
Truth of the snowstorm -トゥルース オブ スノーストーム-
SORAism company
d-倉庫(東京都)
2014/12/10 (水) ~ 2014/12/14 (日)公演終了
満足度★★★
映画ロケの話はどうなったの
説明だけ読むとシリアスな感じを受けるが、実は緩いサスペンスもしくはミステリーコメディといったところ。
謎解きがあり、それなりに楽しめるが、キャストが多くて観客なりに推理しようにも難しいと思う。また猿蟹屋敷に居る…

First Contact
ハム・トンクス
シアター711(東京都)
2014/12/04 (木) ~ 2014/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
強烈な気質
茨城県民…特に女性のデフォルメした気質は強烈な印象を与えた。舞台中央に2014年土浦花火大会のポスターが貼られるなど、郷土愛溢れる内容だった。
さて、女性キャストのインパクトある演技は素晴らしかったが、そこには確固たる主張が示される。最近の風潮に照らすと…実に興味深い。

花と魚(劇作家協会プログラム)
十七戦地(2026年1月31日に解散)
座・高円寺1(東京都)
2014/12/12 (金) ~ 2014/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
十七戦地の中ではピカ一
2011年に十七戦地旗揚げ公演として書き下ろされ、同年、第17回劇作家協会新人戯曲賞を受賞した代表作。
本公演の内容はもとより素晴らしいが、2014年という3年後に再演したところを評価する。
ストーリーは解説文にあるが、その内容は東日本大震災の背景をモチーフにしていることは容易に想像できる。人間は”忘却”するという良し悪し両面がある、この特質を持っている。時間とともに風化しそうな問題をしっかり捉えて離さない、そんな柳井氏の強い思いが出ていた秀作である。

タイム・フライズ
ミュージカル座
THEATRE1010(東京都)
2014/12/18 (木) ~ 2014/12/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
見応え十分!
説明にある「昭和の団塊世代の若者たちと、閉塞感のただ中にいる平成の若者を対比させてジェネレーション・ギャップを描き、自分たちの時代は自分たちの手で創って行こうというメッセージを投げかけた。」は十分描かれたと思う。しかし、制作サイドの思いと同様に、観客側にもジェネレーション・ギャップがあったようだ。休憩時間に母娘の会話が聞こえてきたが、どうしてあの時代の学生はあのように熱くなれたのか…と。
時代背景を描き切るには難しく、観る世代によって受け止め方も違うだろう。しかし、表層的に捉えたとしても青春群像劇の醍醐味は十分味わえる秀作だと思う。

その河を渡れ
朋ノ会
新宿眼科画廊(東京都)
2014/12/20 (土) ~ 2014/12/24 (水)公演終了
満足度★★★
消化不良かも
壁、舞台中央に置いてあるテーブルなど会場全体が白を基調にしている。また、登場人物4名中2名が研究所勤務で白衣を着ている。白=清潔というイメージの中で、台詞だけで汚い河をイメージするのは難しかった。それ以上に、この公演で訴えたかったことが…。漠然とわかるような気がするが、纏まりがついているのだろうか?
”汚い河”が本当にあるという現実話か、自省という比喩話か今一つ理解できなかった。

この橋、渡るべからズ
東京パイクリート
劇場MOMO(東京都)
2014/12/10 (水) ~ 2014/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★
頓知…鈍知か
タイトルは、言わずと知れた一休和尚の有名な頓知話。しかし、本公演は思っている結末にはならない。高尚と思われている和尚が民衆の役に立たないという、コメディでありながらシュールな内容というギャップが楽しい。他人任せで何事も丸く収まるという、安易・事なかれ主義に対する批判が見え隠れする。“ワンシチュエーションコメディ”と謳っているが、その底流は頓知では解決できないかも…。あまり深く考えず、鈍感になって舞台表現だけを素直に楽しんだほうが賢明だ。

時代絵巻AsH 其ノ伍 『白殉〜はくじん〜』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2014/12/09 (火) ~ 2014/12/14 (日)公演終了
満足度★★★
緊迫感がない
フライヤー同様、上品な幕末伝…新撰組始末記という感じであった。京都で活動していた時が、歴史上のエピソードが多く演劇・映画でよく見る。しかし、土方歳三が五稜郭で戦死するまでを新撰組の活動期間と捉えた場合、会津藩やその後に続く奥州各戦線での活動は歴史における溝に落ち、忘れ去られたかのようだ。
本公演は、そんなエポックな時を切り取っているが、あまりに上品で時節における切迫感がない。また新撰組幹部の人間像は、京都における活動から心証は良くない。時代状況・人間像を表層でしか捉えていないと思う。
演技は迫力ある殺陣、心情が伝わる細やかさなど硬軟とも観せてくれた。
舞台美術は、武家屋敷中庭という雰囲気が出ており素晴らしかった。

Jailhouse(ジェイルハウス)
Performance team PADMA
ブディストホール(東京都)
2014/12/18 (木) ~ 2014/12/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
見事なパフォーマンス
”驚愕のパフォーマンス+演劇“という謳い文句に嘘はない。場面毎に異なるパフォーマンス(マウンテンバイク、縄跳び、試し割、フラフープ等)を繋ぎ、ストーリーとしての刑務所生活を描き、脱走への前奏(次回公演)へ…その流れるような演出は見事!
演技?…個々人の身体能力は高く、それを集団演武でも観(魅)せる。長時間公演であるが、そんなことは感じさせないし、観客を巻き込み飽きさせないよう工夫するサービス精神はさすがである。

コンフリクト
演劇ユニット チャンぷる
現代座会館(東京都)
2014/12/17 (水) ~ 2014/12/21 (日)公演終了
満足度★★★
新たな冒険活劇
まず、この公演場所…現代座はNPO法人による運営で、今回のような商業公演以外に市民参加による上演にも使用されているとのこと。劇場は地下にあるが、その建物の事務所は1階にあり、懐かしい映画「同胞」(山田洋次監督。1975年制作)の写真が掲げられていた。そして巡回公演として有名な「ふるさときゃらばん」との関わりが深いとの話も聞けた。地方出身者である自分にはありがたい演劇集団である。
さて、本公演であるが人間関係が複雑になるが、当日パンフで関係図が示される。キャストは約20名でアンサンブルも含めて運動量がすごい。
ストーリーは、わかり易いが、結末はそう単純ではない。そこには願いをひとつだけ叶えることができる宝石、” レーヴ”の悲しい魅力が秘められていた。演出は、麻見拓斗氏らしい軽妙でウイットの利いた場面があり楽しめた。演技は架空の王国における冒険活劇らしく、殺陣シーン(フェンシングの突く刺すではない)は見応えがあった。

メリークルシミマス
パフォーマンスユニット【Bremen】
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2014/12/19 (金) ~ 2014/12/21 (日)公演終了
満足度★★
もう少し深みがあると
タイトルから想像がつくが、主人公の大学生朝霧洋一は、クリスマスを楽しめない。いつも一人寂しく時を過ごす。そこには幼いときのトラウマが…
ストーリーは単純で演出も甘い感じがした。全体的には優しく温かい感じがするので好感は持てるが、もう少し脚本を作り込んで欲しかった。
上演後、このパフォーマンスユニット主宰のいちまつサンと話をさせていただいたが、今回のような劇場公演だけでなく、普段は幼稚園、公民館でも演じるとのこと。このような巡回公演を行っていることは喜ばしい。
都心には大・小劇場が多くあり、観劇の機会も恵まれているが、地方都市では厳しい。多くの方に観劇してもらえるよう、活動を続けてほしい。
その際、劇場公演と巡業公演とでは、観客の目線も違うかもしれない。そこを意識して芝居をしてはどうか。

何がすごいの?シェイクスピア!
ACTURE
汐留ホール(東京都)
2014/12/21 (日) ~ 2014/12/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
良質なシェイクスピアの解説書
シェイクスピアの戯曲のワンシュチュエーションを演じながら、当時の演劇事情と現代演劇への影響をわかり易く解説していく。
今年は、シェイクスピア生誕450年の記念すべき年であるが、年末にこのような素晴らしい公演を観られて良かった。

Bon Voyage!!
BOCA BoccA
OFF OFFシアター(東京都)
2014/12/05 (金) ~ 2014/12/09 (火)公演終了
満足度★★★★
人生は航路か
行き先は定めつつも、天候や潮の流れで変化する…この公演の前半部分と後半部分では印象が違って観えた。
説明にある”切なくも優しい、愛の物語”が示される後半になって、何を描きたかったのか分かるが、それまでの展開は上手く繋がっていかない。
もう少し早い段階から物語の方向性(目的地)を示したほうが、乗船客としては安心する。

スノードロップ
みどり人
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2014/12/05 (金) ~ 2014/12/10 (水)公演終了
満足度★★★★
ザワザワ感がギラギラ感へ
今夏(2014年8月)に上演された1話・2話と冬(12月)に上演された3話・最終話で話の方向が変わったと思うが…
この公演も季節の変化と同じように話も変化したのだろう。スノードロップの花言葉のように「みどり人」という制作側は”愛”を持っていたが、受け手(観客)である自分の心は”いちころ”だった。

英雄伝説 馬賊・矢吹丈
月蝕歌劇団
芝居砦・満天星(東京都)
2014/12/05 (金) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
満足した
月蝕歌劇団の公演は何度か観ているが、今回会場の「芝居砦・満天星」には行ったことがなかった。某マンションの地下2階にあるのだが、事前に場所を確認していたにも関わらず少し迷ってしまった。
その会場に降る階段には、あの独特な絵柄のポスターが飾ってあり、場内には過去の月蝕歌劇公演のポスターが…耽美、退廃的な雰囲気が漂う感じは不思議と高揚感が増す。
とびきり濃密な芝居でもなければ、深い感動がある、というものでもないが、不思議と見入らせる魅力がある。気がついたら、公演が終りキャストとの談笑も含め2時間以上、会場に居た。
公演は、ちばてつや作画「あしたのジョー」こと「矢吹丈」がリングでは死なず、満州に行き馬賊になった… という噂だが、その真偽はいかに。
さて、件の矢吹丈だが、片目を失い眼帯をしている。なぜか丹下段平のイメージを持ってくるところが可笑しかった。
これは、高取英 氏が学生時代に書いた戯曲第2作だという。
堪能させていただきました。

喜劇王暗殺
トツゲキ倶楽部
d-倉庫(東京都)
2014/12/03 (水) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★★
トツゲキ倶楽部の真骨頂…
劇団らしい…つまり「ありえないけどありえるかもしれない状況」と「ゆるくもしっかり生きている言葉と演技」で独特な人間模様のおかしさをエンタメ化してみせる演劇ユニット、と言うコンセプト通りの公演であった。喜劇王暗殺と言う史実をベースに創作したフィクション。しかし、描かれた時代背景は、軍靴の響きが段々大きくなってきた時期のこと。作・飛葉喜文氏もそのことは意識しており、「偶然にも当時の世相は、今現代の日本にも通ずる。不景気と戦争の匂い」と当日配布パンフレットに記載している。
芝居的には、ツッコミ所がいくつかあるが、公演を貫く主張の前にそんなことは野暮に思える。

あ、流れ星!
演劇集団ホシノハコ
上野ストアハウス(東京都)
2014/12/03 (水) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★★
オーソドックスな芝居
劇団および団員の等身大の物語…とても分かりやすいハートフルコメディといったところか。しかし、表層すぎる点、キャストの力量に差があるためぎこちない場面があったのが少し残念であった。
(雨海チーム)

僕と真夜中の僕
座キューピーマジック
駅前劇場(東京都)
2014/12/03 (水) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白い!
座キューピーマジックの公演は、毎年末観させてもらっているが、毎回感動している。本作もその期待を裏切らなかった。
今年観劇した公演の中でも優れもの。脚本、演出、演技、舞台美術という芝居の主要要素すべてにおいて満足した。
どこにでもいそうな男性の将来に対する不安・悩みが、表面的には面白可笑しく描かれているが、その深奥は…。
「1960年代のアメリカヒューマンコメディ映画の世界」という謳い文句のとおり、舞台美術も往年のスター、監督の写真が飾られた雰囲気ある室内を作り上げていた。

WATAC I
Hula-Hooper
TODAYS GALLERY STUDIO(東京都)
2014/12/04 (木) ~ 2014/12/08 (月)公演終了
満足度★★★
クスッとした笑い
脚本に当たるのが、女子高生の交換日記。その表現方法がコンテンポラリーダンスである。会場はビル5階にあるギャラリースタジオ…そのスペースを所狭しと利用していた。
2011.12.7追記
キャストは全員女性で女子高生の姿が生き活きとダンス芝居の中で表現されていた。コンテンポラリーというと、インドの現代演舞をイメージしていたが、身体表現はその印象に近かった。
少し気になるところが…

遺失物安置室の男/改
劇団夢現舎
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2014/11/22 (土) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★
難解かも…
物事の常識・非常識などは、その境界が曖昧であろう。そういう、いつの間にか思い込み、または刷り込みに対する警鐘のようであった。
一方、自分は何者か…という自問自答に時間を費やしたくない。目に見える物体は、その外形で何かを判断している(それの善し悪しは別)。人間に関しては、名前をはじめ何らかの証明書がある。その証明は、人間性になんら関係ないだろう。しかし、人物を特定するには案外役立つ。
さて、本公演は禅問答や比喩的な場面が内容を難しくしたようだ。芝居にある意義的なものが垣間見えるのが好きな観客には面白いだろう。しかし、観たままを受容し楽しむ観客には、少し抽象的に観えた。自分は、どちらかと言えば、後者のタイプ。
舞台美術は雰囲気があり、演出には工夫があって楽しめた。
主人公の「遺失物安置室の男」の特長(パンフレットの裏面に素っ気なく書かれている)を考慮して観ると面白いと思う。

名醫先生
パンドラの匣
劇場HOPE(東京都)
2014/12/02 (火) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★★
ブラックユーモア
チェーホフの作品をモチーフにしたニール・サイモンの短編集…習慣や文化が異なる日本人が演じたオムニバス9編は、珠玉であった(2時間20分_1幕目5作品60分、2幕目4作品80分、途中休憩10分)。
確かにオムニバスだが、劇中登場の小説家の脳内における連作構想という感じに思えた。