クラゲの観てきた!クチコミ一覧

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弁護士バイロン

弁護士バイロン

劇団東京都鈴木区

遊空間がざびぃ(東京都)

2011/07/28 (木) ~ 2011/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★

鈴木区が描くつかこうへい
実は私つかこうへい作品を今まで観たことがないので、鈴木区が描くつかこうへいといってもイメージができませんでした。
ただ、鈴木区の作品も役者さんも好きなので、楽しみにしていました。

会場で配られたパンフレットのアイデアがとても素敵で、まずそこに感激しました。客席はいつものように満席でした。

熱海殺人事件を元に事務所で模擬裁判をすることで見えてくる事件の被害者と加害者の想いなどが描かれていて、コメディ要素が強いけれどもドラマとしても良かったです。

鈴木区の役者さんたちが演じるキャラクターが好きなので、今回もそれを堪能しました。毎回たくさん笑わせてもらっています。それに鈴木区の公演は、いつも温かい雰囲気なのがいいですね。客席も舞台も。この空間にいられることがうれしいと思える劇団です。
次回公演も楽しみにしています。

ショートストーリーズ ~Red.Yellow.Blue~

ショートストーリーズ ~Red.Yellow.Blue~

劇団6番シード

シアターKASSAI(東京都)

2011/07/26 (火) ~ 2011/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★

YELLOWコース千秋楽観劇
千秋楽の8月7日、YELLOWコースを観に行ってきました。毎コース前列の中央席を確保していましたが、今回も、というより今回は絶対にそこで観たかったので、1時間前にシアターKASSAIへ行きました。
この日は私の誕生日でもありました。そして妹尾さんも誕生日です。そして「ショートストーリーズ」の千秋楽(REDコースは前日に千秋楽)という日、私が観たYELLOWコースの演目は「Re:」と「ホームセンターズピリオド」でした。

「Re:」は6Cでも上演したことがあるので観ていましたが、その前にエイベックスの「俳優市場」という企画で初演されていました。仕事の関係でどうしても観に行くことは出来なかったのですけど、その舞台は私にとっても思い入れの強いものでした。ちょっと大袈裟に言えば、夢が叶ったというような。だから初演を観れなかったことがずっと心残りだったのですけど、今回の再演で、藤堂さんが主演という形で観ることが出来るのをとても楽しみにしていました。

花火大会の落し物として届けられていた携帯に届いたメールに、悪戯心から真二が勝手に返信してしまったことから起きるユウとのメールでの交流と、それをキッカケに本当の持ち主とユウの想いが繋がる物語です。
6Cでの初演では真二を土屋さんが演じていましたけど、今回藤堂さんが演じているのを観て、だいぶ真二に対しての印象が変わりました。当然ではありますけれど。藤堂さん熱演していました。
この作品は、いろいろな想いを持ちながら観ていました。ちょっとした仕掛けというか謎解きもあって、これも好きな話です。

「ホームセンターズピリオド」は、練炭200キロを注文してきた怪しい女性から、集団自殺を食い止める為に大わらわするホームセンターの店員たちのお話でした。トムさんの脚本だし、きっとどんでん返しがあるのかなと思って観ていましたけど、コメディ要素はありましたけれどシリアスな展開でした。樋口さんはここでもカッコイイ役でしたね。あそこまで気持ちを理解しようとしてそして助けに来てくれるなんて、本当に救世主ですね。

この作品には藤堂さんと亜音さんがちょこっと出演していました。藤堂さんも怪しげだったけれど、最後に登場した亜音さんの衝撃に、「ホームセンター」と言ったら真っ先に亜音さんの演じた謎の女が浮かびます。

誕生日に6C観劇が出来てとても幸せでした。

ザ・ボイスアクター ~アニメーション&オンライン~ (東京)

ザ・ボイスアクター ~アニメーション&オンライン~ (東京)

劇団6番シード

テアトルBONBON(東京都)

2011/11/16 (水) ~ 2011/11/23 (水)公演終了

満足度★★★★

アニメーション編
初演を観ています。話も面白かったし、声優とアニメ内のドラマが素敵だったので楽しみにしていました。特にダイダダが好きだったので、再演すると聞いてこの役は藤堂さんで観たいと思っていたのでうれしいキャスティングでした。
やっぱりいいですね。たくさん笑って、そして登場人物たちを客席から見守りながらの観劇でした。
初演と同じく主人公ナガレの声を演じたプロの声優寺島さん、そして今回参加の茶風林さんの声と芝居も楽しみました。

嘘つきの姫君と三人の絵師

嘘つきの姫君と三人の絵師

KENプロデュース

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2012/01/21 (土) ~ 2012/01/22 (日)公演終了

満足度★★★★

藤堂さん大活躍
藤堂瞬さんが客演するので初日を観に行きました。KENプロさんは2回目です。初めて観たのも藤堂さんが出ていた姫君三部作の第一作「海冥の城 白の姫君」でした。今回はメインキャストとのことで期待していました。
内容としてはどうしてこの人が殺されなくちゃいけないのかなとか、裏切るのかなという疑問や、セリフや設定がその後に生きていない部分がいくつか気になりましたが、でも好きな役が多かったしコメディ部分も良くて楽しく観ました。3時間という長い舞台だったのに驚きましたが、観ている時は時間の長さを感じさせない物語でした。
何より藤堂さん演じる藤次郎が大活躍でそれだけでも幸せでした。

鏡に映らない女 記憶に残らない男

鏡に映らない女 記憶に残らない男

企画演劇集団ボクラ団義

SPACE107(東京都)

2012/02/15 (水) ~ 2012/02/20 (月)公演終了

満足度★★★★

癒えない傷を抱えて
ボクラ団義は以前大野さんが客演した時にもブログで読んでいて、面白そうな作品を上演する劇団だなと思っていました。今回はサスペンスだし、内容にとても惹かれたので観に行きました。

オープニングのダンスや映像を交えたキャスト紹介がとてもカッコ良くて素敵でした。内容に合わせて鏡文字を使っているのも良かったです。

事件を解く為に3つの事件について語る男の話は脱線が多いので面白かったけれどかなり翻弄されました。緊迫したシーンで突然笑いを入れてくるので、戸惑いながらも吹き出してしまいました。それぞれの事件で同じ人物を違う役者さんが演じるというのも面白かったです。

ネタバレBOX

オープニングで大野さんが女性を操るような仕草をした後に自分の胸を刺していたのがとても意味深で気になっていましたが、物語の後半で謎が解けました。気になっていたのに最初は催眠術で笑いをとっていたので、まさか事件に関わってくるとは思いませんでした。

内容で大きな疑問に思ったのは、毒入りファンデーション事件でした。いくら被害者が訴えないと言っても、刑事の如月が関わっていたのだからなかったことには出来なかったと思いました。たとえ娘がお願いしたとしても殺人未遂ですからね。他にも気になった部分はありましたが、ここが一番気になりました。

愛している人が他の人を愛していたから、だから殺すというのは身勝手すぎてゾッとします。でも実際にありえない話ではないというのが一番怖いかもしれないですね。愛する人を2人も奪われた彼が悲しすぎます。
登場人物の言葉を素直に受け取ってしまっていたので、最初は疑っていたけれど彼女は紗矢ではなかったんだと納得してしまっていたので、最後のどんでん返しには見事に騙されました。

彼が罪を思い出させて殺させようとする気持ちはよく分かりました。癒えない傷を抱えていたのは彼だったのですね。
雷ケ丘に雪が降る

雷ケ丘に雪が降る

ACTOR’S TRASH ASSH

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2012/03/14 (水) ~ 2012/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★

久しぶりに堪能しました
ASSHの舞台を久しぶりに観に行ってきました。
以前は舞台のアクションものはあまり好きではありませんでした。でも、それは今まで観ていた劇団のものは殺陣が良くなかったから(それに加えて脚本の稚拙さ)だったからなのですよね。
ASSHやクエストとか殺陣がしっかりしていてそれだけでも見ごたえがあるし、加えて脚本の良さと魅力的な登場人物たちに、今回もたっぷりと楽しみました。
クライマックスで倒れていった仲間達が現れるシーンでは号泣しました。これからの公演も楽しみにしています。

「ホテルニューパンプシャー206」(3月)

「ホテルニューパンプシャー206」(3月)

劇団6番シード

Geki地下Liberty(東京都)

2012/03/22 (木) ~ 2012/03/27 (火)公演終了

満足度★★★★

トムさんのデビュー作再演
パンプは見逃した初演以外は全部観ています。今回のキャスティングを観て、これはまた絶対に面白いことになると期待して観に行きました。あの上手側の急な階段はちょっと大変そうでしたが、トムさん作品のスピード感で繰り広げられるコメディとドラマを楽しめました。

3人の女性もですが、土屋さんと藤堂さん、そして客演の松田さんも良かったです。イタイOLを演じた栗生さんは、あんなに可愛いのに大熱演で笑いました。

そして、私の大好きなシーンの1つ、田代刑事とホテトル嬢のシーンには今回も泣きました。何度観てもいいです。
牧村が鈴子に語ったセリフも、思いがけず心を打たれて泣きました。
土屋さんの郡山はハマリ役だと思います。

ウェディング葬送曲

ウェディング葬送曲

劇屋いっぷく堂

テアトルBONBON(東京都)

2012/05/15 (火) ~ 2012/05/20 (日)公演終了

満足度★★★★

いっぷく堂コメディ
いっぷく堂さんは6番シードの土屋さんが客演したのをキッカケに観に行って大好きになった劇団です。今回も土屋さんが客演するので観に行きました。
いっぷく堂さんのコメディはとっても笑えてドラマ部分では号泣できるので、私好みの作品です。ただちょっとビターテイストですが。

今回は結婚と葬式をする2つの物語が同時進行していく作品でした。面白かったけれど、2つの話がどこでリンクするのかと思っていたら平行したままだったのが残念です。
でもここで他の方の感想を読んで、そういう見方もあるのだなとは思いました。
ただ、それぞれの話にもっと意外性みたいなものが欲しかったです。

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

劇団6番シード

シアターKASSAI(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

シリーズ化してほしい
6ヶ月連続公演のラストでした。過去公演「0:44の終電車」に登場していた探偵が主役の作品です。その時観て面白かったコンビがメインなので楽しみにしていました。
「0:44」とはまったく違う雰囲気の作品になっています。電話のシーンはお約束ですね。大好きなシーンなので満足です。

主役の妹尾さんが古畑任三郎っぽかったので、もっと違う雰囲気だったら良かったなと思いますが、2話とも楽しめました。
大家さん演じる宇田川さんはさすがです。
メインの役も良かったですが、土屋さん演じる料理評論家と藤堂さん演じるオタクが可愛くて好きでした。

シリーズ化してほしいなと思っていたのに、まさかの妹尾さん引退…。これが最後の舞台ということで悲しいです。

キミが、No.1☆/デカ長・園田獄太郎の憂鬱

キミが、No.1☆/デカ長・園田獄太郎の憂鬱

劇団東京都鈴木区

【閉館】(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★

意外な展開
鈴木区公演でおなじみのデカ長が主役の作品とラブコメの2本立て公演でした。
相変わらず鈴木区の公演は面白いです。あれ、「ナーバス!」の彼女は?と思っていたけれど、なるほど、そういうことだったのかな種明かしでした。

ラブコメの方も楽しく観ました。あづささんのコメディエンヌぶりを堪能しました。戸田さんの彼への想いを語る場面ではちょっと泣いてしまいました。ちょっと苦手な展開もありましたが、こちらもラストで意外なオチがあって良かったです。

ルルドの森

ルルドの森

バンタムクラスステージ

コア・いけぶくろ(旧豊島区民センタ-)(東京都)

2012/09/07 (金) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

カニバリズム
6番シードの宇田川美樹さんが出演するので観に行きました。主役の福地さんは6C公演で観て素敵な役者さんだなと思っていましたし、以前の公演を観に行けなかったので楽しみにしていました。

劇場の傾斜がほとんどなく観難いということは聞いていましたが、本当に公演に向かない劇場でした。招待公演なので劇場は選べなかったのでしょうが残念です。

内容は私の苦手なタイプの作品だったのでキツかったですが、惹きこまれるシーンもたくさんありました。
食事のシーンや食事にこだわる登場人物が気になっていたのですが、事件の真実が明かされた瞬間にゾッとしました。

今回初めて観た役者さんの中では、早川丈二さんがとても素敵でした。

てがみ座長田育恵脚本『くれない坂の猫』

てがみ座長田育恵脚本『くれない坂の猫』

まじんプロジェクト

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/10/03 (水) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★

くれない坂の猫
和田真季乃さんが出演なので観に行こうと思って詳細をチェックしたら、佐藤祐一さんもいるまじんプロジェクトの第2回公演だったんですね。
脚本はてがみ座の長田育恵さんでした。

まず舞台セットが素敵でした。その時代は知らないのですが、懐かしい気持ちになる美術です。
和田さんはヒロインでしたが、とても合っていて和田さんの為の役のように感じました。
楽しくちょっと切なく、でも希望のある作品で好きでした。

『ガラクタとペガスス』

『ガラクタとペガスス』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ワーサルシアター(東京都)

2012/11/28 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

願い事を聞いてくれますか?
初8割世界観劇でした。今回は原さんが出演ということで、久しぶりに会いたくて観に行きました。脚本の石原美か子さんは、以前別の団体で作品を観たことがあったので、面白いのではないかなと思っていました。

処分しようとしたガラクタたちに「最後に1つ願い事を聞いてほしい」と頼まれ、それを叶えようと奮闘する兄弟たちの姿がコミカルに描かれています。
ガラクタを演じていた3人それぞれいい味を出していました。
弟のライブ、最初はちょっと白け気味だったのですが、歌詞を聴いて振りを見ているうちに、気がついたら笑っていました。

楽しくてほのぼのとするいい話でした。

手話版「天気と戦う女」

手話版「天気と戦う女」

長内まゆこプロデュース

【閉館】(東京都)

2012/09/04 (火) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

手話版・通常版ともに観劇
6番シードの短編作品の中でも特にお気に入りの作品が手話劇になるということで楽しみにしていました。
通常版は6Cでおなじみの亜音さんと藤堂さんのコンビです。

まずは手話版を観ました。こちらは音声通訳のラジオを受付で借りて観ました。音声通訳は通常版のメインキャストが全ての声をあてています。
ラジオは開演前に音がちゃんと聴こえるか確認するのですが、その時まずどこを操作すれば聴けるようになるのか分からず困りました。それも最初にちょっと案内してほしかったです。
結局ラジオの調子が悪く取り替えてもらいましたが、開演中も雑音がひどくなる時が何度もあって、そのたびにラジオの位置を動かしながら観ていたので、そこに煩わされてしまったのは残念でした。

手話版も良かったです。晴くん役の前田さんがイメージにピッタリでした。
手話版は通常版とは違った演出もあり、それも効果的でした。お天気のお姉さんのセリフに割り込んで叩かれるひかるの恋敵・乱子さんが面白かったです。
ストーリーは分かっているので、音声通訳なしでも1度観てみたかったです。

そして通常版。こちらは手話通訳がついての舞台です。
乱子を演じるのは本倉さつきさんでした。初めてお芝居を観ましたが、本倉さんの乱子も素敵でした。
亜音さんのひかると藤堂さんの晴くんは6Cの時にも観ていますし大好きなコンビだったので楽しめました。

手話版・通常版どちらも楽しむことができました。この試みは今後も続けてほしいと思います。

ゴジラ  

ゴジラ  

“STRAYDOG”

SPACE107(東京都)

2013/01/23 (水) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ゴジラの恋
髙木聡一朗さんが出演するというので観に行きました。
詳しいあらすじなどは分かりませんでしたが、昔観たあの作品かなと予想していました。

直前に予約したので、座席は段差のない場所の1番端でした。さらに正面にかなり体格のいい方がいたので、座っている芝居や立っていても位置によっては全然観えませんでした。仕方ないことですが残念です。

内容はやはり、ゴジラの恋物語でした。ただ、私が当時観たのはかなり短くまとめられた作品だったので、こんなにゴジラネタで笑える作品だとは思いませんでした。
といっても、AKBネタなども盛り込まれていましたし、かなり脚色されているのでしょうね。

予想外にたくさん笑った芝居でした。
哲人さんは、私の大好きなモノをものすごく濃く面白く演じていてツボでした。

ギプス不動産

ギプス不動産

あひるなんちゃら

駅前劇場(東京都)

2013/02/27 (水) ~ 2013/03/03 (日)公演終了

満足度★★★★

初あひるなんちゃら
以前から観たいみたいと思っていたあひるなんちゃらをやっと観に行くことができました。
「ギプス不動産」って何だろうと思っていましたが、まさにその「ギプス不動産」の謎についての物語でした。
普段観る芝居とは全然タイプの違うあひるなんちゃらでしたが、その空気感を楽しみました。
登場人物の何人かに対して生理的嫌悪感を抱いていたので、面白いでもちょっと怖い、嫌…といった感情がぐるぐるしていました。
でも面白かったのでまた予定が合えば観に行きたいと思います。
初めてなので知りませんでしたが、脚本やDVDではなく音声の販売をしていたのもいいなと思いました。

海冥の城 白の姫君

海冥の城 白の姫君

amipro / KENプロデュース

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2009/12/25 (金) ~ 2009/12/27 (日)公演終了

満足度★★★

殺陣と心眼と猫
出演の藤堂さんに舞台のことを教えてもらい観劇しました。
出演者が美男美女ばかりなので、絵的にはとても綺麗だろうけど、普段あまり観ないタイプの作品だったのでどんな感じなのかなと思いながら開演待ちしていました。

時代物のアクションエンタテイメントということで、殺陣がたくさんあって、とても格好良かったです。頼光四天王はそれぞれ魅力的でした。ただ現代劇ではないので、セリフを言うことに必死で、自分(役)の言葉になっていない、感情がこもっていない役者さんが数名いたのが残念です。こういう世界観は嫌いではないのですが、もう少し全体的に重みがほしかったと思います。

それと、あまりにも型にはまりすぎたセリフが出ると、物語に入りにくくなってしまいます。季武の過去もあんなに長い説明ゼリフで語られると、海産女に対する憎しみが逆に感じられず、白との出会いで変化する想いが、心ではなく頭で理解して終わってしまいました。

ネタバレBOX

海産女の長である乙ノ上神が死んでいくシーンでは涙がにじみましたけど、白が言い伝えのように「円天の鏡に焼かれ、泡となって消える」シーンは悲しくならなかったです。

否定的なことばかり書いてしまいましたが、素敵な役者さんもいましたし、ところどころ不満はありますけど楽しく観ました。
シラナミ役の藤堂さんも殺陣での見せ場がたくさんありましたし、ヒロインの白に密かに想いを寄せる役ということで、活躍していました。戦いのシーンでは死なないでと思いながら観ていました。シラナミは素敵でした。
でも海産女一族は女しか生まないし、だからこそ破儀羅はその存在を隠されていたのですよね。シラナミと他の男たちが海産女でないなら何なのかなというのが謎のまま残りました。海産女に殺された男たちとはまた違いますよね。

ほかに私は参謀役が好きなので、「心眼の貞光」がお気に入りでした。そして出演者の名前を見た時から気になっていた橋本深猫さんは、鳥羽まなみさんと猫の妖怪を演じていましたが、とっても可愛らしかったです。猫が好きだし、2人の会話や行動がとにかく可愛くて、登場するたびに喜んでいました。そばにいてくれたら毎日幸せだろうなと思うくらい好きです。

最終的には季武と白は結ばれますが、私はたとえファンタジーであっても「死んだ人間が生き返る」ということが好きではないので、あまり納得できませんでした。死はそんなに軽いものではないですからね。救いのない結末よりもハッピーエンドの方がいいですけど。
FESTA-1000 ~フェスタ-サウザンド~

FESTA-1000 ~フェスタ-サウザンド~

しげっちん企画

SPACE107(東京都)

2011/07/21 (木) ~ 2011/07/25 (月)公演終了

満足度★★★

設定に疑問はあるけど、面白かった
この劇団のことはよく知らないしどんな内容の舞台かもよく確認しないまま、6番シードの土屋さんが客演するという理由だけでチケットを予約して行きました。

ほとんど予備知識がないままで観ましたが、コメディ部分は声を出して笑ってしまいました。殺陣もけっこうカッコ良かったです。でも土屋さんの陰陽師が、最初と最後以外はスーツ姿で戦っていたのがちょっと残念です。あの衣裳での戦いをもっと観たかったので。

ちょっと分からなかったのは、鬼平たちを1000年眠らせたというのは納得ですけど、道満や紫も同じように眠りについたのがなぜなのかなと。何かセリフを聞き逃してたのかな。現代で道満がスーツ姿でいたので、最初は生まれ変わりかと思っていました。甦ったのだと知ってから、ラジカセのシーンなどの面白さが大きくなりました。

敵の頭があまりに頼りないのでちょっと疑問でしたが、後半の展開に納得しました。細かい部分で首を傾げてしまったけれど、話はとても面白かったです。それに素敵な役者さんもいました。

ただ、あれだけ歌と踊りにこだわっていたのに、クライマックスでの歌と踊りが短くあっさり終わってしまったのは拍子抜けしました。途中で入る踊りはかなりカッコ良かったので、あれくらい魅せてくれるのかと期待していたので。
観ていた中で一番面白かったのはやはり道満と紫のやり取りと、ラジカセを巡る紫と神原のシーンですね。

しげっちん企画はこれが旗揚げ公演だったのですね。2回目の公演はまた新たに役者さんたちを集めるのでしょうか。お目当ての役者さんが出演するならまた観に行きたいと思います。

「外科室」

「外科室」

芸術集団れんこんきすた

テアトロ ド ソーニョ(東京都)

2010/06/11 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★

スタッフの心遣いに感動
初見でしたが、スタッフの方たちの対応がとても丁寧で好感を持ちました。泉鏡花原作ということで、出身地・金沢の銘菓を用意しているというのも素敵だなと思いました。

この「外科室」、原作は少し知っていますが、舞台ではどう見せるのだろうと興味がありました。画師役の方にもう少し魅力が欲しかったのと、場面転換(暗転)の多さが少し気になりました。
もう少し鏡花の世界に浸りたかったです。

貴船夫人と高峰医学士が最後に交わした言葉の意味、そして完成した肖像画、水の音が印象的でした。

DANCER of the DEAD

DANCER of the DEAD

儚組

絵本塾ホール(東京都)

2010/11/11 (木) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

満足度★★★

私が哀しいから
フライヤーを手に入れて気になっていたので保管していたら、偶然仕事の関係でチケットが手に入ったので観に行きました。ダンスあり歌あり、さらには闇での芝居もあるというので楽しみにしていました。

劇団初見なのでHPから過去公演の動画を観て、だいたいの作風を理解してから行きました。
私が選んだ席は役者さんたちからアクションを起こされることが何度かあったので、けっこうドギマギしました。特等席でしたね。

歌は良かったけれど、ダンスがあまり上手くなかったので残念です。踊り子という設定でしたから。
脚本家の美学というものは伝わってきました。内容も嫌いではないけれど、ちょっと観ていて疲れてしまいました。

特別な手法というわけではないけれど、闇と光の使い方が好きでした。今後の公演も気になるけれど、観に行くかどうかは考えてしまいます。

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