
リア!リア!リア!
劇団Q+
新宿シアタートップス(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/06/06 (金) 14:00
座席1階
何となくイタリアっぽい感じもしたが、特定の国での話ではないのだろう。連日の嵐で国土を守るための工事が難航している。その工事に従事している夫を待ちながら、主人公のマリアは妹たちと家庭を守っている。そこに、次々と闖入者が訪れ、マリアの心を掻き乱していく。何か欧米の作家による原作があるのかと思ったら、座付き作家の弓月玲のオリジナル脚本だという。まず、そこに感動する。
冒頭に出てくるのは、マリアの心象風景であるバラの花の妖精たちだ。王様の庭にそれぞれ別の色で咲いてどれが一番美しいかを競っている、という。この妖精たちは舞台回しの役を担い、随所に登場する。客席に配られたパンフレットの相関図を見ておかないと、分かりにくいかもしれない。
マリアは絵本作家で、その夫(舞台には登場しない)はストーリー作家。夫婦で絵本を世に出している家庭を悲劇が襲う。大きく展開するのは舞台の後半で、見どころは最終盤にあるマリアの独壇場だ。
マリアを演じる佐乃美千子は、プロフィールを見ると東京外大でヒンディー語を専攻したという才媛だ。燐光群にも所属したことがあるという。今作では、家庭にズカズカと入ってくる素性不明の客を感情を抑えて迎え入れる様子をしっかりと演じている。その背景にあるのは、愛する夫を待ち続ける心。難しい役回りを淡々とこなす、実力のある俳優だと思った。

メイクコンタクト
劇団ZERO-ICH
雑遊(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
独特の雰囲気、小さな劇場で心がほっこりする舞台でした。
登場人物のキャラクターが個性的で「こんな人いるよな」という身近感もあり、笑えました。
宇宙人も変な人間臭さがあり、お会いしたくなりました。
何か夢のあることに挑戦したくなる、前向きになれる演劇でした。
撮影タイムがあって、サービス精神がありました。

メイクコンタクト
劇団ZERO-ICH
雑遊(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
希望や浪漫、そんな憧れを描いた物語。同時に この場所に集まった人たちの成長譚でもある。廃墟という役目を終えた建物を通して、人生の応援を謳った、一見 矛盾した観せ方が上手い。
表層的には面白いが、何となく既視感があり新鮮味が感じられなかったのが残念。
(上演時間1時間30分 休憩なし)

メイクコンタクト
劇団ZERO-ICH
雑遊(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

シホウドウセキ
日本のラジオ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

野ざらしの懺悔
早稲田大学演劇研究会
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)
2025/06/05 (木) ~ 2025/06/09 (月)公演終了

うず 螺旋とリズム
大駱駝艦
座・高円寺1(東京都)
2025/06/05 (木) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
中央に観客に背を向け蹲る田村一行氏。一段上に天井から垂れ下がった鈴緒に似た綱が11本。それぞれ女7人、男4人が立つ。韓国の死装束、寿衣のような格好。地鳴りのように鼓動に合わせ揺れていく。死人を操って踊らせているようにも見える。ブードゥー教の「死者の日」の儀式にも。ゾンビをレイヴ系フェスに解き放ちヘドバンさせる試み。今回は選曲がノリノリで良かった。暗黒舞踏はリズムとリフが重要。綱をぐるぐると回転させていくと新体操のリボンのようにくるくると輪を描く。
魔境に陥った禅僧のように繰り返される五体投地。ヨーガの修行に明け暮れる強迫観念に囚われた統合失調症患者。オウム真理教の道場で自分という概念を自らが壊す修行。暗黒舞踏とは解放である。肉体からも精神からもそのどちらにも含まれない別の何かからもただただ解放されたいのだ。解放の為の必死の足掻き。人間が本能的にずっと望んでいるものは解放なのか。
外人客が熱狂的に観ていた。
山海塾の天児牛大氏も亡くなり、これからの時代を担う田村一行氏への視線は熱い。
是非観に行って頂きたい。

ユグドラシル
劇団KⅢ
座・高円寺2(東京都)
2025/06/05 (木) ~ 2025/06/07 (土)公演終了

高尾山へ
さよなら人生
スタジオ空洞(東京都)
2025/05/22 (木) ~ 2025/05/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/05/23 (金) 14:00
学生時代に山サークルで同期だった2人が20年以上ぶりに新宿で遭遇してそのまま高尾山に行ったエピソードを軸にそれぞれの人生(?)を浮き彫りに。
中心人物2人の対照的な造形が演者の個性を際立たせてリアリティがあり「不惑」どころか惑いまくりの四十代を活写していたと思う。
また、時制の前後させ方や背後の美術なども巧みだった。

ユグドラシル
劇団KⅢ
座・高円寺2(東京都)
2025/06/05 (木) ~ 2025/06/07 (土)公演終了

メイクコンタクト
劇団ZERO-ICH
雑遊(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白かったです!のっけから幼少期の表現に笑いました。その手があったか!
なんとなく常識からはみ出しているような人たちだから、とんでもないと思われるようなことも信じて一緒に頑張るんですね。たくさん笑って、最後はうるっとしてしまいました。1年後にも会えるといいね。

ユグドラシル
劇団KⅢ
座・高円寺2(東京都)
2025/06/05 (木) ~ 2025/06/07 (土)公演終了

ユグドラシル
劇団KⅢ
座・高円寺2(東京都)
2025/06/05 (木) ~ 2025/06/07 (土)公演終了

秘密
劇団普通
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2025/05/30 (金) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/06/05 (木)
劇団普通『秘密』
フライヤーには
老いた父、
老いた母、
そして私。
とある。
『秘密』は 2022年4月に初演を拝見している。老父/老母の年齢に、あの時から3歳近づいていて、2人と多分同年配なのだと思う。今、その年齢で何とか健康ではあるけど、あそこに居る二人、他人事とは思っていられない。そして、親子、兄弟、姉妹と各家庭が秘めていることが、隣家を巻き込み舞台に現れる。
静かな、しかし、家庭の課題/問題を巡る緻密な会話。
用松さんが演じておられる様な爺さんにはなるまいと思うのだが....

贋作・罪と罰
早稲田大学演劇倶楽部
早稲田大学学生会館(東京都)
2025/06/05 (木) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/06/05 (木)
早稲田は、演劇研究会、 劇団木霊 、 劇団てあとろ50’ は何度も拝見して来ていたが、早稲田大学演劇倶楽部は今回が初めて。新歓公演2025『贋作・罪と罰』(主宰/演出 山口亜希子)を拝見した。
新歓公演としては大成功だと思う。どこまで新入生の方達がご覧になられるか、そこは判らない部分ですが、上演内容は、演劇を志す方達の琴線に触れたのは間違いないと思う。
上演中、ずっと目が離せなかった。
当日パンフレットに「挑戦には挑戦をもって、(野田戯曲に)真正面から挑む...」とある。上演は正に挑戦だった。
11人の演者、演出の気迫も十分に。この主宰/演出のに山口亜希子による画像に 見られる美的感性が舞台美術、道具としてのパイプ椅子の使い方、衣装、演出に美意識が現れていた。
演技については、終盤の、英/溜水、才谷/溜水、溜水/智、才谷/溜水、清/溜水など、対峙する演者達、英/才谷の絡みには説得力があった。他の演者も挑戦する者として、その気持ちは受け取れた。チャレンジする試みや良し。あとは.、いや演技がどうのこうのと言える知見はないのだけど、経験を積み、研鑽して行けばと

朝、私は寝るよ
グッドディスタンス
小劇場 楽園(東京都)
2025/05/28 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
芝居を観ながら眼前の展開に泡を食っていようと涙腺を弾かれようと頭の片隅で「視ている」のは、その舞台をやる必然性(あるいは止むに止まれなさ)だったりする。
グッドディスタンス主催という事もきっと影響してるが、二人芝居そしてアクティブというより受動的インドアな背徳関係(主人公は女性で舞台も女性の部屋)が、コロナ期の風景として見えて来てしまう。他人を「公然と忌避する」事を許されたあの状況は、罪意識の無い不倫行為とどこか通じていそうである。夕方の陽光がレースのカーテンを染める時刻、ベッドから起き上がった女がカーテンを開けて「夕焼け小焼け」の鳴る外界を見下す後ろ姿から、女の内面の風景を勝手に想像している。
本作、後で調べた所2021年同じ団体主催の「風吹く街の短編集」の三編の一編として上演、その後一昨年ゴツプロ!が舞台化そして今回の再演と、人気の戯曲のようで、観れば納得である。終演時、時計はまだ1時間の手前を指しており、思わず二度見した。緊張感ある二人芝居。コメディ要素は自然流れてはいるが、真実味のある芝居はリアルを探る目で見ようとする。真実に迫った瞬間が笑い処である。実は配役も、初演と同じであった。本戯曲は多様な成立のさせ方がありそうで、作り手の想像の余白が結構ある。手頃な感じで、また観たい戯曲である。

ガマ
劇団チョコレートケーキ
吉祥寺シアター(東京都)
2025/05/31 (土) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

三つ巴
ガラ劇
シアター風姿花伝(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/06/04 (水) 19:00
初見のユニット。吉水雪乃出演というので観に行ったが、女優のみ・生演奏で迫力ある舞台を作ってる。108分。
木曽義仲・源義経・源頼朝が巴御前を軸として闘う、男っぽい芝居を女優のみで行なう。歌やBGMをバンドが生で演奏したり、力が入ったセリフ回しなど、一種の様式美を目指しているように思うが、私のテイストではない部分も少なくなかったのは残念。素舞台での演技や、照明、そして衣装の見事さは光る。一人だけ華やかな衣装の吉水も映えた。北条政子役の本間理紗の存在感が印象に残った。

メイクコンタクト
劇団ZERO-ICH
雑遊(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

メイクコンタクト
劇団ZERO-ICH
雑遊(東京都)
2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了