
新春浅草歌舞伎
松竹
浅草公会堂(東京都)
2020/01/02 (木) ~ 2020/01/26 (日)公演終了
満足度★★★★
渋めの演目が揃っていたので、少し不安があったのだけど、実際に観てみると、この世代のメンバーで新春浅草歌舞伎をやるようになってもう6年目なので、それだけ積み重なってきているものはあるんだなあと思った。
「寺子屋」の千代の新悟くん、「仮名手本忠臣蔵」祇園一力茶屋の場のお軽の米吉くんの好演が特に印象に残った。

舞台「憂国のモリアーティ」
舞台「憂国のモリアーティ」製作委員会
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)
2020/01/31 (金) ~ 2020/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
久しぶりに、今後の展開を追いかけてみたいと思う2.5次元舞台だった。
演出は、ものすごく目新しいというわけではないけれど、上手く整理されていて分かりやすかった。
役者も、経験値の高い人たちが揃っていて、原作が漫画でアニメ化はまだの作品だけれど、上手くキャラクターを立ち上げていると思った。
ストーリーは、シャーロック・ホームズ外伝のような話なので、シャーロッキアンにも楽しいと思うし、『マインドアサシン』や『デスノート』のようなダークヒーローもの(?)が好きな人にも楽しいと思う。
何より、今この時代・タイミングでシャーロック・ホームズの世界を生で観られるというのが楽しい。ミュージカル版もチェックしてみたい。

時空捜査局ランティア
時空捜査局ランティア実行委員会
新宿シアターモリエール(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★
登場人物多くて時空間をワープするので、話についていくのが大変だった
若干学芸会的、殺陣はスターウォーズもどき
殺陣の巧拙は個人差が激しかった
プロジェクターには見るべきものがあった
演技が記憶に残ったのはゼータ役の木下雄介(歌唱も)、あとはカペラ役の未依だったかな

エンれぱ!Vol.11
しむじゃっく
あさくさ劇亭(東京都)
2020/02/07 (金) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
価格2,500円
短編の3本立て。
「頭に尻をのせてくれ」・・・二人の関係性をどう表現するかが鍵であろう
「幸不幸ミスマッチ」・・・芝居のキレが大事。もっとできるはず
「邂逅」・・・かなり難しい台本と感じた。少年はもっと少年でいていいと思う

少女仮面
トライストーン・エンタテイメント
シアタートラム(東京都)
2020/01/24 (金) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★
春日野八千代も甘粕大尉も50年前の人々にはなじみがあったのだろう。私は甘粕には興味があるものの春日野のことはまったく知らない。そして興味がある方の甘粕はただのアイテム扱いである。そういうわけでストーリーに入って行くことが困難であった。じっくり思い返してみてもあれのどこを楽しめば良いのかまるで分からない。
まあしかし、唐十郎作品なのだから大きなストーリーが分からなくても歌やダンスで楽しむことができるだろうと期待したが少人数の短く地味なものではまるで盛り上がらない。
唯一、木崎ゆりあさんの眩しいばかりの若さは大いに楽しむことができた。それはテーマの一部が私にも伝わったということなのだろう。

トタン屋根でスキップ
ここ風
シアター711(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了
満足度★★★★★
イイ感じに年季の入った喫茶店。
「あそこの窓際席あたりでゆったりお茶したいなぁ~」っていう感じで開演前、ひとしきり見入ってしまう。
幕が開くとそんな居心地良さげな舞台に相ふさわしい人達のやり取りが…
開演前に思い描いた“ゆったり”って感じではありませんでしたが(笑)可笑しい場面、哀しい場面、いつだって根底には“温かい人の心”が。
ジンワリ癒され、自然と琴線に触れてきます。
関西弁と常連さんと古い傷。
寒い季節にピッタリ、心の芯まで温かくなってくる作品でした。
さりげなく背景や人物に溶け込むよう考え抜かれたであろうスタイリング、衣装も要チェックです。

-127birth
こわっぱちゃん家
シアター風姿花伝(東京都)
2020/02/06 (木) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/02/06 (木) 19:00
価格3,500円
法的に中絶が認められる期間(妊娠22週未満)を過ぎるまで残り少ないがまだ出産するか否か迷っている夫婦が産婦人科医から勧められてマタニティサークルへ体験参加し、そこでの経験や親友の助言からある決断をするまでの物語にして新たな命を授かること、親になるということの喜び・戸惑い・不安を優しくかつ真摯に描いた秀作。
冒頭のツカみ(とそれをひいてのエピローグ)や舞台上手・下手両端の使い方などの手法もイイ。
また、中盤に物語が大きく動く部分があるが、その一連の場面の各人物の心情がまるで我が事であるかのように伝わってくるのがスゴい。そこまでの丁寧な人物描写の効果か?
人物描写と言えば各人物の設定と配役も(再演なのにもかかわらず)説得力があり見事。
なお、ご覧になる場合は替えのハンカチを忘れずに。

天使よりも綺麗な私たち
劇団「やぶ~ぶ~」
ひつじ座(東京都)
2020/02/06 (木) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/02/07 (金) 19:00
主人公の青年が抱えるコンプレックス、主人公の恋人の秘密、主人公が小学生の時に出会った変わっている少女、主人公があるときから見えるようになる不思議な雰囲気で、幻影のように現れたり、消えたりする女性、奇妙で謎めいた掃除婦、天候が相当悪い為に泊まったホテルの浴槽で偶然のように発見した女性の遺体、そして自分たちが犯人だと誤解されないために謎を解き、犯人を突き止めようとすることなどの要素が折り重なって、先が読めない展開と、唐突に来るコメディ要素、いきなり主人公の夢のシーンになったり、夢から冷めたあとの痙攣であったりの次々と展開されるシーンと観ていて飽きなかった。また、ミステリー要素にサイコ·ホラー要素、幻想的な場面に前衛的でありながらもアグレッシブなダンスシーン、そして不条理な物語展開と従来の密室殺人ミステリー劇のイメージをことごとくぶち壊していて、誰が犯人なのか考えつつも、いつの間にか作品の世界の中にのめり込んでいけたので、新しいミステリー劇が誕生したという感じがして、観終わった後に自分の中ではとても感慨深く、満足感があった。そして、余韻を残しつつ、曖昧な終わり方に、安易にハッピーエンドやバットエンドに持っていくよりも観客の想像の余地を残していて、良いと感じた。

彼方のソナタ
SSTプロデュース
難波サザンシアター(大阪府)
2020/02/07 (金) ~ 2020/02/10 (月)公演終了
満足度★★★★
ホームレスが生きて行くのを面白おかしくしたお芝居かなと思ったが、後半、とんでもないお話になって行き、結末までドキドキしました。また、「山の声」につながっていくのかなと思いました。 ありがとう♪♪♪

舞台「盆栽」
ALPHA Entertainment
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
今日、観てきました。豪華な俳優、女優さんにビックリです。観られて、超幸せです。
盆栽で夫
婦げんか、には、おかしくて笑い転げた。舞台なので、高級感があり、観て満足です。
楽しめました。

コタン虐殺
流山児★事務所
ザ・スズナリ(東京都)
2020/02/01 (土) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
江戸初期のアイヌ民族と昭和にあった実際の町長殺傷事件をリンクさせた展開。
出演者急病につき配役変更などもありつつ、場内満席な回を観劇。舞台から通路まで大活躍。多少のセリフ噛みは許容範囲で観た。
狭い舞台でありながら、劇場内がやや寒く感じたのは舞台が蝦夷地ゆえの劇場効果だろうか(嘘)状況を説明する場面は詩森さんの芝居だなぁと思ったり、イオマンテの夜歌唱場面は流山児芝居だなぁとserial number meets 流山児事務所を実感。
アイヌの場面は迫力あり、そこだけ野外劇見ているような迫力だった。
アイヌ語含む、その地の背景を理解するには難しかったが、タイトルの「コタン」が「村」とわかってのあの場面は納得。
アイヌ時代の杉木さんと田島さん、伊藤さん、音楽と舞台セットも印象に残った。
*誤字記載あって修正

東京ノート・インターナショナルバージョン
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2020/02/06 (木) ~ 2020/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/02/07 (金) 19:00
色々な言葉が飛び交いながら、美術館でのゆったりとした時間に交わされる会話が面白かった。
アフタートークでの平田オリザさんの話も興味深く楽しめた。

トタン屋根でスキップ
ここ風
シアター711(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了
満足度★★★★★
笑いあり涙あり、それがとてもテンポが良くて上質なコメディー、大好きな間合いでした。多彩なキャラと張り巡らされた伏線であっという間の1時間50分、とても短く感じましたー。そしてなんといっても、繋がったラストのストーリーと新たな展開!驚いたのなんのって!予想を遥かに上回る凄い作品でした。

残機尽きるまで私は戦う~再演~
U-33project
高田馬場ラビネスト(東京都)
2020/01/30 (木) ~ 2020/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★
数珠つなぎで繋がる四人に、その喧嘩が嫌いな一人、心の声の演出、笑わせてもらいました!
前半のあるある感と、後半のリアリティがちょっと薄くなった落差が気になりましたが、面白かったです!
嫌い嫌いも好きなうち、や、喧嘩するほど仲が良い、などあるように、仲良し前提での終息?で良かったのかな⁉︎

トタン屋根でスキップ
ここ風
シアター711(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/02/06 (木) 19:00
価格3,500円
前回の『ッぱち!』に引き続き、
ここ風観劇。
おおざっぱな物語の形として、
どこかで傷を抱えた人が、
人生の「ホーム」みたいな場所を再訪して、
人間関係や抱えた傷を修復して、
旅立っていく
みたいな事が共通していて、
あぁ、これが団体のカラーなのかしら、と。
わりとこういう「ザ・人間ドラマ」みたいなものが、
私苦手なんですけど、
前回に引き続き楽しく観ました。
いかにも「良い話」を紡ぐプロットなのだけど、
人物のほとんどが関西弁&ノリが関西人、
という所が、
「泣かせますぜ!」
みたいな空気を微塵も感じさせないのが良いのかもしれない。
結構深刻なシーンですら、どこかに茶々を入れてくるバランス感覚が、とてもよかった。
関西弁世界に適応するまでの序盤はやや違和感を感じるものの、
いつの間にか世界に引きずり込まれている感じがする。
前半に、人間関係の「謎」みたいなものを匂わせておいて、
後半怒濤の伏線回収をしていく感じも楽しい。
「えー!そうだったのか!」
と素直に入り込める。
匂わせ方も、あからさまでなく、かといって全く気づかないわけでもなく、
関係性の「しこり」みたいなものが丁度よく見えてくる。
後半に入ると、伏線回収のためもあって、
結構、「昔の出来事」を人物がわりと長めに語るシーンが多くなる。
そんなに昔の事をぽろぽろ喋るかしら?
と感じなくもないものの、
いやいや、喋るか。と思ったりするので、
捻り出すように語られる「しこり」も違和感なく観られる。
一つの場所に集う人々が、
もつれ、からまり、ほどけていく。
うまくいかない、けどそれでいい、
みたいなとこがあって、
生きてゆく事の肯定、みたいな事を感じる。
良い話だった!感動しました!
という感想を素直に出せる、
押し売ってこない感動。
舞台の良い話で泣く事なんて滅多にないんだけど、
少し、じんわりきました。

コタン虐殺
流山児★事務所
ザ・スズナリ(東京都)
2020/02/01 (土) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
約2時間10分、休憩なし。出演者急病降板による休演後、即座に代役で上演再開した劇団の結束に感動。演劇は人がつくり、守るものなのだと改めて感謝。2/9(日)18:00の追加公演は残席余裕あり。
アイヌと倭人の戦いの歴史を音楽劇に。元気な立ち回りや歌と踊りで盛り上げ、娯楽要素もふんだん。音楽、音響を生演奏する鈴木大介さんが素晴らしい。
信じることが暮らしの中心にあるアイヌを騙し、差別して搾取する倭人(日本人)の醜悪さに悔し涙。あまりに汚くて恥ずかしい。舞台も演技者と観客が信じ合うことで成立する。私も他者を信じる生き方を選びたい。
アイヌが縄文人の子孫ということはわかっているそう。その頃は倭人も通じ合えていたのかな。詩森ろばさんのお芝居からいつも多くのことを学び、確かめる。ありがとうございました。

舞台「盆栽」
ALPHA Entertainment
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
登場人物は6人、そのうち日本人は1人(女性)。他はアメリカ人、イギリス人といった設定である。正確に言えば日本人も結婚しており日本国籍ではないかもしれないが…。物語は生まれ育った環境、それぞれの国の伝統・文化の違いを、「盆栽」を介して浮き彫りにする。「盆栽」が日本人の心の象徴なのか分からないが、何かを介在させて 生活習慣、考え方などの違いを描くことで、夫婦のありようを考えさせる。
物語に必要な介在物は「盆栽」でなくとも説明出来ると思うが、その何かを利用して夫婦、隣人にまで広げた人間洞察・関係を巧みに描き出す。些細なことでの口論を盆栽ならぬ仲裁をする人がいないことから会話が漂流するように漂い、行き違い、誤解など そのかみ合わない様が実に面白い。
(上演時間1時間30分)

朝の気配
TOKYO笹塚ボーイズ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

KAIRO -カイロ-
UDA☆MAP
萬劇場(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/12 (水)公演終了
満足度★★★★
温いアイドル2.5次元ファンタジーではなく、押井守の『イノセンス』や伊藤計劃の『ハーモニー』を彷彿とさせるサイバーパンク。脚本の細川博司氏の熱意を感じた。綺麗どころの女優も満載で華がある。『ブレードランナー2049』の雰囲気が好きな人には堪らない。
W主演の栞菜さんと小林亜実さんが実に良い。こういうハードSFのシリアスな役回りの方が似合っている。衣装もクール。もう一人の主人公、那海さんも見せ場がたっぷり。「成る程こう来たか」と演技プランと演出に感心した。兵藤祐香さんの反体制ゲリラも格好良く、腰抜け保安官役の八坂沙織さんは女優として賢い。こういう役回りこそが役者の醍醐味。
最終戦争後、荒廃した近未来。徹底的に管理された砂漠都市で謎の死が多発。キリスト教系の教会と神道系(?)の寺院から一人ずつ調査員が派遣されてくるのだが。
面白いのでお薦め。

舞台「盆栽」
ALPHA Entertainment
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了
満足度★★★★
緊張感のある会話劇。面白かった!
ネタバレになるので内容は書けないが、3組の組み合わせで展開していくスピードが
心地よい。90分、良い時間が過ぎた。