Koujiの観てきた!クチコミ一覧

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左の頬(無事全ステージ終了!ご来場まことにありがとうございました))

左の頬(無事全ステージ終了!ご来場まことにありがとうございました))

INUTOKUSHI

シアター風姿花伝(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

毒と中毒性
鈴木アメリ、二階堂瞳子、この二人の個性的な女優を競わせる作りが面白い。無意味なギャグの応酬のように見せかけて、演出家が仕掛けているものは意外と深い。笑いの仕掛けは多重構造の上にびっしりと敷き詰められていて、年代によって反応するところが違うが、実はこんなところまでという細部まで計算づくである。そしてそういった笑いの中に毒とメッセージが気づかれないように仕込まれているのがこの劇団の特徴。それに気づいたとき、非常に中毒性がある。

鍛えられた役者の肉体を見ただけで、この団体がただのコメディ劇団ではないということがわかる。躍動感というのを演劇の中でここまで感じられる劇団は少ない。

『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

劇団チョコレートケーキ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/03/23 (土) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

急成長する劇団
もうチョコレートケーキを見始めてどれくらいなるだろう。この作品の完成度もそうだが、劇団が大きく成長していく過程を見させてもらっている。つい数年前まで、そんなに注目を浴びる劇団ではなかった。それがここ何本かの急成長ぶりはどうだ。

「熱狂」は初演をルデコで観た。あの狭さゆえの迫力があり、サンモールスタジオでそれが再現されるかと心配したが杞憂だった。サンモールスタジオでさえ狭く感じる熱演で、舞台と観客席の一体感をさらに強めた。「あの記憶の記録」は「熱狂」のような派手さはない。しかし、表裏の関係でどちらも心に響く。同時期にこれだけのクオリティのものを二作品作り上げる劇団力に恐れいる。

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

おぼんろ

d-倉庫(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

d倉庫が廃工場に!
物語、舞台美術、演技、衣装、客入れから客出しまでおぼんろ流が確立している。しかもそれがオリジナリティが高く、観客にも評価されている。

今回も劇場に着いた瞬間からおぼんろワールドに包み込まれる。新たな演劇の潮流を作り出している意義も大きい。

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

飛躍する劇団力!
作品の面白さはもちろんのこと、スタッフ力も急成長している。

伸びる劇団としての要素を完全にクリアしてきた。将来、新感線のようになれる可能性をおびた劇団だ!

けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

劇団鋼鉄村松

ザ・ポケット(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

新生鋼鉄村松の誕生!
山本タカの演出が冴え渡り、闘牛芝居を見事なスペクタクルに仕上げた。ベテランと若手の配置が見事で、両者のいい面が出ていた。

鋼鉄村松がこれをきっかけにブレイクしそうな予感がする。

『正解は、喜劇』

『正解は、喜劇』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

劇場MOMO(東京都)

2013/05/14 (火) ~ 2013/05/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

熱いメッセージを感じた。
鈴木雄太が果敢に新しい作風にチャレンジしているところが素敵だった。
役者が皆うまい。コメディだけでなく、シリアスな芝居でも充分通用しそうなうまさだ。

そして本日はこの劇団のアイドル日高ゆいのアイドルイベントが開催されたがそちらもなかなか素敵だった。

正解は喜劇。メッセージ性のある素晴らしいタイトルだ。
後はネタバレで。

ネタバレBOX

サスペンスを思わせる展開で最後に大ドンデン返し。
サスペンスのまま仕上げても面白かったと思うが、今回は正解は喜劇というところにこの劇団の熱いメッセージを感じた。

人生には思わぬハプニングが付きもので、嫌なことや苦しいこともいっぱいある。人生はしばしば悲劇的である。でも自分の人生なのだから他人のシナリオに乗っかる必要はない。ラストシーンのシナリオは自分で書けばいいのである。

大事なことはハッピーエンド。自分も他人=観客も幸せにする。そんな芝居を8割世界はやり続けるという強いメッセージを感じた。これからの8割世界にますます期待したい。
未確認の詩-ウタ-

未確認の詩-ウタ-

ライオン・パーマ

王子小劇場(東京都)

2013/05/16 (木) ~ 2013/05/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

20回の集大成! 2回目の観劇はさらに感動に包まれた。
懐かしいライオンパーマと進化したライオンパーマが入り交じり、10周年20回記念公演に相応しい内容だった。

この劇団のいいところは人間力。それが作品に出ている。だからどんな作品をやっても下品にならないし、どんなテーマを取り扱っても温かい。

今回、大きく変わったと思ったのはフライヤー。そしてそのフライヤーに象徴される女性陣の大活躍。今までライオンパーマは硬派な男性劇団と思っていたが、今作は魅力的な女性陣が活躍していたのもうれしかった。

※千秋楽にもう一度観劇した。一回目ではわからなかったシーンとシーンの繋がりがとても良く練られていることに感動。そして全体を通して語られる物語が壮大な感動巨編であることに気づく。
お見事。

草野智之の笑顔が最高。

ナミヤ雑貨店の奇蹟

ナミヤ雑貨店の奇蹟

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2013/05/11 (土) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

新しい名作誕生!
またひとつキャラメルボックスに代表作が出来たという感じ。
東野圭吾作品ながらキャラメルボックスのためにあるという温かいドラマだった。
終演後拍手鳴り止まず、カーテンコールが5回。
キャラメルボックスは毎回水準以上の作品を見せてくれるが、久々に快心の作品だった。

focus. 神話

focus. 神話

ミームの心臓

王子小劇場(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了

満足度★★★

良企画!
学生が大学を飛び出して、外小屋でやろうという志しに拍手を送りたい。構内でやれば、金銭面でも運営面でもはるかに楽だし、同世代を相手にしていた方が評価もずっと高い。

しかし彼らが本当に高みを目指すなら一般の観客を満足させなければならない。それは外小屋でなければ経験できないのだ。

作品的にも野心的な作品ばかりで、彼らの成長を見続けたいと思った。


追記。
7日にもう1回観ました。初日の問題点がしっかりと修正されていたところに、三団体のレベルの高さを感じました。

ネタバレBOX

今回(初日)は運営面で問題があった。1時間以上の作品を3作品見せるのは相当大変だ。またそのためには仕込み&リハの時間がもっと必要だったろう。しかし、そんなこともやってみなければわからない。あえて無謀な企画にチャレンジしたことも意義を感じる。

確かに、劇場でのリハ不足が、本来もっと素晴らしいであろう彼らの作品を散漫なものにしたことは否めない。

しかし、こういった経験をすることで彼らは同世代の学内でしか上演しない団体に比べて、はるかに成長していくことだろう。
suicide paradox

suicide paradox

拘束ピエロ

シアターブラッツ(東京都)

2013/04/27 (土) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

最高にかっこいい!
拘束ピエロのいいところが全部出たようなピカレスクロマン。
ともかく全編がかっこ良くて痺れっぱなし。

これはたくさんの人に見てもらいたなあ。

信長の野暮

信長の野暮

アナログスイッチ

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2013/04/12 (金) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

新しい才能を発見!
始まった瞬間から惹きつけられ、最後までおもしろくてしょうがなかった。
シアターグリーン学生芸術祭が楽しみでならない。

ブラック・サバンナ

ブラック・サバンナ

世田谷シルク

アトリエ春風舎(東京都)

2013/04/03 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★

独自のスタイル
この劇団の特徴である演技とダンスの中間的な集団群舞がさらに洗練されていた。照明がとても綺麗だったのも印象的だった。

【全公演終了!】東京ユートリア【ご来場誠にありがとうございました。】

【全公演終了!】東京ユートリア【ご来場誠にありがとうございました。】

劇団東京ペンギン

王子小劇場(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★

洗練された演出と魅力的な役者陣。
シンプルながらセンスのいい舞台美術とそれを活かした洗練された演出に劇団の進歩を感じた。
また男優も女優も将来性のある若手を揃えている。

こういう伸びしろのある劇団が好きだ。役者たちがいきいきしていた。

従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....

従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....

Théâtre des Annales

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/03/29 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

お見事
観られて良かったと思いました。

泣き方を忘れた老人は博物館でミルとフィーユの夢をみる(爆撃の音を聞きながら)

泣き方を忘れた老人は博物館でミルとフィーユの夢をみる(爆撃の音を聞きながら)

おぼんろ

東京芸術劇場アトリエイースト(東京都)

2013/04/06 (土) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

芸劇におぼんろワールド満開!
東京芸術劇場の展示室が、おぼんろが使うとまるで廃工場のように見える。その空間演出力にまず脱帽。そして、その混沌とした素敵な空間をおぼんろの達者な役者たちが飛び回る。見てるだけでワクワクする。

あのスペースでこんなに幻想的な芝居が見られるなんて。
これは今年の私の観劇の中でも大きく記憶に残る作品となった。

人魚の薬 -雲の上編 海の底編-

人魚の薬 -雲の上編 海の底編-

たすいち

シアター風姿花伝(東京都)

2013/04/01 (月) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★★

目崎ファンタジー
三井優子さんの舞台美術、内山唯美さんの照明がとても素敵でした。良質なファンタジーを書き続ける目崎さんに私は初期のキャラメルボックスのテイストを感じます。
若い人にとても支持される劇団だと思います。この作品も役者のキラキラ感満載。好きですね。若い人にもっともっと見てもらいたいな。目白周辺の高校生、観に来ないかな。

わが友ヒットラー

わが友ヒットラー

シアターオルト Theatre Ort

駅前劇場(東京都)

2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

芝居の醍醐味。
上手い役者が上手い演出家のもとで優れた戯曲を上演する。演劇にとって最も理想的なパターンだ。うまい役者が舞台上で火花を散らす。その火花が見える気がした。わざと傾斜をつけた演技エリア、その中で役者が、横になったりひっくり返ったり、縦横無尽とはまさにこのことだ。

舞台下手に用意されたオブジェや灯りも素敵で、シンプルながら本格的な作品を堪能させてもらった。

キャッチャーインザ闇

キャッチャーインザ闇

悪い芝居

王子小劇場(東京都)

2013/03/20 (水) ~ 2013/03/26 (火)公演終了

満足度★★★★★

ダークファンタジー風味
いつもより、ポップでキャッチなテイストで進行しながら、中身は悪い芝居そのもの。日常の中に潜む狂気と非日常を見事に描いている。そして「闇」というテーマは、悪い芝居のすべての作品に通じるテーマだろう。心の闇という単純なものではなく、もっと悪意に満ちたあるいはすべての欺瞞的なものを象徴していると感じた。

今回スタッフワークがとても良かった。特に舞台美術と衣装は秀逸。場面転換さえ、楽しかった。

月の鏡にうつる聲

月の鏡にうつる聲

ルネスホール

ルネスホール(岡山県)

2013/03/24 (日) ~ 2013/03/25 (月)公演終了

満足度★★★★

三年目の結実!
演劇ON岡山の三年目はおぼんろ主宰末原拓馬vs三条会主宰関美能留という豪華な組み合わせ。

東京でもなかなか観られない贅沢感いっぱいの作品だった。
3年目にしてこの企画が花開き、岡山が演劇の街、芸術の街として認知されたことが嬉しい。

これからも沢山の演劇フアンが県外から岡山に駆けつけることだろう。

枝光本町商店街

枝光本町商店街

のこされ劇場≡

枝光本町商店街アイアンシアター(福岡県)

2013/03/23 (土) ~ 2013/03/30 (土)公演終了

満足度★★★★

まちを演劇にするという試み。
劇場を飛び出し街中で演じられる芝居はたくさんあるが、この作品は街が持つドラマを観せてくれるというところが斬新。

街の中にはドラマがあり、街の中には名優がいる。それを演出家がピックアップして、われわれに体験させてくれる。壮大で心優しくしかも感動的だった。その感動を作為的なものにしない絶妙のバランス感覚も感じた。



ネタバレBOX

単に商店街の芸達者や、名物的人材を紹介するというのではなく、商店街で働く人たちを通じて、ひとつのまちが持つドラマを垣間見せてくれた。

案内してくれた女優の方々の目が澄んでいたのが特に印象的だった。

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