1
テンペスト
少年社中
待ってた…ずっと待ってた。大阪来てくれてありがとおおお!!無事に幕開けて、始まってそうやったそうやったと。あまりに豪華なキャスト、シャチュウアベンジャーズ。凄い人しかいない。圧巻。
もうね演技…というか。舞台上での生き様が凄まじくて。息をするのも瞬きするのも忘れる。視線も思考も心も釘付け。染め上げられて取り込まれて埋め尽くされる。永遠にこの人たちの生の生き様を観ていたい…と願わずにはいられない。この時よ、永遠に続けと。
劇団を続けていくいうことは、個人が俳優を作演技を続けるということとは異なっていて。その覚悟が問われる。続けていくために何が必要か、何をしなくてはいけないか。でも何より忘れてはいけないこと。その最も大切なところを全力で伝えてくれた。胸を突かれる。
そして思うのです。日替わりキャスト。えっ、あの台詞を毛利さんが発したの!?エモいにもほどがないでしょうかっ。まぁ、まさかご自身が言うことになるとは思っておられなかったことでしょうが(笑)
井俣さんがどえらく格好良かったのです。皆んなに見せびらかしたい。観てお願い。私見ですが井俣さんご自身と尽く逆をいったらこんな人っていうくらい真逆な役。だというのに根幹の、いい芝居がしたいんだという演劇が好きなんだという、その根幹の部分がおんなじで。もってかれる。
ぶっ倒れてしまわれるんじゃないかと、思ってしまうくらいに。烈火のごとく。なにも残すことなく身体の芯からぜんぶぜんぶ絞り出し切ってる姿が、さいっこ〜に!格好良かった!!あんな瞬間に出会えるなんて。生の演劇は良い。良いぞ!とりこだ!
舞台美術も今回大掛かりだった!動くアスレチック!全然ゴテゴテとかはしてない。むしろ無骨。でも構造が複雑で幾重にも表情が変わる。一体どうなってるのか。探検したくなります(笑)面白かったな〜。
あと忘れてはならない、グラハムさまを探せ(笑)わたし見つけられるかな〜楽しみだなぁ🎶と思っていたら、いちみりも潜んでなくて。ごりごり前面におられました。いやあんなん無理や、笑わずにおられようか!なんの罠や!?
ご馳走様でした!大好物です!!
2
ヒマワリ
ステージタイガー
印象がここしばらくとはなんだか触感が異なる感覚で。その要因を探ると…やはり佐竹さんになるのかなと。昭和頑固親父の説得力が強くて。強くて。舞台全体の昭和のリアル感を引っ張ってくれる。
この物語は舞台を昭和にすることで成り立つ。それを令和の時代に降臨させることでより際立つ…のだけれど。そのこと自体に疑念を抱かねばならないことではないのかと。令和の今の世はあまりに息苦し過ぎないか。理屈が、屁理屈が、小賢しさが、先立ってやしないか?
個人的には、二言目には昔は良かったなどと言う懐古主義的なものは、好きではない。昔が良くて今が良くないなんてことも全くない。そういうことではなく。心を失ってはいけない。理屈ばかり捏ねるのではなく、本質を視る目と心を放棄してはいけない。
そんなことまで思考を泳がせてくれたヒマワリの親父は、近所の子供にもしっかり鉄拳喰らわせる令和ならアウトな昭和の頑固親父。すぐ怒鳴るし鉄拳喰らわすし話も通じない。でもね。心がしっかりあるの。一本筋が通ってるし思いやりもあるの。
何より裏で悪意を巡らすなんてこと絶対しない。誠の心と言葉で真正面からぶつかっていく。あんな清々しいことあるだろうか。受け止める側が成熟しきってないと受け取られない事もある。表面の厳しさしか見えないこともある。それが分かる時が来る。それが大人になるってこと。
めちゃんこ熱かった。清々しい真っ直ぐで歪みのない心があった。温もりのある家族の絆があった。失ってはいけない人の心、人情に溢れてた。今の世には難しいのかもしれない。だからといって諦めてはいけない。そういう大切なものがそこにありました。わたしはこの人達が大好きだ。
二回目の観劇。いつもなのだけれども。やっぱり一回目は物語を浴びることでいっぽいいっぱいで。二回目になって、みえてくるものがたくさんあって。あぁ…そうなんやなぁ、あぁ…そうやったんかぁと、ひとりひとりの人生がなお染みる。残り一回、終わるまでは胸のうちに。今年もしあわせでした。
3
「父が愛したサイクロン」
DOOR
観劇。あぁ、しみじみ、良い。本当の格好良さって、こういうこと。素敵すぎる。でもやっぱり、生きた時間がまだ短くて見聞きしたこと体験したこと多くはない子供、娘さんにとってはステレオタイプな格好良さをお父さんに求めてしまうわけでそれで亡くなってしまってから、その愛情の深さにも格好良さにもどれだけ寂しい思いさせてしまったのかもいうことに気がついても、もうやり直しはできない。それを伏線で特大ブーメランになる台詞言わせてるの、ゾクっとする。知ってたのに、なのに、っていう。
それも初演も観てて、観劇三昧でも振り返ってるからこそだけど。それをいえば、一升瓶。こんなずっと抱えてたっけ?おかげて序盤から既に何度もポロポロ泣きかけてたんですけど。なんて大切そうに抱えるのか。たまらん。
ほんとにもうどうしていいのか分からない時に、全部話せてどうしたらいいか教えてもらえて相談できる相手って…そんないるもんじゃないと思うの。自分じゃ大したことではないって言ってたけど、とても大したことで、まさにヒーロー。こんな人に出会えるのは奇跡。神降臨に等しい。
あんなに町内会の催しがある地域も尊くて。ジジババの確執?陰口?意地悪?村八分?派閥争い?いや〜あるだろうねぇ…現実的には…でも。きっとあの人のいるあの町内会はきっと平和なんだろうなぁって思わせてくれる。世の中捨てたもんじゃないって、生きようって思わせてくれる。
わたしにも、いる。盗んだバイクで走り出したい気持ちになる夜に、LINEで既読スルーすることもなく聞いてくれるひとがいる。ありがてぇなぁと思う。だから。受けたあったかいもんは、受けるばかりでなくリレーしていけるように。そう思える。ほこほこする夜。
4
御菓子司 亀屋権太楼
MONO
老舗和菓子店のお話。人物像がひとりひとり細かいディテールを機密に丁寧に作り込んでてとても人間くさくていい。その場その時間だけの創られた人間じゃない親しみを覚える。そんな人物達の織り成す物語がこの和菓子店に流れた時間をしっかり観せてくれる。
時間の描き方がこれまた素晴らしくて。年月はグイグイ進むしその経過があるからこその環境の変化にも説得力があるし、春夏秋冬の季節の移り変わりの描き方が秀逸。この春はあの冬の続きではなく何年も経った春みたいな。この和菓子店の歴史を一気に大河にする。
舞台美術がこれまた素晴らしい。おったまげました。幕が開けるまでは、なんだか幾何学模様で和風な雰囲気あっていいなぁ、でもシンプルだなぁと、ここでどんな物語が?って思っていたら。忍者屋敷なの?そこにそんなのが!?って。すっごい楽しい。めちゃくちゃ職人の技。
クライマックスのあの二人の場面は。。。
わたしならあのような状態になってる人にどんな言葉をかけたらいいか分からない。途方に暮れると思う。だからこの人はどんな言葉を言うのだろうか?と固唾を飲んで見守ってました。そうか〜って。それまでのその人の描かれ方があったからこそ活きる。
あの場面が一番好きでした。一言一句、良かった。そうなんだよなぁ、そういうことなんだよなぁ、こういうことなんだよなぁって。染みた。うん、もうまるっとすべからくやっぱりMONOさん好き。最後にあんな報で締めちゃうとこまで込みで(笑)あぁ〜お饅頭食べたい。
5
THE STUBBORNS
THE ROB CARLTON
おっもしろかった〜!笑いしぬかと!ひいひい言わされましたwまた笑いの天井をひとつぶち破ってこられた感じ。男三人80分出ずっぱりの喋りっぱなしの会話劇。隙間なく面白い。でもコテコテではなくてハイセンスで上質な。
いつもながら舞台美術も小道具も素敵で。シャンデリア、ティーセット、うっとり。ハイソな空間を彩るこだわり。構成が三段構えだったのですが、それがまた効いてて。うまいったらない。笑いが倍増しになってゆく。たまらんかったなぁ。観客を絶え間なく笑いの渦に巻き込んでゆく。
いや〜笑ったなぁ。笑い疲れるほどに笑って、逆に疲れが吹っ飛んじゃったwこーゆうの、しあわせですねぇ。やっぱり今回も何にも話はまとまらなかったのだけれど。なぁんにも事態は解決も進みもしないのにあんなに濃密なの凄いwwブラボーでした!
6
しろばら 大阪公演
BACK ATTACKERS
観てきました〜!うわぁ!めっちゃすごい!めっちゃすごい!めっちゃすごーい!!おっもしろかったぁ!観られてよかった!出会えてよかった!テンションあがる〜!!
キャストフルでめちゃくちゃ良かったんですよね。フルで。死角なし。
演出も楽しませてくれる凝り方が素晴らしくて、それをキャストが一切の抜きなしでフルスロットル。ビジュアルも最高。
脳裏に延々とこびり付く瞬間がてんこ盛りでした!
7
『黄金黎明伝 TSUNEKIYO X The Golden Dawn』
MICHInoX(旧・劇団 短距離男道ミサイル)
観てきました!いやもおさいっこ〜!いつの間に劇団名変わってたの!?大阪来てくれてありがとう!送風浴びせかけられたのも、おぱんつ投げつけられたのも、ぜんぶぜんぶご褒美でしかないわ!もうヘンタイでいいww
後にも先にも、右向いても左向いても、他にはない、完全無欠の唯一無二。初めて観てからかれこれ十年以上は経つけれど、あんなの他に出会ったことないもの。どこに合戦を尻で表現する演劇あるよww尻で合戦…?
結末はね…すごい沁みる。しんみり。あんなはっちゃけた戦いしてたってゆうのに。締めるとこはきっちり締める。そして魅せるとこはしっかり魅せる、めちゃんこ格好いい!惚れる!そうそう現2ndで火柱見るの初だし今後もないんじゃないかな〜?アレアリだったんだ!?w
間違いなく言えるのは、本気で本気の演劇魂ぶち込んだ演劇だったということ!最高でした!
8
朝日のような夕日をつれて2024
サードステージ
観てまいりました!もう…凄い!なんて凄い俳優さん達なの!とんでもない俳優さんの演技というものは、その演技に夢中にさせられる、永遠に観ていたくなる。至福の時間でした。生の演劇が好きだ!劇場という空間が好きだ!大好きだ!この舞台を浴びれて幸せ!最高!
9
トモダチガーデン
壱劇屋
めっちゃ演劇、めっちゃ壱劇屋。わたしがまた観たいと願っていたものがそこにありました。現実世界から少しズレたどこか違和感のある奇妙でムズムズする非日常の風景。でもそれこそがここでは現実なのだという顔をする世界。たまらん。
衣装がね凝った造りでとても良かった。個性が立ってる各々のキャラをさらに濃く印象付ける。オズなのかな〜?と最初思ったけれど、そういうことでもなかった。
従来からの、壱劇屋ならではの奇妙な世界へ迷い込んだ感覚に大熊くん仕込みのマイムがさらに巻き込んでくるスタイルに加えて、近年のスタンディング公演で培ったライブ感が上乗せされて。壱劇屋の新たなステージの幕開けを観たような気持ちに。どちらの好みの層にもストライクする。
そして今回は、新体制になってからの大熊くんはどこかラスボス的な、共に創り上げてはいても、上手く言えないけれど将軍的な外の立ち位置にいた印象なのだけれど。今回は完全に中にいて、重要な部分はしっかり引き受けながらも、一体化してて。「劇団」なんやなぁ、って。
長々と書いてしまってる時点で言わずもがなではありますが…とても良かったです、壱劇屋『トモダチガーデン』。映像ではなく、映像で観てもあれはたぶん美しいとは思うのですが、でも初見は映像ではなく。生であの感覚を体感してみて欲しいなって。ゾワゾワ、ムズムズ、そしてワクワク。
ワクワクを担うパフォーマンス。わたくしは目を輝かせてしまいました。あれはね、仲間を心底信頼してないとできないよ。信頼して、信頼仕返して、通じ合わないときっとできない。あえて言いたい、生で観る価値がある。
でもたぶん一番大切なことは。演劇を演劇たらしめるギミック的なところではなく。描いているのは現実世界で生きる女の子の繊細な対人関係による悩みと、そこからの未来へ向けての一歩の踏み出しというところ。そこをきちんと描けてる辺りがもうまた良きで。リスペクト。
10
邪魚隊/ジャッコタイ
東映ビデオ
ずっと楽しみにしてた、やっと観られました〜!困難にも負けず、大阪来てくれてありがとう…。めっちゃ興奮、血肉湧き踊る。夏の嵐、夏祭りのような舞台でした。みんな格好良かったなぁ。
やっぱり。あの中に井俣さんいて、森さんいて、誠治郎さんいる…ってのが、実際に観ると思った以上に、なんだか目頭が熱くなってしまいました。主演の佐藤流司くんも、バラエティは毎週観てたけど、よくよく考えたら生で舞台観たのたぶん初めてで。全てが至福の時間でした。