満足度★★★★★
Pressure
面白い。130分。
ネタバレBOX
マキオ(泉政宏・満間昴平)…学生時代に元教師のミドリと不倫してた。ミドリの死をきっかけに町を出て15年ぶりに、死ぬために帰郷した。
ヤギラ(用松亮・中田麦平)…マキオの友人。両親がいなくなり妹と二人暮らしとなり、恋仲になった。妹失踪後、マリファナを常用する。
モモ(浅野千鶴)…ヤギラの妹。マンガ好き。兄との関係を終わらせるため失踪。
ソノヤ(横手慎太郎)…マキオらの知人。理解しがたい強引さのせいで嫌われてた。マキオの不倫を皆にバラしたことを気に病んでた。現職警官。たまに常識人。
メイコ(名嘉友美)…レズビアン。キヌコのパートナーで店の従業員。愛想は悪い。
ミカ(小野寺ずる)…キヌコの店の従業員。家出娘。店の金を持ち逃げしたり誤魔化したりしてた。男を見る目がない。
キヌコ(しまおみほ)…男にフラれアジア諸国を周り、レズに開眼。マキオのことが好きだった。アバズレ時代あり。
ミドリ(田中のり子)…数学教師。寂しさからマキオと不倫。子と夫にバレ、駆け落ちしようとするも、夫に川に突き落とされ死亡。
濃い目な話に、笑えるエッセンスが豊富な作品。
不倫という不幸な恋と恋人の死、近親愛。影を抱えたまま生きるマキオらの重い雰囲気が終盤で爆発する。けど、重いんだけどなぜか笑いを誘うという質感が気に入った。
OPもそうだけど、ラストのBGM(Under Pressure)とダサカッコイイダンスも愛らしいなと思う。字幕は助かる。
年を重ねるごとに高まる鬱屈さとか窮屈さを、ちょっとだけ軽くしてくれるような舞台だった。ソノヤ(キヌコもそうかも)がちょっとだけ羨ましく感じる舞台だった。
満足度★★★★★
神保町
面白い。50分。
ネタバレBOX
kisamaも水越朋もどっちも良かった。ラストの曲とダンスのミックス加減が最高。
kisamaはどっかでまた見たいな。
満足度★★★
珈琲
85分。
ネタバレBOX
文吉(河村竜也)…本受難を文書にて残す。
忠助(山田百次)…病になる。
弁慶(菊池佳南)…アイヌの女。文吉らに恨みをもちつつ、助力する。
蝦夷地域の防衛のため派遣された津軽藩士らが、ロシアは襲ってこないかわりに、謎の病と寒さに四苦八苦する。
実は、病でなくアイヌの女による殺害という視点で描かれる舞台で、コメディな感じとシリアスな感じでメリハリはついてた。もう一声、アクの強い感じがほしかったかな。
満足度★★★★
マイノリティ
面白い。80分。
ネタバレBOX
「ふいにいなくなてしまった白い猫のために」
妹と近親相姦(相思相愛)した宏(杉木隆幸)のことが好きな妹の友達である響子(堤千穂)。妹に似ている自分と付き合ってとせまる響子と、一線を越えてしまった自分に対し、不安を抱える宏。
けっこう面白い。とりわけ近親相姦という世間的にもNG(むしろ世間的に最もNG)なところで苦悩する男という感じで、興味をもってみれた。世間があって生きている以上、死ぬまで解放されないものなのかな。響子の存在が救いになると思えなくも無いけど。
「くろい空、あかい夜、みどりいろの街」
物事に向き合えない亜以(奥野亮子)と、亜衣の実姉の志津(中村貴子)、亜以にやさしく接する比呂子(高橋恭子)のレズビアンな修羅場。亜以のことは一番知っていると豪語する志津に比呂子は包丁を突き立てる…。
同性愛と近親相姦の合わせ技。粗野っぽくて野良猫気質な亜以にしろ、的確に亜以の短所を指摘する志津にしろ、優しげで弱めな容貌と会いまった比呂子のキャラ設定がいい。亜以がこうなったのは志津のせいだと殺人に及ぶ比呂子も、亜以のため好きでもない男と結婚し子を産む覚悟をみせる志津。もう一展開あってもいいななんて思ったけど、なかなかシャープな作品で気に入った。
「ステディ」
木崎(稲垣干城)と付き合う小林(平山寛人)の部屋に、木崎とSEXした(彼女気取りの)新井(とみやまあゆみ)と小林の編集・白石(木下祐子)がやってくる…・。
ゲイな話ではあるが、結構ストレートな恋愛物と感じた。無表情?にカレーライスを食べる小林のラストの表情が印象的。人の話をきかない新井は、舞台越しだとかわいく思える。
いずれも、緊迫感的なのは薄め。その分冷静に見れたかな。
満足度★★★★
赤い靴
面白い。60分。
ネタバレBOX
リューゲ(加藤晃子)…村で唯一残った少女。脚が悪く、消極的。パイパーがゾンネを攫ったとウソをついた。
ゾンネ(渡辺実希)…リューゲのことを気にかける優しい少女。パイパーの笛の魔法の力を信じ、130人の村の子を率いてパイパーの笛を探しにいき、消息不明となる。
パイパー(佐々木豊)…放浪の笛吹き。ネズミに踊りを仕込み、銭を得る。ネズミ駆除に失敗し、かつゾンネ誘拐という冤罪で処刑される。
ネズミ(渡辺望)…パイパーに協力しネズミを一度追い出す。報酬を得られなかったパイパーが処刑されるも、淡白に見放す。ビジネスライク。
童話ではパイパーが復讐?のため、笛で子供を攫うという話を、子供同士の友情と思春期の心の揺れ具合に原因を求めた作品。パイパーも普通の小心者として描かれ、いかにもほんとうっぽく(かつドラマ性もある)に仕上げている。
リューゲとゾンネの関係性とか、リューゲの後悔は部分はもうちょい描いてもよいかな。ラストのゾンネとの再会シーンもより活きてくるかなと思うし。リューネの優しさは判るけど、130人の子がパイパーの笛探しに協力するかなとは思うし。まあここらはあんま気にならなかったけど。
靴を使った演出方法は気に入った。10年の時を経て、ゾンネの赤い靴を発見したリューゲのシーンは美しかった。
話的には残酷な調子のハズだけど、ラストのゾンネとの再会とパイパーの笛のシーンで、どことなく暖かくなれた。
ただいま
面白い。120分。
ネタバレBOX
誰と結婚しても同じだというおばあちゃん(あべゆう)のセリフか気に入った。
満足度★★★★★
赤
面白い。120分。
ネタバレBOX
赤星(多田直人)…医師。希乃の病気をきっかけに、恭子と結婚するため小説を書き、芥山賞を受賞する。
恭子(岡内美喜子)…劇場勤務。赤星の押しに迷惑を蒙り嫌気さすも、クリスマスデートして、一応受け入れた。
亀岡(阿部丈二)…劇場プロデューサー。妻子持ち。元々波方のマネージャー。波方の演技にほれ込んでいる。
波方(坂口理恵)…女優。一時売れっ子だった。現在も演技に対する熱意は変わらない。子が芝居にこれなくなりやけ酒に走る。
不二雄(畑中智行)…父が大企業の代表取締役だが、スリに走る。明日美の前で現行犯逮捕され目を覚ます。
明日美(林貴子)…劇場勤務。明るい性格で不二雄との結婚を意識する。不二雄の更生を受け入れた。
柿本(西川浩幸)…高視聴率看板番組をもつアナウンサー。久里子の結婚を潰そうとするも、希乃の件で長坂に結婚をお願いした。
新居浜(大森美紀子)…希乃の母。柿本の死んだ妻にそっくり。希乃を天国へ送り出した。
長坂(三浦剛)…売れない役者。土居演出の舞台にたつ。二日酔いの波方をフォローする。役者をやりたいため、久里子との結婚を諦める。
久里子(石森美咲)…長坂の彼女。付き合って一ヶ月で求婚した。長坂が結婚を諦めたことでやけ酒に走る。
土居(鍛冶本大樹)…若手演出家。希乃の元彼。希乃から一方的にフラれたと思ってた。
希乃(大滝真実)…末期ガンで死んだが、土居と由比ヶ浜にいきたいと願い、天使の力を借りて現世にとどまる。思いを果たし昇天した。
時枝(伊藤ひろみ)…塾講師。活力溢れる根っからの教師。波方は、時枝を言い負かした唯一の教え子。
松山(山崎雄也)…劇場勤務。時枝の孫。時枝に大事に育てられ大きく育った。
風呂木(菅野良一)…天使。
12月の男女の話。誰が中心というワケでなく、それぞれがつながって暖かめに終結していく。
希乃と天使というとこでファンタジーな色合いがあるし、それぞれにドラマ性があって純粋に楽しめた。やや予定調和な感もあるけど、テンポも良くて程よくコメディで見てる際は気にならない。
ラスト、赤星と恭子のシーンをあっさりめで描いた点も○。
キャラも好感を持てる。悪役がないのが、作風にあってて良かった。男女という意味でなく一途な亀岡や作品中で一番悲惨じゃないかと思う明日美とか生涯教師を貫くだろう時枝が好み。あと波方はかわいい。松山の長身を生かしたパフォーマンスで魅せるのも上手かった。
満足度★★★★
額面
面白い。70分。
ネタバレBOX
ごんちゃん(墨井鯨子)…ケンタ町屋店勤務。33歳。チェンマイの山中で大庭ちゃんが蛇にかまれて死んだ原因になったと後悔し嘆いている。大庭ちゃんの復活でショック死した。
遠山先輩(上田遥)…ケンタ町屋店勤務。33歳。しっかり者。結局、自室で2人も死人が出るハメになった。
井出(木乃江祐希)…ケンタ西日暮里店勤務。大庭ちゃんの彼氏だった店長を寝取ったことを悔いている。そのことを大庭ちゃんに許されたが半信半疑。
大庭ちゃん(川上友里)…ケンタ西日暮里店に勤務後、町屋店勤務に。チャンマイで毒蛇に噛まれ死亡した。あの世(鶏の国)から10分だけ遠山先輩の部屋に復活する。
ビデオレター後、鶏の国と繋がったあたりから怒涛の勢いが始まる。額面通りに受け取らないでとつぶやいた大庭ちゃんに、過剰に反応する井出。ごんちゃんも遠山先輩も絶叫に加わり、カオスな舞台に突入。そしてクドい。
ホラーな要素がふんだんにありながら、非常にホットな舞台だった。
ビデオレターで、ごんちゃんに殺されることを予期していたかのようなセリフ回しに対して、ごんちゃんが「予知していたんだ」と絶叫錯乱するシーンが、率直にウケた。
満足度★★★
雪崩
面白い。75分。
ネタバレBOX
東電OL殺人事件を下敷きに、OL(佐藤真弓・千葉雅子)や殺人を犯した男(市川しんぺー)や地獄の役人(村上航)で、なぜ殺されたのかを抉る。
序盤は、コント的なシーンをはじめとしてコメディな色合いだけど、中盤以降は自省的なトーンで進行する。ビビっときたワケでないけど、ボードレールの詩のような、終末観を感じた。
鈴鹿なラブホとか、酔っ払い演技はウケた。
満足度★★★★
蜜柑
面白い。95分。
ネタバレBOX
和彦(藤川修二・荒井志郎)…典子の夫。大学のサークルの後輩だった。典子の想いに不安を感じている。
典子(福寿奈央)…最近、記憶障害が出始め、健介への想いが強くなる。なぜ、和彦と結婚したのか思い出せない。
美雪(大西玲子)…典子らの長女。典子に言一時忘れられる。健介の甥との手紙から健介の死亡と典子とのやりとりを知る。
春江(小瀧万梨子)…典子らの次女。夫と別居中。サーフィンを始めた。
健介(日高啓介)…典子と恋仲にあったが、父の脚の病気の件で実家に戻り、典子とは別れることとなった。
好き同士でも、流れで別々の人生を歩んだ二人と、現実に長い時間をともに過ごし家庭を築いた二人。どっちも素敵だなーなんて、率直に思った。基本静かめな舞台だけど、ハネムーンで元彼とデートするなんて、ドラマチックな展開もあって、いい感じにくすぐられた。浜辺に佇む典子を探し当てた和彦が、自分とのことはいいからと、家族として受け止めようとするラストも○。
苦味と甘みがいいバランスの作品だった。
序盤とか中盤のリズミカルなパフォーマンスの挿入も良かった。若い典子の笑ったり怒ったりの表情が魅力的。
満足度★★★
②③
面白い。120分。
ネタバレBOX
「オールド・セイブルック」
シーラ(宍泥美)とジェニー(二見香帆)という姉妹とそれぞれの夫の4人で住んでいる家に、前に済んでたという夫婦(サンディとハル)が訪ねてくる。暖炉の隠し金庫から夫とジェニーが浮気していると知ったシーラらは揉め、銃も出てくる騒動になる。すると、奥から作家のマックス(高松良成)が現れ、2組の夫婦はマックスの創作人物とわかる。ストーリーに行き詰った作家に代わり、作品を進めようとする夫婦と、双方が浮気してたとわかるサンディ(服部容子)とハル(日比野線)。作品の方は「赦し」がキーワードだと落ち着くが…。
なんとなくアメリカンな会話に面白味を感じないけども、中盤以降はけっこう楽しめたかな。ちょっと単調な気もしたけど。
「セントラル・パーク・ウェスト」
精神科医のフィリス(外村道子)は、友人のキャロル(山脇唯)と夫サム(伊与勢我無)が浮気していると確信し、キャロルを呼び出すが、キャロルは二人は愛し合っていると突っぱねる。そこに、キャロルの夫のハワード(辻貴大)やサム、サムの本当の恋人ジュリエット(石澤希代子)も次々登場し、場が荒れていく…。
面白かった。笑いの箇所も多めだし。セリフにもあった、友人知人に夫を浮気されるフィリスってどんな女だよって、なんだか一番興味湧いた。ジュリエットの発砲からみなの撤収があって、フィリスがサムに水をかける終盤の流れも好み。
満足度★★★★★
大人
チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。100分。
ネタバレBOX
田頭(菊地未来)…キャバジョー反対派。会計士試験に落ちて会計事務所の事務員勤務。子のことが理解しつくせず悩む。
徳永(海原美帆)…キャバジョー反対派。保護者会会長? 大工はツブシが利かないと思ってる。
仙波(松井美宣)…キャバジョー賛成派。コンビニ店長。ミキへのセクハラまがいなどで色々批判されやすい人。
近藤(神馬ゆかり)…大工の妻。前回の大工講義は好評だった。優柔不断。
奥村(遠藤友美賀)…キャバジョー賛成派。スーパーのパート。バツイチ。一之瀬とは友人。
一之瀬(川西佑佳)…バツイチキャバジョー。ソープでも働いていることをカミングアウトした。
日比野(本東地勝)…教師。本会議の進行役。
御手洗(小田島亜庭)…教師。子供のことを考えて突っ走るタイプ。
教頭(林剛央)…穏便にコトを運ぼうと苦心し、頭を下げる。
ミキ(与古田千晃)…学生ボランティア。先生に向いてないと落ち込む。キャバクラでバイト中。
前回観た時と同様、背中の熱くなる、いい作品。職業と教育と男女の意識とかプライドとか、ゴチャっとした感もあるけど、上手くまとめてあるなと思う。舞台の抑揚もあって飽きないし。
風俗勤務を認めた一ノ瀬の、色々抱えて余裕の無い自分への想いと、周囲の考えが合致しないイライラで爆発する工程が、後々心にグッときた。一之瀬だけでなく大人の心の揺れ動きが重厚でよかった。
満足度★★★★
隣の部屋
面白い。90分(休憩10分)。
ネタバレBOX
・オープニング
5組の代表が準備運動。ちょっとした見せ方の工夫が嬉しい。
・村田茜[vanishing point]
根拠はないけど、正統派な作品に感じた。ストレートさは気にいった。
・吉田特別[とんだひにいる(2015/11)]
結構好き。(あとで読んだパンフに即興とあった)即興とはどんなものか知らないけど。
・大谷悠[A practice for being a"son of gone fishin"]
BGM無し。掴みどころはわからなかったけど、これも真っ当な作りなのかな。緩急があるほうが好み。
・TABATHA[マニュアル]出演:工藤響子、柴田菜々子、四戸由香、岡本優
予備知識なしでみたけど、色々楽しかった。銀髪メガネというインパクトだけでなく、かっこいいなと。ジュンプキックな振りとか最高。
・水越朋[Tinnire]
安定感あり。見た目な面白さはもう一声。
満足度★★★
才能
100分。
ネタバレBOX
クリエイターな東(堀夏子)が、繰上げで海外留学し、帰国後彼女(原田つむぎ)にフラれ、友人クリエイターの北(坂倉花奈)が自殺し、実家近くにアトリエを設けるも妹(坂倉花奈)からは絶縁されるも受賞する…。
前半は、キャラと話を通じてセリフが浸透してくる感じだけど、終盤はじんわりくるものがなく退屈だった。トーンが変わるのはいいけど、言葉が素通りしちゃう感じだったかな。
満足度★★★★
ラブレター
面白い。
ネタバレBOX
由良(土佐まりな)…小次郎の妻。
シズク(山岸香菜)…ジンタの妻。
ジンタ(久保雄司)…記憶喪失。モテたいグループのリーダー。
温(香椎博)…記憶喪失。モテたいグループに初めてやってきた人。由良に一目ぼれした。
宙太(戸塚飛翔)…記憶喪失。モテたいグループの構成員。小次郎の前に為すすべなかった。
大地(三國貴拡)…同上。
小次郎(柴田順平)…記憶喪失。モテについて自信過剰な男。紅茶の温度にうるさい。
由良たちから依頼された小次郎とジンタが闘うが、小次郎に圧倒される。しかし、温のチカラで小次郎も敗れるが、ここで由良と小次郎が夫婦であることや記憶喪失であったことが明らかになる。シズクのラブレターで昔を取り戻したジンタらは、アカペラグループとして紅白に出場する…。
ベタな展開でもあるけど、ゴアゴア風味という感じで舌触りは悪くない。実際笑えた。
温の見た目も含めていいキャラだなと。どんだけ底辺な人生なんだよと。
土佐や山岸(女の子)の起用も、結構しっくりきたかな。情けない男の代わりに女の子を起用するのは難しいかもしれないけど、そんなのも見たいなと。
満足度★★★★
主はきませり
面白い。75分。
ネタバレBOX
シンちゃん(工藤良平)…クリ戦のリーダー。クリ戦の解散?とプリンスの解放を行うことで、山下達郎(プリンスの父)とコズエ帰還の裏取引を行っていた。
プリンス(松尾健司)…クリ戦メンバー。父への反発からクリ戦に加わるが、レイコら過激派への参加はシンちゃんのおかげで止めた。
コズエ(夏井澪菜)…クリ戦先代リーダー。首相官邸の門松をクリスマスデコしたりした。
レイコ(三上晴佳)…新規メンバー。実はクリスマス推進の過激派リーダー。
マミ(我満望美)…新規メンバー。実は警察のスパイ。
ユキ(末安寛子)…クリ戦メンバー。プリンスに片思い。
キララ(音喜多咲子)…クリ戦メンバー。再婚を繰り返す母に反発して、加入した中学生。言動は比較的過激。
キララの母(工藤由佳子)…キララを連れ戻しにくる。
キララの義父(佐藤宏之)…クリスマス禁止令の原案者。クリスマスが日本を堕落させたとこのこと。
椿山(畑澤聖悟)…警官。マミの上司。クリ戦を一網打尽にするが、レイコら過激派によって蜂の巣にされる。
クリスマスに関する一切が禁止された近未来。クリ戦のメンバーは、密かに祝いの雑貨など持ち寄って祝う準備に励んでいる…。
コメディな感じでどんどん進み、終盤は一転してダークな色調に。短い上演時間でも起伏に富んでて楽しめた。ラスト、おなかの大きくなったコズエと再会し、おなかのことには触れずプレゼントを渡しまくるシンちゃんで幕。若干の影を残しつつ、柔らかな終幕だった。サンタなんていないというシンちゃんは、自分の力で願いを叶えたんだなと。
今、普通にあるものが奪われ、縛られるというところから、個々人で何ができるのか。やや情けなさげなシンちゃんが、ラスト、ちょっとカッコよく見えた。
満足度★★★★★
walk in closet
面白い。95分。
ネタバレBOX
清美(林英世)…母。政次のクローゼットから男性同性愛DVDを見つける。孫は欲しいと思ってはいる。最初の子を流産した。
政次(池之上頼嗣)…息子。大学生。平良の喫茶店で働く。自分のセクシャリティがわからずに苦悩する。小西にホモとからかわれたことで小西の噂をバラまいた。
利弘(や乃えいじ)…父。役所勤め。小西の件以降、小西の面倒を見ている。ことなから主義がだ、最後政次を受け入れた。
平良(福谷圭祐)…喫茶店経営。ゲイ。妻子ある男と不倫中。
梓弓(橋爪未萠里)…平良の店のバイト。学際で知り合った政次にホレ、付き合うも、分かれた。(政次のこともあり)性的な偏見の目に対してピリピリしてる。地味な自分の名前が嫌い。
椿本(岸本奈津枝)…近所のオバサン。夫が不倫していることを携帯から知った。政次の件で言い出さない清美に代わって口火を開いた。
小西(緒方晋)…元体操教室の教師。政次が広めた噂(ロリ的セクハラ)のせいで辞職し離婚となり、人生が狂ったと思っている。酒のチカラを借りたが、なんとか政次へ怒りをぶつけることができた。
政次の性的領域に恐れながらも踏み込んでいく清美と、自身でも葛藤し続ける政次、なんだかんだ家族を守った利弘の三名がメインの親子劇。立ち入りたくないけど理解したい、立ち入ってほしくないけど理解してほしい、そんな親子な柔らかさが終盤で感じ取れる秀作だった。
息子のホモ疑惑を口にしたトコからはピリっとした鋭い会話が続き、かと思えば、可笑しなセリフと間で笑いが起こるいい舞台だった。終盤の、政次の「なんで自分に爆弾が~」からの清美の強烈なビンタは、自分のことを爆弾と評する息子に対しての母親的な感じもありまた一人の人間的な感じがあってよかった。
平良と梓弓の、踏み込みきれない”大人”たちへの言葉のキレのよさも印象的。「私と付き合ったほうがお母さんも安心するでしょ」のくだりはとてもウケた。
タイトルのつけ方も面白い。普通、人はクローゼットなワケで、人間関係とか色々考えるとカミングアウトできないワケで、けどホントは公表して生きていられたらちょっとはラクなんじゃないかと思うワケで。このことで、3人がちょっとラクになったんじゃないかなと、なんとなく安心した。
満足度★★★★
ほととぎす
面白い。90分。
ネタバレBOX
敬子(大石ともこ)…長女。早々に結婚し、家を出た。一男一女をもうけ、そのせいで母のピンチに手を回せなかった。美容に執心。
真紀子(那須野恵)…次女。父と同居し世話している。彼氏なし。24歳頃、流産した。
裕美(高畑こと美)…三女。アーティスト。わが道を行くスタイルだが、泣き虫。既婚だが出産願望は薄い。
千恵(天乃舞衣子)…四女。末っ子。子供扱いされることが不満。意中の人と旅行の予定あり。真紀子が堕胎したと勘違いしてた。
母の七回忌。次女以外からはあまり好かれてない父は明日帰ってくる。そんな女だけの夜の会話劇。
舞台がお座敷で衣装や照明具合も、なんだかそれっぽくて雰囲気の作り方がよい。序盤の次女以外が帰ってくる感からしていい感じ。寝巻き姿も、ちょうどいい。
昔話的な感じから、恋愛結婚出産家族と女性な感覚でテンポよく進み、引き込まれた。次女が男を作らず父と同居していることが気がかりな長女(と四女)と次女のヒートアップしたシーンを経て、静かに纏まっていく4人という塩梅。誰が誰をどう思っているということを思っているという、近しい関係ならではの濃さが気に入った。
終盤のぶつかりあいから理解しあう過程はもうちょい時間割いてもいいかななんて思った。母が死んだ際、不倫相手と旅行していたという父が不憫といって支える次女とか、父に反感をもってる三女らの心根とか、興味が湧いた。
満足度★★★★
pion
面白い。90分。
ネタバレBOX
職を転々とする精神年齢低めな黒田大輔が一方的に好きな鮎川桃果と動物園に行くと、幻の獣pion(パイオン)に一目ぼれする鮎川。pionを人間にしようと教育する鮎川に対して反抗期なpion。鮎川にフラれて元彼女(前田司郎)に泣き付つ黒田は、再度自己中な告白を鮎川にするが相手にされない。
黒田の元彼女宅に行った鮎川は監禁され、次第に動物化していく。そして、ネズミの王の子を身篭るも、王を殺し、pionの妻である黒田の元彼女をも殺してしまう。pionに一緒に行こうと誘うも、pionはついていかず、黒田に付きまとわれる鮎川…。
序盤はそうでもないかななんておもってたら、やっぱり面白かった。人間と獣のせめぎあいというか。ラストは、獣な鮎川に対し、人間(男)な対応をしてしまうpionという構図かな。そんな中にあって黒田という人間的にもイマイチな存在感は上手いなと思う。
ぬいぐるみの吹き替えとか遊びなとこもありつつ、見ごたえ十分。pionを人間にしたい鮎川とpionの会話シーンは好み。