yozの観てきた!クチコミ一覧

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ショウジョジゴク

ショウジョジゴク

日本のラジオ

新宿眼科画廊(東京都)

2019/01/18 (金) ~ 2019/01/22 (火)公演終了

満足度★★★

チケット代が手ごろにも関わらず毎回パンフレットが凝っていて感銘を受ける。(「ミズウミ」のパンフはすばらしかった。未だに手元に残しています)5分や10分くらい平気で開演を遅らす劇団が散見される中、開演時間を厳守しようとする姿勢にも好感。
お芝居自体は「何んでも無い」「殺人リレー」「火星の女」という、それぞれ中身の濃い短編3作からエッセンスを抽出し、マッシュアップして75分にまとめるという力技(だからカタカナ表記?)のため、少々強引だったり物足りない印象も。
作品に流れる不穏なムードは上手く醸成されていたので、できれば「何んでも無い」だけにピントを絞り、姫草ユリ子の人を惑わす魅力と狂気を存分に描いてもらえれば・・、という勝手な願望も抱いてしまった。

※余談ですが、開場時に予約客も当日客も同様に到着の並び順で入場させていましたが、できれば先に予約客を入場させ、その後に当日客を入場させるという形にしていただいたほうがよいように思いました。特に今回はPassMarketによる先払い制だったので。

わが家の最終的解決(再演)

わが家の最終的解決(再演)

Aga-risk Entertainment

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2019/01/25 (金) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★

ひとつの嘘がまた次の嘘を生み、嘘を信じた側の誤解が認知を歪ませ、ミルフィーユのように丁寧に折り重なった嘘と誤解が小さな出来事をきっかけに「蟻の穴から堤も崩れる」てんやわんやの事態に。こういう話は状況がシビアであればあるほどスリルや可笑しみが増すので、ゲシュタポがユダヤ人の恋人家族をかくまう、という荒唐無稽な設定はユニークではあるものの、「話のための話」というか「シチュエーションを生み出すためのシチュエーション」という部分もあり、さすがに無理があるのでは?と思ってしまうシーンもいくつか。ただ、それらも大きな綻びとまではいかず、160分もの間、観客を惹きつけ続けるのは役者の方々の力量も大いに作用していたように思う。
お芝居のタイプはまるで違うものの、秀逸な脚本と演技で当時のナチスを描いた劇団チョコレートケーキ「熱狂」をついつい思い浮かべ、比べてしまったところもあるかもしれない。

「くも行き」

「くも行き」

ワワフラミンゴ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度★★

意図的に感情を乗せない棒読みの台詞、途中でぶつ切りになる会話、ほとんど何も置かず素の状態のままの舞台など、既存の演劇に対するカウンターのようなお芝居。シュールなギャグ漫画を舞台化したかのよう。

ツイッター上では比較的高評価だったので、単に私に合わなかったのだとは思うが、過去に上演したLE DECOくらいの箱なら内緒話をしているような親密感や一体感を感じるけどシアターイーストのサイズでは寒々しさを感じた。

2020年以降の夏

2020年以降の夏

くによし組

王子小劇場(東京都)

2019/08/21 (水) ~ 2019/08/28 (水)公演終了

満足度★★

登場人物にリアリティを感じることができず、ストーリー自体にも魅力を感じることができず、しょうじき退屈でした。私の座席の隣のご婦人は終盤、目頭をハンカチで拭っていたので、私の嗜好に合わなかったのだと思う。

少女椿

少女椿

虚飾集団廻天百眼

ザムザ阿佐谷(東京都)

2011/10/13 (木) ~ 2011/10/17 (月)公演終了

満足度★★

「少女椿」に対して掘り下げ不足では?
丸尾末広の代表作のひとつ「少女椿」の舞台化。昔から思い入れの強い漫画だったので、期待半分、不安半分で鑑賞。

当日は東中野で人身事故があったため中央線が大幅に遅延。私も6時過ぎの段階で新宿に足止めをくらい、このままでは開演に間に合わないと思い、急遽丸の内線で南阿佐ヶ谷に向かい、開演の7時ほんの少し前に到着。事前予約をしていたもののスタッフに一番奥の座席に案内される。ギリギリに到着したから仕方ないな、と思い着席するも鴨居(?)が視界に入り、舞台の上半分が見えない状態。しかし私より後に入ってきた人は、前列の見やすい席に案内されたりとスタッフのチグハグな対応が気になった。(以下ネタバレ)

ネタバレBOX

作品世界を忠実に再現したヴィジュアル面に感心。また、主人公のミドリちゃんを演じる紅日毬子さんの迫真にせまる熱演がよかった。しかし、役者さんの一部には学芸会レベルの芝居をする人も交じり、デコボコした印象。作品世界にのめり込むことができなかった。

また、中盤以降の展開にスピード感がなかったのと、戦いの場面の立ち回りのテンポが遅すぎて、徐々に退屈な気持ちに。

エンディングも「終わりなき日常を、それでも生きる」という悲嘆や絶望が感じられなくて、ただ上辺をなぞったような感が。

東京グランギニョル「ライチ☆光クラブ」に出演した役者がいたからか、舞台の壁面に「ライチ☆光クラブ」と落書きめいた文字が書かれていたけれど、「少女椿」の世界とは全く関係なくて、むしろ作品世界をぶち壊していた。ああいう「甘さ」が、この作品全体の「甘さ」に繋がっているような気がする。

せっかく丸尾末広「少女椿」、造形に清水真理さん、音楽に犬神サーカス団という素晴らしい素材を集めながら、うまく料理ができていない印象を持った。

ところどころハッとさせるシーンもあったので、もっと深く作品世界を掘り下げたらよかったのになぁ、と残念に思う。
『白夜 -BYAKUYA-』 奥秀太郎×黒田育世

『白夜 -BYAKUYA-』 奥秀太郎×黒田育世

㈱NEGA

原美術館(東京都)

2011/10/01 (土) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★

運営側のミスが目立つ
 開場前、スタッフが整理券の順序を間違えて配布したらしく、1~50番の次に101番~200番を配布し、51~100番が最後に配られるなど、あり得ない失態を犯していた。原美のお客さんは上品だから大した混乱はなかったみたいだけど通常のイベントなら怒号が飛び交ってもおかしくないだろう。入場しても、2列目の席の大半が「関係者席」として押さえられてたのは不快だった。やむを得ず3列目に座ったけど、勾配があるわけではなく庭に椅子が置いてるだけなので、前の人の頭で半分くらい視界がさえぎられ、チャドさんが座り込んだり倒れたりのシーンは全く見ることができなかった。

また、事前にスタッフから、「観難い場合は立ってもらって結構です」と聞いていたが、後列にも着座で観覧している方がおり、とても立ってみることは不可能だった。また公演中に音響に時折「ブチ、ブチ」というノイズが混じるのも気になった。

役者の外人の声にどうも聞き覚えあるなーと思ったら、あのチャド・マレーンだった。びっくり。主役のすごいシリアスな役柄なのに、どうも蝶ネクタイ姿が頭にちらついてしまった。

つい先日「おたる鳥をよぶ準備」を終えたばかりの黒田さんのキレキレのダンスはさすがに素晴らしかったし、プロジェクションマッピングも物語に深みをもたらしていたけど、運営側の認識の甘さやミスが公演の足を引っ張っていたのがどうにもひっかかってしまった。

月の剥がれる

月の剥がれる

アマヤドリ

座・高円寺1(東京都)

2013/03/04 (月) ~ 2013/03/10 (日)公演終了

満足度★★

「死」が軽すぎでは?
扱われている題材はとてもシリアスで痛々しいのだけど、登場人物各々の心情が深く描かれてないから「死」がリアリティを持って迫っては来なかった。

散華メンバーのそれぞれの事情は一部を除いてほとんど描かれず、なぜ身を挺して活動しようとするのかの個々のバックボーンが全然見えてこなくて、活動といっても単に部活みたいで死に対する意識が軽々しかった。

肉が裂け、骨が砕け、親族が嘆き哀しむような「死」はそこにはなく、単に物語上のアイテムとして「死」が扱われているようで、どうも受け入れがたかった。

少年王者舘のような群舞は迫力あったし美しかったんだけどな。

inseparable 変半身(かわりみ)

inseparable 変半身(かわりみ)

有限会社quinada

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2019/11/29 (金) ~ 2019/12/11 (水)公演終了

満足度★★

終演後、私の席の後ろに座っていたマダムが連れに「何の話だったの?全然判らないんだけど」「イルカが主役ってこと?」と感想を述べていた。ぶっ飛び過ぎて観客を置いてけぼりにしてた感あり。マダムほどでは無いにしろ、私自身も余りに荒唐無稽なストーリーにポカンとして気持ちが入って行かなかった。

松井周氏の前作「ビビを見た!」が素晴らしい作品で期待が大きかっただけに残念というほかない。

りんご

りんご

快快

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/16 (日)公演終了

満足度★★

合わなかった・・。
「よかった!」」という評判が多くて期待してたけど、「えっ、どこが?」という感じだった。

ネタバレBOX

役者がチンコ出してどーとかこーとか、ハイレグで散々見飽きてるし。演劇の枠組みをぶち破るという意味ではバナ学のほうがインパクトあるし。

りんごのような血反吐を吐いて死んだ母親を、目線によって悲劇にも喜劇にも捉えることができるというのも、目新しいとは思えなかった。メタ演劇のつもりなら、つまらない。なんで評判いいのか、理解できない。
いないいない

いないいない

ガレキの太鼓

アトリエ春風舎(東京都)

2011/06/03 (金) ~ 2011/06/12 (日)公演終了

満足度

期待外れ・・・
前作「終わりなき将来を思い、18歳の剛は空に向かってむせび泣いた。オンオンと。」が非常に挑戦的なお芝居で面白かったので観に行きましたが、ちょっとこれは・・。以下ネタバレにて。

ネタバレBOX

若い男女が切羽詰った状況で集まっているのに、恋愛も諍いもあまり描かれず、ずっと礼儀正しく互いの距離を保ったままってのは、さすがに無理があると思いました。
震災にあっても秩序を保っている被災地の人々とオーヴァーラップするにしては、それぞれの人間の深みもなかったし。。
範宙遊泳の宇宙冒険記3D

範宙遊泳の宇宙冒険記3D

範宙遊泳

新宿眼科画廊(東京都)

2011/08/13 (土) ~ 2011/08/17 (水)公演終了

満足度

たいくつでした
20年安泰での芝居が結構面白かったので期待して観に行くも、「マジメなお芝居とか僕らアレなんで、こんな感じでやってますけど、本質の部分はちゃんと判ってますからー」みたいな感じを受けてイライラした。50分程度のお芝居だったけど、観るのが苦痛で早く会場から出たかった。あと、ゲームにそれほど愛情を感じないのにゲーム音を安易にお芝居のアクセントに使うのも、感心しなかった。まぁ、上演している画廊で開催中の今敏さんの展覧会がよかったので、そっちで満足しました。

「バーニングスキン」

「バーニングスキン」

劇団子供鉅人

Vacant(東京都)

2012/06/29 (金) ~ 2012/07/02 (月)公演終了

満足度

つまらなくて途中で帰りたくなった
アトピーの女の子が主人公だという設定で、私自身にも子供の頃アトピーで随分と悩まされたこともあり興味を惹かれとても楽しみにしていた。開演前の舞台にはアンティーク調の椅子が多数並べられ、それがまるでピナ・バウシュ「カフェ・ミュラー」のようで期待が高まる。

けれど、実際の芝居は「突飛なことをしている」ということに力点が置かれ、アトピーに対する苦悩も理解も感じられずイライラした。舞台上でハイテンションでバカ騒ぎをされればされるほど客席は冷めていき、早く終わらないかなーとばかり考えていた。

ネタバレBOX

娘をアトピーとして生んでしまったために両親が過保護に育てすぎ、結果、娘の性格が破綻し、家族を崩壊させるというアウトラインはある程度理解できるけど、それならなぜ妹を殺し、両親の殺害を企てなければいけないのか動機が全然伝わってこない。単に「アトピー患者として生まれてしまったから」だけが動機なら、全てのアトピー患者に謝って欲しいとすら。

妹の代わりとして登場するジェニファーも、エキセントリックなところが強調されすぎて、アトピーの娘とどういうつながりがあるのか、なぜ妹を殺すのか、まるで理解できない。

そんな風に、全ての話が客席を置き去りにハイテンションに続いていき、舞台のテンションが上がれば上がるほど見ている側は冷めていく。

「舞台上の椅子を指定の位置に動かす」という特定の客に対するイジりも、それで客を笑わすこともなければ芝居の世界に客を介入させるという試みにもなっておらず、ただ単なる「客イジリ」で終わっていた。「こんなことできるオレらどうよ?」みたいな傲慢さを感じ、腹立たしかったほど。

エンディングで「全ては妄想でした」とも取れるオチがあったけど、そういうオチが一番つまらない。

主役の女の子の役者としての技量は高かったので、もっと面白みのある舞台で演技をすればいいのに、と思った。

2012年に観た芝居は素晴らしいものが多かったので、個人的には上半期ワースト1でした。
Ëncöünt!

Ëncöünt!

妖精大図鑑

STスポット(神奈川県)

2018/07/26 (木) ~ 2018/07/31 (火)公演終了

セミの鳴き声が響く中、公演がスタート。愛らしい映像とのコラボがユニーク。終盤のコーネリアス(?)が流れるあたりからグッと密度が濃くなってSTのステージを9人の演者がところ狭しと踊る様は京都 ART COMPLEX 1928でのコンドルズ公演を思い起こしたりした。金髪の女性ダンサーは手足が長く動きが流麗で特に目を惹く。
ただ、中盤あたりのお芝居が間延びして感じたのと、体育座りをしないと座れない席がとても窮屈で辛く、集中力が途切れてしまうときも何度かあった。
足の弱い客のために、普通に座れる椅子席も設けて欲しかった。

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