byassistの観てきた!クチコミ一覧

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年下のハハハ

年下のハハハ

交交

シアターカフェ&ダイニング プロセニアム(東京都)

2019/12/06 (金) ~ 2019/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/12/06 (金)

6日19時半開演回(上演時間は事前に伝えられた75分より若干短かった)を拝見。

ネタバレBOX

妻子を捨てたまま音信不通だった父親の再婚相手と称する、自分より10歳も年下の結(演・閃里まりなさん)と、いきつけの喫茶店で落ち合うことになった、父親の一人娘・友子(演・もなみのりこさん)。
初対面にも拘わらず、規格外・常識外の発言を繰り返す(でも、当の本人は至って真面目な)結に困惑し・怒りすら覚える友子。だが、それでも彼女は決して席を立とうはしない…。
会場となったシアターカフェ&ダイニングの椅子に腰を下ろした私たち観客は、なにやら不穏な空気が漂う結と友子のやり取りに固唾を飲んで耳を傾ける、喫茶店に居合わせた他の客の気分。劇場ではなかなか体験できない臨場感を味わせてもらった。
上演場所とストーリーとの融和…大変よく内容が練られた公演だと評価したい。

ただ、一度は喫茶店を出たはずの友子を、わざわざテーブルに戻って来させたのは、個人的には若干クドく感じられた。
「結と一緒に暮らす気は毛頭ない」という友子の意思表示を、最初に席を立つ際に言わせておいて、友子の姿が消えた後に、「(実父の入院先に)連絡を取ってきたヒトは本当に実の娘なんですか?」という病院から結への確認の電話がかかってきたところでクローズさせた方が、よりスッキリとしたんじゃないかなぁ? 上演時間60分前後で済んだんじゃないかな?とは、あくまでの私見ではありますが。
殊類と成る

殊類と成る

劇団肋骨蜜柑同好会

Geki地下Liberty(東京都)

2019/12/05 (木) ~ 2019/12/10 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2019/12/05 (木)

5日19時開演回(125分)を拝見。

随所に頭のフル回転を求められてるようなセリフ解釈の難解さ。だが、かといって、凡人の観客を拒絶する訳では決してなく、(本当に理解したかどうかはともかくとして)観客にとって、実は案外、とっつき易いテーマであり・作品であったのではないか。
私のささやかな観劇経験の中ではあるが、これまで「類似品」に出くわしたことが一度もないフジタタイセイさん独特の作風に、今回もまた引き込まれた125分だった。

ネタバレBOX

過剰なまでの自己評価に支えられた、しかしひ弱で傷つきやすくもある自尊心を御し切れず、他人に信を置かぬ故に知人や同僚、家族からも遠ざかり、次第に自身を追いつめていった主人公の、心身の崩壊から再生までのストーリー。
元ネタ『山月記』の李徴(りちょう)は結局、自ら招いた運命から逃れられなかったのに比べ、本作の主人公ナカヤマ・サンゾウは桜の花びらが舞い散る中、これまで出逢って来た人々に支えられて「生還」する…この結末故に、観客の誰もが救われた気分で帰路についたであろう。まぁ、突き放したままで終わらせなかったのが、フジタタイセイさんの優しさ、なんだろうな。

【配役】
サンゾウ(メンタルを病んだまま、大学卒業後も引きこもりを続けている主人公)
…室田渓人さん(ご自身の体験が人物造形に反映しているんだろうな、と少しヒヤヒヤしながら観ていた)
ナカヤマ(ここ最近は持病の喘息の発作も起きず、高校?の生物教師として、生活している主人公)
…藤本悠希さん(舞台の進行につれて、「山月記」の李徴とイメージが重なってきた)
主人公の父親・タビト
…岩井正宣さん(The「昭和の父親像」だなぁと郷愁と共感を抱きながら拝見)
主人公の義母・カツヨ
…丸本陽子さん(義理の子・実子分け隔てなく愛情を注いできた、愛情と心労の半生が透けてみえた)
主人公の妹(カツヨの実子)・スミコ
…星秀美さん(兄のサンゾウ相手に、感情の昂まりを抑えたり・抑え切れなくなったりしながら、心の内をぶつけるシーンには、こちらにも気持ちがガンガン伝わって来た!)
主人公の叔父・マサシ
…日下部そうさん(前出演作での「信心深い生真面目なトンマーゾ」とのイメージの落差が凄い)
ナカヤマの妻・タカコ(ナカヤマは何故か、既婚者であることを勤務先の学校に教えていない)
…嶋谷佳恵さん(しえさんの演技の真骨頂は、それまで耐えて・耐えてきた怒りを爆発させるところかなぁと再認識)
フカダ(サンゾウの大学での先輩。現・出版社勤務)
…塩原俊之さん
クギモト(サンゾウの大学での友人。現・文科省所属)
…森かなみさん
シズカ(ナカヤマが勤務する学校の生徒。ナカヤマに想いを寄せている)
…林揚羽さん(過去作で抱いていたイメージが良い意味で崩された)
ワタナベ(学校の音楽教師。ナカヤマのことが気になっている)
…赤星雨さん
ヨシカワ(学校の国語教師。ナカヤマを自分と同種の人間だと思っている)
…石川琢康さん
医者(主人公の主治医)
…やまおきあやさん
ナース/タカコのバイト仲間のパン子
…杏奈さん(トリックスター?な役割を好演)
乞食(劇中の節目節目に登場。このままだと主人公が陥るであろう将来を、その零落した身なりで暗示?警告?する存在←主人公に内在する自己防衛本能の具象化?)
…安東信助さん(あちこちの舞台で引っ張りだこな理由がよくわかりました)
劇作家/その他
…フジタタイセイさん(ラストシーンの「花咲か爺」で、ぜぇ~んぶ持って行ってしまったw)
ツマガリク〜ン

ツマガリク〜ン

小松台東

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2019/11/28 (木) ~ 2019/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/12/01 (日)

私にとって『勇気出してよ』(2016年)以来となる小松台東さんの舞台、会場も3年前と同じ三鷹市芸術文化センター 星のホールで、12月1日14時開演回(125分)を拝見。

電材商社の社屋の外にある喫煙スペースを舞台に、社員たちの本音や隠し事がポツポツと露わになっていく、平凡な日常の中での稀有な出来事を描いた作品。

劇中、(東京人にはノンビリしたトーンに聴こえるであろう)宮崎弁による会話の効果もあってか、登場人物の誰もが(ひいては作者自身も)シリアスなはずの自身の現状から2、3歩距離を置いた精神的立ち位置にいるように感じられた。
そして、こうした過度に深刻ぶらず・苦悩しない「非劇的人間」の彼ら・彼女らだからこそ、観客の多くは、同じ市井の人々への共感やら同情の念を抱いたのではないだろうか?…とは、上演中、終始、温かかった客席の雰囲気を感じながらの雑感。

ところで、自分も以前、メーカー向けの部品を扱う会社に勤務していたので、こちらの時間的都合を一切無視した客先からの注文やらクレーム、納期催促に発注洩れなんぞがセリフに上がる度に、口の中でほろ苦いものが湧いてきて困惑したことを付記しておく。確かに、こればかりは「実体験」がなきゃ描けないニュアンスだろうなぁw

ネタバレBOX

【配役】
津曲友作(営業一課。快活を装うも、社長の御曹司として、将来、会社を引き継ぐことへの漠然とした不安を抱いている)
…今村裕次郎さん
赤木光太郎(営業一課・課長。仕事は実直・子煩悩)
…山田百次さん
田所学(営業一課。仕事より、行方不明の飼い猫の方が心配)
…佐藤達さん
桑原竜二(営業一課。まだ社歴は浅いが、仕事を覚えるより先に、同じ課の沙希と恋仲に!)
…櫻井竜さん
持田沙希(営業一課・事務。はきはきしていて明るい外見。桑原との仲は周囲に隠している)
…神崎亜子さん
澤村良成(営業二課・主任。同期の赤木を密かに尊敬している)
…松本哲也さん
島田昌典(営業二課。決して手を抜いている訳ではないが、惰性で仕事をしている)
…斉藤マッチュさん
岩永麻衣子(会社に出戻りの営業二課・事務。昔、澤村?と付き合っていた)
…長尾純子さん
竹本満(支店長。部下の入院やら無断欠勤やらで最近疲れ気味。密かに山下琴美と不倫中)
…瓜生和成さん
山下琴美(秘書課。実は無断欠勤が続く太田からストーカーされていた)
…荻野友里さん
黒木雄三(倉庫係。以前は現・支店長の竹本の先輩営業マンだったが、トラック事故を起こして、現職に左遷。ただ本人は漸く訪れた人間らしい暮らしに満足している)
…廣川三憲さん
私たちは何も知らない

私たちは何も知らない

ニ兎社

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2019/11/29 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/11/30 (土)

11月30日18時半開演回(第一幕70分+休憩15分+第二幕75分)を拝見。

ネタバレBOX

女性の覚醒を目指した雑誌『青鞜』の興亡を、平塚らいてうを中心に描いた群像劇。
第一幕(70分)は、舞台上の当事者からすれば「事件」でも、観客の中には日常スケッチのヒトコマぐらいにしか感じられなかったのだろうか、居眠りをされる方、散見。私自身も、正直、単調に思われた。

休憩15分を挟んでの第二幕(75分)。
ヒロインである平塚らいてうが(演出の意図なのだろうか?)生活実感の希薄な人物像に描かれたので、男性との愛憎や貧困に消耗させられた挙句、脱落していく『青鞜』の他のメンバーに余計にシンパシーを抱いた。メンバーを演じる女優陣は軒並み好演。とりわけ藤野涼子さんが印象に残った。

主演の平塚らいてう役・朝倉あきさん。テレビドラマや主演映画『四月の永い夢』と、映像畑での活躍は承知していたが、声・表情・スタイルと、これほど舞台映えする女優さんとは!と驚かされた。

最後に雑感だが、二兎社さんの集客力ならばシアターウエストくらいの箱じゃないとお客様の需要に応えられないのだろうが、この芝居、下北沢の駅前劇場ぐらいのスペースでかけた方が良いように思えた。
また、あくまで個人的感覚だが、舞台美術の貧弱さには目を覆うばかり。

【配役】
平塚らいてう:朝倉あきさん
伊藤野枝:藤野涼子さん
岩野清(いわの・きよ):大西礼芳(おおにし・あやか)さん
尾竹紅吉(おたけ・こうきち):夏子さん
保持研(やすもち・よし):富山えり子さん
奥村博:須藤蓮さん
山田わか:枝元萌さん
『微かなひかりに満ちている』

『微かなひかりに満ちている』

Antikame?

劇場MOMO(東京都)

2019/11/28 (木) ~ 2019/12/02 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/11/29 (金)

11月29日19時開演回(2時間)を拝見。

Antikame?のこれまで観てきた3作品よりも、登場人物達が身近な存在に感じられた。
さらには、劇が進むにつれて、登場人物相互の関係が深化したり・新たに判明したりと、最後まで目の離せない2時間だった。
その独特の作劇スタイルから「難解」のイメージが強いAntikame?だが、今回に関しては、頭ではなく、皮膚感覚で理解できたように思われる。

ネタバレBOX

演じ手では
勝手に感情移入してしまった「川島」役の、青澤佑樹さん
先のモノローグ演劇祭での演技を想起させた、日野あかりさん
登場・即・場の空気を支配する?大塚由祈子さん
そして
現実より一層リアルな人物造形に映った、こいけさん
が個人的に印象深かった。

【配役】
チサト(離婚?後、一人暮らし。敏行は以前の彼氏)
→日野あかりさん
敏行(無職?独身。ひとみとアプリで知り合う)
→杉原敏行さん
ひとみ(百貨店勤務。婚期を逸し、出会い系アプリに手を出す)
→こいけさん(好演!)
まる(目立たないOL。会社の後輩・川島を密かに慕っている)
→近藤由香梨さん
リナ(互いに正体を知らぬまま、チサトと通話する少女?)
→大木あゆみさん
川島(年上の同棲相手・なつとの、これからの生活に自信が持てない)
→青澤佑樹さん
なつ(川島の同棲相手。彼より年上。妊娠の事実を告げ、川島の覚悟を「試す」?)
→大塚由祈子さん
空飛ぶカッパ

空飛ぶカッパ

東京AZARASHI団

サンモールスタジオ(東京都)

2019/11/26 (火) ~ 2019/12/01 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/11/27 (水)

27日19時開演回(110分)を拝見。

主観的には
例えば、日比野しげるが少年の頃の宇宙人との遭遇体験を語り出すくだりなど、劇中、何回も使われると、少しクドいかなぁと感じた。
また、昭和の吉本新喜劇から決めギャグと下ネタだけ除いたようなテイストには、正直、古さも感じた。

にもかかわらず、客観的には
渡辺シヴヲさん・そのべ博之さん・近本キナミさんのオジさん役者3人が芯となった座組…いや「一座」のチームワークは見事だった。
さらに、私が古さを感じたテイストも、昭和の全盛期の吉本新喜劇を知らない若い女性の観客にはかえって新鮮だったらしく、クスクス笑いが絶えなかったようだ。
改めて言うが、ギャグも下ネタも無し・専らセリフで笑わすあたり、まさに正攻法のウェルメイドな喜劇だった。

ネタバレBOX

【配役】
大富豪・日比野しげる:渡辺シヴヲさん
日比野と同室の患者(でも実は…):そのべ博之さん
日比野の一人娘・横井美里:根本こずえさん
美里の夫・道治:畠山航輔さん
殺し屋・小藪大介:一本鎗翼(いっぽんやり・つばさ)さん

入院先の医師・香山信二:近本キナミさん(=アザラシ団主宰・穴吹一朗さん)
看護師・宮地佳代:山岸由佳さん
看護師・萩本千佳:辻真裕子さん
医師・北島美知子:今井由希さん

ブドウ園経営・奥村和美:飛志津ゆかり(ひしづ・ゆかり)さん
和美の息子・哲司:石川竜也さん

弁護士・向井幸次郎:高橋龍史さん
しげるのもう一人の娘?葛西かすみ:加藤有杏子さん
同居したらバレーボールをやるハメになった!

同居したらバレーボールをやるハメになった!

劇団フジ(東京)

TACCS1179(東京都)

2019/11/07 (木) ~ 2019/11/10 (日)公演終了

満足度★★★★

10日13時開演回(110分)を拝見。

ママさんバレーを題材にした、昭和・平成・令和の女性のスポ根コメディ。
『アタックNo.1』、納骨堂…と振られたネタからして、観客の想定年齢層は50代以上?だと思われるが、内容的には世代に関係なく楽しめるかなぁと。
その納骨堂建設を巡る住民対策・地域エゴ、あとマスコミへのリークなどの社会問題に対する風刺や意見もさり気なく盛り込まれていたのには感心した。
見応えのある110分だった。

ネタバレBOX

【配役】
藤堂こずえ(癌で余命…のはずなのに何故か元気!高校時代、バレーの実力派若手選手だったのだが…)
…齋藤純子さん
藤堂智則(ボケの兆候が出て来た、こずえの夫。こずえの高校時代のコーチ)
…水口健一さん
藤堂由紀子(大介の妻。気配りはできるも運動能力ゼロ?)
…角本麗美さん
藤堂大介(こずえ・智則夫婦の息子)…遠藤智さん
藤堂明穂(大介・由紀子夫婦の娘)…神戸南風さん
三條美智留(こずえの高校バレー部での同期。卒業後、実業団で活躍)
…冨永雅枝さん
スナックのママ・真希…まつだまりさん
スナックの女の子・久美…紫希茜音さん
酒屋(昔、バレーをやっていた。久美に惚れている)…加藤ひろきさん
上杉(納骨堂建設のディベロッパー・社員。館山の強引なやり方に不満)
…中村勲さん
田上(納骨堂建設のディベロッパー・社員。上杉の後輩。常に録音レコーダーを持っている)
…上野山航さん
館山(納骨堂建設のディベロッパー・部長。やり方は強引だが仕事には信念を持っている)
…安藤一人さん
山川みどり(こずえの主婦仲間)…天田祐子さん
大沼恵子(こずえの主婦仲間)…都築潤さん
木村京子(こずえの主婦仲間)…角田佳代さん
南町の主婦・小林素子(自宅の隣りに納骨堂ができることで反対派に!)
…若林亜希さん
南町の主婦の納骨堂建設反対派リーダー・高宮玲子…おぉじのりこさん
南町の主婦・神山裕子…比嘉愛さん
こずえの主治医…谷越弘和さん
クジラが捨てた島

クジラが捨てた島

元素G

調布市せんがわ劇場(東京都)

2019/11/07 (木) ~ 2019/11/10 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/11/07 (木)

7日19時開演回(90分)を拝見。

物語に不要になった者達が集められたそこは、「クジラが捨てた島」と呼ばれ…という設定のユニークさに加えて、さすがに終盤、あるいは?と読めたのだが、終演後の充足感につながる見事なオチに感心した。

それにしても、何度か拝見している元素Gの公演、今回も夢と起伏⁈に富んだストーリーに、演技に歌唱にダンスにとやりたい事を全て盛り込んだような90分。
皆さん、卒業されて何年も経つだろうに、現役の学生さんみたいな新鮮さが舞台から伝わって来て、大いに愉しめた。

ネタバレBOX

【配役】
ハナ(島に流れ着いた記憶喪失の少女)
…梅田悠さん(演技・唄・ダンス…さすがは主役)
ヤオ(八百比丘尼に主人公の座を奪われた八百比丘)
…眞田規史さん
テラ子(ストーリーテラー)
…清水彩さん(抑えた表情での感情表現が良い)
ハーメルン
…香本真梨奈さん(唄が上手いなと思っていたら…ミュージカル座の方)
ハチ(八人目のこびと)
…木谷美絢さん(唄もだが表情豊かなのがいい)
キツネ(長靴を履き損ねたキツネ)
…松崎生美さん
タヌキ(キツネ同様、猫に主役の座を奪われた)
…山嵜七夕さん
サマル(詐欺師)…永田若葉さん
モブ(無名の村人役)…白石てんさん
(当初、あまり賢くない設定だった)ヘンゼル
…佐藤まなみさん
(同上)グレーテル…かねこゆりさん
ミザル(孫悟空の分身の一人)…千田周平さん
イワザル(同上。周囲には内緒だがミザルと恋仲)
…高橋智子さん
キカザル(同上。食いしん坊)…笹川智之さん
エリザベート(「吸血鬼カーミラ」のモデル?)
…梅田めぐみさん(ダンスが段違い!)
郵便屋(島に辿り着いた者たちの「物語」を持ってくる)
…多賀栞里さん
イルカ(郵便屋さんの乗り物)…岩間優子さん

【追記】
エリザベート、郵便屋&イルカは別シーンで、なので感じなかったが、一堂に会しての登場人物紹介の場面、あるキャラクターの自己紹介中、他の紹介済み・紹介待ちキャラ達の手もち無沙汰感がやや気になった。
もし、再演の機会があれば工夫して欲しいなぁ。
融解

融解

白猫屋企画

live space anima【2020年4月をもって閉店】(東京都)

2019/11/05 (火) ~ 2019/11/09 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/11/05 (火)

11月5日19時半開演回(50分)を拝見。

出演者のお二人。
中野亜美さんは何度も舞台を拝見している、(確か?)20歳前の女優さん。
澤田慎司さんは桃尻犬『メロン農家の罠』での「田舎に戻って来た若いホスト崩れ」役が印象的だった方。
ということで、(オッサンのワタシからすれば)まだ若いお二人にも拘らず、フライヤーからのイメージを超える程の、重厚な芝居を観せてもらった。
人生の深淵に足を踏み入れてしまった兄妹の「現代の私小説」な50分。照明・劇伴のアシストにも恵まれて、良い時間を過ごさせてもらった。感謝!

それにしても、中野亜美さんの、今回の難役でも示される演技力の進歩というか、新鮮さは失わずに才能を開花していくさまには驚かされるばかり。素人目にも、あちこちの公演で引っ張りだこな理由がよく理解できた。

MONSTERS INTRODUCT

MONSTERS INTRODUCT

SoloSoloProject

キーノートシアター(東京都)

2019/10/30 (水) ~ 2019/11/03 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/11/01 (金)

Bチームの1日19時開演回(90分)を拝見。

ネタバレBOX

一連のこわっぱちゃん家作品で絶対の信頼を寄せているトクダタクマさんの作・演だけあって、題材の小児病棟に関して詳しく調べてあるし、登場人物一人一人の性格づけもしっかり描かれていた中身の濃い90分。頭ではわかっていても、涙腺に来ること・来ること!…良い時間を過ごせた。

演じ手では
7月の『乱反射パレード』で知った加藤美帆さん
こわっぱちゃん家の舞台でお馴染みの鳴海真奈美さん
ピーター役の鈴木翔太さん
が特に印象に残った。

それにしてもいい芝居だった。本公演を知るきっかけとなった中尾美友さん(実年齢を全く意識させない演技!)に心から感謝いたします。

【配役】
ルナ(小児病棟「どんぐり学級」の新しい患者)…加藤美帆さん
ピチ子(桃子、「どんぐり学級」の患者)…鳴海真奈美さん
ジッポ(「どんぐり学級」の患者)…中尾美友さん
ピーター(「どんぐり学級」の患者)…鈴木翔太さん
ルナママ(佐竹)…御神ちな(みかみ・ちな)さん
ピチ子ママ…山田梨佳さん(『先天性promise』の「佐々木さん」役)
ジッポパパ…友利哲健(ともり・のりたけ)さん(『巌窟に眠る』ダングラール役、『乱反射パレード』ツチグモ役)
ぬらりひょん(実はピチ子の離婚した父親)…万代竜一(まんだい・りゅういち)さん
マミム(村上)先生…三浦葵さん(何度も舞台を拝見している女優さん)
デキシー先生(マミム先生の後輩)…花崎ほの香さん
池田先生(医師)…トクダタクマさん(作・演出)
石野先生(後輩の医師)…阿野一人(あの・ひとり)さん
(看護)師長…高橋枝李(たかはし・えり)さん(常にナマの感情を表に出さないよう努めている看護師長を好演)
ナーナ(先輩看護師)…神原晶さん
絹江(新人看護師)…河地柚奈(かわじ・ゆな)さん
野外劇 吾輩は猫である

野外劇 吾輩は猫である

東京芸術劇場

東京芸術劇場 劇場前広場(東京都)

2019/10/19 (土) ~ 2019/10/29 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/27 (日)

20日17時半開演回に続き、二度目の観劇を27日17時半回(100分)に。

今回は下手の席を狙ったものの叶わず、前回より更に上手の上袖みたいな視野の席での観劇。
10月末の夜風は肌寒くて随分と往生したが、演技・歌唱・パフォーマンス等、集団の力で織りなす滑稽劇に、観る側も心軽やかに弾み、まるで夏祭りのようなワクワク感を堪能させてもらった。
小難しい屁理屈抜きに、素直な気持ちで臨むのが適切な作品なのかなぁ。
個人的には、もう一度「体験」できたことに心から感謝したい。

mark(X)infinity:まーくえっくすいんふぃにてぃ

mark(X)infinity:まーくえっくすいんふぃにてぃ

劇団鋼鉄村松

コフレリオ 新宿シアター(東京都)

2019/10/23 (水) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★

27日正午開演回(2時間)を拝見。

大のオトナがバカバカしいおはなしを全力で演じる、鋼鉄村松さんの舞台。
自分としては「上演中に素に戻ってしまったら駄作」「そうでなければ傑作」と評価が分かれるんだが、今日は入れ込んだまんまの良い2時間だった。

ただ、個人的には…だが、途中、くどく感じられる場面が何回か見受けられた。この点で、作品の出来としては、4月の『息つぎがうまくできない。』に若干及ばないかなぁと。

【配役】
ひろゆき(マーク2)…グレートニュームラマツさん
鈴木さん…杉井キレさん
エプシイ…小山まりあさん
総統…ボス村松さん
ベータ/コックの米田さん…依乃王里さん
ガンマ/ひろゆきマーク1…吉田覚丸さん
デルタ/配送の出光さん…ニュームラマツさん
フリーダムV/バイトリーダーの古田さん…草野峻平さん
ホール係の田中さん(まさふみの妻)…大城麻衣子さん
まさふみ(田中さんの単身赴任中?の夫)…鈴木拓也さん(モノローグ演劇祭・準決勝で拝見したばかりの役者さん)
ファミレスの店長…サラリーマン村松さん

<上演回での日替わりゲスト>
村松ママンスキーさん
水野以津美さん
林弦太a.k.a.鈍色刀さん

『花と爆弾~恋と革命の伝説~』

『花と爆弾~恋と革命の伝説~』

劇団匂組

OFF OFFシアター(東京都)

2019/10/23 (水) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/24 (木)

24日19時開演回(110分)を拝見。

ネタバレBOX

大逆事件という題材からしてどうかなぁ?政治的なプロパガンダ演劇かなぁ?と案じつつ席に着いたが、終わってみれば、岩野未知さん演ずる「管野すが」の女の半生記。じっくりと腰を据えて拝見させて頂いた110分。良い舞台だった。

それから、幸徳秋水宅のお手伝い「岡田百代」をメインに「管野すが」以外の登場人物たちが半紙を貼り変えながら口上する、各シーンの時代・場所の説明。NKH朝ドラのナレーションではないが、ストーリーの流れを捕捉するのに大変助かったことを付記しておきたい。

なお、演じ手では
菅野すが役・岩野未知さんは勿論のこと
二枚目過ぎるw 若き日の荒畑寒村役・井手麻渡さん
岡田百代役・牧野未幸さん
が特に印象に残った。

【配役】
管野すが…岩野未知(いわの・みち)さん
荒畑寒村…井手麻渡(いで・あさと)さん
幸徳秋水…成田浬(なりた・かいり)さん
管野秀子…葵乃まみ(あおいの・まみ)さん
新村忠雄…岩原正典(いわはら・まさのり)さん
岡田百代…牧野未幸(まきの・みゆき)さん

【蛇足】
お恥ずかしい話だが、劇中の登場人物「荒畑寒村」を、終演後も、ほぼ同世代の社会主義者・向坂逸郎と勘違いしていたことに、劇場からの帰路、気がついた。
嗚呼、我が人生の大半、このお二方を混同してたんだなぁ(悲嘆)
野外劇 吾輩は猫である

野外劇 吾輩は猫である

東京芸術劇場

東京芸術劇場 劇場前広場(東京都)

2019/10/19 (土) ~ 2019/10/29 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/20 (日)

20日17時半開演回(100分)を拝見。

ネタバレBOX

東京芸術劇場 劇場前広場での野外劇。
屋外舞台の開放感、演じる皆さんの表情もノビノビとして、観る側も実に愉快な100分間だった。
それにしても、あれだけの人数(74名)の「大群集劇」を、神経の行き届いた「人海戦術」で「魅」せられるとは!
たった5百円玉一枚の木戸銭では、申し訳ない程、豊かな時間を過ごせたことに感謝!

なお、演じ手では
舞台に立っている際、表情、特に瞳がキラキラ輝いて見えた
梢栄さん
小柄ながらも、よく通る声で、すぐに存在に気づかされた
チカナガチサトさん
のお二人が、個人的には印象に残りました。

【配役(敬称略)】
珍野苦沙弥(胃が弱いのに大食漢、癇癪もちの英語教師)…
酒井和哉、柴田鷹雄、清水優、相馬陽一郎
廣川三憲、広田亮平、丸山雄也、宮下泰幸
山本圭祐、竹田邦彦

苦沙弥の妻…
飯塚杏実、内田靖子、恋塚祐子、纐纈美咲
小角まや※、梢栄※、鈴木麻美、豊田可奈子※
橋本千佳子、浜野なおみ、堀田夏美、和田美夏子
輝蕗、尾崎加奈子※、篠原和美

珍野家の小間使い…
岩坪成美

金田鼻子…
笠原麻美、木村香代子、立堀貴子、みしまりよ
三科喜代

鼻子の娘・富子…
織詠、樋口沙耶、大川翔子、河西美季
月那春陽

金田家の女中…
尾崎加奈子※、篠原和美、有安由香梨、村上寿子

迷亭(苦沙弥の学者仲間。口が上手い)…
上松コナン、串間保、けろたつや、玉腰裕紀
廻飛呂男、新井秀幸

偽迷亭…
金馬貴之、菅沼岳

水島寒月(苦沙弥の元教え子。富子との縁談話がある?)…
小林義典、滝本圭、丹野武蔵、寺内淳志
渡邉圭介、高橋眞大

雪江(苦沙弥の姪。落第を気にしている。純愛主義者)…
大迫綾乃、小林風花、中尾ちひろ、平井珠生
山田遥野、横濱さくら

多々良(唐津出身の法学士。後に富子と婚約)…
伊藤風喜、岡山誠、田中祐理子※、町田水城

独仙(カンカン帽をかぶった口だけ達者な哲学者)…
奥殿純、実近順次、吉田潔、金馬貴之
菅沼岳

猫(時折、人間をからかうために人間の中に紛れ込む)…
高橋眞大、大石貴也、輝蕗、チカナガチサト※
日比楽那、山本美佳、横濱さくら

甘木医師(苦沙弥かかりつけの医師)…
大石貴也、有安由香梨、岩坪成美

珍野家の近所にある女学館の教師…
新井秀幸

女学館の生徒(女性キャスト全員?が扮するシーンもあり)…
輝蕗、三科喜代、チカナガチサト※、日比楽那
山本美佳

保険レディ/寒月と共に合奏会に参加していた某夫人…
植木広子、谷田奈生※、柴山美保、山崎恵美子
茂手木桜子、三科喜代

ある妻…
村上寿子

一人しかいないはずなのに複数名の役者さんが配役されているのは、実は本人以外は(人間をからかうために)猫が紛れ込んだ、という設定。

※印は、過去に舞台を拝見したことのある役者さん。
ラ・マンチャの男

ラ・マンチャの男

東宝

帝国劇場(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/19 (土)

10月19日17時開演回(125分)を拝見。

ネタバレBOX

過日、松本紀保さんご出演の『治天ノ君』を観たもんで、今日はお父様の松本白鸚さん主演の『ラ・マンチャの男』(125分)を帝国劇場で。
紀保さんの名前の由来(ドン・「キホ」ーテ)にもなった白鸚さんの代表作。原作から多少の脚色はあるとはいえ、基本、周知のストーリーなのに、お馴染みのナンバーが流れるや否や、幾度も胸にグッと来る場面があるんだから、ホンマ、凄いホンやなぁ。

それにしても、この『ラ・マンチャの男』や『忠臣蔵』、ロミジュリ…といった、長い年月、数え切れない程の上演を経て、最早、鉄壁な舞台となった作品群に、今、娘の紀保さんの『治天ノ君』が、その仲間入りを果たそうとしている時代に立ち会えるとは!…感慨深さもひとしおだなぁ。

なお、演じ手では、メインキャストは勿論のこと、個人的には、その歌声に魅了された、アントニア役・松原凜子さんが大変印象深かった。

【配役】
セルバンテス/ドン・キホーテ: 松本白鸚さん
アルドンザ: 瀬奈じゅんさん
サンチョ: 駒田一さん
アントニア: 松原凜子さん
神父: 石鍋多加史さん
家政婦: 荒井洸子さん
床屋: 祖父江進さん
ペドロ: 大塚雅夫さん
マリア:白木美貴子さん
カラスコ: 宮川浩さん
牢名主: 上條恒彦さん

隊長: 鈴木良一さん
ギター弾き: ICCOUさん
ムーア人の娘: 真田慶子さん
フェルミナ:北川理恵さん
アンサンブル:
美濃良さん、山本真裕さん、小川善太郎さん、山本直輝さん
宮河愛一郎さん、照井裕隆さん、市川裕之さん、佐々木誠さん
斉藤義洋さん、下道純一さん、楢原じゅんやさん、宮川智之さん
北村圭吾さん、飯田一徳さん、堀部佑介さん、齋藤信吾さん
高木勇次朗さん、島田連矢さん、大塚紫文さん、髙田実那さん

【蛇足】
どうも松本白鸚というと、現・白鸚のお父様で初代・白鸚である、NET(現・テレビ朝日)版の『鬼平犯科帳』で長谷川平蔵を演じていた頃の松本幸四郎が頭に浮かんじゃうんだなぁ。
そして、今の白鸚さん、私にはやっぱり、市川染五郎なんだよなぁw
調和と服毒

調和と服毒

Ammo

上野ストアハウス(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/22 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/17 (木)

17日19時半回(125分)を拝見。

ネタバレBOX

ルネサンス期の三大巨匠の1人・ラファエロとその工房の弟子たちが「美とは何か?」について議論(パラゴーネ)を重ねていく…「ごあいさつ」で作者の述べる通り、2年前の作品『光、さえも』では、結局のところ、提示されなかった「美の本質」についての(作者が提案する)一つの解が導かれていくまでの過程を描いた125分だった。
その「美とは何か?」の探求だが、同テーマの『光、さえも』を観た身として覚悟?!していた以上に、本作は「執拗」だった。勿論、その点が本作の魅力ではあるのだが、ただ、話の広がりというか膨らみといった点で、出自の違いこそあれラファエロ工房内の関係者という点では同質的な人々が意見を戦わせる本作よりも、米国独立芸術家協会の立場も様々な理事たちが論戦を繰り広げる『光、さえも』の方が、娯楽作品という観点からの「舞台」としては、より愉しめたように思えた。

演じ手では
作品の性格上、登場人物の過半が同様な硬質的な演技に徹するなか、同じく硬質的な演技ながらも、舞台に登場しただけで・セリフを発する度に、場の雰囲気を和ませてくれた
井上実莉さん(今回、美貴ヲの劇での「お茶目」な印象とは別の側面を魅せてもらいました)
もうおひとり、他の役者とは明らかに質の異なる演技をなされた
吉村公佑さん(ゴメンナサイ! プロレス関係の方だとばかり思っていて、役者さんとの認識が皆無でした)
のお二人が、個人的には印象に残った。

【配役】
枢機卿ビビエーノ(ラファエロのパトロン)
…大原研二さん(8月に「双葉町の町長」「飯館村で牛の肥育農家」としてお会いしたばかりの役者さん)
フリート(ラファエロの愛人)
…今駒ちひろ(こんま・ちひろ)さん(初見の『菊菊&刀』での刑務官役の印象が強い方)
ラファエロ
…西川康太郎(にしかわ・こうたろう)さん(この作品世界における「ラファエロ」を熱演)
フランチェスコ(ラファエロ工房のマエストロ(親方)で、職人肌の工房長)
…高木健さん(今年はアガリスクエンターテイメントの2作品でお馴染みの役者さん)
タッデオ(工房のマエストロ。自他共に認めるラファエロの一番手の弟子だが、実はジュリオが彼の才能を上回る存在であることに薄々気づいている)
…辻井彰太さん
トンマーゾ(工房のマエストロ。貴族出身。神への畏敬の念が強い)
…日下部そう(くさかべ・そう)さん
ロレンツォ(工房で働くラファエロの新入りの弟子)
…港谷順(こうたに・じゅん)さん
ポリロード(工房で働くラファエロの弟子。元資材運搬人)
…森田匠さん
カルロ(工房で働くラファエロの弟子。商人出身)
…杉林健生(すぎばやし・けんた)さん
アンナ・マリア(工房で働くラファエロの弟子。貴族女流画家)
…中野智恵梨さん(とにかく会場じゅうに響く声の質が「アンナ・マリア」!)
ステファノ(工房で働くラファエロの弟子。元・解放奴隷。後のジュリオ・ロマーノ(ルネサンス後期を代表する建築家・画家)。ジュリオの才能に気づいている工房内の人間の一人)
…津田修平さん
ジュリオ(工房で働くラファエロの男装の弟子。「美とは何か?」の真理に迫るキーパースン)
…前園あかりさん
マルカントトーニオ(共同制作者。贋作の名人)
…吉村公佑(よしむら・こうすけ)さん
パオラ(小間使い)…井上実莉(いのうえ・みのり)さん
ホォル

ホォル

ガラ劇

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2019/10/09 (水) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

鑑賞日2019/10/14 (月)

14日12時半開演回(110分)を拝見。

ネタバレBOX

ガラ劇は、以前、今はなき明石スタジオで『揺れる中吊り』を体験済みだったのに…
客観的な評価はさておき、主観的には、自己満足で陳腐なダジャレ劇だと受け止めた。怒りすら覚える程、完璧なまでに自分の嗜好とは手が合わなかった。
ただ、あくまでも個人の価値観の問題なので、星のカウントは遠慮させてもらう。

ところで、劇中、星新一の名前がセリフに出て来たが、彼の『おーい、でてこーい』のアイデアを使っている以上、参考文献として表示するのが筋ではなかろうか。
リボンの騎士-県立鷲尾高校演劇部奮闘記2019-

リボンの騎士-県立鷲尾高校演劇部奮闘記2019-

劇団扉座

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2019/10/08 (火) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/13 (日)

個人的には『LoveLoveLove22 』以来となる扉座さんの公演、13日18時開演回(140分、途中休憩10分)を拝見。

ネタバレBOX

対立したり・投げ出しそうになりながらも、一つの目的に向かって駆け出していく等身大の高校生たちの様子を活き活きと描いた、テンポの良い進行
劇中劇的な『リボンの騎士』の舞踏会、ダンス同好会や応援団のパフォーマンス、演劇部員たちの日常描写…次々と繰り出される、見映えの変化に富んだ各シーン
そして何より、挫けがちな池田まゆみを励ますべく、彼女が幼い頃から親しんできたサファイア姫ら『リボンの騎士』のキャラクターを登場させる重層構造…
2年越しで観ることが叶った舞台は、手塚治虫の世界観や思想をより広く・より深く掘り下げた、評判以上の逸品でした。

【配役】
<リボンの騎士チーム>
ヒョウタンツギ…犬飼淳治さん(まゆみを心配するあまり、ちょくちょく顔を出す「兄貴」的キャラを好演)
フランツ王子…三浦修平さん
サファイア(リボンの騎士)…小笠原彩さん(まゆみを見守る「姉」のような存在を好演)
ナイロン卿…野田翔太さん
ジュラルミン大公…白金翔太さん
へケート…長谷川真季さん
ヘル夫人…梅澤貴理子さん(『LoveLoveLove22 』出演者)
魔王メフィスト…風斗さん

<演劇部>
芹沢塔子(2年)…柴田瑠歌さん(Wヒロイン役のおひとり。華のある役者さんだなぁ!)
池田まゆみ(2年)…寺田華佳(てらだ・はなか)さん(もう一人のWヒロイン役。好演)
奥村里香(2年)…菊地歩さん
中里好子(2年、部長)…北村由海さん
中丸沙知(1年)…河北琴音さん
飯室直美(1年)…佐々木このみさん(目にした瞬間に『LoveLoveLove22 』出演者だとわかりました)
我孫子さやか(1年)…ししどりうさん
彦坂愛(1年)…生田由明乃さん(『LoveLoveLove22 』出演者)
花本小百合(3年)…大川亜耶さん(『LoveLoveLove22 』出演者)
牧内順(1年。唯一の男性部員)…中島一茶さん
長橋千草(1年)…井筒結希さん
安達美穂(1年)…喜納綾乃(きな・あやの)さん(要所・要所で目に留まった、研究生の方)

<応援団>
中島親弘(2年。リーダー部長。まゆみの中学時代の同級生)…小川蓮さん
小田和夫(2年。団部長)…山川大貴さん
菊地原聡(2年。旗手部長)…、山中博志さん(『LoveLoveLove22 』出演者)
竹下(1年)…木下隼輔さん(『LoveLoveLove22 』出演者)
応援団1年生…後藤貴春さん、星倉瞭太さん

<ダンス同好会>
彩木(リーダー)…井川さつきさん
部員…木村波音さん、渡邉美玖さん

日本舞踊部・三宅…翁長志樹さん(『LoveLoveLove22 』出演者)
木下生徒会長…杉山聖さん
生徒たち…
柏木直人さん、近藤涼香さん、相楽明美さん、嶌田リョウさん
高橋来実さん、松下眞子さん、松田良樹さん、諸石龍勁さん
山内信人さん、山口拳椰さん、和気龍太郎さん
治天ノ君

治天ノ君

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2019/10/03 (木) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/06 (日)

6日14時開演回(2時間20分)を拝見。

上演中、私の席の前方で数名、右隣り、そして後方からも、すすり泣く声がしきりと漏れて来る…
3年前、シアタートラムでの再演時、自分も涙腺大崩壊だったもんで、わかるなぁ、その気持ち!
天皇家という特殊な「家庭」における、父子三代・夫婦のドラマは、終演後のロビーに漂う雰囲気を通して、世代を超えた全ての観客の胸に迫るものがあったように感じられた。
史実とフィクションとの程良い配合がもたらした珠玉の戯曲なのだろう。

演じ手では、西尾友樹さんの親愛・松本紀保さんの慈愛・谷仲恵輔さんの威厳・浅井伸治さんの砕心のさまに強く心を打たれた。

ネタバレBOX

【配役】
大正天皇嘉仁(よしひと)…西尾友樹さん
貞明皇后節子(ていめいこうごうさだこ)…松本紀保さん
明治天皇睦仁(むつひと)…谷仲恵輔さん
昭和天皇裕仁(ひろひと)…浅井伸治さん
有栖川宮威仁(たけひと)東宮輔導(後の大正天皇である皇太子の教育係)…菊池豪さん
原敬(はら・たかし)首相…青木柳葉魚(あおき・ししゃも)さん
牧野伸顕(まきの・のぶあき)内大臣…吉田テツタさん
大隈重信首相…佐瀬弘幸さん
四竈孝輔(しかま・こうすけ)侍従武官…岡本篤さん
『GUNMAN JILL 』&『GUNMAN JILL 2』

『GUNMAN JILL 』&『GUNMAN JILL 2』

チームまん○(まんまる)

萬劇場(東京都)

2019/10/03 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/10/05 (土)

『GUNMAN JILL 』5日19時開演回(100分?)を拝見。

4月の『FAX! FAX! FAX!』で大笑いさせて頂いたのに味を占めての今回の観劇だったが、ガンさばき等のアクションを含めての役者さん達の熱演は認めるものの、(大変申し訳ないのだが)いまいちノレなかった。
どうしても新奇性に富んだ『FAX! …』と比べてしまい、あの程度のアイデアを盛った位では、西部劇アクションコメディへの既視感、自分にはぬぐえなかったようだ。

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