12人の怒れる陪審員 公演情報 12人の怒れる陪審員」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
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  • 満足度★★★★

    若干の不満はあるも総じて満足
    R.ローズの「12人の怒れる男」を男女混成に翻案したものはいくつか観てきたが、女性の人数が男性を上回るのは初めてで、言葉遣いに引っ掛かる部分はあるも、「あの役も女性にしたんだ!」な意外性(と演技)が台詞のそんな不備を補って余りある感じ。
    また、従来の四角く並べたテーブルや大机ではなく円卓にしてそれを盆に乗せた装置案も◎。
    が、現場見取り図を掲示しないのは初見の観客に対して不親切では?
    せっかく三方囲み客席にとどめたのだから壁に貼ればいいのに。そこがちょっと惜しい。
    あと、受付開始と開場が同時なのに受付担当スタッフが1人だけで客入れに手間取り開演が10分以上遅れたのが残念。

  • 満足度★★★★★

    年末を飾る珠玉の作品
    本作品はレジナルド・ローズのワンシチュエーションサスペンス「12 Angry Men」の舞台化です。この不世出の原作の素晴らしさをいかに描き出せるか。開演前は大きな期待と一抹の不安がありました。しかし、本公演は十分に期待に応えてくれた素晴らしい作品となりました。

    ネタバレBOX

    陪審員は損得だけを考えれば僅かな日当のみで本当に見返りのない役目です。証拠と証人が揃っており誰が考えても有罪であれば一刻も早く解放して欲しいのは万人共通。しかし、そこに一人の異を唱える女性が現れる。たった一人のために急に帰れなくなった焦燥感、しかも徐々に無罪に挙手する陪審員が増えていく。100%有罪を確信していた面々は焦りが苛立ちに変っていく。そしてラストは・・・。
    アリーナステージの手法は観客に自らが陪審員として参加しているかのような錯覚を起こさせ、回転する円卓とストップモーションは陪審員間の複雑な感情の構図を見事に描き出しました。そして12人の役者全員が次第に崩れてゆく証拠・証言の信憑性への戸惑いと陪審員同士の対立の構図を見事に演じ切りました。本年のラストを飾るに相応しい、心に残る一作となりました。
  • 満足度★★★★★

    鬼気迫る密室劇
    原作や映画を知ってる方も多い作品だからこそ、
    どのように料理して我々に差し出すのか?
    シェフと食材、演出と演者の見せどころ。
    感情移入してハラハラと物語に没頭できて楽しかった。
    スタジアム的な舞台と、回転するテーブルなど、演出も良かった。
    異国の文化と制度に立脚した物語は、要所で見入るものの感覚を邪魔する。
    「12人の優しい日本人」のように、
    日本をベースにすると感情移入もしやすいのかな…などと思う。

    ネタバレBOX

    難しいところも多かったと思うが、今作の役者さんの技量は素晴らしく、
    差別主義者のおばさん、ナイターが見たいとっぽいおじさん
    、そして最後まで頑なに持論を曲げなかった頑固な男性。
    怒りがこみ上げてくるほど憎たらしく思えて素晴らしかった。
    できれば役者さんの紹介があってもよかったかも…。
    もしくは案内パンフに役名も付けてほしかった。
  • 満足度★★★★★

    この作品は・・・
    他の劇団で何度か観劇していましたが、今回も役者さんの熱演が感じられと
    劇中に引き込まれました。
    私の中では今年のトップ3に入る芝居でした。

  • 満足度★★★★

    「合理的疑問」
    キーワードは、「合理的疑問」。

    刑事訴訟において、
    “事実の証明”に対して「合理的疑問」がなければ“有罪”。
    「合理的疑問」があれば無罪ということ。

    これは、たとえ“冤罪”であっても“合理的疑問”がなければ“有罪”であり、
    また、その逆もまた然りなのだ。

  • 満足度★★★★

    見応えありました
    そんなに怒らなくても・・・と思う会話にひきこまれていきました。
    舞台が回って役者さん全員の表情が見れてよかったです。

  • 満足度★★★

    原作通りなようで
    アメリカのTVドラマは見たことないが、映画「12人の怒れる男」(1957年製作)は日本のTV映画、そして名画座でも見たと思う。この映画のオマージュとして「12人の優しい日本人」(1991年 中原俊・監督 三谷幸喜・脚本)もある。
    今回は女性キャストがいることから、本公演のタイトル「12人の怒れる陪審員」になっている。俳優座プロデュース公演を観ているが、本当に久しぶりに観た。
    この原作は、法廷物サスペンスドラマとして傑作と評されている。評決の話し合いのため集まった部屋で物語が展開するため、必然的に限定空間というシチュエーションになる。

    ネタバレBOX

    本公演は、原作通りの展開のようであり、その登場人物の性格、出身背景等も同じである。その意味で新鮮さは感じられない。しかし、原作のもつ魅力もあり、最後まで緊迫感ある芝居ではあった。日本でも裁判員制度が導入されているが、アメリカにおける陪審員制度のメリット、デメリットを考えさせる上で引用される物語でもあるという。

    楕円形テーブルに12席を配置し、陪審員番号順に左回りに着席する。なぜか赤黒の市松模様のような床がカラフルで印象的であった。或る夏の1日...扇風機作動せず、滴り落ちる汗。映画だとそのアップを捉え、不快イライラが伝わるが。その代わりに舞台では、人物の全身の動き、室内での全員の全体の動きを観ることができる。演出ではストップ-ムーブなど面白く魅せる手法を取り入れている。また回り舞台にすることで、人物描写を別角度から描いている。全員一致の評決という条件、そして圧倒的不利(無罪 1対11 有罪)な状況からの逆転劇。その非暴力にして論理的な展開に固唾をのむ。

    しかし、やはり原作(当時の証拠能力、捜査状況)に忠実すぎる気がする。現代的な要素(捜査能力の向上など)を加えることで新鮮味を出しても...。
    また、事件に対する論理展開が中心になり、人と人の複雑な関係性・背景のようなものが置き去りにされたようで、乾燥した感情を持ったのが残念であった。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 無題1705(15-394)
    17:00の回(晴)

    16:30受付、開場。入るとコの字の客席、入口から見て対角線上のちょっと段になっているところに座ります。

    正方形の舞台(赤)に大きな丸いテーブル、筆記用具、椅子、丸い市松模様、客入時にはPet Shop Boys、95分とのこと。

    前説なし、17:03開演、ナレーション~18:41終演。

    TVで映画を、1985年にはSPACE PART3で石坂浩二さん、小野ヤスシさん、小松方正さん、伊東四朗さん他というメンバーで。2011/5劇団チョコレートケーキ@LE DECOで観ました。最近の会議ものでは「ナイゲン(2015/10&11)」「わたしのゆめ(2015/12)」。

    これらとの比較で終始感じたのは、各キャラクターが意識していない、またはムリヤリ押さえ込んでいるもの(育った環境、移民、年齢、家族)関係が巧く表現(有罪/無罪の揺れ)できていないような気がしたこと。また、日本(人)の陪審員制度ではこうはならないだろう…。

    ※特に最近読んだ「他人を非難ばかりしている人たち(岩波明著)」...炎上、バッシング、孤独感、宗教観...が影響しているみたいです。

  • 満足度★★★★★

    陪審員
    すごい熱演であっというまの90分。舞台が廻るのもいいですね。いろんな開度から色々な登場人物を見ることができてよかったです。いくらお芝居といいながら、あそこまで激怒したら、演技がぶらつきそうになりそうですが、しっかりした演技で見応え十分。満足満足でした。

  • 満足度★★★★

    う~む
     余りにも有名な作品故、演出にもう少し工夫が欲しい。(追記後送)

    ネタバレBOX

    無論、原作者関係との版権交渉、翻訳者との交渉などで翻訳語句を変えてはならないなどの契約上の制約があるのかも知れない。然し、もしそうであるならば、このアメリカ的な作品の互いの主張に逃げ道が無い緊迫感を持たせるべきであった。アメリカは自己主張社会である。自己主張できない人々は、居ないと看做される以上にマイナスな存在である。つまり、居ながらにして存在を完全に無視される。だってそうではないか。存在しており、言葉を用いての主張によって自らの存在をアピールするというオーダーが成り立っているのであれば、そのオーダーに合致しないと判断されれば、目の前に居る存在なのであるから、論理的に完全否定せざるを得ない。
  • 満足度★★★★

    よかった
    最後まで楽しんで見れました。
    見てよかったと思える作品でした。
    演技っもうまい櫃が多くてよかったです。
    隣の劇場の作品つまらなったので、こちらで救われた感じがしました。

  • 満足度★★★★

    密室会話劇
    面白かったです。こういうお話は大好きなので最後まで集中力が切れずに観られました。

    『十二人の怒れる男』は観たことがないのですが、Wikipediaによるとほぼ原作を踏襲した内容だったのかな?
    1対11の状況からいかにしてひっくり返すのか。
    有罪・無罪のシーソーゲームだけでなく、安楽椅子探偵モノとしても楽しめました。
    感情的になっている有罪派を論理的にひっくり返していく展開が爽快でした。

    舞台セットも良かった。円卓がいい味だしてました。
    回り舞台もいいですね。
    恐らく意図していない場面でも動いていたのが気になりましたが(^^;)


    個人的に気になったのは
    電車の音で聞こえなかったはず、というカードを出すまでに時間がかかりすぎかなと思いました。
    あと、最後の一人が何故無罪にひっくり返ったのが良く分からなかったです。

    ネタバレBOX






    [memo]
    ・電車が通過している最中に「殺してやる」は聞こえないはず
    ・足が不自由な老人が15秒で階段?まで移動して少年を目撃できるはずが無い
    ・殺害する現場を目撃した女性は普段眼鏡をかけている
     ベッドの上で目撃。眼鏡を外した状態で見えるはずが無い。
  • 満足度★★★★★

    アップデート
    時代が変わるにつれて、裁判制度も変わってきてるので、今回のような内容をある程度アップデートする試みは、とても興味深かった。原作からもっと離れて、DNA鑑定とか最新の犯罪捜査も盛り込んだ、さらにアップデートしたバージョンも見てみたい。

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