総長の観てきた!クチコミ一覧

21-35件 / 35件中
チェロを弾く女

チェロを弾く女

cineman

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/04/29 (金)公演終了

満足度★★★

チェロの音色のチカラ・・・
いつもフリばっかり・・・いつも我がお内儀様に言われ心当たりがある自分は自戒の念もあり、観てこの台詞がギィ・フォギイ・フォワシィのブッラクユーモアと感心?思わず吹き出しまう・・・
昼公演のせいなのか?台詞を大切にしていた渥美國康さんの門下生らしくなく何度か噛むこともあって・・・チェロを弾くフリも、手だけが動いているけど身体が動いていない・・・堀ひろこさんの出来は必ずしも良くないなぁ~と思って観ていた。
演出・鈴木穣さんが言っている「役者としての音(声)、体、動き、感じること、そして嘘のつき方・・・容易くできると思っていたこともできない・・・これ、演技です。自分にはできないと決めつけていたことができると発見する・・・それも、演技なんです。」と・・・。独り芝居の演技・・・フリばっかり・・・大切です!★★★以下ネタバレで

ネタバレBOX

堀ひろこさんの演奏フリ演技を見ながら、舞台上の左奥でそれに合わせてチェロを身体全体で演奏する白神あき絵さんがいなくては成り立たない舞台を創っていた。音も素敵だ!
堀さんも努力したろうけど・・・独り舞台の拘りが強かった理由は・・・?

白神あき絵さんのチェロを聴いてから渋谷へ・・・お内儀様と待ち合わせて、チケットぴあ主宰のチャリティー・サイレント・バイオリンの演奏会を聴く・・・これも実に素晴らしかった!
その後、二人で一緒に行った夜の別の公演では、末原康次氏作のギター楽曲がテーマ曲になっている。
先日観た深川・安楽亭でも、韮澤有さんが芝居のために作曲したチェロ演奏が、テーマ楽曲や暗転も含めた音響になっていた。
4月初めに観た芳本美代子さんのラブ☆ガチャでも、音響のチカラで舞台や座の雰囲気・空気感を創り変える力があるとコメントしたが・・・
特に弦楽器は、心が安らぎ演出を情緒深く洗練されたものにするので、演出・音響のセンス良いバランスで、この原作含めてより多くの舞台演出に使われることを期待している!
ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―

ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―

おぼんろ

GALLERY LE DECO 1F(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/05/05 (木)公演終了

満足度★★★

もっと丁寧に・・・己を磨いて大志を!
3周り程以上の後輩だが、震災3日後には少しでも義援金を集めようと一人路上パフォーマンスを行うなど立派で誇らしく思う!帰り際「コクーンに留まらず演博を!」と末原拓馬さんへ激励をしたが・・・。芝居は、前説から末原拓馬さん自身が全てを仕切ってそのままダラダラと入った感じ・・・教職課程を取っていたのかな・・・?学校の教室のよう・・・素敵な末原康次氏の楽曲と共にタイトル幕が下りてやっぱり芝居だ!と自覚する。それでも前説での拓馬さんの声・風体の印象が強く残り、なかなか切り替えモードのスイッチが入らない。蚕は羽化しても飛べない生物なのに・・・狙いが有るのか?孵化?羽化?の台詞も理解不能で・・・。倫がめぐに告白するクライマックスシーンから商業演劇らしくなった。それまでは狙いは良いけど企画が空回り・・・?個性・演技とも豊かな仲間に恵まれていて、小屋がル・デコであり日本人の観客側も優しく許容範囲になるのだけど、さらに大きな舞台を望むのであれば、自身の変革と相当の役割委譲はすべきと思う。本は面白い。アニメにしても・・・と考えながら観ていた。エンディングでは末原康次氏がこの芝居・愛息のための楽曲がフルに聴けた。失礼な言い方で誤解ないように解釈して欲しいが、クラプトンを連想させるような素敵なメロディーラインに大喝采!ではそろそろ出発です。明日も同じ4月30日・・・47STで何を見ようかな?拓馬さんへの新たなエール「日本人の優しさを忘れずにブロードウエイを目指しても良いのでは・・・大志を抱け!」★★★

ピラカタ・ノート

ピラカタ・ノート

ニットキャップシアター

ザ・スズナリ(東京都)

2011/04/09 (土) ~ 2011/04/11 (月)公演終了

満足度★★★

シュルレアリスム・・・
作者自身が「捏造の現場より」で語っている通り、終末願望思想を礎に、神教や仏教など宗教観からの心象風景を筋立てした演出で、好き嫌いが両極端に評価が別れるような作品・・・・?
関西人らしくブラックだけど卓越したユーモアもあるのだけども雰囲気が重過ぎて笑えない・・・
1995年1月には阪神淡路大震災、3月にはサリン事件もあったなぁ~・・・
芝居は良く出来ているのだけれど・・・公房を意識・・・?役者は上手いが・・・評価は難しい・・・ ★★★

『ハコネコ』

『ハコネコ』

ポムカンパニー

遊空間がざびぃ(東京都)

2011/03/16 (水) ~ 2011/03/20 (日)公演終了

満足度★★★

よりポップな芝居で‥・訴えて・・・
大震災で公演を悩んだようで・・・緊急時の避難誘導の案内気配りに.・・・★

ハコネコのテーマ・狙いに・・・★

しかし、芝居は作家・演出の個性・好みなのか、ダークな演出でコントラストが強すぎ・・・

役者の演技も噛みあわない・・・噛みあわないから、余計に芝居が沈み浸透しない・・・座の空気が沈み過ぎて・・・

主人公の一人芝居を観ているような錯覚にも陥いる。引っ張りすぎて間延びする台詞・・・一人心地良さで絡みの間が悪いと間抜けになる・・・お互いがバランス良く熟せ合えるような演技陣のレベルupも必要!

芝居の訴えからも、ポップな演出でリズムカルに描いた方が、芝居の幅が拡がり効果があったかも知れない!?もう少しほど良い彩りが欲しい!

最後に意欲と真面目な劇団へ・・・★ 併せて★★★若さへ期待・激辛コメントです。

祖国へ

祖国へ

昭和芸能舎

SPACE107(東京都)

2011/02/22 (火) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

満足度★★★

期待したけど・・・
辛口コメントを・・・・・・劇団の評判が良いので期待していたのですが・・・レベル的には高くない芝居でした。無理にジィキャラを創ったり・・・興醒めする部分も・・・。中途でパクリの様な脚本には不満!!
クライマックスに流れる【イムジン河】が、当時放送禁止になる程の時代が有り、芝居を単に朝鮮の人への優しさ・思いやりに留めたストーリーで、演出者・役者さん達も、認識と掘り下げが不十分。
逆に、失礼な芝居になっていると思いました。差別的な台詞を繰り返したり・・・。喜劇的には面白いのかも・・・!?
エンディングの女優さんたちの踊りは、107の狭いステージでは良く振りつけられて素晴らしいです。総対的には、星三つかな・・・!?

Theatresports(TM)

Theatresports(TM)

インプロ・ワークス

小劇場 楽園(東京都)

2011/06/06 (月) ~ 2011/06/06 (月)公演終了

満足度★★★

ルールの明確化・・・即興連続ドラマを!
インプロ・カリスマ絹川友梨さんが、情熱を燃やされている演劇をスポーツの様に楽しむ「インプロ=シアタースポーツ」第二回定期公演。
私は前回感想で「実践で磨く楽しみ…センスは生まれ持ったものか?過去の成長過程からのものか?練習鍛錬から培われるのか?その全てが相乗してくるものとしても…」と書いた・・・。
1ラウンド3分のバトル、お題の提示の仕方も進行方法が微妙に変わっているのでは・・・?
即興芝居にはならなくて残念!せめて、5~6分は欲しい。そうすれば連続ドラマのような展開になる・・・?と、思ったり・・・。役者陣の個性とセンスを観察するのが楽しみだったけど・・・。
まぁ~ソコソコ楽しかったのだけれど・・・「だんすだんすだんす」以外の出演陣は、個性・センスは一寸はあるか・・・?でも、風体以外の中味は伝わらずいい加減な稚拙さが目立ち残念!
90名近くの入場者には、インプロリピーターが多くいたようなので・・・MCが変わったから・・・?ルール不徹底・・・?以下、ネタバレに気になったことを書いておきます。★★により近い★3

ネタバレBOX

①前回は観客が書いた芝居のお題ちょうだい!が、セリフ頂戴に変更?その上MCがラウンド毎に、事前に書いた言葉を無視して、余りにも観客へ指名で言葉を求め過ぎていたのも仕込みがあるのでは・・・?と思われてしまいそう。予め書いた言葉が有るのに・・・!
②ラウンド毎に、交替の各々のチームがパフォーマンスのテーマを自分達で決めている。筋立て・ネタの打ち合わせが事前に無いのがインプロ・即興芝居の醍醐味なのでは・・・
観客が事前に書いた言葉は、結局最終ラウンド読むだけの消化で、時間経過はつまらない!即興の共通テーマで対決して欲しい・・・!
③前回は女性出演陣にエールを贈ったつもりだったけれど・・・女性チームVS男性チームとのバトルも期待したけど・・・アクセサリー的出演は残念で少し哀しい・・・!?ご一考を!
④1ラウンド=3分は短か過ぎる・・・!せめて、5~6分以上有れば、連続ドラマのような展開になるかも・・・・私自身もまだ不慣れなので次回に再確認・・・8月29日に期待したい!
気分屋

気分屋

劇団あおきりみかん

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/06/17 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★

突き抜けて一体感を・・・
人は戸惑いながらも、感情を甘受(感受と言うべきかも・・・)しながら、折り合いをつけて生きて行くもの・・・。演劇は非日常性を描きながら、セリフと気分(感情)に対し作者も役者も、もちろん観ている私達にも、能動よりも受動的なその感性が問われるべきと思う!センス良い感性で感度良く表現出来れば、観ている私達と一体感が生まれると思う。 総評はネタバレにて・・・。

ネタバレBOX

私は?人?誰?男?女?で始まりながら、「母を探ねて三千里」のマルコになり・・・イタリア・ジェノバが冨山県・氷見市になり・・・なんとなく納得・・・。面白いのだけど・・・!?
河村たかしに織田信長、加藤晴彦や玉木宏ほか・・・八丁味噌などなど、愛知三河的ネタオンパレードで・・・。三河豊田出身の妻君も喜んでいたようで…!?
愛知に、しっかりと根を張っているのが垣間見えて、私も、ソコソコ楽しいのだけれど・・・。
「気分屋」のタイトルに上手く戸惑わされた感じで・・・。
鹿目さんとあおきりみかんの現在の戸惑いや壁・・・?と感じたり、観ている我々とも一体感がイマイチ不足?と・・・戸惑って感じたり・・・。

例えば、舞台上での演技で、焼き立てのアップルパイをなりきり松田聖子が「美味しい!」とかぶり付く場面が有るが、焼き立てのアップルパイは、焼き立てだから熱い!筈と・・・。言葉(せりふ)にもなく…五感を持った人間がなのだから、反応が欲しい・・・。熱いアップルパイを頬張る反応があれば、観ている私達と同期出来る筈と思うが・・・。そのような感性・生理感度の高い舞台を実現して欲しい。
反応も表現であり、生理的反応からリメイクした感情で一皮剥け熟した演技が欲しい・・・。
鹿目さんと共に歩む「あおきりみかん」は、前途洋々であるから・・・!Everyone to enjoy!
十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)

十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)

tYphoon一家 (たいふーんいっか)

シアターシャイン(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★

演出の拘りは賞賛したい・・・
演じる舞台上には、厚さ15cm程度に幅2m位で奥行き3m位はあるだろうか立派な一枚板が敷かれ、聖書の中にある詞と絵のようなものが書いてある。そこが十字路で、その十字路を昼夜陰日向なく見守るように、舞台右上部に向日葵を思わせるよう微笑む太陽、舞台左袖下部には、嘆きを思わせるような三日月を描き組み込んで、立派で美しいステージが創られている。
暗転時には太陽と月の目が灯りとなり、神の下僕のような黒衣を纏った美術係りの動きをうっすらと照らして、深闇の世界でも神の目は惑わせないことを暗示するような仕掛けとなっている。入場者が50~60人強のこの小屋で・・・と、その舞台演出の強い想いと意欲を讃えたい!
その十字路で、それぞれ作者が異なる第一話「嘘と踊るソナタ」、第二話「幸せな日々」、第三話「彼女から遠く離れて」の物語がオムニバス形式で構成され「十字路と絵本」の上演となる。
そして三話ともに出演者全員が、絵本から飛び出した人物をイメージングさせるような印象的なメイクをして演技をしている。この不思議さの統一は見事だ。
道化ピエロを登場させ夫婦ネタを喜美麻呂ほどではないけど、悲劇とも喜劇とも思える嘆きの心の彩を表現したり・・・開演時に流れる楽曲は、それが、80~90年程前のアコースティック・ギターの弾き語りで「クロスロード伝説」のアフリカ系ブルース歌手・ロバート・リロイ・ジョンソンであることなどの拘りも賞賛したい。
舞台美術・出演陣のメイク・音響など着想に優れた演出と思うのだが…。以下ネタバレ…。

ネタバレBOX

謎の魔女的で絵本作家のような女(松下愛子)と、願いが叶うよう申し出る女(うじいえともみ)の二人の絡みをナビゲーターにして芝居が進行、最後に三話とも集約され終演する。
しかし、一話のように芝居ネタに多少稚拙な感もあるが、それよりも、舞台での謎の女・松下と交わされるうじいえとの二人の会話が、知人同士のようで緊張感が全く見られず拙い。一話より二話、二話より三話、そしてエンディングへと盛り上がり結び着けば良いのだが、それが為に緊迫感が出て来ない。それは、謎の女・松下の描写が不十分で、カリスマがなく、役柄の立ち位置・神秘性を軽率にしているように感じること・・・。うじいえにも、望みを必死に訴え願い出るような動機や必然性が見受けられない役柄であることが挙げられる。
劇団のキャスティングには限界があると思うが、細かく配慮し優れた拘りの演出が出来る能力を持つだけに残念だ!第三話・母キョウコ役(聖子:ジャムジャムプレイヤーズ)程の存在感が有れば、うじいえともみも単純なガイドではなく狂言廻し役で輝いたと思うが・・・。
あと、他の役者陣に言えるのだが、特に飲食等の演技は、陳腐で興醒めにも似た感が有り勿体ない。受けを狙ったかも知れないが、不用意な小道具類を遣う演技が原因と思う。
五感による生理現象からのリメイクによる感情表現は全く出来ていない。今後、より高見へ翔く為には、小さな積み重ねの実践で成長努力し改善して欲しい。改善されれば満点だ!
ビタースイート

ビタースイート

studio salt

Space早稲田(東京都)

2011/05/25 (水) ~ 2011/05/29 (日)公演終了

満足度★★★

可愛い!鶴田まや・・・
オムニバス作品4連発だったけど・・・1発目「パーフェクト・ワールド」の東亨司と鶴田まやの作品で★★★は確定・・・4作品での紅一点・鶴田まやが可愛い! 総評はネタバレBOXにて・・・

ネタバレBOX

オムニバス評価は難しい・・・「パーフェクト・ワールド」以外「金柑」「半熟目玉」「もろきゅう」では★は上げられない!特に、作者の椎名泉水も自覚されているはずと思うし、世相の風潮を皮肉ったつもりかも?知れないが、現時点での原発放射能汚染被害者をパロディ化するのは許されない!私はこの日、早稲田でW大院生時の友人と久しぶりに昼食を供にしたが・・・彼の奥さんの実家は福島県飯館で、畜産農家の人・・・。大震災の受け留め方は個々温度差があると思うが・・・被害が長期化して、今後も悲惨な生活が続く原発だけは「人の不幸は蜜の味!」的表現でパロってはいけない!マイナス評価!椎名女史の本意は情報公開を求めての意・・・それが卓球ラリーでのコミュニケーションと理解したい!?
テノヒラサイズの致命的誤謬

テノヒラサイズの致命的誤謬

テノヒラサイズ

駅前劇場(東京都)

2011/03/09 (水) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

満足度★★★

口語態で・・・日常会話の本へ・・・
完全には見終えていない・・・
2時8分に開演後37~38分経過した頃に大地震発生・・・公演を中断せざるを得なかった・・・

舞台は立ち上がりが肝心だ!人の出逢いは初対面の印象が大きく影響するように・・・
役者さんも舞台では観客と勝負するという自覚が必要!
フレージングのない文語態調の台詞のやり取りは、上手くない朗読劇を聞いているよう・・・
観ている側の心は固くなり構えてしまう・・・以後ストーリーが良くても受け入れ難くなる・・・
芝居のテーマ・訴えを浸透するには、無理に標準語を使わずに・・・
関西弁と言う武器が有りながら勿体ない!
日常使う言葉で・・・タメ口の関西弁に脚本を変えるべき・・・!観客も受け入れ易くなるはず。
不幸中の幸い、芝居中断で再公演を見ることが出来る。次回公演に期待したい。

関ヶ原でダンス

関ヶ原でダンス

劇団6番シード

吉祥寺シアター(東京都)

2011/05/25 (水) ~ 2011/05/29 (日)公演終了

満足度★★★

稽古十分・音響良し・・・演出?
吉祥寺シアターは例えて言うと、ストレートプレイで、OFF・OFF→OFF→ONへと劇団が成長する過程で、OFF・OFFとOFF中間程度の小屋だろうか・・・?奥行・高さ・照明・音響設備なども、OFF・OFF以下で甘んじている多くの劇団が、とても羨ましく思う設備が整ったステージである。
客席も200人までは入るハコで、この日も170~80人は入っていたと思う。6番シードの関係者と、「虹」「雫」を併せた全出演者が相当な販売努力をしたと敬意を表する!
さて芝居だが、この日出演「雫」を含めた26人全出演者が台詞を貰っているので、19時に開演後の前半約1時間は基本軸が定まらず、個々の言う台詞も基本発声での未熟も目立ち、ドタバタ感が強すぎて芝居の方向性が出て来ず、観ていて鬱々とした疲労感が出る。
20時7分過ぎに暗転・・・SEの雨音と無助一人の舞台再開時には何故かホッとする。舞台セットと音響で、私の脳にファンタジーなイメージングが出来上がる稀有な体験が癒しになり、空のステージで演技がないことが観る側のセンスへ訴えてくる・・・その不思議な現象は、ひたすら本と演出の拙さにあるのでは・・・?と思う。
それでも衣装含め立ち回りなど、稽古十分ということは伝わる舞台であった。
指導者は舞台の成道に徹し、ノルマ消化に努力する団員を真に報いて進めて欲しい!リーダーの自己満足の舞台で終らせてはいけない!音響・衣装・照明・設備・出演者へ★★★

ネタバレBOX

■関ヶ原開戦前夜―。雨が降り、霧が一面を覆っている…。
【足軽百姓・男達】「逃げるったってどこに逃げればいいんだよ!」西軍、大谷吉継を将とする軍の足軽として関ヶ原へやってきた百姓達。右も左も分からず、雨に震え霧に迷い、一刻も早く関ヶ原から逃げ出したいと考えている情けない足軽百姓男達。
【百姓・嫁達】「あそこだよ、あの陣だ!」「あたいらにとっても合戦なんだ…。」取った武将の首に化粧を施し、旦那の功績を上げる為に村からやってきた嫁達。
【百姓・母】情けない息子達を案じ、敵兵の首を取らんばかりの勢いでやってきた母親。
【盗賊団】天下分け目の大合戦。鎧に刀と噂に聞いた種子島、獲物を狙って合戦を待つ盗賊集団。裏切りの噂に混乱する陣営に忍び込み、盗賊団の頭領は画策する。
【武将】「娘を人質として差し出し、東軍に寝返るのだ!」足軽百姓達の直属の将である古豪武士はためらいもなくそう決断する。西軍劣勢の情勢を聞き寝返ることを決めるが・・・。

そこで足軽百姓・無助(なしすけ)は思い付く・・・このまま雨が降り続けば戦は延びる・・・雨天順延だ!雨乞い祈りのダンスで戦を止めようと・・・戦争と平和「関ヶ原バージョン」・・・・。
fuck you!! my love!

fuck you!! my love!

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2011/05/11 (水) ~ 2011/05/16 (月)公演終了

満足度★★

大入り袋は貰ったけれど・・・
OFF・OFFの舞台で満員!最低70人位観客が入っていたと思う。
終演後に主宰から今後ともご縁がありますようにと大入り袋が観客全員に配られ嬉しかったけれど、芝居の内容は・・・?
芝居の基本的な構成軸がない!
芝居は全てが散漫としていて、一寸だけコント的なお笑いがあるが、本も演出も役者も、残念ながら未熟だと思う。
私達夫婦へも大入り袋を頂いて本当に申し訳ないけど・・・  ★★ 
以下はネタバレBOXにて・・・

ネタバレBOX

◆保育園・保育士の設定での芝居だけれど、基本テーマが絞れていない。芝居は人の情感へ訴え、心の機微に触れ刺激しながら、観る者観せる者が双方向で楽しむものと思うが・・・!?11名ものキャスティングが必要なの?テーマ・配役ともに絞って構成すべき!と思う。◆タイムカプセル発掘でドクロが出てきたときは、ミステリーかスリラードラマ的に展開していくのか・・・?期待したけれど・・・◆IT関係者を装った保護者の地上げ不動産屋が出てきた時は、保育園存続問題へと展開していくのか・・・?その期待もしたけれど・・・◆二度目のドクロが出てきたときも、失踪した夫を探す保護者の殺人サスペンス風の芝居へ発展していく・・・?これも期待したけれど・・・◆研修保育士が何故いきなり心変わり?その訳もよくわからない・・・◆保育士さん達が劇中何度も笛で吹くテーマ音楽がクワイ河マーチなのだけど、保育園が大空襲時に被害に遭った人々を土葬にした場所なので、タイムカプセルとドクロ発掘などから、「戦場にかける橋」クワイ河マーチ拘りなどで反戦平和・・・でも終始ハイテンションで、掘り下げも不十分なので反戦平和の訴え?ともいえないし・・・全てがダラダラ感で発展がなく中途半端で残念!◆しっかり演技の出来る主人公を軸にしながら、役者を絡めて展開していく本の書き換えなどで、仕込み直して捲土重来を・・・・・。
きょうの日は

きょうの日は

コメディユニット磯川家

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★

正直…判らない!
何故、これが人気の高い劇団の芝居なのか…?この芝居の面白さが殆ど理解出来なかった。
静かな立ち上がりから、いきなりハイテンションのドタバタ演技で、舞台との距離感から乖離を生んでしまったような…観る意欲を削がれてしまった。
でも、何故評価が高いのか…?何故このように客が入っているのか…?そのことが不思議な位の演技レベルだけど…。正直言って、判らない!
しかし小劇団は、パーソナルに固執した行動パターンを繰り返すと、必ず行き詰まり成長がない!当劇団の休憩は、当然の様に止むを得ないのでは…と、それは判るように思うのだが…。
私自身、観ていても一寸も楽しくないのは感性が鈍っているかも…。私も休憩しようかな…!?本当に、強い自己喪失感が残ってしまった。「四コマの 漫画を読むよな 芝居観る」「大声を 熱演なのよ 役者いふ」「休憩を 早く願いつ 芝居観て」   補足はネタバレBOXで…。

ネタバレBOX

この演技レベルで、場内から時々小さく起きる笑い声も…本編物語の展開まで辿り付くのが長すぎることもあるのだけれど、小ネタばかりのお仲間内でのお約束の笑いのよう?に感じてしまい…そんな批判的な想いも出て来て、却って観劇の気持ちが萎えてしまった。
役者陣の中では、ドタバタとネタを繰返すなかで、父役・米川康夫(湯浅崇・テノヒラサイズ)だけでも、落ち着いた演技をすれば、コントラストがはっきりして、周りも照らし逆に輝くのでは…色調濃淡が同じでは…!?兄役・米川貴良(島岡亮丞)が、エヴァンゲリオン2号機「あんたバカァ!」が名言の「アスカのTシャツ」を着て、少しは輝いていたような…!?
1億円

1億円

THEATER the ROCKETS

劇場HOPE(東京都)

2011/06/02 (木) ~ 2011/06/05 (日)公演終了

満足度★★

一億円・・・重いor軽い?
開演時の観劇エチケットの案内放送が洒落があって何度も吹き出した。これは舞台も・・・と期待!芝居はソコソコ上手く、女優陣も可愛いのだけれど・・・バッグに詰めた一億円は重さにすると10~12kg以上はあると思うけど、本の中味は軽かったかな・・・?

『激闘!忍法帳』 

『激闘!忍法帳』 

劇団Spookies

SPACE107(東京都)

2011/04/15 (金) ~ 2011/04/20 (水)公演終了

満足度★★

中途半端の中まで行かないよ・・・!
私はどうも107で良い芝居に巡り合わない様だ・・・特にこの芝居は・・・本が遅かったのかな?以下思い付いた事を書いておきます。
✖全員ダンスまでの30分は前説のよう・・・でも気持ちが萎えてしまう。20人の出演者が入り乱れ過ぎてストーリー性が感じられず、語りだけで十分・・!?
✖特に必要ないと思ったのは、棒術演武・徒手空拳で、小坂さんが好きなのかな?小坂さん以外の出演者は、基本の踏み込みが出来ていないから陳腐に見え過ぎてしまう!
✖せっかく整えた衣装だけど・・・昼夜公演で大変かも知れないが、着こなしが乱れると女性は艶気を感じるが・・・男性はだらしなく下品である!
✖暗転時や舞台から退き消えるまでは、芝居をしているとの自覚気遣いが不足している!
✖お笑いコントと演劇をごちゃ混ぜの演出で、小ネタ受け狙い過ぎと小道具などで芝居を下品にして更に芝居の質をランク落ちにしている。
芝居はなんといっても基本テーマ・訴えが大切なのだから、ストーリーの大黒柱をしっかりと創った本を書いて演出してください。
衣装さんと受け付けさん含めてみなさんお疲れ様・・・★★

このページのQRコードです。

拡大