現代能楽集Ⅵ 『奇ッ怪 其ノ弐』
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2011/08/19 (金) ~ 2011/09/01 (木)公演終了
満足度★★★★★
コミカルだけど切ない
夏の怪談めいたお話で、映画「異人たちとの夏」をほうふつさせる。
すごく笑えるけど切ない内容。
とにかく脚本と演出がうまい。
同じ役者でもどんどん役が変わって、舞台装置の転換もなく、突然、時間も場所も変わっていくのだが、不思議とついていける分かりやすさ。
その緻密な脚本は、ちょっとしたカンドーでした。
芸達者な役者さんが多くて、どこまでがアドリブか分からない自然な演技で、ものすごく引き込まれました。
今後シリーズがあるならもっと観たい。
ブロードウェイミュージカルライブ2011
サンライズプロモーション東京
新国立劇場 中劇場(東京都)
2011/08/27 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★
コンサート形式
ミュージカルの名場面をちょっとずつやってくれるのかと思ったら、普通にアナウンサーが紹介して、片手マイクで歌う、コンサートみたいな形式でした。
アナウンサーが間に入ると気分がしらけるので、全部続けて聞きたかったです。
個人的には藤岡正明の声がいいな、と思ってますが、今井清隆、キム・ジュンヒョンの安定感は抜群でした!
コーラスライン
TBS
赤坂ACTシアター(東京都)
2011/07/27 (水) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★
ラストのラインダンスが圧巻
ラストのラインダンスの一体感は感動でした。
基本的には、各キャストが自分の人生を独白していく部分が主体で、ラストを全員のダンスでしめくくる感じです。
歌とダンスに興味がある人じゃないと、全員の独白を聴くのは意外と集中力がいります。
何しろ装置はナシですから。
嵐が丘
アトリエ・ダンカン
赤坂ACTシアター(東京都)
2011/07/11 (月) ~ 2011/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
総立ちのスタンディングオベーション
キャサリン平野綾で見ました。
主役4人が歌唱力があって、安心して見られる舞台でした。
とくにエドガー山崎育三郎の情感こもった歌は鳥肌立ちました。
河村隆一はまた違うまっすぐに伸びる声で、役に合っていたと思います。
4人の大合唱が最高でした。
総立ちのスタンディングオベーションも納得。
トークショーなどもやっていますが、まだ席が余ってるみたいでした。
本当に最近、舞台はチケットを売るのが難しいみたいですね。
アンナ・カレーニナ
東宝
シアタークリエ(東京都)
2010/12/25 (土) ~ 2011/02/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
笑えて泣ける
悲劇なのに意外にコミカルな演技が多く、変わってるなと思って前半見てましたが、かえって飽きずに見られて良かったです。
瀬名さんの熱演も素晴らしかったですが、それぞれキャストの演技も光って、最後は会場内にすすり泣きの声が…
キティ役の女優さんが1番演技も歌も良かったと思います。
あと、アンナの冷たい夫が印象的でした。
両親の愛を知らずに育ったために愛情表現が不器用すぎるんだけど、実はアンナも子供も愛してたんだろうな、というのがわかり、悲哀感が涙を誘いました。
初心者にもOKな内容で、久々に満足しました。カーテンコールがしばらく鳴りやみませんでした。
ジャンヌ・ダルク
TBS
赤坂ACTシアター(東京都)
2010/11/30 (火) ~ 2010/12/09 (木)公演終了
満足度★★★
脇役がうまかった
堀北まきは悪くなかったと思いますが、やはりかわいいだけのレベルでこんなに強烈な役は重荷だったのでは。
伊藤英明の棒読みにはまいりました。
イギリス王役の山口馬木也や、ほかに西岡徳馬、田山涼成がハマっててうまかったです。
あと若手も頑張っててよかったです。
兵士役エキストラがものすごく多くて戦いのシーンは力が入ってましたが、ストーリー全体としては涙をさそうほどではなかったような。。。
似たようなシーンが多く、衣装も鎧ばかりなので、ちょっと飽きてしまうのは否めないです。
カエサル
松竹
日生劇場(東京都)
2010/10/03 (日) ~ 2010/10/27 (水)公演終了
満足度★★
「ブルータス、お前もか」は無し
歴史に忠実なまじめな解釈の正統派ストーリーだと思いました。
でも、「ブルータス、お前もか」などの名場面をきちんと芝居で見せなかったのが非常に残念。
普通に行けば、あそこが見せ場に違いないのに、いつのまにか殺してた、みたいな展開で、すごくがっかりしました。
セリフ回しが古い口調なのと、セリフで状況説明をしていくような展開なので、難しくてもじっと聞いてないといけません。
人によってはちょっと眠くなるかも。休憩中に帰られた方も多く見られました。
小澤征悦が意外に長身で、目力も強く、松本幸四郎より存在感がありました。あと、渡辺いっけいもやはり上手いです。
エリザベート
東宝
帝国劇場(東京都)
2010/08/09 (月) ~ 2010/10/30 (土)公演終了
満足度★★★★
死神が主役?のけっこう暗い話
エリザベートが主演ではありますが、死の帝王トートの存在感が大き過ぎて舞台のメインテーマが「死」とのせめぎ合いになってます。
言い換えれば、自殺志願のあるエリザベートが死神トートの誘惑をはねのけ続ける、という暗い内容です。
舞台のライトもどんよりしがち。脚本家に何があったのだろうと思ってしまいました。
トート役城田優は、意外にも歌唱力があって、よく響く声です。
高音が好青年すぎるので、死神役としてはちょっとまだ若いのかな、という気がしましたが、演技も○で、役者として今後がとても楽しみです。
高嶋兄は、役者として安定感があって安心して見られましたが、意外とエリザベート朝海ひかるの歌唱力が前半とくに不調でした。高音と低音はいいのですが、中間がちょっと不安定。
日本には主演をはれるルックスと抜群の歌唱力を供えた人があまりいないように感じます。だから無難に宝塚頼みにならざるを得ないのかな。
ストーリーはぼんやり見ててもわかりやすいので、初心者もOK。
舞台装置は豪華です。さすが帝劇。
名探偵ポワロ
PureMarry
THEATRE1010(東京都)
2010/10/05 (火) ~ 2010/10/12 (火)公演終了
満足度★★
脚本家に難があったかも。
ポワロがかなり若すぎる感。
服装も動きも几帳面さがそれほど出ていないので、ポワロファンには不満かもしれない。
舞台転換がなく、説明台詞が多いのでちょっと盛り上がりに欠ける。
殺人事件がもっと盛り上がるように演出できたと思うのだが、何気なく死んでしまって大して皆が取り乱してないように思えた。
宝塚BOYS
東宝
シアタークリエ(東京都)
2010/08/06 (金) ~ 2010/09/01 (水)公演終了
満足度★★★
役者のレベルに差が
話としては面白かったです。
でも歌ダンスとも優れていた東山さんと、歌唱力がある藤岡さんだけが群を抜いていて、役者のレベルに差を感じてしまいました。
「宝塚」とあると高レベルの歌唱力とダンスを期待してしまったので、あまりに歌とダンスシーンが少ない事にがっかり。
正直、おばちゃん役の方がうまくて涙しました。娘役のシーンとラストのソロ。
レベルがダントツでした。
アニー
日本テレビ
青山劇場(東京都)
2010/04/24 (土) ~ 2010/05/09 (日)公演終了
満足度★★★★
キャストと装置がすばらしい
ロングランだけあって、とにかく装置が豪華ですばらしい。
キャストの歌唱力、ダンスも高レベルな人を選りすぐってる感があります。
わりと有名な人が出てますし。
ストーリー的にはわかりやすい話ですが、大人が見た方がアニーの明るさに癒されて泣ける感じです。
観客の子供たちはちょっと退屈してるようでした。
またしばらくしたら見に行っちゃうかも。
カフカの「変身」
パルコ・プロデュース
ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)
2010/03/06 (土) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★
無駄なセリフが多い
皆うまいといえばうまいけど、なぜ森山未來だけ淡々とした話し方なのだろう。
もっと普通に感情をこめて話したほうが、ある日虫になってしまった男の苦悩がにじんで、泣けたんじゃないかと思います。
変身してることを、本人があまりにも淡々と受け止めてる感じで、あまり危機感とか伝わってきませんでした。
セットが鉄パイプを組んだだけで、衣装は全員白黒。
それだけでも飽きやすいのに、同じような状況の繰り返しで、かなり飽きました。
原作が短いので、それを長時間の舞台にすること自体が無理だったのかも。
終わりは超暗いし、カーテンコールもさっさと終わりました。
THE 39 STEPS
東宝
シアタークリエ(東京都)
2010/02/06 (土) ~ 2010/03/04 (木)公演終了
満足度★★★★
バタバタ感と芸達者◎
4人のキャストが、装置の移動も自分たちでやりながら澄ましてたくさんの役を演じていく、というバタバタ感がくすくす笑えます。
あととにかく芸達者な4人を集めた、という感じ。男が女役もやったり、右向きと左向きで別人になってみたり。
高岡早紀も彼女だと気づかなかったくらい、自然な演技で存在感ありました。
ただ、ストーリーだけをあげると、逃亡劇だけどそれほどハラハラするような展開ではなかったです。
キャスターつきのソファに座ったまますべり出てきて、何もなかったようにせりふを話し出す所なんかがとにかく笑えたww
レニングラード国立歌劇場オペラ〜ミハイロフスキー劇場〜「トスカ」
光藍社
Bunkamuraオーチャードホール(東京都)
2009/12/08 (火) ~ 2009/12/09 (水)公演終了
満足度★★★
無難に良かったと思う
流ちょうなイタリア語で、違和感は全くありませんでした。
歌も良かったと思います。
字幕を見るのがちょっと忙しかったかも。
必死で読みましたが、やはりあらすじは押さえてから見ないと話について行けないと思います。
主役の男性が武蔵丸に似ててちょっと感情移入しにくかったww
新作バレエ「ロミオとジュリエット」
Kバレエカンパニー
東京文化会館 大ホール(東京都)
2009/11/03 (火) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
くまてつ たくさん出てます
くまてつ特有の高い跳躍はそれほど多用されてませんが、ロミオ役ということで出演時間が非常に長いので満足できます。
どちらかというと、ジャンプより優雅な愛の踊りがメインといった感じ。
舞台装置も凝ってるし、端役まで合わせると100人くらい出てそうで、立派なバレエ団です。
オーケストラも入ってるし…まあもろもろ考えると18000円でも仕方ないのかと。。。
くまてつがジュリエットにブチュ~とキスしてたのが気になりました。婚約者役の白人ダンサーでさえ、キスはする振りだけなのに。
くまてつはつき合ってる相手役にはカーテンコールでもキスしまくるので分かりやすいです^^;
カーテンコールはしつこくやってくれます。スタンディングオベーションしないと帰れないのでそのつもりでww
屋根の上のヴァイオリン弾き
東宝
日生劇場(東京都)
2009/10/05 (月) ~ 2009/10/29 (木)公演終了
満足度★★★★
長いな…
ユダヤ人一族の泣き笑いの人生を描いていますが、序盤あまり展開がなくて眠いです。
寝ちゃっても話は進んでませんでした。
ダンスなどはロシア風なので全般にロシアの話っぽいです。
いい話だとは思うんですが、休憩をはさんで4時間くらい。さすがに長すぎると思う。
市村氏はコミカルで面白いので、それでなんとか最後まで見られました。
ただ、彼のコミカルさの原点は志村けんのような気がするww
ブラッド・ブラザーズ
東宝
シアタークリエ(東京都)
2009/08/07 (金) ~ 2009/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★
ちょっと泣けるいい話でした
金×藤岡×田代の回。
ナレーターと産みの母の歌が多い。ナレーター役はいい声で濃い存在感があってとても良かったです。元劇団四季の方なんですね。産みの母もうまいです。
藤岡正明の美声を聴きたかったのに、彼のソロは数えるほどしかなく、ちと残念。演技はすごくうまかったけど。
鈴木亜美は歌もほとんどないので、残念ながら影が薄いかな...すごくかわいいけど華奢で子どもっぽい感じでした。子ども役をやってる時、本当に子どもかと思うくらい。
ストーリーは納得感のある展開で面白かったです。
ジェーン・エア
松竹
日生劇場(東京都)
2009/09/02 (水) ~ 2009/09/29 (火)公演終了
満足度★★★★
普通に良かった
ストーリーは名作なので、人生哲学ありの悲劇で良かったです。
俳優さんたちも無難にいいです。松たか子の歌唱力も普通に良い…。
つまりは若干無難です。
ずばぬけてる俳優もいないし、あっと言わせる演出もない。
名作のストーリーを追うにはいいかな、と。
難点は、ステージ上になぜか客席を入れちゃってるので、どうしてもマスクしてるお客さんとか見えちゃってシラケるww
3方向に客がいるため、キャストもあちこち見なくちゃいけなくて、主たる客席のほうにお尻を向けてる時間が長い。
なんか変な感じでした。
怪談 牡丹燈籠【演出 いのうえひでのり】
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2009/08/06 (木) ~ 2009/08/31 (月)公演終了
満足度★★★★
怨念~。
終わり方が良かったです。怨念のねちっこさが出てたと思います。
ただ、瑛太が出なくなった中盤、伊藤蘭たちの夫婦ゲンカはちと長すぎたと思う。そのせいで中だるみ。
瑛太は前半は少なくとも主役級の出ずっぱりです。
初々しくて重みはないけど、それが役に合っていたと思います。
異人たちとの夏
東宝
シアタークリエ(東京都)
2009/07/04 (土) ~ 2009/07/25 (土)公演終了
満足度★★★★★
泣いた~
ストーリーは知ってたけど、キャスティングが全員しっくり来ててすごく感動しました。
客席をキャストが通る演出も良かったと思う。
最初からしんみりする話なんですが、「すき焼き」の頃には、観客みんな号泣。
でもなんか気持ちのいい涙なので清々しくなりました。
親を亡くすような年になってこれを観ると、ことさら号泣です。
主人公の気持ちが痛いほど分かります。