Dの観てきた!クチコミ一覧

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ORGAN 【ご来場ありがとうございました。次回公演は9月中旬】

ORGAN 【ご来場ありがとうございました。次回公演は9月中旬】

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2010/04/07 (水) ~ 2010/04/18 (日)公演終了

れしぴえんとへん。
個人的には過去に観た作品と比べて大分観やすく、脚本協力というクレジットが何処までの仕事を指しているのか非常に気になりました。
ネタバレBOXは揚げ足取りみたいな内容になっちゃったので、好きだった人はスルーしたほうが作品を観た時の気持ちを保てるかも。

ネタバレBOX

兄の臓器が移植された相手を兄に見立てて抱かれる気持ちの異常さは面白い。が、そうなると移植された相手の内の一人だけと関係を持った事に違和感が。移植された相手の複数人とそれこそ性別を問わず誰とでも寝てくれたほうが異常さを感じられたかと。
そしてそんなに大事にしている臓器を何故あんな簡素な袋に入れてテーブルに直置きしてしまうのか。ラストはインパクトだけ。事故ったからといって望む部位の臓器移植になる可能性は低い訳で。異常な行動や感情のマックス部分を繋ぎ合せて物語が作られている中で、ミニマムな部分での矛盾が雑さに見えた。「うわぁ、そんな所までこだわるんだ…」と思わせたほうが良かった。よく使われる言葉ではリアルさって事ですが、この団体においては「執拗なまでの変態的こだわり」として。
悩殺ハムレット

悩殺ハムレット

柿喰う客

シアタートラム(東京都)

2011/09/16 (金) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

そうなるよね。
演劇オタクで女体好き(女好きに非ず)の中屋敷さんがシェイクスピアを女優でやったらこうなる訳ですね。
そもそも古典に取っ付き難さを感じる理由は至って簡単で、共感し難い。国や時代が違うから生活様式や感覚や言葉遣いが違う事で、まず理解出来るだけの知識や興味を要する。日本人は国語の授業で竹取物語をやって「何これ?」になるし、英国人だって自分の国の授業でシェイクスピアをやるとそんな感じになるそうです。まぁ、そりゃそうだ。
そのハードルを見事に取っ払っているのがこの女体シェイクスピア。何より、分かりやすい。原文のままやって伝わる人にだけ伝わればいいっていうのは戯曲に胡坐をかいているだけ。過去の時代の在り方を大切に原文を残すのは言語学者がやればいい事であって、上演を行うに当たっては伝わる事が重要だと思うのです。その意味で、この試みは成功している。

ネタバレBOX

七味さんが出て来ないと思ったら・・・。
DUST CHUTE UTOPIA

DUST CHUTE UTOPIA

PLAT-formance

タイニイアリス(東京都)

2011/05/19 (木) ~ 2011/05/23 (月)公演終了

ズルイ。許すけど。
劇団がコントをやるっていうとなんか普段よりちょっと下に位置する企画物なイメージが強い気がする。逆にコントグループが演劇やるって言うと上に位置する気がする。彼らの場合は元々演劇が出来る人々なのでそのイメージはズルイ。だって普段より上の事やるけど出来るって凄いみたいじゃないか。ズルイけどちゃんと面白いから、許す。
ゲストを呼んでさてどうなるかと思っていたら、ゲストの経歴自体をいじるというネタまであって。知らない人が見て「え?今の何の意味があるの?」と引っ掛かる様な入れ方はせず、分かる人だけ分かる埋め込ませ方。分かって喜んだ人はいても、分からなくて悔しい思いをした人がいない優しいネタだった。
全編笑いだけにせず、込められたメッセージも。個人的には観る事によって自身で改善を図れる諸問題については意識の芽生えが大事だと思うけど、手に負えないものだと不安を煽られたままになってしまう点を危惧。どうだろう。近くにいたOL風な女性とか終始ガッバガッバ笑ってたし、気にしすぎかもしれない。ひとまず、笑えます。

ネタバレBOX

コードが股間にヒットするのはろりえ「女優」の綱引きで志水さんが持ち上がるのが元ネタで、黒木さんはMrs.fictions「東京へ連れてって」のキャラを継いでいて、池亀さんは同じぬいぐるみハンターの神部さんが役名になって、ハマカワさんは国分寺界隈で隠れ巨乳で、自分は未見だけど堀さんはどうやらJACROWに出た時の何かと何かがどうにかなってたらしいです。加藤さんは? 今回一番オイしかったであろう彼は何かそういうのあったのでしょうか。気になる。
「ばっちり千里足」のウケない加減が最高に好きだった。多分やったのさえ覚えてない人がいると思う。でもオレはあれが最高に好き。
おはようバタフライ

おはようバタフライ

劇団活劇工房

明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ(東京都)

2011/05/17 (火) ~ 2011/05/20 (金)公演終了

本当に久々。で、面白かった。
話が聞こえてくる事もないし脆弱化してるんじゃないかと期待せずに観に行ったら、これが普通にちゃんと面白かった訳です。やんなっちゃう。ちょっとー、これまでのDMの文面とかもっと強気に宣伝してくれて良かったですよー。しばらくの間このレベルのものを見逃していたかと思うと残念でならない。
脚本・演出・役者がそれぞれにマックス値で仕事をこなしていたのがよく見えた。役者は能力に個人差があったけれど、それでもこの演目における役どころとしてのマックス値はしっかり出してくれていたと思います。上手い人も面白い人も可愛い人もいて、ちょっとこの座組バランスは恵まれすぎてるんじゃないかってくらい。登場初期は身内受けで笑われていた役があったけど、時が過ぎるにつれて治まった。飽きられたんじゃなくて、しっかり演じてるからちゃんと観ようと意識してもらえたのでしょう。熱演。
惜しいのはただ一点。パンフの配役表が分かりにくくて、どれが誰か分かんなかった。劇中でそう頻繁に全員の役名を呼称していた訳じゃないし。「この人が出るならまた観たい!」っていう人が何人もいたのに、どれが誰か分かんなかった。自分が誰のファンになったのか自分で分からないジレンマ。身内客しか想定してなくてキャストの本名を五十音順に並べたんだろうけど、新歓公演って事はやっぱ新入生は先輩の名前は知らないだろうし。そこだけ惜しかった。

ネタバレBOX

ナデシコっていうかルリみたいなキャラだった黒田さん。新人アナウンサーみたいな顔立ちで、個人的に好みでした。アンコ役・山田さんも可愛かったし、役名がどれか分かんなくなっちゃったけど警察の人も好きだった。大きな人は中村さんでいいのかな? 存在が既に面白かったけど、何気に器用な箇所もあった。笑い以外の役も観たい。主人公ユメノ役・菅原さんの誠実な「遣り切る」演技も良かった。しっかり主人公をこなしていたと思います。
スーサイドエルフ/インフレ世界

スーサイドエルフ/インフレ世界

The end of company ジエン社

d-倉庫(東京都)

2011/03/31 (木) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

こわい。
旗揚げ公演以来で久々に観た本公演。全然分からなくて全く面白くなかった。通り越して怖くなった。自分が理解出来ない手法で好評を得ている訳で、別に敵とか味方とかないんだけど自分にとってジエン社とは一体どんな存在なのか。好きとか嫌いとかじゃなく、分かんない存在。興味がなくて理解を諦めた訳でもない。落ち着いてよくよく思い返してみるんだけどそれでも全く紐解けない。人物が何と口にしているのか何の事を言っているのかも見失った。きっと老後に原宿や渋谷で若者と話をしたらこんな風に感じるんだろう。とりあえずまだ老後じゃないし理解を諦めるつもりはないです。しばらくは観に行かないけど。流石に毎回観に行って毎回分かんなかったら疲れちゃう。忘れた頃に、また。
すげーいい役者がいると思ったらぬいぐるみハンターの猪股さんでした。彼を髪型で覚えていたらしい。

ネタバレBOX

ジエン社が打ち出す「やる気のなさ」は悪くないと思ってるけど、観る側がやる気出さないといけないのは矛盾してんなーと思う。そして個人的には「静かな演劇2.0」ではないと思っています。だってジエン社の同時多発はうるさくて全部聞こえなくなるもん。
ラストで伊神さんが走り出した瞬間に何かが始まった気がして、なんでラストで始まっちゃうのか分かんないのは逆に面白かった。あの瞬間を迎えるまでのそれまで、という話でもなかったはず。それまで気持ちや出来事が何も動かなかったのに何故今更!?と。現実も人の行動なんかそんなもんなんだけども。
劣る人

劣る人

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2011/03/16 (水) ~ 2011/03/23 (水)公演終了

当初は
「うわー、つまんねー。結局誰が劣る人だったかよく分かんねー。普段はインパクト強いのに今回はお新香みたいな後味だなー」と思っていました。今となってはその薄味も悪くなかったかなと。

ネタバレBOX

扱っている内容からすれば、明らかに劣る立場の人間が一人いてその周囲で起きる人間模様を描くほうが分かりやすい。変にみんながみんな何か劣ってたからお互いに埋没しちゃって何を焦点に見ればいいのか分からなかった。そのせいで主人公不在の群像劇に。「誰しも何かしらコンプレックスを抱えている」というメッセージとして捕らえるとすんなり受け入れられるけど、観ている人間にそれを思わせるには内容の現実感が足りない。
役者を見ていて演出を受けている部分と受けていない部分があるんだろうなという印象が。その穴を埋めるのも役者の仕事だけど、それにしても。そのちぐはぐ感はいつもの濃いelePHANTMoonなら気持ち悪さに繋がってプラス。でも薄味の時には目立ってしまう。勿体無い。
【バナナ学園★王子大大大大大作戦】

【バナナ学園★王子大大大大大作戦】

バナナ学園純情乙女組

王子小劇場(東京都)

2011/05/17 (火) ~ 2011/05/22 (日)公演終了

バナナの感想をCoRichに投稿するのさえ違和感がある。
最早彼らは「バナナ学園純情乙女組」という概念だ。演劇かどうかとかを超越している。劇団は年に2回くらいのペースでその間に客に忘れられない様に色々と策を練ったりする訳ですが、バナナだとむしろそのくらいは間を空けてくれないと体内に吸収された何かが除去し切れない気がする。
過去に何度か観に行っている上でネタばれさせない様に感想を書こうとするとちょっと限界が出てきますね。ひとまず毎回「凄い」。くれぐれも断っておくと、この「凄い」には尊敬の念はほとんどこもっていないです。立派とかじゃないのです。凄惨と言う言葉にこの字が入っているのを納得出来る様な「凄い」です。内包してるものが濃過ぎるし彼らも理解とか考察とかまるで求めてない。面白かったかどうかそれだけ。味わいはいつも同じなのでいつか飽きたら観に行かなくなるだろうなと自分で思いつつ、まだ飽きる様子がないのです。困ったもんです。

ネタバレBOX

観る度に演出が酷く良くなっていく。この「酷い」は褒め言葉です。あの時間の中で「いい」と感じた瞬間がいくつもあった。その要素を一つずつ分けたらそれだけでそれぞれ別の演目が作れるくらいのアイデアとエネルギー。大食漢の胃下垂みたいな演目。
湯河原ドリフターズ 松の間

湯河原ドリフターズ 松の間

アリー・エンターテイメント

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/05/18 (水) ~ 2011/05/22 (日)公演終了

とりあえず松の間にのみお邪魔。
個人的には久々に観た王道ドタバタ劇というか。正直な事を言えば「その状況おかしくね?」「その気持ちよく分かんないなー」というのがちょいちょいあった。あったけど、観れた。「初日だから、まぁ…」という気持ちを持ったつもりはないけれど、発展途上の何かを感じさせられたからだと思う。この演目の伸び白も出演者の伸び白もあって、観て置いて損はないなと思いました。
そして現実世界が今こんな状況で、虚構世界で起きる深刻な状況を笑いを交えて見られるというのは娯楽として最高。いい意味で、他人事。ただでさえちょっと自分の事から目を逸らしたくなる日常。逸らした目の先が彼らなのは良かったかな。

ネタバレBOX

ラストの腹部への発砲は盛り上げ以外の意味を感じなかった。現実社会にいたら受け入れられなそうなハナビの突飛なキャラクターを「こういう物語だからな」とようやく受け入れたところでああなったので。「じゃあ7ヶ月って言ったのはただの嘘だったのか?」という疑問も残る。個人的な不満はそこだけ。舞台経験値に差のありそうな出演者達とスタッフが頑張って一つの作品を構成していたのが好感を持てたので、その気持ちのままの余韻で観終えたかった。あの部分は脚本か演出の仕事の至らなさもしくはでしゃばりだったかも。座組にとってのベストはあれではないと思う。
福田さんはパンフの写真のほうが可愛くて、役作りであの髪型にしたなら勿体無かった気がします。これは不満じゃなくて要望。
とりどりの咲く歌

とりどりの咲く歌

スミカ

APOCシアター(東京都)

2011/03/03 (木) ~ 2011/03/06 (日)公演終了

人がいる場所。人が出会う場所。
劇場に入った時点からその場所がスミカだった。迎えられた様な、立ち寄った様な、帰って来た様な。
真っ向から捉えたら社会問題。作風はファンタジー。そのバランスがよかった。一日の仕事を終えてから観に行くものとしてもちょうどだった様に思います。料理で言えばポトフみたいだったなー。自分が観た日の昼食だったからというのがあるけど、家庭的な温かいその地に根付いた食べ物を食べるほっこりとした感覚だった。生活が見えた、とでも言うか。確かに生きていたからこそ、死んでいく事や消えていく事や忘れていく事が決して「初めから何もなかった」のとは違うのを再確認しました。
次はいつ何をやるのかよりも先に、何処でやるのかが気になる。そんなスミカ。

ネタバレBOX

最後の献花の時のおばあちゃんの表情が好きだった。
菊池さんは本当にいい役者だと思う。いつまでも舞台上の人と観客の関係でありたいから、今後もし機会があろうとも知り合って挨拶をしたりなんて事がない様にありたい。大川さんは芯が通る様になったなという印象。競泳水着「スケッチオブ~」くらいの頃と比べると今は立ち振る舞いの防御が上手くなったって感じ。硬く構える防御じゃなくて、時に全身の力を抜いて流れに身を任せる様な防御。男性も含め他出演者もみんな愛せる人となりを感じさせてくれて、素直な気持ちで観ていられましたね。
センの風とムラサキの陽【8/8池袋演劇祭CM大会・最優秀賞受賞!】

センの風とムラサキの陽【8/8池袋演劇祭CM大会・最優秀賞受賞!】

劇団バッコスの祭

南大塚ホール(東京都)

2011/09/09 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

三度目の正直。
三度目にして正直になったのではなく、彼らの場合は正直を続けて三度目。見せ方として様変わりしてきた部分もあったけれど、それらは過去の在り方を正す為ではなく今現在として相応しいものを見付ける為。常に正直。

ネタバレBOX

四度目は彼らがもう一段上がってから観たいので、しばらくは伝家の宝刀として大事にしまって置いて欲しい気持ち。客席数の多い劇場になった今、かなり前の作品の再演なども観てみたいですね。それに関しては大胆リメイクとかで。
ピーナッツ畑にかかる月

ピーナッツ畑にかかる月

早稲田大学演劇倶楽部

早稲田大学学生会館(東京都)

2011/03/04 (金) ~ 2011/03/07 (月)公演終了

まただ。またこいつらはやらかした。
いつもいつも破綻してる様なものすごい爆発力のものをやってくれる。爆発の勢いで真っ直ぐ飛んでくから、寄り道してるくせして一貫した何かがある様にも感じさせられる。観てて一息つきたくなるくらいなのに、やる側が全然一息つかないからどうにか着いていって結局最後まで観ちゃう。若さとかじゃ片付けられない。それだけで肉体も精神もあんなに酷使出来るものか。
未見の方に物語をどう説明したらいいいのかまるで見当が付かない。とりあえず思い出すと興奮する。興奮しすぎて「い」を一つ多く打ってしまった。
吉江さんが降板したのさえ完全にネタじゃないか。いや、本当らしいけど。本当に降板したっていうのがネタになってるし、代わりに出たマイケルはなんだ。「さん」なんか付けてやらないぞ。なんだアイツは!最高じゃないか!

ネタバレBOX

それ、ドヤ顔か…!?
労働です

労働です

範宙遊泳

STスポット(神奈川県)

2011/03/02 (水) ~ 2011/03/09 (水)公演終了

労働ですニーランド
開演前から笑いそうになった。事前に『演劇じゃないかも』みたいな噂を見聞きしていたものの、これはアトラクション性・イベント性が突出してるだけで立派に演劇でしたよ。演劇の可能性をみくびっちゃいけないですぜ。子どもや外人さんでも楽しめるんじゃないだろうか。
そんな訳で、物語ではなく現象を追いかけていく感覚。物語スキー(物語好き)さんには物足りなかったかもしれないけれど、個人の人間性ではなく労働者のコミュニティを見る話だったからこれで良かったと思います。そう言いつつ、あえて物語だけ抽出して見るとかなりシンプルでしたね。パッケージ方法で冒険してる分、中身まで冒険したら全部が意味分かんなってたかもしれないしナイスなバランス。
「少年少女」を観た時に「まだ色々と揃ってないな」と思えたのが、今回はかなり揃ってた。タイミングが来たんだなと思った。観てない間に身の回りで『面白くなかった』って声も聞きましたが、今は面白いんだからいいでしょ。さて、次は何をやらかすのやら。

ネタバレBOX

丸石さんがちゃんとインタビュー出来るかどうかの部分なんてあんなのどうあったって応援したくなるじゃないか。個人的には最初にぬいぐるみハンターでクソガキの役をやってるのを観て名前と顔が一致して、次もまたぬいぐるみハンターで猫の役で「あれ?可愛い子だったんだ」と気付いての今回。高感度ダダ上がり。
劇団員に役者が少ないと客演次第で色が変わるから作風も変化させられる。その中でも自劇団の役者には鼻に付かない程度で美味しい思いをさせてあげて欲しいですね。贔屓じゃなくて、その人が輝く余地を広めに取っておいて欲しいって意味で。熊川さんはもう何度か観ているのもあって、個人的には観てるだけでもちょっとテンション上がります。その分、埜本さんももっと印象深く残って欲しかったかな。男性陣の中では一番薄い役柄だった気がする。勿体無い。
NUMBERS【全公演中止決定。いつか必ず再演を。】

NUMBERS【全公演中止決定。いつか必ず再演を。】

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2011/03/08 (火) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

劇場発な企画っていうのが素敵。
30分×4本はかなーりボリューミー。2番目の演目が始まった時に「え?まだ折り返してもいないの??」って思ったくらい。上演順には異論があるものの、あくまで個人的な好み。「この並びでも観てみたい!」っていう欲を掻き立てられました。ネタバレBOX内にマイ順を書いておきますけど、ネタバレ感想も書いてるからご注意を。
狭いのが嫌な人は通路側席に座るべきかも。初日はかなり込み合っていたので身動きが取り辛かったです。

ネタバレBOX

個人的には「同居人」⇒『世田谷シルク』⇒『DART'S』⇒「The Stone Age ブライアント」の順で観たかったかなー。
テーマは各団体ごとで作品との結び付き重要度が違ってたので、「そう来たか!」みたいな楽しみ方は出来なかったのが正直なところ。だったらむしろ全団体で同じ確率を扱わせた方が作風の違いとか見比べが出来たんじゃないでしょうかね。
パンフレットに役者の名前は載ってるけど配役名がなくて残念。気になった人を今後チェックするにも、どの人がどの役か分からない。

●DART’S
いくら作中の人物であっても盛り上げの為に痛い思いさせたり殺すのって好きじゃないんですけど、DART’Sは伏線の張り方とか上手いから手段として許容出来る。が、今回のラストはどんでん返しとして弱くないか? 結局はあの後に出られた気がしなかったから、100万分の一が上手く効いていなかった。常套パターンだけど実は誰か生きてて…とかのがすんなり行った気がする。その上で更にもう一つ上の何かを仕掛けてくれる期待をしていたのだけど…。
國重さんの役名はなんだったっけ? 抉られた目玉を数えて誰かこの中にまだ見えている人間=犯人がいるって察する部分、あの行動を見逃してたらアウトじゃないか。台詞で明言しないまでも何か補足があると思ってました。見逃すっていうブラインドだとしてもそこまで読み取れない。
これ、60分バージョンを観たい。

●世田谷シルク
轟く部屋=パチンコ屋かな? イケメンの無駄遣い(笑)。絶対パチ屋にイケメンあんなに並んだりしないもん。冒頭でもうニヤニヤ。それ以降はイケメン達がこっち見るからいつも誰かとしら目が合って恥ずかしいのなんの。大丈夫か、女性客で想像妊娠しちゃう人とか出ないか? 出ないか。
正直、物語の終着は良く分かんなかったけど面白かった。シルクはそれが凄い。理屈じゃなくて感性だけで面白い。今回初見だった人達には普段やってる古典や小説とのミクスチャースタイルを是非観てもらいたいですね。
音響・照明のオペレーションや舞台上の移動や動きの修正をしていくとして、多分楽日までに一番作品が成長するのはシルクだと思う。

●The Stone Age ブライアント
第一声を発する数秒前から「演技がデカい!」と思って心の中で爆笑。なんだろ、小芝居に対して言うなら大芝居。コテコテの笑いだし、物語設定としては背景の見えない部分が相当あったけど勢いで許せちゃった。普段はあのテンションで二時間くらいのをやってるんでしょ? すげー観たい。
ヅラ、これからはわざとずらすのかな? その確認の為だけにリピートしたくなる 

●同居人
未見で名前はよく見聞きして楽しみにしていただけに「あれー?」。30分が埋まっていない印象でした。やりたい場面が幾つか思い浮かんで、その間を繋いだつもりがしっかり繋げていないって感じ。男女どちらにも思いを寄せる事が出来なくて、ケンカの熱が上がっていく最中も「ねちっこい人達」に見えてしまったから先行きに対して「こうなって欲しい。こうなっては欲しくない」という期待が沸かず。ラストも物足りず。女も別の方法で自殺するだけじゃないかな。ラスト以降に対しても「こうなって欲しい。こうなっては欲しくない」が沸かなかったので、余韻とか全然なかった。
今回の形式で挑むのが苦手だったのかもしれないし、本公演がどうかはまた別に気になる。大人数だとどうなるのかも観たいな。
バルカン動物園

バルカン動物園

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/03/18 (金) ~ 2011/03/28 (月)公演終了

「人間が集まっている場所だって動物園だよな」と再確認。
自分も昔は男の子だったので科学とか大好きな時期がありました。この物語のほんの導入までだったらその頃に考えていたかもしれないけど、そこから先は様々な見聞などもあってこそ。
扱っている内容自体はちょっと難しい。でも理解し易い様に作られています。科学へ苦手感を持って冒頭で自ら受け入れを拒否したら勿体無い。ちゃんと観ていればちゃんと入ってきます。新たなものを発見したり分からないものを解明していくのが科学。脳が発達した動物である人間だからこそ追い求めていくもの。しかしそれでも解決しない問題や現実がある。それを生み出したのもまた人間。面倒な生き物。それも含めて愛らしい存在、かな。

~あの素晴らしい闘争(まつり)をもう一度~≪★バナナ全学連☆≫【劇場版:バナナ学園の闘争】

~あの素晴らしい闘争(まつり)をもう一度~≪★バナナ全学連☆≫【劇場版:バナナ学園の闘争】

バナナ学園純情乙女組

王子小劇場(東京都)

2010/11/22 (月) ~ 2010/11/22 (月)公演終了

祭!
学生祭って文化祭と同じ様なもんだよね。って事はこれは文化の祭だよね。バナナっていうよく分かんない文化の祭。
感想めんどい。体験するしかないだろ。とか言って、実際観に行っても客席の何処にいたとか何に気を取られてたとか色んな事情ですげーごちゃごちゃしてるからまぁ全部は観られない。あんなもん余す事無く観ようとしたら脳が破裂するわ。人間の脳って都合の悪い事は忘れる様に出来てるらしいじゃないですか。過度のストレスで別人格が生まれたりするらしいじゃないですか。そういう時間と場所。

ネタバレBOX

ブルーノプロデュースで気になっていた杉田健介さんが出てて「わー」って思った。高木さんはろりえとかエンクラでやってた事をそのままやってるみたいな。本人が一番面白がってる幸せな役割だった。金髪の彼女は大森美里さんだ。彼女がたくあんをまるごと食ってたのはみんな見えただろう。納豆食ってたのは20人くらいに見えてたかな。その後で猫缶食ってたのは多分4人くらいしか見てないと思う。加藤真砂美さんをしばらく観てないなぁ。
パペット・オン・ザ・パニック 完全版【全ての公演は終了致しました。ご来場いただき本当にありがとうございました!!】

パペット・オン・ザ・パニック 完全版【全ての公演は終了致しました。ご来場いただき本当にありがとうございました!!】

隕石少年トースター

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/02/17 (木) ~ 2011/02/21 (月)公演終了

丁寧で真摯なコメディ。
当初は「一幕ものだろうし、こじんまりしてるのかな」という印象でした。確かにそれで合ってはいたんだけど、何より安心して観ていられた。勢いだけのコメディだと台詞で説明しすぎてたりするものの、そんな事もなく。登場人物の存在や行動にそれぞれちゃんと意義が見出せたし、どの人物も愛せた。いい人ばっかり出てくると「そんなにみんな聞き分けいい訳ないじゃん」って鼻に付く事もあるんだけど、今回は素直にそれぞれの事情を慮ってあげられた。
親子や家族で観るのに向いてると思いました。ペア割とか中学生以下をかなり安くするとか、やってもいいんじゃないかな。
そうそう、舞台美術。面白かったです。あれだったらギミックをもっと無駄遣いしてもいいのに。

ネタバレBOX

人形がある部屋の場所を知らないはずの滝口にかまをかける安原とか、あのへんが上手い。「楽しければいいじゃん!」だけの気持ちでコメディやってる訳じゃないのが感じられた。きっともっとシリアスなものもやれる人達に信念があってあえてコメディやってるんだなと思った。ちょっと関心。
今回はDVDを入手したのを切っ掛けに存在を知ってチケプレを頂戴したのであまり言えた立場じゃないけど、ほんのちょっとチケット料金が高く感じはしました。東京でやる時だけでも値段を下げたらいいのかも。客席が空いてるのが勿体無い。面白いんですから。そもそも普段大阪にいる団体が東京に来る時点で、地元ではそれなりに成功してから来てる訳で。東京の演劇好きさんも地方から来る団体はそれだけである程度は面白い可能性を見出して観に行ってもいいんじゃないかなー。

薬指の標本

薬指の標本

ハコイリ企画

シアターバビロンの流れのほとりにて(東京都)

2011/02/25 (金) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

ムスメ
男性の役もありながら、出演者が全員女性。ハコイリってそういう意味だったのか。
女性のみで構成されて醸されていた妖艶さは個人的に好きだったものの、それが作品の良さを際立たせる為に本当に効果的だったのかはちょっと疑問。残酷さや狂気は男性より女性のほうがそもそも似合う気がする。男性は自分の為に、女性は誰かの為でありながら通り越して自分の為に。
原作を読みたくなった。面白かったからではなくて、「あそこは本当はどんな場面だったんだろう」とか「字の文が省略されていてニュアンスが損なわれてるんじゃないか」とかの引っ掛かりが多かったからです。

ネタバレBOX

男性役を女性が演じているという事に対しての決定的な提示がないので、「あえて同性愛にしたんだろうか」とも想像させられつつ中盤以降くらいで「あ、そのへんは説明する気ないんだな」と。それでもいいんです。いいんですけど、その為にはそれが気にならないだけの説得力だったり針を振り切った圧倒的な何かが欲しかったと思います。
雰囲気は狙ったものに近付いていたのかもしれないけど、演技の細部に対しての演出は甘かった。役者はちゃんと台詞が入っていて余裕で発話していたけど、一通りゆったりもったり話す状態。その余裕を残すのであれば何か挑戦的な部分も欲しかった。老人役が二人いて、片方は老けた台詞回しをしてるのにもう片方は大してそうでもないというのも違和感。
「見せるシーン」としては色鉛筆を拾うあれが一番やりたかったのかもしれないけど、意図が見えなくて長かった。早い内から「まさか全部拾うまで続くのか…。何を観てればいいか分からないな」と不安になりました。
そしてあの音響オペ具合はあんまり過ぎでしょう。初日とはいえ。オペミス自体もあったけど、フェードアウト出来ずに尻切れみたいになっててその度に集中が途切れました。勿体無さ過ぎる。
SWIM!!IN the box

SWIM!!IN the box

劇工舎プリズム

駒場小空間(東京大学多目的ホール)(東京都)

2011/06/17 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

フラッと久々に。
やたら眠くなる主人公と、夢にだけ現われていた少女。それがいつか現実の主人公の部屋に…。
すっきりした四人芝居。笑いなどクッションになるものがない70分。触れ幅がないので好みの影響はきっと大きい。詰め切れてないと感じる部分はあったけど、何を具現化したのかは充分伝わってきた。
ヒロインの声がすごく耳に残った。アニメ声じゃない声優みたいな。

ネタバレBOX

場内が暑かったのは惜しい。ちゃん観たいのに体温が上がって疲れて眠くなった。そんなところで主人公と重なっちゃっても…。
エモーショナルレイバー【ご来場ありがとうございました!】

エモーショナルレイバー【ご来場ありがとうございました!】

ミナモザ

シアタートラム(東京都)

2011/01/20 (木) ~ 2011/01/23 (日)公演終了

事件に纏わるレポートの様でもあり。
初見。再演である事を抜いても脚本がしっかりしているなという印象。きっと本だけ読んでも作者の伝えたい事の大半が伝わってくるのでは。観た上では台詞書きというよりは場面書きな作家だなという印象もありつつ。
全然共感出来なくて着いて行けなくなる瞬間が多々あったんだけど、今回に関してはそれで良かったんだと思います。特に店長の台詞でそれを感じた。「実際の現場でもその発言ありそう」と思いながら、その発言には全く共感出来ないという。観てる自分は冷静だったから起きたギャップ。あいつがエモーショナルレイバーさんか、と。あ、勝手な見解です。別に『誰がエモーショナルレイバーなのか?』を巡る話ではないので、未見の方は誤解なき様。

ネタバレBOX

各人物の背景が書かれていないのも適切。あの職場環境ではそれぞれ訳ありで絶対にドラマチックな何かをみんな持ってはいるはずなんだけど、それを掘り起こしたらあの職場での人間関係に焦点を絞った話ではなくなる。
色んな方の感想で女性目線についての言葉が散見されて、個人的には別にそんなに顕著ではない気が。エンジェルの懐妊は組織の終わりと家族の始まりの対比くらいにしか思わなかったし、男性陣がケイに見守られてたとも思わなかった。
ゼガヒデモ

ゼガヒデモ

Guesspell Project

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

14:30。
後ほど。

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