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白神ももこ(演出・振付)× 毛利悠子(美術)× 宮内康乃(音楽)『春の祭典』

白神ももこ(演出・振付)× 毛利悠子(美術)× 宮内康乃(音楽)『春の祭典』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2014/11/12 (水) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★

アーバン・マイニング
60分。

ネタバレBOX

開演時の自然の音から動物の音になってヒトの音になって演出は面白い。期待高まった。

以降のダンスはグッとくるものも特になく、あんまり感じるものがなかった。
ベジャール振付バレエ作品はわけわからんがパワーは感じられたし満足感あったけど、本舞台は趣の方向性が違うのか退屈に思った。
二部の終盤は、そこそこ面白く感じられたけど。舞台の向こう側からぞろぞろ現れてくる演出とか。再生というか未来の誕生のように感じたけども。

春の祭典はいい音楽だなと。
サナギネ

サナギネ

ベッド&メイキングス

青山円形劇場(東京都)

2014/11/06 (木) ~ 2014/11/10 (月)公演終了

満足度★★★★

幼生サイド
面白い。120分。

ネタバレBOX

とある島に住むヨシノ14歳(岸井ゆきの)は母・ソメコ(片岡礼子)、姉・ヤエ(中丸シオン)らと暮らしている。そこに小説家を目指し入水自殺未遂した父・シズオ(佐伯新)が帰ってくる。家族はざわつきと微妙な心持ちになるヨシノは、演劇発表会の日、孤児のキンコ(町田マリー)につれられ、貨物船にて島を出る…。

ここまでが仕切りあり。カーテンが開き成体サイドと劇場が一体となる。ずだ袋に入った岸井が24歳のヤヨイ(清水葉月)と入れ替わる。ここのとこの変化とかずだ袋から半身を出したヤヨイの姿の効果とか面白い。ヨシノとヤヨイが会話するシーンとか、本作品ならではの一緒に存在している感が上手い。当初、別々の芝居が音だけ聞こえるって微妙だななんておもってたけど、いい方向に作用させてた。

ヨシノがヤヨイに言った未来が過去を決めるとか、更に未来のヨシノ(野口かおる)が昔の自分を一言「若かった」と評するのとか、B&Mらしい哲学を感じる。なんか、片面だけのときは小難しい表情が多かったヨシノが、ヤヨイにズケズケ物を言う際の晴れ晴れとした顔つきが印象的。島を出る際の開放感とかと似ているのかなと。
別れても好きな人 2014

別れても好きな人 2014

劇団競泳水着

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/11/06 (木) ~ 2014/11/17 (月)公演終了

満足度★★★

10円
面白い。120分。

ネタバレBOX

長澤まさみ17歳
バイト仲間のありさ(相楽樹)に想いを寄せる修司(村上誠基)は、10円玉を積み上げて公衆電話からせっせと電話する。新潟の彼氏にフラれたありさと映画を見に行くも、ありさの心に残る元彼が壁になり踏み込めずにいたが、ついに電話で想いをぶちまける…。
長澤まさみ27歳
結婚したありさと修司だったがありさは距離と時間を置こうと出て行ってしまう。修司の家には、結婚間近だが一度だけ関係をもったアメリカ人が忘れられない妹・明子(谷田部美咲)とその婚約者・孝太郎(松下仁)、二人の大学の先生で明子が好きな水村(松木大輔)、明子の友人で明子が好きなユキ(須田彩花)、修司のいとこ・七海(福永朱梨)らが出入りして落ち着かない話が続く。そして、修司はありさからのプレゼントである貯金箱から10円玉を握り締め公衆電話へ向かう…。
長澤まさみ37歳の頃
スペースシャトルのハイジャック事件が起こり、アナウンサーの田中瞳(亀田梨紗)は人質に中に大切な人がいるとして気が気でないが、救出されると仕事ほったらかしてユキの無事を喜ぶ…。

性別年齢職業などいろんなものを超えて存在する愛をちりばめた作品。メインのありさと修司の話は、ラストのクロスする演出と村上の熱気でいい終わり方。明子と孝太郎の話で出た、別れた相手のこと気になるかというとことかも心突かれる。
笑えるとこも多くて飽きない。キャスター木村(武子太郎)のフリスクスキルとか地味にユニークで上手い。何気にユキの中学生演技がいじらしくていい。

村上とか武子とか松木のユーモラスな空気が生き生きしているけども、シリアスな調子のシーンにもうちょい球威があってもいいかなと。ライトな感じでf通に楽しかったけど。
薄暮(haku-bo)

薄暮(haku-bo)

intro

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★


面白い。80分。

ネタバレBOX

とある家族の話。
おねえちゃんでしょと冷待遇な姉は家出しておばあちゃん宅に行き、漫画に嵌り、実家で自堕落になり、結婚詐欺的な男と恋愛しフラれ、独り暮らしを始める。一方の妹は自分のやりたいことをやり続け、沖縄で子を授かる。

ATで柴幸男が言ってたように、姉にフォーカスした話だとシンプルに楽しめたなと。ユーモラスでいい感じの運びだったし。
薄暮ってタイトルとおりなのか、決して明るくない作品だけど、暗くもないというグラデーションな感じ。ただ、構成で作られた作品でどこから眺めるべきかって考えているうちにおわっちゃった印象もある。
製品化前の大きなトイレットペーパーを使った映像演出とかは合ってたと思うし、(死後の)家族の食卓話とかはとても面白いと思った。
あの部屋が燃えろ

あの部屋が燃えろ

MCR

小劇場B1(東京都)

2014/10/29 (水) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

ブギーバック
面白い。100分。

ネタバレBOX

澤唯…飛鳥と付き合ってた時にちんこ大きいと笑われ挿入未経験に。飛鳥死後、夏子との同居に腹をくくる。5分先が見える。
小野ゆたか…澤の隣人。飛鳥の恋人。シナリオの話がぽしゃり続ける。
堀靖明…澤と小野の大学からの友人。小野の破天荒さに憧れる。
津留崎夏子…ヤクザの娘。家出中。AV出演と澤との関係に悩む。澤にペフレ。
ザンヨウコ…自称シンガソングライター。飛鳥のガン発覚以降、創作が捗る。
本井博之…ヤクザの下っ端。アニキの荷物にヤクが入っていたことで組から追われるハメに。
後藤飛鳥…ガンに罹り死ぬ。小野を想い続けた。
櫻井・おがわじゅんや・北島広貴…上階に住む漫画家。櫻井は飛鳥の同僚の子と関係をもって捨ててた。
伊達香苗…家主の娘。処女。出会って4秒シリーズを愛好する。

序盤の壁ドン→ドリルの流れからしてグッと掴まれた。会話の中身も面白いし、どこか鋭い。漫画家3人(特に櫻井)のポジションもいい。

飛鳥の葬式の日、今夜はブギー・バックを歌う澤の部屋に飛鳥がやってくるシーン。ベタといえばベタだけど、いい感じ。漫画家もいなくなり、小野は逮捕(シャブ転売)され、澤の部屋を整理する夏子が出てった部屋に戻ってくる本井さんの呼びかけにドリルで応える〆も印象的だった。
よるべナイター

よるべナイター

FUKAIPRODUCE羽衣

青山円形劇場(東京都)

2014/10/30 (木) ~ 2014/11/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

プレイボール
いい作品。115分。

ネタバレBOX

寄る辺ない人々のそれぞれの夜を描く。

序盤の福原冠の奥さんとの情事一人芝居(子供のナイスバッティン)からしてウケた。そこから風俗嬢とか男女の情事とか果物屋と役者の恋愛とかファミレスでの独り人体実験とか、ダンスと歌と芝居でガンガン攻めてくる。円形にばっちし合ってた。
「Walkin'n 歓楽街」「endless sex in the world」「よるべナイター」はとっても良かった。なんかカラダが熱くなった。突飛な話でもなんでもないのにグッとくるものがあるのはいい演出だったからかな。
途中途中で入る森下亮の一人解説が、営業に疲れ、一人都会で生活するサラリーマンの唯一の楽しみと判る終盤がやっぱりいい。ラジオパーソナリティとして、リスナー(という自分)に話かける言葉(大事な人はそばにいますか的な)が響いてくる感じ。
ベイタウン(都会)に生きる人の応援讃歌な舞台で、ストレートな熱意が嬉しかった。

9回裏の一体感のあるパフォーマンスも良かったし、9回表の感謝投法もいい感じ。曲調とか木皮成のシンプルかつ愛嬌のある振りも気に入った。
流れんな 

流れんな 

iaku

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2014/10/25 (土) ~ 2014/11/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

流れんな
いい作品。90分。

ネタバレBOX

睦美(峯素子)…四十路手前の独身。父の食堂手伝いと亡き母の代わりという人生をずっと歩んできた。駒場と不倫、サツキとは確執あり、父が倒れ食堂(生活)の不安と移植の問題など、目白押し。記憶の母に触れたくないが母に依りたいと想っている。
サツキ(橋爪未萌里)…睦美の14位年の離れた妹。翔の妻。妊娠8週。出産前検査を受け入れる代わりに睦美の記憶を映像化することに同意した。睦美のつっこまれたくないとこにドンドン突っ込む。
司(緒方晋)…睦美の友人。学生時代付き合ってた際に強引にしようとしたせいで、睦美から関係をもてないと言われる。タイラギ漁師で毎日タイラギを食べてる。
翔(酒井善史)…サツキの夫。ここ最近の貝毒のことを調べ、サツキに出産前検査を薦めるが、睦美らから反対を喰らう。
駒田(北村守)…町の有力企業勤務。村おこしの企画を担当し、睦美と不倫をする。会社が汚染魚の汚染部分を海に捨ててることを、白状。睦美に別れを告げ、割り箸を投げつけられる。

寂れた村の町おこし問題に始まり、出産前検査、肝臓移植、医療費、脳内映像化、不倫、癒着、企業倫理、環境汚染、DV、家庭環境等、これでもかと悩ましい物事を詰め込んでくる。その上で、睦美に焦点をしっかり当てて90分で仕上げる手腕が凄い。

唯一親に願った、ぼっとん便所を洋式トイレに変えてもらったことで、母の危機を見過ごしたことの十字架を背負い続け、今なお、ぶっ倒れそうな心で何とか踏ん張っている睦美が、母が死んだトラウマのトイレに入り嗚咽するラストシーン。母の死から遠ざかりたいと思う心と裏腹に母を求めてしまう(求めざるを得ない)、八方塞がりな睦美に、背中が熱くなるような寒気がするような感覚になる。町に対しても家に対しても人に対しても窮屈な睦美はとても悲劇的と思う。序盤で見せた駒田への愛らしい表情を思うと、一層思う。
神ノ谷㐧二隧道

神ノ谷㐧二隧道

烏丸ストロークロック

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/10/25 (土) ~ 2014/10/27 (月)公演終了

満足度★★★★

神ノ谷
面白い。65分。

ネタバレBOX

「火粉、背高泡立草」
大栄町に帰省した祐吉と高校時の彼女との会話。祐吉と別れ結婚し子ができても祐吉を想っていた彼女は祐吉に抱いてと迫る…。
「神ノ谷第二隧道」
大栄町の近くにある、(差別された土地?)神ノ谷の第二隧道が閉鎖されることとなるが…。

「火粉~」
祐吉の独白のような立ち上がりから、彼女との会話とも独白ともつかないシーンにシビれた。祐吉の母とその再婚者?(彼女の父)の過去シーンと、祐吉に迫る彼女の殺気じみた空気感がとても上手い。生演奏の後押しも非常に効果的だった。いい二人芝居だった。
「神ノ谷~」
神ノ谷の記念碑?をたずねる、男と別れた娘がメイン。「火粉~」とは違う空気はいいけど、ややぼんやりして見えたのが残念。娘の味気ない言葉にユーモラスさがあったのは良い。

大栄と神ノ谷という地域性と、そこに住む人間のドロっとしたものが垣間見れた。不気味とは言わないけど、どこか落ち着かない感覚というか。
照明の当て方が素敵と思う。
暗愚小傳

暗愚小傳

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2014/10/17 (金) ~ 2014/10/27 (月)公演終了

満足度★★★★

将棋
面白い。120分。

ネタバレBOX

高村光太郎(山内健司)…詩人。
智恵子(能島瑞穂)…精神疾患?にかかり、死亡。
永井荷風(永井秀樹)…高村宅に出入りする。
夏木(佐藤滋)…服飾とか体操とか色んな仕事をする。大陸にて死亡。
一恵(木引優子)…夏木と結婚する。
金石さん(松田弘子)…高村の近所のおばさん。ジョーク好き。
泰子(井上みなみ)…高村家の使用人。銀座の話が出来ずスネた。
本間(森内美由紀)…青鞜の出版社の人。金石さんとウマがあう。
マイケル西田(折原アキラ)…アメリカ人との二世。まんじゅうパクった。
村田絹子(川隅奈保子)…エセ三世。銀座に店を出す。
ナンシー中村(堀夏子)…西田が連れてきた通訳。英語しゃべれるみたい。
宮沢賢治(伊藤毅)…高村宅に出いりするマント男。

1900年初頭から中ごろの戦争期の高村宅。普通(よりも裕福そう)な生活と一個人な悩み、そして外側の戦争の空気を孕む舞台。智恵子が死に、戦争に坦する詩を書き、そして日本が戦争に負ける。椅子を積み、智恵子とともに見た景色を眺める高村の前に智恵子が現れる…。

高村と智恵子のどことなく哀しげな感覚に引き込まれた。キュートな智恵子の馬になり一緒にトランプして、死に対面して、それでも詩を書き続けた高村の想いを想像するとやっぱり哀しい気持ちになる。山内健司の笑顔と爛漫な能島瑞穂の表情がそう感じさせるのかもしれない。
個人から世界へ、世界から個人へ、それぞれへ開いていく話のバランス感覚がうまい。
flat plat fesdesu Vol.3

flat plat fesdesu Vol.3

Crackersboat

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/10/15 (水) ~ 2014/10/21 (火)公演終了

満足度★★★

A
140分(休10分)

ネタバレBOX



きたまり「ヲどろン」
ダンスとは何ぞやな問いかけをフラフープしながらしゃべり続け、これからダンスしますと、スローモーな動きをするという、異作。時間的にもっとコンパクトでも良いかなと。素人にはよさがわからんかった。

Q「油脂越しq」
色々、大声で言いにくいことをスラスラ発する女性たち。内容あんまり覚えてないけど面白かった。

白井剛「ある学会報告」
カフカの作品?を読みながらパフォーマンスしていくスタイル。声の調子とかすごい好きだし、動き自体も美しい。けども途中から眠くなった。公演時間自体をもっとコンパクトにしたほうが良かったのではと思った。
flat plat fesdesu Vol.3

flat plat fesdesu Vol.3

Crackersboat

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/10/15 (水) ~ 2014/10/21 (火)公演終了

満足度★★★


140分(休10分)

ネタバレBOX

野鳩「成島と泉」
ナルキッソスな(微妙な)成島(水谷圭一)が水面の自分を見続ける傍らで、加瀬澤と佐伯さち子、すがやかずみ、ワタナベミノリの痴話げんかが始まる…。
面白い。成島へのウザいからみもいいし、加瀬澤のスケベぶりもいい。

菅尾なぎさ
マックポテトぶちまけからのダンスとかとってもいい。引っ張り出された野鳩の佐伯の表情もまたいい。


曲的にも声の性質も好きだけど、後に残る的なものがほしいかな。

東京ELECTROCK STAIRS「ホシカッタスイロ アゴラver.」
それぞれのソロダンスもいい。特にKENTARO!!のダンスが○。

送別会

送別会

笠島企画

アトリエ春風舎(東京都)

2014/10/16 (木) ~ 2014/10/20 (月)公演終了

満足度★★★★

行けたら行く
面白い。60分。

ネタバレBOX

瓜生(佐藤幾優)…オープニングスタッフのベテラン。ねずみ講職に転職する。送別会の主宰。ウザい。
山本(田中孝史)…新人。同期の女の子が好き。瓜生ファイルを託される。
飛田(串尾一輝)…女慣れしたバイト。本城と付き合う。甘えんぼ。
高井戸(横地梢)…無遅刻無欠勤。瓜生と仲良かった時期あり。会費の件で瓜生とモメ、不参加となる。
森(石川彰子)…瓜生とギスギスした関係。瓜生と同等にウザがられるが、色々見抜く目を持つ。
本城(坂倉夏奈)…瓜生に一時期狙われてた。飛田がバイトの新人に手を出そうとしているとわかりキレる。

ディスカウントストアの地下にあるバイト控え室。瓜生がバイトをやめるにあたって、自身で送別会を開こうと参加を色々呼びかけゲームを企画し、盛り上がっているが、他のバイトは冷めた感じ…。
6人のバイトの人物造形が上手い。特に瓜生のウザさが光り輝いてみえる。熱くて自己愛に満ちてて陰口叩いてスケベで…。他の5人も、いい感じのリアリティ+いい感じの劇的さで、ついつい引き込まれた。ドタバタしない舞台だけど、人間関係の起伏があって面白い。思わずニヤニヤしてしまう。

ラストシーン。送別会当日の午後5時過ぎ。お目当てのバイト女も来ず、メリット無いし会費高いし行きたくないし耳かきツアー行きたいしって空気が充満する部屋で、山本と飛田がダベる。これまでの内容が少しずつ溜まったような「あの」空気感に満ちてた。そういう意味でいい作品だと思う。

もうちょい声に出して笑えるシーンもあるとなお良かったかな。
御ゑん祭

御ゑん祭

バンダ・ラ・コンチャン

青山円形劇場(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★

バブル
面白い。120分。

ネタバレBOX

ぬいぐるみ「甘じょっぱいのぱい」
イケてない中学生の近藤が片桐(片桐はづき)に告白するもフラレる。逆に幼馴染・アッコ(神戸アキコ)の近藤への想いが明らかになるが、片桐はUFOで近藤の届かないところへ行ってしまう…。
青☆組「お月様で逢いましょう」
死んだ近藤が半生を振り返る構成。愛犬(藤川修二)にも、昔キスした女(大西玲子)にも、付き合ってた女(小瀧万梨子)にもさよならと言えなかった近藤が、月で愛犬に逢う…。
ナカゴー「森」
会社員の先輩(篠原正明)に売春婦のいる森に連れて来られた近藤。現れた女らは口裂け女で、先輩の斬首してしまう。首になった先輩からアドバイスを得つつ、近藤は金槌で女らと戦う…。
オールド
公演の合間に差し入れを持ってきた半海と寺十という体。ナカゴーのノリを中和し、フィクションズの枕的要素を担う。
Mrs.fictions「お父さんは若年性健忘症」
父(近藤)、母(小川菜摘)、美佳子(相楽樹)での再演。

ぬいぐるみ。トップバッターながらしっかり笑いをとりつつ、不思議な展開で魅了してくれた。
青組。20分の短さの中に存在感のある物語を詰め込みスッキリ仕上げてた。さよならと言ったら忘れちゃうって寂しさと、近藤少年を包む人間の暖かさの演出がグッtきた。面白かった。
ナカゴー。童貞を捨てるため森に来たという設定と、クドくてアホな舞台展開に引き込まれた。童貞のままだけど、女をボコして手加減した女を連れ出す「男」な近藤がかっこいい。生音担当の課長(鎌田順也)の突如としての応援を入れるセンスが最高。面白い。
Mrs.fictions。初演時のほうが空気感あったなと思う。円形劇場での会話劇は魅力が落ちる気がしてならない。
靴

ペンギンプルペイルパイルズ

ザ・スズナリ(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★


初PPPP。90分。

ネタバレBOX

足のサイズが左右で3cm違う真知(金澤美穂)と理々子(愛名ミラ)は、サイズ違いの同じ靴を買って片方交換するという仲。二人で靴を買いに出かけるが道がわからなくり、大学生の雄大(大和田健介)と出会う…。

靴をキーポイントに、養豚場での殺人事件やあの世への面接室、真知の家、理々子の雪の日の出来事、真知の婚約者・只木(吉川純広)の夢、小学校での靴盗難事件、お目当ての店と、時間と空間を越えて展開する舞台。
想像力の問題なのか、惹きつけられる箇所がわからなかった。靴っていうものから派生したところにあるものをどんどん提示していくような感じではあるが、劇的なものがほしかった。笑えるとこももうちょい欲しいなと。

理々子の雪の日の話と殺人事件の靴が発見されるとこは心惹かれるものがあったし、全体的にもつまんなくないけど。
暗転セクロスw

暗転セクロスw

暗転セクロスw 制作委員会

上野ストアハウス(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/19 (日)公演終了

満足度★★★★

SEX
チケットプレゼントにて鑑賞。125分。

ネタバレBOX

夜のモーテル。

①街コンで知り合った自称・会社社長の30超処女と自称・大学助教の30童貞が一夜を過ごすことになるが…。
②ホテトル嬢に恋した男が待っていると遠距離恋愛の彼女が押しかけてきてモメるが、男は嬢とプレイを始める。そして彼女は嬢からプレイを教わり、男そっちのけになる…。
③池田屋事件の現場から時空を超えてきた沖田と土方。密かに想いを寄せてたと打ち明け同性愛に苦悩する土方に沖田は自分は女だと告白する…。
④セブンに強盗に入った男女と人質になったバイトの男女。バイト男は自分だけ助けろと懇願するが、強盗男はバイト女を犯そうとし、強盗女に射殺される。実はバイト男がバイト女を助けようとしてたとわかり、バイト女はバイト男をベッドに押し倒す…。
⑤書きたいことも書けない小説家の部屋にやってきたピザ配達員。小説家は美人で体の相性抜群だった亡き妻の元へ行こうとし、ピザ配達員に生涯性欲に悩まされる男の運命を説明する。ピザ配達員は小説家をベッドに誘うが小説家は断り、隣部屋からの銃弾で死ぬ…。
⑥医者夫婦と友人夫婦がパーティをしている中、友人からスワッピングを提案され怒る医者だったが、実は無精子症で子供ができないため医者に子作りをしてもらおうとしてたとわかる。それでもふんぎりのつかない医者だったが、やはり不妊に悩む医者妻からと哲学者な友人妻からの話でベッドインするが…。

②⑤が気に入った。シンプルな構成がいい。⑥もなかなか良い。
セクロスとタイトルにあって、ほぼSEXする話だけど下ネタな感じは薄く、性と男女に関する明暗を愉快に魅せてくれた作品群だった。大なり小なりのSEXの悩みをライトに展開してるとこが好感触。
④はもうちょいメリハリがほしかったかな。バイト男の隠れた男気が薄めでラストの暗転セクロスがぼやけた気がする。
⑥のSEXの主体の話とかの気持ちと目的の切り離し話が面白い。
勇気出してよ

勇気出してよ

小松台東

OFF OFFシアター(東京都)

2014/10/06 (月) ~ 2014/10/08 (水)公演終了

満足度★★★★

呪い
面白い。90分。

ネタバレBOX

早坂(瓜生和成)…ユイに会うため川崎より地元に戻った。未婚独身、両親死亡。スーパーの惣菜調理のバイト。
ユイ(森谷ふみ)…喫茶enishiのママ。元ホステス。青木の父と七年不倫関係にあった。喫茶店を畳んで川崎の両親の元へ行くつもり。
横山(もたい陽子)…ユイから店を引き継いだ。ユイと同じように不倫をしている。
青木(森田祐吏)…青木建設?の営業職。仕事に悩み、横山に甘えようとするが上手くいかず仕事に邁進する。
小野(松本哲也)…ユイと同級。酒に弱い。ユイにふられ続ける。

不倫で苦しんだユイが、青木母から墓参りするなと言われ、宮崎を離れようとする。青木父の命日に墓参りをしたほうがよいと早坂が後押しして横山と墓参りに出かける。早坂は二人が戻ってきたらサプライズ二周年祝賀会を開こうと青木と小野とともに準備に入る…。

不倫経験者のユイと不倫中の横山という女性二人と、二人に想いを寄せる男3人という図式。真剣に不倫に走る女性とどこかコミカルな男性の組み合わせと、シンプルなストーリーながら想いが透けてみえるような演技に引き込まれた。
二人が墓参りに行った後、男3人の息があってるようであっていないようなシーンが色々癒してくれる。ユイは川崎に行くだろうし、横山は不倫を続けるだろうし、早坂は独身が続くだろうしって気もするけど、プラスな未来を期待しちゃう、そんな舞台だった。
どこをみている

どこをみている

オイスターズ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/10/03 (金) ~ 2014/10/06 (月)公演終了

満足度★★★

ボンボン
面白い。70分。

ネタバレBOX

バイトな二瓶翔輔が店長にサービス残業して罰則っておかしいだろとキレ、田内康介とともにバイトを辞めるが、田内がどんどんからんでくるから嘘つくけど、どんどん深入りされていく。しまいに田内の妹(横山更紗)もやってきて、みんなで車で実家?に行こうとして雨の中道に迷う。そして二瓶は更に嘘を吐こうと決意する…。

異色な作風で面白い。日常でもある、ちょっと流すか的な些細でどーでもいい嘘が次第に大げさに膨らんでいく。店長にキレた勇敢な二瓶がどんどん嫌なヤツになっていき、ウザい田内がその鋭い洞察力をどんどん発揮していく。素舞台の少人数劇(ほぼ二人芝居)で話もシンプルながら、しっかり引きこんでくれるパワーがある。
まったくしゃべらないクール美人な田内の妹は、しゃべんないだけあって存在感を示すのが難しかったと思う。

ラスト、館を見つけここを実家と嘘を吐こうと「もう一勝負」と燃える二瓶の笑顔でエンドでよかったかなと。ワクワク感的に最高潮だった。
何気にチラシデザイン好き。
いち

いち

めだまちゃんとクチビルちゃん

koenji HACO(東京都)

2014/10/04 (土) ~ 2014/10/07 (火)公演終了

満足度★★★

車で送迎
面白い。80分。

ネタバレBOX

井端珠里と毛塚けだまのショート芝居数編。爆笑とはいかないが、クスっとするのがちょっとあった。もうちょい味わいの違うもの(バリエーション)を取り揃えてもらえると嬉しい。
ラストの話の嘘ですけど~数回は正直微妙と思う。
ロミオとジュリエットのこどもたち

ロミオとジュリエットのこどもたち

ロロ

あうるすぽっと(東京都)

2014/10/02 (木) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★★

ラブストーリー
面白い。170分(休10分)。

ネタバレBOX

前半(70)
ジュリエット(後藤まりこ)とロミオ(亀島一徳)の悲劇。
後半(90)
現代。ラブストーリーを探す探検隊の一人、古泉(亀島)の話。ラジオジョッキー笛(島田桃子)を通じてロミオの記憶と同化し、ジュリエットの元に到達、二人は再会する…。

前半の駆け足な舞台が求心力に欠けるように感じたけども、舞台転換を経て、ロロな空気感に満たされる。「ラブストーリーを探す」ってとこにユーモアとロマンを感じる。終盤の、上からジュリエット、古泉(ロミオ)、ミス・ロマンティックレッグ(ジュリエットの死を悲しむ乳母)の紙ふぶきのシーンとか古泉が積み上げられていくブロックを登っていくシーンとか最高にいい。かわいいだけでなく、ロミジュリな哀しさがベースにある舞台だった。

ミス・ロマンティックレッグを演じた伊東沙保はやはり上手い。紙ふぶきシーンだけでなくちょいちょいいい雰囲気で魅せてくれる。(自作の)ラブストーリーが灰になっちゃった悲しみシーンはグッときた。
四世紀越しのストーカー・白鳥満月(望月綾乃)の届かない感もいい。古泉に恋するマキュマキューシオ(篠崎大悟)もいい存在感出してた。笛を演じた島田もジュリエットを演じた後藤も普通以上にかわいかった。
無伴奏ソナタ

無伴奏ソナタ

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2014/09/26 (金) ~ 2014/10/01 (水)公演終了

満足度★★★★★

法の幸せ
面白い。120分。

ネタバレBOX

初演も見たけど、今回も良かった。ウォッチャーの刑期を終え自由となった、指もなく声も出ないクリス(多田直人)が、カフェに立ち寄る。そこで「シュガーの歌」を歌っている若者らから楽しい曲だと言われ、涙し万雷の喝采を受けるラストシーンにグッとくる。ストレートに響いてくる感覚。いい舞台だった。

法を守れば幸せになるんだというざっくりした世界観であるが、物語は主人公が法を破る(バッハの音楽を聴く)ところから動きだす。その上再三にわたり法を犯す。そして30年位の時を経て、クリスは最大の幸せを感じる。
世間的には死んでることになってて、かつ実名でもないけど、自分の生み出したものが長く評価されることって素晴らしいなと。退職したあと、クリスみたいに幸せを感じることができるかなと。人生的にも。

法を守れば幸せ(と政府が言っているだけ)なのに法を犯して悲痛な刑罰を喰らい、また法を破るクリスに、なんかキラキラしたもの(憧れみたいなの)を感じる。地味といえば地味なキャラだけど、それが余計に等身大に映るからかもしれない。

初演より笑えるとこが多かった気もする。いい感じのメリハリが効いてた。元メイカーのウォッチャー(石橋徹郎)の異質な存在感も効果的だった。

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