満足度★★★★★
独自のスタイルをほぼ確立
作曲家の評伝…もとい、偽伝シリーズ(笑)の第2弾。
今回は会場も広くなり楽器もピアノに加えて4管1弦1打の「東京スザンヌ」が務め、本編も前作より「架空度」は増したものの、むしろよりしっかりした感じ?
途中で何曲か歌が入る小劇場系芝居も増えてきたが、知っている範囲内ではポピュラー系が大半であり、クラシックは珍しい上に声楽家を迎えて伴奏も生という本格派は稀有で、しかもそれがミュージカルのように唐突でない(笑)のが見事。
本筋についても突拍子もない人物(?)を出したり、シューベルトの「多作のとんでもない秘密」を描いたり現実離れしながらもフィクションとして筋が通っているというか、娯楽作品として上出来で楽しかったなぁ。
なお、昨年秋の「活動再開」以来、作曲家の偽伝シリーズ(「イッヒ リーべ ディッヒ」は偽伝(評伝?)+現代劇)となった東京イボンヌだが、以前のような「現代劇にクラシック音楽を練り込んだ」スタイルもまたいつか(再演も含めて)観たい気がする。
また、アンケートに書く時点では思い付かなかったけれど、伊福部昭などの邦人作曲家や、演奏家・指揮者を題材とするテもあるんじゃないかな?