ようこの観てきた!クチコミ一覧

1-17件 / 17件中
おい、キミ失格!

おい、キミ失格!

ブルドッキングヘッドロック

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2014/06/06 (金) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

お前の罪を数えろ
細かな笑いと邪悪に散りばめられた、ヒューマンコメディ。
彼らは日常の人々に対して「失格」を言い渡す審判。
その選ばれし者たちの、数々のヒトコマ。
あまりに、リアルな事件を想起する演出のため、最近の同劇団では通例となっている「DVD化」は難しいのではないかと思わせる作品だった。色んな意味でたいそう“旬”の舞台である。
観られてよかった。

笑いながら、その裏で色んな自分の経験や日常に思いを馳せる作品。あと、ものすごぉく役者の体力と実力が出てしまう、凄い作品。
観客入場の瞬間から「こんなの、アリなのか?」と度肝抜かれるセット造りも巧い。
そして何気に、避難経路等の説明をされていた劇場のかたのキャラクターが、とても好きでした(笑)

女々しくて

女々しくて

ブルドッキングヘッドロック

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2009/04/10 (金) ~ 2009/04/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

リアルな女性群像劇
えーと。口コミとか言いながら、いつも公演期間が終わってからの感想ですみませんです。
どうも、自分の中で受け取ったものを熟成させんと文字として感想が上がって来ないもんで。

さて、新宿ゴールデン街という…多分こういう機会でもなきゃ素人女性が一人で足を踏み入れることもなさげな劇場での
女性だけの芝居、しかも作・演出の喜安浩平氏の加虐的なPR文。
何が起きるやらと怖いようなワクワクするような妙な期待に胸膨らませつつ
劇場に向かいました。
ぶっちゃけ、今まで何作か見てきたブルの芝居に対して
毒がないというか、人間のおかしみはひっこめられて
何ていうか…女性への賛歌すら感じる作品でした。

ネタバレBOX

物語は、一人の少女の7歳からその死までを通して
彼女の母と、娘と孫との目線を絡めながら
「女の一生」みたいなものを描き出していました。
わたしとわたしの姉と、わたしたちの母や祖母の人生を映し出すかのような
リアルな「女の一生」がそこにあったような気がします。
出会う男それぞれに淡い恋心を抱きながら、水商売で客と見れば媚を売る母を嫌悪する娘。
母を恥じながら、切り捨てられもせず自分も力いっぱい不器用で葛藤しながら
気がつけば母と同じ人生をたどっている。
年齢を重ねるにつれ、深まっていく母への思いと、
どうしようもなく「オンナ」な自分のもろさ。

どうなんだろう?
これは、喜安浩平という男性が描き出すからリアルなのか、
それとも、かれの母や祖母たちの姿が、リアルな女を彼に示したのか…
実際に「娘」をしながら「弱ってきた母」と関わるわたしには
見ていて辛いほどに、彼女たちはリアルな女性だった。
少女として、女性として、女として、オバさんとして、そして老女として。
実は、喜安浩平という人はコッソリと女なんじゃないかとすら思う。
(もちろん、どっからどう見ても彼は立派に男性です。)

なんかね、リアル過ぎて自分のこれからの人生はこうだと示されたような気すらしました。
「女性」という生き物を、これ程に等身大に暖かく見守ることのできる男性は
かなり貴重なのかもしれません。
そういう意味で、喜安浩平のような男とわたしは結婚したいと思いました。

あれ?作品賛辞がいつの間にやら作家賛辞になってしまった。

なんせ、次回作も楽しみです。
とける

とける

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2008/11/13 (木) ~ 2008/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★

ドロドロと、キラキラと。
前作「役に立たないオマエ」の連作作品ということで、楽しみに行って参りました。
その割に、感想書くのが遅れたのは、わたしが書いた気になってしまっていたからです。すみません。

結構、今回は時間の流れが切れぎれだったりしつつ、
前回以上に、ドロドロとした内面が垣間見える…
ある意味親切な作品になっていたかも。
作品自体としては、わたしは「オマエ」の方が好きですね。
若いが故のキラキラときらめく残酷さが印象的だったと思います。

「観たい!」でちょっと書いちゃったので、今回はこんなもんで。

パンク侍、斬られて候

パンク侍、斬られて候

wat mayhem

サンケイホールブリーゼ(大阪府)

2009/02/06 (金) ~ 2009/02/08 (日)公演終了

満足度★★

期待外れでした…
正直、目先の笑いに走り過ぎな気が…
男性が観たら面白いんだろうか…

特にセリフで取り上げるでもなく、舞台上に頻出する男根。
小学生じゃないんだから、そんなの見たって笑えません。
しつこすぎて、不快でした。

セリフ回しとか悪くない部分は多々あれど、
ストーリー的に面白く、集中出来そうになった所で
下らない下ネタやギャグに集中を切らされて…
仕事帰りに大急ぎで劇場に駆けつけて損したって思いました。

ところで、このお話のどこが「パンク侍」なんでしょう?
パンクな侍なんて、一人もいなかった気が…

ただ、パンフだけが無意味に立派でしたね。内容乏しかったけど。

『すべての風景の中にあなたがいます』『光の帝国』

『すべての風景の中にあなたがいます』『光の帝国』

演劇集団キャラメルボックス

サンケイホールブリーゼ(大阪府)

2009/02/19 (木) ~ 2009/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

好きな2作
クロノスシリーズ同様、わたしはこの劇団のSFファンタジーな作品が好きだ。
今回は、ハーフタイムシアターということで
1作当たりの上演時間が短いため、もっと気軽に見られるかと思ったら
どうしてどうして。
どちらも、上演時間の短さを感じさせない内容の濃さで、
心から楽しめた。
ただ、あまりに両者がしっかりと作られていたため
立て続けに二本観るには、わたしの体力が続かなくて
観終わってぐったりと疲れてしまった。
その位、見応えのある二作でした。

FROGS

FROGS

ネルケプランニング

新神戸オリエンタル劇場(兵庫県)

2009/02/20 (金) ~ 2009/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しかったです。
脚本の喜安浩平さんが好きで、初演・再演と見たいと思いつつ
機会に恵まれずいたけれど、今回やっと再々演を見られる事に…
でも、会場に向かう新幹線が新大阪駅での人身事故のため30分も遅れる不幸。
実は、初演も再演も交通遮断や急病でドタキャンしていたわたし。
どうやら、つくづくこの作品とは縁遠いようです。
でも、なんとか開演2分前に席につけました。

思った以上にみんな踊りまくりで楽しかったし面白かった!
以前「ブルーシート」を観た時にも気になっていた
植原卓也くんの舞台センスの良さに今回もうなりました。
これからも、彼の舞台は機会があれば観たいですね。

ウェディング・ママ

ウェディング・ママ

アトリエ・ダンカン

世田谷パブリックシアター(東京都)

2008/07/25 (金) ~ 2008/08/04 (月)公演終了

満足度★★★★

いい感じに満足♪
とてもお洒落でチャーミングで可愛い大人の舞台でした。

世田谷パブリックシアターのある街の雰囲気にも合ってる
ハートにホンワカ楽しい舞台でしたね。
ただ…個人的にはチケットをお願いした某出演者さんが
かなり頑張ってくださったお陰で最前列のお席となり、
近すぎて観づらい部分もありました。

かぶりつきで観るよりは、少し引きで観たい舞台です。
一応ストレートプレイですが、歌もダンスも結構あって
2時間40分の舞台がとても短く感じられました。

ネタバレBOX

物語は70歳になるおばあさんの恋のお話。
…でも、正直70歳を演じるには木の実ナナさんは若々しくて綺麗すぎる気がしました。
鷲尾真知子さんも70歳には若すぎ。
設定年齢60歳なら、高齢ゆえの女性の戸惑いとかいろいろ自然だったとおもいますが、70歳は無理がある気がしました。

そこは、設定年齢を60才とした方がいい気がします。

夏の夜のロミオとジュリエット

夏の夜のロミオとジュリエット

ニッポン放送

天王洲 銀河劇場(東京都)

2008/07/31 (木) ~ 2008/08/06 (水)公演終了

満足度★★★

よく出来た舞台。
まぁ、D★Dファンと宝塚ファンのための舞台っていうかキャスティングっちゃキャスティングなんですけど、
わたしはパク・トンハさんの舞台観たさで行って来ました。

久々に来たなぁ、銀河劇場。

何ていうか…出演者の人気に甘えた感もあるストーリーではありますが、
当然な話、シェイクスピアなんてわかんなくても楽しめます。
思ったよりダンスシーンは多くなかった気がしますが、
それでも楽しめました。
思ったより笑えましたし、結構キュンと来たりもしました。
意外と後半のストーリーが切なくて面白かったです。

DVDも発売されるみたいなんで、好きな人は是非って感じですね。

恐竜と隣人のポルカ

恐竜と隣人のポルカ

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2008/05/24 (土) ~ 2008/06/15 (日)公演終了

満足度★★★★

VIVA!石野真子
石野真子のアイドル時代をご存知の世代の人には
相当なツボなんではないかと思います。
かく言うわたしは、若干彼女の時代には年齢が幼かったため
ギリギリ付いて行ってたって感じでした。

出演者全員が役者人生放棄してるんと違うか?な
弾けっぷりで、かなり笑えました。

アイドル石野真子ファンと、ドタバタダークな笑いが好きな人は
観て損はない…というよりむしろ明日の活力のために観るべき作品だとおもいました。
パルコ劇場公演はこの日で千秋楽でしたが、
これから地方公演ツアーに回られるそうで、
大阪に来るのが今から楽しみです。

役に立たないオマエ

役に立たないオマエ

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2008/05/22 (木) ~ 2008/06/01 (日)公演終了

満足度★★★★

見えてませんでした。反省。
同じ舞台の感想を何度も書くなよと、自己ツッコミしつつ。
本日の千秋楽を観て、前回見えてなかった部分だとか
理解が追い付いてなかった部分だとかが出てきたので、
どうしても書きなおしたくなって書きなおします。

ただ、自分の発言には責任を持つべきとも思いますので
前のは、残しておくべきと判断し、新しく書くことにしました。

またコイツかよ!と思われてるみなさん。
またアタシだよ。すまぬ。

ネタバレBOX

まずは、前回の辛口感想で、本当にキツイことを書いてすみませんでした。
あの後、確かに主題も主人公もいないけど、
この舞台において、そんなものは必要ないんだ ってことに気づきました。

だって、この作品のタイトルは
「役に立たないオマエ」なんだもん。

誰に対して誰が役に立たないのかが、見えなくて酷評したけど、
そうなんだよね。
出演者全員が、役に立たないんだよ。
この作品には主人公がいないんじゃなくて、一人一人が一人一人
「役に立たない」という部分で主人公的要素を持っているんですよね。

そんな訳で、至極計算されたよく出来た芝居なんだな、と。

みんなが誰かを頼っていて、その誰かに対して使えない感を持っている。
みんなが誰かに頼られているのに、役に立てずにいる。
裏切ったりイラついて壊したりしながら、誰ひとり勝ち組がいない現実。
その現実に置かれた自分に唯一気づいたという部分において
やはり、新田間は特別なのだろう。
複雑に絡み合う感情の中で、通じあう感情は一つとして無いという残酷さと滑稽さ。
その事を、初見のわたしは何一つ理解出来ていなかった。

11月の後編『とける(仮)』で、どんな展開となるのか、
本日の千秋楽を観て、非常に興味がわいてきました。

ルドルフ

ルドルフ

東宝

帝国劇場(東京都)

2008/05/06 (火) ~ 2008/06/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

宮本亜門に何があったか?
お気に入りの役者、新納慎也が久々の帝劇出演ってことで、
「どない??」とばかりに見てきました。
従来苦手だと思ってきた宮本亜門演出作品。
でも、どうも今年は勝手が違う…
何があったんや?宮本亜門。やっと演出センスが付いてきたか?

ネタバレBOX

本人のブログで新納慎也という怪優を、たった出番10分しか使っていない
というのを知って、「所詮亜門演出やもんな…期待する方が馬鹿か」と
思ってました。
そう。わたしは宮本亜門演出作品がどうも肌に合わなかったんです。
厚みがなくて表面的な楽しさとリリカルさばっかでさ。深みのない演出ばっかで
妙に安っぽくて、わたしの中で「宮本亜門は名前ばっかで実の伴わないヘボ演出家」というレッテルが完成していました。

それが…先月見た『トゥーランドット』で「悔しいけど面白かった…」と思わされ
そして今日、『ルドルフ』でもぐっと来てしまいました。
どうしたんや、亜門。
やれば出来るやん、亜門。
…と言う感じ。

ただやっぱり、新納慎也が生かし切れていない気はする。
まぁ、浦井健治に不満は全くないけど、あの魔術師の役を新納に欲しかったなぁ…彼でも見たい気がしました。
エドワードも良かったけど…プレイボーイというよりも、世間知らずのおぼっちゃまに見えたかな。
後半につれて周囲から問題視されても貫こうとするルドルフとマリーの恋を
実際彼らを出会わせたエドワードはどんな風に見ていたのか…
揺れ動く国家情勢も見つつ彼の目がどんな風にとらえたのか…
言葉には出さなくても、シーンとしては描かれなくても
パーティの場でエドワードを立たせておくだけで、
新納慎也はそれを考えた無言の芝居をやってのけただろうに…
全体の演出はよかったけど、やっぱり宮本亜門は役者を使いきれない演出家ということか。

さて、ニイロ贔屓なお話はこれくらいにして。客観的な話。
主演の井上芳雄はこれで2種類のルドルフ皇太子を演じたわけで。
ルドルフ俳優ですね。(笑)
見るたびに成長している感のある彼。まだ伸びるか?と言う感じですけど。
ただ、彼の歌声は相変わらずめちゃめちゃ上手いしよく響いて素晴らしいんだけど
相変わらず堅くてわたしはどうも苦手。
愛しい歌詞も、優しいメロディーも、彼が声を張って歌うと怒ってるみたいに聞こえてしまって…
彼の歌にもう少しまろやかさが出たら、ファンになるんだけどなぁ…
という感じですね。
で、もう一人ものすごくものすごく、ものすごーく気になったのが
魔術師、浦井健治。前から何をさせてもかなりの高レベルを演じてくれる
若いながら信頼している役者さんです。
縁あって、彼のデビュー(仮面ライダーのラスボス)から見ていた彼。
ほんっと、成長したなぁ…ってか化けまくったね。
こんな役までこなすようになったとは。
今回は緩急自在な演技で、うたも素晴らしくてすっごいよかったです。
って、最初浦井君ってわかんなかったんです。
顔全体にペインティングをして髪も緑で、あまりに彼のイメージとかけ離れていたから。
歌もあんなに上手かったかな??本当にびっくりでした。
曲もいいし、ストーリーも見ごたえもあれば他のキャストも誰一人不足のある人もいなくて、
これはかなり素晴らしいと思いました。

あ、いい意味での不満としては…知念里奈ですか。
ルドルフの正妻ステファニー。
わたしは知念里奈は本田美奈子の後を継げる実力を持つ女優だと思うのですが、
ステファニーなりにルドルフを本当に愛しているというのが切々と伝わる曲が欲しかったです。
きっと、彼女も王室の中でたった一人気を張って生きていて、
本当はルドルフに弱みを見せたかっただろうにそれも出来なくて
いっぱいいっぱいだったんだと思うんですよね。
その孤独とか弱さも見たかった。

なんか観てきた興奮のままに書きなぐってしまいましたが、
本当に見ごたえのある秀作でした。
大阪にも来ないかなぁ~…
役に立たないオマエ

役に立たないオマエ

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2008/05/22 (木) ~ 2008/06/01 (日)公演終了

満足度★★★

【辛口感想】何を見せたいのか?
…ということで。甘口を書いたので辛口も…

心臓の弱い関係者は見ないことをお勧めします。
「素人が偉そうに」と思う人にもこう反論。
「素人が見て、素直にそう思った(それだけしか素人には伝わって来なかった)んだよ。」

ってことで、以下ネタバレになるのでネタバレNGなかたはタイトルだけで
内容を想像してください。(普通、無理か)

ネタバレBOX

もう一度言います。辛口ですよ。いいんですか?辛口ってだけあって相当キツイ事書きますよ。
そこまで言わんでも…と、泣かれても責任取れませんよ。



…じゃ、いきます。


甘口感想で書きましたが、劇団コンセプトには至極合っていて成功している舞台です。
面白かったし、かなり笑えたし、引き込まれました。

でも…劇団コンセプトをすっ飛ばして、全く劇団を理解していない人間が
なんの予備知識なく見る舞台としては…どうなん?と。

まず、誰の何を描きたいのかがよく判らない…
舞台上に「主題」がない。
舞台上に「主人公」が登場しない。
出演者一人ひとりに偏執的な思いがあり、でもその思いは昇華されることはない。
そして、出演者一人ひとりが自分の役を演じきれていない…ように見える。
ここで描かれるキャラクターには、当然描かれていない過去と、描かれていない時間と、描かれていない未来がある。
それが、ほとんどの役者の芝居において浮かんでこない。
つまり、芝居が舞台上だけで完結していて奥行きに乏しい。
描かれていない時間は、そのままそのキャラクターの人格の厚みだとおもうのだけど…?
脚本においても…芝居にはいくつかの「核」となるシーンなりセリフなりがあると思うんですね。
それが…弱い。
というか、わたし的に見てあるべきセリフが語られていないんだよ。結局。
彼女はなぜ、裸婦を描こうとしたのか?(誰の裸を見て描いたかなんてどーでもいい。)
そこに、全ての彼女の人格や魅力の答えがあるだろうに。
アラタマはなぜ、彼女が好きなのか?どこを好きになったのか?何がキッカケ?
そいういうのを語らないと、見る側に彼女の魅力が充分伝わらない気がするんですけど…
「変な方向に足が向いて」骨折した少年が松葉杖で出てくれば、
その、松葉杖を取り上げておいてパシリに使う先輩女子に、
誰も何も突っ込まない異様さとかも気になるし。
(というか、何故「松葉杖返してください」と言わん?!)
本筋と関係ないお笑い部分だから、いいのか?

結局、何を伝えたくて作られた芝居なのかがよく判らなくて、
見終わった後に、何ていうか 「あ~、芝居観た!!」っていう観終った感が
イマイチ薄くて…
その青さがこの劇団の芝居なのだといわれれば、
今回初見のわたしの無知故の不満なのだろうけど…。

今回、劇団初の連作形式の前半…ということなので
「以下請うご期待!!」という感じなんだろうか…??

もちろん、一本の作品としての完成度云々ではなく、
単純に肩の力を抜いて、「あー、いるいるそんなやつ」って笑って、
「全く、どいつもこいつも…だよなぁ~」って気楽に苦笑するにはいい作品なんだけど。
正直、新幹線に乗って、往復交通費込みの金額払って観に来る芝居だったかどうかと問われると…
ファンじゃなきゃ、微妙な芝居だったと思う。
(片道5万円掛けて飛行機で観に来てくださるお客様に、それだけの費用を払ってでも観に来てよかったと言わしめる価値のある芝居を作らなければ…というのは美輪明宏氏の有名な言葉)

って事で、かなり辛口羅列したんで最後に一言だけ。

「お~い、綾辻~!!あんたが『安楽椅子』で使いたがりそうな役者が、
 ここにゴロゴロいるぞぉ~!!」
(わからん人はわからなくてよろしい…多分、関西ローカルな話)
役に立たないオマエ

役に立たないオマエ

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2008/05/22 (木) ~ 2008/06/01 (日)公演終了

満足度★★★★

【甘口感想】居たわ、こういうヤツ。
作・演出の喜安浩平さんの役者としての顔がかなり好きで、
そのかたの脚本というかそのかたのカラーに浸かりたくて、
会社を休んで観にいってしまいました。
さて、この作品…賛否両論ではありますね。
…が、初めてのブル観劇ということで、個人的には甘辛両方の感想があるんですけど
取敢えずこの劇団自体の製作コンセプトを見ると
"「グロテスクな日常に、ささやかなおかしみを」をテーマに、不安、悪意、狂気といった現代の人間が抱える様々な生き苦しさを描きつつも、その生き苦しさ故に発生してしまう、ささやかな"おかしみ"に着目した舞台作品を作り続けています。" (劇団紹介文より)
とのことでしたので、それ基準での見方をしてみましょう。

グロテスクな日常の中のおかしみ という観点からすれば、非常によく出来た作品で、成功している舞台だと思います。
共学の高校が舞台の作品ですが、登場人物一人ひとりが、妙に記憶にある。
「あ~、こういうヤツうちの学校にもいたなぁ…」って感じをヒシヒシと感じるわけです。
そういう、記憶の中のあいつが舞台上の出演者とラップすることで
ちょっとした「自分も作品のその舞台世界の中に居る傍観者」といった感覚で楽しめたと思う。

人生いろいろ負けかかってる僕らのイッパイイッパイを
人生いろいろ楽に勝ってるアイツらの軽い思い付きが、ことごとくブチ壊していく…


そんな作品を、肩の力を抜いてニヤニヤ笑って観たい人には、とても適した作品だと思います。
学生時代のクラスメイトにソックリなあいつが、きっとそこに居ます。

犯さん哉

犯さん哉

キューブ

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)

2007/10/31 (水) ~ 2007/11/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

いやもう、最高!!
結構久しぶりのケラリーノ・サンドロヴィッチさんと古田新太さんの
悪ふざけですから。
最初から笑う準備万端で臨みました。

やっぱね、おなかの底から大爆笑できるのって、幸せですよね。
深く考えず、笑い転げてきました。

いや、本当に面白かった。楽しかったです。
いいなぁ~こういうのを大真面目にやる、無邪気な大人の毒。

殺人者

殺人者

フジテレビジョン

大阪厚生年金会館 芸術ホール(大阪府)

2007/03/16 (金) ~ 2007/03/18 (日)公演終了

満足度★★★

もう一年になるか。
観ました。
かなりこう…緊張感のある舞台で、引き込まれました。
セットが、すごくよくできていた記憶があります。

エリザベート

エリザベート

梅田芸術劇場

梅田芸術劇場メインホール(大阪府)

2007/03/28 (水) ~ 2007/04/30 (月)公演終了

満足度★★★★

すっごい、よかった。
やっぱあの音楽にドイツ語の歌詞はよく載りますね。
大体の意味は日本版を散々見てあらかた判るので
それほど字幕を見ずに舞台を楽しめました。
まぁ、そうか…宝塚での日本版初演から数えたら、
「エリザベート」という作品自体の観劇回数は50回を超える勢いですから。
唯一残念だったのは、ルドルフ皇太子がルカス・ぺルマンじゃなかったこと。
ダブルキャストなら、あらかじめ知らせておいてほしかった…
なんか、トッチャンボーヤみたいな人で…悪くは無いけど良くも無かった。
それ以外は舞台セット、衣装、その他諸々、斬新ですごく面白かった。
DVDが欲しい。

恋する妊婦

恋する妊婦

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2008/02/08 (金) ~ 2008/02/28 (木)公演終了

満足度★★

ぶっちゃけ、期待はずれ
チラシのイメージで「ドタバタ人情喜劇」を期待して劇場に向かいました。
妊婦は恋をしていたか?
芝居小屋を舞台にする必然性はあるのか?
そもそも「妊婦」設定はこの芝居に本当に必要か?
内容に対して、納得のいくタイトルではないと感じました。

風間杜夫だけが、よかった。

このページのQRコードです。

拡大