tamagawaya_ucの観てきた!クチコミ一覧

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クリスマストイボックス

クリスマストイボックス

劇団うりんこ

パティオ池鯉鮒(知立市文化会館) 花しょうぶホール(愛知県)

2012/09/17 (月) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★

うりんこ「クリスマストイボックス」観ました
 昨年末も観ましたが、時間ができたので急遽当日行きました。最初は不安だった季節の違いも、始まればまったく気にならない、普遍性を持った物語。 世界の境界線をかるがる越える子供達の、自分の足で歩き始める優しい大冒険。前に向かって生きていればこその、避けられない悲しみにも、きちんと向き合い前に進む人々。迷いながらも他人を思う心を育む子供達。それぞれの事情を抱えながら子供を見守る大人達。砂漠の国の迷子になったプレゼント達、いつかは持ち主や送り先に届いてほしい…。
 親子揃って観てほしい舞台。また必ず再演してほしい!

震災タクシー

震災タクシー

渡辺源四郎商店

長久手市文化の家 風のホール(愛知県)

2012/09/08 (土) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

架空の劇団×渡辺源四郎商店「震災タクシー」観ました
ドキュメンタリーかロードムービーのよう。最低限の道具立てで、電車内から駅前からタクシーからどこかの道へと、あらゆる行程を見せる。ただ淡々と、劇作家があの日出会ったどうしようもない出来事をひたすら描く。直接体験しなかった事は、そのとき伝聞や傍観で受け止めた自分たちの姿を見せるに留める。劇作家である主人公の持つ、当事者としての思いと架空のキャラとのシンクロや齟齬。その時感じた感覚を大事にした、過剰でないリアルな感覚の舞台。最後の台詞に唸る。

キョウド町グローバリズム行進曲

キョウド町グローバリズム行進曲

シア・トリエ(旧:満塁鳥王一座)

長久手市文化の家 森のホール(愛知県)

2012/09/08 (土) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

満塁鳥王一座「キョウド町グローバリズム行進曲」観ました
昨年の東京公演の、森忠治さんのツイートから気になっていた団体(ちょうど上京してたけど観れず)。5人の役者が、自ら奏でる歌や音楽に乗って次々役を切り替え、舞台が常に攪拌される。民族行事を皆で囲んで観てるような気分。それぞれの人生を背景に持つ人々が、「ご当地」の土地に憑依され、その両挟みで振り回されながらつき動かされる、残酷にコミカルな光景。一人の人間が「私たちは~」と言い対立や協調する姿が、土地そのものや或いは国家になったかのよう。かつてこの地にいた三人の、葬送の儀式にも見えた。 …そんなに難しく考えなくても、観てて楽しい!

東京アパッチ族

東京アパッチ族

七ツ寺共同スタジオ

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2012/09/01 (土) ~ 2012/09/10 (月)公演終了

満足度★★★★

七ツ寺共同スタジオ40周年記念公演「東京アパッチ族」観ました
すごく懐かしい雰囲気の舞台(4年ほど前に豊橋で観た黒テントを思い出した)。2011年という時代に当て書きしたような、不気味なリアリティの世界観。「どん底」のように雑然としつつも、ときおり個々にフォーカスを絞り込む感じの演出。まさに、新宿梁山泊と坂手洋二と小熊ヒデジの融合した舞台(笑)。花道のすぐ隣の席で、通過する大勢の役者を間近に感じてたけれど、特に虎=山口純さんの体躯からは重厚な圧が。第二部以降はやや勢いが緩んだようにも感じたけど、選挙でやはり盛り上る。そして、物語世界は続く…本日より後半戦!

ここまでがユートピア×トラックメロウ

ここまでがユートピア×トラックメロウ

劇団あおきりみかん×オイスターズ

座・高円寺1(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★

オイスターズ「トラックメロウ」観ました
 座・高円寺でオリジナルを観て、その約三週間後に長久手文化の家で、「大」(20人近い一般参加者出演)+「続」(20分ほどの短編)を観ました。
  「大」で舞台上のイメージが耕された後の「続」は、こじんまりと個人スケールにまとまって、やや物足りない感。
 「大トラックメロウ」は、人数といううむを言わさぬ質量の力が声、視線、気配や空間を増幅したり埋め尽くしたり。つくづく舞台は、生の材料でできているものだなあ。
 しかし相変わらず、登場人物の会話がかみ合わないまま一致団結して、結局なにも物語が進んでないなあ(笑)
 あとで考えてみたら、「大」にはベケット・ゴドーを待ちながら、「続」には岸田國士・紙風船のイメージが重なって見えてきました。平塚作品と古典との意外な接点(ゴドーは読んでないらしいけど)。

鈴木忠志の世界

鈴木忠志の世界

SCOT

利賀芸術公園 野外劇場(富山県)

2012/08/25 (土) ~ 2012/09/01 (土)公演終了

満足度★★★

SCOT「シンデレラ」観ました
戯曲を書く孤独な女の生きざまと、孤独な少女の戯曲のシンクロ。メタ演劇的作りだけど、舞台上の演劇の内(役者たち)も外(スタッフたち)も、全体がSCOT的身体でメリハリが見えないのが意中外。SCOT的には質は高いと思うけれど、メタ演劇として見るとどうかと。メタ手法を使った最近の舞台、範宙遊泳「東京アメリカ」、時間堂「ローザ」、うりんこ「モモ」等が、それぞれ独自の効果をあげているのを観ると、ちょっと残念なつくり?序盤や、舞台上の照明音響等の、本当に役者でない(と思う)スタッフらの素が、逆に印象的。

鈴木忠志の世界

鈴木忠志の世界

SCOT

利賀芸術公園 野外劇場(富山県)

2012/08/25 (土) ~ 2012/09/01 (土)公演終了

満足度★★★★

SCOT「トゥーランドット」観ました
利賀で学んだ5ヶ国の外国俳優らの演出、出演。当初抱いていたイメージとかなり違った、風刺の強いコメディ(有名な、無慈悲な王女の件は劇中劇だと初めて知った)。古い合掌造りの家屋を改造した真黒な劇場内で、SCOT的に身体をキビキビ使ってのポージングやダンス、イタリア仮面劇のノリが人形劇のようで小気味よい。斜に構えた掃除婦の視点から見た、馬鹿げた宮廷の喜劇。

鈴木忠志の世界

鈴木忠志の世界

SCOT

利賀芸術公園 野外劇場(富山県)

2012/08/25 (土) ~ 2012/09/01 (土)公演終了

満足度★★★★

SCOT「世界の果てからこんにちは」観ました
今年も夜の野外劇場で、歌に踊りに花火にとショータイム。十数人があの衣装や車椅子で、劇場(池の上の橋含む)を目いっぱい動き回るのは、SCOTならではの重労働(汗)。客席からあれだけの距離でインパクトを見せつけるのは尋常じゃない…。例年になく低空かつ密度の濃い花火が、時々人魂に見えた…やっぱり、何かが「お亡くなりになった」のか…いちばんの見所は、終演後の舞台での鏡割り・呑み会か(笑)

鈴木忠志の世界

鈴木忠志の世界

SCOT

利賀芸術公園 野外劇場(富山県)

2012/08/25 (土) ~ 2012/09/01 (土)公演終了

満足度★★★★

SCOT「リア王」観ました
以前同じ劇場で、4ヶ国語公演も観ました。グロスター伯家に代表される、様々な家族崩壊(と再生)のイメージにこころの平穏を求める、孤独な入院老人の妄想日記。隣で日記を読みながら笑う看護婦は、阿呆の道化?(リア王、看護婦+声だけでも舞台化できるかも)。野心あふれるゴネリルの生命力、異分子エドマンドとほぼ登場しないコーディーリアとの類似点を考えさせられるラストシーン等、老人の視点からいろいろ見直した気分。 独特の劇場空間が、記憶のコラージュ的イメージを強くする。

モモ

モモ

劇団うりんこ

御浜町中央公民館(三重県)

2012/08/24 (金) ~ 2012/08/24 (金)公演終了

うりんこ「モモ」観ました
 馴染みのの劇団が地元にやってくるという、このヘンな緊張感(汗)。開演前から100人近い行列が(7割は子供)。
 軽妙な掛け合いで話を転がす、語り手の二人(外交員と亀)が名コンビ。世の中に疑いを挟まない大人たちのふところに飛び込んで、次々疑問を突きつけ、世界を見直させる、いろんな意味で純粋な存在の主人公。
 実力高い役者陣と作・演出の提供する、演劇慣れしていない観客を飽きさせない仕掛けが、実はクライマックスに直結する衝撃。笑い、怒り、絶望、希望、現代、古典、いろんなものが舞台上の円形劇場に詰め込まれている(お伽草紙/戯曲かいっ!というシーンも)。
 こどもと大人に揃って観てほしい舞台。

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ハイバイ

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2012/08/12 (日) ~ 2012/08/13 (月)公演終了

満足度★★★★

ハイバイ「ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン」観ました
内容が違う二つの芝居をドッキングさせたような、ちょっとぎこちない構成。演劇編の橋下さんは、「いま身近にいる」と普遍的に感じさせる変な奴(実際は自分の内にもいるけど)、ゲーム編の吾郎君は、「子供の頃の自分に似ている」と個人的に感じさせるキャラ(過去のトラウマ系)。どちらも、自分の内なる世界からうまく出られず伝えられない。大人とこどもの、どうしようもない自我の世界。その周囲の大人たちも何かに依存していて、頼りない人間関係。そんな中、清々しく見える友情のラスト(えー?)に、静かにフェードアウトする余韻…他の岩井さん作品ほどザクザク傷つけられなくて、安心。

ここまでがユートピア×トラックメロウ

ここまでがユートピア×トラックメロウ

劇団あおきりみかん×オイスターズ

座・高円寺1(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★

オイスターズ「トラックメロウ」観ました
オイスターズは名古屋で4回ほど観てるけど、「トラックメロウ」は初見。会話がずれて噛み合わないのに、何となく息の合ったチームワークを持って同じ場所にいる一団。余計な演技をせず、観客にいろいろ想像させてしまう役者陣。妄想だか何だか微妙な扱いの描写。オイスターズは何が面白いのか、改めて考えさせられた(合わない人には合わないだろうけど)…結局、終わってみれば、事態は何一つ進展してなかったりする…。会場の座・高円寺は、確かに広かったかも。しかし、あのトラックの巨大感はハンパじゃあなかった…常小屋の名古屋・七ツ寺共同スタジオでは狭いかも(汗)

ここまでがユートピア×トラックメロウ

ここまでがユートピア×トラックメロウ

劇団あおきりみかん×オイスターズ

座・高円寺1(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

あおきりみかん「ここまでがユートピア」観ました
名古屋・愛知芸術劇場小ホールでの初演を観てます。座・高円寺では、広めの黒い空間に島状の舞台が浮ぶ。初演より個々の人物(特に松島くん)の背景を感じた気がする(自分の見方が変わっただけかも)。前回は、三宅を主人公と特定して観ていたが、今回はコックや係員一人ひとりにも、その抱える人間性を想像。全員が対等にドラマを背負えばこそ、群像劇として楽しいし、明確なラストがなくてもいいのだと思える。それぞれの抱えるものなど、結局すべて分かるはずもない…あの遊びというか暴走シーンは、本当に国家間の戦争に見えた…。久しぶりに、スタイリッシュ系+〇人一役のあおきりを観た気分。

ローザ【全国ツアー!!】

ローザ【全国ツアー!!】

時間堂

アトリエみるめ(静岡県)

2012/07/21 (土) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

時間堂「ローザ」観ました
前回公演「星の結び目」も観たので、今回も真面目な歴史ものになるかと思いきや、範宙遊泳と少々違う位相を持ったメタ演劇。人それぞれの見た、ひとりの人物像の差異の表現、再認識、統合。芝居をやってる人ほど見所が多かったのでは。津あけぼの座では、対面式の観客席に舞台が挟まれ、本当に最小限の演技スペース。そこに役者4人が、それぞれの持ち味を生かしつつ、20世紀初頭のドイツを堅実に想像させるというのも凄い。思い出の時空をさかのぼって行く感覚も(特にエーベルト)。

「宇宙みそ汁」 「無秩序な小さな水のコメディー」

「宇宙みそ汁」 「無秩序な小さな水のコメディー」

燐光群

ウイングフィールド(大阪府)

2012/08/07 (火) ~ 2012/08/10 (金)公演終了

満足度★★★★

燐光群「宇宙みそ汁」「無秩序な小さな水のコメディー」観ました
コンテンポラリー・リーディングというイメージで観れました(本は無いけど)。前者はダンス公演と銘打っても通用しそう(横浜・STスポットあたりでやりそう)。七ツ寺の凝縮した空間が、個人視点の戯曲にマッチ。溶けるように変わる照明の中に、様々な問題を抱えた世界が浮び、その中を当たり前のように主人公が生活する。後者の短編集では、1番目と3番目のOPの落差が瞬間的にウケた(笑)。二番目の話は、私にはちょっと退屈で…。

死ぬほどに愛して

死ぬほどに愛して

荒馬の旅

カトリック姫路教会(兵庫県)

2012/08/04 (土) ~ 2012/08/04 (土)公演終了

満足度★★★★

荒馬の旅「死ぬほどに愛して」観ました
ダンサーとシンガーのコンテンポラリー的舞台。私には各シーンの構成が見えにくく、暴力的で苦手な描写もあったけれど、身体、声、美術、照明等総じて質が高い。役者は舞台上や舞台外との様々な距離感を試し、美術は役者のを誘い、照明は空間を塗り替えたりさくさく切り取ったりと小気味よい。名古屋では、舞台面と同じ高さ、七ツ寺最小級の客席にやや衝撃(汗)。七ツ寺の漆黒の空間にピッタリのイメージ。この先の旅公演では劇場らしからぬ空間が多い模様、どう空間を生かすか?その土地によってかなり変わりそう。

ゴドー氏の仕事

ゴドー氏の仕事

演劇組織KIMYO

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2012/07/28 (土) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

星の女子さん×演劇組織KIMYO「ゴドー氏の仕事」観ました
ベケット「ゴドーを待ちながら」に触発された一つの新作戯曲を、二人の演出家が演出、連続上演。5人の男を女が演じた渡山博崇(星の女子さん)演出の方が、むしろナチュラルに不条理ものの原典を思わせるという舞台の妙。宮谷達也(演劇組織KIMYO)演出は独特のスタイリッシュな方向へ。ドーナツ舞台の使い方や役者の身体、テンポ等、もっと追求できそう(役者は死ぬかも)。何を置いても、実は「ゴドー」をほぼ読まずに書いたという、平塚直隆(オイスターズ)台本が強烈…。入れ替えのきく小道具、続々動く関係性に万物流転のイメージ。5人の待ちは、役柄を入れ替えて永遠に続くのかもしれない…

「累-かさね-」

「累-かさね-」

少年王者舘

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2012/08/09 (木) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

少年王者舘「累‐かさね‐」観ました
物語と演劇(と舞台の外)の間で繰り返される「私とは何か」の問いかけ。客演の効果か、メタ描写ははじめは割と普通の芝居の印象。しかし何度も練り返し、そのたびに重ねられる幻覚、妄想が舞台上での凄惨な現実に。反復のもたらす印象は、マームとジプシーが鉛筆で薄く何度も下書きしているようならば、少年王者舘は絵の具の厚塗り。というかドロッピング?構造的にはかなり分かりやすいかも(汗)。ちなみに、当日パンフを手元に置いておくと、公演中に楽しめるかも(笑)。

『トヨタ コレオグラフィーアワード 2012』“ネクステージ”(最終審査会)

『トヨタ コレオグラフィーアワード 2012』“ネクステージ”(最終審査会)

トヨタコレオグラフィーアワード

世田谷パブリックシアター(東京都)

2012/07/22 (日) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

「『トヨタ コレオグラフィーアワード 2012』“ネクステージ”(最終審査会)」観ました
事前に予備知識なく行きました(facebookでは何人か知ってます)。最後の関かおり「マアモント」、鼻」を基点に滑らかに幻想的に、そしてエロく(汗)。いっとう飛び抜けてました。個人的には、何か悲壮な決意を感じさせるようなソロ・竹内梓「KAMI」、集団の連携と無秩序を精密に表現・岡本優「チルドレン」も好み。篠田千明さんや鈴木優里子さんは、その凄みが私には分からず。。。北尾亘さんは「おお、凄いなあ」とは思うけど、心の奥底にはぐっと来ず…本来ダンスは門外漢ですのでご容赦を(汗)

職業◉寺山修司(1935〜1983/1983〜2012)

職業◉寺山修司(1935〜1983/1983〜2012)

重力/Note

STスポット(神奈川県)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★

重力/Note「業◉寺山修司(1935〜1983/1983〜2012)」観ました
予備知識なしに行きました(名古屋の知り合いが観に行くようだったので)。寺山修司戯曲の舞台は何本か観たけど、こう眠くなってたのは初めて(汗)昼に「義経千本桜」を4時間半観て疲れたせいか…入場時に見た、背景にブースが見えるセットや雑多な道具立てにはワクワクしてただけに意外…。役者の身体の違いについて、それほど感じず(衣装の印象が強かったせいかも)。あと、やはり空間が小さかった?役者との距離感が近いのはいいけど、上演中に世界が変わって見えなくて…なんだか何かと残念。

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