しのぶの観てきた!クチコミ一覧

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白鯨-Moby-Dick-

白鯨-Moby-Dick-

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/22 (火)公演終了

満足度★★★★

12/22まで、残席些少
縄、布、椅子、板等の最小限の道具で、何もない空間が海、船に。
これは文学座アトリエでしか観られない!
俳優の創造力が活かされ各々に見所あり、歌、楽器もいい。
物語から学ぶこと多い。

ネタバレBOX

船長が「モービーディックに復讐するのが俺の運命。俺は道化だ」と言い切ったから、あぁ、だったら仕方ないねと、納得させられた。道化だとわかってるなら、それが彼の人生だよね、と。巻き込まれた人たちは災難だけど。
※セリフは不正確です。
悲しみを聴く石

悲しみを聴く石

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2015/12/11 (金) ~ 2015/12/21 (月)公演終了

満足度★★★★

平日夜は一般4000円
激戦地を舞台に、意識のない夫の介護をするイスラム教徒の女性(那須佐代子)の語りで進行する三人芝居。美術、音響、照明が高品質で、小空間で濃密なストレート・プレイを味わうことが出来た。大人向けのお芝居です。
三方囲みの客席で、サイドの席はより迫力を味わえそう。私は中央でした。
※シニア(65歳以上):4000円 学生:2000円 高校生以下:1000円

ネタバレBOX

男女の関係については、いちいちもっともだと頷いて、共感して観ることになりました。
悲しみを聴く石:人々が辛いこと、悲しいことを黒い石に向かって語り続ける。やがて石が砕けた時、人々は苦しみから解き放たれる。
『TUSK TUSK』(タスク タスク)

『TUSK TUSK』(タスク タスク)

あうるすぽっと

あうるすぽっと(東京都)

2015/12/10 (木) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

育児放棄がテーマの英国戯曲
15歳、14歳、7歳の子供が主役で、しかも実年齢が役に近い俳優(つまり子役)が演じるの約2時間半(休憩含む)。演技が達者な上に子供であることに大きな効果があり、期待以上の観劇体験。まず戯曲が素晴らしくて、演出も見事。全席指定で一般3500円 学生2500円 高校生以下1000円とチケット代が安い。12/13(日)14時が千秋楽。

ネタバレBOX

母に向かって「死にたいなら、死ねば」と言ってしまい、その後、母が消えたことを、長女マギーが告白。このあたりから、マギーは弱くなって欲しい。
ゾンビオペラ『死の舞踏』

ゾンビオペラ『死の舞踏』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2015/11/12 (木) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★

「人間は不要?」を人間を使って表現
音楽もゾンビも全然詳しくない私は度々ポカンとつつ、考える時間になった。人力のふいごで動く機械式リコーダー…ってシュールで笑える!電力使えばいいじゃん!又は人間が演奏すればいいじゃん!機械の奴隷になる人間たちも可笑しかった。
械が人間に取って代わる系だと「マトリックス」「ターミネーター」「地球へ(テラへ)」とか(古い…)?でもそういうウェットな感覚じゃない。現実として掃除機ロボはあるし、自動車も運転手不要になる未来が近そうだし。じゃあ人間って何に必要?必要とされる?とか。
音楽は最終的に作曲も演奏も機械が担うようになったなら…。私は人間万歳タイプだからな〜…人間が聴かない音楽にはあまり興味が湧かないかも。でもこういう作品を必死で作って上演する人間がいることが楽しかった。配布パンフにゾンビ音楽史付き(笑)。初日は満席に近い様子。約75分。

ネタバレBOX

ルンバがいっぱい!可愛かったな~。
夜の入り口 第4シーズン 倉橋由美子「ポポイ」

夜の入り口 第4シーズン 倉橋由美子「ポポイ」

Produce lab 89

音楽実験室 新世界(東京都)

2015/11/12 (木) ~ 2015/11/13 (金)公演終了

満足度★★★

、鈴木光介さんの生演奏
4人の朗読で75分。19才の美少年の首と、その世話をする婚約済み女性のエロティックで残酷な大人のSFドラマ。いつも通りお話も面白いけど、鈴木光介さんの作曲、生演奏がとても良かった!

ネタバレBOX

脳は覚醒し続けると早く老化するって他でも読んだり、聴いたりしたことがあります。科学的根拠があることなんでしょうね。
従軍中のウィトゲンシュタインが(略)

従軍中のウィトゲンシュタインが(略)

Théâtre des Annales

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/10/15 (木) ~ 2015/10/27 (火)公演終了

満足度★★★★

初日は劇場内が少々暑かったです
再演。約1時間55分。戦場で極限状態にある兵士たちと言葉の機能、世界の認識方法を発見していく。キャストほぼ一新とはいえ脚本・演出に大胆な変化はないはずなのに、初演と全然違う体験。時代が変わって私も変わったからかな。横暴な隊長の発言が現政府の政治家の妄言と重なる。与党議員にムカつく理由がわかった気がした。プンスカ! BL要素もイイけど(笑)緊密な空間で思考実験に耽溺できたのが一番幸せ。

ネタバレBOX

隊長が第一次世界大戦勃発の経緯を話す場面で、今、シリアで起こっている戦争に日本が加わったら…と戦慄。
鳥取イヴサンローラン

鳥取イヴサンローラン

ロ字ック

シアター711(東京都)

2015/09/26 (土) ~ 2015/10/11 (日)公演終了

満足度★★★

美脚ミニスカ乱舞
下北沢のスナックで大人になれずドン詰まってる若者男女が絡み、吠える。空想と現実が同じ熱量で交錯。美脚ミニスカ乱舞あり。遠藤留奈、水野小論らが眼福。煙草と芳香スプレーに配布マスク必要かも。約2時間。

ネタバレBOX

主人公が父の愛人で、まだ会ったことがなかったママに電話した時、電車の轟音で声がかき消されて暗転しました。女子会での本音暴露大会(←面白かった)が傷害事件に発展し、次の場面はいきなりママの葬儀。電話の会話は書いて、上演する必要があったんじゃないかな~と思いました。
國語元年

國語元年

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2015/09/01 (火) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★

國語元年
色とりどりの方言の渦でセリフは半分ぐらい理解不能(笑)。でもとても幸せ。かつて知っていて今はもう失ったものを懐かしく悲しくかみしめた。

子どもに見せたい舞台 vol.9「アンデルセン童話集」

子どもに見せたい舞台 vol.9「アンデルセン童話集」

NPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)

あうるすぽっと(東京都)

2015/08/08 (土) ~ 2015/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★

糸井幸之介さんによる子供向け音楽劇
FUKAIPRODUCE羽衣の全てを肯定する世界観が童話と奇跡的マッチング!
元気に踊り歌う場面で涙腺決壊。喜劇も悲劇も真っ直ぐ物語り、俳優の演技から真心が伝わる。衣装も素晴らしい!
約1時間40分。糸井幸之介脚本、音楽、演出。井手茂太振付。

もとの黙阿弥

もとの黙阿弥

松竹

新橋演舞場(東京都)

2015/08/01 (土) ~ 2015/08/25 (火)公演終了

満足度★★★★

もとの黙阿弥
井上ひさし作、栗山民也演出「もとの黙阿弥」、約3時間半、休憩35分、15分含む。
舞台は明治維新から20年後、西洋文化が上から広まりつつある東京。芝居(演技、騙し)を題材にしたドタバタ恋愛喜劇。
愛之助さんの下手な見栄や早乙女太一さんの反則の流し目に爆笑。真飛聖さんも大盤振る舞い。
三千円の三階席からでも楽しめたけど、演技合戦を堪能するには一階が吉かも。
楽隊の生演奏と群舞に挿入するスロー&ストップモーションが巧み。幕の降ろし方も渋い。甘く苦いラストに胸熱。
商業演劇が俳優の身体で日本史を保存してくれる。演劇は歴史の記憶装置。改めて感謝。

ネタバレBOX

「幻想と現実との差が激しすぎて、現実に戻れなくなった。そんな現実へと向かう覚悟はできていますか?」
彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/07/25 (土) ~ 2015/08/04 (火)公演終了

満足度★★★★

彼らの敵
約2時間。面白かった。最初はソフトな燐光群という印象だったが一対一の対話バトルや敢えて作る日常の時間が豊かで、せりふ劇好きの私にストライク。弱くて不恰好な主人公に自分を投影できた。主役以外の俳優が、虫唾が走るほど恥ずかしい人や、心優しい良心の人を演じ分ける。そのおかげで、自分が甘んじる環境や戦争などの不可抗力で、私だって豹変するかもしれないと思えた。再演でブラッシュアップされたらしい。ありがたいことです。

壊れた風景

壊れた風景

名取事務所

小劇場B1(東京都)

2015/07/29 (水) ~ 2015/08/02 (日)公演終了

満足度★★★★

壊れた風景
約一時間半弱。眞鍋卓嗣演出。千秋楽。ピクニック用の食物を通りすがりの人々が盗み食いする、40年前の別役実戯曲。自然な演技に説得力あり。銃や切れた手首を手にし、嬉々として荷物を漁る場面を挿入。ぬるぬると無責任に侵略戦争に加担する日本人の姿を見せた。凄い。

イチエフ・プレイズ

イチエフ・プレイズ

ワンツーワークス

ザ・ポケット(東京都)

2015/07/17 (金) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★

再演2本立て
「恐怖が始まる」2時間弱。東京電力福島第一原発の作業員とその家族。あまりの理不尽とそれをわかっていながら受け入れる姿が胸に苦しい。とても辛い。男は頑固で女の話を全く聞かない。女は正論を吐くが男の心はわからない。子供との不和もすさまじい。ある意味ステレオタイプの親しみやすい演技で、わかりやすく、悪化してるとしか思えない現状を見せる。一体どうすればと自分に問わざるを得ない。スローモーションの動きがきれい。

「ジレンマジレンマ」約1時間50分。2本立ての「恐怖が始まる」に続いて拝見。東電福島第一原発事故発生時の現地スタッフ、若い泥棒、兼業農家がかかわる3つの事件の取調室。行動(犯行)には動機がある。その理由がわかってくる程に辛い。追い詰められると人間は嘘をつくのだなと、悲しい気持ちに。

「ジレンマ~」は取調室での攻防がスリリングで娯楽色が濃い。色々と思索できたのは虚構性が強い「恐怖が~」だった。ステレオタイプな演技には時々退屈したり。スロー&ストップモーションは両作品とも良かった。

明治の柩

明治の柩

文学座

あうるすぽっと(東京都)

2015/06/11 (木) ~ 2015/06/24 (水)公演終了

満足度★★★★

高瀬久男さん
幕開けから凄かった…途切れない気迫で最後まで。足尾銅山の鉱毒事件を描く群像劇。国、憲法、宗教、主義、労働、生活、戦争など喫緊のテーマが山盛り。真剣なセリフを受け取るごとに考え続けた。休憩込みで約3時間。

五百円パンフ掲載の演出の高瀬久男さんの言葉は必読と思う。

観ている時、ずっと頭にあったのは園子温監督の映画「希望の国」。
http://www.cinematoday.jp/movie/T0012498  
亡くなった夏八木勲さんが演じていた役の「杭が打たれた」というセリフが何度も蘇ってきた。

東海道四谷怪談

東海道四谷怪談

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2015/06/10 (水) ~ 2015/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

森新太郎さんの演出
たんのしかった〜!有名怪談を様式美と戯画化で徹底的な娯楽作に。まず絵として美しい!大空間をわざと小さく使ったり、平面にしたり!最後も笑いが込み上げて仕方なかった〜。「エドワード二世」に続き、森新太郎さんの演出に超楽しませてもらった。白井晃さん演出「テンペスト」と同様、中劇場だからこその迫力を堪能。
若い演出家にぜひ観てもらいたいな〜。新国立劇場は安い席がありますよ〜。
花王おさむさん最高!有薗芳記さんも!中央ブロック後方席で観劇。休憩込みで約3時間強。

ネタバレBOX

行燈が奈落に落ちちゃう!驚いて「ヒャー!」ってなった(笑)。額縁いっぱいの壁が迫ってくるのもたまらない。
おもろい女

おもろい女

東宝

シアタークリエ(東京都)

2015/06/05 (金) ~ 2015/06/30 (火)公演終了

満足度★★★★

ドっと笑える反戦芝居
久しぶりに王道の商業演劇を観たかも。ストレートな反戦芝居、かな。大阪育ちの自分には関西弁の洪水が、なんとも様々な音色で迫ってくる。着物の所作がカッコいい。何やっても崩れない、というかバシっと決まる。演劇って本当に幅広い。

ネタバレBOX

主人公のワカナはヒロポンの打ち過ぎで、若いのに死んでしまう。「一度しかない人生、やりたいことは全部やりたいんだ!」という強い思いは、戦中ならではなのかもしれませんね。
ガプリヨツ×横山拓也(iaku)『人の気も知らないで』

ガプリヨツ×横山拓也(iaku)『人の気も知らないで』

劇団ガプリヨツ

 81BOOKS(東京都目黒区青葉台3-18-10カーサ青葉台203)(東京都)

2015/06/03 (水) ~ 2015/06/06 (土)公演終了

満足度★★★★

女性会社員3人のバトル
座ったまま語り続ける短い時間に戦争勃発、一時休戦、仲直り…はせずに戦火再燃…の3人芝居。こんな風に自然な会話劇として戯曲を味わえるお芝居が私好み。

ネタバレBOX

後から登場する先輩が、交通事故で右腕を切断した後輩と同じような「傷」を持っているんだろうと、最初の段階でわかってしまった。戯曲が、人間の対立が深まるためのネタで構成されているように感じた。
アドルフに告ぐ

アドルフに告ぐ

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2015/06/03 (水) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★

歌う少女
栗山演出が冴え渡り、俳優もスタッフワークも素晴らしく、まざまざと戦争だった…。後半は予想より恐ろしく、俳優の熱演もあり、ショックの連続。カーテンコールで拍手がなかなかできなかった。手塚治虫さんからのバトンを受け取り、今に繋ぐラストだったと思う。これが現実。

ネタバレBOX

最後のカミルとカウフマンの場面で、何かあったらしい。原作とは違う結末になっている。
ユダヤの少女が、最後は「アドルフの子」として登場。イスラム国、なのだと思う。
カリスタの海に抱かれて

カリスタの海に抱かれて

宝塚歌劇団

東京宝塚劇場(東京都)

2015/05/15 (金) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★

柚香光さん
宝塚観劇は自分へのご褒美状態。素人なのでだいたい何を観ても満足してしまう。ナポレオン・ボナパルト役の柚香光さんが特に印象に残りました。レヴューは海外向け(台湾公演用)で、あからさまな日本風になっていたのが残念。

『TABU タブー ~シーラッハ「禁忌」より~』

『TABU タブー ~シーラッハ「禁忌」より~』

パルコ・プロデュース

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2015/06/05 (金) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★

何が禁忌なのか
約2時間。弁護士役の橋爪功さんの軽妙な話術に導かれ、推理サスペンス、法廷劇として楽しんで観劇。複数役を演じる俳優の作り込みも良い。でも結末に辿り着いた時、自分は何も受け取れなかった…と思った。面白いと思って観るだけの話(小説)じゃなかった。貴族で弁護士で小説家でもある、原作のシーラッハさんのトークも拝聴。

ネタバレBOX

ゼバスチャンの父の自殺、資料館の十字架などの意味がわからないままだった。シーラッハさんご自身が主人公のようにアルファベットや感情に色がついて見える方だそうで、「TABU」はつまり私小説なのだと考えると、もっと深いところにテーマがあったんじゃないかと。

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