最新の観てきた!クチコミ一覧

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アンネの逆襲

アンネの逆襲

劇団PDW

ウッディシアター中目黒(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

タラレバのアンネのパラレルワールド。かなり無理目だけど、気持ちは分かるなー。ちょっとシニカルなボケとツッコミが楽しい。

金曜はダメよ♡

金曜はダメよ♡

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いや~上からあーだこーだ振り回されるクリエーターは大変ですな。二転三転するストーリーが実に面白くて、ハマってしまいました。

「軽い重箱」

「軽い重箱」

殿様ランチ

駅前劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても面白かったです
六本ともじわっとくる面白さに魅了されました。おすすめします

シホウドウセキ

シホウドウセキ

日本のラジオ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/06/04 (水) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

日本のラジオの新作、95分。6月8日までインデペンデントシアターOji(王子小劇場)。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/06/post-b214e5.html

煙が目にしみる【Mura.画】

煙が目にしみる【Mura.画】

Mura.画

劇場MOMO(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

素晴らしい脚本。良く考えられていますね。
笑いあり、涙ありでとても良かったです。

アンネの逆襲

アンネの逆襲

劇団PDW

ウッディシアター中目黒(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。
劇中で描かれたアンネは、周囲の人を幸せにする素敵な女の子でした。
楽しい雰囲気の中に、戦争や平和について考えさせられました。
良い舞台でした。

パトリオット

パトリオット

劇団チャリT企画

新宿シアタートップス(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです。
そしてチャリTさんに泣かされるとは思ってもいなかったんでした。(追記予定・・・と書きながら追記していなくて、また何年後かの私に「ちゃんと追記しろよ!」と突っ込まれるのかも)

ネタバレBOX

ハッサンが100歳の誕生日を迎え、オーナーが3代目と言うビルが取り壊されることになったからだったのかなあ・・・と
余談?ですが、3代目のオーナー、年寄りすぎでは?
今時な運命のシンデレラ

今時な運命のシンデレラ

SFIDA ENTERTAINMENT

劇場MOMO(東京都)

2025/06/17 (火) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

玉川来夢さんがゲスト扱いで出演。
Mチームに続き、20日ソワレのCチームについて。

19日の夜に「お詫びとご案内」というメールをいただきました。二ノ宮一馬さんが急性虫垂炎で降板になり、玉川ちゃんが急遽20日に出演されるという知らせ。ソワレなら行ける、それがたまたま逆班のCチーム、ということで当日券。ゲットしたのは後方ながらも中央の通路側。

MOMOは大好きな劇場です。オープニングのキャスト紹介が手持ちのフリップ、それが良く見えること。後ろでも6列目ですからね、フリップで十分なのです。

ネタバレBOX

序盤で 白坂恋 役の、色摩菫(しかますみれ)さんが登場。あれ、色摩さんはMチームで出てました。見るチームを間違えたかな?と不安になりましたが、青井花 役はCチームの森川さんが出てきて、安心しました。しかしなぜ色摩さんが?

進むうちに分かりました。本来の白坂恋 役の有紀羽優(ゆうきうゆ)さん、声が出なくなっちゃったんですね。多くのシーンを色摩さんがこなして、有紀さんは「白坂恋の妹のレン」として一緒に出て、動きと表情でがんばってらっしゃいました。終盤、奏一が妄想世界に入ったときには、色摩さんではなく有紀さんが。大丈夫かな?とはらはらしました。必死の動きとともにセリフを絞り出す姿は、声はほとんど聞きとれませんでしたが、心に響きました。あとから召喚された未来坂結 役の玉川ちゃんが「妹を呼んじゃったの?失敗したね」と笑いに変えてくれました。

Mチームと違う点があるのですが、それがまるでパラレルワールドのようで不思議な感じがしました。主人公の小春の「推し活」の成り立ちが違うのです。Mチームでは中学生のときに先生に連れられて、自分は興味がなかったアイドルグループのコンサート会場に行き、そこからハマった。Cチームではそもそも自分が熱心なファンで、彼氏をそこに連れて行った。
チームごとにシナリオが異なることはあるのですが、過去が異なるというのは珍しいと思いました。

エンディング。通路側の特権として玉川ちゃんから花びら入り紙コップを受け取って、後方から入場する石川さんに花シャワーをさせていただきました。楽しかったです。

終演後にライブがありました。二ノ宮さんは等身大のフリップで。その後ほどなく快復されたとのこと、よかったです。
「軽い重箱」

「軽い重箱」

殿様ランチ

駅前劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白い、お薦め。継続して観ていきたい団体。
6短編は、不思議な世界のものもあるが、人に寄り添った物語。1つひとつの物語は、身近で見聞きするような話で、全体が緩く繋がっている感じ。 クスッと笑いを誘いつつもシニカルな世界へ。

お節料理の重箱を連想。そこには色とりどりの違った食材の料理が並ぶ。といっても食材と違って旬という季節は関係なく、いつでも楽しめる内容。物語は そんな違った味わいを感じさせる好公演。しかも 時代や世代を超越した親近感がある と思う。
(上演時間1時間50分 休憩なし) ㊟ネタバレ

ネタバレBOX

人間の優しさ、そして寛容・不寛容といった表し難い感情を浮き彫りにする。演劇だからこそ表現できる、そんな得体の知れない面白さ、そして怖さもある。物語ごとに 日常・非日常(シュール)に潜むオチがあるよう。
簡易な舞台セットで場景を現す。物語ごとに衣裳を着替え、室内と外では履物も変える細かさ。全体的に丁寧な制作だ。

6編のタイトルと概要は次の通り。
①「おんがえし」
個人経営のクリーニング店。最近 近くに新しい店がオープンし経営不振。そんな時、近くの公園で 猫が烏に襲われていたところを店長が助けた。数日後、求人募集で採用したバイトが来てからは 色々なことが好転しだす。実は 前のバイトも助けてもらった鳩の化身?

②「白い斜塔」
高層マンションの売買契約を済ませ、部屋に合った家具類を買いに行こうとする家族。偶然、夫の大学時代の先輩と会い、購入したマンションが欠陥物件だと知らされショックを受ける。先輩曰く、自分が土台部分の調査データを改ざんしたと告白する。ローンの負担、住宅の傾きと前途多難。

③「こんにちは」
高層マンションの近くのベンチ。その住人と室内装飾のセールスマンの小さなバトル。ベンチに置き忘れた唐揚げを食べようとする住人、それを制するセールスマン。そして住人は見知らぬ人にも「こんにちは」と挨拶するが、小学生は驚いて走り去る。その母親が怒って注意しに来る。

④「顔」
自分の顔に自信がなく、交通事故を機に整形手術をし 全くの別の顔として生まれ変わった女。今まで俯いて歩いてきた人生、それが見知らぬ男から次々ナンパされる。恋した男が、偶然見つけた昔の自分の写真、その顔が好きだという。元の顔へ戻そうとするが…。人の美的感覚は難しい。

⑤「高原の牛乳」
行き倒れになった男が気づいた場所は…地獄ではなく栃木。助けてくれた男は陶芸家で、その器に入れた牛乳を飲ませてくれた。助けた男も 前妻から捨てられ死にたいと思ったが、今の妻に愛され、さらに妻公認の愛人とも同居。そこへ前妻も現れて…。倒れていた男は、データ改ざんの?

⑥「夫婦入門」
夫婦共働き。朝の忙しい時間帯に、妻が洗い忘れたカップを弄る夫。夫は几帳面、妻はルーズなところがあるようだ。夫は掃除洗濯も行い、妻にそれとなくカップを洗うことを促すが、逆に夫はトイレの電気を消し忘れ、それが会社でも気になる(心配性)小心者。夫婦の凹凸の妙。

次回公演も楽しみにしております。
煙が目にしみる【Mura.画】

煙が目にしみる【Mura.画】

Mura.画

劇場MOMO(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

これが「煙が目にしみる」か。

劇、アフター・トーク共に素晴らしかった。

ネタバレBOX

開演前にはプラターズがかかります。良い感じ。

それにしても環幸乃ちゃんは制服似合いすぎ。
高校生どころか中学生くらい見えるものなあ。
逆に長男役は老けているような。
父、野々村こうすけと親子に見えない点は残念。

アフタートークでの北見役の俳優が言っていた「台詞がない時のほうが疲れる。」という発言が新鮮。
この人は色気あるなあ。
モテる役というのが納得できる。
煙が目にしみる【Mura.画】

煙が目にしみる【Mura.画】

Mura.画

劇場MOMO(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

Mura.画3最高!ほんと素晴らしかったです。奥さんが亡き夫に語りかけるシーンで涙腺緩んじゃいました。脚本もよくできているし、演者も懇親の演技で観てるこちらも完全に感情移入できました。その証拠に、私の涙腺が崩壊したとき周りの中高年の涙腺も崩壊している音がしましたし。話はシンプルでありながらよくできたストーリーです。ひとこと、さすがMura.画3です。いいものを観させてもらいました。

コラボレーターズ

コラボレーターズ

劇団青年座

吉祥寺シアター(東京都)

2025/06/19 (木) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/06/19 (木) 14:00

座席1階

権力がメディアや文化活動を飲み込んでしまうという物語。今後、日本でも強い者への礼賛の空気が今よりも蔓延していけば起こりえるだろうという恐ろしさを感じる。この戯曲を今取り上げた青年座の視点は鋭いと思う。

旧ソ連の反体制の小説家、ミハイル・ブルガーコフは、作家としての実力や気骨から尊敬を集め、人気の戯曲も世に出している。ところが、当局から最新作の上演を禁止される。ある時、突然自宅に二人の秘密警察が現れた。彼らの要求は、最新作の上演許可と引き換えにした独裁者スターリンの半生の戯曲化。ブルガーコフは断ったものの、スターリン本人からの電話が入って局面は大きく動く。

戦前の日本でも、演劇人は国策演劇の上演を強いられた。反抗すれば作品を世に出せず、解散命令だ。今作では、まるでアリジゴクのように権力者が作家を取り込んでいく様子が克明に描かれ、この作家も権力と一体化して死屍累々の結果を招く状況に背筋が寒くなる。よその国の出来事ではない、こういうことが自国でも起きるんだと肝に銘じなければならない。

休憩をはさんで3時間。なかなかの迫力だ。立体的に舞台を使って恐怖が表現され、客席は息をのんで見守るという感じだった。

人間のあくた

人間のあくた

吉祥寺GORILLA

上野ストアハウス(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

杏奈さんを久し振りに見たがメチャクチャ綺麗になっていて驚いた。平井泰成氏も堅実。長友美聡さん、北川義彦氏は味がある。

舞台は芥川龍之介的ネーミング溢れる架空世界。違法移民達の暮らす被差別地域(岩井俊二の『スワロウテイル』っぽい)、ラショウモン。国民として登録されたナンバーを持たない為、彼等は法律上存在しないとされる。先生と称する奴等がこのスラムにやって来て子供達を教育、テロリストとして育てる為に。それを嫌悪し追い払う老婆。ナンバーを偽造して人間社会に潜り込もうと企む青年。世界の何処かで延々と続く戦争にラショウモンの連中を送り込もうと画策する男。皆世界を憎んでいる。この世界への効果的な復讐を探している。

ネタバレBOX

架空近未来にせずガチガチの現実でやった方がいいと思う。その方が無力さ惨めさが際立つ。過去の話でもいい。事実で構築すべき。逃げ場のあるファンタジーじゃ弱い。実話の上に虚構を塗りたくった方がいい。今作は何処まで行っても作家の自問自答、安全圏でシミュレーション。それじゃ響かない。ハッキリ言って「難民など全員受け入れを拒否したい」「移民、異文化など死んでも認めない」という地域住民の魂の叫びも理解しないことには意味がない。全く別の価値観を持った連中と暮らすのは地獄だ。その地獄を抱え込む度量があるのか?
都議選における参政党の躍進や千代田区で当選した佐藤沙織里は「移民政策への反対」が支持を受けた。欧州も移民難民問題による社会不安が増加、暴力的な排斥を掲げる極右政党が台頭。「人間は皆平等だ」的スタンスでは現実と向き合えない。
「軽い重箱」

「軽い重箱」

殿様ランチ

駅前劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初観劇の劇団さんでしたが、今まで観たことが無いのが悔やまれる面白さでした。大爆笑というよりは、シュールでじわじわくるタイプの笑いが心地よいです。独特の言葉選びと絶妙な “間” がクセになります。今回は短編集でしたが、次は長編もぜひ観てみたくなりました。

ネタバレBOX

特に最初の短編の「おんがえし」は秀逸ですね!この短編だけでも、観た甲斐がありました。各短編が少しづつ繋がっているのも面白かったです。
金曜はダメよ♡

金曜はダメよ♡

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

2016年公演も観劇しましたが、かなりブラッシュアップされており、新鮮に観ることが出来ました。そして、相変わらず面白い!展開も早く、ぐいぐい惹き込まれます。キャストもそれぞれ見せ場があり、掛け合いも楽しい。ラストもトツゲキさんらしく、前向きな余韻を残してくれる終わり方で、観終わったあとにほっこりしました。

金曜はダメよ♡

金曜はダメよ♡

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

面白い。
超満員。

ネタバレBOX

作劇や映画制作における様々な変更により現場が混乱する。
よくあるといえば、よくあるストーリー。

翻弄されるのが劇中の登場人物というところが独自かな。
その人物達の言動に俳優の心情を忍ばせたのかな?なんて感じました。
アンネの逆襲

アンネの逆襲

劇団PDW

ウッディシアター中目黒(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「アンネの日記」に沿いながら アンネの別世界、いわゆるパラレルワールドを描いた物語。学生時代に邦訳を読んだ記憶があり、物語を観て思い出した。描きたいことは解るが…。

この物語の結末は分らなくても、この世界線の行方は既に知っている。この先どんなことが起きて、今に繋がっていくのか。物語では、いくつも並行した この世界があり、現実とは違う空間を描く。現実の世界が 戦争と虐殺ならば、架空の世界は 平和と保安といった対極を描いている。
(上演時間1時間45分 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は、上手に高さの違う平台が2つ。下手は低い平台にベンチが置かれている。場面に応じて小道具を搬入/搬出し場景を変える。また段差のある平台の上り下りは躍動感、同時に睥睨するといった光景を表す。気になったのは、フランク家やファンダーン家の人々の衣裳が小ぎれい で違和感がある。

「アンネの日記」…フランク夫妻ーオットー、エーディト、姉 マルゴットそしてアンネ、知人のファンダーン夫妻ーヘルマン、アウグステと息子のペーター、歯医者のデュッセルの8人で、カーテンを閉めたままの隠棲。そう言えば、フランク家とファンダーン家の間で摩擦があったこと等を思い出した。その後、彼らはゲシュタポ(秘密警察)に見つかり、強制収容所に連れて行かれ、厳しい環境の中で死亡する。

別世界は、アンネとヒトラーが夢と希望を育もうとする物語で、史実ーユダヤ人狩りのホロコーストを避けるために、隠れ家に潜んだユダヤ人達の生活ーの対極にあるような物語。仮にヒトラーが芸術 特に絵画に造詣が深ければ、といった架空の話の中に現代へのメッセージを込める。架空の物語は逃げ道ではなく、今 地球上のどこかで起きている紛争・戦争に声を上げること を訴えていると解する。

デュッセルがヒトラーに成り代わり演説(なくならない 紛争や戦争に対するメッセージのよう)を行ったところから違った世界が出現する。公演で伝えたいことは、このスピーチに集約されている。展開としては分かり易いが、あまりにも前半・後半といった区分された描き方がシンプルすぎて、舞台としては物足りない。できれば、訴えたいことを直接的に描くのではなく、舞台を通して浮き彫りになるような そんな印象付けがほしい。
次回公演も楽しみにしております。
「天国の朴」

「天国の朴」

エンギ シャB

テルプシコール(TERPSICHORE)(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/25 (水)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

ザ・ヒューマンズ ─人間たち

ザ・ヒューマンズ ─人間たち

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2025/06/12 (木) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

感謝祭の夜、ボロボロのメゾネットのアパート、上下ふたつのフロアを使って、機能不全になった家族のドラマが展開される。終始不穏な空気が流れ続ける上に、階上から不気味な音が響いたり。でも、面白い舞台。

金曜はダメよ♡

金曜はダメよ♡

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2025/06/25 (水) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
逸脱を繰り返す物語だが、決して踏み外さないのは「登場する人物たちが、必死に生き残ろうとする」ところ。話が進むにつれて、物語は思いがけないものへ変容していく。少しネタバレするが、二重構成になった世界で語られる言葉は、それぞれが明るく前向きに生きるための 知恵と勇気に満ち溢れている。
(上演時間1時間50分 休憩なし) ㊟ネタバレ

ネタバレBOX

舞台セットは 中央にわずかな段差を設え、上の平台に横長テーブルと椅子があるだけ。
物語は、4人の男女が 山荘に忍び込んで 暗闇の中 懐中電灯を照らし、或る人物を探しているところから始まる。冒頭は ホラーの雰囲気充分。実は この4人は映画の登場人物という設定である。そして現実の映画製作関係者が登場する。この実在と架空の世界という二重構成(舞台セットも地下・上階の多層イメージ)で物語は展開するが、だんだんと現実と台本の中の人物が共振・共鳴していく。

映画製作といっても脚本家、監督が集まりアイデアを出し、プロットを考えるといった段階ー脚本会議。映画の制作統括(登場せず、携帯電話での指示)の思いつきで、方向性がコロコロ変る。しかも、「13日の金曜日」はダメだが ホッケーマスクは使い、今までにない斬新なホラー映画を製作する という無理難題を押し付ける。それに振り回される脚本家たち。当初台本はボツになり、改めてアイデアを出す。登場人物も消去しようとするが、台本中の人物は消されないよう騒ぎ立てる。台本人物は脚本家の胸先三寸によって役の存否が決まる。それらも 全て姿が見えない制作統括の意思次第。

抗えない運命なのか。台本中の人物、この場で映画台本と向き合っている人々のそれぞれの意味付けや立場が違っても、人の世は可笑しくも無常である そんな思いを抱く。それでも、自分が生んだキャラクターを活かしたい脚本家たち や自分たちの存在を守ろうとするキャラクターたち。自らの思惑を前に出せないプロデューサー。そこに理不尽な注文をつける制作トップへの抵抗というアイロニーを感じる。そして 桜井プロデューサーの脚本家たちに向かって「要望に向き合う前に出来ないって言うな!」とか、制作統括(電話口)に「映画はあんた1人のものじゃない、観客のものだ!」といった台詞が重い。そして脚本会議の様子を見ていて、口を衝いて出た言葉が「コンペ方式で」。

この「ホラー」を「都市伝説」へ変容させながら、自分が思い描いた映画(台本)作りに向かう姿が明るく元気に描かれる。ここにトツゲキ倶楽部の真骨頂を見ることができる。現実に生きている人々、映画(台本の中)の登場人物、その両方の共通語は「生きる」である。そして役者陣はこの「生きる」を芝居の中で生き活きと演じていた。そこには安定した演技力とバランスの良さがしっかり観て取れる。
次回公演も楽しみにしております。

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