ふどくの観てきた!クチコミ一覧

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Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

<火遊び>

ギャラリー悠玄(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★

この黒沢佳奈がすごい
小中学校で起きるイジメや学級崩壊や不登校などの問題を解決するにはどうしたらよいか。
→→→ 学校を無くしちゃえばいいんじゃね。

その手があったか!
その発想はなかったわ。


いくら情報化が進んだからといってそれはどうだろうというシーンもあったが、そんなことは気にならないくらい役者さんたちの物語を引っ張る力が強かった。
特に黒沢佳奈さんがすごかった。魅入った。
小さな空間で、間近で観られる贅沢さよ!

劇場は狭い階段を下りた地下のギャラリーだったのだけど(新宿眼科画廊みたいな感じ)、大きな木製のベッドが使用されていて、一体どこからどうやっていれたんだろう?

どん底

どん底

江古田のガールズ

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/10/04 (金) ~ 2013/10/06 (日)公演終了

満足度★★★★

小細工なしできっちりと俳優の芝居を見せ切ったことを評価する
なんて、偉そうなこと言ってすみません。


江古田のガールズの作品は一貫して自分の才能に対する不安と焦りと苛立ちとそして自負をテーマにしてきた(と僕は思っている)。

今作は山崎さんが高校時代の作品ということもあってか、テーマの表出が非常にストレートであった。
ヒリヒリした。

ネタバレBOX

小説家を目指している者が、あんなふうに軽々しく他人の作品に手を入れるなんて、また編集がそれを容認するなんてありえない。
手書き原稿をパソコンで打ち直す過程で自他の区別が曖昧になってきたのだと思うが、脚色事件はこの物語で最も重要なポイントなので、そのあたりもう少し丁寧に描く必要を感じた。
荒野1/7【全日程終了・ご来場いただきました皆様ありがとうございました!】

荒野1/7【全日程終了・ご来場いただきました皆様ありがとうございました!】

鵺的(ぬえてき)

ギャラリーLE DECO(東京都)

2012/08/07 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

鵺的的
「鵺的」的世界を堪能。

ネタバレBOX

ともすれば推理劇になりそうな展開をさらりと回避する作劇手腕とストイックさに鵺的を感じた。

非実在少女のるてちゃん

非実在少女のるてちゃん

笑の内閣

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★

おもしろかった
とてもよくできていた。

小劇団(マムジプ・柿・ままごと・悪い芝居)いじりも笑えた。
アゴラでバナナのネタはちょっと胸が痛んだ。

次回公演も観たい。
が、次回公演がプロレスだったらちょっと検討する。

ネタバレBOX

舞台上において実は、のるてちゃんはほとんど活躍をしていない、というところがよかった。セリフの誘導によって、のるてちゃんが反対運動の先鋒のように感じられるが、注意深くみると実際に運動しているのは実在の人物だけなんですよね。

残念だったのは、終わり方。
TV版エヴァンゲリオン最終話のラストシーンになぞらえて終演する。そのパロディの完成度は高く、おもしろく観られた。が、エヴァのラストがそのまま「のるてちゃん」のラストになってしまうのはあまりに残念。だって、借り物のエンディングじゃないですか。
最後はパロディで落とすのではなく、この作品独自のラストを設えて欲しかった。

深海の庭。

深海の庭。

中野坂上デーモンズ

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2012/10/13 (土) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★

意外にも社会派
勝手に反社会的な内容を想像していたのですが意外にも社会派でした。
ただ、作品のモチーフとなっているハンセン病について知見が深まったとか、イメージが変わったとか、とても関心を持ったとか、そういったことは一切なく、でもそれはそれでいいのでしょう。

このお芝居、僕は好きです。
鼻水を垂らしながらがんばっている(いや、がんばっているというのは言葉が違いますが、ちょっと適切な語彙が思い浮かびませんので今はこの表現で)女優、三森麻美さん、浅見にかろさんのお二人がちょっとびっくりするくらい魅力的でした。
なんだろうなあ、演出の力なのか、女優さん自身の持ち味なのか。
いやきっと演出が女優さんの良さを引き出したのだと思います。

次回公演も観に行きたい。

チケット(上半身が魚、下半身が人間の形をしている。マグリットかな?)がとても凝っていて(お金もかかってますよね。チケットにそんなにお金かけて大丈夫?)、上半身と下半身がもぎられるのが忍びなかった。そして手元には下半身だけが残ってるっていう、なんとも言えない半券。
本の栞として使わせてもらいます。

また悪だくみをしているのね

また悪だくみをしているのね

電動夏子安置システム

シアターKASSAI(東京都)

2012/08/07 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

レイヤー状の
舞台の使い方がおもしろかった。

緑の指

緑の指

世田谷シルク

シアター711(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

渦を巻く物語
お話がぐるぐるぐると渦を巻くように進んでいく。
進んでいると思ったらまた同じところに戻ってきて、でも全く同じ風景ではなくて、それは円運動ではなくて渦状になっているから。指紋のように。

前半がちょっと長く感じた。
が、後半は加速度的におもしろくなった。

世田谷シルクと言えば、わたしの中では「ダンス」ということになっているのだが、今回も気持ちの良いダンスが観れたのではあるが、今回についてはその他大勢の劇団のダンスと変わらないなあという印象だった。
もっとオリジナリティのあるダンスをみせてくれていたと思うのだけれど。
わたしがシルクのダンスに見慣れてしまったせいかなあ?

この世の楽園

この世の楽園

鵺的(ぬえてき)

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2013/10/23 (水) ~ 2013/11/03 (日)公演終了

満足度★★★★

非現実の王国で
第二回公演「不滅」のアナザーストーリーと解釈できそう(創作されたのは今作の方が先のようですが)。


そう考えると、今回平山さんが出演されていなかったことに説明がつくよね。

「ジャパニーズ・ジャンキーズ・テンプル」

「ジャパニーズ・ジャンキーズ・テンプル」

ハイブリットハイジ座

シアター風姿花伝(東京都)

2013/03/06 (水) ~ 2013/03/10 (日)公演終了

満足度★★★★

面白いか面白くないかじゃなくて好きか嫌いかだ
手加減のない、よい舞台でした。
なにもかにも過剰。見終わったらぐったりです。
南美櫻のドスの利いたかわいらしさも健在でした。

次回の公演が待ち遠しくて仕方ない。

ネタバレBOX

ラストの「告白ダンス」ループ。舞台上のダンスにばかり心を奪われて、客席後方で告白を受け止めるハコビ役田中裕子の表情を見逃してはならない。ハコビはどんな気持ちで苦行のように繰り返されるダンスを見ているのか。その苦行を強いているのは他でもない「ずれてる」と毅然として言い放つ自分なのだ。その切なさは登場人物ハコビとしての感情だけではなく、疲労困憊する仲間を見守る田中裕子の切なさのようにも感じられた。

そして、何か居心地の悪さも感じた。その感覚は何に起因するか。
田中裕子がこちら(客席)側にいることが端的に示すとおり、ダンスシーンに主宰の天野峻が加わっていることが示す通り、さらにはその天野峻が舞台後方ではなく先頭に立ち田中を見据えてることが示す通り、このダンスシーンは虚構から抜け出し、リアルの世界に極めて近い場所で行われている。(今回、天野峻が役者として出演しているのは当初配役された役者の降板のためと思われるが、主宰がこのダンスに加わっていることは演出意図と考えられる)。劇場での行為がリアルになったとき、我々観客は傍観者にならざるを得ない。その芝居は観客の前に提示されながらも観客を意識しない。だから、わたしたち観客は田中裕子に背を向け、彼女の表情が見えないのだ。
そしてさらに、私たちは怒っている芝居や泣いている芝居や悲しんでいる芝居を見ても、それは怒っているのでも泣いているのでも悲しんでいるのでもなく、芝居をしているということを知っている。一方、今回の繰り返されるダンスによる役者の疲労は芝居でも演技でもなくリアルな疲労であることに疑いは無く、ダンスのループはリアルを補強する装置の役割を果たしていると理解できる。
そうして次第にダンスは、わたしたち観客へ向けられたものではなく、田中裕子にのみ開示されているという気がしてくるのであった。
それが居心地悪く感じた理由です。
(居心地が悪くて嫌だった、と言っているのではありません)
たけくらべ=TK Club

たけくらべ=TK Club

劇団ドガドガプラス

浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/08/29 (木)公演終了

満足度★★★★

戦争と平和
役者さんが舞台を飛び降りて場内を駆ける。大勢いる役者さんの動きや配置がよく考えられていて見ごたえがありました。
デコラティヴかつ饒舌なセリフが心地よいリズムを産み出し、物語を押し進める。
本劇団の面目躍如たる歌と踊りも楽しい。
テンポがよく、躍動感がありとても楽しい舞台でした。

さて、物語では登場人物たちは戦争の悲劇を背負って描かれる。
どの人物もただただみんな懸命に生きている。

少女たちの魂魄が灯し火となって降りてくるシーンが印象的。

【終演。ご来場ありがとうございました】Q& ~近藤プロデューサーの最後の問題~

【終演。ご来場ありがとうございました】Q& ~近藤プロデューサーの最後の問題~

RebornTrouperPassion企画

APOCシアター(東京都)

2013/08/28 (水) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

おもしろかった!
とてもよく考えられた脚本で、おもしろかったです。

ネタバレBOX

【Qハコの中にあるモノを答えろ】  ← 公演の説明の文章にヒントが隠されていたんですね。
暗転セクロス

暗転セクロス

井関友香プロデュース公演

シアターKASSAI(東京都)

2013/10/02 (水) ~ 2013/10/06 (日)公演終了

満足度★★★★

良作
内容は寸分違わずタイトルどおりなんだけど、タイトルで損してるような気がした。

風俗嬢が出て来てもスワッピングがあってもまったく下品さはない。

役者さんもよかった。

上質のコメディー。  なのにタイトルがなあ。

ネタバレBOX

ピザ屋の愛ちゃんがもうちょっと活躍してもよかったかな。
保健体育

保健体育

20歳の国

王子小劇場(東京都)

2013/10/03 (木) ~ 2013/10/08 (火)公演終了

満足度★★★

田舎、こわい。
やっぱり王子はいい劇場だなあ。とバナナ学園を思い出しながら客席に向かう。
劇団がやりたいことにとても協力的だ。



役柄に合わせて女優さんのパンツの色にも演出がされていたとのことですが、だったらパンツ、見たかった(真顔)

リベンジャーズ・トラジディ

リベンジャーズ・トラジディ

ナカゴー

王子小劇場(東京都)

2010/02/17 (水) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★

舞台からほとばしる
エネルギーに圧倒されました。
亜矢乃さんがかわいかった。役者としての今後の活躍に期待。

ネタバレBOX

暗転後の殺戮シーンがとてもよくできていた。
身体が真っ二つになったり、腸が飛び出したり、優秀な造形で、すぐに場面が変わってしまうのがもったいないくらいでした。
愛探偵❤天乃川学 ver. enbu

愛探偵❤天乃川学 ver. enbu

ENBUゼミナール

笹塚ファクトリー(東京都)

2011/03/23 (水) ~ 2011/03/24 (木)公演終了

満足度★★★

たいせつなこと
ロリータ男爵の公演って感じでした。ぐだぐだな感じはある程度は演出家の意図どおりではなかったかと。
野鳩もこんな感じだよね。ロリータと野鳩は私の中では同じカテゴリ。野鳩と言えば久しぶりに野鳩の佐伯さち子さんを薄らぼんやりと見れてよかった。

生徒さんたちは結構楽しくやれたんじゃないだろうか。演劇を続けていくことがどれほど大変なことかはわざわざゼミで教えてもらわなくてもこれから嫌というほど経験するだろうから、今回初舞台の人もいたみたいなので、たいせつなことは舞台に立つたのしさを実感することだったと思う。その気持ちを忘れずこれからもがんばって欲しい。


サクラにままごと

サクラにままごと

劇団「14歳」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★

劇団「14歳」のジャージを買いたかった...
今回の演出は江古田のガールズの山崎さん。
あいかわらず演出家の人選が攻めている。

ただ残念ながら、脚本との相性がいまいちだったかな。

次回はどの演出家を連れてくるか非常に楽しみにしている。

飲み会死ね(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

飲み会死ね(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

BankART Studio NYK(神奈川県)

2013/01/21 (月) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★

自立、健康、卓球
ピャーの演劇は終盤において芝居の中に現実が侵食し始めることがひとつの特徴といえるだろう。役者においては演じている役の背後から、現実の役者の生活が立ち現れ、それがとても切実さを持って観客に提示される。
演じていても舞台に立っているのは演じられている虚構の人物ではなく演じていない役者その人というわけである。
一方、今回の舞台ではその逆ともいえるような、人は常に演じて生活している、ということが繰り返し語られる。芝居が終わり役者が退場する場面においてもそのことがわかりやすく表現される。さらにはわれわれ観客には観客役という役が割り当てられていたことも明らかになる。逆と言ったが、演じているけれど演じていないということと、演じていないけど演じているということはどうやら同じことのよう。
セミドキュメンタリとかアテ書きということとは違う、お芝居と現実の境界線のあいまいさ、みたいなもののをこれからも観せてください。

しかし、ロボの登場にはびっくりした。ピャーっぽくない。まるで、ろりえ。
構造は単純ながらなかなかよくできていて迫力があった。今後の公演で再登場があるといいなあ。

それから、安藤さんが出演されていなかったのがとても残念。安藤さんを観たかった。ピャーといえば安藤さんじゃないですか。

ロストセブンティーン

ロストセブンティーン

私立ルドビコ女学院

王子小劇場(東京都)

2013/10/17 (木) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★

ルドビコルドビコ
前作でFINALとなった”聖ルドビコ学園”から今作より”私立ルドビコ女学園”へとモデルチェンジし、どう変わったのかな、と楽しみにしていたら、作品の印象はまったく同じだった。「ルドビコ学園」というパッケージを使用する以上、止むを得ないのかな。
だからダメだったというのではありません。作品自体はきっちりと作られていて、そのことも前作と同様。前作から話が続いているわけでも同じ地平の物語でもなく、でも世界観やキャラクタを継承している。「ガンダム」みたいな感じ。そういうシリーズとしてのおもしろさもあります。


ところで、「中野の処女がイクッ」と言うよりも「私立ルドビコ女学園」と発声する方がわたしは恥ずかしいです。

ネタバレBOX

役者さんも配役(キャラクタ)も前作とほとんど同じだったので、印象が同じなのは当然といえば当然。物語の構造も似ていた。「水戸黄門」や「男はつらいよ」の例を出すまでもなく定型化は決して悪いことではないが、わたしは飽きてしまうかもしれない。あ、でも、ダメ出しコーナーは毎回やってください。ダメ出しコーナー、好き。

桜木さやかさんの作品の根底にはルサンチマンを感じるが、桜木さん自身はとても美人で頭もいい人なのにこのモチベーションはどこから来るのだろうか。
仮の部屋

仮の部屋

ユニークポイント

atelier SENTIO(東京都)

2013/03/09 (土) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

満足度★★★

彼の部屋
このテーマなら、もっと観念的でもよかったかな。
でもたぶん、軽やかな物語にしたいんだろうなあというのは感じられたので、加減がむつかしいところ。

『                        』

『 』

荒川チョモランマ

日本基督教団 巣鴨教会(東京都)

2013/03/11 (月) ~ 2013/03/11 (月)公演終了

満足度★★★

不幸も幸せもいつだってどこにでもある。
この地震じゃなくて、あの地震だった。だったら3月11日じゃなくてもよかったんじゃないの、と思ったけれども、そうか、3月11日はたしかに特別な日だが、1月17日だって、2月27日だって特別だし、逆に特別じゃないんだ。ということに気付かされた。
今もどこかで戦禍や災害で不幸は起きている。
無慈悲な神様のせいで、あるいは神様が居ないせいで。

教会の人間なのに神様を信じていない相川が、自分の(人間の)力ではどうしようもないことが起こった時、思わず神に祈る。それは人間の自然な感情なのかもしれないが、神様に祈っても乗り越えられないんじゃないかなあ、と思う。
このお芝居については「超克」の部分に期待したのだが、超克できたのかできなかったのかわからないまま登場人物たちは老人になってしまった。
あるいは「時間が解決してくれる」ってことか。
あるいは天空の星星から見れば人間の一生なんでちっぽけなものだということか。
(というのはちょっと拗ねた見方かな)

今まで考えたことがなかったが、三角関係をちゃんと三角にするためには必ず同性愛者が必要なんですね。

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