斉藤可南子の観てきた!クチコミ一覧

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慾張り羊のシャグラン

慾張り羊のシャグラン

劇団Please Mr.マーベリック

ひつじ座(東京都)

2017/01/18 (水) ~ 2017/01/22 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/01/21 (土)

価格2,800円

白ひつじ公演を拝見しました。
実はかなり面白かったです。☆三つなのは内容ではなく、料金が高いと感じたからです。ひつじ座で素舞台で2800円は、黒字を出すためかしらと勘ぐってしまうからです。
お芝居そのものは、劇団さんの底力を感じるものでした。どこの部署が突出して良いと言うでなく、全体的に…「お芝居の(根源的な)面白さ」を持っている劇団さんと感じられました。
4本の短編とそれをまとめる(繋げる)ストーリーテラーパートという構成はとても見やすかったです。しかし冬場の一本目は不利ですね、寒い外から劇場内に入ってすぐの一本目は、体が暖まって生理的に眠くなります(^^;)

宗教とジェンダーは、日本では気軽に扱われがちに思います。四本目の作品で宗教的なストーリーがありました。この作品に不満があったのではなく、ちゃんとしていたからこそ触発されてそう思いました。

天草のマリア

天草のマリア

シアター風姿花伝(東京都)

2016/07/14 (木) ~ 2016/07/19 (火)公演終了

満足度★★★

熱量の魅力
エンタメ殺陣活劇、に括れると思います。島原の乱のお芝居だと思って観に行きましたが、その意味では期待と違いました。
むしろ史実に即した部分(例えばポルトガルとオランダの関係など)は説明が目立ち、ストーリーをいたずらに複雑にしていた印象です。オリジナルの、活劇が活きる脚本を上演された方がいいのでは、と思いました。
殺陣については、できる人も何人か含まれているように見えましたが、いかんせん舞台が狭そうで、そのためか刀も短く軽そうな木製で、もったいないなぁと思って観ていましたが・・・次第に気にならなくなりました。それが、役者さんをはじめ、お芝居全体から立ち昇る「熱量」でした。カロリーの消費が激しそうな気合と運動量。魅力でした。
チラシに「魂を削り」「生命力」とありましたから、ここは看板に偽り無しでした。
脚本、演出の方は本格的な作演はこれが初めてとのこと。長所をどんどん伸ばして、芝居作りをしてほしいなぁと期待を持ちました。
ただ、初公演から3500円という値段設定だったので、作品が成長したらいくらになるんだろう…と、ちょっと懸念しました。

ネタバレBOX

オリジナルの方が良さそうなのは、もう一つ理由があります。
実在の人物を扱うには、人物像が全体に薄く感じました。
これが創作上の人物(キャラクター)であったなら劇団さんの世界観として観られるのですが・・・歴史上名を遺す人物にはそれなりの人間性があったはずで、わかりやすいエンタメにするために漫画的な人物像として描いたのか・・・
いっそ「歴史”ネタ”エンタメ活劇」と宣伝されていたら、島原の乱のお芝居を観るぞ、という期待を持たず、素直に観られたと思いました。
劇場版・豚にも程がある!

劇場版・豚にも程がある!

:Aqua mode planning:

JOY JOY THEATRE(東京都)

2016/03/26 (土) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★

パカ夫さんに会いたかった
いまさら投稿にて失礼いたします。
初めて観るAMPさんの長編でした。
2部構成で、前三分の一は以前にも上演された短編をだいたいそのまま。後ろ三分の二は新作の、続き?を上演されました。

AMPさん、というか作演出主宰松本さんの、今できる全力を見た気がします。
多人数だから価値がある演出、客席を巻き込んで感覚を一体化する手腕。演劇だから、役者が同じ空間に居るから、できる・・・演劇にしかできないものを体感させていただきました。

難をもし上げるなら、お話そのものの複雑さに少なからず戸惑いました。お話が難しいというよりは、進め方が思わせぶりに過ぎるというか、謎を持ち越したまま次に行くことが多く、ついていくのが大変でした。
おそらく作り手側は「ついて来られなくていい、混乱するぐらいがいい」という狙いだったのだと思いますが、とりあえず私にとっては心地いい混乱ではありませんでした。
それはラストがよくわからなかったことにも同じ気持ちです。

そして、一番残念だったのは、パカ夫さんに会えなかったこと!
チラシの段階から仕組まれた壮大な仕掛けに「一本取られた!」と思うか、「肩透かし」と思うか・・・意見の分かれるところだと思います。

黄昏の手記~LIVE LIBRARY~

黄昏の手記~LIVE LIBRARY~

劇団カッコカリ

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2015/05/28 (木) ~ 2015/05/31 (日)公演終了

満足度★★★

小劇場らしさに安心
わたしがカッコカリを観に行く大きな理由に「小劇場感」があります。アマチュアの演劇人が、一生懸命作っている感じ・・・主宰の弦巻さんは"劇団宇宙キャンパス"にも所属されていますが、宙キャンさんが音響照明舞台装置すべてプロが手掛けている感じに対し、カッコカリさんは極力手作りしているような、なんともいえないぬくもりがある感じ。今回も、変わらぬぬくもりに安心しました。

ネタバレBOX

今回は弦巻さんの原案を座付き作家の平沢さんが脚本にされたということで、新しい試みでした。
ただ、そのためか、脚本は少々辻褄が合わない印象・・・「ここを出たら自殺しそうだから出せない」登場人物がいるのに、前の場面では「ここを出て自殺を図った」人物もいたり。前例があるから次はそうさせない、ということだったのかも?臓器移植や新興宗教については少し表層感も感じました。ただ、神奈川県は面白かったです。こんなトリック(?)があろうとは。
役者さんでは、宙キャンさんからの客演お3方はさすがでした。個人的にはしずこさん役の方が好きでした。たぶん上手くはないんだろうけど、ご本人の優しい持ち味と役の持ち味がぴったり。あて書きだとしたら大成功だと思います。
水棲のアリア s.v.

水棲のアリア s.v.

salty rock

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/06 (月)公演終了

満足度★★★

女性らしい綺麗さに過ぎていたかもしれません
犬井さんの脚本と立夏さんの演出は相性がよさそうだと期待して観に行きました。
相性が良すぎたのかもしれないなと思いました。
元々、犬井さんの言葉は文語調で様式美に近く、さらに様式美が突出している立夏さんの演出で、まるで絵画作品を観ているよう・・・
プロットという小空間で、演劇というより現代美術表現に近く感じ・・・それが悪いというのではないのですが、自分が演劇に期待する「物語」や「目の前で出来事が起きる」こと、また「生身の人間がそこにいて演じる重層さ」はあまり感じられませんでした。なんていうか、観ている側も人間なので心を動かされるにも生理的なものがあるのだけれど、生なところから乖離していく印象でした。

とはいえ、立夏さんならではの身体表現、女性の多重唱の情感、照明の美しさなど、みどころも多くありました。
salty rockさんはこのところ外部の演出家に脚本をゆだねる方向性なので、どう料理をされるのか、毎回楽しみです。

えど~まえ・さんしゃいん‐高見沢家へようこそ!‐

えど~まえ・さんしゃいん‐高見沢家へようこそ!‐

THE CHAINS

こった創作空間(東京都)

2015/12/16 (水) ~ 2015/12/20 (日)公演終了

満足度★★★

結局は満足感あるけれども
なんだかんだ、観終わった時に満足感があるのは、脚本を書く力がある人なのだろうと思います。
実は事前に予定上演時間より長いと聞いていたので、もたれる場所がある席を選びました。背もたれのない劇場なので、上演時間はもう少し短い方がお客さん思いかと。
知り合いの劇団さんを観に行くと、どうしても作っている人たちのことを考えてしまいます。今回は、お芝居を観るってなんだろう、と思いながら観ていました。
コメディとか、お笑いでもコントでも、「上演時間中、心地よく過ごせる」ことが前提になるお芝居は、ドラマものとは違う難しさがあるなぁと思います。「心地よくない」時間があると、価値がだだ下がってしまうというか・・・
脚本家でも、演出家でも、お客さん目線でものを考えるのは大事だなと、その目線でいくと、まだまだ無駄が多く感じました。
とか、こんなことを考える余裕なく面白がらせる、作品を期待しています。書けそう、できそうなのに、何かが合致していない感じがずっと続いているので・・・
合致といえば、役者さんによって演技の「フィクション度」?みたいなものが揃っていないのが気になりました。世界の基準が揃っていない感じ。入り込みにくい要因の一つでした。

おやすみ、コッペリア

おやすみ、コッペリア

salty rock

荻窪小劇場(東京都)

2015/11/26 (木) ~ 2015/11/29 (日)公演終了

満足度★★★

色んな意味で興味深かったです
salty rockさんは親交のある劇団さんですし、色々なことを考えて、頭の中フル回転で観ていました。お芝居の内容のみならず、見せ方や、役者さんそれぞれの役へのアプローチなど、表裏すべて解剖するような気持ち。そういう部分もひっくるめて、興味深いお芝居でした。
ただし言い換えれば、そういう見方ができるぐらい、求心力には欠けていたのかも知れません。

以前から、犬井さんは作家に専念して演出は演出に特化した人に任せた方がいいと思っていましたが、この公演がその形で、その試みが成功していると感じました。脚本も演出家さんの意見を取り入れて書き直しを重ねたそうで、効果はあったと思います。演劇としてすんなり見易くなっていたと思います。
と言いつつ、まだ疑問なのです。salty rockの作品は、小劇場演劇、の形で上演するのが適当(適している当たっている)なのだろうか?

犬井さんは言葉を愛する人であるように感じます。その分?結論まで言葉で表現してしまうところがあり、それは「演劇」には向いていないのではないかと。
そこはポジティブに捉えて、何か新しい「salty rockにしかできない舞台表現」を生み出すことができたら面白いだろうな、と、saltyさんを観るたびに感じます。

ところで今回は、成立させること自体が難しいSF設定だったと思うのですが、主演の石原さんが支えていると思いました。素直な存在感が、「元殺人機械のアンドロイド、今は記憶を封印されている」という難役を成立させていました。感情表現も無理がなく、観客に嘘を感じさせない演技だったと思います。

回転木馬は歓びの夢をみる  ~未解決事件の終幕~

回転木馬は歓びの夢をみる ~未解決事件の終幕~

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パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2015/09/25 (金) ~ 2015/09/29 (火)公演終了

満足度★★★

劇団の呼吸
蛻皮表演さんは、看板役者である蛸谷さんがいつも突出している印象があるのですが、今回はそう思いませんでした。正直に言って、蛸谷さんが上手な役者さんだとは思わないのですが、そのパッション、キレ、セリフや動きの強弱と切り返し、全てから作・演出の相澤さん(の作品)を理解し、実現することができていると感じるのです。個性の強い劇団さんにとって、「劇団員」とはどれほど重要な存在か、と思わせられます。
その意味で「蛻皮色」に染まっていたのは母親役の方でしょうか。
そして、取り上げて書きたくなるのは今回蛸谷さんとW主演の町屋さん。この人の実力は私も知るところでしたが、なんていうか・・・蛻皮さんのやり方に、溶け込もうとしつつ、まだ溶け込めてはおらず、でも蛸谷さんと呼吸を合わせることで、むしろ蛻皮表演特有のアクと、それを見慣れていないお客さんとの橋渡しになっているような・・・
加えてこの二人は、どんなに強く大きな感情を表現する時も、エンプティな感じがしない。W主演の二人がいるから、このお芝居は説得力を持てるのだと思いました。
脚本的には、70分に収めようとしたからか?少し説明で語る場面が多かったように思います。セリフで言ってしまわない方が、お芝居として面白いのではないかな、と何度か思いました。

ネタバレBOX

しかし、70分で2700円は高いかもしれない。ドリンク込が必須なぶん会場代自体は安いはずなので、もう少し工夫できるのではと感じました。
思/外

思/外

人体色彩画廊I’NN

pit北/区域(東京都)

2015/08/26 (水) ~ 2015/09/06 (日)公演終了

満足度★★★

演出家だと思いました
主宰の中野さんが作・演出・出演されている「人体色彩画廊I'NN」さん。その名に違わぬ人体彩色っぷりで、これは劇団さんの売りだな見応えあるな、と思いました。
他にもいろいろ演出面でへえ、と思わせられる箇所がある一方、脚本は少なくとも自分には響きませんでした。テーマそのものに共感するところがなかったことが大きな理由だと思います。(こればかりは人それぞれ興味の持ちどころが違って当たり前なので、何とも仕様がないのですが)

ネタバレBOX

中野さんはおそらく「演出家」なのだと思います。この人が他人の脚本を演出したらどうなるんだろう?新作ではなく、古典や既作の、すでに様々な演出が試みられている作品を。その時に真価を発揮できたら、面白いことになるんじゃないかと思いました。
あの日はライオンが咲いていた

あの日はライオンが咲いていた

PocketSheepS

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★

肌に合いませんでした・・・
誤解がないように書くと、いいお話だと思いますし、劇団の方客演の方みんな一丸となって誠実に作品を作られていると思います。高いレベルに達しているからこそ、こういう感想になるんだと・・・わたしの周りのお客さんは泣いている方も多く、きっとかなり好評を博すお芝居だと思います。いえ、変に持ち上げているんじゃなくて、本音です。

ネタバレBOX

脚本というか、お話は、再演の声が上がるのも納得です。
つまりその脚本をどう板に乗せるか、その方法論が、自分と合わなかったところだと思います。

金色の翼に乗りて

金色の翼に乗りて

ピープルシアター

シアターX(東京都)

2015/02/18 (水) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★

お手軽感なしの見応え
仕事を終えて駆け付けたのですが、間に合わず、ファーストシーンを見逃してしまいました。大変失礼いたしました。
先日のギルドさんに続き、ある程度大きな会場での、ベテラン劇団さんの舞台鑑賞です。やはりどこかに70年代の匂いを感じました。その時代を経験している先輩方のお芝居は、重厚さ・・・内容においても、労力においても、を感じます。社会性のあるテーマを深く掘り下げる思考力、それを手軽さなんて排して徹底的に、突き詰める突きつける熱量、働力。それだけで最低限の満足は保証されてしまいます。
お芝居は、プラットホームでの会話が主体となっています。主役の日本人男性とフィリピン女性の会話、フィリピンの女たちとの会話、やくざとのやり取り・・・だけは、アクションも加わりますが。

ネタバレBOX

違和感があったのは、場面はプラットホームという日常空間で、登場人物も現代日本の人たちなのに、言葉が文学的に美しい言葉に寄っていたことです。ただ、役者さんたちはそのちょっと違和感があるほど文学表現的な言葉を、とても自然に発されていました。役者さんはとにかくレベルが高かったです。特に偽装結婚相手の女性、すごく魅力的!
照明もきれいだし適切だし、音響もちょっと重低音強めの爆音系SEがアクセントになっていて、とても効果的だったと思います。
内容は、今の日本人が考えなくなってきている「国と国」「人と人」の在り方を深く考え、問う、興味深いものでしたが、全般に泣き語るシーンが多く、観ていたい気持ちが薄れていきました。ラスト近くの音楽を聞かせる場面も長く感じました。音楽(と歌詞)に任せないでほしかったと感じたのは、それまでの問題提起を、わたしがうまく受け取れなかったということかもしれません。
恋にょ奴隷

恋にょ奴隷

ウラダイコク

RAFT(東京都)

2015/03/13 (金) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★

なぜだろう
脚本、つくり、熱量。面白いと思う要素は多かったのに、なぜか引き込まれて見ることができませんでした。観るコンディションが悪かったわけでもないので、自分でもわかりません。

ヴェニスの商人 [Kingdom Come]

ヴェニスの商人 [Kingdom Come]

獣の仕業

pit北/区域(東京都)

2014/11/01 (土) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★

すばらしい出来ばえでした
星こそ3にしましたが、お芝居の出来自体は5つ星だと思います。神経が行き渡った妥協のない舞台だと思いました。独創的な演出で完成度も高く、理想を現実にするという大変な作業を実現されていると感じました。構成、俳優、音楽、すべてが高い次元で一つになって作り出されている世界でした。ではなぜ星が3なのかといえば、自分が鑑賞者であった・・・入り込む隙がなかったからです。これは多分好みの問題で、第三者として観る、ことが好きな観客も多いだろうと思いつつ、この「観てきた!」欄は評ではなく感想を書こうと心がけているので、まったくの主観で3にしました。それと、2階から観たからというのもあるかもしれません。

シックスウーマン

シックスウーマン

松田真子

野方スタジオ(東京都)

2014/11/12 (水) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★

繊細な作風が好きです
松田真子さんを観るのは3度目です。たしか第3回公演だから、全部観ていることになります。
3回観てきて、揺るぎない「松田真子の世界」を持っているなぁと感じます。そしてその世界が、たぶん他の団体さんを観に行っても得られない、独特のものだなと。替えがきかないことは、劇団にとってとても大事だと思います。
作演出の太田さんが描く繊細な繊細な襞、それを嘘のない演技で表現できる看板女優の松下さんの演技力。この二つには裏切られることがありません。
ただ今回は、お話の核心が提示されるまでが長く、観ていて集中力が切れてしまったりもしました。後半は引き込まれました。
会場の野方スタジオ、スタジオ?貸しオフィスの一室じゃん!という場所でしたが、場所の特性をうまく使ってらっしゃる・・・松田真子さんだからここでやろうと思われたのでしょう。ただ蛍光灯は、一般の照明とは異質でした。これだけは、良かったのか悪かったのかわかりません。

「ハナノユノハナ」

「ハナノユノハナ」

劇団宇宙キャンパス

明石スタジオ(東京都)

2014/09/11 (木) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★

出演者の持ち味が発揮されていた
ふだん作・演出をされている、主宰の小林さんが関わらない公演とのことでしたが、宇宙キャンパスさんは宇宙キャンパスさんなんだな、と思わせられる、立派な「劇団本公演」に見えました。
18名に及ぶ出演者は、「この役必要かな?」思う役もあることはあるものの、演者さんが皆個性を発揮されており、キャラもかぶらず、賑やかな舞台となっていました。
わたし的に惜しいなと思った点は、会話中心のお芝居なのに、その会話が今一つ面白味に欠けたかな、と。ストーリーを先に進めてほしいと思いながら見ていた時間もあり、脚本の細部が弱い気がしました。

; mo0ment

; mo0ment

mimimal

北品川フリースペース楽間(東京都)

2014/08/11 (月) ~ 2014/08/13 (水)公演終了

満足度★★★

実験はうまくいっていたと思います
変わった公演でした。
実験的な部分・・・小屋の使い方、音、舞台中央の楽屋のようなテーブル、屋外の物音まで雰囲気に取り込んだり。それらは興味深く見ていました。
難点をあげれば、お話そのものにあまり気を引かれなかったことですが、これは個人差があるだろうとも思います。あとは、アクティングエリアの一部がどうしても見づらいこと。これは、どの席に座っても死角があったかと。
あ、300円増しで「パンとコーヒー付き」券があったのでその券で観ましたが、とても美味しかったです。

盗聴[The Play]

盗聴[The Play]

獣の仕業

吉祥寺櫂スタジオ(東京都)

2017/01/14 (土) ~ 2017/01/15 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/01/14 (土)

価格2,000円

本当は☆4つです。ここには評論家ではないいち観客の私情でしかないことを自覚して書くと決めているので、あえての3つです。
獣さんの感想は、いつも似たものになってしまうのですが、とにかく完成度!社会人劇団と腹をくくっている人たちにここまでやられたら、プロを目指して活動している人たちはどうしたらいいやら(・・;)
立夏さんの才能に感嘆。いわゆる「演出」の部分と、役者さんを使うことのうまさ!引き出す意味でも、部品として使いこなす意味でも。
言葉やストーリーに依らない抽象的なお芝居は得意ではないので、実はあまり心が動くことはなかったのですが、「なんかすごいもの観てる」感がビシバシ。
完全素舞台で役者が引っこまないということは、常に6人が見えている、常に6人が表現している、行き届きっぷりも素晴らしかったです。
あと、衣裳がかなり好きでした!黒一色でありながら、キャラクター分けが明確でかつバランス良くて。
これで2000円。理想の小劇場劇団のひとつです。
寒波来襲中で寒すぎて電車で行きました。これがなかったらグッズ買ってました。

ネタバレBOX

あまりに個人的事情なのでこちらに。
お子様か!というほど、暗いと自動的に眠くなるのです…なので、一番楽しかったのは最終シーンだったりします。
それと、平手打ちは意図的に多用しているのだと思いますが、一度だけヒヤヒヤしました。打たれたとこ赤くなってましたし…
sognare

sognare

COZZA

中野スタジオあくとれ(東京都)

2015/03/27 (金) ~ 2015/03/29 (日)公演終了

満足度★★

やりたいことと、観客に提供することの一致の難しさ
COZZAは、いつも役者をされている手塚優希さんが、ご自分のやりたいことをやるために立ち上げたプロデュース企画とのこと。その第一回公演でした。
お芝居の全体から「旗揚げ公演」を感じました。
もう一つ感じたのは「役者さんが作るとこんな感じになるのかな」です。作・演出をしている人が役者として出る、のとはやっぱり違うこの感じ。

ところで、出演者では山田佳奈さんが頭一つ良かったように思います。彼女はいつ見ても、セリフと気持ちが乖離しない、いい女優さんだなと思います。
主演のシモーヌさんも、主人公の胸のうちをリアルに演じられていて、お芝居の大黒柱を果たされていました。なにしろ声がよかったです。

ネタバレBOX

なんというか、やっぱり、作も演出も(出演も)特殊技能なのだと改めて感じました。才能、あるいは経験が培って実力をつけるのだなと。
出演はまだ多数のキャストが色とりどり集まって作れば多少の力量の差はそれもまた味わいと言えますが、作・演出は多くの場合一人でその責を担わなければならず、つまり一人で作品の出来を左右してしまう恐ろしい部署なのだなと。
その意味で、作と演出は、プレ公演とか発表会の域を出ないように思いました。
もちろん、「主宰がやりたいことをやるための公演」とアピールされているので公約違反ではないのですが、演劇作品として観に行ったので、少し不完全燃焼な気持ちになりました。
踊るメシアにシロップを

踊るメシアにシロップを

フィルレアリスト

RAFT(東京都)

2015/02/13 (金) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★

不可解コント
10本立て(と記憶しています)のコント?集です。
全体的に、よくわかりませんでした・・・が、パンフレットの文面によると、それで間違っているわけではないようです。
「まいむさん」が面白かったです。
役者さんは上手な方や味がある方や、揃っていると思いました。声量が小屋のサイズに対し大きかったのが、最初の2,3本は気になりました。
一番楽しめたのはアフタートークでした。
不条理は苦手、というわけでもないのですが・・・なんとなく、引っかかってくるものを感じられませんでした。

「不幸な男の救いかた~MAKE HAPPY~!!」

「不幸な男の救いかた~MAKE HAPPY~!!」

劇団カッコカリ

APOCシアター(東京都)

2016/12/08 (木) ~ 2016/12/11 (日)公演終了

満足度★★

少し辛めに書けば
全体に、時間が進むにつれて良くなっていった気がしました。
初回だったからか噛みが多かったり、セリフが飛んだ?作った?と感じる瞬間があったりもしたのですが、クライマックス少し前ぐらいから、出演者の熱量で、いろいろ気にならなくなっていきました。
特に貧乏神さんとお姉さんが全体を引き上げていたように思います。カーテンコールではお二人に拍手していました。
…その、出演者の方々、演出家をはじめとするスタッフさんたち、の頑張りがいちばんの長所だった(とわたしは感じました)のが、残念だった点です。特に脚本に共感できず…感性の違いが理由なら十人十色しょうがないでいいのですが、もっと何ていうか…浅薄に思われました。作品と値段が釣り合っていると思えなかったのが、残念なところでした。

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