アイーオウ!吉川の観てきた!クチコミ一覧

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日本ムーヴメント

日本ムーヴメント

日本ムーヴメント

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/02/19 (火) ~ 2008/02/20 (水)公演終了

満足度★★★

竹中直人の髪がまだフサフサしていた頃に、
夢中で見ながらギャハギャハ笑っていた、
いくつかの深夜番組を思い出させる様な、
昔懐かしいテイストのシュールなコント芝居&ダンスが楽しい。

伊達暁(阿佐ヶ谷スパイダース)
山中隆次郎(スロウライダー)の出演もオカシイ。

Oh! クラウディア

Oh! クラウディア

LEMON LIVE

駅前劇場(東京都)

2008/02/19 (火) ~ 2008/02/26 (火)公演終了

満足度★★★

役者陣は芸達者で、観ていて面白いのだけど、
戯曲と演出に芸が無い。

ま、あのチラシのデザインをGOするセンスが、
中身を物語っているかなと。

ネタバレBOX

G-up BackupSeries「棄憶~kioku~」以来の
大内厚雄(キャラメルボックス)×有川マコト(絶対王様)の掛け合いは、ドラマのパロディーに本物の出演者達が出ている様な、
緊張感とお気楽さが混ざった感じが変に刺さって面白い。
神の声が

神の声が

Not in service

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2008/02/14 (木) ~ 2008/02/18 (月)公演終了

満足度★★★★

ダメ!と面白い!のハーフアンドハーフ。
ほんと早稲田周辺は、
突然変異みたいな演劇が出てくるので、
目が離せないなと。

女子ver.を観劇。

ネタバレBOX

最初は、キャラを作りこみ過ぎな登場人物達の
だらだらで多弁な感じが、
薄っぺらく見えて、鼻につくのだけれど、
筋を追うごとに段々と各キャラがの解像度があがり、
しっくりとハマって来るのに驚く。

上演時間が約2時間と、ちょっと長すぎた感が。
特に前半がキツイので、その辺が今後改善されていくと、
かなり面白い演劇を観せてくれるのではないかと、
期待は大。

ネクラでアニメ好きないじめられキャラ役の
水井里美の開き直っていく感じや、
対人恐怖症気味でミッシェルガン&お洒落好きな
佐野絢子のキレ方が
メチャメチャ面白いなと。

ラストシーンも一枚絵の様でシビレル。
遺骨のトットさん、ドブに落ちる

遺骨のトットさん、ドブに落ちる

毛皮族

駅前劇場(東京都)

2008/02/14 (木) ~ 2008/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

毛皮族のジャンクフード的面白さ炸裂!
濃厚かつテキトー、そして下品でズルイ味付けで、
体に悪いんだろうなと思っても、
食べたくなるあの感じ。

色んな要素をトッピング全部乗せにして、
イレモノからビロ~ンとはみ出した、
メガ盛な仕上がりになってる方が、
毛皮族は面白い。

ネタバレBOX

今回は劇場サイズがいい感じ。
ド頭からセットを破壊して廃墟化するのに大爆笑。
さらにラストは大雨降るわ、札束舞うわの
グッチョグチョでダンスって。(大笑)

上演時間2時間は間延びしたので、
もうちょっと尺を詰めてテンポアップして
加速度的に狂気度が増す方が好み。

延増静美のアメリカのシットコムばりの演技が
みょ~にツボにハマル。
高野ゆらこの仁義無く戦う極道OLもタマラナイ。
どっちも思いっきりジャンクだなぁ。 

細井里佳、菊地明香の客演2人がお客様感満載なのに対し、
中林舞(小指値)は、
完全に毛皮族の人になっているのが凄い。
France_pan 12th session「ジャン=アンリ・ファーブルの一生」

France_pan 12th session「ジャン=アンリ・ファーブルの一生」

France_pan

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/02/15 (金) ~ 2008/02/17 (日)公演終了

満足度

オリジナリティー溢れるつまらなさに驚く!
劇団プロフィールや当日パンフに
高尚な理屈を書いて自爆する典型的なパターンか?

濱本直樹のキャラが面白いのに勿体無い。

ちいさき神の、作りし子ら

ちいさき神の、作りし子ら

プレタポルテ

俳優座劇場(東京都)

2008/02/08 (金) ~ 2008/02/16 (土)公演終了

満足度★★★

あ~。これってもっと
心にグサッと来ても良い題材なのに、
もったいないなぁと。

ネタバレBOX

岡田達也(演劇集団キャラメルボックス)と
津田絵理奈の熱演も空回りに見えてしまう位の
何が何でも自己主張を押し通そうとする、
アメリカ人のメンタリティーにうんざり。
「(発電所)」

「(発電所)」

親族代表

新宿シアタートップス(東京都)

2008/02/14 (木) ~ 2008/02/24 (日)公演終了

満足度★★★★

クスクス笑い漂う親族代表っぽい仕上がり。
終演後のお楽しみにしている、
脚本提供答え合わせは全問正解。

ネタバレBOX

好みで順位をつけると、
ケラ
福原
岩井
川尻
ブルースカイ
ウラノス

ウラノス

こどもの城 青山円形劇場/ネルケプランニング

青山円形劇場(東京都)

2008/02/06 (水) ~ 2008/02/17 (日)公演終了

満足度★★★

初心者のも解るイキウメ入門!って感じ。
脚本:前川知大(イキウメ)
演出:青木豪(グリング)でどう来るか?
と期待していたのだけれど、
青木演出にした狙いが今ひとつ掴めず。

前川演出で良かったのではないかな?と。
そうしたらもっとゾッとする感じが増したハズ。
ま、イキウメ本番直前なので
スケジュール的にキツかったのかもと。

ネタバレBOX

星新一の小説とギミックが酷似していてどうよ。
という指摘も多く、
個人的にはラストが読めてしまったので(ビックリはしたけれど)
残念な感じはぬぐえず。
もっとトンでもなく恐ろしい、
ドンデン返し的な結末を期待していたのだけれど。

津村知与支がキモめな髪型とキャラで良い仕事!
酒井美紀さんは、以前タイガー魔法瓶のCMに出てもらって、
12年ぶりぐらいに会ったのだけど、大人になったなぁと。
革命日記

革命日記

青年団

アトリエ春風舎(東京都)

2008/01/30 (水) ~ 2008/02/12 (火)公演終了

満足度★★★★★

3回目の観劇。
みんな演技が細やかになっていて、
さらに面白くなっている。凄いなぁ青年団若手。

大久保亜美、酒井和哉、近藤強が特に良くなっている。

今のこの時代に、この種の革命を計画する
時代遅れ感全開な過激派組織メンバーが、
ワタシはフツウです的な市民の顔をして
本当はまだどこかに存在しているのかも?
と想像すると、
それはそれは恐ろしいなと。

パイドラの愛

パイドラの愛

HAMMER-FISH

サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)

2008/02/08 (金) ~ 2008/02/14 (木)公演終了

満足度★★★

相変わらずの不快指数100%な松井周ワールド!
面白く観ていたのだけれど、
如何せん文学座の俳優陣が、
去勢された生き物みたいで、
生っぽい強烈な性欲やグロテスクさを感じず、
物足りない分、途中が飽きる。

ネタバレBOX

特にパイドラ役の上田桃子(文学座) が、
絶対的に存在感が弱く、魅力に欠ける。
前半が間延びして見える原因は彼女にあるとも。

反田孝幸(文学座) は松井作品への出演を
強く希望していたということで、
かなり松井色には染まっていたものの
真面目さとか育ちの良さが捨て切れないのか、
反吐が出るほど気持ち悪くはなれず、ちょっと惜しいなと。

青年団を中心にした別キャストで上演すると、
不快指数は400%にはなるだろうとも。
おとことおんな、時々、動物

おとことおんな、時々、動物

WHATCOLOR

サンモールスタジオ(東京都)

2008/02/06 (水) ~ 2008/02/11 (月)公演終了

満足度

俳優陣の技術力が残念すぎ。
演出陣はもっと彼らを追い込むべき。
俳優陣に合わせたのか、
シフトダウン気味の脚本も食い足りず。

キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』

キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

今、面白い演劇の1つの頂点!
演劇の持つ“表現としての強度”を
こんな風に見せつけてくれる作品が、
もっともっと増えて欲しいです。

1幕2幕がプレビューよりも随分と良くなった印象。
3~5幕は、動きのキレと声量が増して、密度が濃くなった感じ。

強く印象に残った俳優は以下。

ネタバレBOX

<1幕>
エイブラハム役、尾倉ケント(アイサツ)の
とっぽい存在感が際立ってオモシロイ。

ポットパン役、夏目慎也(東京デスロック)の
ズラネタは、お約束ながら、大笑い。

パリス役、石橋亜希子(青年団)の
恋愛バカなテンションにも、くすぐられる。

<2幕>
松田弘子(青年団)とコスゲヒロシ?の
濃厚なラブシーンは、卑怯すぎる面白さ。

<3幕>
小長谷勝彦(現代制作舎)の声にしびれる。
訓練を積んで来た俳優の技術には、凄みがあるなと。

<4幕>
松田弘子(青年団)の絶叫には度肝を抜かれ大笑い!

堀井秀子は、3幕まであまり際立った使われ方ではなかった?
印象なのだけれど、ココに来て炸裂!
物凄く強度のある女優だと認識。

<5幕>
全力で突き進む全員が神々しくて感動!
フリーズする夏目慎也と堀井秀子が群を抜いて良い!

勝手に「大恋愛」版 吉川演劇賞は以下。

<衝撃俳優賞>
一等賞
堀井秀子

<衝撃演出賞>
一等賞
多田淳之介(東京デスロック)
男の顔

男の顔

ド・スチール

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2008/02/09 (土) ~ 2008/02/11 (月)公演終了

満足度★★★

イマドキのリアルな感じは出てはいるけれど、
既視感を感じるこの手の作風は、食傷気味な感じ。
もうちょっと別な軸を作ってくれないと。
俳優が面白いのにもったいない。

ネタバレBOX

上演時間は2時間オーバーなのだけれど、
特に映像が出るまで1時間かけた人物の関係性を見せる部分は、
1/3位で十分でしょ。とも。

梅舟惟永(ろりえ)、志水衿子(ろりえ)が、
登場してから面白くなりそうなエピソードがいくつかあるのに
何とも膨らまず。

ま、もう一回ぐらいは観ますが。
さようなら僕の小さな名声

さようなら僕の小さな名声

五反田団

NHKみんなの広場 ふれあいホール(東京都)

2008/02/09 (土) ~ 2008/02/10 (日)公演終了

満足度★★★★

NHKシアター・コレクションということで、
わざと嘘っぽくNHKノリな書換えがされているのが、
(ドイツ製の高級外車、アメリカ製のサングラス、
スイス製の高級時計、ソニ!)ちょっと可笑しい。

会場がだだっ広く、客席がフラットな為
それを何とかすべく編み出されたらしい
罰ゲームのような角度の傾斜舞台が、
これまた可笑しい。

そういった部分以外は、初演と変わらず
前田司郎演じる自分と、
反則技のようなキャラクターたちの
摩訶不思議な世界に笑わされる。

ネタバレBOX

ただこの作品を、
このNHKみんなの広場ふれあいホールで
上演したのは間違いでしょ。と。
五反田団のこそこそした楽しみには、
“まったくふれあえないです”感が満載!

9列目(後ろから2列目)での観劇でしたが、
舞台で演じる俳優達の姿は果てしなく遠く、
マイクを仕込んでいても聞こえない箇所も多々あり。
さらにスッカスカな空間を見上げる感じになるので、
おさびしい学芸会的な観え方になっちゃたのが、
とても残念かなと。

五反田団の作品って、
小学生の理科でやった蟻の生態観察っぽいなと思っていて、
狭~い箱庭の中で不思議な住人たちが、
ちまちまと何かをしているのを
ちょっと上から覗き込んで楽しむ。っていう
位置付けにしているので。
そんなこんなで、ミスマッチかなと。

ま、オンエアーではフレーミングされるので
多少は見やすくなっているとは思うのだけど。

しかしながら、演出の絶妙さと、
俳優陣の技術レベルは相当で、
これを、いかがなものか劇団&俳優がやると、
本物のおさびしい学芸会になっちゃうので、
さすが、岸田戯曲賞を2つも貰った前田司郎!
って感じです。
霊感少女ヒドミ

霊感少女ヒドミ

快快

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

3日目&3回目。
開演にやや遅れ2階から観劇。
俯瞰で観るのも今まで見えてなかった
舞台奥や東京の街のミニチュアと人物の対比が
とても面白いなと。

ネタバレBOX

ストーリーを知っているからなのだけれど、
中盤のヒドミが冷たくされる辺りから、
凄くせつない気持ちがこみ上げてきて、
ず~とこのまま終わって欲しくない!
ダラダラと楽しい3人(正確には7人)の
やり取りを観ていたい!とおセンチな気持ちに。

終演後のメンバーとの会話は、
「もっと食べようと炊飯器開けたら、殆ど残ってなかった!」
と今日も殆どミートソースの話。
ま、ウレシイのだけどね。
ガラスのお面

ガラスのお面

ラブリーヨーヨー

OFF OFFシアター(東京都)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/11 (月)公演終了

満足度★★★

全身全霊をかけて作られる、
ゆる~くてバカバカしい世界に笑わされる。

前作が相撲部の話で、今回は演劇部。
セットの印象もほぼ変わらない部室のグレーの壁に笑う。

ぬる~いのは許せないが、
ゆる~いのは許せる。
ぬるさとゆるさの違いは、
フッ切れ方の度合いと
表現のセンスに対する好き嫌いかなと。

霊感少女ヒドミ

霊感少女ヒドミ

快快

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

2日目&2回目。
小指値の面白さって
キャラクター造形と脚本と演出において
“いとしさと せつなさと バカバカしさと”が
それぞれが突き抜けていて、
さらに、絶妙なバランスを保っているところだなと。

俳優本人の資質もあるのだけど、
まずキャラクター造形がとても愛らしく秀逸。

アート作品が展示されている様な抽象的な空間で、
そんないとしいキャラたちが、
身体能力と手作り感溢れる小道具をフルに使った
バカバカしい小ネタで、
現実の場所や事象や記憶を、
チープ&リアルに記号化して再現する演出力が、
他の劇団との圧倒的な差かなとも。

そして、どんなにゴチャゴチャと
色んな笑いやアイデアを詰め込んでも
バックボーンには決してぶれることの無い、
とてもせつない気持ちになる物語が、
きちんと用意されているトコロもしたたか。

ネタバレBOX

この日は山崎皓司まわりのネタの変化が楽しい。
1.おでこに手書きした怒りマークが、
ガムテープに書いたものを貼るに。
2.ライオンキングのポーズが変更。
3.マリオ帽をかぶり、舞台後ろのキャットウォークの
手すりに飛びついてそのままよじ登り、
マリオひげをつけて手すり上を横移動。
4.中林舞との抱擁シーンが、床を左右にゴロンゴロン転がり、
エライことに。
5.初日で既に伝線していた初音映莉子のストッキングが、
別な柄のモノに。
他にもいっぱいあるんだろうなぁ。

開演前にエコヒイキ差し入れの手作りミートソースを
炊飯器に入れて持っていたのだけど、
終演後、出演者のみんなに、
「今日はどうでした?」的な舞台の感想を誰からも聞かれず、
「ミートソースすっごい、おいしかったです!」と、
差し入れの感想を逆に返されるというのが、
小指値らしいと言うか、何と言うか。面白い。
方舟(はこぶね)

方舟(はこぶね)

コマツ企画

王子小劇場(東京都)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/11 (月)公演終了

満足度★★★

本井博之(コマツ企画)は、
怪しさが最後まで炸裂せず。残念!

ネタバレBOX

俳優陣は皆達者で、面白おかしく進んでいくものの、
物語りは大きく破綻することなく、
しかも、まさか、こうなるのでは?と
途中で危惧したありきたりな結論になってしまい。
それは、いかがなものかと。
キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』

キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

現代演劇が大きく進化しようとしている!
この瞬間をお観逃し無く!

古典戯曲を現代の日本人が演じる時に感じる、
嘘臭さやどうにも居心地の悪い違和感を、
ペロンッとキレ~イに引っぺがす演出方法とは何か?
を段階的に観せてもらった感じ!

それはまさに、
台詞の持つパワーと役者の感情表現のパワーと
どんな風に演出家がコントロールし、
完全なる大嘘の世界を仕立てあげるのかに
掛かっているのかなと。

ま、いかにもなのがお好きな方は、
世界の蜷川の舞台をどうぞ、どうぞ。

ネタバレBOX

【第1幕】菅尾友バージョン
現代的な衣装やしゃべり方を使って観せるという、
比較的良く観る手法で、
まぁ、導入部としては無難にコレ位が良いのかなと。

しかしながら、
主人公であるロミオとジュリエットを不在にし、
プロンプターがその役を担わされるというアイデアは、
“演劇っていうのはね”的なスノッブな匂いがして
いかがなものかと。

観客が一番観たい!と思う人物を、
登場させるさせないに関わらず、
最大限に魅力的に描き出すべきだと思うのだけれど、
それを敢えて目立ちにくく、興味を持ち辛い
地味でマイナスな方向に表現するのは、
得策ではないでしょ?と。

やはりココは正々堂々と
ロミオとジュリエットの存在を
新しい魅せ方で提示して頂きたかったなと。


【第2幕】富永まいバージョン
ロミオとジュリエットの2人を、
複数組増殖させ、同時多発的に観せるのが面白い!
ただ残念だったのは、
それぞれが最後までバラバラに描かれてしまって、
より大きく強力な印象をロミオとジュリエットに
持てなかったのが勿体無かったなと。
※この日の昼間に“小指値”を観てしまったもので、
そこで、1人の女の子を5人で演じる手法が、
あまりにブッ飛んでいて凄すぎたので、
どうしても比較してしまうのですよ。

【第3~5幕】多田淳之介バージョン
客席に向かって朗々と台詞を語るという、
演劇の最も恥ずかしい手法を
そのパワーをぶつける方向を舞台端に変え、
さらに台詞を語る動作を感情表現から切り離して、
“だるまさんが転んだ”の動きに移植するという、
誰もが想像しなかったような演出!

尾崎豊の行き急ぐ様に疾走感溢れるライブ音源に合わせて、
はなむけの白い花を持った喪服姿の登場人物達が、
次々と力の限り台詞と感情を舞台上の一方向にぶつけ、
死に絶えていく姿に目が離せなくなり、
台詞も一言も聞き漏らすまい!とかぶりつき状態に!

滑稽ですらあるけれど、彼らの姿がとても美しく、
逆にこの物語の悲劇性がクローズアップされて凄いなと!

そして、若さが爆発してるSPEEDのライブ音源に曲が変わり、
台詞に感情を乗せず、遥か彼方へ向け、
ただパワーを爆発させるだけの女優陣の台詞回しとダンスが、
悲しみを通り越した時の人間の極限の姿の様!

ラストの舞台上でフリーズする人々の姿が、
2人の比翼塚の様で美しくも悲しいなぁと。
霊感少女ヒドミ

霊感少女ヒドミ

快快

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

今回は吉川の超お気入り劇団“ハイバイ”の作品を、
小指値流にカバーしたリミックスバージョンなのだけど、

もう小指値は、演劇の中に収まる形態ではなく、
演劇に似た構造を持つ表現ジャンルの1つだなと。

手紙に対する電子メールの様な位置づけ。
メールは、あるコトを伝えるために、
文章はモチロン、画像、音楽、映像、
果てはコンピューターソフトまで、
添付してしまえる。という何でもアリな手法が、
まさに小指値と近いかなと。

終演後に上映された、ハイバイのオリジナル版と観比べて
その恐ろしい位の構築力に度肝を抜かれ大笑いしながら、
そんな風に強く思う。

演劇、写真、映画、ダンス、音楽、
アート、漫画、アニメ、and 小指値!

ネタバレBOX

今回もアイドル、ドンキ、コンビニ、東京の街を
映像や、効果音や、ダンスや、身体表現や、衣装、
手作り感溢れる美術etcで、
リミックスしてコラージュして、
どこから観ても小指値!という世界が出来上がっていて
惚れ惚れするほど素晴らしい。

と、ここまで、小指値、小指値と
書き続けているが、4月1日から名前を変えるらしい。
なんて奴らなんだろう。まったく。(笑)

客演の初音映莉子、三浦俊輔の
親和性も高く、あらゆるものを飲み込むキャパも確認。

山崎皓司の「ハイ大晦日、ハイ新宿!」や
大道寺梨乃の流血など大笑いのツボも数々。

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