満足度★★★★★
嫌いになれないよ。
場所は廃工場で、駅から遠くて、一週間くらい前まで暑いと言われて、今は寒いと言われて、それでも35人以上が評価して平均4.9。なんじゃこりゃ?ということで自分の目で確かめてきました。
着いた場所は本当に廃工場。「ここでやるんですか?」と思わず訊いてしまったほど。出演者たちが出迎えてくれて、しばし談笑。出入り口のシャッターが下りて、暗くなって、ちょっとの沈黙。目を開けると、先ほどまで気さくに語らっていた劇団員たちは「語り部」となり、目の前に広がる世界は「物語の中」となる。
あの日は風が強くて、開始から一時間くらい経った頃かな。シャッターを揺らす音が一段と大きくなって、少しだけ気が緩んだ。帰りの電車のことをちょっとだけ考えて、あたりを見回して、そういえばここは廃工場だったのだと我に返った。「語り部」が僕のすぐ横を駆け抜けて台詞を放つと、僕の意識はまた「物語の中」に戻った。あの日僕は物語を観てきたのではなく、物語の中に入ってきたのだと思う。
どんな物語かは観てのお楽しみだけど「一途な想い」の物語だと思います。これを観たらおぼんろを嫌いになれないですね。
ちなみに平日20時開演だと、帰りの電車は男の徒歩で歩いて木場駅に22時30分過ぎって感じでした。