄まり、現実味が増して、感情移入しやすかった。
また、観ているなかで、涙があとからあとからほとばしり出てきて、涙腺が崩壊した。それぐらい感動した舞台です。まぁ、ツバメ役の女優の泣く演技や悲しむ演技が真に迫っていたので、本気で泣いたり、悲しんだりしているのかなと私に思わせたことも大きかったのかも知れませんが…。
後、今どき珍しく演出家が主要な役で出演しているのは驚きでした。現在において、なかなか演出、脚本、俳優の三つを器用にこなせる演出家なんて、ほとんど私が見てきた限り、特に若い世代ではあまりいないと思うので。

ツバメの幸福
ツツシニウム
キーノートシアター(東京都)
2020/09/09 (水) ~ 2020/09/13 (日)公演終了
満足度★★★
この狭いキーノートでどう席を組むのかと思っていたのだが・・・そうきたか・・・♪
ただこの閉塞感と視界の悪さを改善する余地があるだろう♪

ツバメの幸福
ツツシニウム
キーノートシアター(東京都)
2020/09/09 (水) ~ 2020/09/13 (日)公演終了