ksdの観てきた!クチコミ一覧

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白紙委任状

白紙委任状

サスペンデッズ

OFF OFFシアター(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

人々のめぐり合わせの物語
 とあるタワーマンションを起点にそこにまつわるというか関わる人々のめぐり合わせの物語ですが、その心の底にひそむ思いや感情といったものが繊細な感覚で描かれておりまたそれを劇団員の方々が少ない人数で見事に演じ分けられていた舞台作品だったと思います。

ネタバレBOX

 話は廻って最初に戻ってくるのですが、あのマンションにまつわる人々について次はどのような物語が展開されてゆくのか気になりました。
七人の墓友

七人の墓友

劇団俳優座

紀伊國屋ホール(東京都)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

伝統をベースに異色のコラボで生み出された 斬新な感性溢れるコメディー作品
 劇団俳優座×ラッパ屋鈴木さんの脚本×オフィスクレッシェンド佐藤さんの演出の組み合わせということで、俳優座の伝統を活かしながらも新鮮な感性の息吹に溢れた斬新な仕上がりの舞台作品になっていたと思います。鈴木さんが青年座に書き下ろされた「をんな善哉」に匹敵するようなその手腕が冴え渡る出来の脚本で、まさに鈴木節炸裂といったところでしょうか。

ネタバレBOX

 上演時間は休憩込みで約3時間と長かったのですが、その長さを忘れるくらい楽しく面白いコメディー作品でした。
 ちょうど同じ時期に青年座は本多劇場で「見よ、飛行機の高く飛べるを」を上演されていて、両作品とも確かに素晴らしかったのですが、私個人の印象では、面白さや新鮮さという点では、「七人の墓友」がやや勝っていたのではと思います。

陽だまりの樹

陽だまりの樹

劇団俳協

TACCS1179(東京都)

2014/05/28 (水) ~ 2014/06/01 (日)公演終了

満足度★★★★

舞台版として見事に再構築された「陽だまりの樹」
 今観るといろいろあるような気もしたのですが、久々に拝見して、やはり、人々やその生き様が物語として生き生きと描かれ見事に舞台版として再構築された「陽だまりの樹」だということを改めて思い起こさせてくれる力のこもった作品だったと思います。

ネタバレBOX

 横内版では、現在と幕末をつなぐ役割として、手塚治虫、その心の拠り所となっているシャドウとしてのアトム、女性新人編集者で進行役でもある松本を新たに造形しているところが特徴的で、皆生き生きとした魅力的な登場人物たちですが(以前の私の観劇の記憶ではそれぞれの役を中井さん、円城寺さん、深津さんと宮沢さんが演じられていました)、今回の舞台でも霜田さん、岡さん、三角さんがそれぞれの配役をその魅力を余すことなく見事に演じられていたところがよかったと思います。
 ただ、劇場の構造的な制約が非常に大きかったことやセゾン劇場での記憶が残っていることから来ていることはわかってはいるのですが、あえていえば、演出面では、手塚と良庵の早替りや最後の桜の大老樹が朽ち果てる場面(あのクライマックスで最期の一花を咲かせ花びらを散らせる場面はよかったのですが)、手塚とアトムがタイムスリップに使う机の使い方などはあともう少しという感は残りました。
ブーツ・オン・ジ・アンダーグラウンド

ブーツ・オン・ジ・アンダーグラウンド

燐光群

梅ヶ丘BOX(東京都)

2014/05/23 (金) ~ 2014/06/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

緑紙から始まる近未来的物語
 とある一人の重度障害の青年のもとに手違いで特別平和支援隊召集の緑紙が届いたところから始まりはては海外派遣にまで及ぶ近未来の物語で、障害者と健常者をテーマにおき現実とフィクションのマージナルバランスぎりぎりのところで物語性豊かに集団的自衛権の問題もタイムリーにからめながらさまざまな問題をうまく描き上げたその手腕は見事であり渾身の舞台作品に仕上がっていたと思います。

ネタバレBOX

 主人公の青年、その仲間、互いに心を通わすヘルパーの女性、支援隊の仲間、彼らを指導する自衛官ら七人の登場人物たちの人物造形が型にはまらず個性豊かに生き生きとした設定になっていて実によかったです。
1812

1812

ロデオ★座★ヘヴン

ワーサルシアター(東京都)

2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

モチーフとしてはよかったのですが。
 なじみが薄く分かりにくい民族問題をモチーフに分かりやすく描こうと臨まれいいところをついていたとは思うのですが、その反動でストーリー展開は冒険小説などでよく見られるパターンに落ち着いてしまい斬新さに欠け表面的になり戯曲の深みや構成力がやや弱くなってしまっていた点は少しもったいないような気もしました。
 いざその立場に置かれないとわからないという自分の想像力の欠如というか貧困さを改めて思い知らされた作品でもあったように思います。

ネタバレBOX

 次回は、十七戦地の柳井さんの脚本・演出の作品とのことで楽しみにしております。
浮世(うつつ)けもん

浮世(うつつ)けもん

劇団禄盟漢

高田馬場ラビネスト(東京都)

2014/05/03 (土) ~ 2014/05/05 (月)公演終了

満足度★★★★

全体的によくできていた市井の人々の物語
 人物設定が少し素朴であったり細かいところをあげればいろいろあるとは思いますが、物語構成はよくできており不器用ながらも生きる甲斐を模索しながら懸命に生きる市井の人たちの姿が生き生きと描かれていた作品だったと思います。

ネタバレBOX

 例えば、忠兵衛さんとお鈴さんの昔の関係など登場人物背景のもう少し詳しい説明があれば(配布パンフレットの中でもよいので)さらによりよく作品を楽しめたのではないでしょうか。

楽園の東

楽園の東

G・H・factory

新宿シアターモリエール(東京都)

2014/04/30 (水) ~ 2014/05/06 (火)公演終了

満足度★★★★

いろいろな思いを背負った人々の物語
 物語舞台の設定上、少し説明的になったり深いところまでは描写が届きにくかったかなといった制約はあったものの、登場人物たちの心情がよく描けていた舞台作品だったと思います。

ネタバレBOX

 喘息で病床にある映画会社の一助監督が終戦後の自分の家族とその周りを振り返りながら書き上げた映画の台本をもとに架空ではあるのですが撮影所のセットの中で物語が進行するという設定になっています。また、舞台で芝居中の時は舞台上手の上方にある撮影中のランプが点灯し、暗転の時は消えるといった、ささやかですがひと手間かけられている舞台でもありました。
推定容疑者

推定容疑者

Cooch

テアトルBONBON(東京都)

2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

なにかしらもやもやするような
 小説・漫画・映画・演劇・音楽のあらゆるジャンルを連動して物語を紡ぎだしてゆくということがあるので(それに、私の観劇体験の未熟さがさらに加わり)、この舞台の観劇だけではその物語の全体像はやはり見えてこないのでしょうか。

ネタバレBOX

 駅で見つかった迷い猫の亡骸を持ち帰るとかブラックジャックとか出てくるあたりから事件の真相の大体の予想はついてくるのですが、観る側からすると舞台としては頻繁に切り替わる個々の場面のつながりがいまいちよくなかったという印象が残りました。
こんこんと、

こんこんと、

green flowers

シアター711(東京都)

2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

人の縁
 タイトルからは少しずれがあったり最後は加速がかかりバタバタ感があったものの、いろいろなタイプの登場人物がうまく設定配置され、彼らのなにげない会話の中に、複雑な家族関係やそれぞれが抱える事情や心の痛みといったものが直接的あるいは間接的に上手に表現されており、また、作者自身のことやカンパニーの内輪のことをいっているのかと思わせるようなセリフもあり、その軽妙なやりとりがおもしろく、演技力のある役者陣と自然でありながら巧みな演出に支えられて、約1時間40分飽きさせない作りの作品になっていたと思います。

ネタバレBOX

 笹塚さんの正体は途中から予想がつきましたが、ジュンさんと詩月さんの関係までは予想はつきませんでした。
 家族の物語ということでいえば、鄭義信さん、早船聡さん、田村孝裕さんらの描く作品世界に通じるものがあるかなという印象も残りました。

 また、小劇場では芝居に精一杯で観客側にまで配慮が届かないところが多いのですが、客席に適度な段差があり座席も千鳥に配置され観劇しやすくなっていました。なかなか観客側に心配りのある優しいカンパニーでもあると思いました。


ミライキ

ミライキ

innocentsphere

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

満足度★★

ストーリーなどは悪くないが作品全体としては
 ストーリー、テーマ、演技は悪くないのですが、演出面でちぐはぐ感というかバランスがあまりよくなかったという印象が残った舞台でした。

ネタバレBOX

 例えば、主人公は妄想、幻覚の中では聖徳太子ということで最初の内は蘇我馬子を筆頭とする家臣達を話の流れの邪魔になるくらい不自然に度を越して登場させあまり意味のないことも含めいろいろやらせている(時間稼ぎみえみえ?)のだが途中から登場しなくなりエンディングで申し訳なさそうな程度で登場させるなどあらがみえ全体の作りとしてのバランスがどうもよくありませんでした。

 また、当日券での観劇でしたが、後方に空席がまだあるにもかかわらずシアターグリーン BIG TREE THEATERの前方席と後方席を隔てる通路に並べられた補助席を開演時刻間際に割り当てられました。ただ使用しているいすがいわゆるちびイスで前列との段差がほとんどなくさらに千鳥配置にもなっていない無造作に並べられた席になっていたため、前列の方の頭と舞台方向が完全に重なりみえにくいことこの上もなく、観劇に大いに困難が伴いました。
 ちょっとした心配りでこのようなことはかなり避けられるのですが、会場運営の面では一見の観客にはホスピタリティが低い点でもとても残念でした。

「花や…蝶や…」

「花や…蝶や…」

演劇ユニットN.A.S.

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

伝統性に独自性が融合した独特の様式をもつ舞台
 芝居の場面にあわせてその場面を表象するような(音楽も含め)ジャンルにとらわれない踊り、舞、殺陣などが付加される独特のスタイルをもつ舞台で、私も最初のうちは慣れていないこともありとまどっていたのですが、そのうちに慣れてきてその流れに乗って観劇できるようになりました。

ネタバレBOX

ストーリー的には遊郭版「ロミオとジュリエット」といったところでしょうか。
きゅうりの花

きゅうりの花

ハイリンド

小劇場B1(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/07 (月)公演終了

満足度★★★★

テンポのよいリズム感のある舞台
 コメディ系の作品ですが起承転結がはっきりとしているというわけではありませんのでストーリー性重視の方にはなにか物足りなさが残るかもしれません。しかしながら、それぞれ悩みや問題を抱えている登場人物たちが絡み合っていく様を笑いを交えながら自然な感じで普段の生活にあるような会話の中で展開させてゆくその手法はとても見事でありまたそれをうまく活かすような演出がされていました。コメディ系の作品では、会話のリズムや間の取り方がとても大切になってくるのですが、ハイリンドのメンバーや客演の皆さんはこの間の取り方が実に絶妙で、ちょっとしたしぐさや表情の変化で微妙なその場の雰囲気や人物感情をうまく表現されていたと思います。

ネタバレBOX

 下北沢 小劇場B1は初めていった劇場なのですが、今回の作品では会場全体を上から眺めるといわば直角二等辺三角形の斜辺方向に舞台が、等辺の二つの方向に客席が配置されていてなかなかユニークでおもしろい舞台設置だと思いました。

道遠からん

道遠からん

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2014/01/06 (月) ~ 2014/01/16 (木)公演終了

作品世界と観る側の距離感
 喜劇的な作品の場合特にそうなのですが、登場人物達の織りなす作品世界と観客としての自分の適切な心的な距離感のようなもの(ある程度離れてくると喜劇的に状況が見えてくるが、近づきすぎると感情移入してしまい面白みのない話になってしまう)があって、今回の場合は、そのやや古風で独特な言葉遣いもありその距離感の調整に手間取りましたが演出にも助けられて最終幕までにはその調整に間に合いその作品世界のもつ味わい深さがじわじわと心に沁みこんできました。

ネタバレBOX

 後から振り返ってみると、作者の描く作品世界というかその状況を客観的に距離をおいてみることが作者と同様に観る側としてもどれだけできるかにそのよさの味わいがかかっている作品であり、チェーホフの作品や最近の日本の作品ならば例えば岩松さんや平田さんの作品を観るときの手強さが感じられました。
治天ノ君

治天ノ君

劇団チョコレートケーキ

駅前劇場(東京都)

2013/12/18 (水) ~ 2013/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★

自分のありかたを求め続けた者の姿
 人物設定がやや単純化されている感はあるものの、己の定めから逃げず天皇としてのあるべき自分のありようを常に真摯に求め続けることに努めた大正天皇をはじめとして登場人物たちが皆独自の思いや考えを持ち自身と向き合うひたむきな姿が印象に残る、情緒性に溢れると同時に格調の高さもうかがえる舞台作品だったと思います。

ネタバレBOX

 劇場入り口から中央の玉座へ対角線的にあつらえられた通路は、もちろん役者さんの登退場口にもなっていて演出上も非常に効果的に使われているのですが、それだけでなく、登場人物たちの人生も含めたさまざまなことの道のりを象徴的にあらわしているようにも感じられとても印象的でした。
大空の虹を見ると 私の心は躍る

大空の虹を見ると 私の心は躍る

文学座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2013/12/06 (金) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

いかにも作者らしい作品
 人の生活というか営みの根本的なところをしっかりととらえながらも、どこか心に痛みや傷を抱えている人々へ向ける優しいまなざしが伝わってくる、そして、最後は観ている人たちの心をencourageしてくれる、鄭義信さんらしい作品だったと思います。
 また、映画館での最終上映の作品については、ご興味のある方は以下のネタばれに書いておきますのでご覧願います(察しのよい方なら公演題名からある程度予想がついてしまうと思いますが)。

ネタバレBOX

「シェルブールの雨傘」と「草原の輝き」でした。
新説・とりかへばや物語

新説・とりかへばや物語

カムヰヤッセン

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2013/12/13 (金) ~ 2013/12/23 (月)公演終了

満足度★★★★

現代的な視点で見事に再構築された舞台作品
 子育て、人材育成、ジェンダーなどの盛りだくさんのモチーフを内在させながら、女の執念、運命などドラマ性を織り込み、なぜ師匠は女性の弟子を頑なに拒否し続けたのかの謎が解き明かされてゆく物語は、現代的な視点で見事に再構築された舞台作品になっていたと思います。

ネタバレBOX

(遠山の)金さんや(津田)梅子の母親を登場させるなど極上のエンターテインメント作品にもなっていると思います。

アクアリウム

アクアリウム

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/12/05 (木) ~ 2013/12/31 (火)公演終了

観客次第のambiguous な作りの作品に
 シェアハウスで共同生活をする現代の社会になじめない者達(ワニ、鳥、魚たちも含め)のまさにその生活の崩壊を描いた作品で、冒頭のコントのような導入や登場人物たちの設定はどうかなという気はするものの、現在のある殺人事件が昔の殺人事件とともに各々の中にしまわれていたマイナスの感情というべきものを呼び起こしそれが絡み合い衝突してゆくさまの描き方というかみせ方は(私自身はなにか自分の心の底を覗かれているようで苦手なのですが)実に精緻で、また人間心理の描写についてもフロイトとルイスの対話劇「Freud's Last Session」の影響が少なからずあるようにも見受けられました。


ネタバレBOX

 やはり鳥さんは最後は(「ソフィーの世界」を読んでいた)ワニさんに食べられてしまったのでしょうか。
 また、冒頭の木村伝兵衛ふうの部長刑事と若手刑事のかけあいコントからのスタートはおもしろいことはおもしろいのですがあとからおもうとあのようなスタートでなくてもよいのではという気もします。

愛人刑事

愛人刑事

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2013/12/12 (木) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

ストーリー性とドラマ性が加味され魅力的な仕上がりの 作品に
 普通ではないデフォルメされた設定での登場人物の深い描写や強引とも言える展開などいつものつか作品の特色を残しながらも、今回は(謎解きも含めた)ストーリー性とドラマ性がうまく加味され(脚本の渡辺さんの力量によるところが大きいとおもいますが)次から次へとセリフが押し寄せるというよりどちらかというと穏やかにじっくりと魅せてくれる仕上がりになっており、つか作品はどうも苦手という方でも(あまりクセは強くないので)十分楽しめる作品になっていると思います。


ネタバレBOX

 強いて言えば、だいぶ前に観た穏やかというか静かな「蒲田行進曲」(錦織一清、草彅剛、小西真奈美他の出演)にその感触が似ているような気がしました。
 また、今回はいつもよりも広めに舞台と中央通路が設定されているので、ダイナミックな迫力ある演技が楽しめるようにもなっています。

さよならを教えて

さよならを教えて

サスペンデッズ

ザ・スズナリ(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/09 (月)公演終了

テーマに繊細に触れるような感覚
 現実世界と仮想世界の居心地の快適さといったようなことにも言及しながら、現代人の心のもろさや人間関係のコミュニケーションをテーマに扱った作品といえます。ただ、核心部分にストレートにずばっと鋭く迫り観るものの心を鷲掴みにするといった作風(例えば、つかさんのような)ではなく、さりげなく話の核心に触れてはすぐ離れ、またそれを繰り返すというような作風で、描写の鋭さが物足りないと感じる方がおられるかもしれませんが、私には、このような描写に徹した舞台作品もあってもよいのではと感じました。

ネタバレBOX

 お芝居自体とはあまり関係がありませんが、客席の椅子に敷かれていた座布団というかクッションの大きさと厚さが椅子の大きさと程よく合っていて座り心地がなかなかよかったです(長時間の作品ではありませんが)。
 最近、特にパブリックシアター系では比較的上演時間が長い作品の場合椅子に座布団をおいているところが結構あるのです(観客への心配りとして大変ありがたいことと感謝しております)が、たいてい座布団の大きさと椅子の大きさが合っておらずそれに座って長時間観劇しているとかえって腰が痛くなる場合が多くなんのための座布団かと考えてしまうことがあります(特に、初台の劇場で)。

ホチキス最新作「天才高校〜デスペラード〜」

ホチキス最新作「天才高校〜デスペラード〜」

ホチキス

サンモールスタジオ(東京都)

2013/11/23 (土) ~ 2013/12/04 (水)公演終了

ナンセンスへの寛容さが求められる作品
 作りこまれたナンセンスな物語世界を技量のある役者の方々がおおまじめに演じられていて、ある意味演劇のもつさまざまなスタイルの一つだと思います。ただ、受け手の側にナンセンスへの寛容さが求められるというか委ねられているようにもみえるので、あまり小難しく考えずに作品そのものを気楽な気分で楽しむという感覚でよいのではないでしょうか。


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