
花のもとにて春死なん
ピープルシアター
シアターX(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
現代社会の断面を切り取った問題作にして衝撃作。老人問題は、“人生100年時代”どころか「生きろ」ではなく「遺棄老」といった扱いである。
戦後のベビーブームに生をうけ、増えた人口のままに数々の流行と需要を作り、高度成長期、バブルとその崩壊を経て良し悪しはあっても日本経済を支えてきた。一方で「一億総中流」といった意識、過当競争、過剰設備を残したこの世代が年老いた今、日本人の戦慄の未来、いや現在を描く。初演が1985年、なんという時代の先取りか(脚本の一部書き直し、配役は全員新規メンバー、演出も新たにしていると)。
また、相手の気持や立場を考える、人間はひとりで生きているわけではないーこんなもっともらしい、そして きれいごとを言う典型的な日本人への自業自得(自立しない、他人任せ)ではないのかといった逆説的な問題意識も突き付けているようだ。
日本の今、そして狂気の老後問題を感じたければ、この作品を観たまえ!と言いたくなる(年齢がそう言わせる)。
物語のラストは、観客の受け止め方が異なるかもしれない。何もあそこまで描き切らずとも、観客に委ねてもと言った感想があるかも…。事実、自分も観劇直後はそんな思いもあったが、帰宅する頃にはあそこまで描くことで、より老人問題が鮮明に出来る。敢えて踏み込んだ領域とも言える。観応え十分。
(上演時間2時間 途中休憩なし)

DOORS
森崎事務所M&Oplays
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/05/16 (日) ~ 2021/05/30 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
倉持裕舞台はPPPPの晩年(?)の一作のみ、他は随分前になる新国立での「イロアセル」、今回と同じM&Oプロデュースの「磁場」、他にあっても一つ位か。「DOORS」配信有難く拝見した。
パラレルワールドの話。「イロアセル」もSF要素のある話だった気がするが、SFには思考実験の側面があり哲学的な作品が多いのは頷ける。透明人間やタイムマシンと来れば人の直接的な欲求や願望に直結するが、「同じだが微妙に違う」あちらの世界の話は必ずしもそうならない(設定も難しいがうまく整理されていた..元の世界の人物の関係性が微妙にずれながら成立している形が上手く描けている)。もっとも母の願望には直結していたが。。「惑星ソラリス」を幽かに連想させたのは、脳が勝手に感じ・思うことに人間は抗えない「中毒性」を匂わせている点。母はあちらの世界で生き直そうとした。不仲であった一人娘を置いて、であるが予想に反して・・娘は「向こうからやってきた」姿かたちの同じ母を「別の人間」と一発で見破り、当然の事として「本当の母」を探すこととなる。母(早霧せいな)への複雑な感情と欲求を滲みだす娘役・奈緒の演技はこの舞台に一本貫く軸を与えた。学校で異端児キャラの彼女を「いじめ」ている、付かず離れずの仲の女子(伊藤万理香)も憎さ余ってな心情を意地悪く愛らしく好演。彼女らの担任教師(田村たがめ)、その元夫で警察官(菅原永二)、近所の変な人(天文物理学にはまった引き籠り)(今野浩喜)が脇筋を盛り上げる。それぞれがパラレル(あちら側)でも登場し、たどった道が少しズレているが、そのズレが人格や関係まで変えており、「母」は荒んだ人生に見切りを付け「DOOR」を潜った先に平和を見る。
演劇的面白さはパラレルワールドでの少し(いや大分)異なる人格を演じる点。ただ、一つ難点は奈緒演じる娘が(衣裳で見分けが付かないというのもあるが)演じ分けが甘く「どっち?」と判りづらい所があり、脳ミソを駆使するが追いつけなかった。
(その主な原因は、優しい母の下でわがままに育ち、オーディションに受かって芸能界に入ろうとしている「向こうの娘」がその高慢さを発揮した後、奈緒は同じ目つきで「元の」娘を演じてしまっていた。切り替えが難しかったのだろうと想像したが、そのあとドアを焼くくだりも「どっち」かが判らず脳内は迷走した。)
新型コロナについて一切触れていないのが潔い。SFでも硬派。

HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
チラシには「幕末の半蔵見参‼ 日本史オマージュストーリー!」という文字が並ぶ。この六行会ホールは品川区の財団設立。品川区立図書館が隣接しているが、その書架に「幕末♢明治の偉人たち」というパンフが置かれ、偶然にもこの公演に登場する人物が紹介されていた。そんな所縁の地で上演された公演の見所は、キャストの身体能力を駆使した演技(特に殺陣)、それを観(魅)せる舞台技術であろう。
キャストの熱と力の入った演技、スタッフの手際よい対応、そのサービス精神が公演全体を好印象にしている。
(上演時間2時間40分 途中休憩10分含む)

HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かったです。人物関係が複雑で混乱した部分はありましたが、独自の世界観に溢れていて、見応えありました。主従関係、国への思い、資する人への思い、色々な事が詰め込まれていました。衣裳や殺陣も良く、皆、身体能力が高いと感じました。切なさの残るストーリーも素敵でした。満足でした!

HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

花のもとにて春死なん
ピープルシアター
シアターX(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
期待以上の素晴らしい舞台でした。舞台が広く、ひとりひとりの役者さんの表情、仕草など、語っていない役者さんを観ても、工夫を凝らした演技をしていた。
題名から、踊るだけの、暗くて、狂ったような芝居を想像していたが、びっくりするくらい本格的な芝居だった。
森井睦さんて何者? ぐらいに考えていた初心者の私は、ひどく驚いた。
お芝居の神様みたいなかたなんですね。経歴を読んで、ウワーっとびっくり。
作品を観たら、もう感動で震えました。
叫びそうになるのをこらえるのに必死でした。
観ながら、老人たちの本音に耳を傾けると胸が苦しくて苦しくてたまらない...
笑えるところもあり、お腹を抱えて笑った。
社交ダンスを踊るのが大好きな私は、踊りたくてウズウズした。私はタンゴが特に大好きです。シャキとしたところがいい。
ラストは、ひどく残酷で、老人たちがかわいそうでたまらなかった。
すごい盛り上がり。最高でした。
森井睦さんの作品素晴らしいです。虜になりました。
こんな、本当に本格的で感動する舞台初めて観た。
これから又、出会えるだろうか?
又、この劇団の舞台、絶対観たい。

別役実短篇集 わたしはあなたを待っていました
燐光群
ザ・スズナリ(東京都)
2021/06/25 (金) ~ 2021/07/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
別日に両方を観劇。4作品全てが「別役戯曲的合格ライン」(個人的な基準だが)クリアでハッピー、とは行かなかったが..収穫はあった。2015年前後にあった別役フェスでは二、三の優れた舞台によってフェスの価値は否が応にも刻印されたが、一公演としての評価は難しい。なんて小賢しさを嫌うのも別役流に思われ、個々の舞台の見たままを書きゃいいんじゃね。とも思うが。
いずれ詳述してみたい。

HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
今回も殺陣ありダンスありプロジェクションマッピングありで、ずいぶん進化したなと思いました。最初の頃の手作り感も好きですが。
いよいよ幕末を迎えてしまったHATTORI半蔵。今回で終わってしまうのでしょうか?
次回はいっそ近未来で忍術使って戦ってください。

HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
幕末の日本をモデルにした架空世界の話。
殺陣、アクション、ダンス、プロジェクションマッピング等を駆使したステージはひたすら派手で楽しい。特に殺陣は今まで見た舞台劇で一番かも。
ただ冗長な観は否めないかな。私が見た回は終了が9時半でした。
あと30~40分位短い方がテンポ良くなると思うのですが。

5秒ぐらい死んでもいいかなって思った事がある
劇団水中ランナー
小劇場 楽園(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
最初はこんなのが続くのかなぁ~って思っていたらドンドン引き込まれて行って・・・ツボの部分が多々あって・・・涙腺崩壊♪

アナと雪の女王
劇団四季
JR東日本四季劇場[春](東京都)
2021/06/26 (土) ~ 2024/10/31 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
先週から始まった劇団四季の新作である。
アニメ版で「レリゴー、レリゴー」と散々聞かされたのはもう7年も前のことだ。その後2018年にブロ-ドウェイでミュージカル化され、昨年日本版が公開されるはずだったがコロナのため延期になっていた。そういう事情もあってか準備は万端ですべてにおいて完成度が高い、高すぎる!
舞台装置の数々が照明、音響、衣装そして演技と混然一体となってまるでアトラクション会場のような景色がこれでもかと押し寄せて来る。ほとんどイリュージョンであってそこに実在しているのが信じられないくらいである。ホームグラウンドでのロングランがなせる業なのだろう。
歌はもちろん完璧だ。大手の舞台の有名俳優さんであっても私の耳が悪くなったのではと心配になることがしばしばあるが、劇団四季の公演に来ると悪いのは私じゃないよと安心するのである。特筆すべきはハーモニーの美しさだ。二人でも大人数でもコーラスってこうだったよねと普段でたらめなデュエットに狂わされていた音感を正常に戻してもらった気分だ。
当然リピートするかというと、やはりアラセブンの爺さんにはストーリーがしっくりこない。そういうことはあるものの納得のスタンディング・オベーション。
お話に合わせたのか冷房がキンキンに効いて寒い寒い。男性であっても羽織るものを持って行こう。
劇団四季のHPでは年内チケットは売り切れだが「ぴあ」では絶賛抽選受付中。
〇の方が出演の回を観劇
アレンデール王国の王女エルサ:〇岡本瑞恵、三井莉穂
アレンデール王国の王女で、エルサの妹アナ:町島智子、〇三平果歩
氷を売って生活している山男クリストフ:〇神永東吾、北村 優
アナとクリストフが山で出会ったしゃべる雪だるまオラフ:〇小林英恵、山田充人
サザンアイルズの王子で、12人の兄がいるハンス王子:塚田拓也、〇杉浦 洸

バクで、あらんことを
くによし組
インディペンデントシアターOji(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/07/01 (木)
価格3,830円
Bチーム初日・19時半開演回。
口の中に入った砂のザラザラした触感、不調和な・生きづらい世界を見せられ続けた80分。
色々と感じるところ有り。
でっ、この作品、私みたいな部外者よりも、役者さんにこそ観てもらいたかったのかなぁ。

HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
休憩10分含む2時間40分。この長丁場を全く退屈させない工夫が凄い。素直に面白かった。この手の作品に興味を持てず全く観ない人にこそ試しに一度観て欲しい。観客を楽しませようとする熱意とサービス精神が舞台観劇初心者の心を掴んでいく。その凄さが理解出来ない人達は自然淘汰されていく世の理。
2.5次元っぽい架空疑似日本史チャンバラ活劇。『ボクラ団義』の久保田唱氏の創る世界にも似て。出演者に鵜飼主水(うかいもんど)氏の名があるだけで二段階くらい格が上がる印象。所作と佇まいそして殺陣の鮮やかさが、時代劇になくてはならない俳優としての立ち位置を確立した。
疑似日本“ジパング”、鎖国を続ける幕末時代。新たな時代の扉を開けようと開国を目指す『飛竜革命開国軍』と幕府の存続の為、鎖国を守ろうとする『新選組』の争いが続いていた。だがその実、将軍徳川慶喜は身分制度を撤廃して幕府を解体し、民主主義の新時代への変遷を自らの手で果たそうと胸中に秘していた。
嘗て代々幕府の要職に就きながら、今ではしがない市井の髪結い床(床屋)の服部半蔵親子。『開国軍』の中に雑賀衆(さいかしゅう)の忍術使いがいたことから戦いに巻き込まれていく。
登場する忍術は『傀儡の術』だけで、「印」を唱えると敵の動きを操ることが出来、「解」を唱えると術が解ける。ゲーム感覚で観ていて楽しい。殺陣が集団舞踊のようにリズミカルで色鮮やかに衣装が交錯、テンポよく子気味いい。シュールなギャグ満載で場内笑い声が絶えない。六行会ホールやCBGKシブゲキ!!はハコの大きさがこういう作品を観るのに適している。
両手に鎌を構える半蔵側のくノ一役、窪田美沙さん(元仮面女子)が可愛らしく、『開国軍』のピストル使い栗原みささんも目を惹く。
舶来の御禁制品を扱う庶民の闇市的な存在、“楽市”。南蛮料理やタロット占い、スロットマシーンまである。そこでスロットが揃う毎に従業員全員で踊り出すのだが、何度も繰り返されていく内にかなり痛快で、一番記憶に残るシーンとなった。にこにこ踊る“楽市“の女給役、冨樫結菜さんが最高。
そこに居るインチキっぽい占い師が主人公ハンバと幼馴染の雑賀衆ツタエの運勢を見る。「過酷な将来が待ち構えているから、お守りとしてこれを買え」とガラクタの二振りの刀を高値で売り付けられてしまう。「まあ、いいか」とその玩具を腰に下げる二人だった。

5秒ぐらい死んでもいいかなって思った事がある
劇団水中ランナー
小劇場 楽園(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
軽い感じかと思ったらしっかりと人と人との繋がりが描かれていていました。
見終わった後、後悔しないような人生を送りたいなぁと恥ずかしながら思ってしまった。

WORLD~Change The Sky~
舞台「WORLD」製作委員会
なかのZERO(東京都)
2021/06/27 (日) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/06/30 (水) 13:00
内容が内容だけに、真犯人がわかってもスッキリしない、じとじと系ハードボイルド。ひとつの真相に向かって多角的に迫っていき、徐々にそれらがつながり、最後はひとつにまとまる構成が見事。

HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/07/01 (木) 13:30
多数の役者で派手に繰り広られる歴史ロマン。チラシの裏に書いてあった「日本史オマージュストーリー!」という表現がピッタリのステージでした。「日本史オマージュ」がジャンル名として定着してほしいなあ。殺陣が絶妙のコンビネーション。

ソルティーなんとかメモリー
劇団かもめんたる
駅前劇場(東京都)
2021/06/26 (土) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
今回はかもめんたるう大さんの出番が少なく、少し残念かな。
現在と過去を交互に繰り返していくため、同じ時代の登場人物としか
絡まないのも、少し物足りない。
その分、物語が上手く纏まっているので面白くてちょっぴり切ないお話が
好きな人にはおすすめだと思う。

おかめはちもく
Nakatsuru Boulevard Tokyo
サンモールスタジオ(東京都)
2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
二度目の投稿。全配信回アーカイブ視聴のチケット購入し、みっちりとは行かないが全回見比べた。
期限が迫ったので未見の千秋楽を「一応見てみるか」と再生したが、千秋楽で突如芝居は「化けて」いた。スイッチ映像のチョイスもうまくなっている。千秋楽が最良とは限らないのが芝居の難しさで面白さであるが、この作品のそれはきっと千秋楽であった。
変化の具体的な一つは、ベテラン市議の存在である。中津留氏が「そこ」に触れながらも芝居には収まりきらずに終えていた部分が、役者の演技によって炙り出され、含蓄のある=現実への奥行がイメージされる場面になった。
彼ら「かつての政治」を体現する市議はコンプライアンス優先で表面的なクリーンさを求められる趨勢では「汚れた政治」「不透明な政治」にカテゴライズされる。だが「言葉に責任を持つ」政治家の矜持は(目に見える評価に繋がらないためか)軽視される中、彼らはそれを自らに課する。スキャンダルを騒がれ、損を被っても表立って抗弁せず、党と盟友に筋を通す彼らの背中に滲む悲哀が、軽薄な新自由主義の犬に等しい政治への潜な批評となっている。

HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

目頭を押さえた
パルコ・プロデュース
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2021/06/04 (金) ~ 2021/07/04 (日)公演終了