若干マヨの観てきた!クチコミ一覧

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音のいない世界で

音のいない世界で

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2012/12/23 (日) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

「音」と共にあるもの
音のいない世界を旅するお話。とても優しい物語でした。こういうの好きです。

ネタバレBOX

失くしものをしました。それが何かは思い出せませんが、とても大切なものだと思います…。というわけで、探し物ストーリーとしては古典的だと思いますが、楽しかったです。

物語が進むにつれて、升目の仕切りの「くもり」が取れていくのが面白かったです。

最後、歌声でもよかったのですが楽器の音も聴きたかったです。できれば生演奏で。しかし、派手にガチャガチャやらないところが大人の演出なのでしょうか。かすかな鳥のさえずり、きれいでした。
こどもの一生

こどもの一生

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2012/11/04 (日) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かったです。
内容については触れないほうがいいのかな。原作を知らない方は先入観なしで観たほうが楽しめると思うので。個人的には大満足です。チケット代金以上に楽しんだと思っております。

ネタバレBOX

ほんの数ヶ月前、青山劇場の、どセンターで「愛は変わりはしないーー♪」と歌っていたミュージカルのトップ女優に、家電量販店の歌を歌わせたらアカン(笑)。でもそういうの大好きです。

谷原さんの「スマイル」もそうですが、役者さんの個性や特性を活かした小ネタの入れ方が上手ですね。

事前にホラーと聞いていたので、序盤から中盤の笑いを盛り込んだゆるい展開にとまどいましたが、笑いの素地を作って脳みそを軽くして軽くして、終盤で一気に急展開という感じでしょうか。子供の無邪気さが持つ残酷さは怖いと思いましたが、「夜眠れなくなっちゃう」的な怖さはなかったですね。
フリル

フリル

アマヤドリ

王子小劇場(東京都)

2012/09/08 (土) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

たゆたう。
確かに静か。確かに「何が言いたい?」という感じ。でもよかった。例えるなら、インストゥルメンタル系バンドが気まぐれで歌詞付きの曲書いてみましたみたいな感じ。観客を目掛けて飛んでくるというより、あたりに放たれるような台詞たち。そんな風に散りばめられた台詞の中に、確かにはっきりと脳裏をかすめる台詞やシーンがあって、そうして心に触れたものが頭の中で散り散りになってしまわないように拾い集めたり、つなぎ止めたりしている内に上演時間が終わってしまいました。まったく飽きなかったです。

ネタバレBOX

でもまあ、飽きちゃう人は飽きちゃうでしょうね。私の近くにも退屈オーラを全身から放っているお客さんがいました。それはそれで正直な反応だと思うのです。個人的には、引っ張り過ぎもせずもの足りなさもなく、丁度いい長さだったと思います。明るさの加減も作風に合っていてよかったです。ヒラヒラしたカーテンのような物も綺麗でした。成河さんも言っていましたが、役者さんがあれを通り抜ける時の、一筋だけ計算されたかのように肩にかかる具合は見事ですね。
ゴベリンドンの沼  終了しました!総動員1359人!! どうもありがとうございます!

ゴベリンドンの沼  終了しました!総動員1359人!! どうもありがとうございます!

おぼんろ

ゴベリンドン特設劇場(東京都)

2012/09/11 (火) ~ 2012/10/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

嫌いになれないよ。
場所は廃工場で、駅から遠くて、一週間くらい前まで暑いと言われて、今は寒いと言われて、それでも35人以上が評価して平均4.9。なんじゃこりゃ?ということで自分の目で確かめてきました。
 
着いた場所は本当に廃工場。「ここでやるんですか?」と思わず訊いてしまったほど。出演者たちが出迎えてくれて、しばし談笑。出入り口のシャッターが下りて、暗くなって、ちょっとの沈黙。目を開けると、先ほどまで気さくに語らっていた劇団員たちは「語り部」となり、目の前に広がる世界は「物語の中」となる。
 
あの日は風が強くて、開始から一時間くらい経った頃かな。シャッターを揺らす音が一段と大きくなって、少しだけ気が緩んだ。帰りの電車のことをちょっとだけ考えて、あたりを見回して、そういえばここは廃工場だったのだと我に返った。「語り部」が僕のすぐ横を駆け抜けて台詞を放つと、僕の意識はまた「物語の中」に戻った。あの日僕は物語を観てきたのではなく、物語の中に入ってきたのだと思う。
 
どんな物語かは観てのお楽しみだけど「一途な想い」の物語だと思います。これを観たらおぼんろを嫌いになれないですね。
 
ちなみに平日20時開演だと、帰りの電車は男の徒歩で歩いて木場駅に22時30分過ぎって感じでした。

容疑者χの献身

容疑者χの献身

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2012/05/12 (土) ~ 2012/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

心、のどうしようもなさ
キャラメルボックスが演じる悲劇。原作を読んでいても終盤は食い入るように見入ってしまい、涙腺が緩んだ。
 
理屈では分かっている。しかし、心が言うことを聞かない。一度芽生えた感情を押し殺すことが出来ない。そうした人間模様は生身の人間が演じることで更に重みが増すと思うので、原作を知っている方も劇場へ足を運ぶ価値は充分にあると思います。
 
ちなみに原作を知らない方は劇場でもらえる冊子の「観終わってから読んでください」は絶対に観終わってから読んで下さい。事件の真相が書いてあるのでご注意を。

ネタバレBOX

「それは、絶対に完璧だと信じていた数式が、予期せぬ未知数によって徐々に乱れていく時の感覚に似ていた。」(原作より)
 
違和感や物足りなさは全くありませんでしたが、湯川という「予期せぬ未知数」の登場に動揺・狼狽の色を見せる石神、という描写が原作より弱いと感じました。
Dear friends (東京)

Dear friends (東京)

劇団6番シード

劇場MOMO(東京都)

2013/11/29 (金) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

これは面白い。
ボロアパートの部屋が一室。それだけ。そこに全てが詰まってる。小劇場のワンシチュエーション・コメディはこうやって創るんだよという、見本のような作品。素晴らしい。
劇団結成20周年記念公演にこの作品を持ってくるところがまたいいですよね。

ネタバレBOX

アフターイベントは椎名亜音さんのミニライブ。宇田川さんも栗生さんも歌って大満足。
サプライズのサイリウム作戦も大成功(?)。みんなで盛り上がりました。
て

ハイバイ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/05/21 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

巧み。
初見ですが、よくできてますね。視点の構成や感情のバランスなど、ほんとによくできてるなぁ、と。泣きと笑いのぐらぐら加減が絶妙だと思います。

ネタバレBOX

突然流れる場違いなリバーサイドホテルや、葬儀屋の兄ちゃんなど、合間合間に妙な笑いが入るけど、それが全体の切なさや哀しみに水をさすことはなく、視点を変えた2周目は、それさえもどこか切ないという構成は見事です。
獣のための倫理学

獣のための倫理学

十七戦地

LIFT(東京都)

2013/02/19 (火) ~ 2013/03/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

見事ですね
事実と真実の狭間で飛び交う言葉の応酬。狭い空間がワークショップという舞台をより引き立たせていました。面白かったです。

ネタバレBOX

新証拠が次々と出てくるのはさすがに出来過ぎかとも思いましたが、細かいことはどうでもよくて、展開に引き込まれました。
RE-INCARNATION RE-VIVAL

RE-INCARNATION RE-VIVAL

AND ENDLESS

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2014/12/19 (金) ~ 2014/12/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

歴史スペクタクル第三弾。
黄巾党時代の三国志。配役にまず驚きましたが、実際に観て、その違和感のなさにまた驚きました。傾斜のある舞台で次から次へと展開されるスピーディーなアクションは気分爽快。西田大輔流の三国志解釈、人間関係の構成が面白く、上演時間3時間40分に長さを感じませんでした

絶頂マクベス

絶頂マクベス

柿喰う客

吉祥寺シアター(東京都)

2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

ぜんぶ観たい
楽しかったです。前作ハムレットを観て今作に「よりカオティック」な演出を期待するとやや拍子抜けするかもしれないが、女優さん達の弾けっぷりが板に付いており、物足りないとか喰い足りないという印象はなかった。

出演者ひとり一人の表情、一挙手一投足をすべてガン見できたらどんなに面白いだろうと思った。全体をざっくり俯瞰するか、どこか一箇所を凝視することしか出来ない自分がもどかしかったです。

ネタバレBOX

魔女にそそのかされ、嫁に尻を叩かれ、野心に火が付き前進あるのみ。「ここまで来たらやるしかない」という焦燥感に、「どうしてこうなった!?」という悲壮感をにじませながら、終局まで一気に駆け抜ける「社畜」サラリーマン・マクベスの悲劇は痛快でした。

良席だったので魔女・新良エツ子さんの御胸は大迫力。何度か七味まゆ味さんの美脚に浮気したのはちょっとした出来心だ。
世迷言

世迷言

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2014/01/29 (水) ~ 2014/02/04 (火)公演終了

満足度★★★★★

うつろ、それでいてソリッド
いい意味で違和感と落ち着きの無さが漂う怪しげな舞台。やっぱり篠井英介さんが不気味さで抜きん出ていましたねえ。あとゴシック調の鉢嶺杏奈さんが可愛かったです。

ネタバレBOX

影を使った演出も、古典のような口調から現代っぽい軽い口調にシフトする言葉遣いも、よく分からない動きも、脈絡があるのか無いのかよくわからない大声も、すべてに無駄がなく洗練されているように見えました。さすがですね。
連続おともだち事件

連続おともだち事件

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2013/03/06 (水) ~ 2013/03/20 (水)公演終了

満足度★★★★★

気持ちいい
クロムモリブデンにしか創れない作品ですね。笑うところがきっちりはっきりキマッて、とにかく気持ちよく笑えるのがうれしいです。たくさん笑って、観終えて、心の奥に刺さるモノがあって、今それが何だったのか考えているところです。いい感じに余韻が残っていますよ。

サイケデリック・ペイン

サイケデリック・ペイン

ヴィレッヂ

サンシャイン劇場(東京都)

2012/08/22 (水) ~ 2012/09/11 (火)公演終了

満足度★★★★★

ロックです。
ストーリー的にはどうなんだろうと思うところもあるけど、バンド生演奏など演出がすばらしいので、そういうことはまったく気にせず楽しめました。自分はまだ大丈夫だと、上を向いていいのだと、手を伸ばしていいのだと言われている気がして、観た後に残った高揚感が次の日まで続いて気持ちよかったです。

無伴奏ソナタ

無伴奏ソナタ

演劇集団キャラメルボックス

東京グローブ座(東京都)

2012/05/25 (金) ~ 2012/05/30 (水)公演終了

満足度★★★★★

泣いた。
魂がこもってます。原作を読まずに観た「無伴奏ソナタ」はとても新鮮で濃厚でした。
ストレスや負荷にはならないが、それでいて、ズッシリとした確かな重さを保ったままストーリーが展開されます。合間に笑いを入れる配慮も行き届いており、完成度の高い作品です。
重めのキャラメルボックスが観たいと思っていた私には「どストライク」でした。公演数が少ないのは本当にもったいないです。

ネタバレBOX

オープニングからして、いつものキャラメルボックスと違うという印象。今回は女性陣がよかったです。あと、喝采ってよい言葉ですね。
Goodnight

Goodnight

劇団競泳水着

王子小劇場(東京都)

2012/06/22 (金) ~ 2012/07/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

劇的じゃない演劇。
面白い。個人的には賞賛を送りたいです。絶賛したい。ある意味、衝撃的でさえありました。これでひとつの作品になるのか、と。意欲作、挑戦作だと思います。理由はネタバレで。

ネタバレBOX

いつもと違うメンバーが集まって、トラブルが発生して、送別会が開けなくなって…。
普通に考えたらこの後に何か一悶着あって、落としどころを見つけて「めでたしめでたし」で物語が終わる、そう考えるでしょう。しかし、この物語に劇的なことは起こらない。
 
登場人物はちょっと変わっているけど平凡な人ばかり。今まで自分一人で決めて実行して結果を出したことがどれだけあっただろう。「あの時ひとこと言ってくれたら」「あの時止めてくれたら」人生の局面で結論を誰かに委ねたり、先延ばしにしたり、何かきっかけを欲しがったり、誰かの後押しを期待したり、理解されない事を頑なにこだわったりしながら日々の生活を送る。そんな彼ら彼女らに、一夜で人生が変わるような劇的なことなど起こらないのです。
 
何の変哲もない日常に起きたささやかな非日常。それは、かつて時間を共にした誰かを思いながらエプロン(前掛け?ごめん。名前が分からない)をしめ直す時間かもしれなし、久しぶりに会う仲の悪い兄弟へ向かって電話越しに「大丈夫なのか?」と訊くことかもしれない。彼ら彼女らには、それだけで充分「いつもと違うこと」なのでしょう。
  
そんな「ちょっとだけ、いつもと違う日」を通して、成り行きといえば成り行きだけど何処か必然性を感じる「今の自分」を感じてみたり、いつでも戻れそうだけど決して戻ることができない「時の流れ」を噛みしめたりする。
 
その日を境に何かが大きく変わることもないのです。男は女に「飲みに行かないの?君が行くなら行くよ」と言う。明日、目が覚めたら何も変わっていないかもしれないし、ちょっとだけ何かが変わっているかもしれない。憎めなくて切なくてどこか親近感のある、男と女の物語です。
 
冒頭で衝撃的と書いたのは、派手なクライマックスや劇的展開をあえて削ぎ落としているように見えたから。意欲作と書いたのは、ボタンをひとつ掛け違えたら絶望的に退屈になるであろうこのシナリオで、勝負を挑んでいるように見えたからです。
たとえば「俺の人生、波乱万丈。昨日も修羅場があったばかり!」みたいな人が観たら退屈かもしれませんね。でも私はこの作品がとても好きです。
飛龍伝

飛龍伝

ゴーチ・ブラザーズ

本多劇場(東京都)

2013/01/23 (水) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

役者ってすごい。
女性客多め。立見のお客さんもちらほら。2時間20分はまったく長いと感じませんでした。とにかく台詞の量がすごい。役者が熱い!全身全霊をかけて演じているという感じです。
玉置玲央さんが素晴らしい。動きはしなやかだし、あれだけしゃべって聞き取れない台詞がほとんどないとは驚きです。黒木華さんもよかった。惚れてしまいそうです。大塚宣幸さんがいい味だしてました。
ストーリーに没頭することより、舞台役者の生き様を観ることに重きを置いて観劇しました。話としてグッとくる場面も沢山ありましたが、結果的にはそうなりました。

毒婦二景「定や、定」「昭和十一年五月十八日の犯罪」

毒婦二景「定や、定」「昭和十一年五月十八日の犯罪」

鵺的(ぬえてき)

小劇場 楽園(東京都)

2014/06/12 (木) ~ 2014/06/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

Bプロ
【作者の言葉】にある通り、ノリはいつもと違いましたが、始まると同時に目の前の世界に引き込まれてしまうのはいつもと一緒。ハマカワフミエさん演じる阿部定がとにかく魅力的でした。

ネタバレBOX

「安達」のかき回し具合が絶妙でした。鵺的でこんなに笑うと思いませんでした。
風撃ち

風撃ち

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2013/05/17 (金) ~ 2013/05/29 (水)公演終了

満足度★★★★★

圧倒。
舞台の中にひとつの世界があって、命がある。そんな感じですかね。最初から最後まで圧倒されっぱなしでした。躍動感が素晴らしいと思います。

ネタバレBOX

武骨で、どっしりとした荒々しい舞台セットだと思いましたが、ラストでそのセットが動いて海に変わる仕掛けは見事ですね。
無差別

無差別

柿喰う客

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2012/09/14 (金) ~ 2012/09/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

日本!
日本に生まれてよかったなーとしみじみ思います。森とか山とか神様とか、様々なことが喚起させられて、観ている時も観た後もジワジワと色々な想いが掻き立てられます。その辺に生えている木にも何かが宿っている気がして不思議な気持ちになりました。この作品を海外の方が観たらどう映るのでしょうね。作品を観て日本という国を改めて意識したのですが、逆に言うと(という表現が正しいのか分かりませんが)、観て思ったのは、平成という時代の難しさ、平成の今を画くことの難しさ、平成の中に日本を見ることの難しさ、ですかね。なんかそんなことを感じました。「言葉」に関するアフタートークも面白かったです。

すべての夜は朝へと向かう

すべての夜は朝へと向かう

劇団競泳水着

サンモールスタジオ(東京都)

2012/12/12 (水) ~ 2012/12/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

夜の群像劇。
恋のお話です。君ら、身近な人を相手にくっついたり離れたりしすぎなんだよっ!とつっこみたい気がしなくもないですが、面白かったです。ザンヨウコさんが素敵でした♪

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