満足度★★★★★
素晴らしい作品!
“Trigger Line”は本作が初見だが、高評価を納得できる舞台だった。
実際の事件をモチーフとして、新たな加筆と解釈を以って、
フィクション、ノンフィクションを織り交ぜたという群像劇。
この事件に関係する人それぞれの、ドラマの描き方、演出、演じ方がグッド!。
そして、舞台に出ていない登場人物をも想像できる脚本が素晴らしい。
さらには、役者さん達の好演によって、より魅力的な作品になっていた。
音楽・音響、照明も、とてもよかった。
素晴らしい作品!
満足度★★★★★
見応えあり!
全く白紙状態で観に行ったが、予想外のレベルの高さと構成力の上手さに驚いた。特に照明が印象に残った!派手な色やテクニックを使ったわけでないが、緊迫した雰囲気・銃撃戦の迫力。一瞬の表情をパッと振った瞬間など“上手い!”と唸ってしまった。人間心理の様々な動きもよく感じられた。ただ少しやさし過ぎる話になってしまってはいないかと・・・ちょっとだけ思ってしまった。次回作も是非観てみたいものだ。
満足度★★★★★
緊張感ある2時間。
詳しくは覚えていない事件の話。
ノンフィクションで考えると物足りなさを感じてしまうところもあるでしょうが
モチーフにした作品ということでストーリーを追いかけて、
気がついたら2時間経っていました。
出はけ口を工夫しての展開は面白かったです。
満足度★★★★★
だいぶ前の事件ですが
実際の事件の見えていない部分の、フィクションというか脚色がとても良く、それが物語をよりいっそう面白くしていたように思います。
満足度★★★★★
展開を追いかける
2時間あっという間でした~。
舞台美術も毎回極限までシンプルですし、展開のテンポが速いのが特徴だと思っておりますトリガーラインさん。
シーンの切り替えは照明や音響、役者さんの力量で勝負という構成にあえてなさっているのでしょうね。
2時間あっという間。集中して観賞できました。以下ネタバレ含む。
満足度★★★★★
とても良かったです
舞台は素舞台、この空間を埋める役者の方達の技術、
緊迫した緊張感、
シンプルでありながら、伝わる演技力
刺激を受けました。
オススメです!
満足度★★★★★
問い掛け
数年前、チェゲバラの娘さんにお会いしたことがある。感受性の鋭い、頗る聡明で、現実的で適確な判断を素早く下す方で、同時に溢れるような温かさを感じさせる方であった。会った者総てを虜にするような魅力を具えていて、忽ちファンになってしまった。彼女の魅力の最も大きな部分は、体中から溢れる温かさ、優しさであろう。太陽みたいな人ってホントに居るんだ!! と実感させるのである。彼女はキューバに住み、小児科医をしているのだが、子供達が注射を打たれる場合でも、彼女に打たれるなら、怖がりはしないのではあるまいか。
満足度★★★★★
不穏な不協和音で始まる
事実に基づいたストーリーで、演劇としての面白さと事実の重みががっぷり四つに組み合わさった素晴らしい舞台でした。幕開け直後からのものすごい緊迫感、スピード感、そして中盤から後半にかけての一人一人のドラマ、もうすべてが面白くって一瞬も目が離せない。この事件についての日本人の手記を読んだことがあったので、ゲリラのキャラクターや身の上など、うまく活かされているな、と感心。ナイフで殺された人がいた、ということについてもドラマチックにうまく仕立てたな~とびっくりしました。音楽や効果音、ライティングも見事。この目まぐるしい展開を時には同時に二つの情景を見せ、時には一極に集中させ、わかりやすく時系列が追いやすく処理した手腕は驚愕ものでした。本当によく練られ、磨き抜かれた素晴らしい舞台で、いつまでも拍手してダブルコールしたかったです!
満足度★★★★★
Pietaに捧ぐ
とある事件や時事問題をモチーフに作られた演劇というものは、実にリアルに迫るものがあり、好印象を受けた。
フィクションとノンフィクションを織り交ぜたことにより、想像力も掻き立てられるstageだった。
Actionもさることながら、巧みな会話、表情にいたるあらゆる箇所で、緊張感を感じた。
もし、実際、自分がこの事件に巻き込まれていたなら、どんなふうに意識が変わったのだろうか。
また、日本人としての誇りや自負をどのように改心できただろうかと問題提起の多い、道徳的観劇となった。
私事。数年後、海外へ駐在に出る者として、非常に参考になった。
満足度★★★★★
とってもスイート。
この劇団は本作が初見。
中盤に差し掛かるまで、どうしてこんなに高評価を得ているのかと探りながら観ていましたが、・・・。どこか抜けていて、とっても甘い、緊迫感を欠いた
登場人物によるスリリングな舞台。
満足度★★★★★
トリガーラインVOI.12公演:「祝祭」
昨夜、下北沢小劇場でトリガーラインVOI.12公演:「祝祭」を観た。
昨日が初日の舞台。今月26日まで公演があるため、詳しい内容を書けないが、公開されている情報を記すと、「1996年12月17日にペルーの首都リマで起きたテロリストによる駐ペルー日本大使公邸襲撃及び占拠事件。翌1997年(平成九年)4月22日にペルー警察の突入によって事件が解決するまで、4ヶ月間以上かかった。在ペルー日本大使館公邸人質事件とも呼称される。」事件をモチーフにフィクションとノンフィクションを織り交ぜて紡ぐ舞台。
モチーフとなった、この事件が起きた時、私は31歳。強行突入のニュースを聞いて真っ先に思ったのは、日本人を含め70人ほどの人質がいるにも拘らずなぜ強行突入したのかと言うこと。強行突入をすることにより、罪も関係もない日本人も含んだ人質にも死者が出るかもしれない可能性があるのに強行突入をし、日本政府もそれに同意をしたのかと言うことだった。
その時、「正義」とは?命の重さとは?と言うことを改めて、考えたと共に、「国にとっての正義とは?国民の命の重さとは?」何なのだろうと憤りにも似た疑問と不信感をいだいた。
それを踏まえつつこの舞台を観ると虚実を織り交ぜた物語で、この舞台がすべて事実ではないが、事の本質は恐らくこの舞台の上に現出したものであると当時感じ、舞台を観ながら自身の体の奥底から湧き上がる感覚とを照らし合わせても確信した。
西岡野人さんの革命運動の指揮官ホセは、知性も教養も持ち合わせているにも拘らず、生まれた国の貧困と状況で、過激とも言える革命運動に傾倒してゆくが、知性と教養をもっていたが故に、人質に危害を加えることをせず、佐川和正さんの国家事案情報局局長で事件の交渉役カタオカや人質たちと話し、関わって行く中で変化するにつれ、観ている側にも、ホセの悲しみと苦しみと憤りにテロ行為自体は何があっても認めるものではないが、心情としては共感というか理解できるように変化してゆく。
佐川和正さんのカタオカは、立場はホセとは相反するのものであるが、同じ悲しみを体と心に内包している故に、交渉を通し話してゆくうちに、奇妙なしかし当然とも思える共感と共鳴、しかしそれに引きずられることなく、互いに命を失うことなく最善の結末を求める姿を感じ、生まれた国、生まれた状況が違っただけで、立場が逆になっていたかもしれないのではと思った。つまり、ホセとカタオカは合わせ鏡なのではないかと。
今西哲也さんのサンチェスは、革命メンバーの中で物語の中盤までは一番、頑なで、武力に訴えようとする直情型のテロリストのように見えるが、彼とて、食べ物より拳銃の数が多く、食べ物は入手出来ないが、拳銃は簡単に手にすることが出来てしまう国に生まれ、貧困にあえがなければ、そうはならなかったのではないだろうか。その頑なで、国だけでなく生きることにすら憤りを感じているサンチェスの頑なさを溶かしていったのは、久津佳奈さんの赤十字国際委員会の委員ソフィアの自分の命を顧みず、敵味方の別なく、人の命を尊重し尊守するために行動する姿であり、陣内義和さんの敵味方関係なく、美味しい料理を食べさせたい、料理で疲れた心と体を癒せればという誠実な温かさ。
そして、日本人の本来持っていた美徳と人質たちとの4か月間という長い時間を共有する中で自分を見つめ、相手を見つめ気づき、知った人が本来持っている誠実さや温かさは、きっと武器よりも武力よりも強く人の心を動かし変えるのだ。
「祝祭」とは祈りと祭り。「祝い」とは古くは、祈ること。「祭」とは、慰霊のため神仏や先祖をまつる行為であり、感謝と祈りである。
「祝祭」は「宿祭」であり、宿命は変えられないと言うが、抗うことは出来る。抗おうとする行動、行為を起こすことで何かは確実に変化し、それが「宿命」を変えることになるのではないか。
何のための正義、誰のための正義、国の正義とは?正義って何?人の命を犠牲にしてまで守るべき、行うべき正義とは何なのだろう?命の重さとはいったい?「祝祭」とは「宿祭」なのではないかそう感じ、考えた舞台だった。
文:麻美 雪
満足度★★★★★
臨場感溢れる!
トリガーラインは2度目の観劇だが、興味深い脚本をほとんど素舞台の中、役者の質の高い演技と巧みな効果音、照明が一体となる素晴らしい芝居。
良い時間が過ごせました。
満足度★★★★★
濃厚な時間
19日19:00の回を鑑賞。
入場してすぐの場所と左奥に客席があり、2方向から舞台を望む形。
事前に関係者の方から「奥側の席の方が色々と見える」と言われていたので、左奥の3列目を取りました。
後で気づいたのですが、奥側の方に見やすい席を配置し、それを告知すれば自然に客席が奥から埋まりやすくなり、結果後から入る客の入場もスムーズになる、なるほどなと思いました。
Trigger Lineらしく史実を元にフィクションとノンフィクションを織り交ぜた濃厚な内容です。
個人的には過去に観た「カラスの楽園」「NO MOON,NO SUN」の方が好みですが、かといって満足していないわけではなく非常に楽しめました。
どっぷりシリアスな舞台を見たい方には自信をもってお勧めできます。
まだ2日目ということもあり、少し空気が固まってないように感じた場所がありましたが、日が経つにつれ特に序盤がもっと締まって面白くなる気がしました。
満足度★★★★★
タイムリーな内容
今、日本を賛成反対で二分している何とか法は、こういう時に早く対応出来るようにすることとも関係あるのでしょう。素早い対応だけが正解かどうかは私にはわかりませんが…。政治色も強かったが、究極の状況での自我の崩壊を経験した上でのその再生という人間の精神的成長の描いた傑作でした。
満足度★★★★★
誰かのために生きる
フィクションとノンフィクションを織り交ぜた作品だというが、その境界線を
全く意識させない怒涛の展開が素晴らしい。
大統領の思惑と言動、完全に “外交負け”している日本の政治家など
“あるある”感満載で説得力ありまくり。
息もつかせぬ緊張感と無駄のない台詞、巧みなキャラの配置によって
たっぷりと伏線が張られ、驚きのラストまで一気に見せる。
私には初めて拝見する役者さんも多かったが、そのあまりのハマりっぷりに、
もうこれ以外の配役が考えられない。
3か所の出入り口を生かしたスピーディーな出ハケと場面転換の巧さにも感心した。
繊細な照明も素晴らしい。
それにしても終盤のあの演出、もう一度別の角度から彼の表情を見てみたい。
満足度★★★★
期待以上の素晴らしさ
劇団初見。期待以上の素晴らしさでしたね。笑いを極力抑えた骨太なハード・サスペンスにすっかり魅せられてしまいました。実際の事件に取材したフィクションを得意とする劇団の様ですが、完全オリジナルな作品も観てみたいです。