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花のもとにて春死なん

花のもとにて春死なん

ピープルシアター

シアターX(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 現代社会の断面を切り取った問題作にして衝撃作。老人問題は、“人生100年時代”どころか「生きろ」ではなく「遺棄老」といった扱いである。
 戦後のベビーブームに生をうけ、増えた人口のままに数々の流行と需要を作り、高度成長期、バブルとその崩壊を経て良し悪しはあっても日本経済を支えてきた。一方で「一億総中流」といった意識、過当競争、過剰設備を残したこの世代が年老いた今、日本人の戦慄の未来、いや現在を描く。初演が1985年、なんという時代の先取りか(脚本の一部書き直し、配役は全員新規メンバー、演出も新たにしていると)。
 また、相手の気持や立場を考える、人間はひとりで生きているわけではないーこんなもっともらしい、そして きれいごとを言う典型的な日本人への自業自得(自立しない、他人任せ)ではないのかといった逆説的な問題意識も突き付けているようだ。
 日本の今、そして狂気の老後問題を感じたければ、この作品を観たまえ!と言いたくなる(年齢がそう言わせる)。
 物語のラストは、観客の受け止め方が異なるかもしれない。何もあそこまで描き切らずとも、観客に委ねてもと言った感想があるかも…。事実、自分も観劇直後はそんな思いもあったが、帰宅する頃にはあそこまで描くことで、より老人問題が鮮明に出来る。敢えて踏み込んだ領域とも言える。観応え十分。
(上演時間2時間 途中休憩なし)

ネタバレBOX

舞台は「こころの里 桜の杜むつみ苑」。低い段差、中央奥は演壇のような高さ。所々に萎れた草というシンプルなもの。中央上部に桜が見えるが、当初 桜の木という心象風景と思っていたが、それはこの老人ホームの飾り物。つまり偽りの桜。老人ホームにいる人々の何も「無い」という心象を表している。劇中「老人は夢、希望、欲を持ってはならない」と。ただ静かに時を過ぎるのを待つだけ。生き甲斐を持つことは許されない。死への旅路の準備期間なのだ。かと言って準備することは何もない。が突如、日本国に姥捨山法が施行され、救いのないラストシーンへ…。

冒頭、老人姿勢から直立しタンゴを踊るシーンから始まる。生き生きと踊る姿、しかし間もなく「静かに!」という看護師の一喝で沈鬱な状態へ逆戻り。物語はホームに入所している老人たち1人ひとりの生き様なりを切々、淡々と描く。戦災孤児、口減らしのために身売り、同性愛者(少数=弱者視点か)等の人生を次々に展開していく。同時に老人に見(看)られる健忘、妄想、せん妄、痴呆、排尿障害といった症状を非生産的に描き出す。
子供叱るないつか来た道、年寄笑うないつか行く道 といった言葉は空しいだけ。

この姥捨山法は、単なる老人排除(殺害)に止まらず、老人問題の根本を考えず安易な方法で解決しようとする。つまり現役世代の大人たちは思考停止、傍観し不作為を決め込む。そして実行部隊は子供(14~16歳くらい)に任せるという無責任さ。さらに法の但書きには、年収2億円以上あれば適用外という富裕層優遇措置、まさに現在の貧富格差への揶揄・批判。

登場人物は個性豊かな老人たちで、役者は猜疑、相愛、嫉妬のような感情を表しつつ、踊ることで生きているを体現している。その精神・肉体の表現力は素晴らしい。中でも、自分を絞殺してくれと頼む姉婆(前田真里衣サン)、それを何か(月の不思議な力)に憑りつかれたように実行するメリー老(片平光彦サン)の謂わば嘱託殺人(自殺ほう助?)の場面は圧巻。この場面で歌われる曲(あざみの歌)、哀愁溢れ実に印象的だ。
日本で“月”が登場する話は紫式部の「竹取物語」が筆頭に挙げられるだろう。周知の通り、竹取物語の末尾に登場するのが不老不死の薬である。月と不老不死は月が欠けていって死に、また満ちて生き返るため ごく自然に再生の象徴とされている。その月を敢えて用いることで老人問題(社会批判と死生観の両方)への鋭い切り込み材料にしている。見事な公演であった。
次回公演も楽しみにしております。
DOORS

DOORS

森崎事務所M&Oplays

世田谷パブリックシアター(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/30 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

倉持裕舞台はPPPPの晩年(?)の一作のみ、他は随分前になる新国立での「イロアセル」、今回と同じM&Oプロデュースの「磁場」、他にあっても一つ位か。「DOORS」配信有難く拝見した。

パラレルワールドの話。「イロアセル」もSF要素のある話だった気がするが、SFには思考実験の側面があり哲学的な作品が多いのは頷ける。透明人間やタイムマシンと来れば人の直接的な欲求や願望に直結するが、「同じだが微妙に違う」あちらの世界の話は必ずしもそうならない(設定も難しいがうまく整理されていた..元の世界の人物の関係性が微妙にずれながら成立している形が上手く描けている)。もっとも母の願望には直結していたが。。「惑星ソラリス」を幽かに連想させたのは、脳が勝手に感じ・思うことに人間は抗えない「中毒性」を匂わせている点。母はあちらの世界で生き直そうとした。不仲であった一人娘を置いて、であるが予想に反して・・娘は「向こうからやってきた」姿かたちの同じ母を「別の人間」と一発で見破り、当然の事として「本当の母」を探すこととなる。母(早霧せいな)への複雑な感情と欲求を滲みだす娘役・奈緒の演技はこの舞台に一本貫く軸を与えた。学校で異端児キャラの彼女を「いじめ」ている、付かず離れずの仲の女子(伊藤万理香)も憎さ余ってな心情を意地悪く愛らしく好演。彼女らの担任教師(田村たがめ)、その元夫で警察官(菅原永二)、近所の変な人(天文物理学にはまった引き籠り)(今野浩喜)が脇筋を盛り上げる。それぞれがパラレル(あちら側)でも登場し、たどった道が少しズレているが、そのズレが人格や関係まで変えており、「母」は荒んだ人生に見切りを付け「DOOR」を潜った先に平和を見る。
演劇的面白さはパラレルワールドでの少し(いや大分)異なる人格を演じる点。ただ、一つ難点は奈緒演じる娘が(衣裳で見分けが付かないというのもあるが)演じ分けが甘く「どっち?」と判りづらい所があり、脳ミソを駆使するが追いつけなかった。
(その主な原因は、優しい母の下でわがままに育ち、オーディションに受かって芸能界に入ろうとしている「向こうの娘」がその高慢さを発揮した後、奈緒は同じ目つきで「元の」娘を演じてしまっていた。切り替えが難しかったのだろうと想像したが、そのあとドアを焼くくだりも「どっち」かが判らず脳内は迷走した。)
新型コロナについて一切触れていないのが潔い。SFでも硬派。

HATTORI半蔵Ⅳ

HATTORI半蔵Ⅳ

SPIRAL CHARIOTS

六行会ホール(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

チラシには「幕末の半蔵見参‼ 日本史オマージュストーリー!」という文字が並ぶ。この六行会ホールは品川区の財団設立。品川区立図書館が隣接しているが、その書架に「幕末♢明治の偉人たち」というパンフが置かれ、偶然にもこの公演に登場する人物が紹介されていた。そんな所縁の地で上演された公演の見所は、キャストの身体能力を駆使した演技(特に殺陣)、それを観(魅)せる舞台技術であろう。
キャストの熱と力の入った演技、スタッフの手際よい対応、そのサービス精神が公演全体を好印象にしている。
(上演時間2時間40分 途中休憩10分含む)

ネタバレBOX

舞台美術は段差を設け、中央に襖、左右対称に障子戸がある。絵柄は薄墨色の浮雲で、そこにプロジェクションマッピングでシーンに応じて背景を効果的に映し出す。また目つぶし照明、レーザービームなどの技術を駆使する。一方、音響も和/洋の楽器(尺八・三味線、ピアノ等)をこれまたシーンに応じて使い分けし、時にSEも交えて独特な音響効果を発揮する。この舞台技術が長尺の物語を飽きさせずに支えている。
また、殺陣と集団剣舞という観せ方の違い、和装の華やかで優雅なビジュアル、その観(魅)せる演出サービスの好感度も高い。

梗概…和の国“ジパング”、鎖国を続ける幕末時代。新たな時代=開国を目指す「飛竜革命開国軍」と幕府を存続=鎖国を守ろうとする「鎖国の虎・新選組」の争い。その争いに忍術が使われていたところから物語は始まる。代々幕府の要(老中)職に就きながら、訳あって今では市井の髪結い床(屋)になって平穏に暮らす服部半蔵親子。が、「開国軍」の中に忍術使いがいたことから争いの渦中へ。忍術は「印」を唱え敵の動きを操り、「解」を唱え術を解く。この時にレーザービームで「印」の結界を表し「解」で壊す(消滅)という視覚効果。同時にガラスが割れるような効果音で臨場感を表す。照明と音響の相乗効果ある舞台技術はなかなか迫力があった。物語は、同じ一族でありながら敵味方になった男(ハンバ)女(ツタエ)の宿命を、といった内容である。

劇中の台詞・・人生は「楽しく適当に生きるのが楽」VS「言われるまま、何も考えないのが楽」と言い合う将軍と側近の戯言。こんな無責任な為政者のもとでは安心・安全な暮らしは出来ない。さて、11代将軍ヨシノブは、公言の儀において、適任者がいれば誰が将軍職を担ってもよいと。一見、民主主義の発議のように思えるが、そこにはある思惑が…。同時に粛清⇒恐怖政治というどこかで聞いたようなシーンを放り込む。何となく現代を揶揄しているような…。

「楽市家」での洋食、タロット占い、スロットマシーンという遊び心満載のシーン。同時に物語における重要な位置、「開国軍」「新選組」の双方にとっての情報取集の場でもあるという物語性を引き出す。さらに開国後の”文明開化”の象徴としての未来像を描く。もっとも観劇している今(現代)だから解ることでもあるが。
公演全体の印象としては、前半の緩い笑いで引き込み、後半は物語性とスピード感ある展開で一気に観せる、といった硬軟あるもの。
そういえば、2人(ハンバとツタエ)の行く末はどうなったのであろうか?
次回公演も楽しみにしております。
HATTORI半蔵Ⅳ

HATTORI半蔵Ⅳ

SPIRAL CHARIOTS

六行会ホール(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。人物関係が複雑で混乱した部分はありましたが、独自の世界観に溢れていて、見応えありました。主従関係、国への思い、資する人への思い、色々な事が詰め込まれていました。衣裳や殺陣も良く、皆、身体能力が高いと感じました。切なさの残るストーリーも素敵でした。満足でした!

HATTORI半蔵Ⅳ

HATTORI半蔵Ⅳ

SPIRAL CHARIOTS

六行会ホール(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

良い舞台だったと思います。

花のもとにて春死なん

花のもとにて春死なん

ピープルシアター

シアターX(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

期待以上の素晴らしい舞台でした。舞台が広く、ひとりひとりの役者さんの表情、仕草など、語っていない役者さんを観ても、工夫を凝らした演技をしていた。
題名から、踊るだけの、暗くて、狂ったような芝居を想像していたが、びっくりするくらい本格的な芝居だった。
森井睦さんて何者? ぐらいに考えていた初心者の私は、ひどく驚いた。
お芝居の神様みたいなかたなんですね。経歴を読んで、ウワーっとびっくり。
作品を観たら、もう感動で震えました。
叫びそうになるのをこらえるのに必死でした。
観ながら、老人たちの本音に耳を傾けると胸が苦しくて苦しくてたまらない...
笑えるところもあり、お腹を抱えて笑った。
社交ダンスを踊るのが大好きな私は、踊りたくてウズウズした。私はタンゴが特に大好きです。シャキとしたところがいい。
ラストは、ひどく残酷で、老人たちがかわいそうでたまらなかった。
すごい盛り上がり。最高でした。
森井睦さんの作品素晴らしいです。虜になりました。
こんな、本当に本格的で感動する舞台初めて観た。
これから又、出会えるだろうか?
又、この劇団の舞台、絶対観たい。

別役実短篇集  わたしはあなたを待っていました

別役実短篇集 わたしはあなたを待っていました

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2021/06/25 (金) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

別日に両方を観劇。4作品全てが「別役戯曲的合格ライン」(個人的な基準だが)クリアでハッピー、とは行かなかったが..収穫はあった。2015年前後にあった別役フェスでは二、三の優れた舞台によってフェスの価値は否が応にも刻印されたが、一公演としての評価は難しい。なんて小賢しさを嫌うのも別役流に思われ、個々の舞台の見たままを書きゃいいんじゃね。とも思うが。
いずれ詳述してみたい。

ネタバレBOX

別役演劇には毒がある、というか、毒を見つけられる舞台でなければ、と思う。
「毒」と言ってみて今思い浮かべたのは上方落語の「寝床」の冒頭シーン。なぐさみに過ぎぬ超ド下手な浄瑠璃をなぜか語りたがる商家の旦那のもとへ、たった今町内の店々に会の案内をして回って戻ってきた手代の久七が、いかに旦那の機嫌を損ねずに「皆が皆今日は来られない」事情を伝えるかに腐心するという場面なのだが、旦那の突っ込みをかわして報告するも、本音が間欠泉のように噴き出しそうになる。要は「あんたの浄瑠璃など誰が聞くか」と、心は如実に揶揄している。能天気な旦那に、「真実」という毒を最後には浴びせる事になる。

禁忌への巧妙な接近と見える場面が、これに当る事がある。小市民的でありながら、剣呑な「真実」に言及したり寄って行き、それを小市民的慎重さで正当化する、といった技を、別役戯曲の「人物」はやってのける。不器用者代表のようでいて、実に技量のある人物たちなのだ。台詞にそれが表われている。何しろ別役実が書いた言葉なのだから、それがあり得るのである。
言動が顛倒し、意味がひっくり返っても、現実には存在し得ない人間を別役氏は書いてはいない(いやいや、存在しにくいのだが、存在するかのように演じ、舞台上には存在するかに見える事によって別役戯曲は底力を持つ...役者頼み、役者泣かせの書き手だと思う。。いやいや役者に与えるこの課題こそ別役にとっての「演劇」の核に迫るものになっている、と考えるしかない・・同義反復な事しか言ってないな)。

不器用代表を「演じる」場合に役者はその声や流麗な活舌を、ある形で駆使してそのキャラを演じる。その意味で手練の要素があり、演劇の約束事というか断るまでもない当然な事実だが、戯曲に書かれた潜在的「手練な人物」たちの、毒や皿を食らって来た人生の厚みや、弱さを克服しようと苦渋を敢えて舐めた来歴は、それ自体「絶妙な演技」を強く要求される経験に、重なる。役者の身体が戯曲に書かれた人生の毒を持て余すのでは、太刀打ちできないのではないか・・と考えるのである。
こういう考察は「今一つ」な舞台から導かれる事を大方が察してしまう所だろうが、書いてしまう。
真面目な話、「見たい」ものがある。端的に、コロナの空気に考えなく追従する凡人の言葉より、空気に斬り込める眼力を持つ者の言葉の方を聞きたいのは本音である。
世間的負け組であってもその中に「そうあるしかなかった」核を見出す時、ある意味での「勝ち」を見、その存在の中に真実がある事がその裏付けだ。演劇はそこに照明を当て、ドヤ顔をする。
別役氏の言葉を発する者は、発する言葉に値する人物として存在せねばならぬ、という至極当然の要求は、次の考えにも扉を開く。・・高潔な人物を演じるのも大変だが、付和雷同で思考力に劣る人物でありながら人生の矜持を持つ存在を演じるのも、至難。演劇が持つ包摂力に果たしてどちらがより貢献するか・・。
(次は別立てで4作個々の感想を書く...つもり。)
HATTORI半蔵Ⅳ

HATTORI半蔵Ⅳ

SPIRAL CHARIOTS

六行会ホール(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今回も殺陣ありダンスありプロジェクションマッピングありで、ずいぶん進化したなと思いました。最初の頃の手作り感も好きですが。
いよいよ幕末を迎えてしまったHATTORI半蔵。今回で終わってしまうのでしょうか?
次回はいっそ近未来で忍術使って戦ってください。

HATTORI半蔵Ⅳ

HATTORI半蔵Ⅳ

SPIRAL CHARIOTS

六行会ホール(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

幕末の日本をモデルにした架空世界の話。
殺陣、アクション、ダンス、プロジェクションマッピング等を駆使したステージはひたすら派手で楽しい。特に殺陣は今まで見た舞台劇で一番かも。

ただ冗長な観は否めないかな。私が見た回は終了が9時半でした。
あと30~40分位短い方がテンポ良くなると思うのですが。

5秒ぐらい死んでもいいかなって思った事がある

5秒ぐらい死んでもいいかなって思った事がある

劇団水中ランナー

小劇場 楽園(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最初はこんなのが続くのかなぁ~って思っていたらドンドン引き込まれて行って・・・ツボの部分が多々あって・・・涙腺崩壊♪

ネタバレBOX

特に死化粧の所は数日前命日だった斉藤晴彦さんの事を思い出してしまった♪
後、死ぬ前に別れた子供に逢って措くべきかなと・・・♪
アナと雪の女王

アナと雪の女王

劇団四季

JR東日本四季劇場[春](東京都)

2021/06/26 (土) ~ 2024/10/31 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

先週から始まった劇団四季の新作である。
アニメ版で「レリゴー、レリゴー」と散々聞かされたのはもう7年も前のことだ。その後2018年にブロ-ドウェイでミュージカル化され、昨年日本版が公開されるはずだったがコロナのため延期になっていた。そういう事情もあってか準備は万端ですべてにおいて完成度が高い、高すぎる!

舞台装置の数々が照明、音響、衣装そして演技と混然一体となってまるでアトラクション会場のような景色がこれでもかと押し寄せて来る。ほとんどイリュージョンであってそこに実在しているのが信じられないくらいである。ホームグラウンドでのロングランがなせる業なのだろう。

歌はもちろん完璧だ。大手の舞台の有名俳優さんであっても私の耳が悪くなったのではと心配になることがしばしばあるが、劇団四季の公演に来ると悪いのは私じゃないよと安心するのである。特筆すべきはハーモニーの美しさだ。二人でも大人数でもコーラスってこうだったよねと普段でたらめなデュエットに狂わされていた音感を正常に戻してもらった気分だ。

当然リピートするかというと、やはりアラセブンの爺さんにはストーリーがしっくりこない。そういうことはあるものの納得のスタンディング・オベーション。

お話に合わせたのか冷房がキンキンに効いて寒い寒い。男性であっても羽織るものを持って行こう。
劇団四季のHPでは年内チケットは売り切れだが「ぴあ」では絶賛抽選受付中。

〇の方が出演の回を観劇
アレンデール王国の王女エルサ:〇岡本瑞恵、三井莉穂
アレンデール王国の王女で、エルサの妹アナ:町島智子、〇三平果歩
氷を売って生活している山男クリストフ:〇神永東吾、北村 優
アナとクリストフが山で出会ったしゃべる雪だるまオラフ:〇小林英恵、山田充人
サザンアイルズの王子で、12人の兄がいるハンス王子:塚田拓也、〇杉浦 洸

ネタバレBOX

観客に勘の良い子供がいて的確に笑っていた。「家庭崩壊」という言葉にとくに嬉しそうに反応していたのには苦笑。
バクで、あらんことを

バクで、あらんことを

くによし組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/07/01 (木)

価格3,830円

Bチーム初日・19時半開演回。
口の中に入った砂のザラザラした触感、不調和な・生きづらい世界を見せられ続けた80分。
色々と感じるところ有り。
でっ、この作品、私みたいな部外者よりも、役者さんにこそ観てもらいたかったのかなぁ。

ネタバレBOX

虚実ない交ぜで相変わらず難解なストーリーだったが
(1)10年前の映画のオーディションに応募するまでの回想
(2)10年後、スナオの死を知った大人モリコが、意識を失っている間、彼女の脳裏に浮かんだ架空の世界(←これは終盤で説明される)
(3)意識が戻ってから大人モリコが体験する現実の世界
の3部構成で、バクの仮面をかぶったり・頭上に乗せたり・顔を墨で塗ったり(←役者としての覚悟の度合いの比喩?)なモリコを中心に描いていく。
でっ、この作品って、特に、ここ1、2年の苦境に置かれた作者(國吉さん)自身も含めた、演劇人へのエールじゃないかなぁ、と勝手に思い込んで観させてもらった。

【配役(自分が観たのはBチーム)】
八永モリコ A:⼋島さららさん/B:永井一信さん
大人モリコ A:手塚けだまさん/B:菊池美里さん(菊池さんは適役!)
メデュ山メデュ子 A:中野智恵梨さん/B:堀靖明さん
スナオ A:鈴木あかりさん/B:芝原啓成さん
イーナ A:井田ゆいかさん/B:中野亜美さん
ムム A:木幡雄太さん/B:⿊澤⾵太さん
監督 A:佐藤有里子さん/B:常住奈緒さん
大人ムム A:⾦⽥侑⽣さん/B:田久保柚香さん(やっぱ、田久保さんは巧いなぁ)
ピーニャ A:國吉咲貴さん/B:葛生大雅さん
HATTORI半蔵Ⅳ

HATTORI半蔵Ⅳ

SPIRAL CHARIOTS

六行会ホール(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

休憩10分含む2時間40分。この長丁場を全く退屈させない工夫が凄い。素直に面白かった。この手の作品に興味を持てず全く観ない人にこそ試しに一度観て欲しい。観客を楽しませようとする熱意とサービス精神が舞台観劇初心者の心を掴んでいく。その凄さが理解出来ない人達は自然淘汰されていく世の理。
2.5次元っぽい架空疑似日本史チャンバラ活劇。『ボクラ団義』の久保田唱氏の創る世界にも似て。出演者に鵜飼主水(うかいもんど)氏の名があるだけで二段階くらい格が上がる印象。所作と佇まいそして殺陣の鮮やかさが、時代劇になくてはならない俳優としての立ち位置を確立した。

疑似日本“ジパング”、鎖国を続ける幕末時代。新たな時代の扉を開けようと開国を目指す『飛竜革命開国軍』と幕府の存続の為、鎖国を守ろうとする『新選組』の争いが続いていた。だがその実、将軍徳川慶喜は身分制度を撤廃して幕府を解体し、民主主義の新時代への変遷を自らの手で果たそうと胸中に秘していた。
嘗て代々幕府の要職に就きながら、今ではしがない市井の髪結い床(床屋)の服部半蔵親子。『開国軍』の中に雑賀衆(さいかしゅう)の忍術使いがいたことから戦いに巻き込まれていく。

登場する忍術は『傀儡の術』だけで、「印」を唱えると敵の動きを操ることが出来、「解」を唱えると術が解ける。ゲーム感覚で観ていて楽しい。殺陣が集団舞踊のようにリズミカルで色鮮やかに衣装が交錯、テンポよく子気味いい。シュールなギャグ満載で場内笑い声が絶えない。六行会ホールやCBGKシブゲキ!!はハコの大きさがこういう作品を観るのに適している。
両手に鎌を構える半蔵側のくノ一役、窪田美沙さん(元仮面女子)が可愛らしく、『開国軍』のピストル使い栗原みささんも目を惹く。

舶来の御禁制品を扱う庶民の闇市的な存在、“楽市”。南蛮料理やタロット占い、スロットマシーンまである。そこでスロットが揃う毎に従業員全員で踊り出すのだが、何度も繰り返されていく内にかなり痛快で、一番記憶に残るシーンとなった。にこにこ踊る“楽市“の女給役、冨樫結菜さんが最高。
そこに居るインチキっぽい占い師が主人公ハンバと幼馴染の雑賀衆ツタエの運勢を見る。「過酷な将来が待ち構えているから、お守りとしてこれを買え」とガラクタの二振りの刀を高値で売り付けられてしまう。「まあ、いいか」とその玩具を腰に下げる二人だった。

ネタバレBOX

徳川慶喜が将軍職を辞した為、その座を巡って熾烈な権力闘争が巻き起こる。主人公服部半蔵ハンバの叔父に当たる、インソウが非道なる権謀術数を弄してその座に付くのが第一幕のラスト。
ここから従来の日本史とは全く違う展開になっていく。新選組に加入したハンバは私欲の限りを尽くすインソウを討ち果たす。新選組は敵する者を片っ端から殺戮していく。次の当代を狙う新選組局長近藤勇だったが、それすらもハンバは斬り捨てる。いよいよ天下人の座に手が掛からんとする時、彼にはある企みがあった。

ゼロレクイエム、若しくは進撃エンドを狙っていたハンバは『開国軍』のツタエに自らを殺させようとする。全ての悪を自らが背負い込み、敢えて討ち果たされることによって新時代を開く礎になろうと。決着を着けるその時にハンバが抜くのは、あの時の玩具の刀。しかしツタエが抜いたのも同じく玩具の刀。互いに相手に殺されようと望む程、相手を大切に想っていた。

ツタエの医者になりたい気持ちをストーリーの中で上手に盛り込んで欲しかった。ハンバとツタエの関係性を主軸に観客を感情移入させていければもっとラストは行けたのでは。殺陣の能力の個人差が大き過ぎたのも少し残念。
5秒ぐらい死んでもいいかなって思った事がある

5秒ぐらい死んでもいいかなって思った事がある

劇団水中ランナー

小劇場 楽園(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

軽い感じかと思ったらしっかりと人と人との繋がりが描かれていていました。
見終わった後、後悔しないような人生を送りたいなぁと恥ずかしながら思ってしまった。

WORLD~Change The Sky~

WORLD~Change The Sky~

舞台「WORLD」製作委員会

なかのZERO(東京都)

2021/06/27 (日) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/06/30 (水) 13:00

内容が内容だけに、真犯人がわかってもスッキリしない、じとじと系ハードボイルド。ひとつの真相に向かって多角的に迫っていき、徐々にそれらがつながり、最後はひとつにまとまる構成が見事。

HATTORI半蔵Ⅳ

HATTORI半蔵Ⅳ

SPIRAL CHARIOTS

六行会ホール(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/07/01 (木) 13:30

多数の役者で派手に繰り広られる歴史ロマン。チラシの裏に書いてあった「日本史オマージュストーリー!」という表現がピッタリのステージでした。「日本史オマージュ」がジャンル名として定着してほしいなあ。殺陣が絶妙のコンビネーション。

ソルティーなんとかメモリー

ソルティーなんとかメモリー

劇団かもめんたる

駅前劇場(東京都)

2021/06/26 (土) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今回はかもめんたるう大さんの出番が少なく、少し残念かな。
現在と過去を交互に繰り返していくため、同じ時代の登場人物としか
絡まないのも、少し物足りない。

その分、物語が上手く纏まっているので面白くてちょっぴり切ないお話が
好きな人にはおすすめだと思う。

おかめはちもく

おかめはちもく

Nakatsuru Boulevard Tokyo

サンモールスタジオ(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

二度目の投稿。全配信回アーカイブ視聴のチケット購入し、みっちりとは行かないが全回見比べた。
期限が迫ったので未見の千秋楽を「一応見てみるか」と再生したが、千秋楽で突如芝居は「化けて」いた。スイッチ映像のチョイスもうまくなっている。千秋楽が最良とは限らないのが芝居の難しさで面白さであるが、この作品のそれはきっと千秋楽であった。
変化の具体的な一つは、ベテラン市議の存在である。中津留氏が「そこ」に触れながらも芝居には収まりきらずに終えていた部分が、役者の演技によって炙り出され、含蓄のある=現実への奥行がイメージされる場面になった。
彼ら「かつての政治」を体現する市議はコンプライアンス優先で表面的なクリーンさを求められる趨勢では「汚れた政治」「不透明な政治」にカテゴライズされる。だが「言葉に責任を持つ」政治家の矜持は(目に見える評価に繋がらないためか)軽視される中、彼らはそれを自らに課する。スキャンダルを騒がれ、損を被っても表立って抗弁せず、党と盟友に筋を通す彼らの背中に滲む悲哀が、軽薄な新自由主義の犬に等しい政治への潜な批評となっている。

ネタバレBOX

話は一地方議会の多くの議員による「政務活動費」不正使用のスキャンダルを数年前にすっぱ抜き、ドキュメント映画まで製作した地方テレビ局が舞台。今、迫る市議選に向けて「市民の政治参加」を促すどのような報道方針をとり、特集を組むかが議論されているが、通信業界からイスに収まった社長からは、「議員批判を控えること(頑張ってる議員の姿を伝える)」との方針が下令されている。
場面は報道局室と、市議控室を往復するが、報道局では、報道の精神を貫こうとする主人公・庄野(小飯塚貴世江)と、他の社員とのそれぞれの温度差が描かれる。立ち位置の遠い方から、視聴率とスポンサーの顔ばかり窺う社長橘(村上隆文)、ホームレス女性の問題に取り組むも政治問題は保守派の女性社員西本(岩井七世)、現場より営業が言いとのたまう定時退社組の若手社員安藤(大部恭平)、市議スキャンダルを共に追求する看板報道番組の女性キャスター三枝(桝田幸希)、かつて主人公がそのジャーナリスト魂に憧れ今もそれを持ち続けようとする元報道部長(現社長室勤務)大橋(田邉淳一)、そして主人公。
一方、市議控室ではスキャンダル(刑事告訴)を機に離党したベテラン市議の梶山(友澤晃一)と野坂(福田裕也)、そして民自党若手女性市議岸本(上西小百合)が登場し、両者の激しい「新旧」対立が描かれる。

前半は数回の場面転換があるが、中盤からはたったの二場面、中津留氏お得意の「議論」劇が展開する。一つ目が控室場面で、企画も実現可能な趣旨に変更され、いよいよインタビューとなるが、ここで二議員引退に至る背景として不正事件と現在の民自党の思惑が徐々に露呈し、終盤では自分がスキャンダルについての回答を拒否し、無理くり梶山を紹介したにも関わらず、二人が民自党について一体何を喋ったか、チェックをさせろと息巻き、国政では常態となっている報道と政治圧力の構図があけすけに描かれる。
最終場面はインタビューで獲れた映像を放映するか否かを巡って揺れる報道室場面(ここも30分以上ある)。細部を突けば綻びもある話だが、観客の関心は議論の焦点に向かう。最後に初めて姿を見せるのが社長。事実を伝える報道の価値を全く顧みない大手スポンサーからの出向組の説得に、一人ずつ落ちて行く。最後にさり気ない逆転劇があり爽快感を残す芝居だが、この報道室での議論が日本のジャーナリズム、メディアの病理を如実に表現していて重いものが残る。

HATTORI半蔵Ⅳ

HATTORI半蔵Ⅳ

SPIRAL CHARIOTS

六行会ホール(東京都)

2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

殺陣がよかった。すごくかっこよかった。演出も効果的だった。

目頭を押さえた

目頭を押さえた

パルコ・プロデュース

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2021/06/04 (金) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「目頭を押さえた」ってそういう意味だったとは・・・
面白かったですが・・・

ネタバレBOX

大賞の発表を家に帰ってくるまで知らされないのは、「結果を生で聞きたかったから」でいいとしても、デジカメの映像なんて削除してしまえばいいんじゃないの?と思ってしまいました。

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