なしかの観てきた!クチコミ一覧

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『愚図』

『愚図』

KAKUTA

あうるすぽっと(東京都)

2016/11/10 (木) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★

悪くはないんだけど…
類は友を呼ぶ愚図スパイラル。
場面転換の分かりづらさに、今回はどこか上の空で見てしまいました。
アレが見切れる座席からの観劇だったので、アレの存在の重要性が繋がっていく過程を把握するのには、もっと後ろの座席で見たかった気も…まぁ、こんなこともあるか。

KAKUTA20周年おめでとうございました。

ネタバレBOX

前方席で見た為、白骨死体の現場の様子がどうなっているのか全く見えず、かろうじて頭蓋骨らしきものが目に入る程度。それが物語の鍵になっているんだろうなとは思いながら見ていたが、広いステージにメインの背景は野外。リビング、スーパーの事務所、居酒屋、野外写生、旅館の一室、如何わしい店舗清掃、ホームレス、沖縄などなど、そこに2012年から現在とエピソードが混ぜあう。
気持ちのすれ違い、一途さ、焦れば焦るほどケンカ越し威嚇、横領逃亡、まとまり方も見事なんだけど。完璧な人間ではないけど愚図な性格でもないと思う自分だが、これまでの人生に於いて、生き様が下手な部分はここに出てくる人たちとなんら変わらないのかも。

ゲスト俳優の林家正蔵師匠の落語は聞いたことはなく、テレビのバラエティ番組の活躍していた「こぶ平」名義のほうが馴染みがあるが、こぶ平時代も落語は聞いたことがない。この人の話芸は知らないが、話術がもともと苦手なんである。メインクレジットで名前を見た時、今回は見送りかな…と思っていたが、長年見続けてる劇団だし、20周年だし、見ないことは自分で自分の首を締める愚かなこと、と観念的にチケット確保。
アテ書きではないと思うが、気が弱そうな初老の男役は似合っていたと思う。
キネマと恋人

キネマと恋人

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2016/11/15 (火) ~ 2016/12/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

プレヴュー公演2日目観劇
基ネタである映画のほうは未見だが見てなくても無問題。
台詞の方言使いや出ている人達の段取りも大変そうなんだけど、流れるような転換が見事。映像は相変わらずカッコイイ。
この舞台の妻夫木君はケラさん流のスターシステムな役割みたいだったけど、それが似合ってて良かった。そして緒川さんが美しくも可愛い!
映画館で見る映画への愛が溢れる、ケラさん流ニューシアターパラダイスといった感じ。
野蛮な人物も出ては来るが、気持ちがあったかくなるビターエンド舞台、だけどそれも良し。

約3時間15分、休憩15分あり。
トラムの座席で長丁場の観劇は体に悪そうだが、90分の面白い公演を2本続けて見た、といった感じで、それほど苦にならず。

木の上の軍隊

木の上の軍隊

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2016/11/10 (木) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★

麻矢さんと蓬莱氏のアフタートーク日に観劇
3年前のシアターコクーンで上演された初演は観劇済み。
前回の舞台がホリプロ版って表記はないし、役者やステージの広さ、這うような枝葉の伸び方も微妙に違っていたような気がするが、紙一重の瞬間で生きるか死ぬか、の日々から樹の上での2年近くの生活、新兵役の松下さんは、招聘される直前まで田畑で牛の世話しながらトンボ追っかけてそうな田舎青年の朴訥さを想像させる。
初演にはなかった語り部の歌声に聴き入り、極限状態の中、見えない未来、本音と矛盾が交互にやってくる上官と新兵のジェネレーションギャップ会話も面白く、緊迫した中でアドリブのような音色を放つヴィオラ演奏も耳に残る。
感想自体は前回とほぼ似通うが、出演者や劇場の違い、3年前と現在もあまり変わらず、人の考えは後退しているのか戦争終わっても現在進行のくすぶり続ける社会事情など、上官の慟哭と劇場内に響き渡るヘリの騒音など、メッセージ力は今回の方が上がっているような印象を受けた。

観劇前、テアトル新宿で映画「この世界の片隅に」を見たことも関係しているのかもしれないが、戦中のヒロシマで暮らす人々、オキナワで命がけで戦った人。日本の各地で今もなお苦しんでいる人。
当たり前の日常生活が過ごせる時代と住んでいる場所にもっと感謝しないとね。今回のこまつ座版も良。
約2時間。

ネタバレBOX

終演後、この戯曲を書いた蓬莱竜太さんと、こまつ座の井上麻矢さん進行による30分ほどのアフタートークあり。
2人、話し合ったわけでもないのに奇しくも洋服の色合いが黒。
以下、思い出し書き。

・井上ひさし氏没後、もともと演出の栗山さんに相談がされていた作品、蓬莱さんは「木の上の軍隊」の戯曲を依頼から完成まで2年掛かりでなんとか出来上がった。
・手渡された井上氏の構想がA4サイズくらいの用紙1枚のみで、読んでみたら達筆箇条書きの数行のみ。他に膨大な関連資料に蓬莱さん、驚愕す。
・井上氏や他の作家さんたちが執筆の際によく利用する山の上ホテル、こまつ座からそのホテルを手配してもらった蓬莱さん。そこで戯曲を書こうとしたが慣れない環境からか、なかなか筆が進まず気分転換に近所のコンビニに行く為、ちょっと留守にしていたらいつの間にか完璧に室内清掃がされていた。さすが何人もの作家が滞在しているだけのホテル、作家の人間性を心得てる。シーフードカレーが美味くて、結局そればっかり食べてた。後日、ちゃんと戯曲仕上げる。
・初演後、韓国で現地俳優と演出家?による舞台公演もあり。蓬莱さんと麻矢さんもそれを見に韓国まで行ったそうだが、その内容が日本版とは改修された箇所が多々あったらしく、男の友情的な結末になってたらしい。いろいろあったようで、2人とも割り切れない思いを抱えたまま現在に至る模様。
・NHK?のテレビ番組の為、栗山さんも加えた3人が実話の地である沖縄へ取材に出かけた。
実際に兵士が潜伏したガジュマルの樹に、なぜか登らされる蓬莱さん。
それまで舞台セットのイメージは付いていたけど、ガジュマル前の駐車場のスロープに何かピンときて以後釘付けになってしまい、周囲の人間が「樹はこっちですよ〜」と何度となく誘うにも関わらずその場からなかなか離れない栗山さん。東北で直前まで仕事をやっており、そこから沖縄へ現地集合となった為、移動機内で見た山肌の景色、形状などを思い出したのか、その時、午前中9時前?だったが「るみ、起きてるかな〜?」と言いつつ、美術担当の松井るみさんへ連絡取り、新しい舞台セットのイメージを伝えた。出来たのがあのセット。
・新兵が上官を苛つかせる感じは初演よりも濃く描かれてる、松下君は上官へのイラつきをピークにさせる新兵で、蓬莱さんが観ても無垢さもあるけどイライラをピークにさせて酷いw(その辺が上手い、ってこと)
・戯曲を書きすすめる内、次第にどこに向かっているのかわからなくなったが、蓬莱さんは自分のお子さんにわかるように書き上げた。
沖縄という地名は出さず、南の島の寓話として書いた。
・舞台の見どころは?と麻矢さんに質問され、今まで一生懸命喋ったのに!と慌てる蓬莱さん。兵士2人が樹を見つける緊迫した場面でのヴィオラの演奏がアドリブのような演奏でかっこいいですっ。
これまでのこまつ座ファンのお客さんにも見てほしいが、(ここ、力説→)たくさんの若い世代に是非見てほしい。
歓喜の歌

歓喜の歌

劇団扉座

シアターX(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★

盛り沢山な舞台
映画化もされてる立川志の輔師匠の同題落語、今回の舞台化にあたり志の輔師匠の他の創作落語も加えた扉座舞台リミックス版というべきか。
舞台上のdiva達と一緒に口ずさめば気分はもう年末。
ノセ上手な役者陣にも楽しませてもらった。
観劇後は餃子を欲すること請け合い。約130分。

ある場面からコーラス団員として一般客によるコーラス隊を登場させるが、終演後の壇上関係者さん達の盛り上がり方に劇場ロビーがどうしても混雑するのは致し方ない。

ネタバレBOX

気弱な職員、小狡い主任、適度な大人の恋愛と、成仏できない鹿の人間への復讐がなぜか良い方向になってしまうわ、一人歌舞伎で飛び六方に小技の光るハナシカ源九郎鹿、全身で指揮する石田先生の格好良さがまたいい、エスコルタみたいな歌声の城山クラブの三人衆、隠しきれない一芸を持つ商店街の男達のタップダンスなどなど。
オチ(結末)に辿り着くまで地口、間抜け、見立て、ドリフぽいコント?諸々に落語ネタ三昧、舞台から客席まで一体化の仕草オチで締めてもらい、今回も楽しめました。
はたらくおとこ

はたらくおとこ

阿佐ヶ谷スパイダース

本多劇場(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★

初日観劇
阿佐ヶ谷スパイダース20周年、本多劇場34周年の誕生日な初日祝日に観劇。
10年前はまだ青年で通用してた人達も今は立派な中年だけど、機敏な動きは変わらず。渡英前のギラついた?時代の長塚作品。
12年前の初演の時とは日本の事情も変化し、話が進むにつれ、結末の受け止め方が違う事を自覚してしまうが、ヒステリックなコメディでもある狂騒っぷりな出来事の泥沼にはまっていく様はやっぱ好き。
約140分。

ネタバレBOX

最後のアレは以前だったら「産業廃棄物」で理解したが、2016年の今はどうしても「放射性物質」のなにか、に見えてしまうんだな。
遠野物語・奇ッ怪 其ノ参

遠野物語・奇ッ怪 其ノ参

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2016/10/31 (月) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★

プレビュー日観劇
奇ッ怪 其ノ参、という事で、其ノ壱が小泉八雲の怪談を基にし、其ノ弐は能と狂言を取り入れ話を考えていたそうだが、震災を経て、非日常が日常になった世界を描いていたと記憶している。

今回の其ノ参にあたる主軸は柳田文学の遠野物語、そこから派生した田舎の信仰心や事柄を作家が語り部的に話すが、話していく内に語り部にあたる人物もその都度変わっていく。
言い伝え=伝承の複雑さに、一度見ただけではすぐに理解は出来なかったけど、この世界観は嫌いではない。
プレビュー初日の観劇だったが、今後も舞台は更に変化し、伝承していくのでしょう。
約2時間。

ネタバレBOX

東北の御国言葉(方言)に民話、日本の昔話要素と、生と死が間(はざま)の立ち位置に現代(少し昔の昭和?)の世界が入り交じる為、イキウメ的な異世界話がお好きなかたはやや混乱するかも、ってそんなん思うのは私だけだと思う。
治天ノ君【次回公演は来年5月!】

治天ノ君【次回公演は来年5月!】

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2016/10/27 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

2日目観劇
初演観劇済みだが、劇団の持つ質の高さを確信した一作。初演時の感動をが忘れられず「再演」の一報を目にした時から観劇日を心待ちにしていた。また感想をあげるのも蛇足のような気もするが、すでに観劇済みの皆さん同様、今回も感動したのは確か。
初演の駅前仕様の舞台セットから、少し広めのトラム仕様になった(がセッティングにはあまり変化ない)事や側近の所作など多少の変更はあった気もするが、場面の改変などはあまりなかったような気がする。

天皇一家の家庭劇、と例えるのも変だが、与えられた運命の重さに身構え、フィクションでありながら、さながらノンフィクションの舞台を見ているかのような錯覚。奇しくも前回と同じ場面から涙がつらつらと。
話の重厚さから身体の芯から硬直しそうになるが、見飽きる事なく物語の中に入り込ませた話の巧みさに、140分近くがあっという間に過ぎる。良舞台を見せて戴き、感謝。

全体を見たい場合、上手側からの観劇が良いかも。

るつぼ

るつぼ

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2016/10/07 (金) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★

言葉の暴力が招く不信感
新国立版観劇済み。座って見てるだけなのに、緊張感がありすぎる展開にそれを緩和するような場面もあまりなく、終演後には物語の硬質さにグッタリ。つまらない、というわけではない、緊張の途切れない舞台で集中して見られたのは、やっぱり見せ方が上手かったのかな。
同じ作品を見ていたつもりだが、新国立版が女性の視点なら、コクーン版は男性視点といった感じ。イエスの神様とその宗教観が生まれた時から骨身に沁み付いている国のことだから、信念を貫くこと、それこそが17世紀の正義だったんだろうけど、そんな世界観が背景にあるのに、どことなく現代世相も透けて見える。

固定化されたセットの中で俳優が演技しているだけなのに、オランダやイタリアの印象派絵画を鑑賞している気分になり、脳内が勝手に美の巨人の解説の声が聞こえてきそうな錯覚も。衣装や美術がこれまで見た海外戯曲作とは雰囲気が違い、この作品にあって良いなーと思ったら演出家同様、本家イギリスのかたが担当されてた。それも一因か。

ネタバレBOX

女子集団心理の行動から弾かれ、疎外感を味わう恐怖って思春期に女子クラスを経験している人は特にくるもんがありそうな話。
プロクターはレベッカおばあさんと一緒に刑に処せられるが、浮気許さずの姿勢を貫き、こうなることを予想して、あの場でああいう風に仕向けたのなら、エリザベスも大した女、っつーか、こぇ〜女だなっ。いや、嘘をついたことのない、正直な女の優しさが招いた嘘だと思いたい。
でも、あそこの村人達はあのような結果になってしまい、その後は村民同士で疑心暗鬼で暮らすハメになって、最終的に滅びるのでは。

黒木アビゲイルは、少女というより幾分大人びて見えた。溝端ヘイルは研鑽を積んだ牧師にしては少し若すぎるような。
あたま山心中 ~散ル、散ル、満チル~

あたま山心中 ~散ル、散ル、満チル~

近藤公園・平岩紙 二人芝居

駅前劇場(東京都)

2016/10/12 (水) ~ 2016/10/19 (水)公演終了

満足度★★★★

2日目観劇
中通路なし、壁際までほぼぎっしりの満員御礼客席。
照明ある天井にまで這うような巨大な桜の樹、日本語として触れた事のある童話「青い鳥」と古典落語「あたま山」が絡み、次々と変わる2人の演技。
狂気と清濁な間柄に、観ている者の深層心理を更に深みにハマらせるようなシュールだけど幻視的で清らかな舞台でした。
当日パンフ、感想アンケートなし、約95分。

青

ツチプロ

OFF OFFシアター(東京都)

2016/09/21 (水) ~ 2016/10/02 (日)公演終了

満足度★★★

好き嫌いの分かれそうな話
再演だけど初見、
演出が千葉さんということでチケット確保。
どちらかというと苦手な分野な展開でした。

弁明

弁明

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

相手に理解されるのに時間がかかる弁明
多分70年代前半と思われるが、その華々しい時代背景のアメリカン気質というかフェミニズムや反戦運動にのめり込んでいた女性も美術史家となり名声や友も得るも、自分の家族となるとそう上手くはいかず。対面に置かれた美しく輝いていた過去写真と小さな老女の対比の無情さよ。

舞台「弁明」の戯曲を書いたのは映画「黄金のアデーレ」を書いたアレクシ・ケイ・キャンベル。映画見てないので、今度見よう。

テレーズとローラン

テレーズとローラン

地人会新社

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2016/09/09 (金) ~ 2016/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★

心理の根底にある怖さがむき出し。
凸型のステージ配置、舞台に映える灯りはかなり控えめ。場面が切替るごとにメリハリの効いた色使いの衣装と次第に分かっていく会話、オープニングから衝撃が走る展開だが、この逆回転なやり方は演じる方も上手い人達だから出来る見せ方なんだなーと。
母親の存在感、愛情が破滅へ向かうまで、脳が痺れるような舞台だったけど堪能。
今は亡きベニサンピットで上演されていたような舞台気分になった。面白かった。
約90分。

DISGRACED ディスグレイスト 恥辱

DISGRACED ディスグレイスト 恥辱

パソナグループ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2016/09/10 (土) ~ 2016/09/25 (日)公演終了

満足度★★★

演者は良かったんだが
生まれて育って暮らしている地では、人種に宗教などが多様過ぎて受け止める度量も大きかったら、この人達の幸福ももっと違っていたのかなぁ、と考えてしまうのは温い育ち方をしている日本人だからかな。時折訪れる静寂すら重い。
難しい。舞台劇として何かが足りないような気もするが、それが何なのかよくわからん。
海外で高評価された戯曲だけど、どこかの舞台で見たような擬似感もあって、最後まで展開に入り込めなかった。
約105分。

あなただけ元気

あなただけ元気

箱庭円舞曲

ザ・スズナリ(東京都)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/15 (木)公演終了

満足度★★★★

※画像はイメージです
チラシ写真から家庭劇と勝手に想像し事前情報はスルーしていたが、予想を覆す感想を目にしチケット確保。
舞台となったこの会社も夜遅くまで灯り点けて仕事してたんだろうが、現実社会でも遅くまで灯る明かりが目につく、数多の貴社は大変なんだろな。
個人的に会社組織が海外に及ぶような職種につく事はなく、想像の範疇ではあるが多少誇張が過ぎる場面もあったように見えた。しかし、この手の職場あるある舞台は好きだ。
悲しいかな、観劇日には空席も多かったが、宣伝の仕方をもう少し考えたほうが良いのでは。また、なるべくなら現役の会社員に観てほしい舞台と勝手に思った。
面白かったです。
約2時間。

Vamp Bamboo Burn 〜 ヴァン!バン!バーン!〜

Vamp Bamboo Burn 〜 ヴァン!バン!バーン!〜

劇団☆新感線

赤坂ACTシアター(東京都)

2016/08/17 (水) ~ 2016/09/18 (日)公演終了

満足度★★★★

ステージ映像のクリアさにも感嘆。
笑いと歌と役者などなど、全てが並列に楽しめる舞台は新感線ならでは。
ジャンボタクシーの歌詞がやたらと気になる中年世代、夫に聞かせてやりたい。
今回も衣装は伊賀さんが担当だったが、黒霧島と赤霧島のツートップのスーツ立ち姿がカッコ良かった。
ヒメ京次郎さんは、いつか沙霧役やってくんないかなw
面白かったです。

ネタバレBOX

血に飢えたら劣化ゾンビまがいの形相やら、それらにまつわる展開に宮藤さんの作風だな、とも思ったが、転性を繰り返していったのちの愛情が、強烈な憎しみに変わっていくような戦いの構図が判明すると、徐々にテンション高くなり気がついたらいつも通りの新感線舞台だった。
欲しくってもスムーズに手に入れられない事が永遠に続く運命って辛いな。
ヴァンパイア対エイリアン
Vamp/吸血鬼にしてビジュアルバンドボーカル
Bamboo/かぐや姫だけどエイリアン
Burn/好きになったら炎上
いいタイトルだと思いますw。
家族の基礎 ~大道寺家の人々~

家族の基礎 ~大道寺家の人々~

森崎事務所M&Oplays

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2016/09/06 (火) ~ 2016/09/28 (水)公演終了

満足度★★★

2日目観劇
展開が動く毎に舞台も回る廻る、この話の基盤が家族の元である「家」ならば、そのセットの見せ方もリカちゃんハウス並みの可愛さ。
テレビや映画で活躍してる著名俳優が出ているので、その辺も舞台初見者には受け入れやすそうなキャスティングに、デートムービーならぬデートで見るには最適なロマンティックかつ気持ちよい笑いを巻き起こす雑多なホームコメディというか。
いかにも小劇場なチームの活躍が面白く、不条理抜きにした、かつて上演された「審判員は来なかった」や「鎌塚氏」シリーズみたいなバランスのよい倉持舞台でした。
休憩15分込み、約2時間50分。
公演始まって2日目のマチネだった為か、劇場内の2階座席に空席が目立っていたことが残念でした。もっと宣伝頑張れ。

おとこたち

おとこたち

ハイバイ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2016/04/04 (月) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★★★

アフタートークの日観劇
前作「夫婦」観劇時に今回のチケットを確保してたら、偶然にも岩井さんのアフタートーク付きだった。
初演から2年経ち、当たり前だが自分も年を取った。感覚や見方も変わるかな、と思ってたが、終盤のカラオケ熱唱「太陽と埃の中で」あたりから、またもや落涙。
「おもしろうてやがてかなしき鵜舟かな」な感じでしんみり切な良い。
約130分。

家庭内失踪

家庭内失踪

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2016/03/11 (金) ~ 2016/03/23 (水)公演終了

満足度★★★

緩やかに流れる夫婦と家族の時間
個人的に劇場がリニューアルして初めて観劇。
3組の夫婦が登場するが、世代によって「あれがアレでアレだから」な会話も受け止め方が多分に変わっている。
夫婦間の微妙なズレも、銀婚式を過ぎるくらい一緒に暮らしているアッパーな中高年世代に受けそうなチェーホフ岩松氏の不条理不道徳感ありげの約135分。

八百屋のお告げ

八百屋のお告げ

グループる・ばる

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2016/09/01 (木) ~ 2016/09/05 (月)公演終了

満足度★★★★★

面白かった!
真空圧縮袋とラーメンとそのブログが恋しくなる、名作落語かと思うような舞台。役者も盤石のウェルメイドコメディ。
つい♪鬼のパンツは〜と口ずさみそうになるあの歌が挽歌にならずにホッとするが、よくよく考えてみれば、言うだけ言って、とっととお遍路行く八百屋のオヤジひでぇ。
チラシの文面とチラシ絵のモデルは、その八百屋のオヤジの風貌と話し口調なんだろうな。
笑って泣いて、笑って劇場を後に出来る素敵な舞台だった。

宮本武蔵(完全版)

宮本武蔵(完全版)

Age Global Networks

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2016/08/19 (金) ~ 2016/08/29 (月)公演終了

満足度★★★

チョンマゲ抜きの現代セリフ
劇場着くまで前田、慈、廣太郎イメージしか覚えてなかったので、ロビー内の女子率の多さにあれ、これ五反田団だよな?劇場間違ったか?とアウェイ感を感じたの私だけでいい。
吉岡一門後〜巌流島直前までの話だが、決して吉川英治の小説やマンガ「バガボンド」などでは味わえない、ユルく何かに翻弄されながら、生きる意味を考えるようで考えてない武蔵像、とでも言えばいいのか。

幕引きには最後までいた登場人物2人が礼し、その後のカテコも特になく客電ついたが、前田さんらしいちゃ、らしい、〆方。

第一幕では展開の行方に面白さもあったけど、二幕の展開は自分が見落とした部分があるのか、やや散漫なまとめに思え、惰性で生きてる武蔵像にしか見えなかった。
そのためか舞台全体もいくらか簡素にも思えたが、この話の内容には劇場が綺麗で少し広すぎたのか、小劇場みたいな密着感があったらもっと違う印象を持ったかも。
この武蔵だったら、のちに五輪書を書くにしても誰かの下書きを勝手にコピペして世に放ってても平然としてそう。
映像綺麗だった。

ネタバレBOX

今時風に例えるなら腐女子BL風味というのか、衆道をイメージする場面も(ほんとに極々だけど)あるが、最近の若手のイケメン俳優さんはなんでもやるんだなぁ、と感心。いや、それが仕事なんだけどw。

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