
恋する小説家〜映画と舞台のW上演〜
Moratorium Pants(モラパン)
OFF OFFシアター(東京都)
2014/07/30 (水) ~ 2014/08/04 (月)公演終了
満足度★★★★
2020年8月5日、動画配信で視聴。
橋本昭博さん、佐山花織さん、星亜沙美さんといった名前と顔の一致する役者さんの他
(途中で声で気づいたが)『カメラを止めるな!』の秋山ゆずきさんもご出演。
よく練られた脚本と演出の107分、大変愉しめた。
【追記】
何か「オトナの事情」があったらしく、配信はたった一晩で終わってしまいました。

スーパー・ウーマン・リヴ
藤原たまえプロデュース
シアター711(東京都)
2020/08/04 (火) ~ 2020/08/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
本日拝見しました。久しぶりの長編、ちゃんとしたお芝居を見ることが出来ました。ありがとうございます。内容も仲間の大切さみたいなものもあり、テンポもよく面白かったです。
次回も楽しみですね❗

『江本真里子一人芝居 × プロトテアトル』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2020/07/28 (火) ~ 2020/07/28 (火)公演終了
満足度★★★★★
真正面に向かい合って子供を育てる母の真剣勝負 母の心。家族を守る芝居。
何かのデモ運動 動けない3人 様子を見つめる。3人の女学生。見つめる事しかできない芝居。

今夜はハナさない~君の中の秘密倶楽部~
劇団暇だけどステキ
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2020/07/24 (金) ~ 2020/07/26 (日)公演終了

むこうのくに
ノーミーツ
特設サイトにてオンライン生配信上演(東京都)
2020/07/23 (木) ~ 2020/07/26 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2020/07/26 (日)
ストーリーの骨組みは、スズさんが出てきた後、ほぼ推察され、おおむね想定通り。
コトリさんの怪演!?が印象に残りました。
Zoomを用いた演劇は、画面の単調さもあって、途中で飽きてしまうことがままあるのだけれど、工夫された背景により、違った感じで没入しやすい感がありました。「ウゴウゴルーガ」の世界みたいな・・・
電脳空間 Helvetica も Futura も「ふぉんと」にあることを望んだ世界なのでしょうね・・・

赤鬼
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2020/07/24 (金) ~ 2020/08/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
コロナ後、劇場で大人数の芝居を観たのは初めて。四面客席の前に大きな横長の透明ビニール幕。客電が落ちると自分の側は全く見えなくなり、すこぶるクリア。シアターイーストの懐(容積も)の大きさか、余裕ある客席でも「淋しい」感がない。
さて「古いテーマ」だと戯曲を読んだ数年前に感じた『赤鬼』が、今を映す舞台となっており、目が離せなかった。読んだ時は抽象的に処理された(ゆえにリアル感の薄い)舞台を予想させた戯曲(多場面で構成された)が、言葉遊びもナチュラルに感じさせる程にリズミカル、躍動的に展開され、「演出」野田秀樹の技量にも感じ入った。
今回のBグループで知る俳優は2名のみ、赤鬼の喋る「異言語」は中国語(風?)で、中国人を起用したかと見ていたら、日本人俳優であった(他のグループの同役も同じ言語を使うのか・・そこは気になる)。
「村八分」「隣組」「竹槍訓練」・・非合理・非民主的で愚かな古い因習のイメージが現代に復活したことを知り、愕然とした日本版「コロナの時代」であったが、そんな事で初読時は「その他大勢」の村人を敢えて「悪く」描いて主人公の被害者性=ヒロイズムを強調したかに見えたこのお話に、全く違和感なく見入ったという訳であった。

おくすり、ひとつ
法政大学Ⅰ部演劇研究会
YouTube Liveにて上演致します(東京都)
2020/07/17 (金) ~ 2020/07/20 (月)公演終了
満足度★★★★
これも観ていたのを失念していた。
恐らく録画ではない動画配信(ライブ)と思われるが、リモートを活用した作り。人物は画像に映り込むという登場の仕方である。つまり空間としてのステージはない。
現世とあの世の挟間のような場があって、そこに住まう人と訪れる人がいる、という舞台設定なので、劇場スペースがむしろ不要で「映像向き」。いや映像配信ありきで作った話かも知れない。
もっともテキストは演劇寄り、と見えてしまうのはライブならではのひずみ、間、未完成感が勝っているからか(映像として仕上げるならもっと編集のしようがある)。
場面の大半は「先生」と呼ばれる存在(AIだったか)の前で、訪問者がそこに来るに至った経緯を語る、告白および回想。
前半に登場する男女(一応相思相愛らしいカップル)の、煮え切らない、踏み込まない会話が続く時間は耳がつらかったが、場面が変わると徐々にドラマ世界が開けて見えてきた。
近未来。「消えてなくなくなりたい」、と心に思っただけで存在が消失する怪現象(病)が散発する。最近のニュースでその病に効く特効薬が開発されたと報じられるが、「生きたいと本人が願わなければ薬の効き目はない・・」といった解説がある。次元の狭間には「先生」(声は女性)が居るが、そこに主人公である青年がやって来る。やって来る、と言っても目が醒めたらこの場所に居た、が正しい表現。この青年はここに暫くとどまる事ができる珍しいケースだと言われる。普通は「消えた」直後にこの場所に来て、「先生」に経緯を話した後、服薬を勧められ、生き直そうと思わなければすぐに消えて(死んで)しまう。
かくして物語の舞台設定は整ったが、青年が観察する「死にゆく者」のケースは1組の男女のみで、もう一つのエピソード(女2人)は実は種明かし的サブストーリーとなり、さらにもう一つのタイムリープ的な仕掛けがオチに据えられている。
最初に登場して儚く死んで行く男、その後を追う(「消えたい」と思ってしまう)女のもどかしい関係性は、優しさが持つ「嘘」を巡る自家撞着。男が「消えたい」と思うきっかけは、「好き」だったはずの相手が「気遣う存在」になった、要は好きでなくなったからに違いなく、「終わり」なのは恋愛なのであって人生ではないと、認めないのは利己的になれないからで、人間の真実から目を背け、綺麗ごとで飾って人生を終えたいなら勝手に終えるがいい・・等とイライラしながら会話を聞く事になるが、利己的に生きるよすが=己自身が希薄であるのだとしたら、とふと思う。若者の根源的自信を喪失させる社会の深刻さはこういう場面に表れてもいるのだろうか・・と。(自信満々に見えるのは一部の○○な連中だけ。)
二つ目のエピソードはアイドルを目指す女子とその旧友で臨床心理士を目指す女子の関係。アイドル女子は上京して所属した事務所で壁にぶつかる。ただしその壁は「自分」という存在の核が無い、というもので、それは対人関係の中で気づかされるという順序を取り、抜け道を失う・・。これはわが事として見てもよく分かった。旧友の存在が救いにならなかったのもむべなるかな。「己の核」は社会的認知によって形成されるもので、早くは家庭で、あるいは家族があやふやでも地域で、学校で、友人関係で、最終的には職場で、作られる契機がある、と考えられてきたが、今はそのどれもが「核」たる保証を与える資格を返上し、現実世界での孤立を掬うのは「大きな物語」としての国家だけ、というのも現代的風景だ。専らSNS、ネットといったバーチャルで記号的な繋がりに比重が移っている現状もありそうだが、これに依拠したがために起きたと見える秋葉原事件が思い出される。

無畏
劇団チョコレートケーキ
駅前劇場(東京都)
2020/07/31 (金) ~ 2020/08/10 (月)公演終了
満足度★★★★
非常に衝撃的な作品。ドラマとして観れば平坦な作りだが、自分は論戦として受け止めた。
東京裁判にて死刑となる、南京大虐殺の最高責任者、当時の陸軍大将松井石根(林竜三氏熱演)と弁護士との対話。
このネタは時代が時代なら大揉めで酷い難癖をつけられていたことであろう。NNNドキュメント『南京事件』のような良作も糞味噌に言われる世の中なのだから。
初フェイスシールドは思ったより悪くはなかった。ここまでして、舞台を演り、舞台を観る、というのが人間の面白い所。コロナを逆手に取った新しい観劇スタイルなんかが生まれてくるんだろうなあ。
南京事件を扱った作品は巨匠チャン・イーモウ監督の『ザ・フラワーズ・オブ・ウォー』ですら黙殺される日本。(主演クリスチャン・ベール。韓国版Blu-rayにて日本語字幕有り。)
「何故、自称愛国者達はこれらの事(従軍慰安婦問題など)を禁忌としたのか?」「これらが事実であると何がまずいのか?」そここそが日本人論の焦点。
クライマックスの弁護士の詰問はド迫力。作者が時空を越えて松井石根を恫喝しているようにすら見えた。ここまでするか・・・。流石である。

むこうのくに
ノーミーツ
特設サイトにてオンライン生配信上演(東京都)
2020/07/23 (木) ~ 2020/07/26 (日)公演終了

アンチフィクション
DULL-COLORED POP
シアター風姿花伝(東京都)
2020/07/16 (木) ~ 2020/07/26 (日)公演終了
満足度★
鑑賞日2020/07/26 (日) 13:00
座席c列1番
ほーんとに久しぶりの風姿花伝、目白駅からの道なり、過去に利用した飲食店、スーパーなどの閉店に目が行き、さながら、薄ーいゴーストタウン風情を感じる。

NO.4 『バクステ!3rd stage.~舞台裏にも「スタッフ」という演劇人がいる。~』
エヌオーフォー No.4
赤坂RED/THEATER(東京都)
2020/07/29 (水) ~ 2020/08/10 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/08/02 (日) 13:00
小野寺ずる出演というので観に行った。いやーーー面白かった。昨年、2作品観たNo.4(エヌオーフォー)というユニットだが、2時間がアッと言う間に過ぎる演劇愛に溢れた舞台だった。観るべし!
「3rd」とあるように、2018年に初演、2019年に再演したものの再々演だが、過去の作品は観てない。とある舞台の劇場入りからの3日間、仕込みの初日を30分、場当たりの2日目で30分、ゲネプロと初日開けの3日目を1時間で、その間のスタッフルームでのさまざまな出来事やあれやこれやを、笑わせながらも時折泣かせ、感動させてくれる作りが巧い。主人公は一応、制作助手役の上坂(納谷健)だが、群像劇としてよくできた脚本である。登場人物それぞれに物語がしっかりあり、終演後も各々のキャラクターを思い出すことができるほどに巧い。役者陣もしっかり演じ、芝居を楽しく面白く感動的なものにしている。
最も感動的だったのは、部外者的な立場の特典映像撮影者の阿久津の発する「観客がいてこその演劇」というセリフ。これはコロナ禍で苦しむ演劇人の言葉でもあるし、先日PARCOで観た「大地」のテーマと同じとも言えそうである。
期待の小野寺ずるは、クールでプロフェッショナルな照明助手を演じ、力量ある所を見せてくれた。
座席は市松模様だが、この半分の座席すら埋まっていないのは残念でならない。

無畏
劇団チョコレートケーキ
駅前劇場(東京都)
2020/07/31 (金) ~ 2020/08/10 (月)公演終了
人の心の闇に潜む本性にぐっと迫り、
その複雑な多面性を深く鋭く突いている作品。
松井石根と上室弁護士との間で行われる、南京戦での
軍紀崩壊による惨劇についての最後の検証問答の場面
は圧巻。
ただ、主人公の松井石根へ焦点を合わせ過ぎた分、
まわりの人物像がぼやけ平板的になっていたような。
人物造形描写の点では共焦点多焦点というより単焦点の感あり。

芸人温泉
ひらさわひさよし&フルタジュン プロデュース
小劇場B1(東京都)
2020/07/24 (金) ~ 2020/07/26 (日)公演終了
満足度★★★
第8弾⁉︎今回もはじめましての演者さんの魅力に引き込まれて、フルタさんの脚本にほくそ笑むウインクした顔
どいちゅー さんがホンモノの芸人さんみたいだった笑笑
山本綾さんみたいな同僚いいよねぇ〜
真帆さん安定力増し増しでしたー

スーパーロボットミュージカル
宇宙論☆講座
江古田 ギャラリー古籐(西武池袋線「江古田」駅南口徒歩6分/西武有楽町線「新桜台」駅2番出口徒歩7分/大江戸線「新江古田」駅A2出口徒歩10分)(東京都)
2020/07/24 (金) ~ 2020/08/10 (月)公演終了
鑑賞日2020/08/01 (土) 19:00
土曜日の夜、観てきました。
前回観たときのはすっかり忘れていたので、観ながら、ああそういえばと思い出していきました。
最初から変な感じで、ずっとその感じが続くのがちょっと。飽きてくる。
説明が多いので飽きてくるというか。
最初はもっと穏やかな感じで入るとか、途中でペースを変えるとか、丁寧に演じてくれればなあと思ったり。
といっても毎回前説が変わるのだから、こんなコメントはあんまり意味ないですね。
狙って予約した人が交代になったのが残念でした。

『とおくはちかい (reprise) 』『ここは出口ではない』【京都公演公演中止】
屋根裏ハイツ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2020/07/23 (木) ~ 2020/08/02 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2020/07/29 (水) 19:30
書き忘れていたが、『とおくはちかい (reprise) 』を観た。静かな演劇だった。被災したらしい若者を、その友人らしい人が訪ねて、とりとめもない会話を紡ぐ。特に何も起こらないけど、余韻を楽しむ、というのかな。

NO.4 『バクステ!3rd stage.~舞台裏にも「スタッフ」という演劇人がいる。~』
エヌオーフォー No.4
赤坂RED/THEATER(東京都)
2020/07/29 (水) ~ 2020/08/10 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/08/01 (土) 18:00
こういう演劇にとって非常に不利な時期における上演ということで、前回よりもステージにかける情熱や演劇哲学を吐露する部分が多かったような気がしますが、同時に、我々が客としてどうしてステージを見に行くかも考えさせられました。

赤鬼
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2020/07/24 (金) ~ 2020/08/16 (日)公演終了

首領(ドン)ちゃん騒ぎ
三栄町LIVE
三栄町LIVE STAGE(旧:フラワースタジオ) (東京都)
2020/07/23 (木) ~ 2020/08/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
始終負けねーに気圧され迫力に魅了され続けました。人はそんなに躍動できるのかとビックリします。今を生き抜こうとする全ての人に見てほしい。頭をカラに「面白い」と観ながらもウッカリ感動してしまう、まさに「感じろ」な一作です。

NO.4 『バクステ!3rd stage.~舞台裏にも「スタッフ」という演劇人がいる。~』
エヌオーフォー No.4
赤坂RED/THEATER(東京都)
2020/07/29 (水) ~ 2020/08/10 (月)公演終了
満足度★★★★
そうか、私たちが知らないスタッフルーム、バックステージではいろんなことが起こっている(かもしれない)のね・・・と苦労が偲ばれましたが、これからもそんなことは気にせず、目にしたものが全てと思って観劇します。
世代が違う役者気質が面白かったです。
1つずつ空けられた座席に着せられたTシャツがかわいかった。
マイクは使うけれどスタッフルームがない・・・どのくらいの規模の劇場設定なのでしょう。

殺意 ストリップショウ
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2020/07/11 (土) ~ 2020/07/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
赤いブラジャーと赤いパンティという、あられもない下着姿の鈴木杏がまず痛々しい。役のためとはいえ、かわいそう。戦後の闇市の時代、引退公演のストリッパーが、自分が傾倒した進歩的知識人の戦中の転向と、戦後の民主主義の旗振り役への豹変に殺意を抱いた経験を語る。インテリのこうした表b編ぶりはよくある話で、新味はない。
三好十郎はこの程度かと思っていると、進歩的インテリの隠れた情欲生活が暴露されて、あっと驚いた。しかも、天井裏から覗くという、「屋根裏の散歩者」のような話。
ここまできてわかる、革命思想に対する作者の意地悪な視線とニヒリズムが凝縮された芝居だった。
1950年の発表からもずっと上演されなかったというのは分かる。観客も演劇関係者も共産党員やシンパが多かった時代、劇場にはかけにくかっただろう。
「聖人君子も一皮むけばただのスケベ」というのは、よくある人間観である。しかし、戦前戦後の転向・再転向という、こわばりきって茶化しにくい大テーマを、見事に下半身レベルに引きずりおろしたのにはびっくりした。見事なイデオロギーの解体である。脱帽。
演技はもう少し、卑猥さが欲しいというのもわかるが、上述したようなイデオロギー問題だけに、この直球勝負がふさわしかったと思う。鈴木杏の体当たり演技に、惜しみない拍手を送ります。マイク、録音など、一人芝居の「声」に変化をつけた演出も良かった。
2時間の一人芝居に、全く飽きることがなかった。(途中の平凡な話じゃん、という思いも含めて)