満足度★★★
感覚で観る
最初の赤いドレスの女性のダンスは、動きがあまり好きではありませんでした。すみません。
ネタバレBOX
電球をぐるぐる回すのは面白かったです。筒型の装置が降りてからは、自転車とかが面白かったです。演出家の話も良かったです。筒型の装置が開く場面も印象的でした。ただ、装置が上がる時の滑車のキーキー音が気持ち悪かったです。また、装置の吊り上げ器具が外れていたのが見えて、危なくて気になりました。
ビニール袋に入ったカップルの場面も面白かったです。ただ、2人が歩き出した後、ビニールが観客にベッタリ当たる席もあり、可哀想でした。うつ病の告白は、すみません、ヒきました。
台車を連結した装置上での演技は面白かったです。紙が落ちてくる場面は幻想的で良かったです。キャスター椅子の男性の場面は面白かったのですが、台詞が単調すぎて、眠気に襲われました。円形の舞台でしたが、かなりの観客が眠そうでした。演出家の説明通り、分かりにくい作品で、頭をからっぽにしてたら眠くなりました。私は、根本的な部分で合わないと感じましたが、従来の演劇の枠からは外れた表現であり、個人差が大きいと思います。
観劇回は、開場時間が開演予定時間より遅れ、ロビーも混雑しましたが、スタッフが一生懸命対応してくれました。受付そばの髪を一つに結んだ若い女の子は終始ぼーっとしていましたが、前後の2人の女性スタッフの活躍は好印象でした。終演後の出口案内が分かりづらく、入口に向かってから逆流する観客が多く見られました。動きだけではなく、言葉ではっきり入口と逆が出口と案内して欲しかったです。休憩前後のアナウンスは面白かったです。
不思議な空間が見れて、面白い体験でした。
満足度★★★★
闘争
学生運動の時代の雰囲気が良く出ていたと思います。当時の学生の良くも悪くも一途な思いが伝わりました。
ネタバレBOX
結婚や出産が身近な問題として捉えられる点が大学生らしいと思いました。また、一平の「何人の機動隊員が半身不随になったと思ってるんだ」という台詞が印象的で、目から鱗が落ちました。
原作は有名な作品なので、話の流れは安心して見られました。機動隊の隊長と学生運動の幹部の恋はドラマチックな着想だと思います。ただ、しっかり語ってほしい場面が流し気味になってしまったり、冗長な部分があったり、展開のスピードに違和感がありました。
特に、一平が美智子の裏切りを知る場面は、もう少ししっかり見たかったです。一平と美智子の喧嘩も、感情の方向がぐるぐる変わる感じで混乱しました。急に怒ったり、優しくなったり、変化が激しすぎて、二人とも情緒不安定に見えました。感情の変化の過程やきっかけが見えにくかった印象です。最後の一平のインパクトを強めるためにも、安定していたほうが良かったと思います。
あと、意味がよく分からなかったり、矛盾を起こしているような台詞があった気がしました。ヘルメットの話など、聞き間違いかもしれませんが、分かりづらかったです。
狭い舞台での動きは良かったと思います。デモの場面などは、もう少し劇的な照明でも良かったと思います。音響は、タイミングも良く、効果的でした。あとは、立て看が出せたら雰囲気が出たと思います。
演技力は素晴らしかったと思います。展開に疑問を持ちながらも感動できたのは、演技力ゆえだと思います。5人のキャストがバランスよく演じており、それぞれの人生が見えた気がします。厳しく貧しい社会で、泥臭く生きる人々の姿が上手く表現出来ていたと思います。特に機動隊の二人の泥臭さや、美智子、さきの肝の据わった様子が良かったです。友絵は透明感があり、舞台の清涼剤になっていたと思います。
小劇場ならではの迫力ある舞台を楽しめました。
満足度★★★
筋肉がたりな~い!笑)
コメディなのか真面目なのか・・。
ネタバレBOX
自衛官たるもの、国家の有事に備え、厳しい訓練に励み続けなければならない。そんな彼らは見た目にも強そうでなければならない。
だから自衛官たるもの、マッチョでなければならない。
常に自らのモチベーションを守るため、運動は欠かさず、ましてや、30回ほどの腕立て伏せで、ヘタレてはいけない。追加するなら、舞台上には自衛官らしき人物は見当たらず、うさぎ跳びも、ほんの7ぴょんくらいでヘタレていた。(^^;)
まず、役者さんたちの筋肉をつけるか、最初からマッチョな役者さんを客演させるか、考えて欲しかった。
満足度★★★★★
「あの記憶の記録」を観ました
対比する2つの構成力が素晴らしいと感じました。
ネタバレBOX
「熱狂」がユダヤ人をアウシュビッツ強制収容所に送った張本人を描いたものなら、「あの記憶の記録」はユダヤ人がアウシュビッツ強制収容所での体験を描いたものでした。2本共、観劇して、改めて戦争という重いテーマが浮かび上がってきます。
アンネの日記に感銘された教師が、ユダヤ人のために国を守り、その国を守る為にユダヤ人の兵士を送り出すという矛盾を、深く考えさせられた舞台でした。
相変わらす、役者さんたちの熱量のある演技力で、どっぷり、その世界に浸りました。お見事!
満足度★★★★
ハルメリ宗教のような
ハルメリには皆と同じという安心感で満たされるという現代の精神構造に対しての批判が込められていて面白く拝見しました。
ネタバレBOX
一方でハルメリ現象によって、ハルメリを新興宗教のように崇め奉った民衆は、ツイッターなどの情報によってかく乱させられ、揺さぶられ、大衆が皆、同じ方向をみてしまうという、現代の病巣を滑稽に描いた物語でもあったように思いました。
メディアが大衆を動かし、大衆は情報で動かされ、そしてメディアに登場する人たち(商品)は大衆によって動かされるという、サイクルを何度も試みながらも、変わっていく人たちの病にも似た表情が印象的でした。
満足度★★★★★
楽しかった
温泉旅館に集まった落語家・今今亭一門の悲喜こもごもハチャメチャ人間模様を描いた「かっぽれ」の続編にあたる滑稽青春群像劇「かっぽれ!春」!
自分は初見でしたが本当に楽しかった!
ネタバレBOX
師匠を演じた山崎健二の演技力が特に素晴らしかったです。勿論、他のキャストたちの演技力にも感心した舞台でしたが、要所要所に笑いが散りばめてあり、全体的に落語を題材に芝居として立ち上げる構成力も見事でした。
落語の世界を殆ど知らない自分でも芸の世界の厳しさを垣間見ることができました。
演出、衣装、照明も舞台に合っていました。またスタッフワークも丁寧で素晴らしい舞台でした。
満足度★★★★
上演時間3時間10分
最初、上演時間を聞いた時はびっくりしましたが、内容の濃い舞台でした。
ネタバレBOX
笑うしかないほどの悪意とおばかさ、不毛とナンセンス、不条理なアナーキーさを満載した、とんでもない問題作でした。たしか、以前、パルコ劇場で見たときも3時間以上でしたから、この戯曲はそぎ落とす箇所がないほどの戯曲なのだと思います。
子供達の味方だというピローマンの仕事はとても悲しく大変なものだった説明、そしてピローマンが、少年や少女のうちに彼らを自殺させてあげる加説は独特の世界観です。
それと、可哀想なメルヘンばかりを書いている作家カトゥリアンを取り調べる、ものすごく胡散臭い二人の刑事が、そこそこの悪党なのも面白い設定でした。有能なのか無能なのかよくわからない刑事。その部下で凶暴なのか心優しいのかよくわからない刑事。
かなりの問題作ですが、滑稽なまでに可笑しい不条理な舞台でした。
満足度★
まったく好みではなかった
中学演劇のような舞台でした。全体的にがちゃがちゃしていて、観客を楽しませる前に役者さんたちが楽しんでるような脈絡のない物語でした。
ネタバレBOX
遠めにも、役者さんたちが固まって、わーわーきゃあきゃあ、やってる感じです。
演者が若い分、軽い構成に見えてしまうところが難点でした。
また役者さんたちが発生するセリフのトーンが同じ音階なのでセリフに重みを感じられず、薄べったい雰囲気は否めません。
スタッフワークは丁寧なのですが、パールセンターのメインに出て案内をしていない点など気が利かない場面が目に付きました。
満足度★★★★★
楽しかった!
ストーリー終盤に疑問点や失速がありましたが、設定と役者がとても面白くて、何度も笑いました。配役が素晴らしく、それぞれの長所を生かしまくっていました。
ネタバレBOX
ナレーションチックな説明のあと、クラブで知り合った男女が、彼女の実家にSEXしにやってきた、というインパクトある会話からスタートします。
結構「処女」とか「濡れちゃう」とか、下ネタが多いのですが、あっけらかんとしていて、かなり笑いをとれてました。
先の読めないストーリーと、キャスト(次郎さんの体を使ったギャグがドッカンドッカンウケます♪)のギャグが面白くて、笑えます。
こんなに「笑い」がキーワードになるのも、それもこれも、五郎さんが「笑わないと死んでしまう病」という設定だからです。
「家族は助け合うもの!」「家族は許し合うもの、家族のために自分はある」「だって、家族だから!」という一家の有り様は、かなり特殊でしたが、私は有りだと思う、むしろ応援したい気持ちで一杯になりました。
実際、その極貧家族はすごく自然体で、お互いを大事にしてて、楽しそうでした。
「そんな家族の形も良いじゃない、そんな集団の形で皆がハッピーになれる」というテーマだったら良いなぁと気分が高揚したからこそ、最後の最後で、起承転結を重視して、家族が死んでしまい、私はテーマも見失ってしまいました。
ストーリーは、設定が特殊なのにキャラクターが生き生きしていて面白かったです。ただ、九条さんと弓倉さんという研究者たちのやり方が、目的や手段に筋がなくて、弱いと思いました。五郎さんをサンプルにすると言っているけど、サンプルって何するのか?というのが見えなかったです。
血液提供や手術への「同意」を得たいのか、強制連行して実験体にしたいのか。おそらく前者のように見受けられたけど、「なぜ正直にサンプルになってと説明しないのか」秘密にする理由が謎だし、「お金を積んで心を動かす」「情に訴えて、研究所に来させる」などのチャンスは数多にあっただろうに、何故しないのか疑問に思いました。
キャストでは、三郎(葉石充)がスタジャン似合っていてヤンキーっぽさがぴったりだったこと、次郎(我善導)がキャラクターもギャグも情の深さも素晴らしかったこと、穂香(森まどか)のビッチ表現がセクシーだったことが印象的です。
全体的に、ベテランの貫禄がありコメディ要素が上手で、骨太なお芝居でした。
満足度★★★★★
素晴らしかったです!
歴史、創作性、情熱、キャラクターを巧く絡めた、よく考えると超大作の戯曲でした。美術も音楽も、とても合っていました。ワクワクしました。
ネタバレBOX
登場人物のキャラクターがそれぞれ熱い!役者も熱い!7人の役者が一人で何役もやっているのですが、凄く大人数の公演に見えました。
要町アトリエ第7秘密基地、布を垂らして更に見えるたいる舞台を狭くして、6畳間くらいの狭さだったのですが、楽しい飾り付け、布の中から顔を出したり、走り回ったり、良い音を立てて簾が落ちてきたり、紙芝居があったりで、とにかく華やかで艶やかです。
そして、凄い運動量と発声です。
曲や、ナレーションや太鼓持ちの威勢の良い掛け声も雰囲気ばっちりで、京の見世物小屋「阿國」にタイムスリップした気分に浸れました。
それにしても、キャラクターが濃いです。役者は皆、ひたむきに上手でした。
特に好きなキャラクターは、観世左近(藤江千昌)です。
一番歌舞いていて、頼りになるキャラクターで、ずけずけと憎まれ口をきいたり、横柄に奔放に、楽しそうに振る舞う様が楽しかったです。十郎に最後挨拶するところでは、涙が出ました…。
千之丞(岩井梨沙子)は、とにかくイイ女、もといオカマでした。話し方考え方振る舞い、とても優雅で機微に富んでいました。素敵です。
まさか、又三郎やら十郎やら光悦やらが絡みに絡んで、最後は能や歌舞伎の歴史まで繋がるとは。しっかりした一本の筋道が通って、凄いと思いました。
2時間越えの休憩なしの公演で、面白いのに残り20分が、観客の体力戦になるので、少し重複シーンをカットして整理しても良いかもしれません。
とても良い戯曲を見せていただき大満足でした。
満足度★★★★
良かった
同時上演中の3つのステージを全て観てないので総合評価は解らないけれど・・。
ネタバレBOX
自分的には、とても楽しく懐かしく拝見しました。当時の女子高も似たように友達との軋轢や友情があり若かった当時を思い起こしました。
素敵な時間を過ごしました。
満足度★★★
う~ん?!
今回は今一つだったような気がします。
ネタバレBOX
今までのような勢いがなく、テンポも悪かった。コメディは一定のリズムから脱線してしまうと、どうしようもなく悪循環に陥ってしまうような気がします。
一方でホストがナビ役を務めていましたが、この方法は面白いと思いました。
またホストのしゃべりでもうちょっと笑いを取りに行った方がもっと面白いと思いました。
満足度★★★
不条理ものは難しいです~(*_*)
感覚的な作品で、解釈に悩みます。見づらいことを予測した作品だし、確かにその通りですが、最終的には自我とか誕生とか有りがちなテーマに収束する気もします。成長途中の若い感覚は感じました。一方、不条理で浮き世離れした感は否めません。
ネタバレBOX
序盤の閉じ込められた4人の場面は面白かったです。黒ヒゲ危機一髪も楽しめました。トランプや鍵が提示されたので、ここを軸に展開してくれたら良かった気がします。
意味ありげに出てくるのに展開が続かないので、風呂敷を広げたものの収集がついていない印象です。盆踊りやボールのプールで話す場面、家族の食卓、合唱、箱から光を取り出す場面など、印象的なシーンは多いので、もう少し分かりやすいと良かったと思います。
以下、演出の意図だったらすみません。阿波踊り?の場面は、男踊りと女踊りを分けて欲しいです。女性陣の切り替えが中途半端な気がしました。交響曲に合わせてストップモーションを見せる場面は長すぎだと思います。同じようなポーズが続いたり、後半はネタ切れ感が出ていた気がしました。
また、演者の感性が似ているのか、似たような動きが多かった印象です。キャッチボールをする場面は、特定の人だけ相手の名を呼ぶのが気になりました。終盤、スモークがキツいので、中高年が多い回は要注意です。気持ち悪くなってしまいます。
演者さんは、女性陣が魅力的に感じました。合唱はとても上手でした。動きは、柔軟性が乏しい印象があります。発声が良いので、セリフにメリハリがつくと伝わりやすい気がします。終盤の一人称の「ウチ」のイントネーションがウチ(家)と混同しました。方言が同じイントネーションかもしれませんが、浮いて聞こえたので、言い方を工夫して欲しいです。
スタッフワークでは、前説の方が靴を履いていたのが気になりました。客は靴を脱いでいますし、直前に靴のまま客席に来て注意された方がいたので、目につきました。ファッションかもしれませんし、舞台用かもしれませんが、必要ない気がします。
開場時、演者さんが迎えてくれたのは嬉しかったです。一見でしたが、女性の演者さんが素早く対応してくれて、細やかな心遣いを感じました。関係者が多い回でしたが、居心地悪さが緩和されました。他のスタッフも良く気がつく方ばかりで、気持ちよく観劇できました。欲を言えば、靴を履く時に荷物おきや腰掛け用の椅子があると助かります。
満足度★★
若すぎて、ついて行けません(@_@)
短編が繋がりながら進む構成は良かったと思います。
ネタバレBOX
姉妹の話から妹の学校、卒業製作、進学問題まで、登場人物が重複しながら展開していく流れは見事でしたが、一貫したテーマが見えず、バラバラな印象です。それぞれが独立し過ぎて、統一感が無く、結果として何が言いたいのか分かりませんでした。
特に卒業製作の話の下品さは群を抜いており、一部を除いて、客席の空気が凍りました。全体的に稚拙な印象の作品ですが、下品さも加わって学祭レベルになった印象です。
内定が決まってから辞退して進学するなら、夜学に通った方が良い気がしますし、所々に思慮に欠ける印象があります。舞台装置を用いずに表現するので、限界はありますし、健闘した場面もあります。ただ、バスの動きやブレーキへの反応の有無や小道具に統一感がありませんでした。
財布は実物を持つなら全てのシーンで持って欲しいです。バス運転手の息子が料理の途中で着替えたのも不思議でした。バス運転手が、終始細かくリアクションしていたのは好印象です。息子との複雑な関係に悩む様子も良く出ていました。バス運転手の息子も落ち着いた演技が複雑な家庭環境を想像させました。
明美役も良かったです。初恋でうろたえる様子が初々しくて微笑ましかったです。姉役はアパレル系の割には、カーディガンが捲れてシャツが見えており、身だしなみに気を使っていない印象でした。
スタッフワークが良く、気持ちよく拝見しました。内容は、とても若い印象で、今後の成長に期待します。
満足度★★★★
高齢化を象徴
黒板を使ったり、3方向から見える客席など面白かったです。
ネタバレBOX
冒頭の説明で団地が一大文化だと知りました。高齢化を象徴しているようで、社会の関心も高い視点だと思います。ゼネコンを定年退職した男性を主役にした点も設定に合っていたと思います。
若い頃の恋人を探す物語と、新婚カップルの新居探しが終盤で繋がる流れが見事でした。中盤は少し冗長な感がありましたので、エピソードを整理したらスッキリした気がします。ただ、全体的に感情面では淡白な印象があります。主役が高齢男性であるためか、全体的に淡々とした印象の作品であり、パンフの印象と異なりました。静かな作風で統一して仕上げても良かったと思います。
黒板がとても効果的でしたが、舞台装置の時計や街灯も良かったです。植木が枯れた感じは良いのですが、ススキが気になりました。話の中で季節が巡るので、季節感が強いものは避けた方が良いと思います。
ギャグは一人に頼りすぎな感があります。申し訳ないのですが、内輪受けの感じがありました。高学歴をネタにするなら、もう少し知的なものにして欲しかったし、他の人も巻き込んだ形の方が良かった気がします。
演技では主役と冒頭の説明役の方が印象的でした。抑えた演技が作風に合っていたと思います。探偵、自衛官も役に合わせた工夫が良かったです。自衛官の彼女も気が強い感じが好印象でした。父親への思いも良く伝わったと思います。ねじ工場の二代目は精彩を欠きました。調子が悪かったかもしれませんが、集中を欠いた様子が待機中のみならず、演技にも現れていた印象です。
パンフのレーダーチャートは面白かったのですが、印象と違いました。スタッフワークはとても良かったです。カードは手違いでスタンプが押されたようですが、スタンプの色を変えれば良かった気もします。ご招待は嬉しいのですが、気の毒な気がします。
着想や見せ方はとても良かったと思いますので、次回作に期待します。
満足度★★★★★
領土問題
土地は誰のものか?シンプルに訴えた社会性のある舞台でした。
ネタバレBOX
実際に起こったネタを題材に1部は政治的に見せ、暗転後、のどかな島の風景に移ります。このギャップが素晴らしく、3時間、まったく飽きなかったです。
また暗転の合間にテロップのように字幕が流れ、同時にナレーターもその言葉を追うといった形でこの説明で2部の状況を殆ど観客に飲み込ませる理屈は、感服しました。素晴らしいものを観ました。
満足度★★★★
脚演出が 穴吹一朗さんだったのと
友人に誘われて見に行きました。
ネタバレBOX
人気のアニメの舞台版。アニメに忠実に描いていたように感じました。自分の観た回は、キャストが自由にアドリブを放ち、それが意外にも面白く、はまりました。
主役の二人はアニメそっくりのキャラクターだったので、違和感がなく、すんなり受け入れられました。客層は女性が多かったですが、売り出し中のアイドルの卵が舞台歌を担当しており、芝居の合間にショーが組み込まれていましたが、全体的に、エンタメを重視した作りでした。観客を選ぶ舞台ですが、元々、こういった嗜好はアニメ好きか、キャストのファンが観る舞台なので、満足出来ると思いました。
満足度★★★★★
とても面白かったです。
ずっと続けられる話であり、発想が良いと思いました。
面白い脚本でした。マトリョーシカのように劇中劇が明らかになる度に驚きました。違和感のある展開になると「はい、止めるよ~」と聞こえるのが見事でした。
ネタバレBOX
細かい所では、ニュースで「犯人の割り当てに…」と流れるのが気になりました。「割り出しに…」の方がしっくりくる気がします。あと、最後は少し分かりづらかったです。もう少し手前で終わった方が後味が良かった気がしました。とは言うものの、事故で死んだ女性が長谷部の恋人で、新井がひき逃げ犯という設定は秀逸でした。
演出は仕掛けが満載で目が離せませんでした。通路を演者が通るのは事前にアナウンスがあっても良かったと思います。荷物を置いていて申し訳なかったです。
開演前から役者さんが舞台にいたので、わくわくしました。ちなみに、山本が謎の真犯人と対峙する場面では、靴下で長谷部だと分かりました。五本指靴下は目立つので、普通の靴下だったら分からなかったと思います。わざとだったらすみません。長谷部がケガをする場面では銃声?がした気がしましたが、後で触れられなかったのが不思議でした。凶器としてはナイフより銃の方が怖いです。
全体的に役者さん演技が固い印象もありましたが、劇中劇の形をとることで自然に見えました。ナイフのすり替えが素晴らしく、意外性がありました。ミスで落ちていて、役者さんが見つからなくて困ったらどうしようとハラハラしていたので、驚きました。臨場感溢れる舞台でした。
役者さんは演技が自然で、若々しい印象でした。少し噛みすぎな部分もありましたが、回数を重ねれば良くなっていくと思います。素直な感じの役者さんばかりだったので、白石の外道ぶりが良かったです。和美が逆上する流れが自然でした。秘密がある役は、もう少し匂わせてもいい気がします。田中は素人っぽい演技が演出家にあってましたが、ちょっと浮きすぎな感じがありました。全体的に伸びしろがあると思いますので、今後に期待します。
スタッフさんが前説から噛んでたし、緊張が伝わってきて面白かったです。
満足度★★★★
TypeA
僕たちの町は、一ヶ月後、ダムに沈むという悔しさよりも
ネタバレBOX
失った同級生の存在が忘れられないというシンプルな物語だったように思います。ダム建設と闘った自分達が大樹を巻き込んでしまった結果、大樹が死んでしまうというショックな出来事。高校生の彼らが背負うにはあまりにも重すぎたのだと・・。
これらの気持ちに一旦、終止符を打ちたくて、そして変わってしまった自分達の現況を思いながら、彼らはここに集まり、タイムカプセルという、12人の思い出話に大樹を混ぜようと・・。そんな気がした物語でした。
アンケート用紙に誰の演出が一番良かったか?との記入箇所がありましたが、これは3通り観ないと書けないですね。
満足度★★★★
「前説」最高ー!
力強くてお茶目で楽しくて、ウキウキが後をひきます。本編は、繋ぎや演技の作りが粗いところもありますが、明るく純粋な表現で、好きです。
ネタバレBOX
最初の曲、アンサンブルの男性のとても低い声と、女性の裏声が重なったところ、杖を持って踊ったり柵にしたりするところがかっこ良かったです。
道真のシリアスな話も、筋がちゃんと伝わってきました。
一遍とお一の出会う時代は、お二人とも、何歳の設定だったのでしょうか。
できれば、幼名期はやや声を高めにして無垢な感じで演じた方が、青年期との差が出て、母を失った純粋な悲しみや、お一の魅力、歌が大事という考え方の意味を持つことが分かりやすくなると思います。お一のソロは地味だったので、キラキラカラフルな照明は、ここで使っても良いのではないでしょうか。
前作より歌が改善されていて、ハモりのある曲ができ、音響もソロが聞こえやすくなっていました。音響は、耳に突き刺さる感じでナレーションの音が大きかったところと、大宰府で華台が一遍に諭すシーンのファンタジーBGMをもう少し下げた方が良い(或いはフェードアウト)ところ、声量のある一遍がビブラートをきかせるところが音割れ、の3つが気になりました。
ストーリーは、初めての和製ミュージカルとは思えないほど、堂に入ってました。後半、特に兵部、元寇、念仏房の離別、のシーンが唐突だったので、ダイジェストなのかなと思いました。
明らかに弱い部分は、一遍が「なぜ躍り、歌うことによって」救われるのかという説明があまり無かったことです。歌は一応、お一との出会いシーンありましたが、躍りは脈絡が無かったです。あまつさえ、大日房を慰めようと念仏房が「あっしが踊りましょうか」と賑やかした時に、空気読めよ、と一遍が制したのは本末転倒になってしまうとひやっとしました。
好きな劇団で、ボリューム、ビジュアル、意欲、明るさが楽しいので、本編のダイジェスト感を減らせると、もっと盛り上がると思いました。
個人的には、時系列で大宰府(か道真死す)までを今回の「天演出編」でやり、それ以降を4月の「地演出編」でじっくりやれば分かりやすくなるように感じました。