ORGAN 【ご来場ありがとうございました。次回公演は9月中旬】
elePHANTMoon
サンモールスタジオ(東京都)
2010/04/07 (水) ~ 2010/04/18 (日)公演終了
れしぴえんとへん。
個人的には過去に観た作品と比べて大分観やすく、脚本協力というクレジットが何処までの仕事を指しているのか非常に気になりました。
ネタバレBOXは揚げ足取りみたいな内容になっちゃったので、好きだった人はスルーしたほうが作品を観た時の気持ちを保てるかも。
悩殺ハムレット
柿喰う客
シアタートラム(東京都)
2011/09/16 (金) ~ 2011/09/25 (日)公演終了
そうなるよね。
演劇オタクで女体好き(女好きに非ず)の中屋敷さんがシェイクスピアを女優でやったらこうなる訳ですね。
そもそも古典に取っ付き難さを感じる理由は至って簡単で、共感し難い。国や時代が違うから生活様式や感覚や言葉遣いが違う事で、まず理解出来るだけの知識や興味を要する。日本人は国語の授業で竹取物語をやって「何これ?」になるし、英国人だって自分の国の授業でシェイクスピアをやるとそんな感じになるそうです。まぁ、そりゃそうだ。
そのハードルを見事に取っ払っているのがこの女体シェイクスピア。何より、分かりやすい。原文のままやって伝わる人にだけ伝わればいいっていうのは戯曲に胡坐をかいているだけ。過去の時代の在り方を大切に原文を残すのは言語学者がやればいい事であって、上演を行うに当たっては伝わる事が重要だと思うのです。その意味で、この試みは成功している。
DUST CHUTE UTOPIA
PLAT-formance
タイニイアリス(東京都)
2011/05/19 (木) ~ 2011/05/23 (月)公演終了
ズルイ。許すけど。
劇団がコントをやるっていうとなんか普段よりちょっと下に位置する企画物なイメージが強い気がする。逆にコントグループが演劇やるって言うと上に位置する気がする。彼らの場合は元々演劇が出来る人々なのでそのイメージはズルイ。だって普段より上の事やるけど出来るって凄いみたいじゃないか。ズルイけどちゃんと面白いから、許す。
ゲストを呼んでさてどうなるかと思っていたら、ゲストの経歴自体をいじるというネタまであって。知らない人が見て「え?今の何の意味があるの?」と引っ掛かる様な入れ方はせず、分かる人だけ分かる埋め込ませ方。分かって喜んだ人はいても、分からなくて悔しい思いをした人がいない優しいネタだった。
全編笑いだけにせず、込められたメッセージも。個人的には観る事によって自身で改善を図れる諸問題については意識の芽生えが大事だと思うけど、手に負えないものだと不安を煽られたままになってしまう点を危惧。どうだろう。近くにいたOL風な女性とか終始ガッバガッバ笑ってたし、気にしすぎかもしれない。ひとまず、笑えます。
おはようバタフライ
劇団活劇工房
明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ(東京都)
2011/05/17 (火) ~ 2011/05/20 (金)公演終了
本当に久々。で、面白かった。
話が聞こえてくる事もないし脆弱化してるんじゃないかと期待せずに観に行ったら、これが普通にちゃんと面白かった訳です。やんなっちゃう。ちょっとー、これまでのDMの文面とかもっと強気に宣伝してくれて良かったですよー。しばらくの間このレベルのものを見逃していたかと思うと残念でならない。
脚本・演出・役者がそれぞれにマックス値で仕事をこなしていたのがよく見えた。役者は能力に個人差があったけれど、それでもこの演目における役どころとしてのマックス値はしっかり出してくれていたと思います。上手い人も面白い人も可愛い人もいて、ちょっとこの座組バランスは恵まれすぎてるんじゃないかってくらい。登場初期は身内受けで笑われていた役があったけど、時が過ぎるにつれて治まった。飽きられたんじゃなくて、しっかり演じてるからちゃんと観ようと意識してもらえたのでしょう。熱演。
惜しいのはただ一点。パンフの配役表が分かりにくくて、どれが誰か分かんなかった。劇中でそう頻繁に全員の役名を呼称していた訳じゃないし。「この人が出るならまた観たい!」っていう人が何人もいたのに、どれが誰か分かんなかった。自分が誰のファンになったのか自分で分からないジレンマ。身内客しか想定してなくてキャストの本名を五十音順に並べたんだろうけど、新歓公演って事はやっぱ新入生は先輩の名前は知らないだろうし。そこだけ惜しかった。
スーサイドエルフ/インフレ世界
The end of company ジエン社
d-倉庫(東京都)
2011/03/31 (木) ~ 2011/04/03 (日)公演終了
こわい。
旗揚げ公演以来で久々に観た本公演。全然分からなくて全く面白くなかった。通り越して怖くなった。自分が理解出来ない手法で好評を得ている訳で、別に敵とか味方とかないんだけど自分にとってジエン社とは一体どんな存在なのか。好きとか嫌いとかじゃなく、分かんない存在。興味がなくて理解を諦めた訳でもない。落ち着いてよくよく思い返してみるんだけどそれでも全く紐解けない。人物が何と口にしているのか何の事を言っているのかも見失った。きっと老後に原宿や渋谷で若者と話をしたらこんな風に感じるんだろう。とりあえずまだ老後じゃないし理解を諦めるつもりはないです。しばらくは観に行かないけど。流石に毎回観に行って毎回分かんなかったら疲れちゃう。忘れた頃に、また。
すげーいい役者がいると思ったらぬいぐるみハンターの猪股さんでした。彼を髪型で覚えていたらしい。
劣る人
elePHANTMoon
サンモールスタジオ(東京都)
2011/03/16 (水) ~ 2011/03/23 (水)公演終了
当初は
「うわー、つまんねー。結局誰が劣る人だったかよく分かんねー。普段はインパクト強いのに今回はお新香みたいな後味だなー」と思っていました。今となってはその薄味も悪くなかったかなと。
【バナナ学園★王子大大大大大作戦】
バナナ学園純情乙女組
王子小劇場(東京都)
2011/05/17 (火) ~ 2011/05/22 (日)公演終了
バナナの感想をCoRichに投稿するのさえ違和感がある。
最早彼らは「バナナ学園純情乙女組」という概念だ。演劇かどうかとかを超越している。劇団は年に2回くらいのペースでその間に客に忘れられない様に色々と策を練ったりする訳ですが、バナナだとむしろそのくらいは間を空けてくれないと体内に吸収された何かが除去し切れない気がする。
過去に何度か観に行っている上でネタばれさせない様に感想を書こうとするとちょっと限界が出てきますね。ひとまず毎回「凄い」。くれぐれも断っておくと、この「凄い」には尊敬の念はほとんどこもっていないです。立派とかじゃないのです。凄惨と言う言葉にこの字が入っているのを納得出来る様な「凄い」です。内包してるものが濃過ぎるし彼らも理解とか考察とかまるで求めてない。面白かったかどうかそれだけ。味わいはいつも同じなのでいつか飽きたら観に行かなくなるだろうなと自分で思いつつ、まだ飽きる様子がないのです。困ったもんです。
湯河原ドリフターズ 松の間
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/05/18 (水) ~ 2011/05/22 (日)公演終了
とりあえず松の間にのみお邪魔。
個人的には久々に観た王道ドタバタ劇というか。正直な事を言えば「その状況おかしくね?」「その気持ちよく分かんないなー」というのがちょいちょいあった。あったけど、観れた。「初日だから、まぁ…」という気持ちを持ったつもりはないけれど、発展途上の何かを感じさせられたからだと思う。この演目の伸び白も出演者の伸び白もあって、観て置いて損はないなと思いました。
そして現実世界が今こんな状況で、虚構世界で起きる深刻な状況を笑いを交えて見られるというのは娯楽として最高。いい意味で、他人事。ただでさえちょっと自分の事から目を逸らしたくなる日常。逸らした目の先が彼らなのは良かったかな。
とりどりの咲く歌
スミカ
APOCシアター(東京都)
2011/03/03 (木) ~ 2011/03/06 (日)公演終了
人がいる場所。人が出会う場所。
劇場に入った時点からその場所がスミカだった。迎えられた様な、立ち寄った様な、帰って来た様な。
真っ向から捉えたら社会問題。作風はファンタジー。そのバランスがよかった。一日の仕事を終えてから観に行くものとしてもちょうどだった様に思います。料理で言えばポトフみたいだったなー。自分が観た日の昼食だったからというのがあるけど、家庭的な温かいその地に根付いた食べ物を食べるほっこりとした感覚だった。生活が見えた、とでも言うか。確かに生きていたからこそ、死んでいく事や消えていく事や忘れていく事が決して「初めから何もなかった」のとは違うのを再確認しました。
次はいつ何をやるのかよりも先に、何処でやるのかが気になる。そんなスミカ。
センの風とムラサキの陽【8/8池袋演劇祭CM大会・最優秀賞受賞!】
劇団バッコスの祭
南大塚ホール(東京都)
2011/09/09 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
三度目の正直。
三度目にして正直になったのではなく、彼らの場合は正直を続けて三度目。見せ方として様変わりしてきた部分もあったけれど、それらは過去の在り方を正す為ではなく今現在として相応しいものを見付ける為。常に正直。
ピーナッツ畑にかかる月
早稲田大学演劇倶楽部
早稲田大学学生会館(東京都)
2011/03/04 (金) ~ 2011/03/07 (月)公演終了
まただ。またこいつらはやらかした。
いつもいつも破綻してる様なものすごい爆発力のものをやってくれる。爆発の勢いで真っ直ぐ飛んでくから、寄り道してるくせして一貫した何かがある様にも感じさせられる。観てて一息つきたくなるくらいなのに、やる側が全然一息つかないからどうにか着いていって結局最後まで観ちゃう。若さとかじゃ片付けられない。それだけで肉体も精神もあんなに酷使出来るものか。
未見の方に物語をどう説明したらいいいのかまるで見当が付かない。とりあえず思い出すと興奮する。興奮しすぎて「い」を一つ多く打ってしまった。
吉江さんが降板したのさえ完全にネタじゃないか。いや、本当らしいけど。本当に降板したっていうのがネタになってるし、代わりに出たマイケルはなんだ。「さん」なんか付けてやらないぞ。なんだアイツは!最高じゃないか!
労働です
範宙遊泳
STスポット(神奈川県)
2011/03/02 (水) ~ 2011/03/09 (水)公演終了
労働ですニーランド
開演前から笑いそうになった。事前に『演劇じゃないかも』みたいな噂を見聞きしていたものの、これはアトラクション性・イベント性が突出してるだけで立派に演劇でしたよ。演劇の可能性をみくびっちゃいけないですぜ。子どもや外人さんでも楽しめるんじゃないだろうか。
そんな訳で、物語ではなく現象を追いかけていく感覚。物語スキー(物語好き)さんには物足りなかったかもしれないけれど、個人の人間性ではなく労働者のコミュニティを見る話だったからこれで良かったと思います。そう言いつつ、あえて物語だけ抽出して見るとかなりシンプルでしたね。パッケージ方法で冒険してる分、中身まで冒険したら全部が意味分かんなってたかもしれないしナイスなバランス。
「少年少女」を観た時に「まだ色々と揃ってないな」と思えたのが、今回はかなり揃ってた。タイミングが来たんだなと思った。観てない間に身の回りで『面白くなかった』って声も聞きましたが、今は面白いんだからいいでしょ。さて、次は何をやらかすのやら。
NUMBERS【全公演中止決定。いつか必ず再演を。】
Sun-mallstudio produce
サンモールスタジオ(東京都)
2011/03/08 (火) ~ 2011/03/13 (日)公演終了
劇場発な企画っていうのが素敵。
30分×4本はかなーりボリューミー。2番目の演目が始まった時に「え?まだ折り返してもいないの??」って思ったくらい。上演順には異論があるものの、あくまで個人的な好み。「この並びでも観てみたい!」っていう欲を掻き立てられました。ネタバレBOX内にマイ順を書いておきますけど、ネタバレ感想も書いてるからご注意を。
狭いのが嫌な人は通路側席に座るべきかも。初日はかなり込み合っていたので身動きが取り辛かったです。
バルカン動物園
青年団
こまばアゴラ劇場(東京都)
2011/03/18 (金) ~ 2011/03/28 (月)公演終了
「人間が集まっている場所だって動物園だよな」と再確認。
自分も昔は男の子だったので科学とか大好きな時期がありました。この物語のほんの導入までだったらその頃に考えていたかもしれないけど、そこから先は様々な見聞などもあってこそ。
扱っている内容自体はちょっと難しい。でも理解し易い様に作られています。科学へ苦手感を持って冒頭で自ら受け入れを拒否したら勿体無い。ちゃんと観ていればちゃんと入ってきます。新たなものを発見したり分からないものを解明していくのが科学。脳が発達した動物である人間だからこそ追い求めていくもの。しかしそれでも解決しない問題や現実がある。それを生み出したのもまた人間。面倒な生き物。それも含めて愛らしい存在、かな。
~あの素晴らしい闘争(まつり)をもう一度~≪★バナナ全学連☆≫【劇場版:バナナ学園の闘争】
バナナ学園純情乙女組
王子小劇場(東京都)
2010/11/22 (月) ~ 2010/11/22 (月)公演終了
祭!
学生祭って文化祭と同じ様なもんだよね。って事はこれは文化の祭だよね。バナナっていうよく分かんない文化の祭。
感想めんどい。体験するしかないだろ。とか言って、実際観に行っても客席の何処にいたとか何に気を取られてたとか色んな事情ですげーごちゃごちゃしてるからまぁ全部は観られない。あんなもん余す事無く観ようとしたら脳が破裂するわ。人間の脳って都合の悪い事は忘れる様に出来てるらしいじゃないですか。過度のストレスで別人格が生まれたりするらしいじゃないですか。そういう時間と場所。
パペット・オン・ザ・パニック 完全版【全ての公演は終了致しました。ご来場いただき本当にありがとうございました!!】
隕石少年トースター
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2011/02/17 (木) ~ 2011/02/21 (月)公演終了
丁寧で真摯なコメディ。
当初は「一幕ものだろうし、こじんまりしてるのかな」という印象でした。確かにそれで合ってはいたんだけど、何より安心して観ていられた。勢いだけのコメディだと台詞で説明しすぎてたりするものの、そんな事もなく。登場人物の存在や行動にそれぞれちゃんと意義が見出せたし、どの人物も愛せた。いい人ばっかり出てくると「そんなにみんな聞き分けいい訳ないじゃん」って鼻に付く事もあるんだけど、今回は素直にそれぞれの事情を慮ってあげられた。
親子や家族で観るのに向いてると思いました。ペア割とか中学生以下をかなり安くするとか、やってもいいんじゃないかな。
そうそう、舞台美術。面白かったです。あれだったらギミックをもっと無駄遣いしてもいいのに。
薬指の標本
ハコイリ企画
シアターバビロンの流れのほとりにて(東京都)
2011/02/25 (金) ~ 2011/02/27 (日)公演終了
ムスメ
男性の役もありながら、出演者が全員女性。ハコイリってそういう意味だったのか。
女性のみで構成されて醸されていた妖艶さは個人的に好きだったものの、それが作品の良さを際立たせる為に本当に効果的だったのかはちょっと疑問。残酷さや狂気は男性より女性のほうがそもそも似合う気がする。男性は自分の為に、女性は誰かの為でありながら通り越して自分の為に。
原作を読みたくなった。面白かったからではなくて、「あそこは本当はどんな場面だったんだろう」とか「字の文が省略されていてニュアンスが損なわれてるんじゃないか」とかの引っ掛かりが多かったからです。
SWIM!!IN the box
劇工舎プリズム
駒場小空間(東京大学多目的ホール)(東京都)
2011/06/17 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
フラッと久々に。
やたら眠くなる主人公と、夢にだけ現われていた少女。それがいつか現実の主人公の部屋に…。
すっきりした四人芝居。笑いなどクッションになるものがない70分。触れ幅がないので好みの影響はきっと大きい。詰め切れてないと感じる部分はあったけど、何を具現化したのかは充分伝わってきた。
ヒロインの声がすごく耳に残った。アニメ声じゃない声優みたいな。
エモーショナルレイバー【ご来場ありがとうございました!】
ミナモザ
シアタートラム(東京都)
2011/01/20 (木) ~ 2011/01/23 (日)公演終了
事件に纏わるレポートの様でもあり。
初見。再演である事を抜いても脚本がしっかりしているなという印象。きっと本だけ読んでも作者の伝えたい事の大半が伝わってくるのでは。観た上では台詞書きというよりは場面書きな作家だなという印象もありつつ。
全然共感出来なくて着いて行けなくなる瞬間が多々あったんだけど、今回に関してはそれで良かったんだと思います。特に店長の台詞でそれを感じた。「実際の現場でもその発言ありそう」と思いながら、その発言には全く共感出来ないという。観てる自分は冷静だったから起きたギャップ。あいつがエモーショナルレイバーさんか、と。あ、勝手な見解です。別に『誰がエモーショナルレイバーなのか?』を巡る話ではないので、未見の方は誤解なき様。
ゼガヒデモ
Guesspell Project
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了