公演情報
「フランケンシュタインー現代のプロメテウス」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★★
下北沢の地下劇場のような客席2面の変形ステージ。仄暗い階段を辿り別世界に誘う雰囲気も心地いい。
原作の醜くも知的な怪物が金髪の中性的な女性に。
生命の創造と性差の壁を体現し、一考させる深い味わいの物語。
フランケンシュタインという稀代な作品をベースに想像力豊かに膨らませた脚本。空想の畏怖と現実の恐怖を感じさせる演出。ともに秀逸で惹きこまれる。
少々残念なのは、この物語を演じるに少し経験と力量が達しない役者さんもおられたこと。そして作品にはまったく関係ないが、メインエントランスに灰皿があることで、周囲を気にせず通路全体で喫煙する関係者さんが多数いたこと。
良い作品だっただけに残念でした。
満足度★★★★
鑑賞日2018/06/09 (土) 18:00
価格3,500円
北極海で衰弱しているところを救われた男が語る「生命を創った」科学者の話……。
200年ほど前の夜はかくや、な薄暗さと、炎・反射光・影などを巧く使った明かりがクラシカルな趣きを醸し出してステキ。
途中、ヴィクターが精神科医の診断を受ける場面あたりから大得意な誤読をして(ほぼ誤読と自覚しながら)「ヴィクター・呉・フランケンシュタイン・一郎」の物語で、怪物や科学者は北極海の男の別人格なのではないか?と考えてしまったのは前年の「ドグラ・マグラ」の後遺症か?(笑)(なお、装置における鏡の使い方も踏襲していると思う)
なお、副題部分が原作まんまであることを……と言うよりそんな副題が付いていたことを今回初めて知った。
満足度★★★★★
現代社会における科学の倫理、生命の扱いの功罪についても考えさせられる、書かれた時代の古さを全く感じさせない新鮮で斬新な作品に感銘しました。
満足度★★★★
劇場で関係者に質問しそびれたのは、この作品が新作戯曲かどうか。戯曲に漲る作家的野心、完成度が、若い頃の作品かと想像させた。初めて訪れたウエストエンドスタジオは思ったよりしっかりとした劇場。接した二面客席。ワークショップ発表と思えぬ緊迫感。余韻をまだ残している。
満足度★★★★
定番であるモンスターなビジュアルを封印し、心の葛藤に強くスポットライトを当てた演出はとてもガジラさんらしいと思いました。
原作の本質は尊守されていたとはいえ、それでもビジュアルの影響はかなり大きく、どこか楳図かずお的な恐怖のテイストを感じたのは自分だけでしょうか。
造った者も造られた者も、そして周りの者も不幸・・・ほんと何故造った。
満足度★★★★★
鑑賞日2018/06/11 (月) 19:00
結構、観劇者の評価も分かれているようですが、これだけのコメントが書き込まれるということは、それだけで観る価値はあったということです。初日に観劇された方々のご不満(セリフの噛みの多さや、展開の単調さ、説明台詞の多さ、音響頼り等)も、私が拝見した時点ではほぼ解消していたように思えます。けして、2時間10分も長いとは思えなかったのですが、登場人物の人間関係が、整理されてくる後半になると、この話の着地点はどこなのだという不安が募ってくるのは確か。残り30分を切ったくらいから、時計の針を見る機会が頻繁になりました。落ち着かないのですね、ただそれはそれでこの作品の魅力かもしれません。
サブタイトルの「現代のプロメテウス」の「現代」とは、今私たちの生きている現代?それともビクトールが生きていた現代?(もちろん、これが書かれた時点では前者なのだけれど、演出としてはどうなのかな)
そして、人間を導く「プロメテウス」は創造者であるビクトールなのだけれど、進化を続け人間を超え導いていく怪物にも思える。この作品では、永遠の罪業を背負う意味では、両者とも言えるかな。
岩野未知、守屋百子両氏の対決を通して、本来は双方男性という前提が、2人が中性化していくのが(結果、2人とも女装になるし、岩野さん下着姿だし)、人間でなくっていくということなんでしょう。私は「神」に近づいていくという意見ではないな。人間を超越していく、あるいは、人間から排除される存在なのだと思う。
そもそも、AIにしても性別ないし外形で性別を作っているにいすぎないし、サタンあるいは天使は両性だし。
岩野未知、守屋百子お2人の対決(必ずしも対峙せずとも、相互に拘束しあい、苦しめあっている)が、この舞台の一番の見どころですね。
満足度★★★★
照明、音響の演出が特徴的な舞台でした。蝋燭・ランプがメインの照明、全身に響き渡るような音響は、初めての経験でした。北極探索の冒険家の語りという形をとっている部分が原作とは違いますが、内容はほぼ原作に忠実で、照明・小道具などが200年位前のうすら暗いヨーロッパのイメージを、程よく醸し出していました。
原作では、2m超の異形の化け物として描かれていた創造されたものが、金髪の美形の女優さんが演じていたところが最初ちょっと違和感がありましたが、ラストに近づくにつれ、人間とは何か、男女とは何かという根源的な問題に悩む姿にマッチして、かえって物悲しくもありました。
語り口も現代風ではなくわかりにくい部分もあり、終始ほの暗い陰湿なムードの漂う舞台で、楽しいとか面白いとかといったものとは対極に位置していましたが、とにかく初めての体験でした。ただ正直、2時間超は少しながく、もう少しテンポよくてもよかったのではと感じました。舞台の雰囲気に明らかな変化がないので、途中から単調に感じてしまいました。
原作のフランケンシュタインを読んでから見ると、さらによくその世界観に浸れますので、事前のご一読をお勧めします。原作も古い作品だけあって、なかなか難解です。
満足度★★★
なんとなくストーリーは知っていましたが舞台で観るのは初めてでした。大音量の効果音と役者さんの活舌の悪さに始めはなかなかこの芝居にに入っていけませんでしたが、見終わってみれば面白さが伝わってきます。迫力満点の芝居でした。
満足度★★★★
鑑賞日2018/06/10 (日) 18:00
座席1階1列
演劇企画集団THE・ガジラ『フランケンシュタインー現代のプロメテウス』ウエストエンドスタジオ
ビリビリくるような圧倒的な臨場感。特に照明、音響の演出が素晴らしかったです。
原作は未読だったのでWikipediaでざっくりとあらすじを確認してみた感じでは
だいたい原作通りの展開みたいですね。
200年近く前のお話ですが、AIとかシンギュラリティなんかが話題の昨今にはぴったりのテーマなのかも
と感じました。
上演時間2時間10分
二面客席。通常使用時に客席側になっている方が正面かなという気がしました。
満足度★★★★
完成度はとても高かったと思います。 北極探索の冒険家の語りで補足しながら物語が進んでいきます。 役者の皆さんの演技も鬼気迫るものがあって、とてもよかったと思います。次回作も期待ですね。
満足度★★★★
劇場に入ってすぐに音と明かりで雰囲気を盛り上げてくれ期待度は↑。
ただセリフが少し難しい表現をつかっているのですんなりとは入っては来ず、隣の方は途中で居眠りを始めてしまうほど。
女性が男性の役をしている為か人間関係がつかめず苦労しましたが、だんだんと夢中になれた。
轟音と殺害シーンが多いので苦手な人はいるかも。
満足度★★★
舞台でフランケンシュタインを見るのはナイロン版以来。ただ、これもほぼオリジナルだね。博士も怪物も女優さんが演じていて、どういうことだろうと思っていたら、終盤、性別を超えた神のような存在に。
満足度★★★★
原作が書かれて2百年。今なお、いま生きている人間がやってみようと思うほど大きなテーマを持った作品だ。二百年経って、なんと内容にも現実性も持てるようになったと言う事ともある。
さまざまな上演があるが今回は、大詰の北極海からの回想形式。サスペンス・ホラー仕掛けでは経験豊富の鐘下・作・演出だけに、真っ暗な舞台、ギョッとさせる人物登場、小劇場とは思えない巨大氷河の音響、ゴシック風の猟奇的な俳優演技、ヤヤッツと思っているうちに2時間は過ぎるが、注文を言えば、この仕掛けはもう少し上級者の舞台で見たい。俳優も形にはなるが、そこへ行くまでの動きやセリフが支え切れていない。総勢60人くらいしか入らない劇場なのにやたらと声を張りあげるので、バランスも悪いし聞き取りにくい。この話、主人公の家庭事情が時代のせいもあっていり組んでいるのだが、台詞で解らせようとしているので、これではよくわからない。ここは脚本で少し整理して今回のテーマである、人間とは何か、に絞ってもよかったのではないか。家庭の葛藤では、男女はその役割(結婚)があるが、人造人間にはそこが違う。しかもその人造人間を、かなり性的には女性が出る女優がやるので、生理的にもつかみにくい。
もう一つ、脚本後半は体言止めの台詞だおおくなってなにやら燐光群みたいだが、体言止めは内容を強く一つに規定してしまうので社会劇にはいいかもしれないが、こういう劇には不向きだと思う。その辺から私はこのドラマから外れていった。前作の夢野久作がよかっただけに今回も大いに期待したのだが、もう一度、少しプロダクションのレベルを上げて見たかった。
満足度★★★
狂気的な様子がよく出ていて、ハラハラしました。人という定義の難しさに改めて向き合うことになる作品でした。
音響にこだわって迫力の演出をされているようで、大音量のため心臓の弱い方は気を付けた方が良いかもしれません。
満足度★★★★★
「人間とは」、それを問うような無限に広がる心の世界観を描く秀作。可視化が難しい、いや出来ない人の心の中を家族や周りの人間関係を通して覗き込むような不思議な感覚。物語は不穏・不安にさせるような雰囲気の中で重厚に展開していく。
ある心理学者は、人は一般的に快を求め不快を避けると思っていたが、それだけではなく不快極まりないと分かっていても、敢えて向かう執拗な傾向が人間にはある”という。自分は不快は好まないが、本公演は別の”深い”を堪能した。
(上演時間2時間15分)