PLAY!!!!!〜夏の夜の夢〜
CHAiroiPLIN
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2024/08/02 (金) ~ 2024/08/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
原作はシェイクスピアの『夏の夜の夢』。余談ですが、昔は夏季になると『夏の夜の夢』上演が増えた印象があるのですが…、最近はそうでもないのかも。作品は「おどるシェイクスピア」シリーズ、ダンス公演にリクリエイション。群舞シーンも多く、華やかな見応えもありました。
或る街
はちみつ
王子小劇場(東京都)
2024/07/18 (木) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
団体名が「はちみつ」。なかなか大胆な命名だと感じます。僕は初見の団体でした。バス停にて次のバスを待つ男。男をバス停まで道案内した女。バス停のベンチには持ち主不在のトランクバッグ。バスはなかなかやって来ない。しばらくすると、女の知り合いらしき別の女が、バス停付近でお茶会を開こうとする……。
野外劇『パレード』
公益財団法人武蔵野文化事業団 吉祥寺シアター
境南ふれあい広場公園(東京都)
2024/07/13 (土) ~ 2024/07/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
以前は「しあわせ学級崩壊」というカンパニーの主宰として作・演出を担っていた小西力矢さんによる公演。コンセプトは「広場×不条理演劇」。会場はJR武蔵境駅から徒歩1分の公園。僕が観劇目的でこの駅を降りたのは初かも。
心の声など聞こえるか
範宙遊泳
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2024/07/06 (土) ~ 2024/07/14 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
タイトル『心の声など聞こえるか』の意味を、観劇後に何度も噛みしめる作品だと思います。隣同士の二組の夫婦。両家の交流はほぼないものの、ゴミ出しのルールに関してのみ、意見の食い違いがあった…。
音埜淳の凄まじくボンヤリした人生
ほろびて/horobite
STスポット(神奈川県)
2024/06/21 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了
実演鑑賞
初期作品のリクリエイション版。近年のほろびて作品とは少し印象が異なり、新鮮な気持ちになりました。STスポットの使い方として珍しい舞台セットで、俳優との距離も近く、全体的に良い緊張感のある上演でした。
OVERWORK
キュイ
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2024/06/28 (金) ~ 2024/06/30 (日)公演終了
ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2024/06/22 (土) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ナイロン100℃初の時代劇。劇作家として幅広い作品群を持つKERAさんなので、少し意外な気もするし、楽しみでもある。公演チラシのテイストから「ナンセンス強め」を想像しましたが、やはりナンセンス度合いは高く、時代劇×ナンセンスな笑いという珍しい一作。ナイロンらしいとも言える。
きく
エンニュイ
アトリエ春風舎(東京都)
2024/06/18 (火) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
昨年開催された『CoRich! 舞台芸術祭! 2023春』のグランプリ受賞作品。の再演です。受賞作バージョンも観劇しています。その時の会場は三鷹のSCOOL。今回はアトリエ春風舎。舞台美術もリニューアルし、空間の使い方も異なり、新しいシーンも挿入されるなど、再演として基本的な構造を踏襲しつつ装いも新たになった印象を受けました。
水彩画
劇団普通
すみだパークギャラリーささや(東京都)
2024/06/17 (月) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
会場は「すみだパークギャラリーささや」。隣のカフェは入ったことあるけれど、個人的にギャラリーは初。地続きの空間のため、カフェ同様もの静かで落ち着いた雰囲気があります。物語の設定も「洗練されたカフェ」でした。絵画の個展を見に行った帰りにカフェに寄った老夫婦とその娘夫婦。近くの席には4人と面識のない若いカップル。2つのテーブルの会話は基本的に交わることなく、それぞれ別の話題が進行する。とても静かな会話劇で全編茨城弁。この団体の特徴をしっかり反映した一作でした。
消しゴム山
チェルフィッチュ
世田谷パブリックシアター(東京都)
2024/06/07 (金) ~ 2024/06/09 (日)公演終了
実演鑑賞
創作の根底にあるコンセプトや着眼点がかなり未来的かつ独自性が高い。公演資料には「人間とモノ、それらを取り巻く環境とがフラットな関係で存在する世界を生み出すことはできるだろうか」とある。僕は、ロボット社会とその未来、みたいなことを連想したが、おそらくそれも的確ではないように感じる(内包されているだろうけど)。人間と物品(人工物?)の新しい関係性の考察及び実証実験、みたいな感じかも?
破壊された女
お布団
サブテレニアン(東京都)
2024/05/23 (木) ~ 2024/06/02 (日)公演終了
実演鑑賞
俳優による一人芝居のWキャスト公演。出演俳優によって観客の印象が結構変わる作品では…と思います。残念ながら僕はA公演のみ観劇。初演は2019年で5年ぶりの再演、とのこと。
一人の「女」が、見聞きしたこと、体験したこと、自身のこと、頭の中に流れる感情、などを交えて語る、「現在の社会」と「破壊」について。空気感は徹底的にドライ、そして、虚無と絶望に溢れている。ブラックボックスのコンパクトな空間で、俳優一人、映像、照明というシンプルな構成。そこに圧縮されていたのは、今日の日本が抱える「停滞」だと感じた。
ピテカントロプス・エレクトス
劇団あはひ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2024/05/24 (金) ~ 2024/06/02 (日)公演終了
実演鑑賞
会場に入ると、アクティングエリアの中央に穴(奈落)が開いていて、その四方をカラーコーンで囲っている。客席はその穴から距離をとり四方に設置され、穴を取り囲むような状況に。ゴリラっぽい着ぐるみを着た人が場内にいるが、作品タイトルから演出の一部と想像。この穴がタイムホールのように時間を繋ぐ存在となっており、穴を通して前時代(と言っても何万年単位だけれど)の「祖先」と対話する。類人猿からヒトへの時間を辿りつつ、その進化の過程から「知的生命における、生物的、あるいは社会的進化とは?」を見つめ直す…ような作品に、僕には見えました。
演劇作品集『ちがう形』
中野成樹+フランケンズ
新宿シアタートップス(東京都)
2024/05/22 (水) ~ 2024/05/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ナカフラ久々の劇場公演。特に東京公演は8年ぶりとか。新宿シアタートップスは舞台エリアがブラックボックスに近く、ナカフラ上演の多かった横浜のSTスポットを連想させます。初ナカフラがSTだった僕には、色々なことを思い出させてくれる公演でした。AプログラムとBプログラムの二本立て。若手日本人作家の戯曲、中野さん書き下ろし、ハムレット、誤意訳、等々、新旧ナカフラファンにとって嬉しいラインナップ。あらゆる意味で「ナカフラの現在地」を感じ取れる有意義な公演でした。
Deep in the woods
終のすみか
調布市せんがわ劇場(東京都)
2024/05/24 (金) ~ 2024/05/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
第13回せんがわ劇場演劇コンクールでオーディエンス賞を受賞した団体「終のすみか」の公演。僕自身は、劇場でしっかり公演を観るのは初。男女3名による60分の会話劇。劇中に流れる時間は大体1泊2日くらい。会話はほぼ途切れることなく、お互い距離感に気を遣い合いながら交わされる。静かで、けれど情報量多めの物語。
湯を沸かすほどの熱い愛
ナッポス・ユナイテッド
サンシャイン劇場(東京都)
2024/05/18 (土) ~ 2024/05/26 (日)公演終了
実演鑑賞
ステージ上でキャラメルボックスの岡内美喜子さんを観るのはいつ以来だろう…と考えていました。数年振りに観る岡内さんは以前と変わらぬ存在感で観客を魅了します。この物語は、主人公・幸野双葉の奮闘ぶりが見所のひとつであり、双葉役の岡内さんには相応の重責がかかる訳ですが、それを見事に全うしているように見えました。また、双葉の娘役・瀧野由美子さんも、物語の鍵となる重要な役柄をしっかり務めあげていました。
若き日の詩人たちの肖像
平泳ぎ本店/Hiraoyogi Co.
戸山公園(箱根山地区)陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡(東京都)
2024/05/17 (金) ~ 2024/05/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
新宿区にある「戸山公園」にて上演された野外劇。近隣には学習院女子大学、早稲田大学、都立戸山高校などがあり、学校に囲まれた、緑豊かで人々の行き交いも多い公園でした。18時30分開演、上演時間60分。ゆっくり日が暮れていき、闇が広がり、表現が街へ伝播していく。野外劇の醍醐味のひとつに「街との一体感」があるけれど、今作は「ステージを基点に想像力をどこまで広げられるか?」という、表現の能動的な営みを感じることができました。
略式:ハワイ
劇団スポーツ
OFF OFFシアター(東京都)
2024/05/15 (水) ~ 2024/05/19 (日)公演終了
実演鑑賞
まだ学生劇団だった「劇団スポーツ」が7年前に上演した作品の、リクリエイション版だとか。タイトルは一緒ですが、内容は新作に近いのかも。当日パンフに記載されたキャラクター解説が劇中より詳細に設定されており、大幅な加筆修正が想像できます。
こどもの一生
あるいはエナメルの目をもつ乙女
王子小劇場(東京都)
2024/05/15 (水) ~ 2024/05/19 (日)公演終了
実演鑑賞
出演俳優がとても良かった。このメンバーを集めた団体主宰・石澤希代子さんの熱意をひしひしと感じる。特別に目立つ奇異な存在…というより、気付いたら目で追っているような、落ち着いた狂気を放つ俳優たち。特に助川紗和子さんとムトコウヨウさんが印象的でした。
TACT寄席
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2024/05/05 (日) ~ 2024/05/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
親子で鑑賞できる落語会。寄席や落語に関する丁寧な解説もあり、もちろん実演もあり、普段落語に触れない方が落語に触れる機会として、とても有意義な会だと思います。子どもたちも、ルールを守って上品に鑑賞していたと感じました。(もっとカオスな状況になってもおかしくないのに、良い観劇環境が保たれていました)。
アリとキリギリスと
東京芸術劇場
ロワー広場(東京都)
2024/05/03 (金) ~ 2024/05/06 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
TACTフェス2024内のプログラム『TACTダンス』の公演。こちらは無料公演で、会場は劇場ロビー。天井が吹き抜けとなっており、屋内ですが開放感があります。この2点が、作品の広がりを、物理的にも心情的にも、拡張している印象を受けました。「アリとキリギリス〜♫」という振り付きのメインテーマがあり、何度も繰り返されることもあって、耳に残りやすかったです。