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銀の骨

銀の骨

やみ・あがりシアター

王子スタジオ1(東京都)

2021/07/02 (金) ~ 2021/07/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです。

ネタバレBOX

子供の頃に吸血鬼に咬まれ吸血鬼となった男が銀細工の店を営み、そこに出入りする客や銀細工師との因縁的な交流を描いた一人による芝居。

細工師との会話がどっちがどっちか分かりづらかったり、常連客が普段身につけている指輪が包丁で傷ついていた指輪だったことなどすぐにはピンと来ませんでしたが、サスペンス要素があり素晴らしかったです。

一人による芝居もいいですが、普通のお芝居も観たいと思います。また、無理に縛ることもないと思います。
誰か決めて

誰か決めて

吉祥寺GORILLA

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/07/07 (水) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/07/09 (金) 18:50

135分。休憩なし。

二等兵物語

二等兵物語

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2021/07/08 (木) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い!
何故 こんなハチャメチャなシーンがと思うところもあるが、これがしっかり伏線になっている。頭も体も硬くなってきた自分には、即理解という訳にはいかない。まずは観たままを素直に受け入れ楽しんだ。

何故「二等兵物語」をこの時期に_コロナ禍にあって少人数での公演がトレンドと思われる中で、北区AKT史上最多となる客演陣を迎えて上演するか。これには東日本大震災の今でも消えない傷跡が関係しているらしい。当日パンフに代表・時津真人氏は、その傷跡と戦争の傷跡がリンクしているようでと書いており、夏の公演に選んでいる。その意味では、とても意義深いものを感じる。

従軍慰安婦・チュンジャ役の鈴木万里絵サン(A)の演技がほめられているが、自分が観た白濱貴子サン(B)も良かった。ということはどちらの回を観ても楽しめるということ(劇団関係者や、PRでもないデス)。白濱サンの演技は2回(卒業公演「売春捜査官」「逢瀬川(ダンスのみ)」)観ているが、ダンスが得意というだけあって集団パフォーマンスでもキレキレに踊っていた。ところで他の女優陣はモンペ姿であったが、彼女は現代(ワイドかガウチョパンツ)ファッションのまま物語に入り込む。時は昭和20年 満州という設定から違和感を覚えるが、これにも理由がある。

何故か、物語に映画「八甲田山」(当日パンフの裏面に「FOOTNOTE」が小さい字でびっしり書かれ読み難い)が挿入される。これにも理由がある。小さい文字で書かれた最後の2行が深い。

観劇中、先に書いた“何故や理由”が脳内で連発する。しかし自分の枯れてきた感性、硬化してきた思考をフル回転させるが、観ている時に理由付けなど出来ようもなく、理屈抜きに楽しんだ。観劇後、内容を振り返えり そういうことかと得心する、そんな楽しみも出来る1公演で2度美味しい二等兵ならぬ大将(賞)級の物語。
卑小と思いつつも、白濱サンの演技_凜としているが、もう少し媚というか潤が観れたら、なお良いかな~と勝手な思い入れ。

(上演時間2時間)  2021.7.12追記【Bチーム】

ネタバレBOX

素舞台。♪アカシアの径
つかこうへい作らしい、揶揄・批判等をしっかり散りばめ、物語に幅と深みをつける。冒頭のトラベルガイドのシーンで主人公の二等兵(つかてつおサン)が現れる。戦後30年ほど過ぎているこの冒頭シーンが、劇中に登場する映画「八甲田山」のラストシーンに繋がる。そもそも「八甲田山」は日ロ戦争を想定した軍事演習を描いているため、本公演とは時代背景が異なる。しかし戦争という最悪の不条理と死んでも愛をという思いを重ねる。

昭和20年満州 軍事教練のような場面。小隊長(草野剛サン)が二等兵(正直屋、花奴、教育長、福祉、高之坊、そして間男)たちに悪口雑言を浴びせている。例えば、八百屋を営んでいる正直屋に対し、人殺しが商売できるのか。教師をやっていた教育長に対し人殺しが子供に教えられるのか等々。それに対し二等兵たちは”戦争”だから、異常時だから仕方がない。戦時下にあっては理性、ましてや正義などあろうはずもない。すべて”戦争”が悪いのだと言い張る。その戦争に勝つためには病気、特に性病などに罹ってはならない。そのために従軍慰安婦がいるのだ。人格崩壊の必要性や慰安婦の必要性などを歪に説明していく。面白可笑しくデフォルメしているが、底には狂気を孕んでいる。

主人公・二等兵と従軍慰安婦の場面。1回の安らぎの時間は40分。兵は何もせずに、慰安婦の肩を揉んだり、自分の身の上話を始める。しかし残り10分になったところで欲情し、突然襲い掛かる。あと5分、2分と計3回も…。慰安婦の呆れ悪態を聞き流し、結婚しようと口説きにかかる。2人に情愛が芽生えるが、状況が許すはずもなく兵は銃殺。その直後に敗戦の知らせと玉音放送が流れる。2人が庇い合うシーンが見せ場の1つであろうが、自分は兵の身の上話も印象深い。青森県の貧農出身、八男坊で生きて帰っても田畑はなく生きていけない。むしろ家族にとって自分が戦死してくれたほうが恩給?が貰えるからよい。他の二等兵たちも同じような境遇にあることは容易に想像がつく。
さて二等兵(小隊長も含む)たちの服装は薄汚れた当時のもの。一方、慰安婦は現代ファッションのまま。これは、二等兵にとって慰安婦はあくまでミューズであり、同質化させない演出であろう。

戦後の「スナック満州」場面。戦後の荒廃した状況、占領下におけるGHQへの媚び諂いといったシーンを挿入するが、これはスナックでの寸劇。つまり劇中劇である。元二等兵たちの前で、元小隊長が恥も外聞もかなぐり捨て土下座するような内容である。一見、不自然な場面に思えるが、戦後の何と大らかで平和な、そして状況が変われば、権威・権力等は取るに足りない薄っぺらなものと思わせる。戦時中との対照場面として強調している。何でも”戦争”のせいにしてきた、コンプレックスを抱えた人たちの笑うに笑えない悲哀と似非ヒューマニズムが透けて見える。

元小隊長と慰安婦だった女が寄り添う所へ、主人公二等兵が現れる幻の邂逅場面。元慰安婦の告白…自分は朝鮮人と言っていたが、実は日本人であると。朝鮮人ということにすれば、威張り襲う等という差別的意識や行為がし易いといった心理を鋭く指摘する。また度々出てくる「八甲田山」のシーンは、神田大尉が徳島大尉を慕うといった同性愛(つかこうへい氏 らしい少数=弱い立場)を描き、弱者(貧農等)視点をそっと観せる。同時に神田大尉=銃殺された二等兵、徳島大尉が従軍慰安婦であり、賽の河原で会ったのだと…。狂界であった満州平原、それでも2人にとって思い出の場所で待つのだ。ラストは感動だ。

最後に、良い芝居なのに何故⭐5ではないのか。
実は、自分が観た回で通路を隔てた隣席人の携帯が鳴り、見所と思われるシーンの台詞が聞き取れなかった。周りの人達の顰め面は言うまでもない。この御仁、急いでいたのか、居たたまれなかったのか、終演後、脱兎の如く会場を去った。開演前の場内アナウンスで携帯の電源は切らずにマナーモードで可。またコロナ対策のため列ごとの退場を呼び掛けていたが、終演後にアナウンスしているから徹底できていない。公演は、制作面も含め観客に満足してもらうもの、と思っている。今回の隣り合わせは不運。
改めて言うが、芝居は面白い。場面ごとに観れば面白可笑しいが、全体を通して観ると恐怖と感動の隣り合わせ。こちらは大歓迎だ。
次回公演も楽しみにしている。
脱出病棟

脱出病棟

ショーGEKI

「劇」小劇場(東京都)

2021/07/08 (木) ~ 2021/07/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/07/09 (金) 19:00

以前から知っていたが観るのは初めての劇団。シンプルに面白い。
 劇小の舞台いっぱいに組まれたジャングルジム様の骨格パイプを、崩れた病院に見立て、事故で崩れた病院から脱出を試みる10人の患者たちによる105分の群像劇。と言ってもスペクタクル系では全然なく、笑わせ系。個々の役のキャラクターが立っているし、流れるようなセリフ回しに役者陣の力量が感じられる。それぞれの患者が病んでる「部位」も面白い。パイプ組みでの「演技」は予想以上に大変だと思うが、最後まで怪我せずに上演してほしい。

誰か決めて

誰か決めて

吉祥寺GORILLA

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/07/07 (水) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 この作家、嵌る人が多かろう。華5つ☆。ベシミル! 1回目追記2021.7.10:15:18 2回目(ラスト追記)7.11 23:48

ネタバレBOX

太宰 治に感性が似ているのだ。而もその感性で現在の日本を生きている。一般的かどうか知らぬが、自分が読んだ太宰評で彼は道化を演じたということになっていた。今作で作家が示したのは、もっと現代的な日本での精神の地獄である。現実社会と辛うじて接点を持っている場合には無論、神経症の診断はされてももっと踏み込んだ統合失調症と見做される訳ではあるまい。フーコーの極めて明快な定義によれば“狂気とは純粋な錯誤である”。純粋な錯誤である以上、そのように診断された個々人は総て絶対的な孤立・孤独に封じ込められている。
 ところで、今作の主人公の基本的症状はアパシーに近いのではないか? 自分は心理学については全くの素人だから詳しいことは分からないが総てに意欲を失ってしまった主人公の様子はそのように見える。今作の内容に沿う薬品がどのようなものであるか分からないが、ネットで調べた限りではアパシーに有効な薬は現在の所無いとの情報を得た。従って仮にも完全治癒と診断される為には己唯孤りで社会性迄獲得せねばならない。大抵の薬は一般人からみた発作(奇異な行動や突発的に見える奇矯行動・言説に至るような先鋭化を抑えることしか目指していまい。治療の効果等殆ど無いのではないか? そもそも現代心理学の根底にフロイトが位置付けられておりそれが正当化されているのであれば、それは数多くの実証を基としていなければならないが、果たしてそこに明証性が担保されているのか? 聴き取り等が主であれば、客観性はどのように担保されるのか? 以上挙げたたった2点すら客観的データとして仮に挙げられていないとすれば、フロイトが提唱した論理そのものが、家系的に多産系であった彼個人の悩みに起因する性の問題が抜本的な検証を受けていないことになりはすまいか? トウシロウである自分のこのような仮定に真実性があるようならば、そもそもフロイトの流れを汲む心理学自体を疑わねばなるまい。にも関わらずフロイト系心理学がベースになって現在の心理学が成り立っているとすれば、そこで精神的疾患があるとされ、投薬された患者の身体は如何なる影響を受けるのか? 因果関係に客観性がなく、而も根底にある理論が学会権威に支持され、社会に“信任”されていれば適当な薬を作って売れる製薬会社は濡れ手に粟は必定。最低限そこまで想像力は働いて当たり前である、真実は何処にあるだろう? 人間の物語というだけで優れた今作であり、その点に関する評価は、他の方もしてくれるであろうから、自分の想像力を含めて記しておいた。
 舞台美術も面白い。板上を四辺に区切り一番奥を他の三辺より更に高くし四辺で区切られた真ん中を奈落よろしく穿たれた空間にしてある。その下手、つまり最も高い段に設えられた中央に対して直角に延びた左辺中央から上手に突堤の如く延びた張り出しは人が載っても充分荷重に耐えられる作りになっていて、その下は恰も欧州の集合住宅建築によく見られる中庭の構造に似て、可視化された奈落の如くである。出吐けはこの四辺構造のホリゾント下手。劇の進行の殆どが高くなった空間で演じられるので何処に座っても非常に観易いのも有り難い。脚本・演出・演技・キャスティング・裏方さんの対応も自然で良く優れた舞台である。照明・音響も可成り芝居を拝見している自分ですら殆ど意識しなかった程自然に為されていた。これは特筆に値する。
二等兵物語

二等兵物語

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2021/07/08 (木) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/07/09 (金) 18:30

つか作品のツボを良く理解した劇団の公演。
つかフアンにはたまらない作品となった。

主役の鈴木万里絵(Aチーム)がつか芝居のヒロインを魅力たっぷりに演じ切った。

ステージ数が少ないのが残念。

『5 years after』ver.6~NKTNS~

『5 years after』ver.6~NKTNS~

エヌオーフォー No.4

赤坂RED/THEATER(東京都)

2021/07/06 (火) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです!!7日と9日のマチネを見ましたが、役者さんの組み合わせとどの役を演るかで全体の感じが変わっていきます。セリフを言う時に台本から目を離さないこと、椅子から立ち上がらないことなどいくつか決まりがあると言うことで、そのせいでまた笑えるシーンができたりしていました。アフタートークでは役者さんの素の部分(多分、演技ではないとは言い切れないですから)も知ることができて、そちらも面白かったです。
色々余裕があったら、全部の組み合わせを見てみたいです。
こんな状況の中でお越しいただいて・・・とのことで帰りにはお土産もいただいてしまいました。

ネタバレBOX

ラストをもうちょっとなんとかしたい、まあ好みの問題とは思うのですが。
「アンソールド」

「アンソールド」

パピプロデュース

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2021/07/07 (水) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

公演内容としては女性5人のシェアハウスのお話ですが小道具などの細かい設定、一つ一つの皆さんの動きやセリフが笑えたりグッときたりと見どころ満載です。今回が第一回公演でしたが今後も続けてほしいです。

二等兵物語

二等兵物語

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2021/07/08 (木) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

つかこうへい作品の中で一番好きかも知れない。従軍慰安婦を使ってこんな芝居を書くとは流石である。「表現の不自由展」に今作を出品して欲しい程。操作された政治的解釈で捻じ曲げられてゆく歴史に騙されて欲しくはない。
朝鮮人慰安婦役の鈴木万里絵さんがとにかく素晴らしい。時間が立つ程にその存在は膨らみ続け、終演後は彼女の事で頭が一杯になるであろう。菩薩のように全ての苦しみを受け入れ過ちを許してくれる存在。ぼろぼろと涙が零れ落ちる客席、この内容を若き女性層がきちんと理解して受け止めている様子が美しい。
開幕からいきなりサビにいくような強烈なスピード感。満州の落ちこぼれ部隊を任された小隊長(草野剛〈たけし〉)、純情な東北の百姓二等兵(尾崎大陸〈りく〉)、従軍慰安婦(鈴木万里絵)の三人の物語。綺麗事では終わらせない肉体を伴った人間観。吐き気がする程醜悪で同時に余りにも澄み切った心を併せ持つ日本人、その矛盾すら引っ括めて見事に具現化してみせた。
ちょっと観てみて欲しい。

「スナック満洲」のチーママ、井上怜愛(れいあ)さんが綺麗だった。(23歳であの貫禄)。

ネタバレBOX

二等兵と慰安婦の遣り取りが凄い。「手持ち時間四十分を休憩に充ててくれ」と紳士然とした男。肩を揉んだり故郷の話やロマンティックな話で女の心を解きほぐすも、急に豹変して三回無理矢理伸し掛かる。怒り狂った女が「あんたは本当、日本人そのものね」との名台詞。それでも男は「一緒にここから逃げよう」と口説き始める。狂った展開だが、不思議と凄く納得の行くものに仕上がっている。人間と人間がガチンガチン存在をぶつけ合っている様な感触。脱走を計る二人だが捕らえられ、男だけが銃殺される。

ラストは三十年後の日本、小隊長と所帯を持っている女の下に満州から亡霊となった男が迎えに来る。時空を越えた「雨月物語」。

キャラ設定が秀逸。ああ、成程と伏線に感心するようなシーンが幾つもあった。鈴木万里絵さんの象徴しているものが凄く重い。日本側から描いた慰安婦モノの最高傑作。
七祭〜ナナフェス〜この夏、胸アツ!演劇2本に映画だ、わっしょい!

七祭〜ナナフェス〜この夏、胸アツ!演劇2本に映画だ、わっしょい!

On7

シアター711(東京都)

2021/07/02 (金) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#On7 #七祭
#青年座 #文学座 #俳優座 #演劇集団円 #テアトルエコー
2本の短編芝居と1本の映画。元は映画館の #シアター711 で映画を観られたことも嬉しい。クリアな映像と迫力の音響が想像以上のクオリティで驚いた。
映画からのスタート。本編前のイントロダクションが、映画館でかかる予告編のようでワクワクする。予告編て、興味をそそるように見事に編集される訳で、これもまさにそれだった。7人のワンショットがクルクルと映し出され、一瞬にして彼女たちの魅力に飲み込まれ恍惚とする。ベッドに横たわる #吉田久美 さんのエロスに完全にやられた。

短編映画『うまれる』▶ファーストカットの強烈なインパクトが脳を焼く。それはサブリミナル効果などという生半可なモノではない。#安藤瞳 さんの狂気に満ちた表情の残像はトラウマになるレベルだ。ラストの放心した表情とのコントラスト。うまれる……。子どもを産む。子どもは生まれる。ここでうまれたモノは……物質的なモノではないソレについて考える。

短編芝居『夜会』▶シーンは舞台上演中の楽屋。このシチュエーションは、清水邦夫の名作『楽屋』を思い出す。女優を演じる #渋谷はるか さんから匂い立つ女優は『ガラスの仮面』とも『Wの悲劇』とも通ずる気がした。作品に優しさを注入し柔らかくした #小暮智美 さんが『サウンド・オブ・ミュージック』のマリア先生に思えた。そのなりきりっぷりが圧巻で、役にハマっていた #尾身美詞 さんは『アダムスファミリー』のモーティシアのよう。メイクも見事だった。レヴュー仕立てなのであれやこれやがあって楽しい。どこを観ていいのか、誰を観ればいいのか...困ってしまうのはわたしだけだろうか?

短編芝居『座れ!オオガミ』▶何故、OLの制服ってオトコ心を擽るのだろう。#保亜美 さんと #安藤瞳 さんのコンビネーションが絶妙。#吉田久美 さんがジジイに夢を与えてくれる。嗚呼......口吸い。オリンピックイヤーに新しいスポーツ。新国立劇場『イロアセル』やNODA MAP『エッグ』を思い出した。

つなぎの芝居▶日替わり出演となる #宮山知衣 さんがイキイキとしていてなんともカワイイ。彼女のコメディエンヌっぷりが存分に発揮されてなんとも愛おしい。クスッとなるこの可笑しさを多くの人に味わって欲しい。とにかくコッチ!

既に老舗劇団の看板女優を担う七人。その実力が遺憾なく発揮されたお祭り公演は、振り幅の大きい作品が並び、彼女たちのいろんな表情を観ることができた。それは、さまざまな人生を生きてみせる、俳優の素晴らしさを証明してくれている。
是非とも、多くの人に目撃していただきたい。

ファンタジーのつくりかた

ファンタジーのつくりかた

RABBIT HEART PROJECT

AI・HALL(兵庫県)

2021/07/09 (金) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

題名からは創造のつかない内容。笑い有り、涙😭有り、踊り有りとめっちゃ楽しめました。ミュージカルさも楽しめる構成でした。

七祭〜ナナフェス〜この夏、胸アツ!演劇2本に映画だ、わっしょい!

七祭〜ナナフェス〜この夏、胸アツ!演劇2本に映画だ、わっしょい!

On7

シアター711(東京都)

2021/07/02 (金) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/07/08 (木) 19:00

On7の映像と演劇の短篇集。面白かった。
 今回は「ナナフェス」と称して、短篇映画と2本の短篇芝居を上演。2本の芝居を繋ぐ芝居もある。映画『うまれる』は内容も映像もシリアスな作品だが、基本的に映画を観ない私が、なぜ観に行かないかという理由を再認識させられる作品で、クウォリティは高いけど、私のテイストではない。5分ほど換気のためと言いつつ映像機器を撤去する時間を取り、連作短篇『祭の前後』のパート1後に、早船聡の作・演出で『夜会』。俳優(渋谷はるか)・付け人(小暮智美)・その姉(尾身美詞)の音楽劇。巧妙な伏線から、ありえない展開に進み、タイトルに収束する流れは見事だった。『祭の前後』パート2をはさんで、土田英生の作・演出で『座れ!オオガミ』。3人の銀行員(安藤瞳・保亜美・吉田久美)が応援に来たスポーツは…、という、これまたアリエナイ展開だが、微笑ましく笑いが起こる楽しい舞台だった。『祭の前後』パート3を経て大団円的終幕。

「アンネ・フランク」なぜあなたが死んで、私たちが生き残ったの?

「アンネ・フランク」なぜあなたが死んで、私たちが生き残ったの?

MyrtleArts

アトリエ第Q藝術(東京都)

2021/07/07 (水) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

かつての新宿梁山泊女優(現役含む)が集う同窓会公演、どんな趣向が...と想像を膨らませていたが予想を上回り、物語の深みに誘われる舞台であった。「アンネ・フランク」という、演劇界でも古典に属する作品を読んでも観てもいないが、そのためか新鮮に物語(実話であるが)を味わった。当時目にしていたはずの梶村女史は面影も覚えてもおらず、ただ太い声に舞台上の風格あり、数年前10年越しで目にした近藤女史も今作では往年の少年役を彷彿させる少女役、言わずと知れた三浦氏は見た目変わらぬ演技でもこの三人では息ピッタリで馴染んでいる。懐かしさと共に、紐帯の力を見た思いである。

ネタバレBOX

惜しむらくは選曲がやや定番過ぎ。終盤のメッセージは言葉に出さなくて良かったか、と(タイトルに絡むので難しい所だろうが..)。
密告した者の事情を戦後、周囲が慮る言葉が吐かれる事になるのだが、、過去の罪を背負う者の内的な事情はその者自身が向き合うべき「個」としての問題、それを「同じ立場なら皆そうしたかもしれない」とは、事実の次元。「だから問題はそこにはなくそのような歴史を辿らない事が大事」といった一般論と並べるのはそぐわなく思えた。恐らく舞台表現の問題として、そこは気になった。(梁山泊ならではの「物語」性の濃さと、相反する要求かも知れぬが..)


ウィルを待ちながら~インターナショナル・ヴァージョン

ウィルを待ちながら~インターナショナル・ヴァージョン

Kawai Project

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/07/02 (金) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。こういう出し物はありそうで無かった(というか観なかった)。演じる役者が沙翁と深い縁であるのも要素になっている。全編に流れる「生の終わり」の匂いと併せ、作者の演劇へのオマージュと受け止めた。「ゴドー」的な場面が確か三度訪れるが、何者かを待つともなしに待つ姿とは、究極「死」を待つ姿、言わば人間そのもののありようである、という解釈が窺え、全編においては僅かな挿入シーンに過ぎないが、これをベースに、シェイクスピアの「死」の場面と台詞などのコンテンツが披露される。何度もリフレインされる中心場面は、めしいとなったリア王が召使(実は息子)を案内役に自死を遂げるべく岸壁へ行き「一度死んだ」と思った王がもう一度生を手にする(と解釈する)場面。死地からの劇的な生還が本旨のはずだが、この舞台を通して見ると「人生の総仕上げ」、死の予行練習に思える。誰のか・・シェイクスピアか、リアか、俳優二名か、それとも作者か・・。
俳優両名とも「年輩」であるが、一方の「たかさん」はシェイクスピアカンパニーの元主要俳優で「老境にあって昔とった杵柄をやる」趣向が相応しい、死者役。もう一名の「はるさん」がたかさんを慕い、慮る(車いすを押す=リアと召使のように)関係。俳優自身と役がうまい塩梅で混在し、最後は高らかに演劇よ永遠なれを謳う。
数年前、死色の濃い「ゴドー」を演出した作者が自ら書いた舞台であるが、殆どが「引用」にも関わらず平板にならないのは、戯曲に知悉した作者ならではと諒解。「想像の世界」大なり「現実」、故に舞台の方が現実より大事、との明快な理屈は因数分解したシンプルな数式の如くで個人的にはこれが頂きである。

母と暮せば

母と暮せば

こまつ座

紀伊國屋ホール(東京都)

2021/07/02 (金) ~ 2021/07/14 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

念願叶ったり。それでも途中寝てしまった。
畑澤聖悟の台詞、松下洸平の溢れ出るかの演技、富田靖子の佇まいは殆ど完璧と言える世界観で、寝落ちした部分を差し引いても満点を献上。

春の終わり〈青年座・那須凜主演!シアター風姿花伝 劇作家支援公演〉

春の終わり〈青年座・那須凜主演!シアター風姿花伝 劇作家支援公演〉

ENGISYA THEATER COMPANY

シアター風姿花伝(東京都)

2021/07/06 (火) ~ 2021/07/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

若い役者さん達が、老女達の人生を綺麗に描いた作品という印象でした。死について考えさせられる事が多く、同意できる部分あり、同意できない部分もあり・・ちょっとモヤモヤした気持ちが残りました。
役者さん達は、それぞれのキャラクターを素敵に演じていて魅力的でした。
観応えのある舞台でした。

誰か決めて

誰か決めて

吉祥寺GORILLA

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/07/07 (水) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/07/07 (水)

#吉祥寺GORILLA
#誰か決めて
#黒沢佳奈 さんが、これまで観た中でサイコーの好演。娘の姿がクッキリと浮かび上がった。そして、幾つかの障害のある恋の予感と切なさを、線香花火のようにヒリヒリと弾けさせた。そして……綺麗で愛しい女性が立ち上がった。
人は一人では生きられない。それでいて、一人で生きていける力を身につけようとしなければならない。相反するように見える二つのことが、人生の両輪だったりする。
登場する女性が……いや、女性キャストが皆さん魅力的で、何だか羨ましかった。同時に我が人生を寂しく思った。母親役の #石澤希代子 さんの笑顔の奥に潜ませた悲しみや寂しさに胸が痛んだ。
いったい何を見せられているのだろう……というような感覚で、ふわりと軸を掴めないままにいながら、不思議と作品の中に飲み込まれていくような気持ちがして、今までに味わったことの無い感覚だった。
人はみな何かに依存しながら生きている。それに溺れる姿は恐ろしかったけれど、ラストの光景は優しさや温かさも感じて……美しかった。

春の終わり〈青年座・那須凜主演!シアター風姿花伝 劇作家支援公演〉

春の終わり〈青年座・那須凜主演!シアター風姿花伝 劇作家支援公演〉

ENGISYA THEATER COMPANY

シアター風姿花伝(東京都)

2021/07/06 (火) ~ 2021/07/12 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

(五感で感じる全部のものは、全部借り物です。大切に、大事に慈しんで...)
この言葉を、今回のお芝居の最大のおみやげとして持ち帰りました。
大切に、あと残りの人生を精一杯生きよう、と強く思った。
咲役の役者さん、暗いテーマのなか、明るく盛り上げてくれました。

何度も可笑しくて、笑いました。貴重な存在ですね。
思いがけないところで、ミュージカルが入り、とてもよかった。
暗いだけにならないように、マンネリ化しないよう工夫がされている。
内容的にいろいろ考えさせられるお芝居だ。尊厳死など、非常に内容が濃い素晴らしい作品だ。

ひとつだけここは、と思ったのは、もう三十分は短いほうがいいかな、と。
作品により違うと思うが、間延びするようになることもあるし、あまり長いと、観ているほうの集中力が落ちる。
ラストは、涙がこぼれた。まだ先のことだが、自分も最期、生ききった、と満足して逝けるのだろうか?
ひとごとではないのですね。なかなか、他の劇団では取りあげることがないテーマを扱っていて、本当に貴重だ。
主演の那須凛さんよかった。
本当に素晴らしい良い作品を観て、満足です。

誰か決めて

誰か決めて

吉祥寺GORILLA

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/07/07 (水) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/07/07 (水) 18:50

初見のユニットだが、なかなか面白い作品だった。
 特殊清掃でバイトする高倉は、特殊清掃ならぬ遺品整理を依頼された現場で日記を発見するが、それに書かれていたのはある男の『人間失格』的な生活だった…、という物語。同じ役者が現在と日記の中の物語の人物の両方を演じる部分があり、その違いも分かりやすく、物語的にもそれなりの伏線の張り方で起伏はある展開だった。ただし、無駄と思うエピソードもあって、130分の長さに冗長感があるとは思う。力量ある役者が演じているし、美術や照明も含め、演劇的には充実していたと思う。

 私も含め、チケットの配券ミスがいくつかあったこともあって、ダダ漏れ的に5分押しというのは、ややいただけない。

音楽劇「GREAT PRETENDER グレートプリテンダー」

音楽劇「GREAT PRETENDER グレートプリテンダー」

フジテレビジョン/サンライズプロモーション東京

東京建物 Brillia HALL(東京都)

2021/07/04 (日) ~ 2021/07/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

原作のアニメは、たまたまTVをつけたらやっていて、2回目からだったが、面白いからそれ以降も録画して見ていた。今回は、その第1回を見逃がした「CASE1 ロサンゼルス・コネクション」(TVの全23回のうち、1〜5回のエピソード)の音楽劇スタイルでの舞台化。休憩20分含めて約140分。生バンドの音圧が嬉しい。

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