
帰還の虹
タカハ劇団
座・高円寺1(東京都)
2025/08/07 (木) ~ 2025/08/13 (水)公演終了

不可能の限りにおいて
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2025/08/08 (金) ~ 2025/08/11 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
日本の8月はお盆の季節。おおきな犠牲を払った戦争の敗戦の日と、酷暑の日差しの下で先人を追悼する日が続く。世界のさまざまの所で「戦争」の影が濃くなった。いよいよ何らかの形で国民が戦争に直面することになるだろうとは米軍空襲の下で親に手を引かれて(それだけでも、家族が徴兵された家から見れば大いに幸運だったわけだが)逃げ惑った体験のある私なドは今は平和の最後の時かと震えてしまう。戦争の実感のない人はその恐ろしさを体験してみるといいのだが、こればかりは試しにやってみるわけにも行かない。平和の國にも疑似体験できる機会はある。それが戦後整備された国際機関で、このドラマリーディングは、その国際機関から紛争中の國へ派遣された各国の人々の手記から構成されている。若い俳優たちが17名巧みに構成された手記を相互に読んでいく。主の中東やアフリカなどの紛争地域に派遣された男女の平和維持部隊の記録が主だが、どこから見ても絶望的な環境の中で、正論を立てに紛争地国民の命を救うことを課せられる。15ほどのエピーソードな紹介されるが、平和呆けの我が国民も慄然とするような事実が次々と紹介される。そのエピソードの構成も、出ているやたらにシロ-とっぽい出演者を、何もない舞台をただ出演者を横に、縦に並べ替えるのを主軸にした演出もうまいもので、このメンバーでとにかくトラムをほぼ満席にしたのは、手記がホンモノのリアルさを持っていたことが第一だが、昨今の世間のキナ臭さも大いに影響しているだろう。どうか、先の戦争のように「バスに乗り送るな」などという軍官の下心のあるおだてに乗って身を誤ることがないように祈るばかりだ。生田みゆきの旨さを自分のことしか考えない輩に利用されないように。フランスで妻をめとってきた獅子文六(文学座の祖、岩田豊雄)だって、戦争が始ってしまえば戦争賛美のベストセラーを書かざるを得ない。何も実相を知らない82才以下の方々はだまされてからしまったと思っても遅い。自分が生きることがなによりもたいせつ。前のダメな首相はつい、国民は自助・共助、公助の順だとついホンネを漏らした。次ぎも、絶対に女性だと思って油断したりしてはいけませんぞ。

セピア色の乙女たち
藍星良Produce
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/08/06 (水) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

ウルトラマリンたち
排気口
OFF OFFシアター(東京都)
2025/08/07 (木) ~ 2025/08/11 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
(笑えた度)5(今感)3(完成度)5
4幕4年間の暑くてやるせない夏の記憶。
好転することなく坂を下る一方のざらついた日常をクールに描く。
高度にピュアなナンセンスでオブラートされたかなりビター少しスイートでミニマムなファンタジー。

セピア色の乙女たち
藍星良Produce
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/08/06 (水) ~ 2025/08/11 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
素晴らしかったです。よくできた舞台です。おばあちゃんの時代、その娘の時代、さらに孫の時代、これら3つの時代をクロスオーバーしながら見事に描ききっているなと。ところどころコミカルというか漫画調というかアニメ調の演出というか演技がありますが、これがまたフィットしていてよかったです。役者の演技がうまいからなせる技だなと。あと、主役の女優さん、めっちゃ演技うまいですね。NHKの朝ドラで抜擢されてもいいレベルですね。ほんとすばらしい時間をありがとうございました。

しっくハックじゃーにー
NICO×frogs produce #関西の役者が踊ってみた
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2025/07/31 (木) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
めちゃくちゃ楽しいエンタメです!
主宰の植松ゆきさんのパワーが全開の舞台!
毎回ダンス✖️ダンス✖️芝居の作品で、キャストの魅力が溢れ出てます!
本編だけでなく、アフイベもしっかり準備しているし、ニコフロメンバーやサポートスタッフがいる物販スペースも良くて、お客さんを楽しませようという気持ちが伝わってきました!
子供達に観て欲しいですね!

シブヤデマチマショウ
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2025/08/01 (金) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/08/02 (土) 18:00
渋谷と歌舞伎町タワーを、面白可笑しく揶揄していて、くだらなかった。
演技だけでなくパフォーマンスも良かった。

ミュージカル『えんとつ町のプペル』
株式会社 CHIMNEY TOWN
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2025/08/09 (土) ~ 2025/08/30 (土)公演終了

ウルトラマリンたち
排気口
OFF OFFシアター(東京都)
2025/08/07 (木) ~ 2025/08/11 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
開演前のエンドレスで掛かる客入れSE曲が良かった。美しく静かに滅んでいく感じ。どうせ滅ぶんなら穏やかにいこう。
目茶苦茶に暑い夏、求めるものはクーラーの冷風だけ。
主演の椀(わん)ちゃん役・中村ボリさんは発声が藤子キャラ。ボリボリ先生名義でイラストも。このやたら見かけるイラストはこの方発だったか。
都営団地に暮らす母子。パートと年金でやり繰りする母親(わかまどかさん)と27になっても働けない娘(中村ボリさん)。娘には長年の大切なぬいぐるみの友達(佐藤暉〈あきら〉氏&安藤るいさん)がいて、ROCKを語る謎のおっさん(坂本ヤマト氏)とも最近知り合った。
うっすら焚かれたスモークのようにぼんやりとした四年間が綴られる。ふと訪れる中村ボリさんと水元琴美さん二人による必見の名シーン。誰の心にも届く狙いすました美しい痛み。ここだけで観に行く価値は十分ある。
The ピーズ 「このままでいよう」
夢でも見ているような 煙突の中にいるような
まるで気持ちがいいから このままでいよう
嫌われてくのは辛い 忘れられてくのは辛い
でも僕は何もできない このままでいよう
作演出の菊地穂波氏のことを実はずっと女性だと思っていた。
忘れてたいろんな記憶が痛み出す。大人になる、社会人になるということはアリバイ(肩書)を手にすることなんだ。アリバイ(言い訳)さえあれば普通の人間の振りが出来る。中身は全く何も変わっちゃいなくても。ただそれだけのことなんだ。
今回一回くらい観とくか的な軽い気持ちで観たが次作も普通に気になっている。どんな心象風景の中に誘い込まれてゆくのか?
是非観に行って頂きたい。

「さよならノーチラス号」/「ナナメウシロのカムパネルラ」
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2025/07/20 (日) ~ 2025/07/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/07/20 (日) 13:00
価格8,000円
7月20日〈日〉13時公演を鑑賞。
とてもクオリティーの高い劇でした。
超一流の脚本、役者さん、スタッフさんたちでした。
借金取りから逃れるために、隠れて住む家族。
その家族たちと離れて暮らす男の子が主人公です。
学校が夏休みになったので、離れて暮らす家族の元へ、主人公の男の子が訪ねていきます。
そこでさまざまな出来事がおこります。
この夏休み中のさまざまな出来事。
さまざまな想いや体験・交流を、ノーチラス号の模型に詰め込んでいるのだと感じました。
犬が言葉をしゃべる…という設定ですが、役者さんが上手なために、まったく違和感ありませんでした。
舞台挨拶で、脚本家の成井豊さんを初めて拝見しました。
尊敬する方だったので、感激しました。
昨年再演されたのに見逃した『ミスター・ムーンライト』を、ぜひまた再演していただきたいと思います。

蟹工船
劇団俳優難民組合
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2025/08/07 (木) ~ 2025/08/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/08/07 (木) 14:00
価格4,000円
初演、観劇いたしました。
劇空間へ降りる地下への階段から、これから始まる芝居への期待感が感じられました。
まるで「蟹工船」へ乗り込む工員の様な胸騒ぎにも似た感覚を覚えました。
天上から吊り下がっているカゴの中には、赤ではなく白いカニ足の様な発泡スチロールの紐状の物体が…。
芝居が進むに連れてその白い発泡スチロールの物体は「カニ」へと姿を変え、匂いすら感じられるかの様なリアルな存在へと見事に変貌していきます。
この劇空間を上手く使った“演出と美術”がとても素晴らしかったです。
台詞がそもそも東北弁訛りなのとコンクリート打ちはなしの壁からの反響もあってか、一部台詞が聴き取りずらかったのが残念でした。
ですが、演劇としての“完成度”がとても高い作品でした。
改めて最終日に最前列で観劇する予定です。

セピア色の乙女たち
藍星良Produce
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/08/06 (水) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

蟹工船
劇団俳優難民組合
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2025/08/07 (木) ~ 2025/08/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
今の時代に、プロレタリア文学として有名な「蟹工船」(1929年出版)をどのような観点で描くのか興味があった。この小説は ずいぶん前、たぶん高校生の時に読んだと思う。フライヤーに「歴史的文学に挑む、ハイナン渾身の新作!」とあり、内容的には ほぼ原作通りのようだ。ただ、物語の中で ある場面を強調することで、昭和100年 戦後80年の背景が浮かび上がる。特定の金持ちが蟹漁の競争をする、それは領海を超えてといった欲が政府(国)を巻き込んでいく。漁場の確保=領土拡大へ、それが戦争に繋がるよう。そこに劇団 俳優難民組合の独創性を感じる。
本作は、「蟹工船」という閉鎖された状況下で、劣悪な労働を強いらされた労働者が団結して…そんな内容である。フライヤーにある「おぃ、地獄さぃぐんだで」は、「蟹工船」そのものであり、その船底は労働者の溜まり場(通称=糞壺)。物語は 特定の主人公がいるわけではなく、酷使される貧しい労働者という群像。そこでの会話は労働者の愚痴、憤り、怒りといった本音。それを役者は、板に座り低い位置で俯き加減で朴訥に喋る。しかも方言交じりだから聞き取りにくい。リアルを追求した表現(演技)だが、労働者の本音が解らないのは惜しい。かと言って、監督者が目を光らせており、声高ましてや激昂など出来ない。しかし、この場面だけでも工夫が必要だと思う。蟹の漁獲や缶詰加工などの 作業中の台詞はしっかり聞こえるが…。
ウエストエンドスタジオでの上演が良い。地下 劇場で周りはコンクリートが剥き出し。そこへ蟹工船の母船を作り出す。天井には水揚げされた蟹網。蟹漁の労働者だけではなく、船の料理人も忙しい。劇場の階段の上り下りが その過重労働を現わしている。勿論、船長や船医といった乗組員も非人道的な扱いを受けている。労働問題は いつの時代にも課題を孕み、この過重労働は 後々 別の労働形態で過労死を生じさせ、今またハラスメントという問題が…。
謳い文句にある「歴史的文学に挑む」は、過去の過酷な労働と それに対する抗議行動、それを芝居として生々しく演じ、リアルな群衆を描き出した好作品。
(上演時間2時間10分 途中休憩10分 計2時間20分)

#VALUE!
avenir'e
OFF OFFシアター(東京都)
2025/07/23 (水) ~ 2025/07/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/07/25 (金) 14:00
情報量過多というかσ(^-^) には受け取れきれないほどの内容だったので未整理ながらとりあえず。
AIと人間の三角関係的な「デジタル怪談」の印象だが、2年前の初演(未見)に人間ドラマ的なものを加えて上演時間も30分長くなった(アフタートークより)とのこと。初演はどんだけコワかった(不気味だった?)んだか?(笑)
また、いくつかの会話/台詞が非常に論理的に感じられたが、それは ChatGPT が会話の一部を創った(アフタートークより)ことによるものか? そしてそれが終盤で明かされる「あること」の伏線になっているのがスゴい。
あと、劇中の「医療用AI」と「家庭用AI」では人間との受け答えから「世代が違う」ものなのだろうなぁ、などと思いながら観るのも一興。

セピア色の乙女たち
藍星良Produce
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2025/08/06 (水) ~ 2025/08/11 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
椿組を観劇しました。
演劇と戦争をリンクさせた内容でしたが、とても良かったです。
全体的に楽しい雰囲気で戦争の壮絶さは抑えられている印象でしたが、それ故に観易かったです。
改めて、戦争で亡くなってしまった人への敬意と、今の平和が本当に有り難いと思いました。
生き生きと演じる役者さん達は、皆が魅力的でした。
良い舞台でした!

ウルトラマリンたち
排気口
OFF OFFシアター(東京都)
2025/08/07 (木) ~ 2025/08/11 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
楽しかった!排気口お得意のケラケラくだらなさの妙に笑って吹いてやがて...排気口の裏切らない面白さの造りはそのままに過去自分が観てきた排気口作品の中で最も真っ直ぐな話だなと感じた...物語の様相、現在地とはまた別にとても爽やかな余韻。オススメ!

『残響』
白狐舎、下北澤姉妹社、演劇実験室∴紅王国
シアター711(東京都)
2025/08/06 (水) ~ 2025/08/12 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。説明にある「2022年7月に起こった安倍晋三元首相銃撃事件をモチーフに」とあるが、銃撃犯とその周辺の人間模様を通して、現代日本が抱える課題や問題を浮き彫りにする。淡々とした日常に潜む得体の知れない狂気が不気味だ。
少しネタバレするが、実際に起訴された山上徹也被告を 物語では山中徹とし、60年代に東京多摩地区に建てられた団地群に住んでいる としている。そこは横田基地の飛行音に悩まされている。また近年は住民の高齢化が進み、少子化も相まって居住者が減っている。住民たちはバブル期に就職した者、氷河期で就職できず非正規労働やバイト等といった暮らし向きの違いも描く。
実際の銃撃事件、ニュース等では 宗教団体への献金が背景にあると言われている。物語でも宗教団体への献金やマルチ商法が描かれ、人の精神的な弱みに付け込んだ行為ー「信じることは病」が痛々しく紡がれる。公演では、事件の動機と同時に 先に記した問題等を巧みに織り込み 政治への不信を描く。問題や課題の解決は、政治家ー首相が舵取りをしており、その矛先を個人的な恨み辛みに止まらず幅広く、奥深く捉えているところが好い。
(上演時間1時間50分 休憩なし)

『残響』
白狐舎、下北澤姉妹社、演劇実験室∴紅王国
シアター711(東京都)
2025/08/06 (水) ~ 2025/08/12 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
事実を基にした舞台はなかなかしんどい。
事件を知ってはいたが、氷河期とか非正規とかも知ってはいたが、何もしてこなかったなあと思ってしまうから。どうしたら良かったんだろう。

蟹工船
劇団俳優難民組合
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2025/08/07 (木) ~ 2025/08/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
いのちの躍動が素晴らしかったです!全体として、わざとらしくないやりとりに好感が持てました。
観客の皆様が客席に入っている状況で「台詞が聞こえない」というクレーム?を入れておられた品のない方がおられましたが、大切にされたものがあったゆえのことと思いますので、作品テーマ同様、皆様がやりたい表現をブラさずにやり通して欲しいです。私は、大切なあり方を守るためなら、演劇のタブーすら貫く姿勢を含めてすごく好きな演出でした。言葉を追うのではなく、蟹工船の現場に居合わせたような緊張感と興奮を味わうための舞台だと感じました。

32軍壕へ メンソーレ
沖縄俳優部
劇場MOMO(東京都)
2025/08/06 (水) ~ 2025/08/10 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
沖縄が強く感じられた作品でした
米軍の沖縄占領戦や
当時の雰囲気とかが伝わってきた
1時間40分の作品
一部指定席あり
沖縄方言は本当にわからんかった
基本素舞台なぶん
衣装とかは凝ってたと感心しきり