鮫に喰われた娘
INGEL
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2013/07/31 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★
シュールな笑い、なのかな…?
人喰い鮫が現れた海の家を舞台に繰り広げられる、シーン毎に登場人物が飛び道具装備しているかのような勢いと荒々しさ。中でも清水さんと野口さん、櫻井さんの跳ねっ返りぶりが凄い。
笑わせる要素はくどかったけどこの出演者達だから出来ると思ったらなんか納得。約2時間20分。
林英世ひとり語り2013 中島らも短編集
林英世
エビス駅前バー(東京都)
2013/08/02 (金) ~ 2013/08/03 (土)公演終了
満足度★★★
第四夜 21時の回
大阪から続く朗読会。ドリアンを待ちながら・邪眼の二作の読み語り。
らもさん原作。書体や字詰にして読むと、微妙なニュアンスに読めてしまうような箇所も、慣れ親しんだ人が読むとまた一味違う不可思議感を持ち、受け止め方が違ってくる。話に惹き込まれた、濃密な時間だった。
作品朗読は約1時間程度。
その後、ゲストを招いてのアフタートーク的なものあり。
アフタートークまで参加すると帰宅が深夜に及びそうだったので、そちらは不参加。自分の確認不十分だったのが悔やまれる。
歓喜の歌
劇団姦し
ザ・スズナリ(東京都)
2013/07/31 (水) ~ 2013/08/05 (月)公演終了
満足度★★★
日常の出来事
平日二日めマチネの観劇。
赤堀作品でシャンプー版の味が辛子蓮根並みの衝撃なら劇団姦しは辛子バター位のちょうどマイルドな辛さ。
50代を目前の現役女性の言動や持ち物、服装がいかにも居るわーと思う位、自然だった。今回も時に笑え、ふとした瞬間に切なさのようなモノが去来してくる滋味深い良い舞台だった。
約1時間40分。
極東の地、西の果て
TRASHMASTERS
本多劇場(東京都)
2013/07/25 (木) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★★★
最終日観劇
芸術と経済の話がどうやって話の土台になり舞台が進むのか、全くもって不思議だったけど、差別や偏見、愛憎、自由、農業、日本のカオスな現状、情報の洪水の如く溢れる日々に同じサイクルで暮らしている、ちょっと、いや、かなり考えさせる内容だったけど圧倒され、3時間越えの舞台なのに見応えあり過ぎました。タイトルバックの映像もカッコ良かった。
緊迫した終盤の長台詞は説明くさかったけど面白かった。
カルデッド
JACROW
OFF OFFシアター(東京都)
2013/07/24 (水) ~ 2013/07/31 (水)公演終了
満足度★★★★
2日目観劇
対面式座席、4編「自殺/死」にまつわる話。
今は目に見えなくても必死になって探せば生きぬく道は見えてくるはず。明るさとは無縁の内容に見る方も覚悟が必要な、平日に見るのはヘヴィーで息苦しい思いをするかも。
が、モヤの中から光明が差すように人はそれだけでは終わらない。いい結末だったと思う。
4話ともとても意義ある話だったが、3話と4話が印象に残った。
約2時間。
非常の人 何ぞ非常に ~奇譚 平賀源内と杉田玄白~
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2013/07/08 (月) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★★★
魅力ある人
平賀源内と杉田玄白の青春グラフィティ、英介さんと奥田さんのインテリジェンスが垣間見えるような役の安定さ、若源内と若玄白から始まる物語。
孤高の鬼才の一生、適度に入る同性恋愛模様。玄白の何気なく呟く最後のセリフについホロリ。
ニューミュージックみたいなギター間奏もいい。
出演者全員良かったが、物語の鍵を握っているとも言える小顔で長身の佐吉がはまり役。
『英介とやっかいな仲間達』vol.3
英介とやっかいな仲間たち
吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)
2013/07/21 (日) ~ 2013/07/21 (日)公演終了
満足度★★★★
ソワレ観劇
毎年恒例になりつつあるライブハウス公演、出演者の家族もお手伝いありの、家内制工業ならぬ家内制興行。英介さん出てない為か、かなり自由度の増したイベントでした。
その篠井英介さんはパルコ劇場に出演中の為欠席、だけどある姿で映像出演。
総じて、三人によるショーアップ精神に溢れたコント芝居、歌、ダンス等々、楽しい時間を過ごさせてもらいましたが、ファン感謝祭的な要素が強く、篠井英介さんの名前に惹かれて見に来たら、演じ手のクオリティの違いの凄さに驚くかもしれません。
でも面白かったです。vol.4では英介さん再登場してくださいー。
第一部:ガラスのお面 その2~たけくらべ 美登利 de 勝負~
第二部:トークショー+α
約2時間
小野寺の弟・小野寺の姉
ホリプロ
天王洲 銀河劇場(東京都)
2013/07/12 (金) ~ 2013/08/11 (日)公演終了
満足度★★★
優しいお話でした
役者さんに惹かれて見に行った。
バランス良いアットホーム人情コメディって感じだった。
昭和レトロな衣装や美術セット可愛かった。舞台じゃなく深夜のテレビで緩く見ているともっと面白いのかも。
ただ、上演の場所やその他の関係で仕方ないとはいえ、この内容でチケット¥9000〜¥7000はちょっと高過ぎなんではないかな。
約1時間50分。
かなかぬち
椿組
花園神社(東京都)
2013/07/12 (金) ~ 2013/07/22 (月)公演終了
満足度★★★★
神社にかがり火がよく似合う
明確な時代設定はないが、南北朝とか吉野と熊野、楠木正成等の言葉が入る。馴染みのある節回し、演芸、大地に息づいた芝居だった。
アイアンマン亨さんのラストも凄い、覗いて見るより中で見た方が迫力増。 椿組らしいダイナミックな野外劇。約1時間50分。
ドレッサー
シス・カンパニー
世田谷パブリックシアター(東京都)
2013/06/28 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★★★
贅沢な舞台
特にアレンジらしきものはないがショー・マスト・ゴー・オン精神溢れる三谷さんの舞台作品だった。
見えないところまで贅沢なキャスト陣、役柄上、大泉さんにかかる負担は大きいが、好健闘。三谷作品における浅野さんはもはやマスコット的な存在になってきているような。
戦時下に於ける前説場面は震災時のパルコ劇場でみた「国民の映画」をつい思い出した。
ジュリアス・シーザー
華のん企画
あうるすぽっと(東京都)
2013/07/11 (木) ~ 2013/07/16 (火)公演終了
満足度★★★★★
初見
毎公演気にはなっていたが、子どものための〜とついている為、躊躇していたが、前評判の高さから初観劇。結果、面白かった。
もっと早く見ておけば良かったと後悔中。
少し目線を下げて物語を作っている以外はまんまシェイクスピア劇だった。暗転かわりの柏手によるメリハリや音楽、数台しかないテーブル、華美でない衣装なのにローマ人に見える役者技量。
大人と子供が一緒になって笑える舞台って、何気に凄い事だと思った。
約2時間。
トークトワミー!
おにぎり
ザ・スズナリ(東京都)
2013/07/10 (水) ~ 2013/07/17 (水)公演終了
満足度★★★
切なかった
チラシのようなロマンチックさは皆無だけど兄妹、夫婦、血縁になったら苦悩や苦労を過ごす日常にいつの間にか家族になっている。気持ちは若くてもいつかは中年になり歳を取る。自覚する人とそうする事が出来ない人。
三人ともよく通る声なので、怒鳴られると思わず身構えてしまうが穏やかな気分で劇場を後に出来る。
約100分。
象
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2013/07/02 (火) ~ 2013/07/21 (日)公演終了
満足度★★★
重かった
台詞以外は無音が覆う舞台に反発するかのような色とりどりの大人や子供の衣服が山の様に散在した床。
2人の被爆者の行く末に前回より悲劇さよりも現実感に苛まれる。
死を待つのではなく本当の姿で生きるという事。
破壊から得た男の想像、自由と権力、リヤカーで去っていく男の姿は現代の青い廃棄物みたいで気が重くなる。
シビアに見るより、感じる何かがある舞台でした。
ストリッパー物語
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2013/07/10 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★★★
2日目観劇
劇場入れば薄暗く天井にはミラーボール、中央にせり出すステージ。
初見、その当時の舞台を観た事はない。社会や性風俗など70年代要素は残すものの(多分改訂していない戯曲と思うが)台詞の流れが現代劇ぽかった。
タイトルと今回の演出家が交わるとどんなに過激になる事かと思い気や、R指定で括れない、愛ある優しい成人演劇だった。その当時の息吹も感じられて良かった。
ただ、ボソボソした会話がある為セリフの聞き辛さ有り。スズナリとかだったら細部まで聞こえたかもしれないがw。
シゲさん役のリリーさん、セリフなのか素で喋っているのかわからない位ナチュラル。明美役の渡辺さん、懐の深い良いオンナだった。
劇場外には歴代のつか舞台の写真展示あり。
休憩10分込みの約2時間40分、カテコはなし。
アトムへの伝言
劇団扉座
紀伊國屋ホール(東京都)
2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★★
再々演だけど
役者や小ネタの改変はあるものの目立った変更はない。
東京公演の前に千葉や東北各地で上演した成果も手伝ってか、再々演にも関わらずいつも以上の熱気が伝わり、舞台から強靭さのようなものが見え隠れしたような良い舞台だった。
舞台終了後、千秋楽の前日と言う事で、恒例化しつつあるラクイブナイト開催。全ての役者、スタッフ、観客席からの劇団愛を再認識。
変則短篇集 組曲『空想』
空想組曲
シアター風姿花伝(東京都)
2013/07/06 (土) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
日替わりA の日
ファミレスに行ってないのに何故かメニューに詳しくなる。話の繋ぎ方が綺麗に見せてコメディあり、毒や怖さもあり。日替わり作は七夕にもまつわるお話だけど、ダークめ。〆のお話はソワレで見たら、いい夢見られそうな舞台でした。古川&松本、ギャルソン&女のカップルの佇まい良し。
全部の日替わり作品を見てみたくなる。面白かった。
日替わり作と珠玉の短編連作、計14本の約2時間。
『わが闇』(再演)
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2013/06/22 (土) ~ 2013/07/15 (月)公演終了
満足度★★★★
思い出補正
6年振りの再演。
初演と同じ内容、ここであの話が出て、あの歌を歌って、ここで喧嘩して、ここであの人とこの人が来て、こうなって、って知っているはずなのに、今回の方がより深く沁み入る気分になったのは自分が歳を取った所為か。
現実で重くのしかかるような事件が起きても、気持ちの沈む時期があっても家族や仲間内でいつか笑い合う日がくると信じて生きている。そんな希望が見える、良い舞台でした。
千年マチコ
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★
楽しめました
不老不死の食材を食べたせいで二千年以上生きているマチコさんが東京の寂れた銭湯を舞台に巻き起こす、なんというかNHK的な人情喜劇。
常に明るいマチコさんの設定はコメディエンヌ火の鳥的な存在で愉しい。約110分。
景気の良かった昭和末期〜平成初期の、その時代を謳歌した団塊世代の人達にウケが良さそうな洋楽バンドや日本のニューミュージックバンドのフレーズ等の話題が多かった気がする。それらを全て自分のものにしてしまう真知子さんの素晴らしいワンマンオンステージ、面白かった。
面白かったけど、私の体感した年代とは、ちょっと時代がずれていたので少し置いてけぼり感もあった。
断色~danjiki~
ヴィレッヂ
青山円形劇場(東京都)
2013/06/14 (金) ~ 2013/07/07 (日)公演終了
満足度★★★
見ました
震災2ヶ月前に上演された、おにぎり(村木仁、池谷のぶえ、市川しんペーの各氏)の前作『断食』と多少リンクしている部分はあるが「色」と、生と死と性、環境と記憶の人間模様が見られた近未来話。
作家青木さんと演出のいのうえさんは前作と同じだが、役者の変わった今回は変態成分多め、その下ネタの多さに閉口もあったが、壮絶さはこちらの方が大きいと思った。
新感線初期の、いのうえさんがつかさんの舞台をやっていた時ってこんな感じの舞台だったのかも。
上演直前にある曲がほぼ一曲流れる、観劇後で思ったが、舞台の内容にイメージした選曲だった。
堤さんの発汗量の多さに驚く、最前列は汗被り席状態。ただ、最後の場面は一部の座席からは死角になるので残念な思いを味わう堤さんファンもいるかも。つい先日ご結婚されたが、まだ独身のままだったらちょっとシャレにならない(笑えるけど)劇中の台詞も聞かれたりする。
約110分。
随所に見応えもあったし深く考える部分は同じで面白かったし、役者も異なる作品内容で比べても仕方ないが、個人的にはおにぎり版の「断食」の内容の方が好きだ。
不道徳教室
森崎事務所M&Oplays
シアタートラム(東京都)
2013/06/08 (土) ~ 2013/06/23 (日)公演終了
満足度★★★★
当日券で観劇
チケット予約したにも拘らず、入金締め切り日を間違えてしまい当日券で仕切り直して見に行った。
川端康成の「みずうみ」が発想ということだが、昔「みんなのうた」で聴いた大貫妙子の「みずうみ」みたいな世界観かな、と勝手に予想していたら、当たり前だがそれは関係なかった。
が、岩松作品にしては比較的分りやすく、都会的な現代文芸作品を見たような印象。面白かった。
いかにも山の手にいそうなリセエンヌ風の女子高生3人組、制服姿も似合ってて可愛かった。
舞台にいる二階堂ふみさんは、白目を剥いて滝修行してても違和感ない貴重な女優さんだ。毎回思うが、おそろしい子‥w!