miss_youの観てきた!クチコミ一覧

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紙一枚の才

紙一枚の才

LiveUpCapsules

pit北/区域(東京都)

2011/07/08 (金) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

無題46
3/4(金)、「ふみ」観劇、場所は勤め先から歩いてすぐ。与謝野晶子、詩の世界であり、時代は大きく動く。今回は明治初期、教科書に載っている人物が登場。


福池(1906)、福沢(1901)、伊藤(1909)、大隈(1922)、井上(1915)、渋沢(1931)、西郷(1877)。(没年)


1877  明治10年、1900  明治33、1912  大正1年、1931  昭和6年。
1912 中華民国成立、1914 第一次世界大戦  1923 関東大震災 。
 

前回同様テンションが高いし、いたるところで大声が飛び交う。ここpit北/区域は舞台のある階だけではなく、上の階も使うことができるので気をつけていましたが、突然、本が上から叩きつけられ、少しビックリ。お芝居が始まりました。

ネタバレBOX

今回は和服中心で、役柄によって洋服。最後にはやはり、紙が舞い散ります。当時の時代背景など、全く不勉強。突き動かす動機、志、野心などを十分理解しないまま…(これはどうしようもありません)。

ここは3回目、今回始めて階段降りて右の一番前も座席になっています。これは厳しくないかなあ。お客さん2名、後ろ(座席ではない3列目)に移動していた。そこだと上の階のお芝居がみえないけど。

髪染めている人がいるけど…。
XTC

XTC

かもめマシーン

SNAC(東京都)

2011/07/11 (月) ~ 2011/07/12 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題45
本公演、5回で5人のお客さん(1回、1人)。みた(本公演の場合、「みた」というのとは相当違いますが)のは一番最後の回です。大江戸線で隅田川を渡れば、門前仲町、清澄白河、森下、両国とひと駅ごとに劇場やアトリエがあります。そんななか、今夜はSNACでの一人芝居、ジエン社の清水さん、そしてお客さんは…「私」一人。

あとで知りましたが稽古見学があったんですね。一瞬、みたかったような気もしましたが、よかったのかもと思います。

清澄白河で降りるのは2回目。東京都現代美術館に「借りぐらしのアリエッティ」の展覧会を見に来て以来。会場のSNACは外から見ると空き家。中に入っても空き家...何もありません。受付をしていただき中へと促されます。明かりがついていないので、薄暗くまったく人気がしませんし、椅子などもないので入り口近くで立っています。5分ほど経ってから、清水さんが奥から出てきました。お芝居の始まりです。ん?どうやらもう少し中央へと言っているようです。

あらすじは「STORY」にあるように、知人の死を受止められない「わたし」が語る、という形をとっています。一方、"観客"である「私」は、「発言を求められない」というCONCEPTに従い、意見を述べたり、返事をしたりはしません。本当は何か言った方がよかったのかもしれませんが…。

今日のお芝居、きっと最初で最後の経験。

ネタバレBOX

かつての同級生「ヒロセ」の死を伝え聞いた「わたし」。ところが、それは、いままで思い出すことがなかった、記憶にない、実感のない名前。日常=今この時、非日常=記憶を辿るが見つけられない、その間での葛藤。かわいがっていた犬の死については思い出し、昨日のように語ることができても、死んだ「ヒロセ」については意識のどこを探しても見つけられない。「わたし」の断片が喪われたような感覚。生きるということ、ぬくもりを感じるということ。何が現実なのか。バイト(現実)には行けるが、葬式(非現実)には行くことができない「わたし」。他人と同じように振る舞うことができないと責められているように感じる。そんな「わたし」を見つめる「私」。まわりから聞かされる「ヒロセ」のことは、記憶の奥底に薄らと沈んでいるものとさえまるで違っている。自分は何か。周囲と共有できない苛立ち、不安、自己嫌悪。記憶の欠落は自己喪失ではないのか。日常への回避、それが「わたし」にとっての現実。直面しなければならないものというのは何だろう?

二人きり、舞台装置などないので「わたし(清水さん)」は「私(miss_you)」に話し続けます。もし、ここにまったく関係のない第三者が入ってきても、友人同士の会話(一方的ですが)にしかみえないでしょう。自分でも整理しきれない感情をどうやったら伝えられるのか「わたし(清水さん)」は、ときには言葉につまり、言葉を探し、言葉にならないものをからだ全体で示そうとします。

最後に語りかけられた言葉「あなたは誰ですか?」。先に書いたように、返事をしたほうがよかったのか、今でもわかりませんが、「私」は、観客ではないもう一人の「わたし」。

途中、明かりを消したりしましたが、何もない部屋で約40分。前説なし、おわってからのアンケートもなし。話を聞いて…おしまい。手を伸ばせば触れることができる距離、お互いを見つめ合う空間。

お客さんが、男性/女性、時間が、夕方/夜で演出が多少違ったりするのかな。

1年前、何十年ぶりかで中学校の同窓会に行ってみました。顔をみても分からない、語られる思い出話の記憶がない。日々の出来事、ひとつひとつのことは、毎日、記憶に留めておかなければ、いずれ、あったことすら忘れてしまうものですね。

XTCは「エクスタシー」のことでしょうか…
反省点:「20年安泰」(@水天宮)のとき、ジエン社、もっとよくみておくんだった。次回公演は1月か。
ぺタルとフーガル

ぺタルとフーガル

熱帯

駅前劇場(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/11 (月)公演終了

無題44
楽日です。予約を入れたのがちょうど1週間前。本公演全席指定で、最前列でした(C列)。広めの舞台ですが、確かに細かいところまでよく仕上がっています。なぜか奥のほうにミラーボールが。物語は、他の方のコメント、説明にある通り。私の場合、どうも舞台との距離を感じたというか、大勢が出ているので、各エピソードが細切れにみえてしまい、全体として盛り上がったところが感じられなかったのが残念です(←もちろん、個人的に、ということです)。こんな添乗員がいるのか...というのではなく、どうも類型的な描かれ方に思われ、本当はもっと人間臭くて、個性があってもいいのではないかと。

ネタバレBOX

最近、10分おしの芝居が多いです。後半慣れましたが、エアコンがかなり効いていました。
1999年の夏休み

1999年の夏休み

青蛾館

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/07/10 (日) ~ 2011/07/13 (水)公演終了

無題43
初めてのアゴラです。受付(もともと郵送というメールがあったのですが、そうではありませんでしたし、振込指示金額も間違っていた←大きくマイナスポイント)していただくと整理番号60番。赤字番号優先で、5人ずつ入場。

映画とは印象が違うなと思ったら「第一稿」によるとのこと。そうはいっても、刷り込まれているのでどうしても比較してしまいます。(映画)和彦役の大寶智子さんは「桜の園(吉田秋生)」でも観た。則夫は水原理絵さん=深津さん、「Appause」買ったなぁ・・・今でも入手可のようです。

入場時に今日は混むということでしたので最前列(体育座り)はやめて楽そうな2列目へ。正面壁にはヘッセ「デミアン」の文字、舞台手前白い布が敷き詰められ、そこにはマネキンが仰向けに横たわっている...と思ったら腕が動いています。役者さんでした。

ネタバレBOX

オルガンの音が響き渡り、湖面が盛り上がる(横たわっていた役者が立ち上がる)と大きく広げたその両腕は砕け散る波頭のごとく。悠を包み込み深みへと戻ってゆく。白い布(波)には照明があたり、水泡が渦巻く様子がまざまざと映し出されます。オルガン、白い布、照明、波の音などで盛り上がるようになっています。今読んでいる「響きの科楽」によると徐々に音を大きくすると期待度も高まるそうで、そこまでするかな、というのと、視覚面では、湖のシーン(「点滅」、何回かでてきます)がとてもよかったものの、それ以外の場面では、萩尾さんのマンガ、映画が頭の中でチラつくので少し冷め気味にみてしまいました。ルパン三世は山田康雄じゃないと…と同じですね。
思い出せないロクデナシ

思い出せないロクデナシ

シネマ系スパイスコメディAchiTION!

新宿シアターモリエール(東京都)

2011/07/08 (金) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

無題42
「ハングオーバー」をみていなければもっと楽しめたと思います。ですので、終盤、ナゾが解き明かされるあたりから俄然面白くなってきました。一番よかったのは…羊。

ネタバレBOX

但し、東南アジアでの婚姻の儀式、東電審議官の扱いは、みていて不愉快。女性の年齢差についても、今どきどうかなと思う。途中「Purple Haze」で目がスキッとする。
このまちのかたち【終了致しました。ご来場くださいました皆様に心より感謝致します。有難うございました。】

このまちのかたち【終了致しました。ご来場くださいました皆様に心より感謝致します。有難うございました。】

机上風景

タイニイアリス(東京都)

2011/07/08 (金) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題41
アンケートをお渡しする時にもお伝えしましたが、言葉が出てこないので…ただ、みてよかったということだけは書かせていただきます。

私の中では、小野さやか監督「アヒルの子」、河瀬直美監督「玄牝」、太田直子監督「月あかりの下で」、そして本作ですね(みた順)。

栄華舞踊団「やすらぎの丘を目指して」

栄華舞踊団「やすらぎの丘を目指して」

栄華舞踊団

シアターX(東京都)

2011/07/08 (金) ~ 2011/07/08 (金)公演終了

満足度★★★★★

無題40
番号を戻します。
わたしも見てきました。場所は両国です。知りませんでしたがシアターXの提携公演だったのですね(7/5-8)。そうと知っていれば、昨日(@門前仲町)はこっちに来ていたのに。到着したのは開演の30分前、かなりの方がいらしてます。整理番号は41(結局30番以降はまとめて入場)。本日も一番前で。

ネタバレBOX

舞台が高いので少し見上げるようになりました。広い舞台のうえには、3つの箱、薄暗いので最初は椅子にでも使うのかなと思っていました。頭上のスピーカーから波の音が聞こえてきます。「やすらぎの丘」のはずだけど、と思いながら今日も約10分おして開演。

明るくなって...3つあったものはダンボール箱でした。その中に一人ずつ女性が座り込んでいます。どこかでみたような...「15 Minutes」でみたFUKAI PRODUCE 羽衣「浴槽船」みたいなものかな..と思っていたら、ひとり立ち上がり、音楽にあわせて激しくダンス...途中で突然のカット。残っていた2人が厳かに拍手。続いて2人目。曲は「与作」コミカルなダンス。3人目「ジュピター」、やはり途中でカットされ前向きに倒れこむ。続いて3人の乱舞。

やはり波の音ですね。ということで、両腕を顔まであげて回るのは波に揺られ翻弄される「クラゲ」、灰色の死神は「イカ(←肉食らしい)」、段ボールを被ってミカンにかぶりつくのは「ヤドカリ(←雑食)」と勝手に命名。個人的には楽しい1時間でした。

南阿豆ソロ舞踏「とうもろこしが実るころ」

南阿豆ソロ舞踏「とうもろこしが実るころ」

南阿豆

門仲天井ホール<アート・キッチン>(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/07 (木)公演終了

番外
門前仲町です、初めてきました。
19:00から受付けと案内があったので間に合うように移動。で、数人が、30分も蒸し暑く狭い所で待たされる。今までで圧倒的な待ち時間。おまけに スタッフは内輪で話し込んでいるし、どうやら受付けの段取りもできていない様子、そんなことお客さんがいる前でやる?すぐそこは楽屋でしょ。もちろんまともな説明はない。お客を迎えられる状態なんかじゃないよ。ご近所さんを招待しての発表会なら許せるかもしれないが、最低だ。おまけに開始時間になって「10分おし」の声がかかる。これだって座席後方から。普通、お客さんの前に出てこない?下書きはもっと書いたけどやめとく。

ということなので、予定を変更してまできたんだけど、評価できません。

【公演終了】『完璧な世界』【ありがとうございました!!】

【公演終了】『完璧な世界』【ありがとうございました!!】

タカハ劇団

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/07/05 (火) ~ 2011/07/17 (日)公演終了

満足度★★★★

無題39
ほぼイラストのような女性が登場。と書くと男性諸氏の出席率は飛躍的にあがる...。2日目の公演です。開場するとすでに役者さんたちがいらして準備に余念がない、ように見せかけて、ホントは始まっていると思えばよいのでしょうね。開演時間が迫ってくると本番用に着替えます。もちろんイラスト少女もです。

ネタバレBOX

妄想の中の彼女。リアル世界でゲームをつくろうとする仲間たち、でも2次元世界への興味でいっぱいな彼ら。途中から、父親と再婚した相手の娘が妹として登場。ガラ悪し。ところが言っていることは至極まとも。

妄想彼女は「僕」にしかみえないし、感じることができない。彼女との会話も実は「僕」の妄想であり、妄想はループし続ける。出口はなく逃れられない世界。

比較的最近、お芝居をみた役者さんが多い。彼女役の深井さん、さすがに縛られてはいませんが、イラストのまま。劇中、何度か同じシーンが繰り返されることがあり、その都度微妙に変化しています。理由はよくわかりませんでしたが、ここも繰り返される妄想の一部だったのでしょうか。
また、かかってきた電話に出ないというのは、(妄想の)外とのコンタクトを拒絶する、というメッセージなのか…

後半、「家路」を口ずさむシーン、ドビュッシー(ドビュッシャー)と言ってるけど、ドヴォルザークでは?
ゴールテープ

ゴールテープ

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2011/07/06 (水) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題38
公開ゲネプロです。本番とどこが違うのかまったく違和感なく観劇。あとはネタバレで、と言ってもみる方がいらっしゃると思うので、今日は感想だけにします。

「説明」を読むと「しょぼい人生から抜け出したいと願う人達の物語」とあります。確かにそうですけど、まるで「Pixar」の映画をみているように感じました。
セット、'2つ'の世界、個性的で愛すべきキャラクターたち。

絶~対、予見なしでみたほうがいいと思います。

公開後追記します。

ネタバレBOX

追記
舞台中央、かなり高い位置にコタツが設置してあり、大きく張り出していて最前列に座ると床面と目線はほぼ同じ高さ、コタツの上はほとんどみえません。両サイドは黒い幕で覆われています。これが世界を二分する仕掛けだったとは…。

セミの声、赤い光は夕陽。プー太郎が一人、部屋の入り口に赤い紐を張って、ゴール!!

コタツがあるところは私たちの世界、コタツの下は「人生ゲーム」の中の「ゲーム」の世界。始まってすぐ、床したからぞろぞろでてきてセッティング。みるみるうちにゲームの世界が登場。おー、びっくり。上と下とで交互にお芝居。一人コタツに入っていると、突然、コタツの中に引きずり込まれ…つまり、ゲームの世界に。すると、ゲームで使うピンがひとつ増えている。当然、逆もあって、ピンがリアルな世界に現れて。上は「1回限りの人生」、下は「何回でも繰りかえしができる人生」。人がピンに、ピンが人に。アイデア、それを活かした舞台装置、そして見事に演じる役者さん。久しぶりにドキドキしながら最後まで見入ってしまいました。「絵」でもみせるお芝居ですね。

勝間さんの本は読みませんが、ちゃんと伝わってきましたよ。
5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

MU

王子小劇場(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/04 (月)公演終了

満足度★★★★

無題37
終わってしまいましたので簡単に。

ネタバレBOX

Q:取り巻くものに対する閉塞感などいかがでしたか?
A:そうかもしれませんがひとつひとつはあまりrealには感じませんでした
Q:ということはいったい何をみていたのですか?
A:目の前で繰り広げられることです
Q:それで面白かったのですか?
A:はい
Q:脚本とか演出に対する意見や不満は?
A:とくにありませんが、さまざまな事情がてんこ盛りだったと思います。全員が重荷を背負っているんですね。
Q:社会的な問題点なども含んでいたと思いますが?
A:はい、そう思いますが、このお芝居をみたから考えてみるということはありません。
Q:教室とマックのシーンはどうですか?
A:最初、いきなり闖入かと思いましたが、すぐ状況を理解しました。2つの状況(時間や場所)が同時に表現できるのは演劇の面白いところだと思います。もっとも、関連性なくバラバラにやられるとダメですが。
Q:何故、爆弾なんでしょうね、何を破壊しようと?
A:過去の無差別殺人が頭に浮かびました。裁判を通じて、またドキュメンタリーなどでなにかが解決できたということはないですし、それを学校のあり方、教師、生徒、親たちに求めても、結局のところ細い糸口を「個」にまで遡ってみないことにはなんともいえません。
Q:無責任ですね。
A:そうかもしれません。
Q:他になにか?
A:一度夢を失った学校で、再び夢を描けるのか…「月あかりの下で」(太田直子さん) 、夜間定時制高校を題材にしたドキュメンタリー映画です。「君と歩こう」…女性教師と男子高校生のズレた駆け落ちカップル。
「捨てる。」ツアー

「捨てる。」ツアー

feblaboプロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/06 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題36
やっと時間ができたので行ってきました。改めてここのお芝居に外れはないんだと実感。今日はカウンターに向かってではなく奥のスペースで。再々演もうなづける内容。

たしか前回(Dressing)来たときもThe Beatlesがかかっていたと思いますが、ヴォーカルなしバージョンなどがあってどんな音源なのでしょう。ブート盤を結構持っていますがそういった類のものではなさそう。

カウンター右、なぜか「Born to Run」だけがよく見えないまま立てかけてあります。Big Manは先日亡くなったばかり。正面に向けましょうよ。

ネタバレBOX

中谷さん、椎谷さんは「Dressing」に引き続き。「いとこ編」「きょうだい編」「おやこ編」どのお話も深い悲しみを抱えていて、それが表に出てくるまで静かに潜んでいるのですが、ふとしたところから浮かび上がってきます。

良質の短編が3つ。役者さんはうまいしそれこそ体当たり。加えてバーが内包するいろいろな客の人生譚が沁み出してくるようです。

「捨てる」...みんな確かに捨てるためにこのバーに来たはずなのに。3話目、これで終わりかと思っていたら、探し物をとりに戻ってきた尚美役の権八さん。これはやられました。成川さんも潔さがよく出ていたと思います。
羽音(heart)

羽音(heart)

ダンスマルシェ

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2011/07/01 (金) ~ 2011/07/01 (金)公演終了

満足度★★★★★

無題35
下期のスタートはダンス。
7/1(金)2回だけの公演。ダンスをみるのは(こりっちにないものを含めて)10公演くらいで、多くはありませんが本格的なダンスはどれも目をみはるものばかり。パフォーマンスの要素が強いものはそれなりに(◎か×かのどちらか)。今回は「北沢タウンホール」2階。下手、キーボード、打楽器。両サイドからロープのようなものが正面奥に向かって張られ、ピラミッドの稜線か、プリズムのようです。奥にはパイプが組まれ、3段の足場ができています。奏者、白い衣装の男性がお二人、一人は右足を「ジャラジャラ」させています。赤い衣装の女性が一人、ヴァイオリン。ダンサー、奏者と音楽、照明、小道具。どれもすごいな。

ネタバレBOX

観て、聴いて。

たぶんちゃんとした筋立てがあるんだと思うのですが、鳥かご、(オレンジ色の衣装)フラミンゴみたいな3人の女性ダンサー、最後に天から舞い落ちる白い羽。これは。池上さんは捉えられた鳥(出だしはなんだか怯えているようにも見えます)で、「自分の持っている翼を広げる旅」をしているのかなと。

黙々と演じるだけではなく、ダンサーたちがひとつずつ楽器(タンバリン、トライアングル、シェイカーなど)を持って練習、照れながらもみんなで演奏。長〜いゴム紐(フロア対角線一杯に伸びる)で、縄跳び…

足場でのコミカルな演技(足技)。

今読んでいる「響きの科楽(J.パウエル)」早川書房には、音楽の「音」と「雑音」とはどこが違うのか、楽器の構造、空気の振動、リズムや調についてわかりやすい文章で書かれています。本公演、協調的な倍音をたくさん含んだ響きの美しい音楽のようでした。フロアいっぱい使って、それは表情を持った流れる水のようでもあり、深く湛えられた水のようでもあり。

追記:3人が奏でる調べを忘れてはダメでした!
いのち ~フル~

いのち ~フル~

サンハロンシアター

ザ・ポケット(東京都)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★

無題34
ちょっと迷って楽日での観劇となりました。すでに8人の方がコメントをよせていらっしゃいますので、ほんの少し。

ネタバレBOX

自殺者(お話のうえでは、未遂)からの臓器移植については、事故の場合と違って考えさせられるものがあるようです。7/18に「いのちへの作法-自殺者からの臓器摘出は許されるのか?」という講演がありますし、検索するとやはりいろいろなご意見があります。Yes / No。

臓器移植というと、帚木蓬生さんの「臓器農場」がお薦め。「エンブリオ」「インターセックス」なんかも面白いです。

予約の際ご面倒をおかけしました。やはりみにきてよかった。

終わりは「Mother」ですね。ということは、ジョンになぞらえてみると、生みの親と育ての親ということかな…
「2」

「2」

コロブチカ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

無題33
「コロブチカやります。」のイメージでいたので外してしまいました。

ネタバレBOX

「sweet motion」甘い運動?...「メメント(映画)」か「七秒しか記憶がもたない男(武田ランダムハウスジャパン」か。きっと数分しか記憶が続かないという設定と同じだと思うけど、インパクトに欠ける。よくわからない。それとも個の崩壊かな。「グッドフェローズ(マーチン・スコセッシ)」?猟奇+エイリアンか。「来週は~」これが一番笑えそうだったけど、前半は外してしまった。
油脂越し

油脂越し

Q

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2011/07/01 (金) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

無題32
正直なところよくわからなかった。きっと同世代の方には受け入れられるのだと思うのですが(←客層からみて)、私にはほとんどわかりませんでした。

ネタバレBOX

5人が登場。一人は開演前から舞台上に立っている。なぜ(意味なんかないということでもいいんだけど)?紙おむつのカーテンから役者がでてきて緩いパフォーマンスを行う。暗転はなく、舞台上にとどまったまま別の役者さんの演技が行われる。それぞれ動きに「個性」はあるものの鍛えた体をギリギリまで使う、というものでもなく、これも緩い動きと単調な繰り返しで聞き飽きてしまう。内容も、結局は、デブなパン屋の母親が嫌いで、加齢臭のする父親は嫌いだし、友達もホントは友達なんかじゃなくて、SEXもなりゆきでするだけ..世の中そんなもんだよ・・・で演出の意図はあってますか?
若い役者さん+「第1回公演」という点を考慮しても、どういった客層を狙っているのか(仲間内でウケればいいのであればそれでもかまわない)、本公演で言いたいこと、観せたいことをイメージ通りに語りつくしたのだろうか。役者さんというより、作家/演出家はどう考えているんだろう。

会場は初めて。2日前に行った「シアターシャイン」から3分ほど。時間は約60分。
十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)

十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)

tYphoon一家 (たいふーんいっか)

シアターシャイン(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

無題31
上期最終日は、シアターシャイン(2回目)。南口を出て商店街を歩きます。さすがにもう絵本は読まないのですが、今日は3つの寓話。舞台は絵本を開いたよう。三日月、太陽には顔があり、床は挿絵でしょうか、絵と文字が描かれています。初日だからか、お客さんの層が少し違うようです(印象ですけど)。悩める女性と魔法使い(魔女?)。叶えてほしい願いと交換するのは「大切なもの」。

ネタバレBOX

そこは十字路、願いをひとつだけ叶えてくれる場所、進むのか戻るのか決めるところ。その代償は、魂ではなく、大切な「物」。女性は何を願うか決められず、魔法使いは、3つのお話を語って聞かせます。「嘘と踊るソナタ」「幸せな日々」「彼女から遠く離れて」。ずいぶん作風が違うなと思ってみていましたが、作者が3人なんですね。

役者さんたち、変わったメイクしてますね。これは絵本の中のお話だから?願いの代償は、ヴァイオリンやノートだったりするけど、ホントはそうじゃない、というのがわかりやすく演じられています。

1話目、もう少しテンポをあげたほうがいいと思いますし、下半身をさらし続けるのはどうかな…。
エアコンが4台だったか、かなり音がするので気になりました。
副都心線ラプソディー

副都心線ラプソディー

ポリタン煉瓦亭

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★

無題30
今年も半分が過ぎようとしている6月。吉水さんつながりで観劇。チラシとLE DECOの印象とがずいぶん違っているのでどうかな、と思っていましたが、やはり舞台は「渋谷の古いビルの一室」でした。そういった意味ではLE DECOそのもの。探偵事務所なのでデスク、PC、なぜか黒電話。奥には狭いながらのキッチン?大事件が起こるわけではなく、さらさらと流れるせせらぎをひとすくいして、そこにみえたもののよう。始まりでもなく、終わりでもなく、といって、ただ待つだけでもなく。事前にウィキペディアで「ゴドー」を予習(役に立ったとも思えませんが)。

ネタバレBOX

比較的短い時間でおさめていました。大学に通う2人、吉水さんは社会人になってからの学生という役ですよね?ここらはそう語られているだけで特に説明はありません。そういえば全体的に説明らしいものはなく、2人にとって普通のことが、普段と変わらず演じられていたようにみえました。途中、「ゴドー」の朗読が挟まれていますが、「ゴドー」はそのタイトルしか知らず、本作の中で、どのような位置づけになるのかは、あいにく理解できませんでした。こうやってたぶん大きくロスしてしまうのだと思います。

私も黒電話は気になりました。携帯を使うシーンがあるのになぜでしょう?
設定は渋谷のオフィスなんだけど、チラシの東京タワーはどうかなぁ...。
チラシ、右が山田さんですね、封書を手にしているし。
本日、初日。終演後(紙コップ)ビールで乾杯。
吉水さんと少しお話しできてよかったです(シアタートラム調整中)。


SHERWOOD!!~シャーウッド~【ご来場誠にありがとうございました!】

SHERWOOD!!~シャーウッド~【ご来場誠にありがとうございました!】

円盤ライダー

HOTEL SHERWOOD(東京都)

2011/06/24 (金) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題29
エレベータに乗ったら…もうそこからお芝居の世界。ビジネスホテルというと、客室フロア、会議室兼宴会場、レストラン。どこでやるんだろう、やっぱり会議室だろうな、なんて考えながら鶯谷で降りる、ここは初めて。近くにある国立博物館には時々来るけど、上野駅からだし。劇団も初めて。

ネタバレBOX

8階で扉が開き、いきなりお出迎え。座席まで案内していただく。スクール形式で座席が用意されて、正面(ここからだと東の方)にはスカイツリー。南の窓側にも二列。あいているところ、通路でお芝居をしますという説明。場所的にフラットな床なので、正面、前列右端がみやすい。

空調の調整、ドリンクの手配、楽しい前説。サービス精神旺盛、リラックスできる雰囲気作りが上手い。前作などからの繋がりを知っているとなおさら面白いんだろうな。どうしても正面を向いて座っているので、右側や後方の演技はなかなか見えないんだけど(椅子をずらしたり、後ろ向いてもOKということでした)、正面の窓ガラスにちゃんと映っているのでした(なので夜の公演がいいと思います)。

時間を遡ったり、歴史を変えようとしたり、SFの定番テーマだけど、よく(わかりやすく)できていると思いました。

検索するとアモンは地獄の公爵とありました。もちろんデビルマン(漫画のほう)は既読。ちょうど邪馬台国の本を(途中で挫折)読んだところ…「邪馬台国」はなかった(吉田武彦著)。歴史上の空白期間まで説明するとは、なんと良くできたお話。
芸劇eyes番外編『20年安泰。』(各回当日券発売有り)

芸劇eyes番外編『20年安泰。』(各回当日券発売有り)

東京芸術劇場

水天宮ピット・大スタジオ(東京都)

2011/06/24 (金) ~ 2011/06/27 (月)公演終了

満足度★★★★

無題28
だてさんつながりでやっとのこと最後の公演に間に合いました。また予習していないので、みたことがあるのは「ロロ」だけで(でも、15分)、「範宙遊泳」は熊川さんのお名前くらい。水天宮も初めて。面白かった2、そうでもなかった2、激しすぎてことばがでない1。

ネタバレBOX

黒い壁面、黒いリングのような舞台。囲むように3方に椅子席。それぞれ前2列には雨具。昨年の毛皮族以来の防護服。迷わず、正面センターへ。

既に他の方々のコメントがあるので、いつものように個人的なところを。最近、守備範囲が狭いことを自覚しているので、落ち着いて観劇。※洋楽でも、Hard Rock/HeavyMetal/Progressive Rockは聴きますが、Jazz/Bluesは全然ダメ。チャイコフスキーは概ねいけるけど、マーラー、ブラームスなんかはサッパリみたいなものです。

「ロロ」15 Minutesのときの印象が良くなかったので、慎重にみました。ブルーシートの海/波、NHKの人形劇をみているようで感激。アイデアとそれをいかすセンス。3人の女性はラインの乙女(神々の黄昏)のよう。ライトの使い方、ブルーシートに映る影絵がいいな。

「範宙遊泳」、突如、奥の扉が開いて遠くに小動物…ウサギか…相当野生化してるな、舞台に上がって横柄な態度、これには笑いました。人間の役者にダメ出し。途中から熊川さん登場するも着ぐるみなので、最初、わからず、名前を呼ぶシーンで気がつく始末。役者たちが外の車に乗り込み明るく手を振る姿にまた笑ってしまう。これからアフタートークみるたびに思い出しちゃうんだろうな。

「ジエン社」、繰り返しや、セリフの重なり、という形式的なところで受け入れられず。清水穂奈美さん、「XTC」ご出演ですよね。チケット取れたら行きます。

「バナナ学園」、きょうは、だてさんが出るというので来たのです。えー、始まるや超大型ハリケーン「レデイ バナナ」が目の前で暴れ回るので、何がどうなっているのか…わからず。物が飛ぶ、水飛沫が吹き荒れる。座席と舞台との間を走る、転がる、寝る。ひとりとして止まっている者はいない。我先にと舞台の端に立たれると圧倒されます。だてさんもばく進。セリフは全く聞こえないけど「撤収」と叫んでいる。ここからがまた大騒ぎで舞台の現状回復。手を抜かず、最後は秒読み。

台風一過。

「マームとジプシー」おなじように、頻繁に繰り返しがあるとダメみたい。映画では、繰り返しのシーンには新しい意味付けがされていたり、普通にみているだけではわからないものを(ラストか終盤で)明らかにしたり、複数の視点から描いたりするんだけれど、お芝居ではなかなか、そういったものには出会わない。

【思い出したので訂正】冒頭のシーンが最後に繰り返される、というのがありました。

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