昆虫系[改訂版]
鵺的(ぬえてき)
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2011/07/27 (水) ~ 2011/08/01 (月)公演終了
満足度★★★★★
生き様の野次馬
鳥肌ゾワーって立った。目の前で起きてるのは事件。比喩ではなく、物語だけど、現実の事件。しかも凄惨な。とてもリアルで、ゾクゾクするのに、観劇後の感触は決して不快にならないから流石です。
12匹の由緒ある猫たち
猫の会
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/04/24 (火) ~ 2012/04/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
猫会議
•猫の生活を覗き見ると、人間との驚くほどの類似性!?一年間で最も猫社会に貢献した猫を決めるべく集まったはずが、いつの間にか社会情勢と生命の神秘にまで昇華する壮大さ。劇作家の相馬さんの作品は「Re:カクカクシカジカの話」に続いて2度目の観劇。身近な物語の中に、普段見えない(見ないようにしている)現実があるな、その現実への視点が暖かい。そんな作風は猫の会のゆるくて優しい演劇のコンセプトにもあっていたなと思いました。
Still on a roll
FUKAIPRODUCE羽衣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2013/07/11 (木) ~ 2013/07/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
幸せ過ぎる劇空間
とにかくすごく良かった。生で観るのは2回目だけど(「サロメvsヨカナーン」を
Ustream放送してくれたので、3回も見てしまった。生で見れなかったのが残念すぎるっっ)、目の前で繰り広げられる風景が全身全力のパフォーマンスなのに妙すぎて、内容が全然頭に入って来ない。でも、観劇後も、ずっと残り続ける余韻と、頭から離れないメロディーで、あぁ僕は完全にこの公演にやられてるなと多幸感に包まれます。
Caesiumberry Jam
DULL-COLORED POP
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2011/08/20 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
すっげー、芸術的っっ
きちんと調べて、まとめ、作り込まれた芸術的な脚本。登場人物になりきって観客を舞台にのめり込ませる確かな役者陣。同時多発的に風景が演じられそれが一つの画として魅せる、緻密で壮大な世界を浮かびあがらせる演出。圧倒された。自分の感性に響く、凄まじい公演だった。刺激的。美しい。でもわかりやすい。見れて良かった。良い芝居を見るとシビレル。
『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!
劇団チョコレートケーキ
サンモールスタジオ(東京都)
2013/03/23 (土) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
「熱狂」観劇
手に汗握る、ただただ興奮の2時間!!もう本当に目の前で演技が見れて、まばたきするのも勿体無いくらい、まさしく熱狂して観劇しました。歴史は詳しくないのですが、十二分にワクワクして心鷲掴みにされる公演でした。ナチスの持つドラマティックで緊張感がある史実を並べて見せることで、圧倒的な強度のある物語に仕上がっていました。それを演じきる役者さん達も本当にうまい。関連資料が配られたのも嬉しい。何より、演説。不謹慎を承知で、あの演説ならば騙される。だって、かっこよかったもの。これは、観れて良かった。
演劇集団 砂地 『Disk』
演劇集団 砂地
シアタートラム(東京都)
2013/01/24 (木) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
この世代感
6人の俳優でどえらい世界を創ってしまったんじゃないか。自分が受けた衝撃があまりに大きくて観劇後の帰り道にボーっとしてしまった。でも頭からこの公演についての情報がひとかけらもこぼれないようにと必死で思い返して味わいました。ヒリヒリして息苦しい空間が刺激的で、哲学的に感情的に悶え悩む登場人物達に胸をうたれ、ラストまで興奮が持続し続けました。繰り広げられる普遍的な問いのレパートリーは幅広く、それに対する答えの片鱗は交錯して、「現代のわれわれの世代とは」について突き詰めて考えられてるなと感じました。でもその言葉1つ1つが新鮮さを引き立たせる演出、劇空間が美しくて、楽しくて、洗練されてるなぁと思いました。
東京アレルギー
劇団野の上
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/11/23 (金) ~ 2012/11/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
すごく楽しい
青森弁が心地よい。わからなそうでわかるのが楽しいし、耳なじみの無い言葉が新鮮で楽しい。でもその武器を使って繰り広げられる物語がとても楽しい。全編に笑いがふんだんに盛り込まれて、美術や演出も豪快で、今回は開演前の試みから楽しんでワクワクしました。もう視覚的にウワアアアって圧倒されるシーンも何度もあるし、上演時間の1時間50分もあっという間。終盤の死生観や人生観もスッと胸に入っていく、良質で上質なエンタメ作品だなぁと思いました。劇団員の役者さん達の個性的なキャラクターも相変わらず楽しいし、ナベゲンの三上さんは本当に上手くて魅力的だし、KUNIOの杉原さんもイキイキされてて、良いキャスト陣だと思いました。
ソウル市民五部作連続上演
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
ソウル市民,、初日
教科書には決して載らない、市井の人達の営みをのぞきみる不思議な感触。歴史を動かすのは教科書に載る様な知名度の高い有名人ではなく、圧倒的多数の市民なのは自明の理で。当然史実があって作品が生まれる訳だけど。作品はあまりにも淡々と日常で、10代の頃学校で習った「日本は当時こんなひどい事をした」と比較するとあまりにも違う。でも違うからこそ、「悪意なき市民たちの罪」という視点で見るとゾッとする。人間は弱い、でも歴史に学び市井の力で同じ過ちを繰り返さないよう努力するんだ。アフタートークも刺激的。芸術の持つ力強さを実感っっ。解決しないことも含め、複線なのか、複線じゃないのか、その後の物語が気になるエピソード満載で、広がり続ける各人物の魅力もたまらないなぁ。明日も続けて行くぞ~。
「俺とあがさと彬と酒と」第1回公演『ふたりマクベス、マボロシ兄妹、ほか短編』
DULL-COLORED POP
アトリエ春風舎(東京都)
2012/12/27 (木) ~ 2012/12/31 (月)公演終了
満足度★★★★★
演劇ラブ
年の瀬にものすごいものが見れた!!まだ間に合う、千秋楽の見バラシ公演(これ、無料で見れるの?!)見れる方はうらやましいなぁ!!「マボロシ兄妹」は観念論的不条理劇で、もう何が現実で何が幻覚かわからなくなる、まさに脳みそぐんにゃり系物語。「ふたりマクベス」は直球過ぎる正統派古典劇で、でも新鮮な驚きとマクベス愛に溢れる物語。今の流行とか関係なく、やりたいことをやりきるという公演コンセプトが潔く、実際成功していると思いました。どちらも2人芝居なのにものすごい濃密で、刺激的で、洗練されていて、とても1ヶ月足らずで製作したとは思えない完成度だった。両方出てるあがささんの佇まいは凄まじい、ラブコール受けて出演するだけあるなぁ、妖艶な色気で稀有な存在感。こんな衝撃的で意欲的な作品を作演しながら、出演してもきっちり役者もこなせる男性2人には脱帽する。そしてそして、豪華な豪華なパンフレット。もう詰め込まれまくったパンフレット読むと、共感も感動も多くて、この公演の魅力がより深まり、あぁ演劇はまだまだ楽しくて驚きに溢れてるなと思いました。
INDEPENDENT:2ndSeasonSelection / JAPAN TOUR
インディペンデントシアタープロデュース
こまばアゴラ劇場(東京都)
2011/08/04 (木) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
演劇の夏フェスっっ
一人芝居のこの力強さ。エネルギー。生きざま。30分×10団体。一日で満喫してきました。熱いっっ!次回は、5年後??毎年見れないのが、悔しい。…大阪まで行ければ良いんだけど。すっかりはまりきってしまいました。
アンドロイド版『三人姉妹』
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2012/10/20 (土) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
さびしさ
大切なものが過ぎ去ってしまった世界で私たちはどうやって生きていくのだろう。感情がないはずのロボットやアンドロイドに、いつしか観客が感情を見出だしてしまった時に、不完全にしか生きられない人間の圧倒的な寂しさが浮かび上がる。一度見るだけじゃもの足りない。何度も見て味わいたい傑作。でも、こうしてロボットが高性能になっていけばいくほど、役者さんの立場も危ぶまれたりして…。公開中の映画「演劇1・2」と合わせて見るとより味わい深いです。
テロルとそのほか
工場の出口
アトリエ春風舎(東京都)
2012/12/01 (土) ~ 2012/12/07 (金)公演終了
満足度★★★★★
いまを描く
2012年、いま現在を描き、日本社会への閉塞感を鋭く切り取る、闘ってる演劇だった。思考を共有化しようとする創作の動機が非常に刺激的だし、上演された内容もとても濃くてあっという間の二時間だった。なんというか、我々はもっと調べて学んで疑って、怒らないといけないんだなという内容だった。知れば知るほど、諦めさせられる、どうせ変わらないと思わされる現実だからこそだ。俳優に提出されたテーマに即し、2つずつ作品を書き下ろし、なおかつ1つにまとめる。この4つの全く異なるテーマが並列的に語られるが、個々のテーマ(作品)が面白いから全く飽きずに見れる。硬質で膨大な独白をきちんと伝える俳優も魅力的でした。1つの物語にまとめる事で対話が生まれ、問題意識への反証や発展が起こる。「わかりたいけどわかりあえないこと」、作品内でも葛藤しているし、この作品を創ってる制作者たちも葛藤されたのだと思う。そうして観ると一層味わい深い。声に出して読みたいような言葉の重さの1つ1つを観劇後に反芻しています。
夢の星
玉田企画
アトリエ春風舎(東京都)
2012/10/17 (水) ~ 2012/10/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
浩太に共感しつつ
前作「果てまでの旅」に引き続き、また、やられた!!きちんと計算されてるのにだんだん物語がフワフワしていく感じがたまらない!!玉田企画の芝居、僕のど真ん中だなぁ。とてつもなく面白い。ぎゅうぎゅうに密度の濃い物語のはずが、いつの間にかゆる~くゆる~く笑わされる。久しぶりにこんなに笑いました。中盤以降は、頑張れ、玉田さんと思わず応援したくなっちゃいます。この内容を自然に演じ抜く役者さん達の安定感がすごい。とても楽しかったです。
ソウル市民五部作連続上演
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
「ソウル市民1919」
時間の感覚を忘れるほど見入る、現代口語演劇の魅力っっ。3・1独立運動の喧騒を余所に内輪で笑い合う、この間抜けさ。こうまで無関心でいられるものかと、呆れるほどずれている登場人物達の世界観。あまりにも平和ボケなブルジョアジー的な観点で起こる笑いに腹を抱えて笑う。そして見えないから、余計想像してしまう舞台外の風景、その歴史的瞬間、それを思うとやはりゾッとする。
5作品は独立してる、は本当にその通りで。5部作どれから観ても大丈夫そう。むしろ昨日観た「ソウル市民」と「1919」で同じ役者さんが違う役をやっていてちょっと混乱してしまった。でも作品を重ねる毎に「ソウル市民」の世界が広がっていく。残り3作品、予定は未定だが是非見たい。
edit
shelf
atelier SENTIO(東京都)
2012/05/24 (木) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
緊張の末
見ているだけで、息を飲み、汗ばみ、背筋を正し、凝視して、集中を強いられるような空間。その居心地の悪さは次第に楽しくなり、達成感へとつながっていく。役者達の動きは在ることで成立するような圧倒的な出で立ち。引用された言葉そのものの力強さは、役者という肉体を通して強度を増す。動きも言葉も最小限に削ぎ落として、最大限の効果を求めるように練りこまれている。そして「編さん」されることで見える、引用元の違う言葉同士のつながりが世界を深化させる。そうか、これも演劇か。
幕末スープレックス(東京公演)
劇団子供鉅人
ザムザ阿佐谷(東京都)
2012/10/04 (木) ~ 2012/10/08 (月)公演終了
満足度★★★★★
すごいパワフルっっ
プレビュー公演を観劇しました、安価で拝見させていただき感謝です。バカバカしいものが全部ある!!始まってしまえば上演時間2時間20分はあっという間。最前列に座ったのですが、役者さん達との距離は本当に近くて圧倒される。役者総出でぎゅうぎゅう詰めの舞台上で、歌い踊られる劇中歌はどれもノリノリで楽しい。勢いとテンションでやりたい事をぎゅうぎゅうに詰め込んで、でもしっかり観客を楽しませるエンタメ作品だと思いました。頭空っぽで楽しめるのに、物語のパワフルさは衝撃的。しんみりしそうになると必ず馬鹿馬鹿しい事が起こり、登場人物の悲哀も苦しさも壮絶なのに、それを笑いの入れ子構造でポジティブなエネルギーに転化してしまう。このエネルギー量はハンパないっっ!!
ナカフラ演劇展
中野成樹+フランケンズ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/06/07 (木) ~ 2012/06/20 (水)公演終了
満足度★★★★★
たんのう
無事、「A」~「C」まで全部見れましたっっ。原作をまるで知らないのに、肩に全く力を入れずに、頭ユルユルでも十分楽しめる。翻訳劇って固くて、古くて、取っつきづらい印象だったのに、中身はこんなに共感して笑って楽しめるものなんだなっていう発見がたくさんありました。それは、誤意訳して、中身だけ抜き取って圧倒的にわかりやすくして上演するナカフラの力なのだけど。関連企画も、無料でこんなに充実して良いのって位、ゲストあり、映像あり、資料までいただいて、がっつり楽しみました。「A」と「B」では共通の原作を基に作った作品なのに、全然別の物語になっている演目がありそういう演出も楽しかったです。
Waiting for Something
アジア舞台芸術祭制作オフィス
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2012/12/01 (土) ~ 2012/12/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
伝わらなさ
言葉の壁も、ひょうひょうとすり抜けてみせるナカフラ演劇、素晴らしい。お互いに伝わらない感じがとってもコミカル。肩肘張らずに楽しめて、観劇後も味わい深い。これもゴド待ちなのか、と思う位異色なんだけれど、その誤意訳の魅力が十分に発揮されて、何度も何度も見たくなるような作品。これで無料なんて、ありがたすぎる。
てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて
マームとジプシー
十六夜吉田町スタジオ(神奈川県)
2013/04/16 (火) ~ 2013/05/01 (水)公演終了
満足度★★★★★
Cプログラム
マームとジプシーの観劇は2作品目ですが、改めてリフレインの魅力に引き込まれました。自分にとってグッとくるシーンが、少しずつ変化しながら何度も何度も繰り返されるのは、すごく贅沢な気持ちになります。いつまでも見ていたくなりますし、すごく物語に共感しました。
終わりなき将来を思い、18歳の剛は空に向かってむせび泣いた。オンオンと。
青年団若手自主企画 だて企画(限定30席!)
アトリエ春風舎(東京都)
2011/01/14 (金) ~ 2011/01/25 (火)公演終了
満足度★★★★★
青春、再来っっ
いやー度肝抜かれる。観劇じゃないね、緊張だね、体験だね、出演だね、そして青春だね。僕は高校は男子校だったんで、満喫したなぁ。覚悟さえすれば、すごい楽しい。是非、前情報一切なしで楽しんで欲しいです。