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滅多滅多

滅多滅多

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2021/05/21 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

価格5,330円

30日14時開演の千穐楽を拝見。

早口過ぎるセリフがなかなか聴き取りづらかったせいで、五輪瑠呼ちゃんは⚪︎⚪︎で、アレ?伊笠真白も実は既に…といった具合に、ストーリーは正確に把握出来なかった。
だが、この息継ぎの間もないような高速のセリフ回しや、緻密に計算しつくされた上での一挙手一投足から体育会的集団行動的な振付、ムービングスポットライトの乱舞に、爽快感を覚える程に只々圧倒された75分。
演劇というよりも、熱狂的なライブコンサートを観終えたような気分。

外の道

外の道

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/06/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

本来なら2020年上演予定だったが、コロナ禍で中止となった本作。
WIPなどを挟んで、満を持してのリベンジとなりました。

コロナの影響で考える時間が増えたせいか、以前にも増して哲学的、
スピリチュアル的になっており、主に安井順平さんが繰り出すギャグ的
せりふ回しや動きがないと突拍子もなさすぎる話になってきてる気がする。

「少し不思議」の中で繰り広げられる、人間のどうしようもなさの描き方が
好きなんだけどな。

ネタバレBOX

都心から遠く離れた町で、20年以上ぶりの再会を果たした寺泊満(安井)と山鳥芽衣(池谷のぶえ)。

与党政治家の変死を追ううちに、常人離れした「手品」の使い手であるマスターに頭をいじられた
ことから、人とは違う世界が見えるようになってしまった寺泊、

「無」と書かれた宅配物を開けたことから、部屋を真っ暗な“無”に侵食され始め、やがて闇の空間から
得体のしれない少年を見つけ出した山鳥。その少年はいるはずもない「山鳥の息子」と捉えられ始め
あろうことか存在するはずのない証明写真や戸籍などの記録が出てくるようになる。

入り口は違えど、「世にも奇妙な世界」にいつの間にか入り込んでしまった2人。お互いだけがよき
理解者で、周囲は完全に気の狂った「病人」としかみなさない世界の中で、2人がいつの間にか
落ち着いた空間にまでも真っ黒な「無」が迫りくるようになる…。

最近のイキウメの作品に顕著だけど、回収されないというか、本筋から外れたエピソード多すぎる
感じがする。与党政治家の死の真相とか、山鳥母の話とか、本筋にガッチリ入り込んでいたわりに
結局何だったのか、よく分からなかったし。話を進めるためのマテリアルだったのかな?

「無」に侵食されて真っ暗な世界に飲み込まれて、自分を失ってしまう恐怖というのは分かるけど、
三太が出てきた時点で「あ、新しく、というか、どこか別の空間に出てくる可能性あるんだな」と
感じちゃって、いまいち深刻に考えられなかった。「有」のことは触れない方がよかった気がする。

総じて、興味深い話とか見方とかあったけど、本筋が弱くなっちゃってて「いい話」「うまい演出」の
話どまりになっちゃった感。魂とか、ここではない世界とか、昔はもっとテーマに絡めて現実的に
扱えてた覚えがあるんだけど…。
僕らが歌をうたう時【無観客配信公演】

僕らが歌をうたう時【無観客配信公演】

芝居処 華ヨタ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2021/05/21 (金) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

大阪での上演を配信で拝見。宮本研の本作は観たことがなかったが、9人の登場人物を役者5人で演じることでの、人物や役を入れ替える演出があり、この辺はアーカイブでも確認できたのでありがたかった。昭和30年代に書かれた戯曲で社会人演劇集団内の葛藤と希望を描きながら、現在の「公演を打つ意味」が浮かび上がってくる仕上がり。

ライオンキング【東京】【2023年1月22日昼公演中止】

ライオンキング【東京】【2023年1月22日昼公演中止】

劇団四季

四季劇場[夏](東京都)

2017/07/16 (日) ~ 2021/06/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

チケット記載4列目が最前列。
ヤングシンバ役の中谷謙介君が生き生きとしていて素晴らしい。子役が輝いている舞台は良いものだ。二度目の観劇だが、劇団四季は席がかなり重要。体験型アトラクション要素が高い為、前の方だと見えるものが違ってくる。只今馬鹿売れ中の『アナと雪の女王』の演出も凄いことになりそう。貴種流離譚の一種なのだが、己が何者なのかを自覚する覚醒の物語、京劇要素満載。
ヒヒのシャーマン、ラフィキ役の福井麻起子さんが裏主人公。客席の子供達も彼女の一挙手一投足に夢中。歌声はゴスペルだ。「お前のなかに生きている (リプライズ)」が胸に来る。
名曲「終わりなき夜」を熱唱するシンバ役永田俊樹氏。ずば抜けた跳躍力による肉体讃歌。「求める時は必ずいると貴方はいつも誓った。僕は一人貴方を求めその言葉を待ち続ける。」

ネタバレBOX

物語は『ジャングル大帝』の『ハムレット』風味。父を殺してハイエナと共に国を乗っ取った叔父を討ち果たすのだが、クライマックスは絵的になかなか盛り上がらない。もうちょっと何か出来たのでは?
チーター役の人の鬘がパンチパーマに剃り込みなのは何か意図があるのだろうか?
蝶のやうな私の郷愁

蝶のやうな私の郷愁

​ひなた旅行舎

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

延期された公演の中でも観たかった一つ。期待は裏切られず大満足。変哲のない夫婦の日常の刹那性と永遠性。のっけから永山演出の読み解きに感覚動員され、松田正隆作品である事を忘れていたが正に松田作品。
二人芝居の出演者の一人は2018年永山氏による東京レジデンス作品「島」にも出演していた日高氏、そして“我らが”多田香織女史(KAKUTA)。子のない夫婦の一つの関係の図は、過去に規定されつつ現在に縛られつつたゆたう。何気ない生活の断面が、黒い舞台の中に儚く切なく映えて美しい。
日常の場面をかたどる俳優の演技は、陥りがちな定型にハマらず、生き生きと時間は過ぎて行く。俳優両氏に敬意を表する。

さて永山氏の演出には抽象表現がさりげなく多用されるが、読み解きが追い付かない事がままある(「島」でもその経験をした)。本作のラストも何か大切な事が示唆されていそうであったが、「何」であるかは判らず。ただしこの舞台の醍醐味はその時間経過にあり、謎解きの比重は高くなく結末は何にも置き換えられる(解釈を完全に観客に委ねている)感も。
特段の「幸福」エピソードもないこの夫婦を、作者は一つの理想として描いたのだろうか、と永山演出のこの舞台から想像した。

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

ナッポス・ユナイテッド

THEATRE1010(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初演は2009年、キャラメルボックスで、座付きの作者による作・演出だ。劇団は数年前に消滅したが、石神哲哉役の筒井俊作、天才科学者・湯川学教授役の多田直人をはじめ、
渡邊安里(女主人公)主なキャストは残っている。脇役には懐かしいキャラメルボックス風のマンガ演技なども見られる。観客も引き継いでいるらしく、二十歳前半も含め観客は若く、舞台にやさしい。しかし土曜日夜6割と言う入り。6,800円は高いのかもしれない。
原作はミステリの賞も受けている人気作家の代表作だ。専門作家だけあって、ミステリ的な企みが至る所に張り巡らされている。劇化の大きな難関になるのは多視点で展開しなければ成立しない物語構成になっているところだ。それはアリバイ崩しがメインに置かれているミステリの宿命でもあるのだが、成井豊の脚色は語りをうまく使って、入りくんだ原作の要素をすべて取り込んで、どんどん進む。話は賞を受けたくらいで面白くできているから若い観客は吞まれたように見ていて最後には温かい拍手で終わる。
原作を一気読みで見ているような感じである。その分、大学生時代の同級生が、敵味方になって謎を解きあう、とか、女主人公の人間性などは薄味になってしまった。舞台のテンポも演技も一本調子で膨らみがない。キャラメルボックスである。
ひさしぶりに舞台を観て、やはり、ここと、スタジオライフはいま多く演じられている2・5ディメンション演劇への道を開いたと思う。その功罪は一言では言えないが、どこも観客が純朴な十代から20代の若者であったことは考えていいだろう。夢の遊民社も第三舞台も最初はそこから出発した。脱皮していった彼らの後に観客だけが取り残されたような気もする。

JACROW#30『鋼の糸』

JACROW#30『鋼の糸』

JACROW

駅前劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/06/01 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

昭和・バブル期(1980年代半ば)から平成(2019年頃)にかけての約35年間のビジネス史を、ある合併企業内の出世競争を通して描いた骨太作品。合併するまでのダイナミックな過程はサラッと流し、拮抗していたライバル会社で働いていた人々との出世競争(勢力争い)、及び現代の労働環境の変化、時代状況や社会事情に翻弄されるサラリーマンの悲喜交々を描く。もっとも悲哀がほうが前面に出ていたが。
何となく自分が働いていた(現在も進行形だが)時期に重なるので、懐古的な気分で観劇。ただ、合併後の組織内という観点が、物語の世界観を小さくしているような気がした。
ちなみに「鋼の糸」とは、実に含蓄あるタイトル。観劇しないとその意図が解らない。
(上演時間2時間 途中休憩なし)

ネタバレBOX

舞台セットは、正面に回転式の木扉のようなものが並び、その奥に通(透)し通路らしきもの。上手・下手側にそれぞれ長テーブルとOA椅子が数脚あるのみ。場面転換に応じて動かし、それによって情景や状況を立体的に構築していく。作り込まない造作によって素早い変化が可能になり、物語のテンポも安定しており心地良い。

梗概…千葉製鉄と富士鋼管というライバル会社がグローバル化に対応するため合併する。同規模の企業であれば、合併後の役員を含めたポスト争いは苛烈であろう。企業体質が違えば色々な面で不整合が生じる。組織内の不協和音は人間関係から生じていることを浮き彫りにする。学閥・派閥(ここでは大学ラグビー部の先輩後輩)等を絡め抜き差しならぬ状況を丁寧に描く。人事の思惑がサラリーマン人生に大きな影響を及ぼす。80年代は残業(サービスも含め)は当たり前、過労死という見出し新聞もよく見た。物語は営業部門を中心に描いているため、過剰接待・カラ出張等、世相を反映した出来事を巧みに取り入れる。
しかし、時代を経て長時間勤務の見直し、それに伴いコンプラやワンオーワンミーティングといった台詞が出ることによって、政府主導の”働き方改革“をイメージさせる状況へ。時代状況の変化は、労働環境(働き方)の変化に繋がり、昔(少なくともバブル期)流の働き方は通用しなくなる。そして人の意識(終身雇用)も変化し起業家する動きも見える。しかし企業の利潤追求は変わらず、目標・計画達成には残業せず業績を上げること。一層の効率至上と成果主義の両方を求める。物語は、中間管理職ポスト=その立場が人を形成するかのようで、上司の命令・部下の具申の板挟みで苦悩する姿を滑稽に描き出す。少しホッとさせるのは、上司・部下の間で部下の手柄は上司のもの、上司の不始末は部下へ押し付け というシーンはなく、全て上司が責任を負うという潔さがあったこと。

物語は、組織内の観点で描いているため、端的に言えば出世を目指す男たちの物語になっている。だから計略、嫉妬、世辞、卑屈、憎悪が渦巻き、そして不倫も…。しかし、内部の出世競争とは別に顧客(外部・第三者)観点で描くことで、もう少しダイナミックな展開ができたと思う。組織内における人間関係や出世競争に焦点を絞ったほうが、濃密に描けるかもしれないが、内輪話に終始するのではないか。せっかく社内ではSWOT(スウォット)分析を行うこと、さらに業務提携や資本提携といった台詞で顧客との関わりを持てるシーンを提供しているだけに残念だった。

もう1つ、登場人物の出世競争は男性が中心。確かに女優陣は3人と少ないが、男の出世競争の中で翻弄されながらも、それでも今の時代を反映するような活躍の場(辛うじて起業家を選択)があってもよかった。働き方改革は女性活躍推進と密接に関わるのだから。
ラストシーン…サラリーマンとは? という問いに「笑えないピエロ」と答える。ほんとうに笑えない喜劇であった。
次回公演も楽しみにしております。
溢れる

溢れる

劇団5454

赤坂RED/THEATER(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

言葉を尽くして、ひたすら進むのでなく
感じ取って、受け入れていくような作品です。

夏祭浪花鑑【5月6日~5月11日公演中止】

夏祭浪花鑑【5月6日~5月11日公演中止】

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2021/05/06 (木) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタばれ

ネタバレBOX

コクーン歌舞伎の『夏祭浪花鑑』を観劇。

喧嘩っ早いが義理人情に厚い団七は喧嘩が原因で牢に入れられるが、国主・浜田家の諸士頭・玉島兵太夫の尽力で解放され、女房と息子に再会する。だが玉島兵太夫の息子・磯之助と恋人・琴浦の仲を悪人によって引き裂かれようとするのを団七、徳兵衛と妻、そして釣船の三婦と協力して助けようとうするが、団七の義父・義兵次が邪魔をし、日頃の悪行への鬱憤から彼を殺めてしまい、追ってから逃げ惑うのであった…。

中村勘三郎と串田和美による『渋谷で歌舞伎を!』を合言葉に始めた芝居。
あまりにも面白すぎたのか、再演、再演の連続、海外での公演と伝説化した舞台である。今回は息子たちが父親の役を演じている。

ここからネタばれ
何が伝説化したか?
義父を殺めて、追っ手から逃げて逃げて逃げ回る団七が観客席を縦横無尽に走り、遂に逃げ切ったかと思いきや、劇場の突き当たりの大扉が開いて、渋谷のネオンを背景に本物のパトカーは劇場内に突っ込んで来て、「団七、無念!」という終わり方に観客全員が唖然としたのである。
当時は紅テントを中心に舞台壊しというのがよくあったが、「まさかシアターコクーンではあり得ないでしょう?」という観客の固定観念を打ち破ったのだ。だから伝説化したのだ。今回も再演なので同じ事を期待していたが、「どうやら違うらしい?」という声が出始めていた。
義父を殺した後、逃げてまわっている団七が庶民に混じり、そのまま大扉が開き渋谷の街並みに逃げて行くので、
『伝説になった大扉の開閉がこんなにも簡単に開いちゃうの?』
『こりゃ、蜷川幸雄の近松心中物語と同じラストシーンではないか!』
と文句を言っていたら、そんなことをしないのが串田和美の美学である。
そこから新たに話が続くのであった。
団七は己が犯罪者だと認識の下、妻と離縁して徳兵衛に預けて逃げる決意をする。徳兵衛の手助けにより追っ手から逃げ回り、遂に大扉まで追い詰められ開くどころか開きやしない。「きっと何かがあるぞ?」と初演を観た観客は期待するが、決してそうはいかない。「団七、もはや無念!」と思いきや彼らのとった行動は…?
初演を観た観客は伝説の大扉の扱いを知っているからか、今作を何倍にも楽しめるようになっているが、それ以上に初演と違うラストシーンにまたもや唖然とさせられるのである。
『伝説の舞台の再演!』と謳っているが、別作品に仕上げてきた串田和美のアングラ精神にはただただ感服させられるのである。
たがシアターコクーンはなくなるので、伝説の舞台を観ることは永遠に叶わないかもしれない…。
NEW MUSICAL「プロローグ」

NEW MUSICAL「プロローグ」

劇団BraveHearts

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2021/05/27 (木) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

まず、とても面白かった。友人といきましたが友人も絶賛でした。内容も歌も耳にも心にも残って、こんな時期ですが、とても心に残る作品でした。こんな時期にありがとうございました‼️

みえないランドセル

みえないランドセル

演劇集団 Ring-Bong

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/05/13 (木) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

重たい話題を真摯に描いたところは好感が持てました。

ネタバレBOX

育児放棄という負の連鎖に陥った女性を周囲の人たちが支える話。

テーマは目新しいのですが、パン屋のイートインコーナーに常連客が出入りするという構図は一昔前の大衆人情演劇のようで、全体として古臭さを感じました。
容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

ナッポス・ユナイテッド

THEATRE1010(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/05/29 (土) 13:00

元々、原作が好きだった上、舞台として間近に芝居が観られて良かったです。
舞台美術の転換も良かった。

フェイクスピア

フェイクスピア

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2021/05/24 (月) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

もうかれこれ四十年昔、まだ、野田秀樹が東大構内で芝居をやっていたころ、NHKの最近の若者に聞く番組(たしか「若い広場」)で、野田秀樹は昂然と、「僕の目標は日本のシェイクスピアになること」と言っていた。この記憶に残る発言(たぶんNHKのアーカイブにあると思う。)の念願かなって?、野田秀樹がシェイクスピアとその子のフェイクスピアを演じる「フェイクスピア」が幕を開けた。
劇作家の正念場である言葉の力をテーマにしたコロナ禍の新作で、今や、日本の演劇界のリーダーになった野田の、現在の状況を踏まえた作品ではある。
恐山のいたこに謎の箱に閉じ込められた言葉を再生させようとする男(高橋一生)物語を軸に、シェイクスピアの大四大悲劇の言葉をさまざまに引用しながら、言葉の持つ真実と虚偽へと物語は進んでいく。野田戯曲の例によって、幕による素早い舞台転換と、速いテンポで、今求められる言葉のクライマックスへ。森で無音のうちに倒れる大木や鳥の世界のような自然現象が、星の王子様の空の世界を引き出し、そこに絡まる人間の言葉が最後の場につながっていく。いつも以上に強引極まりない連想の世界は2時間休憩なし。
この時期に、切り札だったかもしれない、シェイクスピアの札を切ってきた野田の真意はわからないが、ここのところの世間の無責任な言葉の上滑りに、演劇人としての怒り爆発であったのだろう。
それはわかる。しかし、少し急ぎすぎていないか。
例えば、最後のクライマックスのシーンは確かに観客の息をのませる演出ではあるが、その中の、ノンフィクションの言葉にすべてを託していいものだろうか。
シェイクスピアに対して自分の役をフェイクスピアに託するのは、単なる韜晦趣味ではないだろうか。
コロナ禍で条件も悪かったのだろう。五日目の舞台を観たが、野田の公演としては不十分なところが目立った。
落ち着いたらぜひ再演をしてほしい舞台である。

ネタバレBOX

白石加代子のセリフが三分の一ほどしか入っていない.やがて改善されるだろうが、幕が開いてもう五日目である。これで野田が幕を開けたのはちょっと不思議だが、こうなったには何か原因があるのだろう。いかに百物語で慣れているからと言って、台本を持ちながらと言うのはないだろう。橋爪功は、さすがにあきれている。
蝶のやうな私の郷愁

蝶のやうな私の郷愁

​ひなた旅行舎

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/05/28 (金) 19:30

本ユニットの東京初登場。面白かった。
 抽象性と具体性のバランスの取り方が巧い。松田正隆89年の作品(99年に改編?)で、いろいろな所で上演されている作品だが、私は初見。KAKUTAの多田香織とFUKAIPRODUCE羽衣の日高啓介が演出の劇団こふく劇場の永山則夫と作るユニットが、昨年の4月に宮崎で上演した後、コロナ禍で流れた東京と三重での上演をするという1年がかりでの作品だが、その分しっかりと熟成されていたように思う。台風の中、アパートに帰宅した夫と妻のとりとめもない会話の中に、時折紛れ込む思い出の部分、という作りと言えようか。思い出の部分には抽象性があり、具体的な夫婦の会話の部分との落差を、発話でしっかり切り分ける、役者2人の力量が光った。
 冒頭、夫が妻を背負って、一方が「Yesterday Once More」を歌いながら他方が抽象的な言葉を投げるシーンで「タンスが2点」という表現を聞き、言葉の選択がテイストに合わず(「2棹」だろう)興覚めしてしまい…。

蝶のやうな私の郷愁

蝶のやうな私の郷愁

​ひなた旅行舎

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

■70分強■
ワケあり男女の愉快な会話と、その奥に垣間見えてくる闇…。木を基調としたぬくもりのある舞台美術も相俟って、なんとも味わい深かった。

サマー

サマー

玉田企画

小劇場B1(東京都)

2021/05/20 (木) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

■約105分■
全体に世知辛い印象。初期玉田企画にあったのどかさが恋しい。

『GK最強リーグ戦2021』

『GK最強リーグ戦2021』

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

 ガチバトル。15分の換気休憩を挟んで一挙に2作を上演し観客の投票によって雌雄を決す方式で統計的に後発が優位というデータがあるとのことでじゃんけんによって先行・後行の決定権を得る。今回はじゃんけん勝者である猿組が先行を選んだ。

ネタバレBOX

「猿組式西遊記∼火焔山の辺りの話」2021.5.28 13時 俳協ホール
 中々、胸に沁みる物語に仕立てている。というのも牛魔王と羅刹女の一人息子・紅孩児は火焔山の炎無しには生きられない宿命を負い、その炎を維持する為には人の命をくべねばならぬ。心根の優しい紅孩児は己の宿命の為に犠牲にされる人々の無念を思って心が晴れない。而も牛王は悟空の兄貴分に当たり、紅孩児は甥に当たる。
 西遊記は経典を求めて天竺行きを目指す奇譚であるがエンターテインメントとしては、三蔵を喰らえば寿命が延びると信じる妖怪と悟空・八戒・沙悟浄らの戦いを面白おかしくまた武術の殺陣を見せ所として描かれるケースが圧倒的に多い。今作もこの2つの要素を取り込んで作られているが演劇としては前者に重点を置き、殺陣シーンは極力抑えた方が、却って作品としては深みを増したのではあるまいか。評価:華4つ☆

「胸に月を抱いて」2021.4.28 14時10~俳協ホール
 魂の転生譚である。転生する魂は、岩村 抱月と松井 須磨子の2人。無論、この2人の関係については衆知の事実があるから余計な説明は省く。恋愛は誰でも経験があろうし、甘さも苦さも天国と地獄の甘美と苦悶も経験していよう。そして互いに、本気が長続きすることが無いという寂しい事実も知っている。然るに今作では、永遠の愛が描かれ、実現している。この奇跡が感動を呼ぶ程に脚本は練られ、演出も良い。演技も殊に抱月の生まれ変わりというより抱月の魂を宿したハイパー・メディア・クリエーター、上原を演じた役者の演技がグー。流石にV-NET創立メンバーの貫禄を感じさせた。評価:5つ☆

Nouveau Départ(ヌーヴォデパール)

Nouveau Départ(ヌーヴォデパール)

Y’s ExP.

上野ストアハウス(東京都)

2021/05/28 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とっても素敵な舞台でした!
期待通りの丁寧なお芝居、ドキドキしながら笑って泣いて……そう、これなんだ!
これがこのY's Expさんの唯一無二の持ち味なんだ🎶
皆さん記憶に残るキャラクターですね!過去作をちゃんと観ていたので走馬灯の様に色々なシーンが浮かんできて、とっても楽しめました。
最終公演とは信じられない
是非その目に焼き付けに行ってください!
いつかまた会えるといいな〜🎶彼らに😉

NEW MUSICAL「プロローグ」

NEW MUSICAL「プロローグ」

劇団BraveHearts

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2021/05/27 (木) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても素晴らしいミュージカルでした。お笑い芸人役の女性が、陽気で笑いが満載で楽しい。
(ショウ)と呼ばれていた男性の役者さんが超イケメンで、カッコいいー!!!
生のピアノ、たくさんの素敵な歌声...
満足、満足です。
たっぷり140分。最後にだれとだれがカップルになるとか、予想しながら観たら、さらにおもしろかった。

『GK最強リーグ戦2021』

『GK最強リーグ戦2021』

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

二本観れて嬉しかった。これは、ゼーッたい残りの一本も観たくなる。
毎回このリーグ戦を楽しみにしているファンが、開場前から並んでいて満席。
ふたつとも、それぞれいい味を出していて、とても楽しめた。二本立てって、贅沢ですね。
個人的には、猿組の西遊記が最高に自分好みで、ワーッいい!!!と心の中で叫びながら観ていた。戦っているシーンは、もう迫力満点で、スゴい、スゴいの一言につきる。
孫悟空役の役者さん、愛嬌があって大好きです。本当に猿っぽい。
ストーリーもいい。照明も綺麗。
もちろん、もうひとつの(胸に月を抱いて)も素晴らしかった。
先生と慕われていた役者さん、カッコよかった。
ミステリアスだし、笑えるところもある。
来年も是非やって下さい。
まだ、これで終わらないのがいいですね。
投票して、結果を見てと。楽しみが続くのは嬉しい!!!

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