
鶴巻紬のオールナイトニッポン
喪女会
SPACE EDGE(東京都)
2016/01/20 (水) ~ 2016/01/24 (日)公演終了

苔生す箱舟
万博設計
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/01/09 (土) ~ 2016/01/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
この舞台
自分は大好きなんだけどなぁ・・初見だけど。
八尾市文化会館で自分は万博設計のイプセンの作品を観てきた経験が役に立っているのかもしれない。観なくても楽しめた自信はあったけど。
・・・なるほど、こういう作品が分かりにくいのか・・
自分は事前にサカイヒロトの舞台美術という情報をフェイスブックで仕入れていたので、粗筋をみながらどういう作品か事前に予想したうえで、実際に観劇をしながらそれを裏切られる楽しみがあったんだけど。
確かにコテコテのドギツイ大阪弁で関東の人間から見ると攻撃的にも見える大阪人のボケ・ツッコミが観念的な舞台などに入ってくると他の地域の人に全く意味不明になって不評だという話はずいぶん昔から良く聞く。
でも東京生まれでずっと東京育ちの自分でも何回か観ると全く気にせず全体の文脈を理解しながら楽しめるというか、関西の観客は観念的な感じの流れだけで統一されるのを非常に嫌うというか途中で退屈するというのが分かってきたというのもある。
舞台を観ながら、これが関西でやってたら・・たぶん途中で寝かかったオッチャンが大阪弁で何やらわめき始めた瞬間「なんやなんや?」と起きだす姿が目に浮かぶ。それを想像しただけで自分は十分楽しい(笑 舞台の文脈とは別に。
それとイプセンめいた雰囲気と、チェーホフのパクリの台詞とサカイヒロトの一見シンプルな舞台美術の意図が徐々に明らかになり、文脈の中で行かされていくのに従って、舞台の上の全員が・・・・・なんじゃないかっていう朧な確信に変わっていくところとか観ていてゾクゾクする。
これだけ純粋に面白い作品が全くわからない人が多いかもしれないというのは、逆に自分にはちょっと意外で(観劇中はまったく気づかなかった)・・でも高校生の方が楽しめたのかも。ひょっとしたら。
なんか最近自分以外の観客のことが全く分からなくなってきたかも・・。
みんなアフロジャックに集まる人たち位シンプルだったらいいのになぁ・・

idiot
青年団若手自主企画 vol.64 山内企画
アトリエ春風舎(東京都)
2016/01/05 (火) ~ 2016/01/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
・・・これは結構・・
観客が男性か女性かで見方がだいぶ違ってきそうな・・
ほとんどの男性客が観た場合、これを見ても渋谷のハロウィン騒ぎくらいしか思いつかないんじゃないんだろうか?
それを待つ人というか。
・・例えば日曜日にZEDDのツアーが幕張であるけど(自分はいかないけど(苦笑
このZEDDが日曜じゃなく、いつか来て未知のワクワクするパーティーに連れ出してくれるのを待つ女子二人と考えて自分はこの舞台を観てみた。

海の詩歌(オード)
「海の詩歌」実行委員会
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2015/06/30 (火) ~ 2015/06/30 (火)公演終了
満足度★★★★★
アルヴァロ・デ・カンポス
アルヴァロ・デ・カンポスの詩は凄く好きで・・ペソアの中の完全な別人としてのアルヴァロ・デ・カンポスなんだけれど、それがこんなフィジカルな舞台になるとは思わなかった。
ほとんど役者一人で叫んだり飛び跳ねるだけで成立する舞台。素晴らしい。

まつりのあらし
カメハウス
パシフィックシアター(大阪府)
2015/08/20 (木) ~ 2015/08/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
高知弁・・
高知弁を使ってここまで本格的な芝居が作られるとは正直思っていなかった。
しかも今まで自分が知ってるこの劇団の作品は方向性が全く違うのに。
昔、何度か夏の高知に旅行に行って、ガラガラの道路の端っこのコンビニの駐車場に寝そべって夜明けの空を眺めたり、高知の友達と好きな漫画の話をしたりしたことを思いだしたりした。

HODOCHICCHI
鉄割アルバトロスケット
ザ・スズナリ(東京都)
2015/08/08 (土) ~ 2015/08/16 (日)公演終了

ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場「ガリバー旅行記」
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2015/10/15 (木) ~ 2015/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
2作品とも観たけれど・・
個人的にはこちらの作品の方が好きかも。
・・やっぱ生きた馬が出てくるからかな?
生きた美しい馬の迫力にはなかなか人間は太刀打ち出来ない。
以前もラドゥ・スタンカの作品を観たけど、どの作品も洗練と言うよりは凄くパワフル。
でもそれって、自分もインターネットで良くみるルーマニアの音楽番組なんかにも言える事なのかも。
洗練と言うだけでも日本の作品を凌駕しているけれど、それを上回るジプシー的な想像力の混淆具合に目をすぐに奪われてしまう。
昔は想像しながら見るだけだったけど、今はフェイスブックとかでたまにしか日本に来ない劇団の情報収集もできて事前準備できるから良いね・・

ボリショイ・ライフ
げんこつ団
駅前劇場(東京都)
2015/11/04 (水) ~ 2015/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
観てきました
観て、勿論面白くないわけはなかったんですが、なかなかすぐに感想を書けない昨今・・いや、勿論最高でした。
・・他にも感想書く時間が無かった作品が山のように・・(汗

Theater ZOU-NO-HANA 2015
象の鼻テラス
象の鼻テラス(神奈川県)
2015/12/04 (金) ~ 2015/12/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
5日に・・
ツアーからクルーズ、スイッチとみてきました。山内健司氏の一日を通しての活躍に、ツアーの横浜の路上の詩人譚の話も含め深い感銘を受けました♨

MEMENTO2
カメハウス
一心寺シアター倶楽(大阪府)
2015/12/26 (土) ~ 2015/12/29 (火)公演終了
満足度★★★★★
関西の劇団っていうより・・
なんか以前から感じていたんだけど、
東京本公演がまったくないんで関東ではあまり印象に無いんだけど、
物語ってだけじゃなく設定の独特さ、
あと何といっても主人公含め生い立ちが薄暗い設定のキャラクターばかりなのにみんな純粋なところとか、
完全に独自の色を出しているって言う点では国内の劇団では突出していると思う。
矢継ぎ早に物語が展開していくんで観客が物語についていくだけで精一杯かもしれないけれど(3時間を越えるにもかかわらず!)
最後まで物語の勢いが落ちないところとか凄すぎる。
主人公の女優が今回で休業するみたいなので、
ちょっと見逃すと一生後悔するかもしれない。
個人的には自分と同じように東京の観客に見てほしいなぁと思う。
クオリティという点では関西にも同じかそれ以上の劇団があるのかもしれないけれど、
作・演出の亀井氏の世界観が痛いほど分かりすぎる。
今年も関東・関西・東北とかでぶらり演劇を観たけど、
個人的な好みではダントツかも。

ただいま
劇団こふく劇場
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/12/19 (土) ~ 2015/12/23 (水)公演終了
満足度★★★★★
最初地点ぽいなと思ったけど・・
観てるうちにのめりこんでいったら気にならなくなってきた。
全編女性目線の物語の作り方なのが面白いなと思った。
宮崎弁と言うけれど凄く聞き取りやすい。
最初2時間と聞いてええ、と思ったけど最後は悪くないなと思った。
宮崎というと自分のイメージでは九州のなかでダントツの田舎なんだけど・・(鹿児島なんかは距離的には遠いけど島に行くため東京の人間がいっぱい行くんで宮崎のほうが田舎っぽい気が・・)そこをうまく生かしてるんじゃないかと思った。
ちょっと長いけどがんばって見に行ってもいいんじゃないかと思う。

五反田怪団2015冬
五反田団
アトリエヘリコプター(東京都)
2015/12/16 (水) ~ 2015/12/20 (日)公演終了

俺が読む哲学の嘘
劇団 幕星
中野スタジオあくとれ(東京都)
2015/12/11 (金) ~ 2015/12/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
65分くらい(上演時間)
休日出勤のあときょうくらいしか見にいけねぇ!とダッシュで向かったら奇跡的に間に合った(苦笑
桜井氏の脚本を本人以外の演出・出演で見に行くのってあんまり記憶に残ってなかったんでどんなものかと思って少し不安に思ってた。正直。二次創作みたいなもんかな?とも。でも観始めてしばらくして慣れてくるとがぜん「良いじゃない!」となってきた。さすがに桜井氏の役を本人以外がやるのは違和感があったけど、でもこれが良い道筋になるんじゃないのかな。誰かがやらないと他の人が真似しにくいともいえるし。
個人的にはこういう作品こそ高校演劇とかで上演するものなんじゃないかと思った。
多くの名作はバランスを重視するあまり愛情的な物が描かれない。
そもそも愛情みたいなものはアンバランスの塊みたいなものなんだから、バランサーになった時点でどこか遠く隔たってしまうのは当たり前なのかもしれない。
その点、この作品はアンバランスの塊。
作品の無軌道な構造そのものが愛を体現しているといっても良いのかもしれない。
しかも、そこに別人の演出によってさらに奇妙な安定感が生じているように見える。
ん・・・こんなことあんのか?
こういう演出のことをマジックと言うのかもしれない。
舞台の上に登場するのは頭のネジがぶっ飛んだ登場人物ばかり。
それなのに、そこになんだか奇妙な夢の中の靄みたいな空気が漂う。
落ち着いた悲壮はやがて、対峙するディスコミュニケーションと共に、なんだか主人公の苛立ちとゆるふわの入り混じった夢の中にいつの間にかみんな取り込まれてるみたいな・・まるでJ・G・バラードの夢限世界に4畳半宇宙が何の特別な小道具もなく口先だけの囀りによって取り込まれていくみたいな・・そんな奇妙なねじれ感が、見えてくる。
一見何てことないけど、こういうのって想像以上に凄い。
言葉は桜井氏で演出が関村氏というのでどうなるのかと思ったけど、ようはリリックがパンクでメロディがそれとはまったく別の・・うまい喩えが思いつきませんが、スミマセン(苦笑
普通、こういう荒馬みたいな脚本を使えば台詞ばかりが頭に残るけど、今回は演出も両方残る。
作品の中に登場人物以外に2人いる。見える。
その2人が主人公と見えない幽霊の愛について神輿を担いでいる。
最初、それが愛には見えなかった。
でも今は見える。なんでかよくわからんけど(苦笑
なるほど、「僕たちこんなに愛しているんです」っていう人たちは本当は愛してなんかいないんだね。きっとなんか愛しているってことは、誰かが居なくなったとしても一人でニコニコしながら退屈そうに散歩できる人なんじゃないかね?小一時間くらい。
心の中に人ひとり住まわせられるかどうかってことは、きっと、心霊写真専門のキャメラマンのレンズによってしか分からないものなんじゃないのかね(笑
人生や愛とか呼ばれるものは凄くシンプルなんだと思う。
桜井氏の脚本は100年経って今の役者がみんな死に絶えるころには不朽の名作になってるかもしれないな、とかふと思った。
でも今回の舞台自体も地味に凄い気がする。
観客が異様に少ない(キャパゆえに)というのが残念なところではあるんだけど。
ちなみに帰りに会場近くのホームセンター寄ったらもう閉まってた(苦笑

どうぶつえんものがたり
ユリイカ百貨店
恵文社COTTAGE(京都府)
2015/11/22 (日) ~ 2015/11/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
「私の恋した青木さん」
を見てきました。
先に人間座に行って、それから恵文社、それから劇研に行ったのでこれしかみれなかった・・・
ちびっ子がいっぱいいて良い公演だったな。
ちょっと音声でトチっちゃったのが少し残念かもな。
でも青木さんの素敵さは子どもたちにも伝わったんじゃないかって思う。
それが一番大事なことなんだしね。

汗と涙の結晶を破壊
綾門企画
アトリエ春風舎(東京都)
2015/11/26 (木) ~ 2015/12/01 (火)公演終了
満足度★★★★★
この作品は・・
「面白さ」を評価する作品じゃないのかもしれない。
・・というのも美大の作品なんかをたまに見たりすることがあるんだけど
ここに出てくる登場人物と全く同じといって良い学生たちを(作品の中に)見付けた記憶が何個もある。

カミナズム
彗星マジック
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2015/10/23 (金) ~ 2015/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
凄い面白い作品だと思ったんだけど・・
なぜかここでの評価が低めなのが?と思ったりも。
個人的にはここのところ観に来れなかったけど最近確変したという噂が本当なんだなとメインこれ目当てで関西に来て結構満足。そうでなければこのいい時期に関西で2時間観客席に閉じ込められるのは観光客(←最近自分が演劇ファンというより旅行好きなんだと気づいた)にはちょっと・・(苦笑
わりとはっきり思ったんだけどこの作品は東京向けだと思った。
もう時機は来たんじゃないか・・あとは場所さえ整えば。

橙色の中古車
FUKAIPRODUCE羽衣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/10/30 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
金曜当日券で
正直この日くらいしか行けそうな日が無かったんで帰り道のついでに寄ったら観れた(苦笑
こういう物語は意外と観客席の年代で意見が分かれるのかもなぁ・・
観客席の年代が意外と分かれてた気もしたので・・40代は少なかったのでは?
自分もアルゼンチンタンゴが大好きで(男がカッコいいところとか(笑
じいちゃん先生に「おい兄ちゃん、コレやる!」と言って貰ったコーシーで仕事終わりの眠気を覚ましながら「ゴチです」
「カッコよく歩く方法を教えてください!後姿が誰よりもカッコよく歩きたいんです!」
なんて言って教わったりしているんで意外とよくわかると思った(笑
やっぱ男に生まれたことの唯一に近い特権は肩の力を抜きながらカッコよく歩ける(可能性がある)ということだと思うし。肩をいからせて歩くのはただのバカだ。
競技ダンスとしてのタンゴとアルゼンチンのタンゴはかなり匂いが違うもので、この物語の主人公は競技ダンスというよりも、200年前に舟場のジゴロが娼婦たちを誘ったところの「アルゼンチンタンゴ」に憧れているというところがこの物語のキモだ。
周りを見てみれば分かるけど、日本人の若い男性でアルゼンチンタンゴの体の使い方でカッコよく歩いている人なんていない。
それはスーツを着て肩を切って歩くのとはまた別の感覚だと思う。
え、そんなことのために海を越えるの?と思いそうだが、それはただのきっかけで、そこから転がる石のように軽快に広いアルゼンチンを旅するところが良い。
ボカの路地裏を鋭角で踊るのはパンパの草原やマゼラン海峡を旅した獣たちの末裔なのだ。
何千キロも旅して主人公は日本の湿気を抜けてドライになれたんだろうか?
・・あ、そーいや劇中で2回テレビになりました(笑

リバース
演劇班赤眼鏡
シアターシャイン(東京都)
2015/10/16 (金) ~ 2015/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
本当に久々に
赤眼鏡の本公演を観たけど、やっぱり素敵だった。
それは『素晴らしい』というよりは、優しさの物語だ。
物語というのはこのくらいシンプルなほうが良いのかもしれない。
役柄に役者の空気が合っているとなお良い。
不必要な悪役は少ない方が良いのかもしれない。
脇役は分かりやすいが人柄の滲み出るほうが良い。
ちょうどおっちょこちょいなのんびり屋の秘書や目立ちたがり屋だが有能ではないブン屋が脇を固めていた。
主人公は有能だが、心の打たれ弱い参謀。
女性たちは皆タフで折れない心を持っていた。女子高生でさえ(笑
それが男性陣と対比されてとても印象的だった。
男性たちは3人ともパーフェクトからはほど遠かったが、世間一般にいる男性をうまく当て嵌めた類型だった。
女性と比べると男性はわりと分かりやすい存在なのだ。人格的にも。
観客の男性はわりとその誰かに自分を写してみることができるんじゃないかと感じた。
物語は美しいというほど非現実的ではなかったが、リアルと言うほど夢が無いわけではない。
登場人物たちは刹那的というほど目の前しか見えてないわけでもないが、10年先が完全に見通せているわけでもない。だけど見ようとしている。
ようは限りなく普通に近いといって良い。
・・でも、少し違う。
それは人を見分ける力だと思う。例えば男性の秘書。彼は人より意見をまとめるのに少し時間がかかるのだが、決して悪い人間ではない。そうみんな何となく理解できる。そういうことがみんな、ほんの少しだけ、うまい。
ひょっとしたらこれはおとぎ話なのかもしれない。夢なのかもしれない。
こんなうまくいくことってあるのか。
・・でも悪くない夢なんじゃないかと思う。
物語の登場人物は限られている。舞台も。でもその向こうの、目に見えない所までその輪が広がっているんじゃないかと思えたりもする。
それが映画とは違う演劇の力なんじゃないのか。
役者とか制作とか音響とか、みんな含めて観客席を取り囲むことで浮かび上がるものなんじゃないのか?
この劇団の作品を何作か観てきたけど、みんな素晴らしく優しくて良い舞台だった。
美しさだけなら演劇は映画に劣るかもしれない。
でも昔の舞台で受付に座っていたちびっ子が少し大きくなって同じ劇団の解散公演の舞台に出ていたりとか、そういう感慨ってなかなかないと思うんだけどな・・(苦笑

エゲツナイト♡
GORE GORE GIRLS
インディペンデントシアターOji(東京都)
2015/10/13 (火) ~ 2015/10/27 (火)公演終了
満足度★★★★★
段ボールに羽がはえて見える人必見
一瞬、あ、これ観たかな・・と思ったけど多分観てない。
自分が観始めたのはゴアゴアがこの初演の次に王子に来てからだ・・と思う。
でも、初めて見た気がしない。
別に貶してるんじゃなくほめ言葉で(笑
この舞台が何を言いたいのか、多分小劇場好きなら小学生でも分かる。
笑って笑って、そのうちなんか心が泣けてくる(苦笑
カステラが甘い並に端から端まで笑える話なのにね~(分かりにくい喩えでスミマソン
ホント、えげつない(苦笑
小劇場で10年も20年も舞台を作り続ける人って何を作ろうとしている人たちなのかね?
蜷川幸雄みたく一大芸術でも、あるいは仏像でも彫ろうっていう気構えなのかね?
・・意外とそんな人は少数派で、世間一般の人からすると「このダンボールに羽が生えて見えます!」なんて言うとおいおい正気かよ、そんな紙製品ごとき俺のレキサスで轢いちゃうぞ、みたく光り輝くガソリンを消費する内燃マシンに比べれば重きを置かれないのが普通、な物体に価値を見出しちゃう不幸な人たちの集団だと思う。もちろん観客も(苦笑
ようは横から見てると、「その頬ずりしながら作り上げてるモノ、段ボールですよ、見えてないかもしれないけれど」「何をおっしゃる、この羽、見えませんか?」「・・は?」な夢見がち。
でも、こんなに不毛なものなのにいざ観てみれば、別にツイッターに書くまでもなく世間が一目置く芸術作品を我先にチケットを争って手に入れて観に行くより・・なんて幸せな人生・時間!・・なんだね(嗚呼(笑
そんな「どうかしちゃった奴ら≒作り手」の、救いようのないしょっぱい話がこれでもか!と・・・でも観てて思うんだけど、これって真実だ(今作のBL的要素を除く←一応期待を煽っておく(笑
自分自身で考えた時、自分がなんで小劇場の舞台を観に行くのか・・・ってそれって、「俺、蜷川の若いときの舞台観たんだ」みたいな自慢をするためじゃない。そんなんじゃ続かない。余程人に自慢したがりのヒマ人でもない限り。
たぶん「才能のカケラも無いのになんで俺は続けるんだ!」って自問しながら舞台に立つ人間が心の底から叫ぶ(howl)、自分で自分のことを笑いながら、そんなイカれたロマンチシズムの観測者であることにカタルシスを覚えるようになってしまったからなんだろうな(苦笑
でも、才能っていったい何なんだ・・自分にはわからない。
諦める早さのことを言うのか?
でもただ一つ言えることは、少なくとも舞台の上にある限り、慧眼がきらめく一瞬よりかは、くすんだ名も無い人生の方が自分の目には遥かにロマンチックに見える(ことが多い)ということだ。
あるいはそこにそのように配置する勇気のことをこそ才能というのかもしれない。美しさを美しさのまま提示する芸術家が二流であるように♨

屍のパレード
虚飾集団廻天百眼
ザムザ阿佐谷(東京都)
2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
一番後ろで観劇するつもりだったけど・・
席待ちのなかで「汚れてもいい人~」と言われて見渡したら自分が一番汚れてもよさそうな格好だったし誰も手を挙げなかったんで、気づいたら最前列に座っていた(苦笑
やっぱ血塗れになって観客みんなで手を挙げて喜んでるのは良いな。