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さよならはめざめのあとに

さよならはめざめのあとに

劇団ハッピータイム

北池袋 新生館シアター(東京都)

2019/08/22 (木) ~ 2019/08/25 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/08/25 (日)

25日16時開演回(1時間50分?)を拝見。

繰り返し演じられる殺陣のシーンから出演者の皆さんの熱量は強く感じた。
ただ話の運びが(「観てきた!」やツイートからは)「スピーディー」と受け止める方が多いようだが、私には「せわしなく」感じられた。かなり目に付いた役者さんたちの技量の凸凹も何もかも勢いで押し切った、という印象が強いかなぁ。
男優陣と主演?のまついゆかさん好演!

【配役】
ヒロインを守る謎の少女(実はヒロインの子孫)/さつき…まついゆかさん
伊武雅子(高校生の頃のヒロイン)…富岡恵美さん
蒼脚/青野彩芽(高校生アイドル)…宮本彩綾(みやもと・さあや)さん
緑腕/緑山風美香…瀧澤由舞(たきざわ・ゆうま)さん
村人2/飯塚稔(教師。後の雅子の夫)/ファン1…大久保寛則(おおくぼ・ひろのり)さん
子供1/池乃ちづる…早乙女ゆいさん(最初、子役さんかと思った!)
谷葉子(保健室の先生)…向井沙織さん
子供3/警官/生徒D…明智麻里子さん
子供2/雪菜/医者/生徒B/店員…中川あかりさん
老女(漫画家として大成した晩年のヒロイン)/自分勝手な男/藪川/ファン2/大学院生
…内田啓太さん
生徒C/雅子の母/ただならぬ関係の女…小堀乃マリーさん(受付されてた方?)
村人1/馬/生徒A/マリアの母…齊藤ちひろさん
老人/教授/彩芽のマネージャー/キャッチっぽい男…忍守シン(しのもり・しん)さん
赤目(野伏の頭目)/赤井マリア(雅子をイジメる4人組のリーダー)…横濱りい子さん

Solace-慰め-

Solace-慰め-

さくリさく企画

APOCシアター(東京都)

2019/08/20 (火) ~ 2019/08/25 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/08/22 (木)

22日20時開演回のB面「遥かなる高速の旅路」(75分)を拝見。

ネタバレBOX

ヒロイン昴が様々な出会いを通して「決意」を固めていくさまが、丁寧に、でも決してクドくない語り口で描かれた75分。
浅利ねこさんと如月萌さんの掛け合いがとにかく楽しかった。
さりげなくだが、昴の表情が徐々に柔和になっていく描写も見事だった。
あと…物売りの少女からお菓子を受け取る際、落としてしまった場面で、浅利さんと宮内さん、素で笑うのをこらえきれなかったのかなぁ?と観ている側もニヤニヤ。
まぁ、何はともあれ、爽やかな気分で会場を後にすることができて感謝!

【配役】
高橋昴(カメラマンの彼氏と同棲中の高校教師。公私共に悩みあり)
…浅利ねこさん(『伯爵のおるすばん』で宇宙家族のママだった方。好演)
速水美知(フレンドリーだが夢中になると後先考えず。ただSEを辞めた経緯からは繊細な側面も)
…如月萌さん(終演後、ロビーで耳にした如月さんの挨拶からすると、「速水美知」は素?)
ナンパな男/バスジャック犯
…瀬口航平さん(朴訥なバスジャック犯は良かった)
物売りの少女/婦人警官
…宮内萌々花さん(『伯爵のおるすばん』では高校生→CAだった方。間近で観ると、とても愛くるしい雰囲気のお嬢さん)
光の祭典

光の祭典

少女都市

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/08/21 (水) ~ 2019/08/27 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/08/21 (水)

21日19時半回(2時間弱)を拝見。

ネタバレBOX

登場人物たちの、自己の尊厳にかかわる、ぶっ壊れてしまったり・ぶっ壊れつつある様々な感情が、青臭さと火傷しそうな熱を帯びて、一緒くたになって客席に押し寄せて来た2時間弱。
迂闊な気持ちではとても受け止め切れない、観る側にも相当な消耗を強いる舞台だった。

なお、初演、前回公演を観ていないので、私の思い込みかもしれないが、本公演のストーリー、考えていた程には、阪神淡路大震災に比重がかかっていなかったのが、ちょっと不思議な気分だった。

【配役】
片矢まこと(レイプ被害が原因でカメラを持てなくなった、元・天才女子大生監督)
…清瀬やえこさん(初め理知的に見えた「まこと」の崩壊していくさまを熱演)
江上透(震災で失った父親の死を忘れられずにいる映画青年)
…谷風作さん(やっぱ、巧いなぁ)
富田多江(まことに撮って欲しいと切望する、元・独立系映画女優)
…齋藤朱海(さいとう・あやか)さん(個人的には一番シンパシーを感じた役柄)
坂上夢波(女優になるという野心のためには何でもする女子大生)
…中野亜美さん(なんか、どんどん凄い女優さんに進化していくなぁ)
滝内あおい(地味な女子大生助監督。後に江上と恋仲に)
…宮川まきさん(エンディングが…で良かった♪)
麻生良太朗(フリーの音声。後にまことと公私ともに行動を共にすることになるも…)
…加藤広祐(かとう・こうすけ)さん(昨年秋、要町アトリエ第七秘密基地で大笑いさせてもらった劇団藤一色所属の役者さん)
藤原司(売れないドキュメンタリー映像作家。後に夢波のツテで…)
…桑野晃輔(くわの・こうすけ)さん(男性でも…認識を新たにさせてくれた役柄を熱演)
井上充(大学講師・脚本家。まことの心身に傷を負わせた、彼女の不倫相手)
…玉垣光彦(たまがき・てるひこ)さん(上の世代の方がひとり入るだけで作品世界に説得力と厚みが生まれる)
みらい(まことの映像作品の中の「少女」/金魚/妹)
…青海アキ(おうみ・あき)さん(『セイレムの焔』のキリエ役で印象深い方。好演)
発表せよ!大本営!

発表せよ!大本営!

Aga-risk Entertainment

駅前劇場(東京都)

2019/08/15 (木) ~ 2019/08/20 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/08/15 (木)

初日である「終戦の日」8月15日19時半開演回(2時間10分)を拝見。

前回公演の『わが家の最終的解決(再演)』と同様…いや、それ以上に、序盤は(時折クスリとさせられるものの)コメディーよりもドラマのニュアンスが強かった。が、中盤、そして終盤のラッシュ&パワーな盛り上がりに、観客席は爆笑の渦! 舞台上の役者たちがテンション高く畳みかけるようにセリフを繰り出すさまは、まさしく作者の自家薬籠中の物。このあたりの脚本の冴えは、最早、名人芸の域かもしれない。

ネタバレBOX

ただ、個人的には、「ここはまだ命をかける場面じゃない!」という認識で、結局は虚偽の内容を発表したミッドウエイ海戦の「大本営発表」に対するものとして、後日談的扱いでもいいから、短くとも「放送するのが命がけだった」軍には不都合な「玉音放送」のシーンなりエピソードを追加して欲しかったなぁ(でも、蛇足のそしりは免れぬか、汗)。

【配役】
代田中佐(海軍報道部の発表主務部員)
…津和野諒さん(他部門との擦り合わせでの七転八倒の板挟みぶりが大ウケ!)
平入大佐(報道課長。士官学校時代、富澤に苛められていた?)
…矢吹ジャンプさん(見た目が、モデルであろう故・平出英夫氏のそっくりさん?!)
浅野報道班員(元・新聞記者)…淺越岳人さん
前畑(海軍省庁舎の清掃員。何故か事情通)
…前田友里子さん
富澤大佐(作戦部作戦課長。堅物に似合わず、実は赤島放送員のファン)
…北川竜二さん(『殉情わりだす演算子』『あさどらさん』で観てきた方)
三神中佐(作戦参謀)…斉藤コータさん
木田大佐(軍務局課長)…木内コギトさん(『草苅事件』『あさどらさん』で観てきた方)
下山中佐(ミッドウェイ海戦時、腹痛で出撃できなかった、空母飛龍の飛行長)
…山下雷舞さん(とにかく迫力のある形相!で登場する度に笑いを誘っていたが…自決の結末で笑えなくなった観客もいらっしゃっただろうな)
高櫛中佐(陸軍報道部の発表主務部員。赤島放送員のストーカー?)…高木健さん
上川記者(海軍省担当記者)…川上献心さん
藤井放送員(大本営発表の放送を担当)…伊藤圭太さん
赤島放送員(大本営発表の放送を担当したがっている)…鹿島ゆきこさん
甲斐谷勇太(材料工学?の大学生。ハルに一目ぼれ)…甲斐優風汰さん
熊川ハル(甘味処の従業員。実は亡くなった恋人への想いが消えていない)
…熊谷有芳さん(3日前までショタコン漫画家だったヒトがぁ…役者さんって凄い!)
三並綾子(幼い頃から勇太を知っている女子高生。密かに勇太を慕っている)
…榎並夕起さん

【追記】
1月の『わが家の最終的解決』には手放しで☆5つをつけたが、本作は☆4つにとどめた。あくまでも個人的感覚ではあるが、『わが家の…』は遠い異国の話、『発表せよ!…』は昭和生まれの自分にとっては(戦争体験こそないものの)決して他人事とは思えない話…批判を笑いのオブラードで包んだブラックコメディー、と頭ではわかっていても、やっぱり何処か引っかかっちゃうだよなぁ。
ダブルダブルチョコレートパイ

ダブルダブルチョコレートパイ

劇団肋骨蜜柑同好会

APOCシアター(東京都)

2019/08/03 (土) ~ 2019/08/12 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/08/08 (木)

ビター篇の8日19時半回(95分)を拝見。

ネタバレBOX

過日、ミルク篇を観たおかげで、冒頭からすんなりと話の世界に入り込むことができた。
派手なパニックを除いた『ポセイドン・アドベンチャー』的群像劇において、ストーリー自体もだが、ビター篇・ミルク篇とを合わせるとペアになっている(らしい)登場人物を比較しながら観るのも楽しい。
やはり、この公演、両作品を観て初めて、欠けたピースが合わさりパズルが完成するようだ。
それにしても退屈というのは人間にとっては毒。小人…でなくとも「閑居して不善を為す」弱い存在だと自覚させられる。ビター篇に「浦乃カオル」、ミルク篇に「宗良ヒナタ」が配置された意味合いをしみじみと噛み締めながら…。

【配役】
那須ミチヨ(有末の元妻。華道家元。娘とのコミュニケーションがうまくいっていない)
…菊地奈緒さん
月島ヒカリ(アイドル。有末・那須の娘。来間コウタロウが彼氏)
…今治ゆか(いまばり・ゆか)さん
上総アキコ(一見とっつきにくそうだが、本当はシャイでお茶目な?哲学者)
…森かなみさん
墨田カオリ(占い師)
…里仲景さん(所属のVoyantroupeでは見られない、良識をわきまえた?!人物を好演)
魚沼マリカ(高原の公設秘書。自分のチカラで道を切り拓く主義。瓶井の熱烈なファン)
…長友美聡さん
瀬見レイナ(丸ノ内OL。ちゃらちゃらしているも、最後の方で勇気を振り絞って「正義漢」を発揮)
…兒林美沙紀(こばやし・みさき)さん
宍倉ナオ(当初は強気で攻撃的な起業家だったが…)
…田中祐理子さん(『辺獄の葡萄』の「カシワ」さんだっ!)
指田リエ(アノ人がモデル?なカリスマ主婦)
…トヨザワトモコさん(『草苅事件』以来の方)
丹沢ハルコ(装いがアノ人と被る?科学者)
…永田佑衣さん(今回の舞台を観ていても、永田さんがあちこちから引っ張りだこなのがよくわかる)
八木橋クロコ(保険屋。常識人かと思われたが、実は…)
…福田真夕さん(所属のJACROWでもありそうな役柄を好演)
宗良(そうら)ヒナタ(月島のマネージャー。彼氏は羽刈?ミルク篇の浦乃と対をなすビター篇の「良心」)
…森口美香さん
私…フジタタイセイさん
ダブルダブルチョコレートパイ

ダブルダブルチョコレートパイ

劇団肋骨蜜柑同好会

APOCシアター(東京都)

2019/08/03 (土) ~ 2019/08/12 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/08/06 (火)

ミルク篇の6日19時半回(95分)を拝見。

個々のキャラクターに惹かれつつも、頻繁な出ハケに幻惑されてか、我が読解力が追いつかず、話の流れに身を任せていたが…95分の作品の最後の最後、小島明之さんの台詞で漸く腑に落ちた。
なかなかに理解するには歯ごたえがある作品だが、別班のビター篇を観て、合わせて理解が容易になるのだろう類の作品のようだ。

【追記】
8日にビター篇を拝見。ミルク篇への理解も深まったため、☆を3→4に変更する。
あと、個人的感想だが、ストーリーの設定がセリフで紹介されるビター篇の方を先に観た方が良いように思えた。

ネタバレBOX

【配役】
有末ヒラオ(銀行頭取、船の権利者。上にへつらい・うわべは愛想がいい)
…村山新さん
高原ヨシロウ(参院議員。尊大。来間元首相と面識有)
…西本泰輔さん
粳田(うるた)リュウコウ(日蓮宗系?の僧侶)
…小寺悠介さん(『帰郷』以来、何度も舞台を拝見している方)
来間(くるま)コウタロウ(俳優。失脚した元首相の父親と確執)
…藤本悠希さん(肋骨蜜柑の方)
吾妻セイヤ(ユーチューバー。後に粳田の宗教に入信)
…綱斗(つなと)さん
羽刈マサヨシ(ヒーローものに憧れて弁護士に)
…小島明之さん(苦悩する表情が似合う、何度も舞台を拝見している方)
瓶井(かめい)キヨシ(メジャーなロックバンドの元ボーカル)
…坂井宏充さん(TOKYOハンバーグの役者さん)
根布(ねぶ)ハルアキ(小説家。不眠症)
…小太刀賢さん(大声が響く・響く!何度も舞台を拝見している方)
浦乃カオル(純な心を持った青年)
…岡山昌義さん(『空き家のグラフィティ』の父親役以来)
明石カメキチ(農夫。死神?)
…シマザキタツヒコさん(『森に棲む魚とハルニレのウタ』以来)
古井戸カズトシ(医師)
…高村颯志(そうし)さん(直近だと『犬(もしくは)神』での中学3年生役の方)
私…フジタタイセイさん
ミス・キャスト

ミス・キャスト

公式愛人

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2019/07/25 (木) ~ 2019/08/04 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/08/04 (日)

左手チーム・4日15時開演回を拝見。

「結婚したくても、できないカップル」をテーマにした、教師と生徒・同性愛・義理の兄妹・職場の上司と部下、の4つのエピソードからなるオムニバス構成の105分。

でっ、各エピソード共、確かに切り口は異なるものの、ワタシにはテイストが似通ったものに感じられ、次のエピソードが始まると従前のそれが記憶から「上書き」されるきらいも。終演後、個人的には、それまでの3つのエピソードでは狂言回し役だった、不倫関係にあるブライダルプランナーの先輩・後輩を描いた最後のエピソードのみが強く印象に残った。

演じ手では
『いつもの致死量』での先輩営業レディー以来の金井愛さん
表情豊さん作品では珍しい(注.弊社調べ)正統派の二枚目役な千葉一磨さん
のお二人が特に印象的だった。
あと…ワニズホール?での着物姿とか、何度か舞台を拝見しているはずの年代果林さんが、「あれ、こんなに小柄で可憐な方だったっけ?」と従来抱いていたイメージがアップデートされたことも付記しておく(☜なんのこっちゃw)

【配役】
武内ミホ(教師)…金井愛(かない・いつみ)さん
ヨコヤマナオヒロ(ロッカーな生徒)…池田みのるさん
ユキナ(同性愛カップルの求婚側)…宮下真美さん
リリ(同性愛カップルの躊躇している側)…佐倉仁菜(さくら・にな)さん
カリン(義理の兄を慕う妹)…勅使河原里菜さん
マモル(義理の兄)…芳賀勇さん
ファミレス店員、他…年代果林さん(好演!)
相沢タケル(ブライダルプランナー)…千葉一磨さん
トウコ(タケルの上司。家庭持ち)…多菊八重さん

月がとっても睨むから

月がとっても睨むから

Mrs.fictions

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2019/08/03 (土) ~ 2019/08/12 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/08/03 (土)

3日19時開演回(2時間)を拝見。

ネタバレBOX

小学生誘拐事件の被害者と誘拐犯が、オトナになって再会した時から始まる、事件の後始末的なエピソード。
少年少女の夢のヒーロー・ヒロイン像で(実は深刻であっただろう)事件の内実をコーティングした誘拐事件のイメージ設定と、登場人物達の巧みに入り組んだ相関模様とで、どこか浮世離れした、現代の寓話的雰囲気を持たせたストーリー。最後までエンディングが読めない話の運びは、さすが「ザ・ミセスフィクションズ」。月光のように余韻の残る舞台だった。ただ、もし公演の時期が9月か10月頃だったら、ソワレの帰路、空を見上げて、より一層、感慨深くなれたかなぁ…と、そこだけ残念。

ところで、作中、セリフから壊滅?!したと推測される江東区、結局、最後まで伏線が回収されることはなかったが、一体、何があったんでしょう? そしてメインストーリーと何か関連があったのかな?w

なお、演じ手では
『キズツクキカイ』以来、何度も舞台を観ている中で、今回が一番綺麗だった(☜誇張無し!)真嶋一歌さん
ここのところの客演舞台に続き、今宵もまた、味のある演技を見せてくれた佑木つぐみさん
のお二人が特に印象に残った。

【配役】
ミツ夫(現「錦糸町の帝王」)
…岡野康弘さん(「サンジェルマン伯爵」「田臥兄」役で認識した、独特の演技を今回も堪能させてもらった)
柿野(ミツ夫とは小学校の頃からの付き合い。今は忠実な部下)
…安東信助さん(ホントによく舞台でおみかけするなぁ!)
愛野美奈子(ミツ夫を誘拐した犯人。ショタコン)
…真嶋一歌さん
しいね(ミツ夫のカノジョ。天文学的資産家の娘)
…鮎川桃果さん(『たちばなきょうだい、と天使たち』以来!)
うしお(ラブホのフロント。夫を交通事故で亡くしている)
…谷田奈生さん(『ワンダーランド、跡地』の「諸橋さん」)
乱太郎(売れないホスト)…岡野優介さん
アシベ(働いたカネで、彼氏が起こした事故の遺族(実はうしお)に仕送り)
…山崎未来さん(『プロポーズ難民』ぶり)
煙巻(東大出・キャリアのエリート刑事。ノンキャリのむつ子の部下)
…深井敬哲(ふかい・ひろのり)さん(さりげなく巧い!と感じた)
松野むつ子(刑事。ショタコン。昔、美奈子とやりとりしたことあり)
…佑木つぐみさん
鉄郎(美奈子の父。美奈子の妄想/現・タクシー運転手の実物)
…井並テンさん(好演!)
まこと(ショタコン漫画家。ショタコン時代の美奈子の存在を知っていた)
…熊谷有芳さん(1月の『わが家の最終的解決』以来、自分が抱いていたイメージが変わった女優さん)
チャンク(ヒーロー・ミツ夫に対抗する(を支える?)悪の組織、を自任するホームレス)
…今村圭佑さん(『伯爵のおるすばん』『カーテン』で拝見した方)
ユイ(児童施設園長。かって美奈子が属していたショタコン・サークルの創始者)
…オミユキさん(お初の方。モデルさん?)
ヤマダクライマックス

ヤマダクライマックス

やまだのむら

イズモギャラリー(東京都)

2019/08/01 (木) ~ 2019/08/06 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/08/01 (木)

1日19時半回(55分)を拝見。

ネタバレBOX

ヤマダ兄弟や新たな「父親」の醸し出す空気感もあって、終始、トボけた雰囲気の中で進行する男だらけの芝居は、時折、笑いのタネを投下しながらも、登場人物たちの気持ちの温もりが伝わってくる55分だった。

【配役】
ヤマダ(元プロレスラー)…山田健太郎さん
ノムラ…野村亮太さん
ヤマダの弟…津枝新平さん
オギヤマ(レスラー・ヤマダのファンが何故か「父親」に!)…荻山博史さん
シオバラ…塩原俊之さん
古~inishie~

古~inishie~

エヌオーフォー No.4

シアターサンモール(東京都)

2019/07/24 (水) ~ 2019/08/04 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/07/30 (火)

30日19時開演回(1時間55分)を拝見。

ネタバレBOX

ノスタルジー&挫折&今の生活、が一緒くたに押し寄せて来て、詰め込み過ぎ?のきらいも否めないが、達者な演じ手たちの熱演に支えられて、最後はイイ話でフィニッシュ!と思っていたら…
唐突に畳み掛けてくる「板垣翔」のだめんずぶりに半ば唖然としつつも、それでいて、終わってみれば、水準以上の充足感が得られた作品だった。ただ、あのエグ味のキツい伏線回収のラストには違和感を覚える観客も少なからずおられただろうなとは察せられる。

【配役】
<劇団タイムストリップ>
板垣翔(元・主演男優。今は国会議員の私設秘書をしているらしいが…)
…馬場良馬さん(『特命戦隊ゴーバスターズ』のブルーバスター!)
友村めぐみ(元・主演女優。今は座長の星野と結婚しているが、過去には…)
…栗生みなさん(5年前の『メイツ! -ブラウン管の向こうへ-(初演)』ぶり!)
森宮歩夢(元・劇団員。今は売れっ子の2.5次元俳優)…水瀬慧人さん
谷文則(元・劇団員。今も小劇場界隈で生息中)…瀬尾タクヤさん
野村莉子(元・劇団員。今はブライダルプランナー。内心、めぐみには含むところあり)
…小野寺ずるさん(直近では『見よ、飛行機の高く飛べるを』ご出演。幾度も舞台を拝見している女優さん)
薄井健(元・劇団員。今は父親の不動産会社に勤務)…上杉輝さん
星野旺次郎(座長。今は介護職員だが、めぐみとの約束に反しても解散公演を打ちたがっている)
…西ノ園達大さん(「劇団の座長」と言う役柄に説得力のある演技・存在感)

<劇団ゴールデンボーイ>
榎戸安雄(そこそこ売れてる小劇場系劇団の座長。旺次郎とは大学からの付き合い←セリフから察するに、何か伏線があったようだが、結局、活かし切れず)
…宮下貴浩さん(時折みせるアドリブ?!に、共演者が笑いをこらえるさまが微笑ましかった)

<スナック「古–inishie-」>
星野侑子(旺次郎の妹。母親から引き継いだ元ママ)…木野村温子さん
石嶺はるか(元アルバイトの東大生。劇団休止の原因をつくったらしいバチカンの消息を知っている)
…沖なつ芽さん
『風の使者ゼノ』

『風の使者ゼノ』

エンターテイメントユニット自由の翼

北とぴあ・ドームホール(東京都)

2019/07/27 (土) ~ 2019/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/27 (土)

27日16時半開演回(90分)を拝見。

ネタバレBOX

「アリの街のマリア」と慕われた北原怜子(さとこ)氏にスポットを当てた、昨年6月の『アリの街のマリアとゼノさん』に続いて、今年はゼノ修道士の半生を描いた本作。

苦味のあるラストシーンに象徴されるように、時代と共に歩み、しかし、やがて時代から取り残されてしまいながらも、愚直に・誠実に生を全うした人間の生き様を描いた、単なる偉人伝で終わらないストーリーに大いに感銘を受けた。

演じ手では

最早、日本語が達者なポーランド人の境地に達した⁈
前作に引き続きゼノ修道士役の松本義一さん

特に後半、北原怜子が抱いたであろう寂寥感を熱演の
おでこがキュートな升野紗綾香さん

合間・合間のコメディーリリーフが秀悦だった
松浦姫さん

そして何よりも
合唱を担当された光塩女子学院の皆さん

がとりわけ印象的だった。

【配役】
ゼノ修道士…松本義一さん
コルベ神父…島田信二さん(光塩女子学院)
北原怜子(さとこ。アリの街のマリア)…升野紗綾香さん
松居桃楼(アリの街に住む劇作家)…こまつゆたかさん
小沢求(アリの街の会長)…大寄正典さん
大野真魚(アリの街の住人→大学副手)…斉藤可南子さん
岩切南(アリの街の住人→新聞記者)…藤井優果さん
塚本慶子(2代目マリア)/看護師…佐藤天衣さん
吉田京子(長崎のマリア。後に真魚と結婚)…又吉宏美さん
エレナ(ゼノの姪)…岩浦さちさん
西村悦子(石飛の担当編集者)…松浦姫さん
石飛仁(ゼノの半生記を執筆する雑誌記者)…柳橋龍さん
戦災孤児…こばんさん
合唱…光塩女子学院の皆さん
ファントム・ペイン

ファントム・ペイン

演劇集団TEAM ZERO

池袋GEKIBA(東京都)

2019/07/21 (日) ~ 2019/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/26 (金)

26日19時15分開演回(110分)のBキャストを拝見。

第三舞台によるオリジナル『ファントム・ペイン』も、同じく『スナフキンの手紙』も直接は観ていない。が、当時、知り合いが劇団員だった関係で、第三舞台の作品自体は観たことがある。
でっ、ストーリー・笑いの取り方・唐突に始まる?!群舞シーンなどなど…あの頃の小劇場の雰囲気が蘇ったような舞台を存分に楽しませてもらった。

ネタバレBOX

【配役】
氷川サキ(令和の人間。特殊精神研究員)/大恵の氷川サキ…平井亜矢子さん
後藤田政志(大恵から来た。令和では塾講師。結婚して幼い子供有り)…太田勝さん
山室実(大恵から来た。令和では喫茶NRマスター)…ジェット朗さん
テンコ(大恵から来た記憶を失い、令和では喫茶NR店員)…木許舞由さん
寺田健一(令和の人間。喫茶NRの常連客)…水野創平さん
水本絵美(令和の人間。後藤田の元教え子。現世に違和感。今は深町に惹かれる)
…齊藤みのりさん
キャンディー・生田良子(令和での二代目キャンディー。インチキ霊視が後に真のサイコメトリストへ)
/大恵のキャンディー
…斉藤未来さん
ジャーマネ・村松(大恵から来た。令和ではキャンディー・生田良子のマネージャー)
…市村和樹さん
浦安令太(令和においての浦安太郎。重度の引きこもり)
/浦安恵太(大恵から来た浦安太郎で、実はテンコの彼氏。令和では令太の兄を装う)
…狐塚誠弘(こづか・ともひろ)さん
深町慎史(令和の人間。サイコメトリスト)…甲斐優風汰(かい・ゆうた)さん
櫻小路瑞樹(令和の人間。永川の側近)…日向彬(ひむかい・あきら)さん
あんたのことなんて誰も見てないツアー2019

あんたのことなんて誰も見てないツアー2019

MCR

中野スタジオあくとれ(東京都)

2019/07/24 (水) ~ 2019/07/26 (金)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/25 (木)

MCRさんの25周年記念公演ということで、内容はほぼ完全に(虚実ない交ぜ?な)内輪話なんだが、部外者の自分でさえいつしか腹を抱えて笑っていたほどに、会場の笑いの総量が半端なく凄い1時間40分だった。

遠雷、不如帰、青嵐

遠雷、不如帰、青嵐

salty rock

ギャラリーしあん(東京都)

2019/07/24 (水) ~ 2019/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/24 (水)

24日16時開演回(90分)を拝見。

ネタバレBOX

つい先だっての土曜日、とある日の3人姉妹を描いた、同じ作者の『hortensia』を観た後だけに、家族というものへの思いが一層強く感じられた本作品。

兄・姉妹の3人に、末の妹の彼氏

現世に残していった子どもたちがオトナに成長した後も見守り続ける母親
長男の高校時代の同級生
そして、純粋に?!「ただの通りすがり」
の幽霊3人衆

さらには(この作者らしいキャラクターの)かって母親に可愛がられていた、長生き?!な野良猫

生死やヒト・人外の別を超えた語らいを通して描かれる家族の佇まいに、(私事で恐縮だが)今はもう跡形もない、田舎の母方の祖父母の家に、お盆の時期、帰省しているような錯覚にとらわれた。
そして(エエ歳こいてるせいか)家族というものがあった頃の、様々な由無し事が何気にジンワリと思い出される、穏やかな時が流れる90分だった。

【配役】
森村穂高(長男。進学をあきらめ、父親代わりとなって姉妹を育てた)…長瀬巧さん
森村花織(長女。気遣いのできるキッチリした性格)…小林カナさん
森村里穂(末っ子らしい自由奔放な性格。兄・姉に妊娠三ヶ月であることを告げる)
…松本真菜実さん
猿渡ヒロシ(里穂の彼氏)
…グレートニュームラマツさん(客演も含めて、一番よく舞台で拝見している「ムラマツネーム」の役者さん)
恭子(実は3人の子供たちを見守る母親の霊)
…植松りかさん(優しさが伝わってくる声!)
新見洋輔(天文学者になりたいという穂高の夢を知っている、彼のクラスメイトの霊)
…石原嵩志さん
群テツオ(森村家とは全く縁もゆかりもない、通りすがりの霊)…神野剛志さん
タマ子(恭子が可愛がっていた野良猫)…野崎涼子さん
しだれ咲き サマーストーム

しだれ咲き サマーストーム

あやめ十八番

吉祥寺シアター(東京都)

2019/07/19 (金) ~ 2019/07/24 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/07/21 (日)

21日14時開演回(途中休憩10分込み2時間35分)を拝見。

大胆な舞台セットに度肝を抜かれ、人々の愛憎が複雑に絡み合うシリアスな題材が、生演奏をバックに、落語のテイストで軽妙洒脱に展開し…『江戸系 諏訪御寮』等、自分が過去に観てきた、あやめ十八番の9作品のうち、今回が最高傑作ではないかと思う。

役者陣。
まずは中野亜美さん。あやめ十八番・代表の堀越涼氏の指導の下、初舞台を踏んだ女子高校生が、2年後の夏、同じ吉祥寺シアターの舞台で主要キャストの一人を立派にこなしているのを目にして、胸熱な気分にさせられた。
次に、メインの役柄ではないが、本作品の軽妙洒脱なテイストを象徴するような役柄を演じた田久保柚香さんが、個人的には、とても印象に残った。

ネタバレBOX

【配役】
風間東薫(かざま・とうくん。亡くなった六代目・大酩酊白菊の元弟子)
…藤原祐規(ふじわら・ゆうき)さん(色悪(いろあく)を好演)
お袖(東薫の新妻。六代目・大酩酊白菊の娘)
…大森茉利子さん(以前、ギャラリールデコで観た『恋愛恐怖病』のような作品での客演も拝見したい方)
お万喜(おまき。六代目・大酩酊白菊の妻)…井上啓子さん
岩鼻牡蠣右衛門(戯作者。六代目・大酩酊白菊の元弟子)
…村上誠基(むらかみ・まさき)さん(拝見するのは『メロン農家の罠』以来?)

<岡倉町の長屋>
番匠アキ(ばんじょう・あき。東薫の友人。大工)…尾﨑宇内(おざき・うだい)さん
お文(おぶん。アキの妻)…内田靖子さん
のよ(Vチューバー=アバターのユーチューバー)
…シミズアスナさん(レティクル東京座の方。適役!)
三竹なお八(「のよ」の声優)
…ムトコウヨウさん(「二代目なっちゃんの愛人。」で知った、劇想からまわりえっちゃんの役者さん)
栗田蜂五郎(「のよ」のアニメーター。元・浮世絵師)
…山本周平さん(新宿公社『死ぬ気はなかった。』『13番地のパブロ・ピカソ』に出ていた方)
猿若雛太郎(歌舞伎役者)…渡邉素弘さん

猿若藤七郎(雛太郎の兄弟子の歌舞伎役者)
…和知龍範(わち・たつのり)さん(『肥後系 新水色獅子』の高校教師役以来、あやめ十八番を初めとして何本もの作品で拝見している方。色悪(いろあく)役が巧い)
お力(おりき。両替商。藤七郎にカネを貸している)…蓮見のりこさん

三浦屋・幽霧(ゆうぎり。花魁。藤七郎に惚れている)
…澤田千尋(さわだ・ちひろ)さん(総英学院の副部長さん(役柄)だぁ!)

<吉原の有ま屋>
楼主・徳兵衛(牡蠣右衛門に吉原俄を依頼)…山下禎啓(やました・よしあき)さん
有馬菊子(徳兵衛の娘。世間知らずで、東薫に騙されて貢いでいる)…中野亜美さん
清平(せいべえ。若い衆)…酒井和哉さん
お琴(やり手…遊女の世話係)…田久保柚香さん(『みのほど』で知った女優さん。好演!)
薄蜘蛛(うすぐも。花魁。藤七郎に惚れている)…融羽子(とわこ)さん
朝蛾於(あさがお。遊女。藤七郎に惚れている)…金子侑加さん
鬼瀬川(きせがわ。花魁。東薫や藤七郎から惚れられている)…配役なし

七代目・大酩酊白菊(故・六代目の弟子。牡蠣右衛門に新作落語を依頼)…堀越涼さん

<大酩酊白菊の弟子/演奏>
…ピアノ・吉田能(よしだ・たかし)さん
 パーカッション・吉田悠(よしだ・はるか)さん
 ギター・島田大翼(しまだ・だいすけ)さん
 サックス・藤林祐聖(ふじばやし・ゆうき)さん

<後妻打ち(うわなりうち)の女房衆、物売り、他>
…内田京(うちだ・みやこ)さん(過日の新宿公社『死ぬ気はなかった。』で知った方)
 旭レナさん
 安藤陽佳(あんどう・はるか)さん(何度も舞台を拝見している方)
 悦永舞(えつなが・まい)さん
 北原葵さん
エンれぱ!Vol.8

エンれぱ!Vol.8

しむじゃっく

あさくさ劇亭(東京都)

2019/07/19 (金) ~ 2019/07/21 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/07/20 (土)

20日19時開演回(70分)を拝見。短篇3本の構成。

ネタバレBOX

上演順に内容に触れると

『hortensia』作:伊織夏生(saltyrock)
長女…廣川千紘さん
次女モモ…日髙彩さん
三女エリカ…石井四郎さん
『hortensia(紫陽花)』 は、作者の実体験なのかなぁ?とニコニコしながら拝見させてもらった。
個人的には今宵一番の好み。

『殺されなかったクックロビン』作:永村閏(劇団MAHOROBA+α)
スズメ…Rineさん(演劇ユニットUM.)
ハエ…吉平千穂さん
サカナ…下村りさ子さん
刑事…椿玲威さん
途中でオチが読めてしまったが、それはそれ・これはこれ。3人の「犯人?」の色合いの相違を楽しませてもらった。

『初恋は消耗品』作:ハセガワアユム(MU)
優菜…手塚菜摘さん
木下…杉山純じさん
『初恋は消耗品』 は以前、優菜役・加瀬恵さんのラブホ版、同・小島望さんのサブカルくそ女⁈版、の2バージョンで観たことがあるが、今宵の脚本は後者の版。
優菜役・手塚菜摘さんの幼い雰囲気が如何にも「初恋」に似つかわしく、微笑ましい思いで拝見させてもらった。
シェイリ шерри

シェイリ шерри

Yプロジェクト×Zero Project×E-Stage Topia

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2019/07/17 (水) ~ 2019/07/20 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/17 (水)

17日初日のソワレ(2時間15分+途中休憩15分)を拝見。

ネタバレBOX

『かもめ』の主人公トレープレフが、彼の呼びかけで不本意ながら集まったらしい他の主要人物3人(アルカージナ、トリゴーリン、ニーナ)と共に劇中劇で振り返りながら、当時の心境などを語り合うという、メタフィクションな構成の舞台。なお、途中で薄々察せられるのだが、どうやらトレープレフ(だけ)は彼自身の最後についての記憶がない模様。
いわば、『かもめ』のダイジェスト版に、登場人物本人による事後的解釈が加わった趣きの本作だが、仮に原作を知らない観客でも充分見応えがあるだろう2時間15分だった。

役者陣。
トレープレフ…秋元龍太朗さん
アルカージナ…秋吉織栄さん
トリゴーリン…一洸(いっこう)さん
ニーナ…茜屋日海夏(あかねや・ひみか)さん
の主要人物4人のうち、個人的には、秋元龍太朗さん演じるトレープレフの見事な?!こじれ具合と、原作より聡明?に描かれたニーナ役・茜屋日海夏さんが印象的だった。
あと、土屋シオン演じるメドヴェージェンコが何気に気にかかった。
暴走ちゃんの暴走

暴走ちゃんの暴走

革命アイドル暴走ちゃん

王子小劇場(東京都)

2019/07/10 (水) ~ 2019/07/16 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/14 (日)

14日19時半開演回(40分弱)を「体験」。

バナナ学園純情乙女組の頃の因縁がある王子小劇場での公演ということで興味をそそられ
水やら豆腐やらワカメやらに被弾する恐怖に当初は後ずさりするも、出演者の熱心なツイートに背中を押され
革命アイドル暴走ちゃん、完全防水武装のいでたちで「初体験」して来ました。

でっ、実際に「体験」してみると、完全防水武装が功を奏して、被害⁈は最小限にとどめたが、確かに、こりゃズブ濡れになるわ、と納得の「修羅場」w
出演者の熱気と
我が実家の博多祇園山笠並みの勢い水(きおいみず)と
豆腐やワカメ、刻んだ新聞紙等の飛来物に煽られた
コンサート&祭りのような40分でした。

最後に、感想はというと…顔と名前が一致する土橋銘菓さんや三浦葵さんだけでなく、出演者の全員が暴走ちゃんワールドの中でイキイキとしているさまを見ていて、こちらまで元気づけられました、とさ♪

乱反射パレード

乱反射パレード

ソラニエ

d-倉庫(東京都)

2019/07/11 (木) ~ 2019/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/11 (木)

11日19時開演回(1時間45分)を拝見。

ネタバレBOX

序盤は正直取っつきにくかったが、「個人と個人」「個人と社会」とのつながり・かかわりの脆さ・繊細さ・そして大切さ、という作品のテーマを意識してからは、舞台からの役者さんの熱演や演出の圧に押されて、グングンと胸に響いてくる1時間45分だった。
あと、場面・場面がアート系写真作品のように美しく印象的だったことも付記しておきたい。

ところで、実は、何処か懐かしさ?を覚えながら観ていたのだが、帰ってから確認してみると、やはり4年前、同じ日暮里d-倉庫での『狂乱フリーク』で、ソラニエさん体験済みだった。そして、あの時の出演者、今回も何名か出ているんだなぁと感慨深く…。

【配役】
深津司郎(懇意にしていた男性を撮った写真に勝手にキャプションをつけられ、自殺直前を撮影したと噂を立てられて以来、人物が撮れなくなったカメラマン)
…アンディ本山さん(半端なくシンパシーを感じた)
深津リツコ(司郎の姉。調理を助手に任せっきりで自分は喋るだけの料理番組を配信。ただ、助手に言わせると料理の腕はホンモノ)
…窪寺奈々瀬さん(姉貴役はピッタリだなぁ)
犬見桔平(司郎の写真のファンで押しかけ助手の馬鹿&陽気な若者。ツチグモの元教え子で、当時は生真面目な学級委員長だったらしい)
…伊藤将吾さん
鶯かおる(リツコの助手。普段は配信番組で淡々と調理しているが、内には秘めた気持ちが…)
…加藤美帆さん
茨ピコ(リュックに括りつけているウサギの縫いぐるみの腹を裂いたツチグモに恨みを抱く元教え子。だが、腹を裂いたのは実は誰あろう…)
…板倉萌さん
堂坂エフ(ピッキングの名人。純粋に親友だと思っているピコと行動を共にし、悪事を働く)
…長谷川栞さん
ツチグモ(元教え子にまで目を配る狂信的に教育熱心な高校教師。生徒の個人情報を網羅した「生徒百科」を持ち歩いている)
…友利哲健(ともり・のりたけ)さん
千葉宗介(恋人の千晶と全てが正反対の性格なことに悩んでいる)
…サトモリサトルさん(あっ、今回はごく普通の感性の善人な役柄だぁ!)
明石千晶(宗介との関係を良くするために使うようになった「器具」で、徐々におかしくなっていく。宗介に「靴の料理」を供したシーンのシュールさは強烈)
…小島望さん(ソフトな狂気を演じるのも巧み)
教祖くん(かけると「自分だけに見える世界」で過ごせる謎の視力検査機のような器具を頒布、人間関係に悩める人々を導いている。自殺した男性の息子。司郎と面識がある)
…二宮清隆さん(ユーチューブ全盛期の「教祖」に相応しい雰囲気)
一条(教祖くんの元クラスメイト。今は教祖くんの活動の広報に従事)
…JUNさん
夏目(街中に監視カメラをしかけ、司郎の写真の噂を流した「あいつ」を追っている)
…キジマチカさん
誰にでもなれる男(医師、自殺した父親…)…加藤大輔さん
誰にでもなれる女(猫…「あいつ」!)…大木菜摘さん
皿の裏

皿の裏

Rising Tiptoe

座・高円寺1(東京都)

2019/07/03 (水) ~ 2019/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/07/05 (金)

5日19時開演回(1時間35分)を拝見。

ネタバレBOX

その甘美なまでの甘さで人々の心をとろけさせ、だが、過剰摂取が続くと、まるで水をかけられた角砂糖がドロドロに溶けていくかのように、心身共にスポイルされていく…「砂糖」という戦略物資?によって、搾取と支配が行われている近未来の世界を描いた、現代の寓話です。

「貴重な砂糖を育成?する工場」「工場から衣服の洗濯を請け負っている、家族経営のクリーニング屋」「砂糖より安価な人工甘味料?を生み出そうとしている治験施設」の3か所を代わる代わる登場させての巧みなストーリー進行を初めとして、演技巧者な役者さんたち! こだわりの劇伴・照明・舞台美術! には大いに感心させれた反面、ヒトにより好みが分かれる作風かな?とも思われました。
あまりに精緻な・一部のスキもない話の進行ぶりに「少しスタティック過ぎるかなぁ」とは、あくまでもワタシ個人の印象であって、客観的には、明らかに高水準の作品であると断言できます。おそらく舞台を、そして公演を重ねる毎に、更に一層、磨きがかかっていく作品なのだろうと思われます。次年度以降の再々演を期待された観客も多いのでは?

【配役(塩チーム)】
※場面毎の配役分類、記憶が違っていたらゴメンナサイ!
<工場>
ミア…小川諒子さん
エリカ…加藤えりーさん
ヤン…オギクボノ・トムさん
ジベ…渡部健太郎さん
ホリ…山田将平さん
ナギ…和田悠佑さん
女…太田祥世さん
<クリーニング屋>
父…森下庸之さん
母…鈴木佳さん
ケイ…石井寿美さん
ルカ(姉)…松本さえ子さん
リク(妹)…斎藤アイナさん
祖母…星野クニさん
セールスマン/スカウトマン…神山武士さん
<治験施設>
所長…おおばゆかさん
シナモン…岡庭菜穂さん
塩コショウ…柴田愛奈さん
タバスコ…土佐みきよさん
安酒…早川みゆきさん

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