しーまの観てきた!クチコミ一覧

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イージーオーダー The Musical

イージーオーダー The Musical

四獣×玉造小劇店

シアター711(東京都)

2014/08/06 (水) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

頭に回るメロディ
ミュージカルなのに、ミュージカルらしい歌よりも、
「♪ミュージカルって、なんだろう?」だった衝撃作。
ダークな話なのに演者のパワーと迫力で吹き飛ばされました。
♪かもしれないー!もノリノリのダンスが素敵だった。
CDもなかなか面白かったです。アケミの歌がなかったのが残念。

舞台『ガラスの仮面』

舞台『ガラスの仮面』

松竹

青山劇場(東京都)

2014/08/15 (金) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

続きを!!
斬新なOP、そして梅の谷までのストーリーがとてもスピーディーな大運動会。
続編を期待させる豪華な舞台でした。青山劇場のありとあらゆる設備もフル活動な感じで、見応えありました。アンサンブルさんたちの各約15役も素晴らしいが、コニタンのお姫様抱っこには無条件で萌え。
お願いなので、続きを!その前に美内先生、続きの漫画を!!

江戸系 諏訪御寮

江戸系 諏訪御寮

あやめ十八番

小劇場 楽園(東京都)

2014/03/12 (水) ~ 2014/03/16 (日)公演終了

満足度★★★★

あやめらしい劇場進出
ブラックで闇があり、でも家族の暖かさが心地よく、神秘的で不思議な雰囲気を持つ作品が多いあやめ十八番を、私は気に入っています。
堀越ワールドは、あのざらっとする感じというか、あのざわめく感じが好きで、心惹かれてます。
あらすじは、観た人にしかわからない書き方も好きです。
今回は、民話をベースにした2つの家のお話。
民話、鬼、狭い島という閉鎖空間での土着とも言える風習、普通の家族の生活(篠塚家)と拝み屋(諏訪家)の呪いというか因縁というか。そんな2つの家のお話。そして宗教とデイサービス。
篠塚家のエピソードが落ち着いても、諏訪家のエピソードは、大どんでん返しはあっても、結局は続いていく風習なんじゃなかろうか。
というか、根本的な人食い鬼の存在が続いていくのが、ぞっとするラストでした。
犠牲が当たり前になっている風習が、怖い。
でもそれが、日本の民話っぽさでもある。そんな不思議な作品でした。

生演奏でBGMだったり、効果音を出していて、すごいこだわり感を感じました。
そういうの、私も好きだし、素晴らしいと思いますが、楽園だと狭すぎて、ボリュームが大きすぎる気も否めません。
セーヌ・フルリサイズなら、あの編成で丁度いい気がするんですが、楽園だとうるさいと感じる場面もいくつか。
歌は、堀越さんの年齢がわからなくなるような古い歌謡曲とか、洋楽とかがセレクトされていて、嫌いじゃない。
暗い場面で明るい曲をアレンジしてたり、使い方も面白い。
…けど、曲数は多いかも。バランスが悪く感じる場面もありました。

あ、北沢洋さんが歌い踊るガラスの十代は、個人的に大好きです!素敵すぎる!

2時間の中に盛り込みすぎも感じましたが、作品は素晴らしかったです。
ちょっとマニア向けな気もしますが。
楽園では狭くてちょっと長いかもですが、(あそこで通路も2本使い、扉も使っているので、客席は本当に狭い。)最後まで飽きない作品でした。
もう少しシンプルにすることも出来そうですが。(話的には、複雑で難しい気もするので。)

ネタバレBOX

私の印象に残った役は、

篠塚家側
・春平役の美斉津恵友さん
美斉津さん演じる春平くんは、本当に高校生(正しくは中退)18歳でした。
ご本人は「18歳ですよ。いいのかな?」なんて言ってましたが、全然違和感ないし。ハマり役でした。
なんてピュアで、真っ直ぐなんでしょう!
そして一目惚れからの淡い初恋は、甘酸っぱく、ときめきました。
思いきりも良すぎです。そのエネルギーが羨ましい。
あんな告白、されてみたい!
にやにやが止まりませんでした。
…でも、その恋は叶わない。
何故なら…相手はお祖母ちゃん(見た目、少女。)だから…。
切なく悲しく純粋な、初恋でした。

・お父さん役の北沢洋さん
養子に入った婿殿ですが、それでも一家の主として、家族を考え、支える頼もしいお父さんでした。
たまにお母さんに甘えるのも、はしゃぐのも可愛い!
前回の淡仙女の時の水下さんが演じたお父さんを受け継ぐような、しっかりと家族を想い、ポジティブで、器の大きく、暖かい父親っていうのは、本当に理想的な。きっと堀越さんの理想でもあるのだろうなと思います。

・お祖母ちゃん役の加藤素子さん
民話の朗読も素敵だし、自然に溢れる笑顔に慈愛を感じる、素敵なお祖母ちゃんでした。
孫の為に英語を教えたり、すごく暖かい雰囲気を感じました。
倒れて言葉が不自由になった時に、孫の春平が通訳してくれるシーンがすごく素敵だった。好き。

そんなお祖母ちゃんが、デイサービスに行き、そこで間違ったご祈祷のせいで呼んでしまった鬼に、寿命を「借りて」しまい、記憶をなくした少女(土佐まりなさん)になった後の天真爛漫さ、純真無垢な感じが、明るく眩しかった。
でも最後、孫(大森茉利子さん)と産まれてくる曾孫を守る為に、恐怖に震えながらも鬼に立ち向かう毅然とした姿は、美しかったです。

諏訪家側
・琴美役の金子侑加さん
拝み屋さんです。
とにかく雰囲気があり、美しく、圧倒的な存在感と、カリスマ性を感じる威圧感。素晴らしい。そりゃ信じたくなるし、信仰しそう。
そしてまた、別役とのギャップがすごい!

・志郎役の堀越涼さん
とにかく胡散臭いチンピラ的な長男。神通力もなく、信仰心もなく、ただの欲深い人間であるからこその、裏側を支える胡散臭さ。
ぞっとする。
でも、宗教とデイサービスの抱き合わせで金儲けを考える商才は素晴らしく、経営能力は高そうだ。
田園に死す

田園に死す

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2014/02/28 (金) ~ 2014/03/10 (月)公演終了

満足度★★★★

スズナリだからこそ
すっごい素敵な舞台でした!
すっごい感激というか、衝撃というか!
ぎゅうぎゅうで、2時間20分くらいの休憩なしは、更に濃密です。
そりゃもう評判の作品なんだろうなぁと思います。最終上演だし。
とにかく迫力がすごかった~。なんだか不思議な気持ちで激しくアウェイ感でしたが、寺山修司の言葉が好きな私には、心地好い言葉と音と洪水でした。
マッチの演出も、好きだなぁ。映像もすごくビジュアルに訴えるものが。
妄想とリアルの繰返しとか、母との親子関係とか。
寺山ワールドに触れるのは、まだ2作目のひよっこですが、なんとなく寺山修司さんの思考に触れられてる気がして、面白かったです。
深山さんのご活躍が嬉しくて嬉しくてたまりませんでした!
すっごい似合う役でした!いまだに子役(中学生くらい)が出来るって、本当にすごいです。
観に行けてよかったです。
スズナリの小屋で上演することの意義を体感したような気がします。

少年十字軍

少年十字軍

Studio Life(スタジオライフ)

シアターサンモール(東京都)

2014/02/08 (土) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

神様、いる。
壮大な歴史と土地感を感じつつ、幻想的な世界を見せてくれる素敵な舞台でした。
あの世界にいられることが本当に嬉しかった。堪能しました。
お話自体、子ども達を利用する大人たちの思惑と宗教が入り混じり、理不尽な話であって、そんなに楽しい物語ではないのですが、メインキャラクターを変えているのに、原作に沿って話が進んで、原作よりも明るい未来を感じさせてくれて終わるっているのが、本当にすごい。
倉田さんこそ神です。
ガブリエルもサルガタナスも神はおわさぬ!とか言ってますが、間違いなく神様、そこにいます。
スピーディーな展開に、最初はびっくりしたけれども、あの原作を3時間(休憩込み)でまとめ、引き込んでいく劇団の底力は本当にすばらしい。
また、今回のキャストも適材適所にて、全部が見所でした。
おかげでチケットは増えました。全7回、通いました。

洋服解体新書

洋服解体新書

玉造小劇店

座・高円寺2(東京都)

2014/02/06 (木) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★

時代の闇。
桂さんも佐藤さんもあらけんもわかぎさんも山藤さんもうえださんも素敵でしたー。
ダークなお話ではあったけれど、すごい心に染みる舞台でした。
時代の闇って、どうしようもないっていうのが、なんとも切ない。
やっぱりわかぎさんの作品は、言葉もテンポも心地よい。

オペラ『吾輩は猫である』『セロ弾きのゴーシュ』

オペラ『吾輩は猫である』『セロ弾きのゴーシュ』

オペラシアターこんにゃく座

俳優座劇場(東京都)

2014/02/06 (木) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

忙しすぎるスケジュール
2年前に亡くなった、大好きな林光先生の歌劇場。
短い期間に3演目(流石にコンサートは行けなかった。)もやるなんて…。鬼だ…。(涙)と、思いましたが、林先生がご存命の時に観そびれていた作品も多々あり(好きでも、なかなかスケジュール合わなくて行けなくて。)、林先生の残した作品は、やっぱり観ておかなきゃ!と思ったので、頑張ってスケジュール詰め込みました。

「吾輩は猫である」は、2時間半以上の、大作でした。猫も3人で表現していて、面白かったです。可愛いかった。

「セロ弾きのゴーシュ」は、意外と短くて90分でコンパクトで。
しかも舞台セットを立てるところから見せてくれて、すごく興味深かったです。旅公演仕様だけど、舞台セットって、こうして建てるのね。
次々とゴーシュのところをたずねる動物たちも可愛いかった。

どちらの公演も子供連れ率高く、それはそれで微笑ましいのですが、セロ弾きは短いので何とか我慢できるのですが、我輩は長すぎて飽きてしまう子供も多く、集中力がそがれる部分もあって、楽しみに見に行く側としてはちょっと残念でした。
親子で観られるオペラって、貴重だとは思うんですがね…。

一郎ちゃんがいく。

一郎ちゃんがいく。

ネルケプランニング

青山円形劇場(東京都)

2014/01/22 (水) ~ 2014/01/30 (木)公演終了

満足度★★★★

設定年齢をはるかに凌駕でも、皆、違和感なし。
DVDで観ていて、生で観るのが楽しみだった作品。
それを各劇団代表みたいな看板役者さんたちが集っているというのも、ものすごく濃密だし、なんといっても升さんのかっこいいことかっこいいこと!!
素敵でした。
円形、近くて迫力だったー。
あの劇場の特性は、ほかにないから、やっぱり貴重ですよね。
なくなっちゃうの、寂しいな。

サヨナラの物語 東京公演

サヨナラの物語 東京公演

劇団PEOPLE PURPLE

新宿シアターモリエール(東京都)

2014/01/23 (木) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

泣かせに来る劇団
菅野さんの活躍ぶりがものすごくて、号泣。
絶対いるよー。こういう情けなさ全開だけど、プライドを捨てきれないパパ。
その普通さを普通に出せるのがすごい。
泣かせる王道の要素がてんこ盛りなところは、やっぱりずるいと思いますが、現実とファンタジーのバランスが心地よく、愛犬たちの活躍ぶりと、人間たちの絆やコミュニケーションが心揺さぶる舞台でした。
ORANGEの衝撃には負けるけれど、いい作品だと思います。
えーと。終演後にサイン入りパンフを販売されてたんですが、即完売でした。
というか、販売部数少なすぎですよ。(苦笑)もっと出そうよ。

ヒア・カムズ・ザ・サン

ヒア・カムズ・ザ・サン

スカイロケット

博品館劇場(東京都)

2014/01/22 (水) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

スカイロケット、すごい。
キャラメルっぽいテイストもありですが、充実した有川先生の世界がとても素敵な舞台でした。
人気作家の実力を感じる、見ごたえある作品になっていました。
パラレル具合も面白い。キャラメルボックスのヒアカムも観ているはずだけれども、上書きされてしまいました。(苦笑)
第1弾を観なかったことを後悔しましたし(DVDを観て。)、第3弾も期待。
また副読本の充実振りといったら、私が舞台を見始めて最高のクオリティです。これは素晴らしい!

独り芝居『審判』

独り芝居『審判』

多田直人案

吉祥寺シアター(東京都)

2014/01/15 (水) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

生きることと人間であること
重かったし辛かった…が、すごかった。
多田くんの顔が、どんどん多田くんに見えなくなっていきました。
鳥肌立ちましたし、鳥肌以上に、身体が震えました。
怖かった。
多田くん以外では、この演目を観たいとは思わないだろうなと思いました。
「私は皆さんの審判を待っています。」と言われても、私には裁けません…。
ただただ、この戯曲を知ったことが、観に行ったことに意義があるようにも思います。(参加することに意義がある。)
アンドレイ・ヴァホフになった、多田直人さんは、すごいと思いました。

ネタバレBOX

価値観の違う場所で培われた常識は、そのコミュニティの中でしか有効ではなく。
その価値観は、環境や状況に左右されて成り立つであろうことを考えると…全員が辛い…。
統一見解なんぞ、出る余地もない。

ヴァホフが「ルーピンの介護をしたい。」と言ったのは、あの体験を共有できたのは彼だけだし、その気持ちを理解できるのは、やっぱり彼だけだと思うし、ルービンが嫌悪の視線にさらされて世話されるよりも、自分が傍にいるという選択肢は、至極納得のいくものでありました。
また、「できればまた兵士に戻りたい。」と言ったのは、人肉を食べてしまった自分は、この世界に居場所はないと感じたのではないかと思いました。
言い方がすごく難しいけれど、自分が人ならざるものになったと理解したヴァホフには、人ならざるものになる世界(戦争)に行くことが、唯一の彼自身の居場所だと感じて選択したのかな?と思いました。
そこまでの冷静な選択が出来る正気を保っているなら…それはそれで怖いような。

ヴァホフが、もし正気だったら…。
でも、あの状況で発狂しないでいられるというのは、どれだけ大変なことでしょうか?
いっそ死んだ方がマシと、思うのは、間違いなんでしょうか?
なんとも言えない悲しさと悔しさとうちひしがれ感を感じる2時間10分でした。
観てる観客のほうが発狂しそうな舞台は初めてかもしれません。
観てる方も疲れ果てました。

すっごく、考えさせられる舞台という意味では、いい作品、いい脚本なのでしょうけれど、辛すぎる。
黎明浪漫譚-れいめいロマンティック-

黎明浪漫譚-れいめいロマンティック-

エムキチビート

吉祥寺シアター(東京都)

2014/01/07 (火) ~ 2014/01/12 (日)公演終了

満足度★★★★

素敵な走馬灯
ファンタジー・精神世界好きな方には、きっと好きなタイプの作品だと思います。
最初は、話についていけるか?と、心配しながらの観劇でしたが、感激で涙が止まりませんでした。
ちょっと、キャラメルのウルトラマリンブルークリスマスを思い出させるような要素もあったりして、とにかく泣けました。

舞台セットはシンプルで、小道具は必要最小限で、パントマイムメインですが、すごく世界観と合ってる気がしました。
また音楽と映像が、壮大で素敵だったな。
映像の使い方は、ゲームっぽい気もしました。
見ごたえありでした。
2時間越えで、休憩なしでしたから、すっごく重くどっぷりと浸かる感じでした。

ネタバレBOX

一言で言うと、親子の物語。かな。
病院で峠を迎えるお父さんの人生を、映画のような走馬灯で、振り替えれる息子。
お父さんが凄すぎた。
涙が止まりませんでした。

末原さんがすごい!
笑顔も、動きも、見とれる!その一途さ、まっすぐさが美しい。
米原こーちゃんは、唯一リアルに苦しいキャラですが、紛れもないイケメンでした。
まさかお兄ちゃん、亡くなってたとは!!のシーン、号泣。
立花くんもかっこよかったし、加藤学さんも久しぶりに見て、相変わらずの面白ぶりに感激!
若宮さんのチャーリーも、チョコレート工場のパクリっぽいのが、たまらんくいい。

エムキチビートの本公演は初めて観ましたが、いつもこういうテイストなんでしょうか?
エムキチアローン3rdの優勝者の末原さんへのキャストオファーが決まっていたことを考えると、末原さんが生きる作品を選んだのかしら?とも思わなくもないのですが。
いずれにしても、ソラオが主人公な気がしました。
素敵な作品でした。
女王の盲景

女王の盲景

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

刺さりつつも揺れる
2014年の観劇初めに空想組曲は、個人的にざわめく観劇初めでテンション上がったので、良かったです。
ギリギリまで悩んでいたのですが、観に行けて良かったです。

ほさかさんの紡ぐ、美しく滑らかな言葉は、かなりの確率で刺さりますけど。
痛いですけど。
うちひしがれますけど。
それでも、魅力的なんですよね。
優しいだけじゃない世界なのに。
リアルでもあり、ファンタジーでもある世界の境目を、緊張感と違和感を感じながら、笑いも涙もある人間関係に、心揺さぶられました。

現実とファンタジーの境がわからなくなること、狂うこと、演じること…。
誰のために?
誰かのために?
自分のために?
幸せって何だろうなって思うような。
人と関わらないと生きていくことは出来ないというあたりまえの前提を踏まえた上で、嘘をつくこと、また真実を晒すことは、幸せになることなのか…?と、すごいぐるぐる考えてしまいました。
「いい人」っていうのは、自分にとって都合の良い人のことなんだなあって…改めて感じたり。
たくさんもやもやもします。
もやもやしても、答えは出ません。
ですが、色んな要素が盛り込まれていて、受け取る側のチョイスで、色んなメッセージが受け取れるような気がして。
あのストーリーで、ポジティブなラストを想像することは、ちょっと難しいのですが、それでも5人の不思議な関わりは濃密で、各キャラの幸せを願うものでありました。

色々刺さったけど、楽しかったです。
舞台セットも、照明も素敵で、大人向けなファンタジーでした。
私は、空想組曲の本編観る前に、短篇と番外編観ちゃってるので、カラーの違いはわからないけれど、(本編は最初からファンタジー、番外編は現実の入り口から見えるファンタジーってことでいいのかなあ?)染みる舞台でした。

ネタバレBOX

大門さんの迫力、捻れてしまった、深く一途な愛情に圧倒されました。
あの味わいは、人生の経験値な気がします。
そこまでして、ほのかちゃんに虚言の世界を与えるほど…現実が嫌いなのかと思うと、その世界を本当に欲しかったのは、時任さんなのかな。
名目は、ほのかのため、だとしても。

ほのかちゃん役の青木さんは、あの中で唯一無邪気で唯一天真爛漫で、それが逆に見ている方がつらくって。すっごい複雑でした。

和田くん。執事服がお似合いで、熱い演技と笑顔が爽やかだった。
ストーリーテラーも分かりやすく、かっこ良かった。
ハイジって、マラソンって…「風は強く吹いている」の清瀬ハイジかと思ってしまいました。
生田君時々小池徹平君みたいな、イケメンさんでした。

小玉さん。大活躍!抜群の演じ分けが絶品。
イメージはアルプスの青年ハイジに対するロッテンマイヤーさんと見た。
大好きだ、そのネタ。
でも…旦那様への想い…辛すぎる。
側にいても、手に入らない望み。切なすぎるー。

そして、かじもーん!素敵だった!輝いてた!
キャラメルで見るよりかっこ良かったなぁ。
第3者としての目線は、とてもリアル。

ラストの暗闇でのストーリーテラーで終わるというのは斬新。
結局、特に何も解決しないというか、明らかにしないというか。
真実を闇の中に隠したのは、もやっとするけれども、それでも、彼ら、彼女らの幸せを祈らずに居られない。
なお、暗闇にほのかに香る、りんご(アップルティー?)の香りが、これまた甘酸っぱく、柔らかく客席に漂い、涙が出た。
りんごからの想像が、良いほうに行くか悪いほうに行くかは、見てる側の想像力次第っていう感じがしました。
歳末明治座 る・フェア~年末だよ!みんな集合!!~

歳末明治座 る・フェア~年末だよ!みんな集合!!~

る・ひまわり

明治座(東京都)

2013/12/21 (土) ~ 2013/12/24 (火)公演終了

満足度★★★★

年末の大イベント
見守ってきました。年末の大イベント!
人が多くて、どこを見ていいかわからなくなるくらいでしたが、にぎやかで華やかで、でも舞台はしっかりとしていて。見ごたえある舞台でした。
休憩2回入れて4時間は長丁場なので、お客も本腰入れて、気合入れないといけないけれど…。(苦笑)

ネタバレBOX

みんなかっこよくて、見せ場があって、本当に素敵だったのですが、一番目が行ってしまうのが、衝撃的過ぎる政子(小林健一さん)っていうのが、個人的にツボではありましたが、個人的に残念な思い出です。(苦笑)
淡仙女

淡仙女

あやめ十八番

セーヌ・フルリ(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

今更ですが
堀越ワールドにざわっときた作品でした。
決して後味は良くないのですが、気になって気になって仕方がない作品でした。

ネタバレBOX

幸せって、なんだろうなって思った。
人との関係性の中で生まれる幸せと、己の信念を追及する幸せ。
若いうちは後者でもいいけれど、年を取るにつれて、人間関係の重要性を鑑みると、前者の選択をしない妹を身勝手と受け止め、違和感のある人間と感じてしまうんだろうなあと思いました。
どっちが幸せかなんて結論は出ないけれど、個人的には衝撃的過ぎるストーリーでした。
水下さんのお父さんと、堀越さんのお母さんが絶品でした。
ウルトラマリンブルー・クリスマス

ウルトラマリンブルー・クリスマス

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2013/12/05 (木) ~ 2013/12/25 (水)公演終了

満足度★★★★

キャラメルボックスらしさ
キャラメルらしい、あったかい気持ちになれる舞台でした。
最初からハッピーエンドって書いておいてくれると、安心します。
やっぱり、舞台を観る上で、夢を観たい!と思う人間としては、せめて物語は救われたい。
もちろん、「そんな都合よいことなんてー。」と、思う部分もありますが、でも、それでも、そうなってくれたら、素敵だなって思わせてくれるお話は、成井さんお得意の「THEキャラメルボックス節」なんだと思います。

残念なのは、平日ってこともあるだろうけど、空席が目立っていてね…。
もったいない…。
素敵な話だし、クリスマスファンタジーだから、たくさんの方が観られるといいなぁ…と、思います。
皆があったかい気持ちになって、周りの人と、あったかい関係を築けたら、あったかい世の中になるんだろうなと思います。

ネタバレBOX

今回、一番最初からやられました!
オープニングのダンスの曲が、メレンゲの「クレーター」!
「宇宙兄弟」のアニメのオープニングを思い出して、気持ちがざわっとして、無駄に泣きそうになりました。
いい曲だー!
そして素敵な使い方だー!

ストーリーのラストはハッピーエンドではありますが、もう一度、別エンディングを観るためには、ジョージ演じるショージ(あら、いい韻を踏んでるわ。)の苦悩の人生も観なきゃいけないのかと思うと、ちょっと辛いです。
シラノ!

シラノ!

おおのの

「劇」小劇場(東京都)

2013/12/11 (水) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★

落語、面白かったー。
久しぶりに落語が聞けて、満足満足。
落語と芝居のコラボって、ちょっと不思議だったけど、面白かったです。
というか、すごい企画!
立川志ら乃師匠に、シラノ・ド・ベルジュラックっていうのが!
お着物&高座&手ぬぐいでシラノっていうのが!
志ら乃師匠のちょっと斜めにはすっぱな感じが、個人的に新鮮な噺家さんで、キュートでございました。

前口上で志ら乃さんと原川さんと大野さんで解説していらして、なんだか新鮮でした。普通、落語にも芝居にも解説ってありませんから。

舞台セットが、全体的にふんわりファンシーなんだけど、御簾にカーテン柄が描かれていたり、フランス国旗色の背景になっていたりと、微妙に和テイスト。
前半が落語、後半が芝居というコラボなために、舞台前面は高座(可動)に欄間(?)に赤提灯としっかり和。
異国コラボでありながらも、しっかりと志ら乃師匠が、シラノとして舞台に入っていくのが、不思議と違和感なくて面白かったです。

ネタバレBOX

原川さんの談志師匠物真似も面白かったし、原川さんの芝居での伯爵役が、王子様スタイル!(白いタイツ、赤い短パンのフォーマルに、襟と袖にふりふりついたシャツ!)
かわいかったー。(若干悪役入ってましたが。)

…正直なところ、ロクサーヌは確かに美女なんですが、クリスチャンが…個人的基準に美男子じゃなかったので、必要以上に笑ってしまいました。すみません…。
(申し訳ないけど、個人的好みから、基本ヒゲはイケメン(美男子)と認めん!)

シラノのストーリーとしては、中途半端な感じも受けましたが、これはシラノ・ド・ベルジュラックというより、「志ら乃」の物語ってことで、悲劇というよりも、「俺たちの戦いはこれからだ!」的なエンディングと捕らえると、ありかなと思いました。
怪誕身毒丸

怪誕身毒丸

花組芝居

駅前劇場(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/10 (火)公演終了

満足度★★★★★

女優対決が見所の男優集団
神様もどろどろしてるんですね…。
各々の策略、計略、思惑の為に、身体をはり、命をはる。
これもまた、「愛」の物語と言えば、愛の物語なのだろうなぁ。
結構生々しい表現もありまして、内容としては相当どろどろなお話なのに、とにかく全力で「面白い!」と思わせてくれる花組芝居さんは、本当にすごいなーと思います。
もう。なんなんだろう。あの劇団、すごすぎる。
歌って踊って演じて歌舞いて伝えて。
素敵過ぎる。愛し過ぎる。
そしてゲストの破壊力も半端ない。流石でございます。
追加したくても、チケットがないのが本当に残念すぎます。(涙)

プレ旗揚げ公演『女海賊ビアンカ』

プレ旗揚げ公演『女海賊ビアンカ』

劇団つきかげ製作実行委員会

【閉館】AiiA 2.5 Theater Tokyo(東京都)

2013/11/27 (水) ~ 2013/12/01 (日)公演終了

満足度★★★

恐ろしい子がいましたよ。
ロビーに鎮座した大都芸能の速水真澄様から、紫のバラの花スタンドにまず大興奮!(本当は名乗っちゃダメなんだけどね。紫のバラの人。でも、マヤちゃん宛じゃないので、このシチュエーションならいい!)

今回はアンサンブルさんも含めて50人くらいの大カンパニー。
ガラスの仮面の舞台では、マヤちゃんが1人芝居で見せた演目ですが。
(これを1人芝居ってすごい。)

ふうかちゃんが、とにかくすごい!本当にまさに「恐ろしい子!」です。
ちょっとピーターパンを観てる気分にもなりました。可愛いし歌上手いし、将来コゼットにもいいのではーなんて思いながら。
ほぼ出ずっぱりの大活躍。
歌があるとは思ってなかったので、オープニングからのミュージカル仕立てな感じに、若干のけ反りましたが、歌はふうかちゃんが8割だったので、安心して聞けました。

舞台は、全体的に若干古めかしい気もしましたが、影絵を使った照明も多く、「ガラスの仮面」らしさも感じる素敵な舞台でした。

ただ、1つお願いするとしたら、ミュージカルじゃなくて、ストレートプレイにしてほしい。ガラスの仮面の世界観は、ストプレな気がするので。

ネタバレBOX

大さんが!大さんがかっこいい!超かっこいい!悪い大さんがかっこいい!
加藤雅也さんは相変わらずかっこよく。
海賊たちの軽やかでコミカルなダンスも素敵でした。
田渕さんは、少し年齢を重ねた雰囲気がありましたが、貴族っぽい美しさは健在。
根本さんの方がだいぶご無沙汰かも。若干地味目ではありましたが、堅実な大使様でありました。最初、白いひげの老人だったので、わからなかった。
最初と最後をしめる、重要なキャラでしたね。
アルベルトの原嶋さん、かっこよかったです。意外と声が高かった。
瀬戸さんは、王子様役が本当にお似合い。

全体的な時間は、もう少しコンパクトにしてもいいかなと思います。
LILIES

LILIES

Studio Life(スタジオライフ)

シアターサンモール(東京都)

2013/11/20 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★

新生LILIES。
早速観てきました。
そしてやっぱり大号泣。
しんどい。
けど、やっぱりすごかった。
ずっしり。

だいぶ美術とセットが変わって、新鮮でした。
台本も削られて、間合いも減って、コンパクトになってる感じでしたが、いずれにしてもこの作品は重い。
それでも初日はまだ試運転な気もしましたが。
これからの変化も楽しみです。

…とか言いつつ、もう初日から既に大号泣して、消耗して、しんどいかったですけどね。
干からびそうでした。

1チーム観ると、早くほかのチームも観たくなる。
魔性の舞台です。
(SチームとMチーム観たけど、どっちもいい!!Eチームも楽しみ!)

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