黄金のコメディフェスティバル2013
黄金のコメディフェスティバル
シアター風姿花伝(東京都)
2013/08/15 (木) ~ 2013/08/25 (日)公演終了
満足度★★★
オープニングイベント
来賓(?)挨拶を含むセレモニー的なものの他に参加団体の主宰6人を2組に分けてのトークなどで構成された70分弱は随所に(良くも悪くも)江古田のガールズ的なノリが感じられた。
それにしても主宰トークでも話題となったが、コメディとはいえ作風が全く異なる団体の組合せは「異種格闘技戦」の様相、本戦を観るのが楽しみ♪
くろいぬケンネルVOL.3『学級会』
くろいぬパレード
OFF OFFシアター(東京都)
2013/08/07 (水) ~ 2013/08/11 (日)公演終了
満足度★★★★
「小学生あるある」が懐かしい
小学校での学級会のハナシ。
男子と女子の対立からキャラ設定から議論中の茶々の入れ方、ものの考え方にいたるまで見事なほど小学生で「昔、似たようなことがあったなぁ…」と遠い目状態。
それにしても前夜、隣で観たものと共通点が4つもあったのにはビックリ。
ちなみに初演は未見。
鉄の時代
劇団霞座
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2013/08/09 (金) ~ 2013/08/11 (日)公演終了
満足度★★★★
視覚的・聴覚的に美しい
ジグソーパズル的なストーリーを内包する「立体詩」。
どこを切り取っても視覚的・聴覚的ともに美しい場面ばかり。
そんな断片は一見バラバラだが直感的あるいは論理的に結び付けることができ、そんなあたりが「ジグソーパズル」たる所以(笑)。
物語性を犠牲にして芸術性を追求したとも言えるか?
紅の翼
ノーコンタクツ
萬劇場(東京都)
2013/08/02 (金) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★★
エンタメに徹した佳作
タイトルからも類推できる某人気長編アニメ作品を中心に複数のアニメ作品(他製作会社のものも含む)ネタも絡ませた娯楽編。
内容はもちろん、小道具を使わないマイムの表現(動作にピタリと合わせる神業音響も含む)や炭酸ズノウプロジェクト譲り(?)の飛行シーン、ウイットに富んだ台詞のやり取りなど、まさしくエンターテイメントに徹した佳作。
劇中のショー場面も楽しかったなぁ。(アレの替え歌など見事)
「バカの瞳はもれなく綺麗」
GORE GORE GIRLS
北池袋 新生館シアター(東京都)
2013/08/06 (火) ~ 2013/08/11 (日)公演終了
満足度★★★★
ブッ跳んだ発想が楽しい
終盤がやや弱い感あるも、冒頭の「外国映画に出て来る誤った日本像」的な地方から見た東京像でツカミはオッケー、本題部分もナンセンスだったりシュールだったりでその発想の跳び具合が楽しい。
ま、一部地域の方は「ディスられた」と怒るかも知れないけれど、あくまでフィクションということで。あれを架空の地名にしてしまうと意味合いが違ってしまうもんなぁ。
上演時間は約70分。
桜の園
時間堂
日本基督教団 巣鴨教会(東京都)
2013/08/04 (日) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★
予備知識があったのが幸い
主要人物3人に絞り、他の人物は台詞も含めて省略するという大胆な手法の小1時間。
吉田秋生原作・じんのひろあき脚本の「櫻の園」を観て概略・人名と相関関係・一部の台詞などを知っていたのでついて行けたしそれなりに楽しめたが、予備知識なしだったら厳しかったろうなぁ。
彼らの敵
ミナモザ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2013/07/24 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
いろいろ考えさせられる
ユーモラスに始まり、次第にテーマを提示してゆくのでいつの間にか引き込まれて120分弱の長さは感じず。
ほとんど事実に基づいたという「過去パート」とフィクションである「その後パート」の往き来もモーフィングの如く滑らかで、なおかつ場面が変わってすぐにどちらかワカるのが巧み。
そんなスタイルで語るのは表現の自由・言論の自由の反対側(あるいは裏?)にあるものやマスコミの意義。
表現の自由を規制する方向への動きがある昨今、色々と考える材料を与えて貰ったといおうか、観ながらあれこれ脳内を過るものアリ。
暫く前に不慮の事故で遭難したヨット救助に関する批判があったものでそんなことにも考えが向く。
そうして迎える終盤での喫茶店の対決、主人公と女性ライターとの口論は白眉。
瀬戸山主宰の演劇人宣言(←そこまで大仰なものではない)も感じられたが、深読み?
さらに幕の引き方も「画竜点睛打つ」感じで鮮やか。
四畳半ベンチプレス
小松台東
OFF OFFシアター(東京都)
2013/08/02 (金) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★★
高校生のモヤモヤな日常
あれこれ何かとモヤモヤしている高校生たちを描いて懐かしいと言おうか「あったあった」と言おうか。
また、主人公がある象徴的なことをして幕を引くのも巧い。
2人を除いて皆高校生役というキャスティングも観ているうちに次第に違和感がなくなるのがまたフシギ(笑)。
タイム・アフター・タイム
天才劇団バカバッカ
ザ・ポケット(東京都)
2013/07/31 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★
中心部分の意外性
人数の多さゆえ序盤で複数の流れを併走させるのが雑然とした感あるも、プロローグとクライマックスを対にして本編を挟む構造と最後の落とし所はイイ。
また、親子ネタや社会制度に対する風刺かと思わせておいて語る中心部分の意外性と言ったら!(笑)
そしてそのネタ系としての新案と、それを使ってのクライマックスならびに落とし所に感心。
が、具体的に語るとネタバレになるので(Twitterなどでは)この程度しか語れないのが最大の欠点か?(爆)
あと、カーテンコールで口止めするところもイイ。
永遠の別れは永久の果てに
空想天象儀
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2013/08/01 (木) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★
チカラの入り方と抜け方
三部作の最終章、イマと過去を交錯させながら壮大なスケールの物語に終止符を打った手腕は認めるが、力の入り過ぎた感が無きにしも非ず(140分の長尺だし)。
一方、随所に入る「力を抜いた(=緊張感をフッと緩和する)」笑いの部分は好きだなぁ。
ところで、長めの上演時間を意識してか冒頭場面の台詞が1.5倍速再生のようで聞き取りにくいが、冒頭こそノーマルスピードでしっかり聞き取らせておいて、観客の気持ちを掴んでから徐々にスピードアップした方が良いのではないかしら?
ハネムーンメイビー
タイマン
高円寺 ライトサイドカフェ(東京都)
2013/08/01 (木) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★★
NGワードあり
新婚らしいのになんで?妻もそこまで言わなくても(こえー!)…な導入部で観客の気持ちをがっちり捉えてから真相(?)を明かして本題に入るのがクレバーで、さらに「そこまで極端ではないがいるかも知れない夫婦像」を「そういうカタチ」で見せるのが巧い。
終盤でちょっと無茶をやったり、必ずしも手放しで喜べない結末だったりもするが、一種のファンタジーとすればアリか?
しかし本作もNGワードと言おうか、コレを言ってはイケナイ、な言葉(?)があるので、迷っていらっしゃる方は、ソレが漏れる前に観ておいた方がイイのでは? そして後半の日程を予約済みの方はなるべく事前情報をシャットアウトした方がよろしいかと。
おしまいと、その続き
ハチビットプラネット
シアター711(東京都)
2013/07/31 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
8月の暫定1位!
前作に引き続き企業内の一見面倒臭そうな(笑)題材をワカり易く娯楽要素たっぷりに描いて痛快。
また、毎度ながら登場人物のキャラが立ってその設定・演技が見事。特に悪役の江ノ島が憎たらしく「悪役が巧いと全体が輝く」という持論に自信を持つ。
多少ご都合主義的な設定があったり、最後の切り札が読めてしまったりもするが、ご愛嬌だし安心して観ていられるし、で問題ナシ…というのは贔屓目か?(笑)
『うそつき』/『幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい』
アマヤドリ
スタジオ空洞(東京都)
2013/07/12 (金) ~ 2013/07/15 (月)公演終了
満足度★★★★
キャストが1人代わるだけで異なるオモムキ
本作を観るのは踊れ場の2バージョン、前回の雨天決行に次いで都合4度目。
そして踊れ場の2バージョンとは異なり基本的にはそんなに違わない演出ながら、キャストが1人代わるだけでだいぶオモムキが異なるのが面白い。
今後ともいろんなキャスト、いろんな演出で観てみたい作品であり、将来的には「うそつき祭り」(!)のような企画上演があったらな、などとも思う。
新体操、さゆり【満員御礼!たくさんのご来場ありがとうございました!!】
劇団ズッキュン娘
北池袋 新生館シアター(東京都)
2013/07/30 (火) ~ 2013/08/04 (日)公演終了
満足度★★★★
キャラクター造形と新体操の演技がイイ
終わり方がやや弱いことに加えて初日のせいか場面の繋がりがギクシャクしている気がしないでもないのが惜しいが、あの狭いスペースで新体操の演技を見せられては文句は言えまい。
それどころか「いかにもいそう」から思いきり戯画化したものまで登場人物がそれぞれ個性的に描き分けられており、そのキャラクター造形と主人公さゆりに向ける想いも見どころ。
自らの経験をベースにしているという藤吉戯曲、次の題材は何、そしていつ?
しぇあーはうす
643ノゲッツー
STUDIO543(中野店)(東京都)
2013/07/27 (土) ~ 2013/07/29 (月)公演終了
満足度★★★★
ジェンダーについて考えさせらるコメディ
女性限定のシェアハウスの住人たちを描いたライトコメディだが、部分部分に「性別って何?」な疑問を仕込んでいるのが巧み。
個人的には序盤のとあるシーンでそれを察知し、以降しばしば考えさせられる。
一方、一般的なスイッチによる照明操作、もう少しソフトに扱えば「パチッ」という音が抑えられるのではあるまいか?
カルデッド
JACROW
OFF OFFシアター(東京都)
2013/07/24 (水) ~ 2013/07/31 (水)公演終了
満足度★★★★
構成も巧み
自殺に関する4編オムニバス、身近な人を喪った気持ちが前面に出る2編の後にモダンホラーで気分を変えて感動系で締めくくる構成がイイ。
しかも4編目とカーテンコールの合間の暗転を長めにして涙を拭う間を与えてくれるなんざニクいねどーも。
Re:一万個
チームまん○(まんまる)
萬劇場(東京都)
2013/07/25 (木) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★
芝居内容はイイがスタッフワークが杜撰過ぎ
アレやソレの擬人化を筆頭にアイデアが良く、内容もシモ気味とは言え劣情を煽るのでなく、夫婦間の悩みなどを描いており、総じて芝居として上出来の部類に入るのに、必要以上に下ネタを喧伝しているのが勿体無い。
「食わず嫌い」ならぬ「観ず嫌い」な演劇ファンもいるのではなかろうか。
ところで、
1.予約受付メールに受付開始・開場タイミングどころか予約した日時も料金も記載されていない
2.CoRichの公演情報ページに料金詳細が記されていない
3.団体webサイトにも受付開始・開場タイミング、料金がなく「COMING SOON…」のまま(千穐楽当日でも)
4.チラシも開演時刻の表示だけで受付開始・開場タイミングの記載がない
5.会場入口にも受付開始・開場タイミングの掲示がない
と、受付開始・開場タイミングを知らせず、料金も詳細を知らせようとしないというのはどのような意図から?
観客の気持ちがワカっていない、というより観客をおろそかにしているとしか思えず大いなる不満が残り、今後、観に行く気持ちが失せてしまった。
芝居内容がいかに良くてもスタッフワークが杜撰ではダメなんだよね。
「天使ちゃん(仮)」
望創族
ワーサルシアター(東京都)
2013/07/18 (木) ~ 2013/07/24 (水)公演終了
満足度★★★★
ありがちな設定ながら差別化に成功
失敗ばかりの天使が最後のチャンスとしてある人物を救済すべく地上に降り立つというハートウォーミングコメディ。
ありがちな設定ではありながら大衆演劇の一座と組み合わせたのがミソで、それにより差別化に成功している感じか。
遠くに行くことは許されない
セロリの会
「劇」小劇場(東京都)
2013/07/25 (木) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★
後半の展開について行けず
10年前の作品の再演とのこと。
当日パンフレットで脅して(笑)いるほど暗くはないが、中盤以降の展開が突飛…どころか荒唐無稽で今一つ劇中世界に入り込むことができず。
ぶっ跳び過ぎなのでは?
ライクアプラスチック
あひるなんちゃら
ザ・スズナリ(東京都)
2013/07/19 (金) ~ 2013/07/21 (日)公演終了