えりおの観てきた!クチコミ一覧

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これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、

これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、

劇団エリザベス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

キュンってなった。
そして、
ふわってなりました。

いやむしろ、
ほわっ・・・かな。

なにしろ全体的にふわふわとした感じで、修学旅行前のそわそわとした感じや、恋をした時のうきうきとした感じに近い感覚をずっと味わっていました。

アフタートークを聞いて知ったのですが、これはつまりは『世界系』と言われる系の、世界を救う役割を担わされた彼女とそれを見守ることしか出来ない無力な僕がそこにいる的な系の、そんな不条理にして現実的な手続きを全てぶっ飛ばした的な系の物語とかとかである系のジャンルであるらしいのですが、それがなんだかあぁなんとも切なくて・・・

そしてそれを演じる須山造と長谷美希が誰もがギュッと抱きしめたくなるほどに可愛らしいものですから、たぶん観客誰もが「惚れてまうやろー!」と、チャンカワイ的に心の中で叫び続けていたのでしょうが・・・

最後はグッとキュッと締め付けられるように熱いお芝居を見せられたものですからもうなんだか泣けてきてしまい、みんなも泣いていましたし、僕もまたこの世界の果てで世界の終わりを感じながらこっそりと涙を流したのでした。


・・・的な話でした。

ネタバレBOX

いやいや、それにしてもちょいちょい意味のわからないネタが入って来るものですから戸惑ってしまいましたが、そんなことは全て無視してもいいくらい素敵なラブストーリーでした。

キュンってなりました。

正直胸って本当にキュンって鳴るんだなって知りました。


それにしても平田オリザなんて人は知らなかったですし、ピッピがピクシーになるなんてことも知らなかったのですが、お芝居が良過ぎたので帰りの電車の中で調べて全てを知ることになりました。おっさんかよ!と、ポケモンかよ!と。

なにしろとても良い舞台でした。
正直直前に見た評価があまりに悪かったので憂鬱だったのですが、今となっては観れて良かったです。人の感覚ってホントそれぞれなんだなって思いました。

そして・・・

タイトルが長いとこんなにも人を惹きつけるんだということもよくわかりましたのですです。

これからの更なる頑張りに期待する意味もこめて★をひとつ足しておきますです。
Nazca -ナスカ-

Nazca -ナスカ-

劇団銀石

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/18 (木) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★

難しいですね、色々と。
舞台セットはとても素晴らしく、音楽も良かったです。けれど肝心の物語の方が少々ゴチャゴチャとしていて、なんだかうまく消化することが出来ませんでした。

才能ってそんなになうまく混在しないんだなと思いました。

アイデアは良かったんですけどね、それを整理するところでつまづいた感じでした。

ネタバレBOX

次回に期待です。

吉祥寺シアター好きです。
近くの武蔵家も好きです。
キャベチャーが好きです。
増殖にんげん

増殖にんげん

ぬいぐるみハンター

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/08/16 (火) ~ 2011/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★

試みを評価
・・・したいです。

舞台の中に一緒にいて歩き回りながらお芝居を観られるんて、その初めて味わう試みにグッときてしまいました。

けれど実際のところは女子のみなさんを追いかけることになり、なんだか軽薄で軟弱で軟派に見られるのが嫌でひとつ場所に留まってしまい、そんな周りの目を気にするシャイな自分が嫌いになってしまいました。

ストーリーの方は少々わかりにくい感じでした。
そしていったいどこまでがアドリブなんだろうと疑問に思いました。

まったくもって嫌いなタイプの舞台ではありませんでした。

あいかわらず可愛い役者さん達がぴょんぴょん飛び跳ねるような芝居で元気になれました。

なんだったらもう強制的にでも移動させられたほうが良かったかもしれません。


ネタバレBOX

奥の方で観た方がいいかもです。
べじたぶるーす

べじたぶるーす

劇団光希

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/08/03 (水) ~ 2011/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

万人に見せたい傑作。
どうしてこんなに胸が熱くなるんだろう・・・。

観劇中ずっと胸がギュッと締め付けられるように熱くなっていた。役者達が演じる農家の人達があまりにも熱く農業について語るものだから、その思いにほだされてすっかり熱くなってしまった。それが心地良かった。

実は農業とか関係なく、あんなに熱く語り、相手を認めながら言い争う姿が観ていて心地良かったんだと思う。

こういう舞台を観ていれば子供は素直で真っ直ぐないい子に育つんだろうなぁ・・・。

そう思った。

なにしろ素晴らしかった。
気持ちだけじゃなく、目頭もグッと熱くなった。

そして涙を流した。

とても素敵な作品だった。

みんなに観せてあげたいと思った。

ネタバレBOX

兄役と弟役、都会から来た二人、この四人が最高に良かった。

特に弟、そして女性は先輩。

弟は演技がとても自然で最後は泣かせる演技を見せてくれた。先輩は単純にとてもタイプだった。

全ての役が適材適所で、年齢も適していて、とてもとても良かった。

もっと多くの人に観てもらいたいと思った。そしてこの感動を共有したいと思った。

最高だった。
最高の完成品だった。

もしかしたら僕、
この作品の影響で結婚するかも・・・
spelling09『縁の鵺(よすがのぬえ)』

spelling09『縁の鵺(よすがのぬえ)』

VARNA -The Another Words-

TACCS1179(東京都)

2011/07/28 (木) ~ 2011/07/31 (日)公演終了

満足度★★★

頑張って下さい。
役者さん達の器量はとてもよく、人数も揃っているので、どんな舞台にもなりそうな、むしろ脚本と演出が良ければとてもいいものになりそうな気がするのですが、今回観た作品はなかなか厳しかったです。

と書いたのち、みなさんの感想を読んだら脚本や演出はいいとのこと。であればきっとそうなのでしょう。なるほど、お芝居の観方ってのは難しいもんですね。

ネタバレBOX

なにしろ聞き取りづらいセリフが多くて困ってしまいました。元々ヨタカだか、ヨスガだかの聞いたことのないような言葉が出てくる上でのそれですから、話がうまいこと入ってきませんでした。唱和ってやつですか?あの卒業式にみんなが一緒にセリフを言うようなやつ、あれも多過ぎでしたね、ここぞというときに効果的に使ったほうが良かった気がします。聞きづらいですし。そして主役の人?セリフの途中途中が早口で・・・え?え?となってしまい、もうそれが気になって気になって集中出来ませんでした。

そしてまさかこんなに長いなんて思いませんでした。一時間くらい経った時になんだか終わりそうな雰囲気を見せてくれたので『やった』と思ったらそこから一時間十五分ですから、もうモキでも焼けるんじゃないかってくらいヤキモキしました。

ま、なにしろ頑張って下さい。

役者さん達、相当練習したんだろうな、というのが動きの揃い具合でわかりましたし、唱和も含めたらかなりのセリフを覚えたんだろうなと、その努力の様子はとてもよく感じ取れました。

今回はなにかと運が悪かっただけです。
昆虫系[改訂版]

昆虫系[改訂版]

鵺的(ぬえてき)

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/07/27 (水) ~ 2011/08/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

ハンパない。
ふぅ、雨だ。

夏になったってのに雨だなんて・・・憂鬱だ。

そんな雨の中、
それもスーツ姿で、
向かった劇場は新宿で、

そこは少々職場から離れているわけで、ようやく辿り着いたか・・・とホッとするはずの受付はなんだか屋根があるかないかのギリギリで、いやまぁちゃんと屋根はあるのだけれど、もう少し奥に受付作っておくれよと、で、傘置きがあるならあるで早く教えておくれよと、なんだか少々イライラした感じでの観劇スタートで・・・

それって評価するにあたってはものすごくマイナスで、たぶん100m走で言ったらスタート地点が20m程後ろにされた感じで、それが水泳だったら飛び込むべきプールはずいぶん先で、裸で走ってからの競泳スタートになるくらいの悪条件になるわけだけれど・・・

この作品・・・

そんな全てを吹き飛ばすくらいに素晴らしく、スタートダッシュからトップスピードで先頭に躍り出るものだから、観てるこちらはもう呼吸をするのもはばかられるくらいに息を殺して集中して観始めることになり、結局その状態が最後まで続いた。

つまり、
すごかったってことだ。

うん、
すごかった。

ネタバレBOX

なにしろいきなりオッパイ出してのセックスシーンだし、殴る蹴るだし、脅すし、殺すし・・・。

まるで伊丹十三の映画でも観ているような気分になった。それくらいに完璧な別世界が目の前に作り上げられていた。

矢島と社長のあのなんとも大人のいやらしさを前面に押し出した芝居が最高で、そしてまるでうちの会社の創業者を観ているようで、なんとも言えない滑稽さを感じ、それを作り出した脚本や演出はすごいなと、何故だかわからないけどなんだか変に気持ちが沸き立った。

明るい音楽が流れるそのシーンに潜む、もしくは潜みもせずに明らかなどうしようもない暗さ、異様さ・・・明暗の付け方が最高だった。

そして舞台の造り・・・水槽の明かり、外からの光が作り出すやはり明暗が、物語にガッチリと合った世界を舞台に作り上げていた。

いやもうなんだかすげぇの観たなって感じだ。
実際劇場出て最初に言った言葉が『すげぇの観ちまった・・・』だったし。

なにしろ衝撃の受け方が半端なかった。

観れて良かった。
【公演終了!次回公演は12月!!ザムザ阿佐谷!!】鋼鉄の処女

【公演終了!次回公演は12月!!ザムザ阿佐谷!!】鋼鉄の処女

劇団鋼鉄村松

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/07/22 (金) ~ 2011/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

最高のエンターテイメント。
結局エンターテイメントってなんなんだろうって思った。

それって、高尚で難しいなにかをしたり、全てのセリフを間違えずに言い切ったり、どこかのなにかを完全に模倣し切ったりすることなのだろうか?

いや、たぶん違うと思う。本当のエンターテイメントって、そこに不安定な何かがあったり、不完全であったりもしても、いや逆にそうであればこそ応援したくなり、その頑張る姿に感動し、涙する。さらには笑いをもらい、時間を忘れる。そういうものだと思う。ダメな子ほど可愛いし、ダメなのび太くんだからこそついつい応援したくなるようなものかもしれない。

だって完璧なものなんてつまらないじゃん。

だからってわけじゃないけど、鋼鉄村松はいつだって最高のエンターテイメントを見せてくれるし、いつだって応援したくなる劇団だ。

DVD買った。

ネタバレBOX

それにしても・・・

ムラマツベスは最高にかっこよくて目が離せないし、ボス村松にはセリフを噛んだ後の動揺具合にいつもハラハラさせられるし、サラリーマン村松のぎこちない動きには潤滑剤を与えたくなるし、村松かずおには昔通った塾の先生に似てるせいでどうしようもない懐かしさを感じるしで・・・

もうなんとも愛して止まない。

そして今回の芝居、ジャンヌとカトリーヌの友情物語も手伝い、最高に泣けた。そしてその他で最高に笑えた。そんな最高のエンターテイメントだった。

ずっと追っかけていたい劇団だ。


にしてもこの人達、普段いったいどんな生活してるんだろう?物凄く気になる。
飛龍伝

飛龍伝

獣の仕業

遊空間がざびぃ(東京都)

2011/07/23 (土) ~ 2011/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★

飛龍伝でした。
ええ、もう間違いなく飛龍伝でした。

熱い時代の物語が熱く熱く演じられていました。

とても良かったです。

ネタバレBOX

けれど少々役者の皆さんに未熟さが見えました。もしかしたら単なる若さなのかもしれませんが。

それと滑舌の悪さですね、これが気になりました。

けれどまぁなんにしろいい感じの飛龍伝でした。
BLUFF~ブラフ~

BLUFF~ブラフ~

UMBRELLA

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2011/07/22 (金) ~ 2011/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

とんでもなく良かった。
予想通り本物だった。
役者の力量、ストーリー展開、舞台セット、どれも本物で、とんでもなく良かった。

完璧だったかも。

男性陣カッコ良過ぎ。
女性陣もキレイで可愛かった。

『広島に原爆を落とす日』

『広島に原爆を落とす日』

ポムカンパニー

遊空間がざびぃ(東京都)

2011/07/15 (金) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

少し長かった。
太平洋戦争開戦から原爆投下までの話でした。

正直、あまりその辺りの経緯を知らないものですから、いったいどこまでが本当でどこからが嘘なのか、もしくは想像なのかがわからなくなってしまいましたが、なんにしろ、ああ、なるほど、そういうことだったのか、だとか、へぇ〜、といった感じで非常に興味深い話になっていました。

衣装が好きでした。

ネタバレBOX

つかこうへいの舞台と言えば怒涛のようなセリフの多さ、早さが売りだと思うのですが、本作品は脚本・演出はこちらの劇団のオリジナルの為そうではなく、少々間延びした形になってしまったように感じました。もう少しまとめてくれればよりよい作品になった気がします。
愛情爆心地はボクのココ

愛情爆心地はボクのココ

ぬいぐるみハンター

王子小劇場(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

まさか泣けるなんて。
ぬいぐるみハンターはとても好きで、それはなんとも言えない青春の甘酸っぱさと、若々しいパワーと、どうしようもないキュンキュンとした気持ちを与えてくれるからなんだけど、今回はそれに加えて切なさと愛しさと心強さと篠原涼子まで与えてくれたものだからどうしようもなく泣けた。

いや、篠原涼子は与えてくれてない・・・。

ネタバレBOX

それにしても王子小劇場をまさかあんな風に使うなんて・・・。

さてと・・・

正直ぬいぐるみハンターって勢いだけの劇団だと思っていたけど、今回それを完全に覆された。ストーリーがとても良かった。音楽が良かった。役者全員が良かった。泣けた。

そういえば、せっかくツイッターでつぶやいたのにリツイートとかしてもらえなかった・・・。
5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

MU

王子小劇場(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/04 (月)公演終了

満足度★★★★

いい感じだった。
うん、とてもいい感じだった。

なにがだろう?

テンポとか、役者とか、セリフとか・・・そんな感じだろうか、うん、たぶんそうだ。

ネタバレBOX

モンスターペアレンツ的な感じとか、小学生の性問題だとか、今風の話題がなにかと良かった。
不都合な四日間≪終演致しました!沢山のご来場ありがとうございます!≫

不都合な四日間≪終演致しました!沢山のご来場ありがとうございます!≫

クロカミショウネン18 (2012年に解散致しました。応援して下さった方々、本当にありがとうございました。)

テアトルBONBON(東京都)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

祭りだって・・・
そう、祭りだっていうからそのつもりで観たら確かにそんな感じでとても楽しめた。そして有名どころの劇団や役者の人達をひと通り見れたのがとても良かった。

けれど、どうだろう・・・あまり舞台芸術を知らない客が観たら、え、これなに?みたく、なんだか溶け込めないままぼんやりと見終えてしまうんじゃないだろうかと、なんだか全然関係のない第三者のことが少々気になってしまった。

ネタバレBOX

バイトのウェイターさん、以前落語で死ぬ程笑わせてくれた役者なだけにやけに気になった。ってゆーか、イケメン過ぎるっしょ。自分が女だったら完全に惚れてた。男である今でも・・・




ってっこたないが、まぁいい役者さんだなと思った。

物語の方は四者四様・・・とはいかず、三人目だけが浮いた形、結局こういった企画では飛び技が必要なのかなと、そう思った。

なんにしろトータルでとても面白かった。
十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)

十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)

tYphoon一家 (たいふーんいっか)

シアターシャイン(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★

メルヘン。
うん、メルヘンだった。

ああいうメルヘンを作り出すのってとても難しいと思うのだが、うまいこと作り出していたと思う。

そしてとても面白かった。

ドドスカドン

ドドスカドン

ナルペクト

アイピット目白(東京都)

2011/06/24 (金) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

すごく良かった。
とにかくもう笑えて仕方がなかったです。
たぶん、設定やらストーリーやら全部自分の好みでした。

ネタバレBOX

ってゆーか、ゲイネタとかってどうしようもなく笑えます。なんなら自分もゲイになろうかと思ったくらいです。
アメノクサリ

アメノクサリ

ELEGY KING STORE

高田馬場ラビネスト(東京都)

2011/06/23 (木) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★

やっぱり生がいい。
さてと・・・

観てきた。
面白かった。

期待していた鈴木智晴氏の演出を堪能出来たし、探偵役の伊智生士冶氏がこれまで観たことも無い珍しいパフォーマンスを見せてくれたので、改めて舞台っていいなと、やっぱり生っていいなと、ビールとかエ○チの話だけじゃなくそう思った。

ネタバレBOX

それにしても探偵役の伊智生士冶氏・・・

どうしても品川庄司の庄司に見えてしまい、いったいいつあれをやってくれるのかとワクワクしながら待ち構えていたのだが、残念ながら彼は庄司じゃないし、どこぞのアイドルと結婚もしていないわけで、当然愛する女性の名前を公共の場で叫ぶようなことはしなかったが、代わりに舞台の上で言うべきセリフをすっかり忘れてしまっていたのには驚かされたし、というか、まだ始まって数分なんだけど・・・と、舞台の始まりがあまりに危うい感じで、こちらがついつい叫びそうになった。

そして終了後、伊智生士冶氏は舞台挨拶の後に冒頭のシーンをもう一度やり直すという強硬手段を取ったわけだが、おかげでこの日一番に会場が沸いたし、なんだかあったかい雰囲気に包まれたし、そんなの見たことない・・・ってものが見れたしで、まぁ、なんだかいろんな意味でよかったなと、いやはやほんと・・・生っていいなと、なんだかそう思った。

さて、そんなセリフが吹っ飛んだところから始まった伊智生士冶氏の登場シーン、どこかで聞いた様な曲、どこかで見た様なスポットライトの当て方・・・って、ん?あれ?これって脚本の鈴木氏が脚本・演出を手掛けた『時給探偵』の冒頭と一緒では・・・

と思ってるところに出てきたキャバ嬢のキャピキャピ具合、これもなんだかどこかで見た様な気がするが、これはどうだったろうか・・・。

まぁ、なんにしろわかりやすいキャラのつくりは嫌いじゃなく、むしろ好きで、そうやって、そのわかりやすいキャラ設定と同様にわかりやすいコメディが展開されることを期待していたのだが、物語は一転シリアスに、そしてミステリアスに、とかなりの急角度で方向を変えていったのだが・・・多重人格に探偵モノに盲目の少女に殺人・・・となると少々盛り込み過ぎているのでは・・・と感じずにはいられなかった。

そして名前、これがまたなかなか覚えられず、途中、サチコだかチハルだかミサトだかシンジだか誰だかなんだかよくわからなくなり、昔の彼女であるマユミやらチサトやらの名前を思い出しながらウトウトしてしまった。

ところで、行方不明の女性が実は亡くなっていた、そして誰かがすり替わっていた、というネタは宮部みゆきの小説『火車』でも使われていて、そのネタにとても衝撃を受けたのを憶えているが、今回同様のネタでほとんど衝撃を受けなかったのは・・・うーん、なんでだろう。

まぁ、なんにしろ難解な話で観終わった後にストレスを感じるかも・・・と思った途中の考えとは異なり、最後にはある程度すっきりさせてくれたので・・・ふぅ、なんだかホッとした。

布にライトを当てて人物を浮かび上がらせるアイデアや、枠に鎖をかけてアメノクサリにかけている(?)ところなども、なんてゆーか、良かった。

色んな意味でとても面白かった。
確率論 【コロブチカ「2」は、6/28~7/3@SPACE雑遊にて】

確率論 【コロブチカ「2」は、6/28~7/3@SPACE雑遊にて】

岡田あがさ×須貝英

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/06/21 (火) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★

世界が出来てた。
映画を観ているような、
小説を読んでいるような、
完成された世界が出来てた。

ネタバレBOX

スウェーデン、ストックホルムの空港で出会った数学者の男性と女性作家の話。

国際空港のくせになぜか英語のアナウンスが無く、『スウェーデン語がわからないのですが』というところから二人の会話が始まる。

数学者と作家の関係が物理学者とその助手の関係の様で、どこかのガリレオの様に見えたが、まぁそれはいい。

結局世の中なんて確率だけでは想定出来ない、むしろ確率の低い方に向かうこともあるんだし、マイノリティーが強い場合もある、と、つまりそういうことだと思う。
『宇宙の旅、セミが鳴いて』

『宇宙の旅、セミが鳴いて』

THE TRICKTOPS

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2011/06/17 (金) ~ 2011/06/20 (月)公演終了

満足度★★★★

どうしよう。
結局なんだったのか・・・何を言いたかったのか、なにを面白いと思ってこの作品が作られたのか、どこを楽しむポイントにすれば良かったのか、振り返って考えてみてもどうにも答えに至りません。

けど、役者の方々はとても良かったです。船長とか、美男子役のメガネかけた人だとか、その彼が好きである女性とか。

その辺りを楽しむポイントにすればいいかもしれないですね。

ネタバレBOX

結構直前に出来上がった脚本ですか?
そして公演中に何回か書き直しました?

本当は全然別の物語にするつもりだったんじゃないですか?セミの話に絡めて。

なんだかそう思いました。
リミックス2

リミックス2

国分寺大人倶楽部

王子小劇場(東京都)

2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

最高でした。
四本の物語を一度に観れてお得だった様な、けれどそれぞれが中途半端だったような、できれば次回は全ての作品をきっちりと観たい様な、そんななんとも満足の様で物足りないような、複雑な感想を持ちました。

個人的には『ガールフレンド』がとても良かったです。

ネタバレBOX

笑えたり、考えさせられたり、そして泣かされそうになったり、なんだかそれぞれの物語がそれぞれの顔を持ち、それに合わせてこちらの表情も忙しく変わっていき、感情を揺さぶられ、なんとも忙しい時間を過ごしました。

けれど、共通して思ったことは面白かったってこと。

国分寺大人倶楽部、今回も観れて良かったです。
最高でした。
吹雪の中でワルツ

吹雪の中でワルツ

さるしげろっく

ワーサルシアター(東京都)

2011/06/07 (火) ~ 2011/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

とてもよかったです。
ええ、とてもです。
物語がとても良かったですね。
どうしようもなくホロリと来ました。

ネタバレBOX

父からの愛情に気付く娘が出てくるシーンや、解き明かされる真相など、どれも物語を楽しむ上で最高に好きな要素で、今回はまさにどストライクでそれが投げ込まれて来ました。

バラバラに散らばっていたピースを綺麗に並べてみれば美しい絵が出来上がったような、そんな最後に向かって収束して行く、もしくは整理されて行く物語の作りはとても好きです。

その過程と結果を観ているだけでどうしようもない感動が胸に広がりました。

役者さん達がとても上手でした。

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