脇路ソレルの観てきた!クチコミ一覧

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準決勝

準決勝

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2011/09/02 (金) ~ 2011/09/06 (火)公演終了

満足度★★★

コメディー!
安定して、ズレタ、コメディなのがいい。
こういうのは、誰にでも受け入れられやすいし(傷つく人がいない)、すごく普遍的だと思う。
自覚的に面白いからいいなあ。
黒岩三佳さんのコメディエンヌぶりがいい。

『若い兄嫁(仮)』

『若い兄嫁(仮)』

青年団若手自主企画 vol.50 二反田やまゆう企画

アトリエ春風舎(東京都)

2011/07/14 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★

現代口語演出
現代口語演劇においても、俳優は化けるのか?
というか化けているように見えるのか?
今回のお芝居では、そこのところが、よーく見えたような気がする。
最近のお芝居は、テンションを高く保つことによって、日常とは異なるキャラクターとしての説得性を持つという手法より、その人物の立ち居振る舞い・声の高さや表情などの細やかな意識化によって説得性を保つという方向性に、スタイルの主流が移ってきている。ある種、舞踊とかダンスに近い身体性を獲得することが、日常の中でエレガントな変化を与えるようになっているとでも言えばいいのだろうか。
その点、6本の寸劇をやることで、それぞれがどう化けおおしているのかを、よく観察できる機会だったのではないか。
演技・役者というものがとてもよくわかる舞台だった。

WWW

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001

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/07/27 (水) ~ 2011/07/30 (土)公演終了

満足度★★★★

現在のこととか、そうじゃないこととか
3.11以降、書き手は皆、この問題にぶつかるようだ。「現在のことを書きたい、しかし”そのもの”ではなく、演劇とか表現とか、そう呼べるような作を乗せたい」
本作も、そのような作家意識に格闘したひとりの劇作家の作品だ。
舞台上で起こっていることは全部、虚構だ。
そして、作意が確実に存在している。
これが演劇の紛れも無いことで、現実と彼岸との距離を明確に描き出したとき、作品は自立するのだと、前に誰かから聴いた。
この作品は、そういう意味でとても自立した作品である。
そして、聴こえ方によっては、ミイラの居る深い石室の中へ、そっと引きづり込まれそうになる。
演出家と俳優との企みによって、この試みはより深い心の闇へと誘う。

ネタバレBOX

シンプルなセット、役者と言葉だけが浮遊する舞台。
この作品は、海外に持っていってもある程度は評価されるのではないかと、思う。
大阪弁で書かれているけれども、テーマ自体はローカルな話でもなんでもなくて、「思い」とか「苦しみ」とか「怒り」とかいう感情は、どこまで残せるものなのかという話でした。
最後に日の丸が出てきたのは、議論が分かれるだろうけれども、ノルウェーでの極右のテロ事件のあったすぐ後なので、ゆっくり考えていかなければなあ。という課題も出来ました。
とても思弁性に富んでいて、なおかつテンポがよい、お芝居でした。
八ラボ

八ラボ

創像工房 in front of.

慶應義塾大学日吉キャンパス塾生会館(神奈川県)

2011/05/06 (金) ~ 2011/05/09 (月)公演終了

現実との接点は何なのか?
深夜枠のアニメを見ているようだった。
やけに台詞が饒舌なのにもかかわらず、
いっこうに心に響いてこない。
シチュエーションの関係性は台詞で語られるので理解できるのだが、
立っている俳優にリアルさがない。
ネライとしてやっているのならば、良いのかもしれないが、
どうもカッコよさを追及して、イケてない感が強すぎる作品だった。

ネタバレBOX

創世記での神と人間との対峙を、ロボットと人間との対峙とリンクさせて世界観を現出させようという意図は判るけれども、そのような世界観を描き出すために必要なアイテムがかなりの部分欠落しているなと、感じるお芝居だった。
台詞の情報量を増やせば世界観が現出するという考えを持っているのなら、役者がかわいそうで、もっと役者の個性を生かした演出・芝居のやりようがあったのではないかと、とても残念に思った。
学生演劇に高水準を求めるのは、、間違っているのかも知れないが、もっと頑張ってほしいです
『humming5』

『humming5』

ポかリン記憶舎

SANSAKIZAKA CAFE さんさき坂カフェ(東京都)

2011/04/22 (金) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

人間が一番怖いし面白い。
私の中でも、特別な部分を占めている人たちの公演なので、毎回欠かさずに見たいところなのですが、実は今回「humming」シリーズは初めて観ました。
スリリングな関係性をどう構築して、展開していくのか。
人間の気持ちの機微の部分を描写するのに、このような元々にある場の雰囲気から立ち現われる、幻想的なイメージが重要な要素として設えられる。
こういう感性に触れられる機会を得られるということは、格別な気がします。
素晴らしい公演でした。観客収容人数が少ないので、周りの人たちにあまりお勧めできなかったのですが「知る人ぞ知る蕎麦屋」みたいな公演ですよね。無理をして観に行ったかいがありました。

ネタバレBOX

女性は怖い!というか、怖かったというべきか。最近黒1点で仕事をする機会が多く、とても身につまされました。
公演を観たショックで終演後に思わずケーキを注文してしまいました(笑)。

照明の木藤さんの話では、総電力500wの節電照明だった(笑)そうですが、もう、彼女は照明をあてるというよりも、そこに照明が在る、もしくは居るということを考えている照明なんだなあと、改めて思いました。

本当にそういうことを感じながら観劇できるのは幸せだなあと、脳天気に思える公演でした。
アンダー・ザ・ロウズ

アンダー・ザ・ロウズ

虚構の劇団

座・高円寺1(東京都)

2011/04/08 (金) ~ 2011/04/24 (日)公演終了

満足度★★★★

なつかしい90年代
いいお芝居だったと思う。
話の間口も広いし、見てていろいろと楽しめた。
「エゴ・サーチ」の時と較べて、役者の力がアップして、
あてがきの面白さが空回りせず機能していたということだろう。
遊機械だったり、300だったり、つかこうへい、遊眠社だったり、第三舞台って、
そういえばこういう風に劇団の役者それぞれのキャラクターを
イメージを膨らませて、劇空間で愉しんでいたなあと、ふと思った。
歌舞伎の名題じゃないけれども、そういう感じでキャラクターを楽しめるお芝居を大きな空間で作っているのはある意味この劇団の強みだと思う。

Jのとなりのオニク

Jのとなりのオニク

男肉 du Soleil

シアター711(東京都)

2011/04/25 (月) ~ 2011/04/26 (火)公演終了

満足度★★

だんじりが通り過ぎた
男くささ全開。こういうの好きな女子はいると思う。
滝のように滴る汗、飛び散る唾、弾けるラップ!
全力全開で踊る彼らの姿は、確かに凄い。

けれども、踊りに洗練さは無いし物語の筋がある分、パフォーマンスのスピードが削がれる。言葉は記号的で実態を伴わず、台詞に愛情が感じられない。

僕はバナナや羽衣の方が好きだ。

以前、「闘争ホルモン」というお芝居をを観た時に感じた、ついていけなさを、このパフォーマンスにも感じた。

きっとこういう男臭さを売り物にする芝居が、好みではないということなのだろう。

わが星

わが星

ままごと

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/04/15 (金) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

カタストロフィー
いい作品でした。
初演を見た人は、また違う手つきで作品を観ることになることでしょう。
はじめて観る人は、その世界の完成度を堪能してください。

完成度が高いのに現在(いま)の風が吹いている。
そんな作品でした。

ゾウガメのソニックライフ

ゾウガメのソニックライフ

チェルフィッチュ

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2011/02/02 (水) ~ 2011/02/15 (火)公演終了

満足度★★

正直判らなかった
「私たちは無傷な別人か」の方向性の作品で、竜安寺みたいな作品ということで、私は「無傷・・・」に竜安寺の石庭のイメージが浮かんでいたので、きっとそういう作品なのだろうと観に行った。
でも、石庭みたいなイメージはまだ舞台上には存在せず、抽象的なのに生々しいイメージが送り込まれる台詞と常に曖昧さを追及した緊密な俳優たちがいるだけでした。
激賞している人たちが、有名人の人の中に何人か居て、
その激賞さ具合に辟易とするところもあった。
出来立てのワインを喜んでいる人を尻目に、ちょっと熟成が必要なのだろうと考えてしまった。
そんな事だから、岡田さんにふじみのも観に行きますと言ってしまった。

ゾウガメのソニックライフ

ゾウガメのソニックライフ

チェルフィッチュ

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2011/03/04 (金) ~ 2011/03/05 (土)公演終了

満足度★★★

ゾウガメのソニックライフ
2回見てやっと理解できた。
確かに身体凄いし、笑わせるところでは、しっかりと笑わせるし、
非の打ち所が無い。

でも、ゴダールやジムジャームッシュの映画と同じく、
誰もが認めるけれども、誰もが観たい芝居ではなくなっている。

判っていてそうやっているのだから、文句の言いようは無いのだが。

一度岡田さんの笑いを敷詰めた作品を観てみたい。

別に笑うために芝居を観に行っているわけではないので、このままでも文句はないのだけれども。

ネタバレBOX

トラスの上を指が歩くシーンが好きです。
ゾウガメの長い寿命をただ見つめているだけの瞬間に思えて。
2回見て、2回ともに突き刺さってくる光景でした。
空間的にもKAATの大スタジオよりも此処の方が音が緊密で良かったです。
KAATも杮落とし公演でなければ、中スタジオでやったほうが良かったのかもしれないなと思いました。
ゾウ→ゾウの鼻テラス カメ→KAME(KAATのメンバー)
浦島太郎→ソニックライフ
と、言葉遊びの三題噺から作られた題名が、舞台上の世界観とがリンクする。
そこはやはり凄いなあと思いました。

わが町

わが町

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2011/01/13 (木) ~ 2011/01/29 (土)公演終了

満足度★★★

裏切られた展開
新国立劇場の中劇場を存分に使った、3時間10分の長編作。
1,2幕はどうってことない様に進んでいくのだが、3幕が美しかった。
むしろ、3幕のために1・2幕があるといってもいい。
新国立劇場芸術監督宮田慶子さんの意図が明確な作品だった。
バックで歌われる賛美歌とピアノの演奏がとても繊細で綺麗だった。
全体的に言うと、とても洗練されて都会的で、田舎町という風情は微塵も無い舞台だった。

ネタバレBOX

オープンステージとして中劇場を使い舞台を迫り出して使用しているので、1・2幕は俳優の出ハケが舞台奥の下手上手から前に出て演技をするというのがとても窮屈そうで、ぶっきらぼうな印象を受けた。
 また、衣裳もモノトーン、照明も青・緑・暖炉の赤と冷たい白、どちらかというと無彩色。舞台監督役の小堺一機さんのモノローグもいつもTVで見るところの軽快さはなく、どことなく抑制の効いた感じだった。
その印象は1・2幕を通して変わらない印象で、どんなにか華やかだろう結婚式でさえモノクロームなイメージで進んでいった。
これは、3幕冒頭の墓地・そしてエミリーの12歳の誕生日の回想シーンを際立たせるための1時間55分に渡る長い助走だったのである。
3幕の冒頭はとてつもなく美しく哀しい。生と死と人生を見つめる時、舞台上の役全員が、もうこの世にいない死者であり、過去の光景を映し出したに過ぎないという光景を、さいたまゴールドシアターの存在感ある俳優たちが墓地の穴に埋まることによって、暗示し作品の中心テーマへの傾斜させる。
ボーナストーク

ボーナストーク

ホチキス

王子小劇場(東京都)

2010/12/24 (金) ~ 2010/12/31 (金)公演終了

満足度★★★★★

悪魔に魂を売るといくら?
強烈なメイクに度肝を抜かされた。
よく出来ているし、とても笑えた。
また見に行きたい。

★2011年★姫初め★あけおめ撲滅バナ晦バナ詣おはぎライブ【バナ☆キス!】

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バナナ学園純情乙女組

王子小劇場(東京都)

2010/12/31 (金) ~ 2011/01/01 (土)公演終了

満足度★★★★

バナナで姫はじめ
恐るべしパワー。
まるで高校文化祭のダンスパーティ。
気合いの入り方が気に入った。

大晦日に公園で一生懸命練習する心意気が素晴らしい。

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