満足度★★★
稽古十分・音響良し・・・演出?
吉祥寺シアターは例えて言うと、ストレートプレイで、OFF・OFF→OFF→ONへと劇団が成長する過程で、OFF・OFFとOFF中間程度の小屋だろうか・・・?奥行・高さ・照明・音響設備なども、OFF・OFF以下で甘んじている多くの劇団が、とても羨ましく思う設備が整ったステージである。
客席も200人までは入るハコで、この日も170~80人は入っていたと思う。6番シードの関係者と、「虹」「雫」を併せた全出演者が相当な販売努力をしたと敬意を表する!
さて芝居だが、この日出演「雫」を含めた26人全出演者が台詞を貰っているので、19時に開演後の前半約1時間は基本軸が定まらず、個々の言う台詞も基本発声での未熟も目立ち、ドタバタ感が強すぎて芝居の方向性が出て来ず、観ていて鬱々とした疲労感が出る。
20時7分過ぎに暗転・・・SEの雨音と無助一人の舞台再開時には何故かホッとする。舞台セットと音響で、私の脳にファンタジーなイメージングが出来上がる稀有な体験が癒しになり、空のステージで演技がないことが観る側のセンスへ訴えてくる・・・その不思議な現象は、ひたすら本と演出の拙さにあるのでは・・・?と思う。
それでも衣装含め立ち回りなど、稽古十分ということは伝わる舞台であった。
指導者は舞台の成道に徹し、ノルマ消化に努力する団員を真に報いて進めて欲しい!リーダーの自己満足の舞台で終らせてはいけない!音響・衣装・照明・設備・出演者へ★★★