少女椿 公演情報 虚飾集団廻天百眼「少女椿」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    「少女椿」に対して掘り下げ不足では?
    丸尾末広の代表作のひとつ「少女椿」の舞台化。昔から思い入れの強い漫画だったので、期待半分、不安半分で鑑賞。

    当日は東中野で人身事故があったため中央線が大幅に遅延。私も6時過ぎの段階で新宿に足止めをくらい、このままでは開演に間に合わないと思い、急遽丸の内線で南阿佐ヶ谷に向かい、開演の7時ほんの少し前に到着。事前予約をしていたもののスタッフに一番奥の座席に案内される。ギリギリに到着したから仕方ないな、と思い着席するも鴨居(?)が視界に入り、舞台の上半分が見えない状態。しかし私より後に入ってきた人は、前列の見やすい席に案内されたりとスタッフのチグハグな対応が気になった。(以下ネタバレ)

    ネタバレBOX

    作品世界を忠実に再現したヴィジュアル面に感心。また、主人公のミドリちゃんを演じる紅日毬子さんの迫真にせまる熱演がよかった。しかし、役者さんの一部には学芸会レベルの芝居をする人も交じり、デコボコした印象。作品世界にのめり込むことができなかった。

    また、中盤以降の展開にスピード感がなかったのと、戦いの場面の立ち回りのテンポが遅すぎて、徐々に退屈な気持ちに。

    エンディングも「終わりなき日常を、それでも生きる」という悲嘆や絶望が感じられなくて、ただ上辺をなぞったような感が。

    東京グランギニョル「ライチ☆光クラブ」に出演した役者がいたからか、舞台の壁面に「ライチ☆光クラブ」と落書きめいた文字が書かれていたけれど、「少女椿」の世界とは全く関係なくて、むしろ作品世界をぶち壊していた。ああいう「甘さ」が、この作品全体の「甘さ」に繋がっているような気がする。

    せっかく丸尾末広「少女椿」、造形に清水真理さん、音楽に犬神サーカス団という素晴らしい素材を集めながら、うまく料理ができていない印象を持った。

    ところどころハッとさせるシーンもあったので、もっと深く作品世界を掘り下げたらよかったのになぁ、と残念に思う。

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    2011/10/14 14:15

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