
オペラ『さよなら、ドン・キホーテ!』
オペラシアターこんにゃく座
吉祥寺シアター(東京都)
2021/09/18 (土) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ドイツ軍占領下の、多様な人々の動きに、LGBTの問題も絡めた、非常に見応えある「ドン・キホーテ」だった。ピアノの伴奏(服部真理子)がずっとつくが、音楽と場面の演技が、歌わないところでもよく噛み合っていた。ドイツ軍占領下のフランスが舞台で、ドンキホーテになりたい不登校の女の子ベルが主人公だと、見ているとわかってくる(一幕1場)。ベルは夜中、ロシナンテとサンチョの2頭の馬を連れて冒険の旅に出ようとしていると、逃げてきたユダヤ人少女サラを匿うことに(2場)。翌朝、呼びに来た女教師オードリーを、牧場の手伝いの青年、びっこのルイの助けで追っ払い、ベルとサラは「冒険の旅」を歌い、みんなを巻き込む(3場)。
二幕、2時間35分(休憩15分こみ)
Wキャストのうち青組を拝見。ベル役の沖まどかが、小さな体でエネルギッシュに動き回り、舞台を引っ張って、存在感抜群だった。サラ役飯野薫は可憐。オードリー役梅村博美はお硬い女教師が、二幕になると、キビキビした色気のあるダンスで魅せた。道化役のサンチョ冨山直人は絶品で、徴用に出されるのをごねるところは大いに笑わせた。相手やくロシナンテ大石哲史も、うらぶれたが誠実で人情ある老馬の風情がよく出ていた。

雨
こまつ座
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/09/18 (土) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
最後のどんでん返しが鮮やかな井上ひさしの代表作の一つ。主役の山西淳が素晴らしい。江戸のコジキから、山形の大旦那になりすまし、時には一人二役も声色でやってのける。笑いから悲劇まで、感情の微妙な振幅も自在に表現。さらに標準語から方言までを使いこなして、言葉の劇でもある本作をしっかり支えていた。
主なキャストで13人、加えて村人・女中などのアンサンブル12人、総勢25人という大きな規模に驚いた。パーカッションの生演奏もあり、大変贅沢な芝居。先ぶとで上部が少し曲がった(五寸釘を模した)柱を軸にした回り舞台が、シンプルだが、傾斜場や、段差ある座敷などを表裏に配して、全11場の多様な場面をよく表していた。紅屋の、紅花を大きく描いた背景は、ほかは全てくすんでいただけに、特に際立っていた。
冒頭の久保酎吉の、人形を使った背負われ役も絶品。最初は二人だとばかり思った。そのほか、名前は書かないが、芸達者揃いで、贅沢といえば、これが最大の贅沢だった。
鉄屑拾いのトクが大旦那にうまく成りすませるかどうか、という一本筋で観客をずっと引っ張っていく。そのスリリングは差し詰め「太陽がいっぱい」のよう。トクがで突っ張りであるように、全く副筋に遊んだりはしない。でも、旦那の女房のおたか(倉科カナ)との寝間の場面が、「えつものように」というおたかの催促ひとつで、右往左往するトクに笑いが起きる。天狗に詳しい儒者(土谷佑壱)の人間離れした演技も面白い。
底辺から這い上がる男の一代記としても、中央と地方の対立としても、欲(権勢)に目がくらんだ人間の愚かさとしても、権力と民衆の双方の非情さとしても、実に多くの問題を孕んでいる芝居だった。

川岡が来ないZ!!
スズキプロジェクトバージョンファイブ
テアトルBONBON(東京都)
2021/09/15 (水) ~ 2021/09/26 (日)公演終了

好きで嫌いな珈琲と煙草
ふれいやプロジェクト
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2021/09/15 (水) ~ 2021/09/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
コロナ禍では劇団も飲食店も大変だ。とてもリアリティーのある話で、役者さんたちの熱演と相まって、グッときました。
![FINAL QUEENS [ファイナルクイーンズ]](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/933/stage_93303.jpg)
FINAL QUEENS [ファイナルクイーンズ]
Superb Sick Squad
千本桜ホール(東京都)
2021/09/22 (水) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
女性10人による熱演、キレのあるダンス、とても楽しめました。
入ってすぐ、舞台の飾り付けに目を奪われました。そして、かかっていたミュージックにも...
受付の女性がとても感じがよかった。とても元気で。受付がいいと、お芝居も気分よく観れる。
感染症対策が徹底していた。ビックリするくらい。安心して観れてよかった。

風の市
激団リジョロ
サンモールスタジオ(東京都)
2021/09/23 (木) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/09/23 (木)
価格3,800円
23日18時開演回(120分)を拝見。
(1948年以降に日本で生まれた新井家の子供達の、今の様子から推測して)1970年前後?の大阪の下町。
娘5人・息子2人の在日の新井家に、ある日突然飛び込んで来た粗暴な男・ソンジンが巻き起こす、昭和のホームコメディー風ドタバタ劇(何かにつけて、長机の座卓で家族や来客が揃って団らんするさまは、まさに”昭和”だなぁと遠い目)。
だが、次第に(たとえ、物語の背景にある「済州島四・三事件(1948年)」を知らなくても)客席に、新井家の人々やソンジン、文野洋代の血の源流である、済州島の惨劇が伝わるにつれ、最後には、この”望郷と家族(一族)の絆の物語”が胸に響いて来たんじゃないだろうか。
近頃、トンとお目にかかったことのない、ごっつい歯応えの120分だった。

哲学者の午睡
空間旅団
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2021/09/17 (金) ~ 2021/09/20 (月)公演終了

川岡が来ないZ!!
スズキプロジェクトバージョンファイブ
テアトルBONBON(東京都)
2021/09/15 (水) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
これは面白い。どんな状況でもとにかくなんとかする。濃いキャラたちの奮闘に感激です。しかしながら、川岡、実はそうだったのか。

ホシノヒト
演劇企画アクタージュ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2021/09/23 (木) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
本日拝見しました。内容はあると言えばあるような内容でしたが、役者さんの演技もとてもよく、内容も分かりやすくて、楽しめました。内容のせいですが少ししつこいかなあという感じはしましたが、よくまとまっていて面白かったです。次も期待ですね

ファクトチェック
秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場
紀伊國屋ホール(東京都)
2021/09/17 (金) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/09/23 (木) 13:30
座席1階
中津留ワールド炸裂、といった3時間であった。15分の休憩を挟むが、長く感じられない迫真の舞台だった。
物語はある新聞社の政治部に、社会部の特ダネ記者だったアグレッシブな男が異動してくるところから始まる。現政権(自民党と菅内閣を風刺してある)の一方的で民の声を聴かない政治を、その政治の中枢に食い込んで変えてやろう、という男だ。彼は官房長官会見(当時、まだ菅氏は官房長官だった)に後輩記者を黙らせて割り込み、さっそく官房長官に質問を連発する。官邸の会見は報道官が仕切っていて、官邸クラブの加盟社が優遇されるようなところがある。この会社は加盟社なのだが、再質問なし、というルールを無視して質問を連発する。
もちろん、公式の記者会見なのだから、記者クラブの内輪のルールなど取材には関係ない。だが、日ごろルールをぶち壊すような記者はいないから、官邸サイドににらまれることになるかと思ったら、なぜか、官房長官が気に入って特定の記者だけの懇談に来ないかと誘う。
メディアは権力の監視が役割である。ウオッチドッグ(番犬)と呼ばれ、政権が怪しい方向に行くときに激しく吠えて警鐘を鳴らすのが役割である。この主人公の記者もまさに、このジャーナリズムの本質を行く男だったのだが、中津留ワールドのおもしろいところで、この男が官邸側のうまい取り込み(ここはネタバレするので書かないが)で外堀を埋められ、結局政権の首がすっ飛ぶような隠された議事録の部分を報じないという選択に追い込まれるのだ。
核心となる議事録のネタが、東京電力福島第一原発の事故による汚染水放出に関連したものであり、総理の前任者(安倍さんである)が東京五輪招致に際してアンダーコントロールと言ったことで官僚の仕事が捻じ曲げられていくところがあってとても興味深い。これは安倍前首相が「私の妻がかかわっていたら国会議員も辞める」と答弁したモリカケ問題の裏映しであるからだ。担当の官僚が自殺する(舞台では事件に巻き込まれたとにおわせるくだりもあるが)ところも、赤木さんの自殺をトレースしているようで、リアリティーが増してくる。
政治部の記者がここまで腐っているか、と言われると「実際はここまでひどくはないだろう」とは思う。しかし、結果的に政権のやりたい放題を許しているわけだから、「番犬」の仕事を果たしているとは残念ながら言えないだろう。
現実の政治やメディアの報道ぶりを想起しながら、エンターテイメントとしても十分に面白い、楽しめる舞台である。厳しい中津留ワールドに全力で応えようとした青年劇場の意気込みも感じる。
ただ、取材相手(家族にもだが)に対して怒鳴るような主人公の口調がとても気になった。芝居であるからある程度は仕方ないとは言えるが、取材相手をやり込めるようなやり方をする人は優秀な記者とはいえないからだ。この人は何を熱くなっているんだろうか、と私は冷めてしまった。それを割り引いても、この舞台はお勧めだ。

THE SHOW MUST GO ON
加藤健一事務所
京都府立府民ホールアルティ(京都府)
2021/09/18 (土) ~ 2021/09/18 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
9月12日に終わるはずだった京都府4度目の緊急事態宣言が月末まで延長されて開催が危ぶまれたが、アルティも腹を決めたようで、無事公演された。1時開演と6時開演の2公演のマチネを鑑賞。
さて、今回の上演作品は1906年生まれ(1984年没)のアメリカ人の劇作家ジョン・マーレイ(John Murray)と1900年生まれ(1985年没)の同じくアメリカ人の劇作家で、作詞家、脚本家でもあったアレン・ボレッツ(Allen Boretz)の共同執筆作品。1937年5月にニューヨーク、ブロードウェイ(Broadway, New York)のコート劇場(Cort Theatre)で初演され、翌年7月まで61週、500公演を記録した。1953年の再演ではジャック・レモン(Jack Lemmon)が若き作家のレオ・デーヴィス(Leo Davis)を演じた。
1938年には当時人気喜劇スターだったチコ(Chico)、ハーボ(Harpo)、グルーチョ(Groucho)のマルクス兄弟(Marx Brothers)の主演で映画化され、さらに1944年にはフランク・シナトラ(Frank Sinatra)主演で芸人ホテル(Step Lively)としてもミュージカル映画化され、アカデミー賞の美術賞にノミネートされた。
日本では1994年に加藤健一事務所で「It's SHOW TIME!」のタイトルで上演。演出が綾田敏樹で、出演は加藤さんのほか、坂口芳貞、市川勇、大島宇三郎、松本きょうじ、酒井敏也、六角精児、大久保了など。酒井さんが作家のレオ役だそうで、六角さんはワグナーだろうか? また、2004年にはテアトル・エコーでも上演されている。酒井洋子の訳・演出で、安原義人がゴードンを演じた。今は亡き納谷悟朗に熊倉一雄も出演している。
京都アルティで公演された前2作品は共に第2次世界大戦下の英国の話だったが、今回は第2次世界大戦直前のアメリカ、ブロードウェイが舞台。1929年の世界大恐慌から立ち直れず、生活は貧しく、先行きの見えない灰色の時代に、なんとか新作の上演を成功させたいプロデューサーや演出家たちが、溜りに溜まったつけで追い出されそうなホテルで、あの手この手でピンチを切り抜ける話。この作品は、前2作品と違って、最初から最後まで大笑いさせてくれる。
加藤さんが演じるのはプロデューサーのゴードン・ミラー(Gordon Miller)。女優の渡辺えりと23年連れあった後2019年に離婚した土屋良太演じる演出家のハリー・ビニオン(Harry Binelli)と劇団ハイリンドの伊原農演ずる舞台監督フェーカー・イングランド(Faker Englund)、さらに藤井隆を彷彿とさせる劇団スタジオライフ所属の千葉健玖演ずる劇作家のレオ・デーヴィスも無理やり加えられ、4人で元ずうとるびの新井康弘演じるホテル監察官のグレゴリー・ワグナー(Wagner)をムチャクチャ云いながら騙しきるのは見もの。間に挟まれた劇団ワンツーワークスの奥村洋治演じるゴードンの義兄のホテル支配人のジョゼフ・グリブル(Joseph Gribble)はさあ大変。
劇団の花形女優のクリスティン・マーロウ(Christine Marlowe)を演じる加藤健一事務所ではお馴染みの加藤忍と、ホテルの秘書で劇作家のレオに一目惚れするヒルダ・マニー(Hilda Manney)を演じる岡﨑加奈が花を添える。
また、長く声優として活躍し続けている辻親八が、ロシア人ウェイターのサーシャル・スミス(Sasha Smirnoff)、グラス医師(Dr. Glass)、ブレーク上院議員(Senator Blake)の3役を務め、Pカンパニー代表を務める林次樹が代理人のサイモン・ジェイキンス(Simon Jenkins)、取り立て屋のティモシー・ホガース(Timothy Hogarth)と不渡り手形を届けに来た銀行員を演じる。
休憩までが45分、15分の休憩後は終演まで1時間15分の実質2時間の芝居だが、一番最初にウェイターのサーシャがゴードンに自分を出演させてくれと売り込む場面から、最後にブレーク上院議員が救いの神になるところまで、のべつ幕無し笑わせてくれる。新井さんの騙されっぷりは見ものの一つ。
終演後は15分開けて京都公演でしかやらないと云うアフタートーク。今回も舞台上で行われたが、このスタイル、ロビーでやるのに比べると俳優さん達と身近に接せないが、落ち着いて座って聞くことが出来るのはメリットだな。今回は加藤さんに加えて新井さんと岡﨑さんの3人が30分、いろいろなお話をしてくださって楽しかった。
この京都公演に関しては、アルティではよく音楽のライブも行われると云う話から、新井さんが次はミュージックプレーヤーとして来たいですと云われていたが、あとで調べたら去年(2020年)にずうとるびって再結成されて、この7月には新曲もリリースされてるんだ。懐かしいわ。1974年デビュー、1982年解散か。私は広島から京都の時期で、大学から新人の頃。もし本当にやるなら見てもいいかな ^_^
そう云えば、これまでのアフタートークの司会はいつも京都労演の土屋安見さんだったが、今回はなぜかは分からないがアルティ館長の雨宮章さんが挨拶の後に引き続き務められた。雨宮さん、低音のすごくいい声で、もちろん演劇のこともよくご存じで、業界上がりの方かと思ってたら、元々は中学校の社会の先生で、30歳から府庁の職員だったのね。ただ、文化畑が長く、現在はアルティだけでなく文化芸術会館の館長も務められてるとのこと。いろんな方がおられるのね、京都府庁。
アフタートーク含めてちょうど3時間ほどで、4時過ぎに終了。さて、加藤さんの京都公演、今年はもう1回来て下さるそうで、次回は12月の「叔母との旅」。4人で24人の登場人物を演じるロードムービーだそうで、楽しみ!
以上

ホシノヒト
演劇企画アクタージュ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2021/09/23 (木) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても期待していきました。期待以上でした。
未来と過去を往き来するファンタジーでした。場面が往き来する時の点滅する光、効果音
が神秘的に使われ、不思議な雰囲気がよく出ていました。
個人的には、サスペンス風でもあり、家族の愛情が表現されていて、とても癒され満足しました。
とても素晴らしいお芝居だった。
受付の女性にとても親切にしていただきました。ありがとうございました。
髪の長い、声が少し低い方で、お芝居のなかにも出演されていました。
主催者の男性も熱心にお客さんを誘導されていて、とても感じがよかった。
とても気分よく観れました。

3Cs 2021 Tokyo: 変異する舞台芸術
karakoa
北千住BUoY(東京都)
2021/09/23 (木) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★
有観客公演の予定が、直前になってオンライン開催に変更。初日のライブ配信で『名取川(東京ver.)』を鑑賞。自分の名もなかなか覚えられないほど物覚えの悪い僧が登場する狂言をモチーフに、「円盤に乗る派」のカゲヤマ気象台と日和下駄に、ダンサーの山口静がコラボする30分。アバター(なのか?)による序盤は、正直まったくノレなかったが、後半で山口静が登場するあたりから急に緊張感が。

夏の砂の上
ハツビロコウ
「劇」小劇場(東京都)
2021/09/21 (火) ~ 2021/09/26 (日)公演終了

WILD THINGS
ルサンチカ
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2021/09/19 (日) ~ 2021/09/24 (金)公演終了

『アドリブ・オン・ザ・ウォーター』『品川野放図』
品川親不知
ウッディシアター中目黒(東京都)
2021/09/21 (火) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
親友である2人の芝居。呼吸はバッチリあっているな、と思う。
好青年で雰囲気がいい。
部屋をシェアする漫才は、おもしろかった。何度も笑ってしまった。
周りの人は、ユーチューバーのネタで爆笑していた。
個人的には、少し早口になり、聞き取りにくかった。もう少しゆっくりハッキリ話すと、もっと笑いが取れたように思う。
教師ネタの時は、ゆっくりハッキリで聴きやすかった。
山田遊さん、今、学校へ行き、映画の勉強中とのこと。
これから、大きく成長される気がします。
今後の成長が観たいです。頑張ってください。
相方の桂輔さん、関西からご苦労様です。

夏の砂の上
ハツビロコウ
「劇」小劇場(東京都)
2021/09/21 (火) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
素晴らしい公演でした。
何が素晴らしかったか、のひとつとして普通こんなに淡々とした序盤であれば退屈を危惧してしまうところ、それがもう全くの逆。
赤子が見るもの見るものを猛烈に吸収していくかのように、彼等の置かれた状況、人柄や心のひだまでもが確実に深く染み入ってくるのですからもうたまりません。
程なく劇中と交流したくなるくらい彼等は身近な存在になっていき
流れてゆく日々、自然と生まれてくる興奮感がとても心地良かったです。
渇ききった夏の長崎、全編を通して水不足の状態。
不幸な出来事も多いし、全くもって冴えない生活風景ではあるけれど、それでも人は決して枯れはしない。
痛いけれど、生きていく事をとても愛おしく感じずにはいられなかった。
事前に記載されていた旗森さんのレビューを拝読し観る前の参考にさせて頂きました、
ありがとうございます。
確かに台詞が通ってこなければキツイですし伝わるものも伝わりませんね。
私が観た回にはしっかり届いていたので意識的に良くなっていたとも思えますし、もしかするとですが一部通りにくい座席のラインがあるのかもしれません。
本当に良く出来た脚本ゆえ今後、他所で公演される事もきっとあるでしょう
それであっても私にとって本公演が唯一無二の原型版として刻み込まれて大満足です。

The Weir -堰-
劇団昴
Pit昴/サイスタジオ大山第1(東京都)
2021/09/10 (金) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
これ本当に飲んでるの?冒頭からギネスの黒ビールの栓を抜き瓶からゴクゴクと飲る主人公(永井誠氏)。「うわっ飲みてえ!」と客席が揺れる。こっちはイングランドだが、「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」を重ねてしまう。只々パブをハシゴしてベロベロに酔うクズ中年達の与太話。観ていると飲みたくなってイライラする所も重なる。瓶ビール、生ビール、ウイスキー、白ワイン、ブランデー。観てるこっちが酔ってくる。(ブログを読む限り、ノンアルコールらしい!?)
Twitterで見て気になった舞台美術は最早芸術。新国立劇場並の精度で職人の腕前。本場アイルランド人の感想を聞いてみたい。ケチの付けようがないこの舞台を用意されたら役者陣も気合いが入ることだろう。
パブのマスターと幼馴染の常連三人、初めてやって来た綺麗な女性。五人芝居の熟練したテクニックに唸らされる。
升田幸三を思わせる永井誠氏の無頼な風貌。加勢大周を想起させる岩田翼氏のスマートな作法。味のある平林弘太朗氏の優しい物腰。聞き役に徹するが、正しく場を律していく高草量平氏の立ち居振舞い。そして、この物語の要となるあんどうさくらさんのリアルな存在感。五人の細かな遣り取りの完成度が高い。地元の紹介を兼ねて、新顔の女性に三人が自身が経験若しくは耳にした心霊体験を語っていくことに···。
そしてあんどうさくらさんも語り出す。

川岡が来ないZ!!
スズキプロジェクトバージョンファイブ
テアトルBONBON(東京都)
2021/09/15 (水) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ヒーローショー好きなのでとても楽しかったです!次から次へと襲いかかってくる笑いに耐えきれませんでした。
大村君が悪役について熱く語っているところはわかる!ってなりました。
ラストは本当にびっくりしました〜!

物理学者たち
ワタナベエンターテインメント
本多劇場(東京都)
2021/09/19 (日) ~ 2021/09/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
舞台が明るくなると、看護婦が殺された病院のサロンの現場検証のストップモーション。
その病院は草刈民代の院長が仕切る精神病院で,そこには、アインシュタイン(中山祐一郎)やニュートン(温水洋一)を名乗る狂人、太古の王の宣言を信じる狂人(入江雅人)が収容されている。彼らは次々と善良な担当看護婦たちを殺していくが狂人とあって、罪には問われず、病院に収容されている。まるで、ミステリ劇のような出だしだが、舞台はそこから二転三転、ミステリ劇はやがて、陰謀劇になり、さらには国際スパイ劇になり、時には社会劇にも喜劇にも変貌する。登場人物は同じながら、ストーリーの進行に従ってさまざまな様式で劇が進む。登場人物たちも時に叡智溢れる物理学者だったり、時には狂人だったり、スパイだったり、忙しい。訳が分からないと、言うことはないのだが、観客がストーリーを追うのも容易ではない。
ヨーロッパのほかの国・ある意味、馴染みのあるロシア、イギリスやフランス、とは全く違った手つきのドイツの舞台劇だ。見ていれば、一つ一つのシーンはその飛び方が面白い、という事はあるのだが、その芯がつかめないもどかしさが残る。
ドイツの現代劇はわが国ではブレヒト以外は、ほとんど系統的に上演されないが、この作者デュレンマットは、ミステリの翻訳もある。戦後まもなく上演された「貴婦人の帰郷」が、数年前クリエでも再演された。ドイツでは大当たりの人気作家の代表作、と言われても、なぜ?、どこが?、当たるのか腑に落ちない。そこが国境を渡る「演劇」の難しさである。
まぁ、蜷川や野田の芝居をアチラへもっていっても、ホントに分かっているのかどうか、もどかしいところがあるから似たようなものか。習うより、慣れろ。とせいぜい見てみるしかない。そのうちに、フッとあ、なるほどと分かるのがこれまた演劇の面白いところなのである。
草刈民代はじめ俳優たちは、ノゾエの多分原作・戯曲に沿った演出でみなこのいそがしい喜劇を熱演しているが、客席の反応はいま一つ。ほぼ、1時間づつの二幕。休憩15分。
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